①始めに(特徴紹介)
Radiohead(レディオヘッド)のEd O’Brien(エド・オブライエン/通称EOB)は、「ギターでバンドの空間を設計する」タイプの職人です。いわゆる“ギターヒーロー的な主旋律”というより、ディレイやリバーブ、ループ、ピッチシフターを駆使して、曲の背景そのものを作ります。結果として、ギターがシンセやストリングスのように聴こえる瞬間が多い。これがEOBサウンドの最大の特徴です。
代表的な聴きどころは、アルペジオが粒立ちよく広がる場面、リズムギターが「輪郭はあるのに、前に出すぎない」場面、そしてサスティナー的な無限伸びの音や、Whammyで一気に景色を変える場面。たとえば“Airbag”の12弦的なきらめき、90年代ライブでのDD-5中心のデジタルディレイの硬質さ、2000年代以降のルーパーや多段ディレイで「時間を重ねる」演出など、時期によって道具は変わっても“空間のデザイン”という思想は一貫しています。
音作り的には、歪みは主役ではなく「質感づけ」。コンプで粒を揃え、ブースト/ODで毛羽立ちを足し、ディレイを前提にアンプをクリーン~クランチで安定稼働させる。さらにステージ音量を下げる工夫(FOHでドライ成分を混ぜやすい分岐)まで含めて、システムとして完成しています。2017-2018頃のツアーでは、ディレイ前で信号を分けて“ドライ側の輪郭”をPAが調整できるようにしていた、という記録もあります。
つまりEOBの音は、機材単体のスペックではなく「分岐」「ループ」「空間処理」の設計思想が肝。ここを押さえると、BOSSやマルチでもかなり近づけます。
②使用アンプ一覧と特徴【Radiohead・Ed O’Brien】
EOBのアンプ遍歴は「クリーンの許容量が大きいアンプで、空間系を受け止める」という方向に寄っています。90年代~2000年代のライブではMesa/Boogie Dual Rectifier Trem-O-Verb(通称Trem-O-Verb)が確認され、クリーン~ドライブの切替を含めて運用されていました。実際、90年代のボード構成ではTrem-O-Verbを前提に、Korg A2やYamaha FX500、Boss DD-5を組み合わせたラック+ペダル運用の記録があります。要するに「アンプ単体の歪みで押す」というより、ラック/ペダルの質感をアンプのクリーンが受け止める構図です。
一方で、2010年代以降はステージ音量の最適化がテーマになり、Fender Vibro-King Customを長期使用した後、2017-2018ツアーではAudio Kitchen Big Chopper(30W/15W)に移行したことが詳細にまとめられています。Big Chopperは「Vibro-Kingより音量を抑えられる」狙いと整合し、15W運用でライブの実用音量に合わせた、という趣旨の記述もあります。さらに信号をディレイ前で分岐して、片側アンプにだけディレイ成分を送ることで、FOH(PA)がドライ成分を混ぜて輪郭を作れる設計になっている点が重要。EOBの“空間は広いのに芯がある”は、アンプ選定だけでなく、この分岐思想が支えています。
また、同系統のFender Princeton Reverb系(小型で扱いやすいクリーン)や、バックアップ用途のFender系アンプ(Deluxe Reverb系など)が挙げられています。初期にはPeavey Classic Chorus 130の記録もあり、クリーンヘッドルームとエフェクト受けの良さを重視していた流れが読み取れます。Mesa→Fender→Audio Kitchenへと変遷しても、「空間系の土台として破綻しないクリーン」と「現場での音量マネジメント」が一貫した意思決定軸です。
以下は、実使用情報を優先しつつ、時期差・推定を備考に明記した一覧です。結論として、EOBのアンプは“歪ませる装置”というより“空間を崩さない土台”として使われることが多い、と想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Mesa Boogie Dual Rectifier Trem-O-Verb | Mesa/Boogie | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 90年代〜2000年代のライブで確認される定番の一つ。クリーン側が多段エフェクトを受け止める土台として機能。ボード記録でもTrem-O-Verb前提の運用が記載(時期によりVox AC30との併用/切替も)。 |
| Audio Kitchen Big Chopper | Audio Kitchen | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 2017-2018ツアーで使用が詳述。Vibro-Kingより音量を抑えやすい狙いで移行。ディレイ前で分岐し、片側だけにディレイを送る運用でFOHが輪郭を作りやすい、という設計思想が重要。 |
| Fender Princeton(Princeton Reverb ‘65 Reissue等) | Fender | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 現行でも使用が言及されがちな小型Fender系クリーン枠。多段ディレイ/リバーブの土台として扱いやすい(時期の特定は文脈により変動するため備考扱い)。 |
