始めに(特徴紹介)
Dragon Ashのギタリスト・HIROKIは、バンドのラウドなサウンドから美しいクリーントーンまでを自在に操るギタリストとして知られています。特にインディーズ時代からのFender Stratocasterを基盤にしたサウンドは、Dragon Ashの核となる存在です。
彼の音作りは「ハードに歪ませる一方で、バンド全体のグルーヴを邪魔しないクリーンさ」を両立させている点に特徴があります。代表曲「Fantasista」や「Grateful Days」では力強いリフとカッティングを披露し、アンサンブルの中で存在感を放ちながらも、決して前に出すぎない音作りがファンを魅了してきました。
また、HIROKIは「高級ギター=良い音ではない」という哲学を持ち、実際にFender Mexico製のストラトをUSA製よりも気に入っていたと語っています。個体差や調整を重視する姿勢は、機材の選び方やセッティングにも色濃く表れています。
ライブにおいては、MESA/BoogieやRoland JC-120といったアンプを駆使し、時にはシンプルなBOSS OverdriveとDelayのみで構成することもあるなど、シーンごとに柔軟に対応してきました。シンプルさと多彩さを両立するプレイヤーとして、多くのギタリストからも支持を得ています。
このように、HIROKIの音は「骨太でグルーヴィー、かつバンドのカラーを最大限に引き出す」スタイルであり、Dragon Ashのサウンドを支える大きな要素となっています。
使用アンプ一覧と特徴【Dragon Ash・HIROKI】
HIROKIがDragon Ashで使用してきたアンプは、ラウドで骨太なロックサウンドを支えるMESA/Boogieから、クリーントーンを得意とするRoland JC-120まで幅広く存在します。特にDragon Ash加入後には「MESA/Boogie Single Rectifier Series 2 Solo Head 50」を3段積みで導入したエピソードは有名で、爆発力のあるドライブサウンドを実現しました。
MESA/Boogieのシングル・レクチファイアはハイゲインアンプの代表格で、分厚いディストーションと引き締まったローエンドが魅力です。HIROKIはこれを大規模なライブで活用し、バンド全体を押し上げる音圧を作り出しています。一方で、キャパシティの小さいライブハウスでは「大出力アンプでは旨味が出ない」と語っており、環境に応じて使い分けを重視していることがわかります。
また、ライブハウス常設のRoland JC-120も頻繁に使用。特に旧型のピンスイッチモデルを好んでいたとされ、シャープで立ち上がりの良いクリーントーンはDragon Ashのヒップホップ寄りの楽曲やバラードにマッチしています。Marshallも同様に常設機材を活用し、定番のブリティッシュ・ドライブサウンドを取り入れてきました。
さらに、意外な点としてAmpegのベース用アンプをギターで鳴らすこともあり、独特の低域感を強調する使い方をしていたといわれます。これはHIROKIの「機材は値段よりも特性」という哲学に基づいたアプローチであり、実際にバンド全体のミックスに新しい厚みを与えています。
総じてHIROKIのアンプ選びは「爆音のロックシーンでも抜ける存在感」と「クリーンで透明感ある音色」の両立を追求した結果であり、シチュエーションごとに最適なアンプを選んでいたと考えられます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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MESA/Boogie Single Rectifier Series 2 Solo Head 50 | MESA/Boogie | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | 加入後に3段積みを導入。爆音ライブの象徴的アンプ。 |
Roland JC-120 | Roland | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | クリーントーン用。旧型ピンスイッチモデルを好む。 |
Marshall アンプ(常設機材) | Marshall | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ライブハウス常設機材を使用。ブリティッシュドライブ。 |
Ampeg ベース用アンプ | Ampeg | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | 低域強調目的でギターに使用。独自のサウンドを構築。 |
このように、HIROKIは定番機材と独自の発想をミックスし、ステージ規模や楽曲に合わせてアンプを選んできたと想定されます。
使用ギターの種類と特徴【Dragon Ash・HIROKI】
HIROKIの音作りの中心には、常にストラトキャスター系のギターがあります。インディーズ時代から愛用してきた「Fender USA Stratocaster」は、彼のプレイスタイルに最もフィットした一本であり、現在に至るまでDragon Ashのライブやレコーディングを支えてきました。特にハムバッカーピックアップ搭載モデルを用いることで、力強いドライブサウンドから繊細なクリーントーンまで幅広く対応できる点が特徴です。
