【スタインバーガー・エレキギター種類一覧】Steinbergerのまとめ

スタインバーガーは、ヘッドレスデザインという革新的なコンセプトでギター界に衝撃を与えたアメリカのギターブランドです。1980年代を代表する個性派ギターとして、多くのトップアーティストに愛用され続けています。本記事では、スタインバーガーの歴史から特徴、使用アーティスト、おすすめモデルまで徹底解説します。

スタインバーガー（Steinberger）の歴史

スタインバーガーの創業者、創業年、発祥地について（Steinberger）

スタインバーガーは、1980年にネッド・スタインバーガーによってアメリカ合衆国で設立されました。創業者のネッドは、もともと業務用家具のデザイナーという異色の経歴を持つ人物で、1975年にベースギター職人のスチュアート・スペクターと出会ったことで電気楽器デザインの世界に足を踏み入れました。

楽器業界の常識に縛られない家具デザイナーの視点から、「なぜヘッドがなければならないのか」「なぜ木材で作る必要があるのか」「なぜボディはこんなに大きいのか」といった根本的な問いを投げかけ、全く新しいギターの形を創造しました。設立当初はニューヨーク州ニューバーグに拠点を置き、L2ベースの製造販売から事業をスタートさせました。

1987年頃、ネッドは独自のデザイン開発に専念するためNS DESIGNを立ち上げ、スタインバーガー社をGibsonに売却しました。その後、生産拠点はテネシー州ナッシュビルに移転しましたが、この移転を機にギターの製造がほぼ打ち切られる状況となります。2009年には生産拠点が韓国に移され、製品ラインナップも大幅に整理されました。2018年からは「Spirit by STEINBERGER」として生産が再開され、現在に至っています。

スタインバーガーの代表的なモデル紹介（Steinberger）

L2ベース：1980年に発売されたスタインバーガーの記念すべき第一号モデルです。ヘッドレスデザインを採用した革新的なベースで、1981年にはアメリカ工業デザイン協会から優秀デザイン製品として表彰を受けました。この成功がギター製造への道を開きました。

GLシリーズ：1982年に試作され、ヘッドレスデザインのエレクトリックギターとして製造販売されました。箱型のボディ構造とグラファイト素材のネックを持つモデルで、特にGL-2Tはトランストレムを搭載した人気モデルとなりました。通称「弁当箱型」と呼ばれる独特のボディシェイプは、スタインバーガーの象徴として認識されています。

GMシリーズ：1987年にジェネシスのマイク・ラザフォードとの協働により開発されたモデルです。GLシリーズの角ばったデザインとは異なり、より流線的なボディシェイプを採用しました。このシリーズはステージ映えを意識したデザインが特徴です。

トランストレム：1984年に発表された革命的なトレモロユニットです。史上初めて「和音の各音程間の関係性を保ったままアーミングができる」機能を実現しました。通常のアームではコードを弾きながらアーミングすると響きが崩れてしまいますが、トランストレムはブリッジの動きに対する各弦の音程変化を揃えることで、美しいハーモニーを維持したままアーミングが可能になりました。

スタインバーガーが楽器シーンに与えた影響（Steinberger）

スタインバーガーは、ヘッドレスギターというコンセプトを世界に広めた先駆者です。従来のギターデザインの常識を覆す斬新なアプローチは、1980年代の音楽シーンに大きな衝撃を与えました。その影響は現代にも続いており、Strandbergをはじめとする多くのヘッドレスギターブランドの誕生に繋がっています。

グラファイトとカーボンを独自の比率で混合した合成素材ネックの採用は、温度や湿度による調整の狂いを大幅に軽減しました。この安定性の高さは、プロフェッショナルなステージ環境での信頼性を求めるアーティストから高く評価されました。ネック反りの心配がほとんどないため、初期のモデルにはトラスロッドすら組み込まれていませんでした。

