【David Gilmour】Pink Floyd風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

Pink Floyd(ピンク・フロイド)のギタリストとして世界的に知られるDavid Gilmour(デヴィッド・ギルモア)。彼のギターサウンドは「歌うようなトーン」と称され、ブルージーかつ繊細なビブラートと、空間的に広がるディレイやモジュレーションを駆使したプレイスタイルが特徴です。

代表的な楽曲として「Comfortably Numb」のギターソロは、ロック史上もっとも美しいソロのひとつとして広く語り継がれています。また「Shine On You Crazy Diamond」では長大なスロー・ビルドアップの中で情緒あふれるリードを展開し、「Time」では時計のように鳴るディレイのリズムを使った象徴的なフレーズが印象的です。

Gilmourのプレイスタイルは、過剰な速弾きやテクニックの誇示ではなく、シンプルながらも音の深み・空間性・情緒的なニュアンスを最大限に引き出す点にあります。そのため多くのギタリストが「どうすればこのサウンドを再現できるのか」を追求してきました。

また、彼の機材選びは実験的かつ実用的であり、Stratocasterを中心にしながらも、TelecasterやLes Paul、さらにはLap Steelや12弦アコースティックまで幅広く使用しています。アンプではHiwattやロータリースピーカー、エフェクターではBinson EchorecやCornish製品など、こだわり抜いた組み合わせがその音の秘密を形作っています。

この記事では、David Gilmourの実際に確認された使用機材をもとに、その音作りの本質を解説していきます。ピンク・フロイドやソロ活動での時代ごとの違いにも触れつつ、彼の音を再現するためのヒントを整理していきましょう。

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使用アンプ一覧と特徴【Pink Floyd・David Gilmour】

David Gilmour(デヴィッド・ギルモア)の音作りを語る上で欠かせないのが、彼が長年愛用してきたHiwattアンプです。特にDR103やDR504といったモデルを中心に、Fane製スピーカーを搭載したWEM Super Starfinder 200(4×12キャビネット)と組み合わせるセットは70年代から90年代までの基盤となりました。Hiwattの持つクリーンかつ大音量でも歪まないヘッドルームは、彼の「澄み切ったクリーントーン」や「ディレイやモジュレーションを乗せても濁らない音」を実現する大きな要素です。

さらに特徴的なのは、ロータリースピーカーの活用です。『Animals』期ではYamaha RA-200を導入し、独特の回転感を持った空間的なサウンドを獲得しました。これにより「Sheep」や「Dogs」などで聴ける幻想的な揺らぎが再現されています。また『The Wall』期ではLeslie 147やMesa/Boogie Mark Iをブレンドし、Hiwattの硬質なクリーンとブーミーな歪みをバランス良く構築しています。

90年代の『Pulse』ツアーでは、Alembic F-2Bプリアンプ(Dual Showman回路をベースにした設計)をHiwattのパワーアンプと組み合わせるシステムを採用。これはより柔軟なトーンコントロールを可能にし、ライブ会場ごとに緻密なサウンド調整を実現しました。さらにDoppolaという回転式キャビネットを導入し、従来のLeslieよりも広がり感を持たせた演出を行った点もユニークです。

ソロ活動や2000年代以降には、Alessandro Redbone SpecialやHiwatt SA-212コンボをブレンド使用し、さらに温かみと立体感を増したトーンを実現しています。加えて、Gallien-Krueger 250MLのスピーカーアウトを迂回し、ブースト的に使用した例もあり、ギターアンプの可能性を徹底的に探求した姿勢が見られます。

これらのアンプは時期やライブの規模によって組み合わせを変えてきたため、「絶対にこのモデル」というよりも、場面に応じて複数のアンプを巧みにミックスしていたと想定されます。結果として、Gilmourのサウンドは常に「立体的で濁らない音像」を維持できていたのです。

