【辻友貴】cinema staff風サウンドの作り方＋ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

始めに（特徴紹介）

cinema staffのギタリスト、辻友貴は、バンドのエモーショナルでダイナミックなサウンドを支える重要な存在です。彼のプレイスタイルは、シューゲイザー的な分厚い壁のようなサウンドから、繊細で美しいアルペジオまで幅広く対応し、バンドの楽曲をドラマチックに演出しています。

特に「great escape」や「YOUR SONG」などの代表曲では、彼のギターが楽曲の核となり、リフやフレーズの選び方に独自性が感じられます。エフェクトを駆使した音作りは、音数の多いアレンジの中でもしっかりと存在感を放ち、聴く者に深い印象を与えています。

辻友貴のサウンドが注目される理由は、その音作りの緻密さと柔軟さにあります。オクターバーやファズを用いた個性的な質感の演出、空間系エフェクトによる立体的なサウンドスケープなど、ただのロックギターに留まらない表現力が魅力です。また、BOSS GE-7をファズの後段に配置して音抜けを強調するなど、細かいセッティングの工夫がライブでの迫力を支えています。

そのため、彼の音作りを再現するには、ギターやアンプの選択だけでなく、エフェクターボードの組み合わせや接続順にも注目する必要があります。以下では、使用アンプやギター、エフェクターについて詳細に解説し、彼のサウンド構築の本質に迫っていきます。

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使用アンプ一覧と特徴【cinema staff・辻友貴】

cinema staffの辻友貴は、ギターの個性を活かしながらも、空間系やオクターバー、ファズといったエフェクトを多用するスタイルのため、アンプにはレンジの広さと解像度が求められます。写真やライブレポート、インタビューなどから具体的なアンプが明確に確認できるケースは限られていますが、バンドのサウンド特性から推測すると、クリーンからクランチまで幅広く扱える定番アンプを中心に使用していると考えられます。

例えば、国内ライブではFender Twin Reverbのようなクリーン系アンプが多く確認される傾向にあります。シングルコイルやセミホロウギターとの相性が良く、空間系エフェクトを掛けても音が潰れにくい点が特徴です。また、マーシャル系のJCM900/2000などのハイゲインアンプを利用することで、cinema staffの攻撃的でエモーショナルな楽曲にも対応できると考えられます。

さらに、ORANGEやVOXなども使用可能性が高いアンプです。ORANGEは中域の押し出しが強く、ファズやオーバードライブと組み合わせることでバンドサウンドに埋もれない音を作り出せます。VOX AC30はアルペジオやクリーンの美しさに優れており、彼の繊細なフレーズを際立たせるのに最適です。加えて、スタジオレコーディングではRoland JC-120を使用した可能性も高く、透明感あるクリーンにモジュレーションやディレイを重ねる音作りと相性抜群です。

このように、辻友貴のアンプは「透明感のあるクリーンと、太さを兼ね備えたクランチ」を実現できるモデルが中心になっていると推測されます。ライブ環境では会場のレンタル機材を使用する場合も多く、そのためFender、Marshall、Rolandといった定番モデルが頻繁に登場していると想定されます。

また、ファズやオクターバーの効き具合を的確に表現するため、BOSS GE-7などのイコライザーを後段に配置して音抜けを補正する工夫が見られます。これはアンプの特性を補完し、会場ごとの鳴りを安定させる重要なポイントとなっています。

したがって、彼のサウンドを再現する場合は「クリーンの解像度が高く、空間系に強いアンプ」を選択するのが最も近道です。特にFender Twin ReverbやRoland JC-120は、エフェクター主体のサウンドメイクにおいて定番中の定番といえるでしょう。