また、トランストレムの発明は、ギタープレイの表現の幅を大きく広げました。コードを弾きながら美しくアーミングできる機能は、ジャズフュージョンやプログレッシブロックなど、複雑なハーモニーを重視するジャンルのギタリストに革新的なツールを提供しました。エディ・ヴァン・ヘイレンのように、このシステムを120％活用して独自のサウンドを構築したアーティストもいます。

さらに、コンパクトなボディサイズとヘッドレスデザインは、日本人ギタリストにとって特別な意味を持ちました。体格の小さい日本人プレイヤーが構えても楽器が大きく見えない、というビジュアル面でのメリットは、ステージパフォーマンスにおいて重要な要素となりました。

スタインバーガー（Steinberger）の特徴・基本性能・サウンド傾向

スタインバーガーの音のキャラクター（Steinberger）

スタインバーガーのサウンドは、クセや個性が少なく、実用性に優れたクリアなトーンが特徴です。グラファイト素材を使用した初期のモデルは、硬質で安定した響きを持ち、温度や湿度の影響をほとんど受けません。この安定性により、コードの響きや演奏性を重視するギタリストから高い支持を得ています。

現行の木材を使用したモデルでは、メイプルボディとメイプルネックの組み合わせにより、抜けと歯切れの良いトーンを実現しています。きらめくようなクリーントーンから、歪ませてもエッジの効いたドライブサウンドまで、幅広い音作りが可能です。特にダウンチューニングでヘヴィなリフを弾く際にも、音が潰れずに芯のあるサウンドを維持します。

スタインバーガー独特の幻想的で滑らかなサウンドは、ジャズフュージョンやプログレッシブロックなど、繊細な音色が求められるジャンルで特に威力を発揮します。グラファイト素材特有のサステインの長さと、ヘッドレス構造による音の減衰の少なさが、このような特性を生み出しています。

スタインバーガーのボディ形状やピックアップの特徴（Steinberger）

ヘッドレスデザイン：スタインバーガー最大の特徴は、ヘッドが無いことです。ヘッドがないためペグも見当たりませんが、両側にボールエンドがついている専用の「ダブルボールエンド弦」を使用します。それぞれのボールエンドをナットとブリッジに固定する方式で、弦交換に工具が不要で短時間で交換を済ませることができます。

チューニングはブリッジ側で行いますが、通常のギターのようにペグに巻き付ける部分がないため、チューニングの安定性が非常に高くなっています。また、ヘッド落ちやボディとヘッドの振動干渉といった問題も解消されています。

コンパクトなボディ：極限まで削ぎ落とした個性的なボディ形状は、通称「弁当箱型」と呼ばれています。テニスラケットと同程度のコンパクトサイズで、公共交通機関での移動も容易です。ボディサイドにはフットレストが設けられており、座って演奏する際の快適性も考慮されています。

ネック構造：初期のハイエンドモデルでは、グラファイトとカーボンを独自の比率で混合した合成素材ネックを採用していました。現行のスピリットシリーズでは、メイプルの3ピースネックにローズウッド指板を組み合わせたスルーネック構造となっています。また、新設計の「サイバーソニック・ネック」は、メイプルネックにフェノリック樹脂の指板、カーボングラファイト製トラスロッドチャンネルを組み合わせた構造です。

ピックアップ配列：スピリットシリーズでは、スタインバーガーオリジナルのシングルコイルとハムバッカーを組み合わせたH-S-H配列を採用しています。この配列により、クリーンなカッティングから太いリードトーンまで、幅広いサウンドメイクが可能になっています。

他ブランドとの違い（Steinberger vs 他社）（Steinberger）

スタインバーガーとFenderやGibsonといった伝統的なギターブランドとの最も大きな違いは、デザイン哲学そのものにあります。伝統的なブランドが長年培ってきたデザインを継承し進化させるのに対し、スタインバーガーはギターの基本構造そのものを問い直しました。

ヘッドレスギターの後発ブランドであるStrandbergとの比較では、スタインバーガーが先駆者として確立したヘッドレスコンセプトを、Strandbergがさらに現代的にリファインしたという関係性があります。Strandbergはエルゴノミクスに特化した独自のボディシェイプとファンフレット仕様を特徴としていますが、スタインバーガーは極限までシンプル化した機能美を追求しています。