| Fender Vibro-King | Fender | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 2011頃からライブで定着したが、ステージ音量の観点でBig Chopperへ移行した、という整理がある。9年使用→音量問題で引退、という指定情報とも整合。 |
| Peavey製アンプ(モデル不明) | Peavey | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 初期にPeavey Classic Chorus 130の記録があり、指定の「Peavey製アンプ(モデル不明)」はこの系統の可能性。未確定のため備考に明記。 |
③使用ギターの種類と特徴【Radiohead・Ed O’Brien】
EOBのギター選びは、ざっくり言うと「ストラト系を軸に、12弦やセミアコで色を足す」。ただし普通の“ストラト=王道トーン”とは違って、EOBの場合はSustainer(サスティナー)や多段空間系と結びついて、ギターが“鳴り続ける発振体”や“パッド音源”に変わります。Fender EOB Sustainer Stratocasterはその思想を製品化したシグネチャーで、Fernandes Sustainerを内蔵し、ピックアップ構成も本人の用途に寄せた設計として語られています。ツアーで複数本運用されるという指定情報も含め、現代EOBの中心にいるギターだと考えて差し支えありません。
一方で初期~90年代は、機材が“今ほど巨大システム”ではなく、Westone Spectrum DXやSquier Stratなど、実用的なギターで現場を回していた文脈が見えます。1990年代にはストラト(64年L-series)盗難、Squier盗難後に入手したClapton StratをSustainer化(Lace Sensor→Fernandes Sustainer改造)という流れも指定されています。ここが面白いところで、EOBは「通常のストラト音が好き」というより、「サスティナーとしての価値」を評価している節がある。つまり“音色そのもの”より“鳴り方(伸び方)”が欲しい人です。
さらに、Rickenbacker 360/12(6弦/12弦)やES-335 Studioのような“倍音が濃いギター”が入ると、空間系の映え方が変わります。12弦はアルペジオの粒が増えてディレイの反射が美しくなるし、セミアコは中域の押し出しが増えて“帯域の柱”になれる。『In Rainbows』期にRickenbacker 12弦が「Airbag」で初使用、という指定情報は、まさにこの“粒立ちの増幅”狙いとして理解できます。70年代スタイルのStrat(Classic Series 70s)も、ハム+シングルの組み合わせで「太さと抜けの両立」を狙ったサブ機として筋が通ります。
以下は指定機材を全て反映し、用途と時期差を備考で整理した一覧です。結論として、EOBのギターは“手癖の相棒”であると同時に“空間系の発音装置”として選ばれている、と想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | ギターの種類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Fender EOB Sustainer Stratocaster | Fender | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ストラトキャスター | シグネイチャーモデル。Fernandes Sustainer搭載が核。指定情報ではSeymour Duncan JB Jr./Texas Specialなどの構成。EOBの“無限サスティン+空間系”思想を最短距離で再現できる中核。 |
| Westone Spectrum DX | Westone | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ソリッド | 1985年にバンド結成時に購入(指定情報)。オールブラック。初期の相棒として“実用品の強さ”を示すギター。 |
| Squier Strat | Squier by Fender | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ストラトキャスター | 1987年購入、1991年まで使用(指定情報)。当時のEOBは“ギター+ラック+ディレイ”で色を作っていたため、土台としてのストラトが機能したと考えられる。 |
| Rickenbacker 360/12 FG(6弦/12弦) | Rickenbacker | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | セミホロウ/12弦 | 『In Rainbows』ツアーで確認、12弦は「Airbag」で初使用(指定情報)。ディレイとの相性が抜群で、アルペジオの粒と倍音を増やして“空間の密度”を上げられる。 |
| 1964 L-series Strat | Fender | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ストラトキャスター | 90年代に盗難(指定情報)。“失われたメイン”枠。以後のサスティナー志向(改造Clapton Strat等)への流れを考えると、単なるヴィンテージ志向ではないのがEOBらしい。 |