以上の点から、辻友貴が使用するアンプは明確なモデルがすべて公開されているわけではないものの、ライブやレコーディングにおいては上記のような定番アンプを組み合わせていると想定されます。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	備考
Fender Twin Reverb	Fender	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	クリーン主体。空間系エフェクトとの相性が抜群。
Marshall JCM2000	Marshall	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ロックな歪みを支える定番アンプ。ライブ向け。
Roland JC-120	Roland	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	透明感あるクリーン。モジュレーションやディレイに最適。
ORANGE Rockerverb	Orange	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ファズやオーバードライブとの相性が良く、中域が強調される。
VOX AC30	VOX	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	美しいクリーントーンでアルペジオを際立たせる。

使用ギターの種類と特徴【cinema staff・辻友貴】

辻友貴がメインで使用しているのは、ブラストカルトのMARQUIS（セミ・ホロウ・ギター）です。セミホロウ構造のため、ソリッドギターにはない独特の空気感と温かみのあるトーンを持ち、クリーンからクランチまで幅広く表現できるのが特徴です。cinema staffの楽曲では、分厚いバンドサウンドの中でも埋もれずに存在感を示しつつ、繊細なアルペジオも美しく響かせることができる点で、このギターが選ばれていると考えられます。

ブラストカルトはアメリカのブランドで、ヴィンテージ感あふれるルックスと独自の設計が魅力です。MARQUISはジャズやブルース寄りの温かみのあるサウンドを持ちつつも、ロックの荒々しさを出すことも可能で、辻の幅広いプレイスタイルにマッチしています。また、セミホロウ構造により、ファズやディレイなど空間系エフェクトを組み合わせても抜けの良い音像が得られるのが大きな利点です。

一方で、ライブやリハーサルにおいては他のギターも使用している可能性があります。シングルコイル系のFender TelecasterやStratocasterを使用していたとの情報も散見されます。これらはアルペジオやクリーンフレーズでの透明感を強調するために使われると想定されます。また、ハムバッカー搭載のLes Paulタイプを用いることで、激しいディストーションサウンドやリフの力強さを支えていた時期もあると考えられます。

cinema staffの楽曲は、静と動のダイナミクスが強く、繊細なフレーズから轟音までを行き来します。そのため、ギターの選択も一貫して「幅広い音色に対応できること」が前提となっています。MARQUISをメインとしながらも、場面によってソリッドギターを使い分けているのは自然な流れでしょう。

加えて、ギターのセッティングとしては、ピックアップのフロントでウォームなトーンを得つつ、リアやセンターを使って切れ味の良いフレーズを弾き分ける工夫が見られます。ファズやオクターバーなどのエフェクトを使う際には、ハムバッカー寄りの太いトーンが効果的に作用するため、シーンに応じた切り替えが音作りの肝になっていると考えられます。

総じて、辻友貴の使用ギターは「ブラストカルトMARQUISを中心としつつ、楽曲や場面によって他の定番モデルも取り入れる」スタイルであり、これによってcinema staff独特のドラマチックで奥行きのあるサウンドが実現されていると想定されます。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	ギターの種類	備考
ブラストカルト MARQUIS	Blast Cult	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	セミ・ホロウ	メインギター。温かみと抜けの良さを両立し、空間系エフェクトとの相性も良い。
Fender Telecaster	Fender	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ソリッド	アルペジオやクリーンフレーズで使用される可能性が高い。
Fender Stratocaster	Fender	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ソリッド	多彩なピックアップ選択による幅広いサウンド。繊細な表現力に対応。
Gibson Les Paul Standard	Gibson	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ソリッド	ハムバッカーによる太く力強いリフを支える。ファズやディストーションとの相性も良い。

使用エフェクターとボード構成【cinema staff・辻友貴】

辻友貴のエフェクターボードは非常に多彩で、cinema staffのサウンドを形作る重要な要素です。ライブ写真や各種インタビューから判別できるペダルのラインナップは、空間系・オーバードライブ・ファズ・オクターバーなど幅広いジャンルに及び、彼の音作りの奥深さを示しています。