IbanezやJackson Guitarsといったモダンメタル系ブランドと比較すると、スタインバーガーは演奏性だけでなく、携帯性と安定性という実用面でのメリットも重視している点が特徴的です。トラベルギターとしての用途も想定された設計は、他のハイパフォーマンス系ギターにはない独自の強みとなっています。

価格帯においても、現行のスピリットシリーズはSquierやEpiphoneといったエントリー向けブランドと同程度の価格設定となっており、ヘッドレスギターの魅力を手軽に体験できる点で差別化されています。一方、1980年代のヴィンテージモデルは希少価値が高く、コレクターズアイテムとして高値で取引されています。

スタインバーガー（Steinberger）の使用アーティスト

スタインバーガーを使用する有名アーティスト（Steinberger）

アラン・ホールズワース（Allan Holdsworth）：ジャズフュージョン界の巨匠であるアラン・ホールズワースは、スタインバーガーの最も著名なユーザーの一つです。グラファイト素材の安定性を高く評価し、長期間にわたってトレードマークとして使用しました。彼の流麗なレガート奏法と、スタインバーガーの幻想的なサウンドの組み合わせは、多くのギタリストに影響を与えました。

エディ・ヴァン・ヘイレン（Eddie Van Halen）：ロックギター界のレジェンドであるエディ・ヴァン・ヘイレンは、1980年代にスタインバーガーGL-2Tを愛用しました。アルバム「5150」の「Summer Nights」でスタインバーガーを使用し、その独特なサウンドを披露しています。エディはトランストレムのデザイン開発にも関わっており、彼の意見を取り入れた改良が施されました。その後、ネッド・スタインバーガーがエディのために特別に製作したGibsonレスポールベースにトランストレムを搭載したカスタムモデルも使用しました。

HISASHI（GLAY）：日本のロックバンドGLAYのギタリストであるHISASHIは、スタインバーガーを愛用する日本人アーティストの代表格です。スタインバーガーが得意とする幻想的で滑らかなサウンドを活かした演奏で、ギター本来の魅力を引き出しています。彼の多彩な音楽表現において、スタインバーガーは重要な役割を果たしています。

渋谷すばる：関ジャニ∞の元メンバーで、現在はソロアーティストとして活躍する渋谷すばるは、スタインバーガーGLシリーズのGL-2Tを使用しています。テレビ番組「関ジャム」でのセッションや、関ジャニ∞のライブでも使用され、基本的にアームを外して演奏しています。ロックファンからも高く評価される演奏力を持つ、ギタリストとしても注目のアーティストです。

モト冬樹：ものまね芸人として知られるモト冬樹氏は、本来ミュージシャンであり、白いスタインバーガーをトレードマークとしています。日本のエンターテインメント界において、スタインバーガーの知名度向上に貢献した人物の一人です。

スタインバーガー（Steinberger）の関連ギターブランド

スタインバーガーの姉妹ブランド（Steinberger）

NS DESIGN：スタインバーガーの創業者ネッド・スタインバーガーが1990年に立ち上げた新ブランドです。スタインバーガー社をGibsonに売却した後、独自のデザイン開発に専念するために設立されました。エレクトリックバイオリンやエレクトリックチェロなど、弦楽器の電子楽器化に注力しており、革新的なデザインを追求し続けています。

Spirit by STEINBERGER：スタインバーガーブランド内のエントリーラインです。韓国や中国で製造されることでコストを抑え、スタインバーガーの名器のエッセンスを受け継ぎながら手頃な価格で提供されています。グラファイトネックやEMGアクティブピックアップは未使用ですが、普段使いには十分な性能を持っています。

スタインバーガーのライバル・同ランクブランド（Steinberger）

Strandberg：スウェーデン発のヘッドレスギターブランドです。2010年代に設立され、スタインバーガーの影響を受けながらも独自のエルゴノミクス設計とファンフレット仕様で現代的なヘッドレスギターを提案しています。軽量性と演奏性を極限まで追求した設計は、モダンメタルシーンで高い支持を得ています。