| Clapton Strat(Lace Sensor → Fernandes Sustainer 改造) | Fender | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ストラトキャスター | Squier Strat盗難後に入手(指定情報)。通常音は好まれなかったがサスティナーとして評価、という点がEOBの価値観を象徴。持続音×ディレイで“ギターをパッド化”しやすい。 |
| Gibson ES-335 Studio Wine Red | Gibson | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | セミアコ | 指定情報:メイプルボディ、57 Classic、チタンサドル。ストラト系より中域が太く、空間系で“帯域の柱”を作りたい場面に向くと想定。 |
| Fender Classic Series 70 Strat MN OW | Fender | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ストラトキャスター | 70年代スタイル。指定情報:ゼブラハムバッカー+シングル。クリーン基調でも厚みを足せるため、ディレイ前提の“芯の確保”に有効と想定。 |
④使用エフェクターとボード構成【Radiohead・Ed O’Brien】
EOBの本体は、正直アンプでもギターでもなく「ボードの設計」です。90年代の記録だけでも、Korg A2やYamaha FX500のラック系、Boss DD-5、MXR Phaser(Phase 90系)、Digitech Whammy(当時WH2/WH4の系譜)などが確認され、さらにBoss LS-2でアンプ切替や信号ルーティングを組んでいます。ここで重要なのは、EOBが早い段階から“音色をペダルで作る”というより“信号の流れを設計する”人だったこと。LS-2は単なる便利スイッチではなく、複数アンプ/複数ボード/ラックの接続を現場で破綻させないためのインフラです。
2000年代に入ると、ルーパーと多段ディレイが爆発します。Akai HeadRush、Line 6 DL4、Boss DD-5が複数台という「時間を重ねて演奏する」構成が見えてきます。EOBは“その場でテクスチャを積む”役割が多いので、ループの安定性と、ディレイのタップテンポ運用は生命線。さらにWhammyは「常用」と明記されることが多く、ピッチを動かして一気に場面転換するのがEOBらしさです。Whammy+Memory Man(Deluxe Memory Man)の組み合わせが多い、という指定情報も、ピッチの動きにアナログディレイの揺れを重ねる定番の美学として納得できます。
近年のツアー/大型システムでは、TheGigRig G2やRemote Loopy 2、Virtual Batteryなど“運用のための機材”が増えます。これは音色のためというより、複雑化したボードを「現場で確実に動かす」ため。実際にTheGigRigの解説記事では、G2、Remote Loopy 2、Virtual Battery、Strymon TimeLine、Eventide H9、Deluxe Memory Man、ボリュームペダルなどの関係が具体的に書かれており、EOBが“音作り=運用設計”まで含めて考えていることが分かります。
あなたの指定リストには、さらに現代的な飛び道具(Hologram Infinite Jets、EHX HOG 2、Chase Bliss Tonal Recall、Meris Polymoon、Binson Echorec、SDE-3000Dなど)も含まれています。これらは写真/インタビュー裏付けが強いものと、上位記事で言及されやすい推定枠が混ざりやすいので、備考で「確認/想定」を明示しつつ、EOBの思想(空間・時間・持続・ピッチ)に沿う理由づけで整理します。結論として、EOBのエフェクトは“音色パーツ”ではなく“曲の構造を作る道具群”であり、ボードは常に進化している、と想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | エフェクターの種類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| DigiTech Whammy | DigiTech | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ピッチシフター | 常用(指定情報)。90年代のボード記録でもWH2/WH4系が登場。ピッチ操作で“場面転換”を作るEOBの象徴。 |
| Electro-Harmonix Deluxe Memory Man(+1100-TT) | Electro-Harmonix | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ディレイ | 「ゴッドペダル」指定。Whammyと組み合わせが多いという指定情報と相性抜群。揺れとフィードバック操作でテクスチャを作る用途。 |
| Origin Effects Cali76 Compressor | Origin Effects | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | コンプレッサー | 本格コンプ導入のきっかけ(指定情報)。アルペジオの粒立ちを安定させ、ディレイの反射を“整った粒”にするための要所。 |