まず、基盤となるのはProvidence PEC-2やFree The Tone ARC-3といったプログラマブルスイッチャーです。これらは複数のエフェクターを瞬時に切り替えることが可能で、楽曲の展開が激しいcinema staffのライブにおいて不可欠な存在となっています。複雑なエフェクトチェーンを組みつつもスイッチ一つでサウンドを切り替えられる利便性は、彼の演奏スタイルと強く結びついています。

歪み系では、Free The Tone SOV-2 OverdriveやIbanez Tube Screamer、さらには伝説的なKLON CENTAURを使用。これらはゲイン幅が広く、ブースト用途からメインの歪みまで柔軟に対応可能です。特にKLON CENTAURは高額かつ希少なため、サウンドの透明感と厚みを両立する唯一無二の役割を果たしています。加えて、BOSS GE-7をファズの後段に配置し、音量と高域を補強する工夫も確認されています。これはライブ時の音抜けを確保するための実践的な設定です。

空間系では、tc electronic Flashback Delay、BOSS DD-20 Giga Delay、JHS Panther Cub、Providence Chrono Delayといった多様なディレイが使用されており、曲ごとに質感を変えるために複数台を使い分けていることがわかります。アナログディレイ特有の温かみやデジタルディレイのクリアな残響を駆使し、cinema staffの音像に奥行きを与えています。

さらに、Fuzz Factoryなどの個性的なファズ、Providence Phase Force（フェイザー）、Fulltone CLYDE WAHやJim Dunlop GCB95といったワウペダルも導入されており、楽曲の要所で強烈な個性を発揮します。Providence VITALIZERやVFB-1といったバッファーを組み合わせることで、長大なエフェクトチェーンでも音質劣化を防いでいる点も見逃せません。

このように、辻友貴のボードは「複数の歪みと多種のディレイを組み合わせ、さらにオクターバーやファズで独自のキャラクターを付与」する設計になっており、cinema staffの立体的かつエモーショナルなサウンドを再現する要であると想定されます。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	エフェクターの種類	備考
WALRUS AUDIO Luminary	WALRUS AUDIO	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	オクターブ	POG2の代替として導入。多機能でライブ向け。
Electro-Harmonix POG2	Electro-Harmonix	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	オクターブ	シューゲイザー的な分厚いサウンドを構築。
BOSS GE-7	BOSS	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	イコライザー	ファズ後段で高域を強調し音抜けを確保。
KLON CENTAUR	KLON	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	オーバードライブ	希少かつ高額な伝説ペダル。厚みと透明感を両立。
Ibanez Tube Screamer	Ibanez	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	オーバードライブ	中域の押し出しが強く、ソロやリフに最適。
Free The Tone SOV-2	Free The Tone	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	オーバードライブ	ナチュラルで扱いやすい歪み。メイン歪みとして使用。
Fuzz Factory	Z.Vex	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ファズ	過激で独特な質感を演出。
tc electronic Flashback Delay	tc electronic	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ディレイ	多機能デジタルディレイ。楽曲ごとに設定を使い分け。
BOSS DD-20 Giga Delay	BOSS	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ディレイ	プリセット保存可能。ライブ向き。
JHS Panther Cub	JHS Pedals	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ディレイ	アナログディレイ特有の温かみを持つ。
Providence Phase Force	Providence	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	フェイザー	空間的な揺らぎを付与。
Fulltone CLYDE WAH	Fulltone	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ワウペダル	クラシックなワウサウンド。表現力を拡張。
Jim Dunlop GCB95 Cry Baby	Jim Dunlop	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	ワウペダル	世界的定番ワウペダル。
Providence VITALIZER	Providence	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	バッファー	長大なエフェクトチェーンでの音質劣化を防ぐ。
Providence PEC-2	Providence	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	スイッチングシステム	プログラマブルスイッチャー。エフェクト切替を効率化。
Free The Tone ARC-3	Free The Tone	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	スイッチングシステム	上位モデルのスイッチャー。高度なルーティングが可能。
Voodoo Lab Pedal Power 2 Plus	Voodoo Lab	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	パワーサプライ	安定した電源供給を実現。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【cinema staff・辻友貴】