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Hiwatt DR103HiwattAmazonで探すPink FloydDavid Gilmour70年代から90年代までの基幹アンプ。WEMキャビと組み合わせ使用。
WEM Super Starfinder 200WEMAmazonで探すPink FloydDavid GilmourFane Crescendo搭載。Hiwattとの組み合わせで象徴的サウンドを形成。
Yamaha RA-200YamahaAmazonで探すPink FloydDavid Gilmour『Animals』期のロータリースピーカー。独特の揺らぎを再現。
Alembic F-2BAlembicAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourプリアンプ。Hiwattのパワー段と組み合わせたライブセッティング。
Alessandro Redbone SpecialAlessandroAmazonで探すPink FloydDavid Gilmour2006〜2016年のライブでHiwattとブレンド。温かみのあるトーン。

使用ギターの種類と特徴【Pink Floyd・David Gilmour】

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David Gilmour(デヴィッド・ギルモア)のサウンドを象徴するのは、やはり「Black Strat」と呼ばれるFender Stratocaster(1969年製)です。元々はブラックにリフィニッシュされた個体で、長年にわたって改造が繰り返されました。ピックアップの交換、5Wayセレクターの導入、短いトレモロアームなど、プレイスタイルに合わせた仕様変更が施されています。「Comfortably Numb」や「Shine On You Crazy Diamond」のソロはこのギターで録音され、Pink Floydからソロ活動まで一貫して使用されました。2019年にはChristie’sでオークションにかけられ、多くのファンの注目を集めました。

1980年代以降は、EMG SAピックアップとアクティブ回路(DG20システム)を搭載したFender Stratocaster ’57 Reissue(Candy Apple Red)が主力となります。これによりノイズレスでパワフルなクリーン〜クランチが実現され、『Pulse』や2000年代前半のライブでも定番機材となりました。これはデジタルエフェクトやラックシステムとの相性も良く、広いダイナミックレンジを確保する上で大きな役割を果たしました。

一方で、テレキャスター系も重要な役割を担っています。1959年製のFender Telecaster Customは、一時期Gibson PAFピックアップを搭載し、「Dogs」など『Animals』期を中心に使用されました。さらに「Run Like Hell」では、Fender Esquire “Workmate”や、’52 Reissue Telecaster(バタースコッチ)をドロップDで使用。硬質で切り裂くようなリズムサウンドを作り出しました。

Gretsch Duo Jet(50年代製)やGibson Les Paul Goldtop(1955年/P-90搭載)も短期間ながら重要です。特に後者は「Another Brick in the Wall (Pt.2)」のソロで使用されたと言われ、ストラトでは得られない太くファットなトーンを実現しました。

さらに、Gilmourの音色を語るうえで欠かせないのがLap Steelの存在です。Jedson Lap Steel(赤、EMG-H搭載)やFender Deluxe Lap Steelは「High Hopes」や「One of These Days」で印象的なサウンドを生み出しました。また、Fender製の双ネックペダルスティールは「The Great Gig in the Sky」で空間的な伴奏を支えています。

アコースティックギターも幅広く使用され、Martin D-35やD-12-28(12弦)、さらに『Pulse』期ではGibson J-200 Celebrityが確認されています。これらは壮大なステージでのオープニングやアコースティックパートに欠かせない存在でした。

こうした多様なギターの選択は、楽曲ごとの雰囲気に合わせた「音色の設計」を意識していたことを示しています。エレキ・アコースティックを問わず、彼のギターは常に音楽全体のダイナミクスに寄与していたと想定されます。

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Fender Stratocaster “Black Strat” (1969)FenderAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourエレキギター長年改造を重ねた象徴的な1本。代表曲多数で使用。
Fender Stratocaster ’57 Reissue(Candy Apple Red/EMG SA搭載)FenderAmazonで探すPink FloydDavid GilmourエレキギターDG20システム搭載。80年代後半〜2000年代前半のライブ主力。
Fender Telecaster Custom (1959)FenderAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourエレキギター「Dogs」で使用。PAF搭載期あり。
Fender Esquire “Workmate” (1955)FenderAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourエレキギター「Run Like Hell」で使用。ネックPU増設個体。
Jedson Lap SteelJedsonAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourラップスティール「High Hopes」「One of These Days」で使用。赤色/EMG-H搭載。
Martin D-35MartinAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourアコースティックギター定番のアコースティック。ステージオープニングなどで使用。

