- 始めに(特徴紹介)
- 使用アンプ一覧と特徴【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
- 使用ギターの種類と特徴【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
- 使用エフェクターとボード構成【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
- 音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
- 比較的安価に音を近づける機材【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
- 総括まとめ【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
- 下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
始めに(特徴紹介)
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのフロントマンでありギタリストでもある後藤正文は、90年代オルタナティブロックやUSインディーからの影響を色濃く残しながら、邦楽ロックシーンに独自のサウンドを築いてきました。
彼のギターサウンドは「シンプルながらも存在感のあるコードワーク」「鋭いカッティング」「歌を支える温かみのあるトーン」が特徴的です。
代表曲である『リライト』『ソラニン』『君という花』などでは、荒削りながらもメロディを引き立てるリフや分厚いコードが印象的で、多くのリスナーに支持されています。
後藤のサウンドが注目される理由は、機材の選び方や音作りが「決して過度に作り込まず、自然体で楽曲と調和する」点にあります。
例えば、メインギターとして愛用するGibson Les Paul JuniorやLes Paul Specialは、シングルカット系ならではのパワフルなP-90ピックアップによる荒々しい中域が特徴で、彼の歌声と絶妙に絡み合います。
さらにアンプにはFender Twin ReverbやSuper-Sonic 60を組み合わせ、クリーンから歪みまで幅広い音色を作り分けるシンプルな構成が多いのも特徴です。
ライブにおいては「Twin Reverb=クリーン」「Super-Sonic 60=歪み」「Vibro-King=キャビ」「Tube Reverb=リバーブ強化」というシステムを軸に、足元のエフェクターは直列接続で運用。
ディレイやリバーブは多彩に使い分ける一方で、スイッチャーを用いず「ペダルを踏むことも演奏の一部」として扱う姿勢も、彼の音作りの美学を表しています。
このように、後藤正文のサウンドは「機材の豪華さ」よりも「シンプルな組み合わせを使いこなす」ことで成立しています。結果として、彼の音はどこか人間味を帯び、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲の説得力を強めているのです。
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使用アンプ一覧と特徴【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
後藤正文の音作りの中核を担うのは、クラシックなFenderアンプと、それを支える補助的な機材群です。彼のセッティングはシンプルでありながら緻密に構成されており、クリーントーンと歪みの切り替え、そしてリバーブの質感が非常に重要な役割を果たしています。
まず定番として知られるのが Fender Twin Reverb です。1965年や1968年モデルを愛用し、圧倒的にクリーンでヘッドルームの広いサウンドが特徴です。後藤のコードワークやカッティングを支える「芯のあるクリーン」は、このTwin Reverbによるものといえます。スタジオ録音だけでなくライブにおいても必須の存在です。
一方で、より強い歪みが必要な場面では Fender Super-Sonic 60 が登場します。このアンプはクリーンチャンネルとハイゲインチャンネルを切り替えることができ、後藤は主に歪み用として活用。楽曲『リライト』や『君という花』など、力強いロックサウンドを支えているのはこのSuper-Sonicによるドライブサウンドだと考えられます。
また、彼のサウンドを語るうえで欠かせないのが Fender Vibro-King です。こちらはスピーカーキャビネットとして使用され、Twin ReverbやSuper-Sonicからの音を力強くアウトプットします。さらに Fender ’63 Tube Reverb を通すことでリバーブ感が強化され、空間的に広がりを持たせたサウンドが完成します。この組み合わせはライブ時の「基本システム」として定番化しています。
過去には Roland JC-160 をメインで使用していた時期もあります。JCシリーズ特有の立ち上がりの速いクリーンは、初期のASIAN KUNG-FU GENERATIONサウンドの硬質さに寄与していました。しかし現在ではほぼ使用されていないとされています。さらに、最近では国産ブランドSHINOS & L ROCKETの導入も予定されており、新しい音作りの可能性を模索していることが伺えます。
総じて、後藤のアンプ選びは「クリーンの美しさ」と「歪みの力強さ」を明確に切り分ける点が特徴です。シンプルな構成ながらライブハウスからアリーナまで幅広く対応できる柔軟性があり、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの音楽性にフィットしています。確定情報としてはTwin ReverbとSuper-Sonic 60が主軸ですが、状況に応じてVibro-KingやTube Reverbを組み合わせている、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