辻友貴の音作りの核は、繊細なアルペジオと轟音のギターワークを両立させるための「レンジコントロール」と「空間処理」にあります。cinema staffの楽曲は展開がダイナミックで、Aメロのクリーンなアルペジオからサビの厚いディストーションサウンドへと一気に移行するため、その切り替えを滑らかに行う工夫が必要です。

まずアンプ設定ですが、基本はクリーン〜クランチ気味のセッティングに留め、歪みの質感はほとんどエフェクターで作り込んでいると考えられます。Fender Twin ReverbやRoland JC-120といったクリーン系アンプを基調に、Trebleをやや抑え、MidとBassを5〜6程度に設定することで、エフェクトを重ねても破綻しない土台を作っている可能性が高いです。

歪みセクションでは、ファズやオーバードライブの後段にBOSS GE-7を接続することで、音量をブーストしつつ高域を強調。これにより、ファズ特有のつぶれたサウンドでも抜けの良さを確保しています。特にライブではバンド全体の音圧に埋もれがちなファズを前面に出すため、このEQブーストが実践的に機能しているといえるでしょう。

オクターバー（WALRUS AUDIO Luminary、POG2）は、単なる音程変化以上の役割を果たしています。シューゲイザー的な分厚い壁のようなサウンドを作り出す場面や、オクターブ上を重ねることで透明感を加える場面など、楽曲ごとの雰囲気作りに欠かせません。例えば「great escape」のクライマックスでは、アルペジオと重ねたオクターブが空間を満たすことで、劇的な広がりを感じさせます。

ディレイやリバーブの扱いも重要です。辻は複数台のディレイを楽曲ごとに使い分けています。アナログディレイはアルペジオやバッキングに温かみを与え、デジタルディレイはリフやメロディックなフレーズを明瞭に響かせるために使用されます。空間系エフェクトはミックスの中で「奥行き」と「残響の層」を作り、シンセサウンドやボーカルとの一体感を強めています。

ワウやフェイザーなどのモジュレーション系は曲のハイライトにポイント的に使用され、ギターが単なる伴奏ではなく「演出の一部」として存在感を示す役割を果たしています。また、Providence VITALIZERやVFB-1といったバッファーは長大なエフェクトチェーンの中で信号を保ち、ライブ会場ごとの電源環境やケーブル長による劣化を防ぐ重要な要素です。

ミックス面では、辻のギターは左右のパンニングを工夫し、クリーンとディストーションを分けて配置することで、曲のダイナミズムを強調しています。例えば、クリーンアルペジオをLchに、ディレイを強めたリフをRchに置くといったアプローチが確認されます。また、低域はベースやキックと被らないようにカットしつつ、中域〜高域をブーストして存在感を確保。バンド全体の厚みを保ちながら、ギターが前面に出る部分を的確に演出しています。

さらに、楽曲のアレンジに合わせて「音を埋めるか、引くか」という判断が巧みに行われています。盛り上がり部分ではオクターバーやファズを重ねて音圧を増幅し、逆に静かなパートではリバーブを強調したクリーンアルペジオで空間を広げる。このメリハリがcinema staffらしいドラマ性を生み出しています。

総じて、辻友貴の音作りは「クリーンを基盤とし、エフェクトとEQを駆使して曲ごとに立体的な空間を構築する」スタイルであり、緻密な工夫の積み重ねがバンドの音響世界を支えていると想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【cinema staff・辻友貴】

辻友貴のエフェクトボードにはKLON CENTAURのような超高額なペダルや、複数台のディレイなどプロ仕様の機材が多く含まれています。しかし、これからcinema staff風サウンドを目指すギタリストにとっては、すべてを揃えるのは現実的ではありません。ここでは、1万円〜5万円程度で入手できる市販ペダルを中心に「音の再現性が高く、初心者にも扱いやすい」代替機材を紹介します。