使用エフェクターとボード構成【Pink Floyd・David Gilmour】

David Gilmour(デヴィッド・ギルモア)の音色を再現するうえで、エフェクターの存在は欠かせません。特に彼はディレイや空間系の使い方に独自性があり、アンプのクリーンなヘッドルームと相まって「広がりのある浮遊感」を作り出しています。

初期〜70年代にかけて重要なのは、Binson Echorec IIです。アナログ・マルチヘッドの磁気ディスク式エコーマシンで、「Time」や「Shine On You Crazy Diamond」の印象的なディレイサウンドを支えました。後年は壊れやすさやメンテナンスの難しさからライブでの実用は減り、MXR Digital Delay System I/II、そして定番となったTC Electronic 2290に置き換えられていきます。

歪み系では、Dallas Arbiter Fuzz Face(シリコンBC108)を初期から使用し、『Dark Side of the Moon』期まではファズサウンドが基盤でした。その後、Electro-Harmonix Big Muff(Ram’s Head、Civil War Sovtek系)が導入され、豊かなサステインを持った「Comfortably Numb」のソロを形成しました。さらに、Cornish製P-1/P-2/G-2、そして定番のB.K. Butler/Chandler Tube Driverは、80年代以降のメインディストーションとして長らく使用されています。

モジュレーション系では、Uni-VibeやMXR Phase 90、EHX Electric Mistress(フランジャー)が特に有名です。「Shine On You Crazy Diamond」の幻想的な揺らぎや、「Another Brick in the Wall (Pt.2)」でのフランジャー効果は、彼の音を特徴づける大きな要素です。加えて、Boss CE-2やDemeter Tremulator、TC Electronic 1210など、空間系の奥行きを拡張するペダルも導入されています。

その他、Colorsound Power BoostやCornish SS-2などのブースター系、Boss CS-2やDemeter Compulatorといったコンプレッサー系もサウンドの根幹に組み込まれました。ワウペダルはVox WahやCry Babyを使い分け、Cornish製のカスタムボリュームペダルもライブで多用されています。

ラック機材としてはLexicon PCM-70やDigitech IPS-33B(ピッチシフター)、Cornish T.E.S.(改造DD-2ベースのテープエコーシミュ)などがシステムに組み込まれ、90年代以降のツアーでは巨大なラックとカスタムボードを駆使していました。これにより複数のエフェクトをシームレスに切り替え、楽曲ごとの広大な音響空間を再現したのです。

結果として、Gilmourのエフェクターボードは「歪み・空間・揺らぎ」を三本柱に設計され、ライブやレコーディングで場面ごとに組み合わせを変えていました。そのため「決まった固定セット」ではなく、状況に応じて流動的に使い分けていたと想定されます。

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Binson Echorec IIBinsonAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourエコー70年代の空間演出に必須。特に「Time」で象徴的。
Dallas Arbiter Fuzz Face (BC108)Dallas ArbiterAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourファズ初期〜DSOTM期の歪みの基盤。
Electro-Harmonix Big Muff (Ram’s Head / Sovtek)Electro-HarmonixAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourディストーション「Comfortably Numb」ソロを支えた定番。
B.K. Butler / Chandler Tube DriverB.K. ButlerAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourオーバードライブ80年代以降のメイン歪み。ソロでも必須。
EHX Electric MistressElectro-HarmonixAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourフランジャー「Another Brick in the Wall Pt.2」で使用。
TC Electronic 2290TC ElectronicAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourディレイ90年代以降のライブで主力のデジタルディレイ。
Cornish T.E.S.Pete CornishAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourディレイ改造DD-2ベース。テープエコーを模したシミュレーター。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Pink Floyd・David Gilmour】

black and white electric guitar

David Gilmour(デヴィッド・ギルモア)の音作りは、単なる機材選びにとどまらず「どのようにEQを調整し、空間処理を行い、全体のミックスに落とし込むか」という緻密なアプローチによって完成されています。特に彼は「アンプのクリーン+エフェクターで作る音作り」を基本にしており、過度な歪みを避けつつも豊かなサステインを確保しています。