また、彼は「高価なギターだから良い音」という固定観念を否定しており、実際に「Fender Mexico Stratocaster Relic」の方がUSA製よりも自分には良いと感じたと語っています。この発言はギタリストとしての哲学を表すものであり、パーツ選びや調整によって個体の魅力を最大限引き出す姿勢が垣間見えます。
インディーズ時代にはESPのストラトタイプをモニター使用していた記録も残っており、SchecterのSSH配列ブルーモデルも愛用しています。Schecterとのやり取りでは塗装・パーツ・セッティングに重点を置き、自身の演奏スタイルにフィットする仕様へと調整している点も注目すべきです。さらに、クリーン専用に高価なストラトキャスターを所有していた時期もありますが、現在は使用されていないとされています。
このように、HIROKIのギター選びは「ライブでの汎用性」「個体差を活かす調整」「ブランドよりもサウンド優先」といった特徴があり、Dragon Ashの多彩な楽曲スタイルを支える根幹となっています。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
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Fender USA Stratocaster | Fender | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ストラトキャスター | インディーズ時代からのメイン。ハム搭載モデルも使用。 |
Fender Stratocaster(クリーン専用) | Fender | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ストラトキャスター | 高価な貰い物として所有。現在は未使用。 |
ESP Stratタイプ | ESP | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ストラトキャスター | インディーズ時代にモニター使用。 |
Schecter Stratタイプ SSH(ブルー) | Schecter | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ストラトキャスター | 塗装・パーツ・セッティングを重視してカスタム。 |
Fender Mexico Stratocaster Relic | Fender | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ストラトキャスター | USA製より良かったと語る。所有経験あり。 |
これらのギター選びはHIROKIのプレイスタイルや哲学を体現しており、結果的にDragon Ashの独自サウンドを形作ってきたと想定されます。
使用エフェクターとボード構成【Dragon Ash・HIROKI】
HIROKIの音作りにおいて欠かせないのが、シンプルかつ実用的なエフェクターボード構成です。インディーズ時代からサポート期にかけては「BOSS Overdrive」と「BOSS DD-5 Digital Delay」のみでサウンドを組み立て、ライブハウス常設のRoland JC-120と組み合わせることで、Dragon Ashらしいストレートなロックサウンドを鳴らしていました。彼は「最小限でも十分」と語っており、余計なエフェクトに頼らずプレイスタイルとアンプで勝負する姿勢が見て取れます。
しかし近年になると、バンドの楽曲幅の広がりに合わせ、ペダル数を大きく増やして多彩な表現を取り入れるようになりました。メインの歪みには今も「BOSS SD-2 Overdrive」を使用しており、この機種は彼にとって長年の相棒といえる存在です。そこに「Mad Professor Sweet Honey Overdrive」や「HUMAN GEAR FINE Overdrive」といった個性ある歪みを加え、曲ごとに質感を切り替えています。
空間系では「BOSS DD-5 Digital Delay」に加えて「TC Electronic Hall of Fame 2 Reverb」を使用し、幻想的な広がりや奥行きを演出。さらに「JIM DUNLOP EP101 Echoplex Preamp」でアナログ的な温かみを加えるなど、細やかな調整をしています。モジュレーション系では「MXR EVH90 Phase 90」でうねりを加え、「ELECTRO-HARMONIX MICRO POG」や「Digitech Whammy DT」でオクターブやピッチシフトを導入し、現代的で攻撃的なサウンドも表現可能にしています。
また、ライブの安定性を高めるために「CUSTOM AUDIO JAPAN RS616 プログラマブルスイッチャー」を導入しており、複雑なエフェクトチェインを即座に切り替えられるよう工夫。コンプレッションには「CMAT MODS SIGNA COMP」を使用し、アタック感とサスティーンを調整することで、カッティングやリードプレイを安定させています。
このように、初期のシンプルな構成から進化を遂げ、現在では20種類近いペダルを組み合わせるほどの豊富なエフェクトボードを活用しているHIROKI。そのサウンドは「最小限でも成立するが、最大限に広げてもなお自分らしい」という柔軟性に満ちています。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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BOSS SD-2 Overdrive | BOSS | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | オーバードライブ | 長年のメイン歪み。今も現役使用と発言あり。 |