まず、オーバードライブの定番としておすすめなのがBOSS SD-1 Super OverDriveやJHSの3 Series Overdriveです。これらは中域の押し出しが強く、ファズやディレイと組み合わせたときにもしっかり存在感を出せます。KLON CENTAURのような「厚みのあるクリーンブースト」としては、Electro-Harmonix Soul Foodが非常に有名で、実際に“KLONクローン”として広く支持されています。価格も手頃でありながら、透明感と太さをバランス良く再現できるのが魅力です。

オクターバーについては、POG2やLuminaryは高額ですが、より安価なBOSS OC-5やElectro-Harmonix Nano POGを選ぶと再現性が高いです。特にNano POGは小型で扱いやすく、cinema staff特有のシューゲイザー的な分厚い音を作り出すのに十分な機能を備えています。

ディレイに関しては、辻のボードでは複数のディレイが確認されていますが、初心者が導入するならBOSS DD-8やtc electronic Flashback Miniが最適です。DD-8は多彩なディレイモードを持ち、空間的な残響からリズミカルなリピートまで幅広く対応可能。Flashback MiniはTonePrint機能によりプロが作ったプリセットを導入でき、彼のような空間的なギターフレーズを再現しやすいです。

また、ファズを取り入れたい場合にはZVEX Fuzz Factoryはやや高価ですが、Electro-Harmonix Big Muff Nanoシリーズであれば入門機として十分にcinema staff的な厚みを出せます。Big Muff特有の図太いサステインは、cinema staffの轟音パートの再現にうってつけです。

イコライザーについては、辻が使用するBOSS GE-7がそのまま入手可能です。価格も比較的手頃で、ファズの後段に配置して音抜けを補強するという彼の実践的な使い方を再現できます。これを導入するだけでもサウンドのバランスが大きく改善されるでしょう。

このように、すべてを揃えなくても、ソウルフード＋Nano POG＋DD-8＋GE-7といった比較的安価な組み合わせでも、cinema staffらしい立体的で分厚い音像を十分に体感できます。重要なのは「音の重ね方」と「EQでの調整」であり、高価な機材でなくても工夫次第で近いサウンドを作り出せるのです。

種類	機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	備考
オーバードライブ	Electro-Harmonix Soul Food	Electro-Harmonix	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	KLON CENTAUR系のトーンを安価に再現可能。透明感あるブーストが魅力。
オクターブ	Electro-Harmonix Nano POG	Electro-Harmonix	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	POG2の小型版。シューゲイザー的な厚みを作りやすい。
ディレイ	BOSS DD-8 Digital Delay	BOSS	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	多機能ディレイ。複数台を揃えなくても幅広い音作りが可能。
ファズ	Electro-Harmonix Big Muff Nano	Electro-Harmonix	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	厚みとサステインに優れたファズ。轟音パート再現に適している。
イコライザー	BOSS GE-7	BOSS	Amazonで探す	cinema staff	辻友貴	本人実使用。ファズ後段でのブースト再現が可能。

総括まとめ【cinema staff・辻友貴】

cinema staffのギタリスト辻友貴の音作りは、一言でいえば「繊細さと轟音を両立させた立体的なサウンドデザイン」に尽きます。セミホロウのBlast Cult MARQUISをメインに、オクターバーやファズ、複数のディレイを駆使して、楽曲のドラマ性を強調するのが大きな特徴です。その根底には、単なるエフェクトの多用ではなく、「音をどう空間に配置するか」という確かな美学があります。