| Catalinbread Belle Epoch Deluxe Delay | Catalinbread | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | エコー | Echoplex系プリアンプとしても活用(指定情報)。ディレイ以前に“質感を太くして前に出す”用途に合う。 |
| Kingsley Page | Kingsley | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ブースター | 複数所有、厚みと「毛羽立ち」を加える(指定情報)。EOBの歪みは主役ではなく、空間系の前段で質感を整える用途にハマる。 |
| ThorpyFX Mushroom Cloud(Fallout Cloud) | ThorpyFX | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ファズ | Big Muff系、EQが強力(指定情報)。EOBのファズは“轟音”より“帯域を彫って空間に馴染ませる”方向で使われやすいと想定。 |
| Hologram Electronics Infinite Jets Resynthesizer | Hologram Electronics | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ギターシンセサイザー | 「素晴らしいシンセ」と評される特殊枠(指定情報)。EOBの“ギターを別楽器化”する方向性と一致。写真/発言裏付けは時期で揺れるため、導入時期は未確定扱い。 |
| RJM Mastermind PBC | RJM Music Technology | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | スイッチングシステム | 指定機材。EOBの文脈では“複雑な信号経路を一発で再現する”ための中枢になりやすい。TheGigRig系との併用は時期により異なる可能性があるため未確定扱い。 |
| Korg A2(ラックマルチ) | Korg | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | マルチエフェクター | 『The Bends』『OK Computer』期の核(指定情報)。90年代ライブボード記録でもラックユニットとして明記され、Mesa Trem-O-Verbへ送るルートが示される。 |
| Boss DD-5 Digital Delay | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ディレイ | 90年代サウンドの要(指定情報)。ライブボード記録でも複数回登場し、タップテンポ運用の文脈がある。 |
| Yamaha FX500 | YAMAHA | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | マルチエフェクター | 1stアルバムで使用(指定情報)。90年代のラック構成記録にも登場し、当時の“ギターを別物にする質感”を担ったと想定。 |
| MXR Phaser | MXR | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | フェイザー | 90年代の定番(指定情報)。ライブボード記録ではPhase 90系として登場し、アルペジオの動きを増やす用途。 |
| Line 6 DL4(ディレイ/ルーパー) | Line 6 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ルーパー | 最頻用の一つ、直感的操作(指定情報)。2000年代以降の“積層する演奏”に直結する実用機。 |
| Akai HeadRush(ルーパー) | Akai | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ルーパー | 指定情報。ライブボード記録にも登場し、“ループを演奏の一部にする”EOBの象徴的ツール。 |
| Boss DD-3 / DD-3T / DM-101 / SDE-3000D | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ディレイ | 指定情報:初期〜現行までデジタル/アナログディレイを使い分け。EOBは“ディレイが主旋律”になり得るため、複数系統運用の必然がある。 |
| Soundgas Stereo Space Echo | Soundgas | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | エコー | ソロ作『Earth』で使用(指定情報)。テープ系の“揺れと減衰”はEOBの空間美学と直結。ラジオヘッド本体での使用は時期により未確定。 |
| Boss Tuner(モデル不明) | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | リズムマシン・メトロノーム | 指定情報(モデル不明のため検索導線を広めに)。実運用上は必須インフラ。 |
| Boss RV-5 Reverb | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | リバーブ | 指定情報。ディレイで作った奥行きを“部屋”としてまとめる役。 |