Klein Guitars：アコースティックギター職人スティーブ・クラインとネッド・スタインバーガーが共同開発したモデルが原点です。1980年代中後半に生産されたGKシリーズは、独特のボディ形状が特徴で、座って演奏するのに特化した設計となっていました。現在は会社が閉鎖されていますが、中古市場では高値で取引されています。

Parker Guitars：カーボンファイバーとグラスファイバーを使用した革新的なギターブランドです。スタインバーガーと同様に、従来の木材だけに頼らない新素材の採用により、軽量性と安定性を追求しました。独自のトレモロシステムも開発し、機能性とデザイン性を両立させています。

Ibanez：日本を代表するギターブランドで、ヘッドレスモデルのラインナップも展開しています。QシリーズやAxion Labelなど、モダンなヘッドレスデザインとハイパフォーマンス仕様を組み合わせたモデルは、スタインバーガーとは異なるアプローチでヘッドレス市場にアプローチしています。

スタインバーガー（Steinberger）ラインナップとおすすめモデル一覧

スタインバーガー（Steinberger）を実際に使用した人の声【レビュー要約＋評判口コミ】

ポジティブ意見：スタインバーガーの音質・デザイン・使いやすさ（Steinberger）

音質に関する評価：「抜けと歯切れの良いサウンドが素晴らしい」「クリーントーンのきらめきが美しく、歪ませてもエッジが立つ」「グラファイトネックの安定性により、いつでも同じ音が出せる」といった評価が多く見られます。特にジャズフュージョンやプログレッシブロック系のプレイヤーからは、独特の幻想的で滑らかなサウンドが高く評価されています。

デザインに関する評価：「インパクト抜群のルックスでステージ映えする」「コンパクトで持ち運びが楽」「日本人が構えても楽器が大きく見えない」という意見が目立ちます。特に「弁当箱型」と呼ばれる独特のボディシェイプは、好き嫌いが分かれるものの、一度見たら忘れられない強烈な個性として評価されています。

使いやすさに関する評価：「弦交換が工具不要で簡単」「チューニングが安定していてライブでも安心」「座って弾くときのフットレストが便利」「ヘッドレス構造でヘッド落ちの心配がない」といった実用面での評価が高くなっています。トラベルギターとしての携帯性も、多くのユーザーから支持されています。

ネガティブ意見：スタインバーガーの重量・価格・調整の難しさ（Steinberger）

弦の入手性：「ダブルボールエンド弦の入手が困難」「弦が高価で維持費がかかる」という意見が最も多く見られます。専用弦の必要性は、スタインバーガー最大のデメリットとして挙げられています。ただし、現行のSynapseシリーズやZシリーズでは通常の弦も使用できるよう改良されています。

パーツの入手困難：「ヴィンテージモデルのスペアパーツが手に入らない」「メーカーサポートが受けられない」という問題が指摘されています。特に1980年代の製品については、修理や部品交換が非常に困難な状況となっています。

演奏感の特殊性：「慣れるまで違和感がある」「通常のギターとは感覚が違う」という声もあります。ヘッドレス構造による重量バランスの違いや、コンパクトなボディによるポジション感覚の変化に戸惑うユーザーもいるようです。

価格に関する意見：ヴィンテージモデルについては「中古価格が高騰している」という指摘があります。一方、現行のSpiritシリーズについては「この価格でこの品質は満足」という肯定的な評価も見られます。

総評コメント（AI要約）（Steinberger）

スタインバーガーは、音質・デザイン・機能性において独自の魅力を持つギターブランドです。ヘッドレス構造による高いチューニング安定性、コンパクトで持ち運びやすいボディ、トランストレムによる革新的なアーミング機能など、実用性に優れた特徴を数多く備えています。

一方で、専用弦の入手性やヴィンテージモデルのパーツ供給の問題は、ユーザーにとって無視できない課題となっています。しかし、これらのデメリットを補って余りあるほどの独創性と実用性を兼ね備えており、「唯一無二のギター」として多くのプレイヤーに愛され続けています。

