始めに(特徴紹介)
じん(自然の敵P)は「カゲロウプロジェクト」の作者として知られ、ボカロPとしてだけでなく、自らギターを弾きロック/ポップスを横断する独自のサウンドを築いてきました。彼の音作りは、歌詞の世界観を鮮烈に彩るドラマティックなギターアレンジが大きな特徴です。特に「カゲロウデイズ」「daze」「ロスタイムプロローグ」など、エモーショナルな展開を支えるギターサウンドは多くのファンに強烈な印象を残しています。
プレイスタイルとしては、バンドサウンドを意識したコードワークと、空間系エフェクトを効果的に散りばめたアレンジが中心です。時に激しいディストーションで押し切り、時にアンビエントなクリーンで包み込む――そのコントラストがじんサウンドの核と言えるでしょう。
また、じんはレコーディングでの機材選びに強いこだわりを持ち、ギターやアンプ、エフェクターも幅広く導入しています。本人のSNS投稿やインタビューを追うと、フェンダーのTelecasterやStratocaster、Gibson SGに加え、Jersey Girl Homemade GuitarsやAddictoneといった個性的なブランドも使用していることが確認できます。これらの選択肢は、彼が「楽曲ごとに必要な音」を徹底的に追求している表れでもあります。
ライブではエモーショナルなパフォーマンスを支える安定感ある音作り、レコーディングでは空間系の広がりや歪みの質感に細やかなこだわりを持っていることが特徴です。そのため、彼の音を再現するには、単に機材を揃えるだけでなく、場面ごとの音色コントロールやエフェクトの配置が重要になります。
ここから先では、じんが実際に使用したアンプ、ギター、エフェクターを具体的に取り上げながら、その音作りの秘密を徹底解説していきます。初心者が真似できる代替機材の紹介や、EQやミックスの工夫についても触れていきますので、ぜひ最後までチェックしてください。
使用アンプ一覧と特徴【じん・じん(自然の敵P)】
じん(自然の敵P)が実際にレコーディングやライブで使用してきたアンプは、多彩でありながらも「楽曲の世界観を的確に表現する」ために選び抜かれたものです。特に2013年頃からの活動期においては、公式インタビューや本人のSNS投稿を通じていくつかのアンプが確認されています。
代表的なのは、Sterratonesのカスタムアンプです。特に「Trauma」のギターRECでは、100W “Red Heart”を使用したことが明言されており、加えてメイン機材として100W “Ster Stream”と2×12キャビネットも導入していたことが確認されています。これらのアンプはハンドメイドで制作され、ハイゲインながらも繊細な倍音を含むサウンドを生み出す点が特徴的です。疾走感ある曲調の中で、ギターの存在感をしっかり残しつつ他の楽器とバランス良く共存するサウンドを支えています。
さらに、「Trauma」のレコーディングでは、Two RockとFender Band Masterをベースにした「Two Rock Mod」も登場しました。Two Rockはクリーンからクランチにかけての立体感あるサウンドに定評があり、じんのアンビエントなパートやアルペジオ表現に活用されていたと考えられます。
また、王道のMarshall JCM900 4100も使用しており、こちらはロック色を前面に押し出す場面で活躍しました。90年代以降多くのプロギタリストが採用してきた名機で、力強い中域と切れのある歪みが特徴です。
そのほか、÷13(Divided by 13)のCCC 9/15や、国産ハンドメイドブランドSHINOSのLuck 6V、そしてAudio KitchenのBig ChopperやThe Big Trees(いずれもペダルタイプのアンプ)など、ユニークな機材も導入されています。これらは単なる音量増幅にとどまらず、「色付け」としての役割が強く、サウンドキャラクターを楽曲に合わせて柔軟に変化させるための選択であると考えられます。
これらのアンプを見て分かる通り、じんは1種類のアンプに固執するのではなく、楽曲のシーンごとに最適なものをチョイスしています。疾走感あるロックにはMarshallやSterratones、空間的で浮遊感ある楽曲にはTwo Rockや÷13といった具合に、音の「キャラクター」を重視した使い分けを行っているのです。特に近年の本人投稿からは、Audio Kitchen系の小型ペダルアンプの導入が目立ち、スタジオ作業やレコーディングにおいて機動性と音質を両立させている様子もうかがえます。
以下の表では、実際に使用が確認されたアンプを整理しました。これらはいずれも「じんサウンド」の形成において重要な要素であり、同じ機材を導入することはもちろん、サウンド特性を理解することがコピーや再現に役立ちます。なお、一部の情報については本人のSNS投稿や雑誌記事からの推定要素も含まれているため、「と、想定されます」と補足いたします。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
Sterratones 100W “Red Heart” | Sterratones | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 「Trauma」RECで使用。ハンドメイド100Wヘッド。 |