EQ面では、アンプ側でのセッティングが非常に重要です。Hiwatt DR103ではベースを軽くカット(3〜4程度)、ミドルは強調気味(6〜7程度)、トレブルはやや控えめ(5程度)に設定することが多かったとされています。この設定により、ローが膨らみすぎず、ギターがバンド全体の中で「中域が歌うように前に出る」サウンドを得ていました。特に「Comfortably Numb」のソロなどでは、豊かなミドルと程よいコンプレッション感が特徴的です。

歪みの構築では、Big MuffやTube Driverを単体で使うのではなく、アンプのクリーンをベースに軽くブーストしたり、コンプレッサー(Boss CS-2やDemeter Compulator)で音量とサステインを均一化した上でディレイを重ねています。これにより「過剰に歪んでいないのに伸びやかに響く」独特のギルモアトーンが作られていました。

空間処理の工夫も特筆すべき点です。70年代はBinson Echorecによるマルチタップ・エコーがリズムやニュアンスの一部となっており、「Time」や「Echoes」ではディレイ自体がフレーズの一部として機能しました。80年代以降はTC Electronic 2290などデジタルディレイを使用し、正確なディレイタイムを設定して「Run Like Hell」の16分音符ディレイなどを再現。ライブではステレオ出力に分け、片側をやや短め、もう片側を長めに設定することで立体感を演出していました。

モジュレーション系は、楽曲に応じて微妙な深さに調整されました。たとえば「Shine On You Crazy Diamond」ではUni-Vibeを薄くかけて空間を漂わせる程度に設定し、「Another Brick in the Wall (Pt.2)」ではElectric Mistressで強めのフランジングを与えて印象的なトーンを作っています。

ミックス全体での工夫としては、ギターの定位と残響の扱いが重要でした。ギルモアのギターはしばしばステレオに広がり、ディレイやリバーブは奥行きを感じさせるために深く設定されます。特に「The Great Gig in the Sky」や「High Hopes」では、リバーブとディレイを併用してコンサートホールのような音響空間を形成。エンジニアはギターをミックスの中心に据えつつ、他の楽器の帯域と衝突しないように中域を丁寧に整えていたとされます。

さらにライブにおいては、Cornish製のカスタムボードにより複雑なエフェクトチェーンをシンプルに切り替え可能にしていました。これにより「ソロ用のブースト」「空間系のオン・オフ」「ディレイタイムのプリセット切り替え」などを瞬時に行い、楽曲ごとの最適なトーンを再現できました。

総じて、David Gilmourの音作りは「過度な歪みを避け、中域を活かし、空間系で広がりを演出する」というセオリーの徹底にあります。具体的な数値や設定は会場・時期によって変化していたものの、本質は「ギターが歌うための余白を残す」ことにあると想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【Pink Floyd・David Gilmour】

David Gilmour(デヴィッド・ギルモア)の機材はヴィンテージやカスタムモデルが多く、すべてを揃えるのは現実的ではありません。しかし、現代の市場には比較的安価(1〜5万円台)で、彼のサウンドのエッセンスを再現できる機材が数多く存在します。ここでは初心者から中級者が導入しやすい機材を中心に、その特徴と再現性について紹介します。

まず必須なのはディレイです。ギルモアのサウンドは「Time」や「Run Like Hell」で聴けるようにディレイのリズム感に大きく依存しています。代表的な候補としては、Boss DD-8TC Electronic Flashback 2が挙げられます。これらは正確なディレイタイム設定が可能で、ステレオ出力やタップテンポ機能も備えており、ギルモア的な立体的サウンドを作りやすいです。

次に歪み系では、Electro-Harmonix Big Muff Piが最有力です。Civil War期やRam’s Head期のサウンドをそのまま再現できるわけではありませんが、現行品のBig Muffでも「Comfortably Numb」のようなサステイン豊かなソロサウンドに近づけます。さらに、ブースターとしてBoss BD-2 Blues Driverを組み合わせれば、Tube Driver的な柔らかいドライブ感を補うことができます。