Fender Twin Reverb(’65/’68) | Fender | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | クリーン用の定番。広いヘッドルームと透明感あるサウンド。 |
Fender Vibro-King | Fender | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | スピーカーキャビネットとして使用。厚みある出力を実現。 |
Fender Super-Sonic 60 | Fender | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | 歪み用アンプ。力強いドライブサウンドを提供。 |
Fender ’63 Tube Reverb | Fender | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | リバーブユニット。音を太くし、空間的広がりを演出。 |
Roland JC-160 | Roland | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | 初期に使用。硬質なクリーントーンが特徴。現在は不使用。 |
SHINOS & L ROCKET | SHINOS | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | スタックタイプ。導入予定あり、新しいサウンドへの挑戦。 |
使用ギターの種類と特徴【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
後藤正文といえば「Gibson Les Paul Junior」のイメージが強く、現在のメインギターもこの系統に集約されています。特に赤色のJohn Lennonモデルや1961年製のバリエーションなどを所有しており、シングルP-90ピックアップならではの「荒々しく太いミッドレンジ」が特徴です。『リライト』や『ソラニン』の力強いコードリフは、このLes Paul Juniorから生み出されているといえます。シンプルな構造だからこそ音の個性が際立ち、彼の歌声と混ざり合って独自の存在感を放っています。
同じく愛用しているのが Gibson Les Paul Special。こちらはDC(ダブルカッタウェイ)仕様の1959年リイシューや、Faded赤色モデルなど複数を所有しており、Juniorよりも若干柔らかいアタック感が特徴です。Juniorと同様にP-90を搭載しており、音のニュアンスを繊細に出したい楽曲やバッキングで活躍しています。
また、Gibson Les Paul Standard も所有しており、かつてはELLEGARDENの細美武士に貸し出されたことがある逸話も有名です。レスポールらしい太さとサスティンを持ち、後藤の手元ではメインというよりサブ的な立ち位置ながら、歴史的な繋がりを感じさせる一本です。
かつてのメインとして存在感を示していたのが Gibson Marauder。彼はこのモデルを2本所有しており、バンド初期〜中期にかけて多くの楽曲で使用していました。Fenderライクなサウンドを狙ったモデルで、独特のクリーン感と歪みの相性が特徴でしたが、現在はほぼ未使用となっています。
アコースティックギターも欠かせません。Gibson Hummingbird や Gibson J-45 を所有しており、弾き語りやアコースティック編成でのライブではこの2本が主力です。特にHummingbirdは中低域が豊かでストローク向き、J-45は万能的で歌のニュアンスを活かす場面に適しています。
総じて、後藤のギター選びは「楽曲のキャラクターに応じてシンプルかつ直感的に選ぶ」という姿勢に貫かれています。レスポール系のパワフルな音色を軸に、アコースティックでは温かみを重視。エフェクターで過度に加工せず、ピッキングやギターそのものの個性で勝負しているのが最大の特徴です。確定情報としてはLes Paul Juniorが現在のメインですが、楽曲や時期に応じてSpecialやStandard、Hummingbirdなどを使い分けている、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Gibson Les Paul Junior(赤/John Lennon Model/’61) | Gibson | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | エレキギター | メインギター。P-90搭載で荒々しい中域。 |
Gibson Les Paul Special(DC/’59 Reissue/Faded/赤) | Gibson | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | エレキギター | Juniorよりも柔らかいニュアンス。サブとして活躍。 |
Gibson Les Paul Standard | Gibson | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | エレキギター | 細美武士に貸し出された逸話あり。サスティン豊か。 |
Gibson Marauder(2本所有) | Gibson | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | エレキギター | 初期のメイン。現在は未使用。独特のクリーン感。 |
Gibson Hummingbird | Gibson | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | アコースティックギター | 弾き語り用。中低域が豊かでストロークに適する。 |
Gibson J-45 | Gibson | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | アコースティックギター | 万能的で歌のニュアンスを活かす。弾き語りでも定番。 |