Sterratones 100W “Ster Stream” & 2×12 Cab | Sterratones | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 本人SNSでメイン機材と紹介。2×12キャビ併用。 |
Two Rock / Fender Band Master “Two Rock Mod” | Two Rock / Fender | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 「Trauma」RECで使用。立体感あるクリーン。 |
Marshall JCM900 4100 | Marshall | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ライブ使用。力強い中域が特徴。 |
÷13 CCC 9/15 | Divided by 13 | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 本人使用確認あり。小出力クラスAアンプ。 |
SHINOS Luck 6V | SHINOS | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 国産ハンドメイド。ブルージーな歪みも可能。 |
Audio Kitchen Big Chopper | Audio Kitchen | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ペダルアンプ。スタジオでの小型運用に。 |
Audio Kitchen The Big Trees | Audio Kitchen | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 本人導入報告あり。音作りの幅を広げる。 |
使用ギターの種類と特徴【じん・じん(自然の敵P)】
じん(自然の敵P)が使用するギターは、王道モデルから個性派カスタムまで幅広く、その音色のバリエーションが楽曲の多彩さを支えています。ライブやレコーディングの時期ごとに異なるギターが確認されており、それぞれの選択には明確な狙いが見て取れます。
まず、Fender Telecasterはレコーディング中心での使用が本人から言及されており、ライブ写真でもTele系の個体が確認できます。Telecaster特有のカッティング向きで硬質なサウンドは、「カゲロウデイズ」のような疾走感ある曲でバンド全体をタイトにまとめる役割を果たしていると考えられます。
また、2013年秋のライブでは、Fender StratocasterとGibson SGを使用していたことが確認されています。Stratocasterはシングルコイルの煌びやかなトーンでクリーンやアルペジオに適しており、一方でSGはミドルレンジの強い歪みが特徴的で、激しいロックサウンドを支える存在です。これらを曲ごとに使い分けることで、ステージ上での表現の幅を広げていました。
さらに、個性的なギターとして、Jersey Girl Homemade Guitarsの“Tapa / Nascaux”を使用していたことも本人投稿から確認されています。Jersey Girlは日本のハンドメイドブランドで、独創的なデザインと繊細なサウンドメイクが特徴です。このモデルはじんの幻想的で浮遊感のある楽曲と相性が良く、レコーディングでの実験的な音作りに活用された可能性が高いと想定されます。
同様にAddictone Thinlineも本人の投稿から使用が確認されています。セミホロウ構造のため、通常のソリッドギターよりもエアリーなトーンを持ち、アンサンブルの中で柔らかく響くサウンドを提供します。特にバラードやアンビエント寄りの楽曲では、その特性が効果的に活かされていると考えられます。
このように、じんは曲ごとに最適なギターを使い分け、シングルコイルの煌びやかさからハムバッカーのパワフルな歪み、さらにセミホロウの空気感まで幅広い音色を実現しています。ギター選びは単なる好みではなく、楽曲のテーマや編曲上の役割に応じた明確な意図を持ったものです。特に「daze」や「ロスタイムプロローグ」など、曲調が変化に富む楽曲では、1ステージ内で複数のギターを切り替えることで世界観をより鮮明に描き出しています。
以下の表に、じんが使用してきたギターを整理しました。実際の使用が確認されたものを中心にまとめていますが、一部については本人の投稿やファン撮影によるライブ写真からの推定要素を含みます。そのため、最終的には「と、想定されます」と補足しておきます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Fender Telecaster | Fender | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ソリッド(シングルコイル) | レコーディング中心で使用。ライブ写真でも確認。 |
Fender Stratocaster | Fender | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ソリッド(シングルコイル) | 2013年秋ライブで使用。アルペジオやクリーン向き。 |
Gibson SG | Gibson | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ソリッド(ハムバッカー) | 2013年秋ライブで使用。ロック寄りの曲で活躍。 |