BOSS DD-5 Digital Delay | BOSS | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ディレイ | 初期から使用する定番ディレイ。 |
Mad Professor Sweet Honey Overdrive | Mad Professor | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | オーバードライブ | 中域の粘りを出すために導入。 |
MXR EVH90 Phase 90 | MXR | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | フェイザー | うねりあるモジュレーションを加える。 |
JIM DUNLOP EP101 Echoplex Preamp | JIM DUNLOP | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | プリアンプ/アンプシミュレーター | 音に温かみと厚みを追加。 |
ELECTRO-HARMONIX MICRO POG | ELECTRO-HARMONIX | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | オクターブ | 1オクターブ上・下を重ねた分厚いサウンド。 |
Digitech Whammy DT | Digitech | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ピッチシフター | 現代的で攻撃的なサウンド演出に使用。 |
TC Electronic Polytune | TC Electronic | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | チューナー | ライブでの素早いチューニング確認用。 |
VOX Wah | VOX | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ワウペダル | ファンクなカッティングやソロで活用。 |
CMAT MODS SIGNA COMP | CMAT MODS | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | コンプレッサー | アタックとサスティーンを安定化。 |
CUSTOM AUDIO JAPAN RS616 | CUSTOM AUDIO JAPAN | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | スイッチングシステム | 複雑なペダルチェインを即座に切替可能。 |
これらのエフェクター群を組み合わせることで、HIROKIはDragon Ashの多彩なサウンドに対応し、時にシンプル、時に豪華な音世界を作り上げていると想定されます。
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Dragon Ash・HIROKI】
HIROKIの音作りは、アンプやギターの持つ個性を引き出しつつ、Dragon Ashというバンドのサウンドに自然に溶け込むように工夫されています。代表的なMESA/Boogie Single Rectifierでは、ゲインを中〜高域に設定し、ローをやや絞り気味にすることで「抜けるが潰れない」ディストーションを実現。EQはベースを抑え、ミドルをしっかり残し、トレブルはバンド全体のミックスを邪魔しない程度に調整する傾向があります。
具体的には、
・Bass:4〜5(低音を出しすぎずタイトに)
・Middle:6〜7(ギターの存在感を残す)
・Treble:5〜6(アタック感を程よく)
・Presence:5前後(耳に痛くならない程度の煌びやかさ)
といったセッティングが想定されます。特にMiddleの扱いにこだわっており、ヒップホップ要素が強いDragon Ashのリズムに埋もれない工夫が見られます。
クリーントーンに関してはRoland JC-120を用いることが多く、こちらではアンプのEQをほぼフラットに設定し、エフェクターで空間系を追加して音作りを行います。HIROKIはディレイやリバーブを薄くかけ、立体感のあるクリーンを作り出し、ボーカルやラップの後ろで「支える音」に徹するスタイルを取っています。
また、エフェクターボードでは楽曲ごとに複数の歪みを使い分けています。例えば、バンド初期のラウドな曲ではBOSS SD-2を中心に、直線的で分厚いドライブを構築。一方で「静と動」が交錯する楽曲では、Sweet Honey OverdriveやFINE Overdriveでナチュラルな歪みを足し、ギター本来の響きを活かしたプレイを展開します。
空間系の扱いにも特徴があり、ディレイはBOSS DD-5を中心にテンポに合わせたショートディレイを多用。これによりバッキングのリズム感を強調し、ラップや打ち込みのビートと自然に絡み合うよう工夫しています。リバーブはHall of Fame 2を薄く設定し、ステージキャパや会場音響に応じて調整。大規模ライブでは深め、小規模ライブではほぼカットといった柔軟な対応をしていると考えられます。