使用エフェクターとボード構成【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
後藤正文の足元を彩るエフェクターボードは、派手なスイッチングシステムを使わず、直列接続で一台一台を「踏むことも演奏の一部」として扱うのが大きな特徴です。エフェクターの選択は非常に多彩で、空間系からドライブ系、ブースター、トレモロまで幅広く導入されています。
特に有名なのは BOSS DDシリーズ(DD-5/DD-6/DD-20) で、ディレイを複数台使い分けて異なる楽曲でのニュアンスを調整しています。さらに近年は EarthQuaker Devices Avalanche Run や Caroline KILOBYTE といった個性的なディレイも導入され、空間的な広がりやローファイ感を演出する場面が増えています。
ドライブ系では Ibanez TS-808/TS-9 をブースターとして使い、基礎的な歪みを Fender Super-Sonic 60 に任せつつ、ソロやリフに厚みを足す役割を担っています。また JHS SuperBolt や FAT 514.D のようなブースターも取り入れており、楽曲ごとに多彩な歪みの質感を作り分けています。
モジュレーション系では BOSS PH-2 や Mu-Tron/Mu-FX Phasor 2X を愛用し、フェイズ感で奥行きを演出。さらに CAJ Twin Tremolo や Spaceman Voyager I などトレモロ系も導入され、アルペジオやクリーンパートで幻想的な揺らぎを加えています。こうしたエフェクトの使い分けが、シンプルなコード進行でも奥行きを持たせる秘訣です。
空間系としては API TranZformer GT(コンプ/EQ/プリアンプ)や Source Audio SA127 Envelope Filter(オートワウ)も導入し、細かい音作りを可能にしています。さらに strymon Zuma R300 を電源として安定供給している点も見逃せません。ライブでの安定性を考えた堅実な選択といえるでしょう。
過去には Electro-Harmonix Big Muff Pi Original や BOSS DS-2、Pro Co RAT2 といった王道ディストーションも使用歴があり、初期のより荒々しいサウンドを支えていました。現在ではより繊細な音作りにシフトし、空間系や多機能ペダルを組み合わせる形に変化しているのが特徴です。
こうした直列接続の多彩なエフェクター群は「複雑さを避けつつも幅広い音色を実現する」という後藤のスタイルを象徴しています。ディレイを複数台使うことで、同じフレーズでも曲ごとに違った響きを持たせる工夫は、彼の音作りを真似したいギタリストにとって大きなヒントとなるでしょう。確定情報としてはDD-6やTS系オーバードライブが軸ですが、現在も新たな機材を積極的に試している、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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BOSS DD-5/DD-6/DD-20 | BOSS | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | ディレイ | 複数台を用途別に使い分け。代表的な空間系。 |
Ibanez TS-808/TS-9 | Ibanez | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | オーバードライブ/ブースター | ソロやリフに厚みを足すための定番ペダル。 |
JHS Pedals SuperBolt | JHS | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | オーバードライブ | ヴィンテージアンプ風のドライブ感を付加。 |
EarthQuaker Devices Avalanche Run | EarthQuaker Devices | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | ディレイ/リバーブ | ステレオ対応の空間系。幻想的なサウンドを追加。 |
Caroline KILOBYTE | Caroline Guitar Company | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | ディレイ | ローファイな質感。独特の存在感を持つ。 |
Spaceman Voyager I | Spaceman Effects | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | トレモロ | アナログトレモロ。揺らぎのある質感を演出。 |
Mu-Tron / Mu-FX Phasor 2X | Mu-FX | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | フェイザー | Bi-Phase復刻版。深いフェイズ感で奥行きを追加。 |
API TranZformer GT | API | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | コンプレッサー/プリアンプ | 音圧とバランスを整える。ライブ安定性にも寄与。 |
strymon Zuma R300 | strymon | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | パワーサプライ | 安定した電源供給。ノイズを軽減。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
後藤正文の音作りは、シンプルな機材構成ながらも緻密なセッティングで支えられています。彼のサウンドは「歌を活かすためのギター」であり、ギターが前に出すぎることはなく、しかし確実にバンド全体の厚みを作る役割を果たしています。そのためアンプやEQの調整、ディレイやリバーブの選択、そしてPAとの連携が非常に重要です。