Jersey Girl Homemade Guitars “Tapa / Nascaux” | Jersey Girl Homemade Guitars | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ハンドメイド・カスタム | 本人投稿で使用確認。独特の浮遊感あるトーン。 |
Addictone Thinline | Addictone | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | セミホロウ(シングル/ハム混在) | 本人投稿で使用確認。エアリーなトーンが特徴。 |
使用エフェクターとボード構成【じん・じん(自然の敵P)】
じん(自然の敵P)のサウンドを支えるもうひとつの重要な要素が、エフェクターの選択とその組み合わせです。本人のSNS投稿や機材まとめ、ライブ映像の検証から、多種多様なエフェクトを導入していることが分かります。彼の音作りは「歪みを基盤にした空間演出」であり、オーバードライブ/ディストーションを中心に、ピッチシフターやモジュレーション系、ディレイ/リバーブまで幅広く組み合わせています。
歪み系では、Providence SONIC DRIVE SDR-4をはじめ、Free The Tone SOV-2 OVERDRIVE、Y.O.S Smoggy Overdriveなど、複数のオーバードライブを導入。特にProvidenceは本人ツイートでも紹介されており、シャープで抜けの良い歪みを実現しています。また、BJFE Honey Bee ODやPhantom fx Bellsなど、ハンドメイド系のオーバードライブも使用しており、単に音を歪ませるだけでなく「曲のキャラクターを決定づける」要素として活用されています。
さらに、「Flying」のイントロではBeetronics “ABELHA”ファズを使用していたことが本人発言で確認されています。ファズ特有の荒々しい倍音が、曲冒頭にインパクトを与えています。こうしたエッジの効いた音作りは、じんのギターがバンドアンサンブルの中で「声のように響く」役割を担っていることを示しています。
ピッチやモジュレーション系では、Digitech Whammy DTを中心に、Red Witch Medusa(コーラス/トレモロ)、EarthQuaker Devices The Depths(ビブラート/ユニヴァイブ系)、KATANA SOUND 陽炎 Shimmer Tremoloなど、楽曲に独特な浮遊感を与えるペダルを導入。Whammy DTは半音下げやハーモニーを作る際に多用され、バンドの楽曲に特有の「非現実的な空気感」を与えています。
空間系では、Strymon TimeLineやCaroline Kilobyte、EarthQuaker Devices Transmisserといったハイエンドなディレイ/リバーブを導入。特にTransmisserはエフェクトの深さが強烈で、幻想的なパッドのような空間を作り出すことが可能です。これらのエフェクトは「daze」「アウターサイエンス」などの楽曲で印象的に使われていると推測されます。
最後に、ルーティング用としてLehle Little Lehle IIも使用されています。これはA/B切替やルーパーとして機材全体を安定させるためのもので、じんの複雑なエフェクトチェーンをライブでも破綻なく運用するために必須の存在です。
このように、じんは多くのペダルを導入しつつ、それぞれの楽曲のテーマや展開に応じて組み合わせを変えています。結果として、「疾走感のある歪み」「浮遊感のある揺れ」「幻想的な空間系」という三要素が絶妙にブレンドされ、独自のサウンドを作り出しているのです。以下に使用エフェクターを一覧化しましたが、記録は本人の投稿やまとめサイトからの情報をもとに整理しており、一部は推定的要素を含むため、「と、想定されます」と付記いたします。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Providence SONIC DRIVE SDR-4 | Providence | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | オーバードライブ | 本人ツイートで使用言及。メインODの一つ。 |
Free The Tone SOV-2 OVERDRIVE | Free The Tone | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | オーバードライブ | 粒立ちが細かく、クリーンブーストにも活用。 |
BJFE Honey Bee OD | BJFE | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | オーバードライブ | 甘く柔らかい歪み。本人の使用記録あり。 |
Beetronics “ABELHA” | Beetronics | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ファズ | 「Flying」イントロで使用の本人発言あり。 |
Digitech Whammy DT | Digitech | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ピッチシフター | 半音ダウンやハーモニー用途で使用。 |