現行のSpiritシリーズは、リーズナブルな価格設定と入手のしやすさにより、スタインバーガーの魅力を手軽に体験できる選択肢となっています。トラベルギターとしての用途から本格的なステージ使用まで、幅広いシーンで活躍できるポテンシャルを持っています。

スタインバーガー（Steinberger）の新品・中古価格比較と最安値先

スタインバーガー安価販売先リンク一覧（Steinberger）

スタインバーガー（Steinberger）の類似・代替案おすすめギター紹介（比較付き）

スタインバーガーと同価格帯や特徴が近いギター2〜3本紹介（Steinberger）

Strandberg Boden Standard：スウェーデン発のヘッドレスギターブランドであるStrandbergの定番モデルです。スタインバーガーと同様にヘッドレス構造を採用していますが、エルゴノミクスに特化したボディシェイプとファンフレット仕様が特徴です。スタインバーガーのコンパクトさとは異なり、演奏性と快適性を極限まで追求した設計となっています。モダンメタルやプログレッシブロック系のプレイヤーに特に人気があります。

Ibanez Q52：日本が誇るギターブランドIbanezのヘッドレスモデルです。スタインバーガーの影響を受けつつも、Ibanez独自の薄くて速いネックと、モダンなボディデザインを組み合わせています。ピックアップにはFishman Fluence Modernを搭載し、多彩なサウンドメイクが可能です。スタインバーガーよりもメタル・ハードロック寄りのサウンド傾向を持ちます。

Traveler Guitar Speedster：トラベルギターに特化したブランドであるTraveler Guitarの人気モデルです。スタインバーガーと同様にコンパクトな設計と携帯性を重視していますが、より極端に小型化されています。音質面ではスタインバーガーに及びませんが、旅行やアウトドアでの使用を最優先に考えるなら魅力的な選択肢となります。

音・価格・デザインの比較ポイント（Steinberger vs 他ブランド）（Steinberger）

音質の比較：スタインバーガーは、グラファイト素材（ヴィンテージモデル）またはメイプル材（現行モデル）による、クリアで安定したサウンドが特徴です。Strandbergはメイプルネックとスワンプアッシュボディによる、現代的でバランスの取れたトーン。Ibanezはバスウッドやアッシュを使用し、モダンメタル向けのタイトで歪みに強いサウンドを実現しています。

価格の比較：スタインバーガーのSpiritシリーズはエントリー価格帯で入手しやすいのに対し、Strandberg BodenシリーズやIbanez Prestilineシリーズはミドル～ハイエンド価格帯となります。ただし、IbanezのQ52などはスタインバーガーSpirit並みの価格設定で、コストパフォーマンスに優れています。

デザインの比較：スタインバーガーの「弁当箱型」ボディは極限までシンプル化された機能美が特徴です。Strandbergはエルゴノミクスを追求した有機的なボディシェイプで、見た目にも未来的な印象を与えます。Ibanezは伝統的なギターのシルエットを残しつつヘッドレス化したデザインで、保守的なプレイヤーにも受け入れられやすい外観となっています。

機能性の比較：スタインバーガーのトランストレムは、コードを保ったままアーミングできる唯一無二の機能です。Strandbergは軽量性と演奏性のバランスが優れており、長時間の演奏でも疲れにくい設計です。Ibanezは多弦ギターのラインナップが充実しており、7弦・8弦モデルも展開されています。

スタインバーガー（Steinberger）のよくある質問（FAQ）

Q1: スタインバーガーの弦は通常の弦を使えますか？
A: 初期のモデルや多くのヴィンテージモデルでは、専用の「ダブルボールエンド弦」が必要です。しかし、SynapseシリーズやZシリーズなど一部の現行モデルでは、アダプターを使用することで通常の弦も使用可能になっています。購入前にモデルごとの仕様を確認することをお勧めします。