ミックス面では、エンジニアがギターの帯域を整理し、ベースやドラムのローエンドと重ならないように配慮。Dragon Ashの楽曲はヒップホップ要素を含むため、低域はベースとバスドラムに任せ、ギターは中域を中心に存在感を出す形が基本です。さらに、リードパートではEQで中高域を持ち上げ、他のパートより前に出す工夫も見られます。
ライブにおいてはアンプのチャンネル切替も積極的に活用。MESA/Boogieではクリーンとリードを切り替え、JC-120では常にクリーンチャンネルで空間系を追加する形が多いです。また、WhammyやPOGを使ったフレーズはミックスでも特別に処理され、立体感や広がりを演出する役割を果たしています。
総合すると、HIROKIのセッティングは「楽曲の中で映える音」を常に意識しており、単体で派手すぎることは避けつつも、必要な場面で力強く前に出るバランス感覚が光ります。これによりDragon Ashの幅広いジャンル性を支えることができていると想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【Dragon Ash・HIROKI】
Dragon Ash・HIROKIのサウンドを完全に再現するには、MESA/Boogieやカスタム仕様のストラトキャスター、豊富なエフェクターボードが必要ですが、初心者や中級者がいきなり同じ構成を揃えるのは難しいでしょう。そこで、比較的安価(1〜5万円前後)で手に入り、HIROKIの音に近づけることができる再現性の高い機材を紹介します。
まず歪み系では、彼のメインとして長年使用されている「BOSS SD-2 Overdrive」が生産完了となっているため、現行品で近いキャラクターを持つ「BOSS SD-1 Super OverDrive」や「BOSS OD-3 OverDrive」が有力候補です。これらは中域に特徴があり、HIROKIが好む「バンドに埋もれないストレートな歪み」を手軽に得ることができます。
空間系では「BOSS DD-5 Digital Delay」に代わり「BOSS DD-8 Digital Delay」が最適。テンポ同期や多彩なモードを搭載しており、HIROKIのリズム重視のディレイサウンドを再現するのに十分対応可能です。さらにリバーブでは「TC Electronic Hall of Fame Mini」がおすすめ。小型で価格も手頃ながら、Hall of Fame 2と同系統のアルゴリズムを搭載しているため、彼の空間処理の方向性に近づけられます。
ギターについては「Fender Player Stratocaster(Mexico製)」が最も現実的な選択肢です。HIROKI自身が「USA製よりも良かった」と評価したMexico製ストラトに近いラインであり、SSH配列モデルを選べば彼の使用しているSchecterブルーモデルのイメージにも対応可能です。さらに改造余地も大きいため、後からパーツ交換して彼の「個体差重視」の哲学を体験できます。
アンプに関しては、MESA/Boogieを導入するのはコスト的に難しいため「Marshall CODE 50」や「BOSS Katana-50 MkII」などのモデリングアンプがおすすめ。これらはJC-120やハイゲインアンプのシミュレーションを内蔵しており、Dragon Ashの幅広いサウンドを一本でカバーできます。特にBOSS Katanaは価格と使い勝手のバランスが良く、多くのギタリストが初期投資に選んでいる実用機です。
総じて、初心者がHIROKIのサウンドに近づけるためには「Fender Mexicoストラト」「BOSS SD-1/OD-3」「BOSS DD-8」「モデリングアンプ」の4点セットで十分。これにより、彼が築いた「骨太で中域の抜けが良い音」「シンプルながら楽曲に溶け込む音」を比較的安価に再現することが可能です。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーバードライブ | BOSS SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | SD-2の代替機として最適。中域に特徴。 |
オーバードライブ | BOSS OD-3 OverDrive | BOSS | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | ナチュラルな歪み。シンプルなセットに合う。 |
ディレイ | BOSS DD-8 Digital Delay | BOSS | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | DD-5の後継。テンポ同期可能で実用性高い。 |
リバーブ | TC Electronic Hall of Fame Mini | TC Electronic | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | 小型リバーブ。Hall of Fame 2の廉価版。 |
エレキギター | Fender Player Stratocaster(Mexico) | Fender | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | 本人も評価したMexicoライン。SSHモデル推奨。 |