アンプセッティングとしては、クリーン用のFender Twin Reverbでは「ボリューム4〜5」「トレブル5〜6」「ミドル5」「ベース4」程度に設定されることが多く、クリーンながらも中域がしっかりと鳴るセッティングが想定されます。Super-Sonic 60では歪みチャンネルを活用し、ゲインは高くしすぎず(4〜5程度)、ドライブ感を保ちながらもコードワークが潰れないように工夫しています。これにより、『リライト』のようなパワフルなリフでも粒立ちの良い音が出せるのです。
EQの工夫としては、中域の存在感を非常に大事にしている点が挙げられます。Les Paul JuniorやSpecialに搭載されたP-90ピックアップはもともとミッドレンジが強調されやすいため、アンプ側ではベースやトレブルを控えめにし、ミドルを中心にバランスを取ることで「歌の邪魔をせずに支えるギターの音」が完成します。低域を出しすぎるとベースギターと被ってしまい、高域を出しすぎるとボーカルと競合してしまうため、後藤は常に「歌と並走する音」を意識していると考えられます。
エフェクトの使い分けも重要です。例えばBOSS DDシリーズのディレイは、曲によってリピート回数やディレイタイムを微妙に変え、アルペジオやカッティングの残響が歌に溶け込むように調整されます。Avalanche RunやKILOBYTEのような個性的なディレイは、特定の楽曲で空間を強調するために使われ、普段はシンプルなリバーブ(Tube Reverbやアンプ付属のスプリングリバーブ)で空気感を出す形が基本です。トレモロはアルペジオ部分で「浮遊感」を出すために軽くかける程度に留め、決して過度に派手な演出は行いません。
ミックスでの工夫としては、後藤のギターは左右の定位を大きく広げすぎず、むしろセンター寄りに配置されることが多いです。これは、彼がボーカリストでもあるため「声とギターが一体化する」効果を狙った処理だと考えられます。田淵ひさ子(サポートギター)や喜多建介(リードギター)が左右に振られ、後藤のギターは中央に位置することで、曲全体の芯を形成します。エンジニアもこの考えを理解し、EQ処理では200Hz以下をカットしてベースと被らないようにしつつ、2kHz前後を軽くブーストしてアタック感を強調する、といった調整がされていると推測されます。
また、ライブではPAエンジニアとの連携も重要です。Twin ReverbとSuper-Sonic 60の役割分担をそのままミキシングに反映させ、クリーンチャンネルの音はやや奥に引っ込め、歪みチャンネルでは前に出すといった使い分けがされます。さらに、マイクの立て方(SM57をスピーカー中心から少し外すなど)によっても音のキャラクターを変えている可能性が高いです。
このように、後藤正文の音作りは「EQでの細かなバランス」「ディレイやリバーブの繊細な使い分け」「ミックスでの定位と帯域の整理」によって支えられています。見た目はシンプルですが、実際には非常に奥深い調整が行われている、と想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】
後藤正文のサウンドは、ビンテージのGibsonやFenderアンプを中心とした高価な機材群に支えられています。しかし「音の本質」は機材そのものよりも「中域を活かしたシンプルなサウンドメイク」にあります。そのため、初心者やコストを抑えたいギタリストでも、市販されている手頃な機材を活用することでかなり近いニュアンスを再現することが可能です。ここでは、比較的安価(1万円〜5万円程度)で導入できる再現度の高い機材を紹介します。
まずギターに関しては、後藤のメインであるGibson Les Paul Juniorを直接入手するのは困難かつ高額ですが、Epiphone Les Paul Juniorであれば5万円前後で入手可能です。P-90タイプのピックアップが搭載されているため、中域の荒々しさと太さをしっかりと再現できます。さらに弾きやすさやメンテナンス性も高いため、入門機として最適です。
アンプについては、Fender Twin ReverbやSuper-Sonic 60のような大型チューブアンプは高価かつ音量面でも扱いが難しいため、BOSS KatanaシリーズやFender Champion 40が現実的な選択肢です。これらはクリーンと歪みの切り替えが可能で、EQもシンプルながら幅広い音作りに対応でき、練習から小規模ライブまでカバーできます。特にBOSS Katanaはモデリング機能により、後藤のアンプサウンドを手軽に近づけられます。
エフェクターに関しては、後藤が多用するディレイやブースターを導入すると一気に雰囲気が近づきます。定番のBOSS DD-7(ディレイ)は1.5万円前後で購入でき、後藤のディレイワークの基礎を体感するのに十分です。また、Ibanez TS9 Tubescreamerはブースターとしてソロやリフの存在感を増す役割を果たし、彼の「厚みのある音」に近づけます。
リバーブに関しては、Fender ’63 Tube Reverbは非常に高価ですが、代替としてTC Electronic Hall of Fame 2やBOSS RV-6などのペダルリバーブを導入すれば十分に代用可能です。特にRV-6は多彩なモードを搭載し、シンプルながら深みのある空間を演出できます。
まとめると、エピフォンのLes Paul Junior系ギター、BOSS Katanaアンプ、そしてBOSS DD-7+TS9+RV-6といった組み合わせで、後藤正文の「シンプルだけど力強く、歌を支えるサウンド」を安価に再現することが可能です。高価なビンテージ機材を揃えなくても、その本質に迫れる点は大きな魅力と言えるでしょう。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ギター | Epiphone Les Paul Junior | Epiphone | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | Gibson Juniorの廉価版。P-90搭載で荒々しい中域を再現。 |