| Boss TR-2 Tremolo | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | トレモロ | 指定情報。EOB文脈では“揺れをリズム化する”役で、ループと相性が良い。 |
| Boss Flanger | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | フランジャー | 指定情報。位相系の“金属的なうねり”は、クリーン+ディレイの上に乗せると一気にRadioheadっぽくなる。 |
| Boss Tone Bender(Macari’sコラボ) | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ファズ | 指定情報。EOBの“輪郭を残したまま崩す”歪み作りに合うが、実使用の裏付けは時期で揺れやすく未確定扱い。 |
| Boss OD-1 Overdrive | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | オーバードライブ | 指定情報。EOB的には“歪ませる”より“倍音とコンプ感を足す”役で、ディレイ前段の質感調整に向く。 |
| Boss CE-1 Chorus Ensemble | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | コーラス | 指定情報。クリーンに“微妙な不安定さ”を足して、無機質なディレイと混ぜるとRadioheadらしい揺れが出る。 |
| Boss LS-2 Line Selector | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | スイッチングシステム | 90年代のボード記録でアンプ切替/ルーティング用途が明記。EOBの“設計思想”を象徴する小さな巨人。 |
| Klon(OD/ブースト) | Klon | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ブースター | 近年ボード解説系で言及されやすい定番ブースト。EOB用途では“クリーンの輪郭を太くする”方向でハマる。時期の特定は未確定。 |
| Strymon TimeLine | Strymon | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ディレイ | TheGigRig解説文脈で登場し、ルーパー/ディレイとして運用される説明がある。多段ディレイの中核になりやすい。 |
| Meris Polymoon | Meris | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ディレイ | 指定情報。複雑な多段ディレイ/モジュレーション的な質感がEOBに合うため推定枠としても筋が良い(実使用時期は未確定)。 |
| ボリュームペダル(“Everything!”, 詳細不明) | 不明 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ボリュームペダル | 指定情報(詳細不明)。EOBのアンビエント奏法では必須級で、ディレイ/リバーブ前後の置き方で“シンセっぽさ”が変わる。 |
| TheGigRig G2 / Humdinger / Remote Loopy 2 / Virtual Battery | TheGigRig | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | スイッチングシステム | 指定情報。G2+Remote Loopy 2+Virtual Battery等の構成が解説されており、EOBの巨大ボード運用を支える中枢(ループ追加で“分解せず実験できる”思想)。 |
| Eventide H9 | Eventide | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 空間系マルチエフェクター | 指定情報。TheGigRig解説では主にリバーブ用途が示唆される。複数空間を“プリセットで呼ぶ”EOB的運用に適合。 |
| Chase Bliss Audio Tonal Recall | Chase Bliss Audio | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ディレイ | 指定情報。プリセット/モジュレーションを含むアナログディレイはEOBの“揺れる反射”思想と相性が良い(実使用時期は未確定)。 |
| Electro-Harmonix HOG 2 | Electro-Harmonix | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | オクターブ | 指定情報。オクターブ/ハーモニーで“ギターをオーケストラ化”でき、EOBのテクスチャ役と整合(裏付けは時期で揺れやすく未確定)。 |
| Binson Echorec(ディスクエコー) | Binson | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | エコー | 指定情報。多頭ディレイ的な“反射の重なり”がEOBの空間構築に合うが、現代では再現機/エミュの可能性もあるため未確定扱い。 |