アンプ | BOSS Katana-50 MkII | BOSS | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | 幅広い音作りが可能なモデリングアンプ。 |
アンプ | Marshall CODE 50 | Marshall | Amazonで探す | Dragon Ash | HIROKI | クラシックMarshallからハイゲインまで網羅。 |
これらの機材を揃えることで、初心者でも比較的安価にHIROKIのサウンドアプローチを体験でき、Dragon Ashの楽曲を自宅やライブハウスで再現しやすくなります。
総括まとめ【Dragon Ash・HIROKI】

Dragon AshのギタリストHIROKIは、常に「楽曲に寄り添いながらも存在感を失わない」音作りを徹底してきました。彼の音の本質は、単なる機材の組み合わせではなく「個体差を活かし、状況に合わせて最適解を導く」姿勢にあります。高級機材にこだわるのではなく、Mexico製ストラトをUSA製より高評価したエピソードは、その哲学を象徴するものです。
アンプ選びにおいても、大規模ライブではMESA/Boogieのハイゲインを活かし、ライブハウスではRoland JC-120やMarshallといった常設機材を使いこなす柔軟性を持っています。これは「環境に合わせて音を最大化する」発想であり、バンドの求めるサウンドに合わせて自己を変化させるプロフェッショナルな姿勢を示しています。
エフェクターに関しても、初期は「BOSS Overdrive+Delay+JC」という最小構成で十分だと語りつつ、現在は20種近いペダルを導入するまでに進化。必要な時にはシンプルに、必要に応じて複雑に、と使い分けることができる幅の広さがHIROKIの音作りを支えています。この「最小でも成立するが最大でも破綻しない」というバランス感覚こそ、彼の強みです。
Dragon Ashの楽曲は、ロック・ヒップホップ・エレクトロなどジャンルを横断します。その中でHIROKIのギターは「グルーヴを支える中域」「楽曲を押し上げる厚み」「場面によって変化する音色」といった役割を常に果たしてきました。つまり彼の音作りの核は「ジャンルレスな適応力」と「中域を活かした存在感」にあるといえるでしょう。
もし読者がHIROKIのサウンドを再現したいなら、「機材を真似る」ことよりも「状況に応じてシンプルさと複雑さを切り替える」視点が最も重要です。SD-2やMexicoストラトを用いるのは一つの手ですが、本質は「楽曲をどう支えるか」を常に考える姿勢にあります。そこにこそ、Dragon Ashの音を体現するHIROKI流サウンドの秘密が隠されているのです。
最終的に、HIROKIの音作りは「哲学と柔軟性の融合」であるとまとめられます。彼のギターが鳴り響くことで、Dragon Ashの多様な楽曲が一貫性を保ち、唯一無二のバンドサウンドを作り上げてきたといえるでしょう。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
Fender USA Stratocaster
※インディーズ時代以降のメイン。ハム搭載モデルも使用。
Fender Stratocaster(クリーン系専用/高価な貰い物、現在は使用せず)
ESP Stratタイプ(インディーズ時代にモニター使用)
Schecter Stratタイプ SSH(ブルー)
Fender Mexico Stratocaster Relic(所有経験あり、USAより良かったと記載あり)
🎛️ エフェクター
BOSS SD-2 Overdrive(メインで使用/今も使用と発言あり)
BOSS DD-5 Digital Delay
BOSS Overdrive(初期Dragon Ashサポート時代のメイン)
CUSTOM AUDIO JAPAN RS616 プログラマブルスイッチャー
Mad Professor Sweet Honey Overdrive
MXR EVH90 Phase 90
JIM DUNLOP EP101 Echoplex Preamp
ELECTRO-HARMONIX MICRO POG
DigiTech Whammy DT
TC Electronic Polytune
VOX Wah
WEED Freezer
TC Electronic Hall of Fame 2 Reverb
HUMAN GEAR FINE Overdrive
Digitech HarmonyMan Intelligent Pitch Shifter/Harmonizer
CMAT MODS SIGNA COMP
🔊 アンプ
MESA/Boogie Single Rectifier Series 2 Solo Head 50
※Dragon Ash加入後に3段積みを購入したとの記載あり。
Roland JC-120(ライブハウス常設のものをよく使用、旧ピンスイッチモデルが好み)
Marshall(ライブハウス常設)
Ampeg(ライブハウス常設、ベース用)
💡 備考
エレキギターに関しては「高級=良音ではなく、個体差と設計・調整・パーツ選びが重要」との思想。
Schecterとのやり取りは、塗装・パーツ・セッティング重視で行っている。
エフェクターは最小限(BOSS Overdrive+Delay+JC)でも十分と語る一方、現在は多種のペダルを導入。
アンプは「大キャパ向け機材を小規模ライブで使うと旨味が出ない」と実体験を交えて述べている。
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