Red Witch Medusa | Red Witch | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | モジュレーション系(コーラス/トレモロ) | 深い揺れを作るペダル。本人使用確認あり。 |
Strymon TimeLine | Strymon | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ディレイ | メインのディレイ。多彩なプリセットを活用。 |
EarthQuaker Devices Transmisser | EarthQuaker Devices | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | リバーブ | 幻想的な空間系。アンビエント楽曲に使用。 |
Lehle Little Lehle II | Lehle | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ルーパー | ルーティング/A/B切替用。安定したシステム運用に必須。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【じん・じん(自然の敵P)】
じん(自然の敵P)のギターサウンドは、単なる機材選びにとどまらず、EQ設定やミックス段階での細やかな工夫によって成立しています。彼の楽曲は物語性が強く、楽器ごとの役割が明確であるため、ギターも「主役」「伴奏」「空気感の演出」という複数の顔を持ちます。そのため、アンプのチャンネル切り替えやエフェクトの深さだけでなく、PAやDAWでのEQ処理が重要な鍵となります。
まず歪み系のセッティングでは、ミドルをやや強調しつつ、ハイを抑え気味にする傾向が見られます。Providence SDR-4やFree The Tone SOV-2などを使った場合、ゲインは5〜6割程度に留め、アンプ側の歪みとブレンドすることで粒立ちを保ちながらも力強い音を作っています。Marshall JCM900を使用する際も、プレゼンスを控えめにし、バンド全体で耳障りにならない中域の厚みを意識した設定が効果的と考えられます。
一方でクリーントーンにおいては、Two RockやSterratonesのアンプ特性を活かし、ローを引き締めてハイを開放することで、透明感のある音作りがされています。特にアルペジオやアンビエント的なフレーズでは、ギター単体での美しさよりも「シンセやボーカルを邪魔しない存在感」を意識していると推測されます。この点で、EQは100〜200Hzを少しカットし、3kHz前後を軽く持ち上げる処理が効果的です。
空間系のセッティングについては、Strymon TimeLineやEarthQuaker Transmisserなどを楽曲ごとに使い分けています。TimeLineはディレイタイムを楽曲のテンポにシンクロさせ、残響をリズムの一部として組み込むアプローチを多用。逆にTransmisserは深いリバーブで音を「霞ませる」ように使い、イントロやブレイク部分で幻想的な雰囲気を演出しています。これらをPAで処理する際には、残響音のローを大胆にカットし、濁りを防ぐ工夫が不可欠です。
ファズや特殊エフェクトの使用時は、特にEQ処理が重要です。たとえばBeetronics ABELHAのような強烈なファズを使うときには、低域が膨らみすぎないよう150Hz以下をハイパスし、逆に2kHz付近を持ち上げることで「存在感がありつつミックスに溶け込む」サウンドになります。これにより、イントロやソロ部分でのインパクトを最大限引き出せます。
ミックスの観点では、じんの楽曲は多層的でボーカル、シンセ、ドラム、ベースが複雑に絡み合います。そのため、ギターは全面に出るよりも「場面ごとのストーリーテラー」としての役割を担っています。たとえば「カゲロウデイズ」ではイントロからコードカッティングが前に出る一方、歌が入ると音量を抑えつつ空間系で広がりを持たせています。これはミックス段階でのオートメーションやリバーブ処理によるもので、スタジオ作業の丁寧さがうかがえます。
さらにライブにおいては、エフェクターの深さをやや控えめにし、PA側で残響を加える傾向が見られます。これは会場ごとに響きが異なるため、ステージ上では「ドライ寄り」に音を出し、ハウスエンジニアが空間を整える手法です。こうした柔軟なセッティングは、バンドサウンドを壊さずに楽曲の世界観を届ける上で非常に重要です。
総じて、じんの音作りは「EQによる帯域整理」「空間系の楽曲ごとの使い分け」「歪みの粒立ちを保つゲインコントロール」によって成立していると言えます。これらの工夫を取り入れることで、彼のようなストーリー性あるサウンドを自宅やライブで再現することが可能になる、と想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【じん・じん(自然の敵P)】
じん(自然の敵P)のサウンドを完全に再現するには、SterratonesやTwo Rockといった高額なアンプや、Strymon、Beetronicsなどのハイエンドなエフェクターが必要になります。しかし、初心者やこれから音作りを始めたい人にとってはコストのハードルが高いのも事実です。そこで、比較的安価で市販されている機材の中から「じんサウンドに近づけるための実用的な選択肢」を紹介します。