モジュレーション系では、MXR Phase 90Electro-Harmonix Small Cloneが有用です。「Shine On You Crazy Diamond」などの揺らぎを表現するには、派手すぎない深さで設定するのがポイントです。さらに、コーラスやフランジャー系としてはEHX Electric Mistress Deluxe(復刻版)を導入すると、「Another Brick in the Wall」的なトーンを得やすくなります。

コンプレッサーはギルモアのサステイン感を再現するために不可欠です。手軽な選択肢としてはBoss CS-3 Compression SustainerXotic SP Compressorがあり、クリーントーンを滑らかに整えてソロを伸びやかに聴かせる効果を発揮します。

また、初心者におすすめしたいのがマルチエフェクターです。Zoom G3nやLine 6 HX Stompは、ディレイ・モジュレーション・歪みを1台に集約でき、ギルモアサウンドに必要な空間系を一通りカバーできます。特にHX Stompはモデリングの精度が高く、HiwattアンプやBinson Echorecのシミュレーションも搭載されており、コストパフォーマンスに優れています。

これらの機材を組み合わせる際のポイントは、「過度に歪ませない」「中域を活かす」「空間系を適度に広げる」の3点です。安価な機材でもこのセオリーを意識することで、ギルモアらしい“歌うトーン”に驚くほど近づけると想定されます。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
ディレイBoss DD-8BOSSAmazonで探すPink FloydDavid Gilmour正確なディレイ設定が可能で「Run Like Hell」再現に最適。
ディストーションElectro-Harmonix Big Muff PiElectro-HarmonixAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourサステイン豊かな歪みで「Comfortably Numb」系のトーンに近づける。
ブースターBoss BD-2 Blues DriverBOSSAmazonで探すPink FloydDavid GilmourTube Driverの代替として柔らかいドライブ感を再現。
モジュレーション系MXR Phase 90MXRAmazonで探すPink FloydDavid Gilmour「Shine On You Crazy Diamond」系の揺らぎを再現可能。
コンプレッサーBoss CS-3 Compression SustainerBOSSAmazonで探すPink FloydDavid Gilmourサステイン感を強化しソロを滑らかに響かせる。
マルチエフェクターLine 6 HX StompLine 6Amazonで探すPink FloydDavid GilmourHiwattやEchorecのシミュ搭載。ギルモアトーンを包括的に再現。

総括まとめ【Pink Floyd・David Gilmour】

まとめイメージ

David Gilmour(デヴィッド・ギルモア)の音作りを振り返ると、その核心は「シンプルなプレイを壮大な音響空間に乗せること」にあるといえます。彼のギターは決して速弾きや過剰なテクニックを前面に押し出すものではなく、1音1音に感情を込め、余白を大切にした表現が特徴です。結果として「歌うようなトーン」と呼ばれる独自のスタイルが確立しました。

機材面では、HiwattアンプやBinson Echorec、Big Muff、Tube Driverといったアイコン的な機材の存在が大きいものの、それらはあくまで「手段」であり、最終的には彼自身のタッチやフレーズの組み立て方が音の本質を形作っています。例えば「Comfortably Numb」のソロはBig Muffのサステインによる部分も大きいですが、最も重要なのはギルモア特有のビブラートと音の間の取り方です。

また、時代ごとに機材を刷新しつつも、音の「核」は変わっていません。70年代はEchorecによるアナログ的な揺らぎ、80年代以降はデジタルディレイやCornishシステムによる正確で緻密なコントロール、それでも常に「空間性」と「中域の歌心」を最優先にしたサウンドデザインが維持されてきました。

初心者がギルモアの音を目指す場合、すべての機材を揃える必要はなく、ディレイ・コンプレッサー・適度な歪みの3要素を意識するだけでも十分に雰囲気が出せます。中級者以上であれば、ディレイを複数台組み合わせてリズムをずらしたり、ブースターとファズをレイヤーして音の厚みを調整するなど、より実践的なアプローチを取り入れると効果的です。

総じて、David Gilmourサウンドの再現に必要なのは「過度に盛らず、余白を活かし、空間を設計する」という視点です。機材リストに目を奪われがちですが、最終的には「音の置き方」こそが最大の鍵となります。その意味で、彼の音作りは単なる機材の再現ではなく、音楽的な哲学を学ぶ手掛かりになるといえるでしょう。