Q2: スタインバーガーは初心者でも弾けますか？
A: コンパクトなボディサイズと軽量性により、むしろ初心者にとって扱いやすい面もあります。ただし、ヘッドレス構造による重量バランスの違いや、独特のボディシェイプに慣れるまで時間がかかる場合があります。また、専用弦の入手性を考慮する必要があります。

Q3: トランストレムとは何ですか？
A: スタインバーガーが開発した革新的なトレモロユニットです。通常のアームではコードを弾きながらアーミングすると響きが崩れますが、トランストレムは各弦の音程変化を揃えることで、ハーモニーを保ったままアーミングができます。また、ブリッジ操作だけでチューニング変更が可能なモデルもあります。

Q4: ヴィンテージのスタインバーガーは修理できますか？
A: メーカーからの公式サポートは期待できず、スペアパーツの確保も非常に困難な状況です。専門のリペアショップでも対応が難しい場合があります。ヴィンテージモデルの購入を検討する際は、この点を十分に考慮する必要があります。

Q5: スタインバーガーはどんなジャンルに向いていますか？
A: ジャズフュージョン、プログレッシブロック、ハードロックなど幅広いジャンルで使用されています。クリーンなサウンドの安定性から、繊細な演奏を要するジャンルで特に高く評価されています。また、ダウンチューニングでのヘヴィなリフにも対応できます。

Q6: トラベルギターとして使えますか？
A: はい、スタインバーガーはトラベルギターとして非常に優秀です。コンパクトなサイズで公共交通機関での移動も容易であり、専用ケースも付属しています。ただし、音質や演奏性を犠牲にしていないため、旅先でも本格的な演奏が可能です。

スタインバーガー（Steinberger）の最新動向とトレンド

スタインバーガーは2018年以降、「Spirit by STEINBERGER」シリーズの生産を再開し、市場に復帰しました。現在のラインナップは、GT-PROギターモデルとXT-2/XT-25ベースモデルに絞られており、エントリー層をターゲットとした展開となっています。

生産拠点が韓国や中国に移されたことで、かつてのニューヨーク製やナッシュビル製のハイエンドモデルとは異なる位置付けとなっていますが、スタインバーガーの基本コンセプトである「ヘッドレスデザイン」と「コンパクトなボディ」は継承されています。

近年のヘッドレスギターブームにより、StrandbergやIbanezなど多くのブランドがヘッドレスモデルを展開していますが、スタインバーガーは「元祖ヘッドレスギター」としてのブランド価値を維持しています。特に1980年代のヴィンテージモデルは、コレクターズアイテムとして中古市場で高値で取引されています。

カラーバリエーションの拡充も注目すべきポイントです。従来の黒や白に加えて、Hot Rod Red、Hot Rod Yellow、キルトトップモデルなど、視覚的な魅力を高めたラインナップが展開されています。これにより、ステージパフォーマンスにおける存在感がさらに向上しています。

一方で、ハイエンドモデルの新規開発は停滞しており、1980年代の革新性を取り戻すような新製品の登場は見られません。グラファイトネックやEMGアクティブピックアップを搭載したプロフェッショナル向けモデルの復活を望む声も多く、今後の展開が注目されています。

スタインバーガー（Steinberger）の将来性とブランド価値

スタインバーガーのブランド価値は、「ヘッドレスギターの先駆者」という歴史的な位置付けに支えられています。1980年に誕生した斬新なコンセプトは、40年以上経過した現在でも色褪せることなく、多くのギタリストに影響を与え続けています。

Gibson傘下という立場は、ブランドの安定性という面ではメリットですが、革新的な新製品開発という点ではやや停滞感があります。しかし、近年のヘッドレスギターブームを背景に、スタインバーガーブランドの再評価が進んでいることも事実です。

将来性という観点では、以下のような可能性が考えられます。第一に、ヴィンテージモデルの価値は今後も上昇し続けるでしょう。1980年代の革新的な製品は、楽器史における重要なマイルストーンとして認識されており、コレクターズアイテムとしての需要は安定しています。