特に注目すべきは、ファズやオクターバーを使った際にも音が潰れず、バンド全体の中で存在感を失わないようにEQで細かく補正している点です。BOSS GE-7をファズの後段に設置して高域を持ち上げるセッティングは、まさに実践的な工夫であり、ライブハウスという過酷な環境でギターを際立たせるための必須要素となっています。また、KLON CENTAURのような希少なオーバードライブを取り入れつつも、用途としては「透明感と厚みを補強するためのブースト」に徹していることも、彼の音作りが単なる機材自慢ではなく実用性に基づいている証拠といえるでしょう。

cinema staffの楽曲は、静と動の対比が強烈で、静寂の中のアルペジオと、サビでの轟音リフが絶妙に切り替わります。そのため、辻友貴のサウンドメイクは「クリーンを基盤に、状況に応じて空間系・歪み系を積み重ねる」という柔軟性に支えられています。空間系エフェクトは単なる装飾ではなく、バンド全体の音像に奥行きを与える要素として機能しており、彼のギターは「音そのもの」以上に「音の広がり」をデザインしているのです。

また、音作りの本質は「過剰に歪ませすぎないこと」と「EQでのレンジコントロール」にあります。多くの初心者が歪みを深くかけてcinema staff的な轟音を作ろうとしますが、実際にはクリーン寄りの基音にファズやオクターバーを重ね、EQで抜けを整えることで完成する音像です。これは、単体で聴いたときには薄く感じても、バンド全体のミックスに乗せたときに初めて真価を発揮するスタイルといえるでしょう。

したがって、辻友貴のサウンドを再現するために必要なのは、高額な機材を全て揃えることではなく、「クリーンの透明感を土台に、オクターバーとファズで個性を付与し、EQとディレイでバランスを調整する」という視点です。この考え方さえ押さえれば、安価な機材でも十分にcinema staff的な音像を作り出すことが可能です。

総じて、辻友貴の音作りは「場面ごとの音の役割を見極め、適材適所でエフェクトを配置する」ことにあり、これはすべてのギタリストにとって学ぶべきアプローチだといえるでしょう。

下記恐らく使用（所持）している機材のまとめです。参考までに！

cinema staff 辻友貴 使用機材
ギター

ブラストカルト MARQUIS（セミ・ホロウ・ギター）

エフェクター

WALRUS AUDIO Luminary（オクターバー）

Electro-Harmonix POG 2（オクターバー）

BOSS GE-7（イコライザー）

KLON CENTAUR（オーバードライブ）

画像から判別できるエフェクター

画像1 (image_ad1de6.png)

Providence PEC-2 (プログラマブルスイッチャー)

Xotic SP Compressor (コンプレッサー)

Ibanez Tube Screamer (オーバードライブ)

tc electronic Flashback Delay (ディレイ)

BOSS DD-20 Giga Delay (ディレイ)

JHS Pedals Panther Cub (アナログディレイ)

Free The Tone SOV-2 Overdrive (オーバードライブ)

Fuzz Factory (ファズ)

Providence Phase Force (フェイザー)

画像2 (image_ad1e44.jpg)

Providence PEC-2 (プログラマブルスイッチャー)

Providence FREE THE TONE ARC-3 (プログラマブルスイッチャー)

Free The Tone SOV-2 Overdrive (オーバードライブ)

Fuzz Factory (ファズ)

Providence Phase Force (フェイザー)

Providence Chrono Delay (ディレイ)

Providence VITALIZER (バッファー)

Fulltone CLYDE WAH (ワウ)

MXR Dyna Comp (コンプレッサー)

Voodoo Lab Pedal Power 2 Plus (パワーサプライ)

Jim Dunlop GCB95 (ワウ)

Providence VFB-1 (バッファー)

BOSS TU-3 (チューナー)

Providence HBL-2 Heat Blaster (ディストーション)

Providence STV-1 (チューナー)

備考

BOSS GE-7は、ファズの後段に接続して音量をプッシュし、高音域を強調することで音抜けを良くするセッティングで使用されている。

WALRUS AUDIO Luminaryは、Electro-Harmonix POG 2のサブまたは使い勝手の良いオーバードライブとして購入された。

KLON CENTAURは、高額で取引されている希少なペダル。