Pink FloydやGilmourの音色に憧れるすべてのギタリストにとって、彼のアプローチを理解することは「ギターをどう歌わせるか」という普遍的な課題への答えを見つけるきっかけとなるはずです。

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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

🎸 ギター(電気・アコースティック/スライド含む)
• Fender Stratocaster “Black Strat”(1969)
長年の改造個体(ピックアップ/5Way/短いアーム等)。Pink Floyd~ソロまで主力。2019年にChristie’s出品。
• Fender Stratocaster ’57 Reissue(1983〜84/Candy Apple Red ほか)+EMG SA(DG20回路)
80年代後半〜2000年代前半のライブ主力。
• Fender Telecaster Custom(1959 サンバースト/一時期PAF搭載→後にSC)
「Dogs」期を中心に使用。
• Fender Esquire “Workmate”(1955)
セイモア・ダンカン製ネックPU増設個体。「Run Like Hell」ほか『The Wall』期で使用。
• Fender Telecaster ’52 Reissue(バタースコッチ)
『Delicate Sound of Thunder/Pulse』期の「Run Like Hell」などで使用(Drop D)。
• Fender(Custom)Baritone Telecaster(The Endless River 制作期)
• Gretsch Duo Jet(1950s)(『Animals』期に導入)
• Gibson Les Paul Goldtop(1955/P-90)
「Another Brick in the Wall (Pt.2)」のソロ録音で使用。
• Lap/Steel 系:Jedson Lap Steel(赤/EMG-H搭載)、「High Hopes」「One of These Days」ほか。Fender Deluxe Lap Steel も併用。さらに Fender 双ネック Pedal Steel は「Great Gig in the Sky」等。
• Acoustic:Martin D-35、Martin D-12-28(12弦)、Gibson J-200 Celebrity(『Pulse』期)。

🔊 アンプ(ヘッド/コンボ/ロータリー & スピーカー)
• Hiwatt DR103/DR504 等 + WEM Super Starfinder 200(4×12, Fane Crescendo)
70年代〜90年代の基幹セット。
• Yamaha RA-200、Leslie 147 などロータリー・スピーカー(前者は『Animals』期)
• Doppola 回転キャビ(1994年ツアー)
• Alembic F-2B(プリアンプ/Dual Showman系)— Hiwatt のパワー段と組み合わせて使用。
• Mesa/Boogie(Mark I 他)(『The Wall』期や『About Face』期の歪み用にブレンド)
• Fender Twin Reverb II(1983/ヘッド)、Gallien-Krueger 250ML(スピーカー迂回でブースト的に)
• Hiwatt SA-212 コンボ、Alessandro Redbone Special(2006〜2016のブレンド運用)

🎛️ エフェクター(ボード/ラック含む)
• ファズ/ディストーション
Dallas Arbiter Fuzz Face(BC108)(初期〜『DSotM』期)、Electro-Harmonix Big Muff(Ram’s Head/後年Civil War Sovtek系)、Pete Cornish P-1/P-2/G-2、B.K. Butler/Chandler Tube Driver、Boss HM-2(’87前後でブレンド運用の記録)。
• ブースト/OD/コンプ
Colorsound Power Boost、Pete Cornish SS-2、Boss CS-2、Demeter Compulator ほか。
• モジュレーション
Univox Uni-Vibe、MXR Phase 90、EHX Electric Mistress(フランジャー)、Boss CE-2、Demeter Tremulator、TC Electronic 1210 ほか。
• ワウ/ボリューム
Vox Wah/Cry Baby、DeArmond Volume、Cornish カスタムVol。
• ディレイ/エコー/ピッチ他(ラック含む)
Binson Echorec II(初期〜『DSotM』期の要)、MXR Digital Delay System I/II、TC Electronic 2290、Lexicon PCM-70、Digitech IPS-33B(ピッチ)、Cornish T.E.S.(テープエコー・シミュ/改DD-2) など。
• その他
Conn ストロボ・チューナー, Yamaha SPX-90, dbx 160X/URIE LA-12 などのダイナミクス系。

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