第二に、エントリーモデルの充実により、新世代のプレイヤーにスタインバーガーの魅力を伝える機会が増えています。Spiritシリーズの手頃な価格設定は、若いギタリストやトラベルギターを求めるプレイヤーにとって魅力的な選択肢となっています。

第三に、ヘッドレスギター市場の拡大に伴い、元祖ブランドとしての存在感を再び高める可能性があります。Strandbergをはじめとする後発ブランドの成功は、ヘッドレスギターという概念の普及を促進しており、その恩恵をスタインバーガーも受けています。

課題としては、ハイエンドモデルの復活とイノベーションの継続が挙げられます。現状のエントリーモデル中心の展開では、かつての革新性を求めるプロフェッショナルプレイヤーのニーズに応えきれていません。グラファイトネックやトランストレムといった独自技術を現代に蘇らせることができれば、ブランドの価値はさらに高まるでしょう。

スタインバーガー（Steinberger）まとめ・（初心者向け、プロ向け？選び方）

スタインバーガーがどんな人に向いているか（初心者／中級者／プロ／ジャンル別）（Steinberger）

初心者向け：Spiritシリーズは、初心者にとって扱いやすい選択肢となります。コンパクトなボディサイズと軽量性により、長時間の練習でも疲れにくく、座って弾く際のフットレストも便利です。ただし、ヘッドレス構造による独特の重量バランスに慣れる必要があり、また専用弦の入手を考慮する必要があります。「普通のギターとは違う個性的なギターが欲しい」という初心者には最適です。

中級者向け：スタインバーガーは中級者にとって、演奏の幅を広げる素晴らしいツールとなります。トランストレムを搭載したモデルでは、コードを保ったままアーミングができる独特の表現が可能です。また、トラベルギターとしても優秀なため、移動の多いプレイヤーにとって実用的な選択肢です。「メインギターとは別の個性的なサブギターが欲しい」という中級者に向いています。

プロ向け：ジャズフュージョンやプログレッシブロックなど、繊細な音色表現が求められるジャンルのプロフェッショナルにとって、スタインバーガーは理想的な選択肢です。グラファイトネック搭載のヴィンテージモデルは、温度や湿度による調整の狂いがほとんどなく、ツアーでの信頼性が抜群です。ただし、ヴィンテージモデルは入手困難であり、メンテナンスの問題もあるため、現実的には現行モデルを選択することになります。

ジャンル別の適性：

• ジャズフュージョン：非常に適しています。クリーンなトーンの美しさと、トランストレムによる表現力の高さが活きます。
• プログレッシブロック：最適です。複雑なコード進行とアーミングの両立が可能で、実験的なサウンドメイクにも対応できます。
• ハードロック／メタル：適していますが、他のブランドとの比較検討をお勧めします。ダウンチューニングにも対応できますが、IbanezやJackson Guitarsのような専門ブランドの方が選択肢が豊富です。
• ポップス／ロック：使用可能ですが、独特のルックスがジャンルのイメージと合うかを検討する必要があります。
• ブルース：あまり向いていません。伝統的なトーンを求めるブルースでは、FenderやGibsonの方が適しています。

こんな人にオススメ：

• 人と違う個性的なギターが欲しい人
• 持ち運びやすいトラベルギターを探している人
• チューニングの安定性を重視する人
• コードを保ったままアーミングしたい人（トランストレム搭載モデル）
• 1980年代の革新的な楽器に興味がある人
• 体格が小さく、コンパクトなギターを求める人

こんな人には向いていないかも：

• 伝統的なギターのルックスとフィーリングを重視する人
• 専用弦の入手や維持費を気にする人
• ヴィンテージモデルのメンテナンスやパーツ供給を重視する人
• ブルースやカントリーなど伝統的なジャンルをメインに演奏する人

スタインバーガー最安値リンク（Steinberger）

※販売店情報は別途作成される予定です。

スタインバーガーは、ギター界の革新者として歴史に名を刻んだブランドです。
その独創的なデザインと機能性は、今も多くのギタリストを魅了し続けています。