⑤音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Radiohead・Ed O’Brien】
EOB風の音作りで一番やりがちな失敗は、「ディレイやリバーブを足したらそれっぽいでしょ?」と空間系を盛りすぎて、肝心の“芯(アタックと中域)”が消えることです。EOBの音は広いけど、輪郭がある。ここがミソで、実際に2017-2018の運用ではディレイ前で信号を分岐し、片側は“ドライ寄り(ディレイ無し)”としてFOHが混ぜられる設計が説明されています。つまり本人も「空間系は美しいけど、輪郭を別系統で担保しないとライブで死ぬ」と分かっているわけです。
なので再現手順としては、まず“ドライが成立する音”を作る。アンプはクリーン~軽いクランチで、低域を出しすぎない。目安としては、ローが膨らむ帯域(100Hz前後)は抑え、ギターの芯(700Hz〜1.6kHz)を殺さず、耳に痛いピーク(3kHz〜4kHz付近)はディレイの反射を聴きながら少し丸める。EOBはアルペジオが多いので、ピッキングのアタック(2kHz前後)が出すぎると“カチカチ”になり、逆に削りすぎると“モヤモヤ”になります。ここはコンプのかけ方とセットで調整します。
具体的なEQ設定例(アンプまたはEQペダル/マルチでの目安)としては、Lowは-2〜-4dB(100Hz付近、Qは広め)、Low-Midは0〜+2dB(250〜400Hzは状況で)、Midは+1〜+3dB(800Hz〜1.2kHzで芯を作る)、High-Midは-1〜-3dB(3.2kHz付近の刺さりを軽減)、Highは0〜+1dB(8kHz以上はディレイの煌めき次第)といった“やりすぎない補正”が扱いやすいです。ポイントは、ディレイやリバーブを足した状態で最終判断すること。ドライ単体で正解でも、空間を足すと中域が混雑して“ギターが消える”ことが多いです。
曲ごとの使い分けは、EOBを真似るなら「ディレイのキャラクターを変える」のが効きます。90年代のDD-5系は反射が硬く、リズムに対して“点”が並ぶ印象。これを生かすならディレイタイムは付点8分や8分で、フィードバックは控えめ(2〜4回反射)にして、ミックス量は20〜30%程度。逆にMemory Man系のアナログディレイは揺れと減衰が美味しいので、タイムは長め(400〜650ms)でフィードバックを上げ、ミックス量は状況により30〜45%まで上げても“馴染む”方向に働きます。Whammyを絡めるなら、ピッチ操作の直後にディレイが追従して“景色が引き延ばされる”ので、あえてディレイのハイを落として耳当たりを柔らかくするのがコツです。
アンプのCH切り替えは、EOBの場合「歪みCHで押す」というより「クリーン基調で、必要なときだけ質感を変える」方向が多いと考えるのが安全です。Mesa Trem-O-VerbのようにCHを使えるアンプでも、歪ませすぎるとディレイが濁って“壁”になります。だから歪みはブースト/OD/ファズで必要量だけ足し、アンプは受け止める。Kingsley Pageのような“厚みと毛羽立ち”を足す系を前段に置き、ディレイの前で質感を整えておくと、反射が綺麗に並びます。
ミックス/PA目線での工夫としては、EOB系のギターは「左右に広げたい衝動」をぐっと抑えつつ、センターの情報量を確保するのが勝ち筋です。もしステレオディレイを使うなら、原音はセンター寄り、ディレイ成分だけをワイドに散らす。ライブならFOHでHPF(ハイパス)を100〜140Hzに入れて低域の濁りを整理し、必要ならディレイ成分側だけ2〜3kHzを少し抑えて刺さりを抑制。リバーブは“長いのを薄く”より、“短めを少し濃く”の方がアンサンブルで残りやすいことが多いです。
結局のところ、EOBの音作りは「空間を増やす」より「空間を設計して、輪郭を残す」。分岐ができない環境でも、疑似的に“ドライ=芯/ウェット=飾り”の役割分担をEQとミックスで作ると近づきます。以上より、EOBサウンドは“多段ディレイ+適切な芯の確保+運用設計”の組み合わせで成立している、と想定されます。
⑥比較的安価に音を近づける機材【Radiohead・Ed O’Brien】
ここは現実の戦場です。EOB本人のシステムは巨大で高価になりがちですが、再現の本質は「①クリーンの土台」「②多段ディレイ(またはディレイ+ループ)」「③ピッチ/サスティン要素」「④ルーティング(擬似でもOK)」の4点。1〜5万円(上限10万円)の範囲なら、BOSSや定番マルチの“信頼性”で寄せるのが最短です。
まずディレイ。EOBの中核はDD-5的な“硬い点描”と、Memory Man的な“揺れる減衰”の両方です。安価帯でこれを一台にまとめるなら、BOSS DD-8やDD-200あたりが実務的。DD-8はモードでデジタル/アナログライク/テープライクを切替でき、タップテンポも直感的。DD-200はプリセット運用で“曲ごとにディレイの人格を変える”がやりやすい。EOBっぽさは、実はディレイの音色の変化量が大きいほど出やすいので、プリセット機は強いです。
次にループ。EOB的な“その場で積む”をやるなら、BOSS RC-5やRC-10Rのような安定系が便利です。DL4やHeadRushの文脈に近いのは「ワンフットで録る/止める/重ねる」の分かりやすさ。RC-5は操作がシンプルで、録音音質も安定。ここで重要なのは、ルーパーの前後の配置です。EOB風にするなら、ディレイの手前にルーパーを置くと“ループ素材にディレイが乗る”ので空間が増えやすい。逆にディレイの後ろに置くと“空間ごと録音”になり、アンビエントの壁が作りやすい。曲によって正解が違うので、マルチやスイッチャーがない場合は「用途で順番を決め打ち」して運用するのが現実的です。