まず、歪み系の代替としてはBOSS SD-1やBOSS BD-2が定番です。ProvidenceやFree The Toneに比べると価格は大幅に安いですが、中域の押し出しや自然なドライブ感が似通っており、アンプの歪みと組み合わせることで十分に「粒立ちがよく、抜ける音」を作ることが可能です。特にSD-1はミドルに特徴があるため、じんの楽曲で聴けるバンド全体をまとめるような音に近づきやすいです。
空間系については、BOSS DD-8やNUX Atlanticを推奨します。Strymon TimeLineほどの多機能性はないものの、テンポシンクや多彩なディレイモードを搭載しており、疾走感ある曲でのリズムディレイを再現できます。NUX Atlanticはディレイとリバーブが同居しており、Transmisserのような幻想的な空間感をシンプルに作れるのが魅力です。
モジュレーション系では、BOSS CE-2W(Waza Craft)やElectro-Harmonix Small Cloneが候補になります。Red Witch MedusaやEarthQuaker The Depthsほどの独自性はないものの、クリーンアルペジオやアンビエントなフレーズに適した揺れを簡単に付加できます。CE-2WはコーラスだけでなくCE-1モードも搭載しているため、じんが多用する深めのコーラスサウンドにアプローチ可能です。
ファズ系では、Electro-Harmonix Big Muff Nanoが最も入手しやすい選択肢です。Beetronics ABELHAのような独特の質感こそないものの、分厚い壁のような歪みとサスティンの長さで「Flying」のようなインパクトを持つイントロを模倣することができます。
アンプについては、小型コンボアンプとしてYAMAHA THR30IIやBOSS Katanaシリーズが適しています。これらは自宅練習から小規模ライブまで対応可能で、MarshallやTwo Rock系のモデリングも備わっているため、複数のサウンドキャラクターを低価格で体感できます。特にBOSS Katanaは歪み・空間系エフェクトを内蔵しており、単体で「じん風音作り」を試せる万能な一台です。
このような代替機材を選ぶポイントは、「高額機材の音質的特徴をどの程度カバーできるか」にあります。必ずしも完全再現はできませんが、歪みの粒立ち・空間の広がり・揺れの深さを意識すれば、十分にじんサウンドの雰囲気に迫ることが可能です。以下に、比較的安価で手に入るおすすめ機材を表に整理しました。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーバードライブ | BOSS SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | Providence SDR-4の代替に最適。中域が特徴的。 |
オーバードライブ | BOSS BD-2 Blues Driver | BOSS | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 柔らかな歪み。Honey Bee ODの代替に有効。 |
ディレイ | BOSS DD-8 Digital Delay | BOSS | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | テンポ同期可能。TimeLineの簡易代替。 |
リバーブ/ディレイ複合 | NUX Atlantic | NUX | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 幻想的な空間系を安価に再現可能。 |
コーラス | BOSS CE-2W Waza Craft | BOSS | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | Red Witch Medusaの代替に適応。深い揺れを再現。 |
ファズ | Electro-Harmonix Big Muff Nano | Electro-Harmonix | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | ABELHAの代替。厚みあるサスティンが特徴。 |
アンプ(モデリング) | BOSS Katana-50 MkII | BOSS | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | Marshall/Two Rock系サウンドを安価に再現可能。 |
アンプ(小型) | YAMAHA THR30II Wireless | YAMAHA | Amazon検索 | じん | じん(自然の敵P) | 宅録向き。空間系との相性が良く再現度も高い。 |
総括まとめ【じん・じん(自然の敵P)】

じん(自然の敵P)の音作りを総合的に見ると、その本質は「楽曲ごとの物語性を最大限に引き出すためのサウンドデザイン」にあります。彼は単に派手な歪みや煌びやかなクリーンを鳴らすのではなく、曲ごとの情景や感情をギターの音色で語るように表現しています。そのため、使用する機材は多岐にわたり、同じアンプやエフェクターを使っていても場面によって全く違う表情を見せるのが特徴です。