ピッチ系は、Whammyが象徴ですが、予算的に厳しければBOSS PS-6やEHX Pitch Fork系でも“場面転換”は作れます。EOBのキモは、ピッチを動かした後にディレイが追従して“時間ごと変形する”こと。つまりピッチ単体の音質より、ディレイとの連携が大事。なのでピッチは“踏みやすさ”と“追従の気持ちよさ”で選ぶ方が結果が出ます。
サスティン要素は、理想はSustainer搭載ギターですが、手持ちギターで寄せるならコンプ+リバーブ+ボリューム奏法で疑似化します。具体的には、コンプをやや深め(サスティン方向、アタックは速すぎない)、リバーブはプレディレイを少し(10〜30ms程度の感覚)入れて原音の輪郭を守る。さらにボリュームペダル(またはギターのVOL)でアタックを消して“シンセっぽい立ち上がり”を作る。これだけでEOBの“伸びる背景音”はかなり再現できます。
そして最後がルーティング。EOB本人は分岐やスイッチングで巨大システムを制御しますが、安価帯ならBOSS LS-2が強すぎます。LS-2でA/Bルートを作り、Aはドライ(コンプ+薄いODまで)、Bはウェット(ディレイ+リバーブ+ピッチ)にして、曲中で切り替えるだけでも「輪郭を保ったまま空間を増やす」が実現します。EOBの“設計思想”の最小モデルです。
まとめると、安価帯での勝ち筋は「BOSSでインフラを固めて、ディレイの人格を変える」。これが一番再現性が高いです。以下に、用途が分かるように種類列つきで並べます。
| 種類 | 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | 備考 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ディレイ | BOSS DD-8 | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | DD-5的な“点描ディレイ”から、アナログ/テープ風まで一台で切替しやすい。EOBの「曲で人格が変わるディレイ」に対応しやすい。 | |
| ディレイ | BOSS DD-200 | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | プリセットで曲ごとのディレイ設計が可能。EOBの「曲ごとに空間の規格が違う」を現実的に再現できる価格帯。 | |
| ルーパー | BOSS RC-5 | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | DL4/HeadRushの“積層する演奏”を、現代の安定動作で再現。ディレイ前後の配置でEOB的テクスチャが作りやすい。 | |
| ピッチシフター | BOSS PS-6 Harmonist | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | Whammyの“場面転換”を低予算で代替。EOBはピッチ単体よりディレイとの連携が重要なので、PS-6+ディレイでかなり雰囲気が出る。 | |
| スイッチングシステム | BOSS LS-2 Line Selector | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | “ドライ=芯/ウェット=空間”を疑似分離できる最強コスパ。EOBの分岐思想を最小構成で再現できるため再現性が高い。 |
⑦総括まとめ【Radiohead・Ed O’Brien】
Ed O’Brien(エド・オブライエン)の音作りの本質は、ギターを“前に出す”のではなく、バンド全体の空間を“設計して成立させる”ことです。Mesa Trem-O-Verbの時代でも、Fender Vibro-Kingの時代でも、Audio Kitchen Big Chopperの時代でも、彼が欲しかったのは「多段エフェクトを受け止めても崩れない土台」と「現場で再現できる運用」。そしてボードは、DD-5やKorg A2の時代から、DL4/HeadRushのループ積層、TheGigRigの巨大システムへと進化しても、常に“時間を演奏する”方向へ伸びています。
再現するために必要な視点は3つだけ。1つ目は、ドライの芯を確保すること。空間系を盛る前に、クリーン~軽いクランチで「輪郭が残る音」を作る。2つ目は、ディレイの人格を曲ごとに変えること。DD-5的な点描と、Memory Man的な揺れる減衰は別物なので、モード切替やプリセット運用で切り替える。3つ目は、ルーティングの思想を持つこと。EOBは分岐やスイッチングで“輪郭を残したまま空間を広げる”設計をしてきました。高価なスイッチャーがなくても、LS-2や配置の工夫、EQの役割分担で思想は再現できます。
この音作りは、派手な単発トーンの勝負じゃありません。音の「距離」と「時間」をどう配置するかの勝負です。だからこそ、初心者がBOSSやマルチで取り組んでも、設計さえ合えば驚くほどそれっぽくなる。EOBのギターは、あなたの足元とミキサーの間にある“見えない設計図”で鳴っている、そう捉えるのが一番近道だと思います。以上を踏まえると、EOBサウンドは“空間設計+分岐/ループ運用+多段ディレイの人格”で成立している、と想定されます。