ギターでは、Fender TelecasterやStratocasterといった王道モデルに加え、Gibson SGやJersey Girl、Addictoneなど個性派を取り入れることで、曲ごとの雰囲気に応じた音を使い分けています。アンプに関しては、SterratonesやTwo Rockといったハンドメイドや高級ブランドを採用し、ライブではMarshall JCM900、スタジオではAudio KitchenやSHINOSなどを駆使する柔軟さが光ります。これらの選択はすべて「音楽的必然」に基づいたものであり、単なる機材コレクションではなく、作品世界のための道具として活かされています。
エフェクターについても、ProvidenceやFree The Toneといった定番から、Beetronics ABELHAやEarthQuaker Devices Transmisserのような個性的なものまで幅広く採用。ここには「疾走感のあるロックサウンド」「幻想的で浮遊感のあるアンビエント」「実験的な音像」という三つの軸があり、これをシーンごとに組み合わせることで唯一無二のサウンドスケープを実現しています。特に、EQやミックス処理を駆使して帯域を整理し、バンド全体の中でギターの役割を変化させている点は、プロデューサー的視点を持つじんならではの工夫だと言えます。
もし読者がじんの音に近づきたいのであれば、まずは高価な機材を揃える前に「音作りの哲学」を理解することが重要です。つまり、曲のテーマに合わせて音色を柔軟に変えること、EQで不要な帯域を整理すること、空間系をリズムや情景に合わせて調整すること。この三点を意識するだけで、身近な機材でも驚くほどじんに近いサウンドを作り出すことができます。
また、比較的安価な代替機材として紹介したBOSSやElectro-Harmonixの定番ペダル、BOSS KatanaやYAMAHA THRのようなモデリングアンプを駆使すれば、自宅練習や小規模ライブでも十分に「じん風」の音を体感できます。重要なのは「何を弾くか」だけでなく「どう響かせたいか」を考えながらセッティングを追い込む姿勢です。
総じて、じんの音作りは「物語を音で語るためのサウンドデザイン」であり、その再現には技術と感性の両方が求められます。機材リストを参考にしつつも、最終的には自分の感覚でバランスを調整していくことが、じんサウンドに近づくための最も大切なプロセスです。そしてその試行錯誤こそが、ギターの楽しみをより深めるものだと言えるでしょう。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸ギター
• Fender Telecaster(レコーディング中心で使用の言及).ライブ写真でもTele系個体を確認可。
• Fender Stratocaster(2013年秋のライブで使用).
• Gibson SG(同上・2013年秋ライブ).
• Jersey Girl Homemade Guitars “Tapa / Nascaux”(本人投稿由来の使用確認).
• Addictone Thinline(シンライン系。本人投稿由来の使用確認).
🔊アンプ(ヘッド/コンボ/キャビ)
• Sterratones 100W “Red Heart”(「Trauma」ギターRECで使用の言及)/100W “Ster Stream” & 2×12 Cab(メインで使用の言及).
• Two Rock / Fender Band Master “Two Rock Mod”(「Trauma」RECで使用の言及).
• Marshall JCM900 4100.
• ÷13(Divided by 13)CCC 9/15.
• SHINOS Luck 6V.
• Audio Kitchen Big Chopper/The Big Trees(ペダルアンプ).
🎛️エフェクター(代表的な使用記録)
• Overdrive / Distortion
・Providence SONIC DRIVE SDR-4(本人ツイート&機材まとめ).
・Free The Tone SOV-2 OVERDRIVE.
・A.S.W AGDR-101.
・Y.O.S Smoggy Overdrive.
・BJFE Honey Bee OD/Honey Bee Deluxe.
・Phantom fx Bells/Phantom fx Fluid.
・A.Y.A tokyo japan DRIVESTA.
• Pitch / Modulation
・Digitech Whammy DT.
・Red Witch Medusa(Chorus/Tremolo).
・EarthQuaker Devices The Depths(Vibe).
・KATANA SOUND 陽炎 Shimmer Tremolo.
• Delay / Reverb
・Caroline Guitar Company Kilobyte(Delay).
・Strymon TimeLine(Delay).
・EarthQuaker Devices Transmisser(Reverb).
• Fuzz / その他
・Beetronics “ABELHA”(「Flying」イントロで使用の本人言及).
• Utility / ルーティング
・Lehle Little Lehle II(ルーパー/A/B).
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