アンプ | BOSS Katana 50 MkII | BOSS | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | クリーン〜歪みまで幅広く対応。自宅練習から小規模ライブまで使える。 |
アンプ | Fender Champion 40 | Fender | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | Fenderらしいクリーンを手軽に再現可能。初心者向き。 |
エフェクター | BOSS DD-7 | BOSS | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | ディレイ。後藤の空間的な残響を再現可能。 |
エフェクター | Ibanez TS9 Tubescreamer | Ibanez | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | オーバードライブ。ブースター的に使用して厚みを加える。 |
エフェクター | BOSS RV-6 | BOSS | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | リバーブ。シンプルながら深みのある残響を実現。 |
エフェクター | TC Electronic Hall of Fame 2 | TC Electronic | Amazonで探す | ASIAN KUNG-FU GENERATION | 後藤正文 | 多彩なリバーブモードを搭載。幅広いジャンルに対応。 |
総括まとめ【ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文】

後藤正文のギターサウンドを紐解くと、その本質は「シンプルさ」と「中域の存在感」に集約されます。使用している機材は確かにビンテージGibsonやFenderアンプといった一流の逸品ですが、彼の音を唯一無二にしているのは、複雑なシステムではなく「歌を支えるための音」という明確な哲学です。これはアジカンの楽曲がもつメッセージ性や文学的な歌詞と同様に、彼自身の音作りにおける美学そのものといえるでしょう。
ライブシステムを振り返ると「Twin Reverb=クリーン」「Super-Sonic 60=歪み」「Vibro-King=キャビ」「Tube Reverb=リバーブ強化」という明快な役割分担が軸となっています。ここにTS系オーバードライブやDDシリーズのディレイを加え、必要最小限のスイッチングで多彩な表現を生み出しているのです。特にディレイの重ねがけや微妙なセッティングの違いは、楽曲ごとに響きを変える大きな要素であり、後藤サウンドの「奥行き」を担っています。
ギター選びにおいても「Les Paul Junior系を軸に、SpecialやStandard、Marauder、アコースティックではHummingbirdやJ-45」といったシンプルながらも用途を明確に分けるスタイルです。つまり「1本で万能を狙う」のではなく「曲に合わせて適材適所で選ぶ」という実直な姿勢が感じられます。これは彼の音楽そのもののストイックさと直結しているといえるでしょう。
また、録音やミックスの観点からは「歌とギターの一体感」が意識されており、後藤のギターはセンター寄りに配置されることが多いです。声とギターが同じ帯域で寄り添うことで、バンド全体に安定感が生まれます。このような配置は決して派手ではありませんが、リスナーに「歌が前に出てくる」感覚を与える非常に効果的なアプローチです。
総じて、後藤正文の音作りから学べることは「高価な機材を真似すること」ではなく、「役割を明確にしたセッティングと、曲や歌に寄り添う意識」です。機材を最小限に抑えつつ、ピッキングやコードワークのニュアンスで表現を広げることこそが、彼のサウンドを再現するための最重要ポイントです。
もし読者が後藤サウンドに近づきたいのであれば、まずはP-90系ギターとシンプルなクリーンアンプ、そして1〜2台のディレイペダルを用意し、音を作り込みすぎないことを意識してみてください。すると「歌を支えるギター」という彼の哲学が、自分の音の中にも見えてくるはずです。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
Gibson Les Paul Junior(赤/John Lennon Model/’61/他バリエーション)
Gibson Les Paul Special(DC/’59 Reissue/Faded/赤)
Gibson Les Paul Standard(細美武士に貸し出し歴あり)
Gibson Marauder(2本所有、かつてのメイン/現在はほぼ未使用)
Gibson Hummingbird(アコースティック)
Gibson J-45(アコースティック)
🔊 アンプ
Fender Twin Reverb(’65/’68/クリーン用)
Fender Vibro-King(スピーカーキャビ/メイン)
Fender Super-Sonic 60(歪み用)
Fender ’63 Tube Reverb(リバーブユニット/通すだけで音が太くなる)
Roland JC-160(初期のメイン/現在は使用なし)
SHINOS & L ROCKET(スタックタイプ、導入予定)
🎛️ エフェクター
BOSS
TU-2/TU-3/TU-12(チューナー)
DD-5/DD-6/DD-20(ディレイ)
PH-2(フェイザー)
SL-20(スライサー)
LS-2(ラインセレクター)
FS-5L(フットスイッチ)
EV-30(エクスプレッション)
Ibanez
TS-808(オーバードライブ/ブースター)
TS-9(オーバードライブ/ブースター)
Spaceman Effects
Atlas III(プリアンプ)
Voyager I(アナログトレモロ)
EarthQuaker Devices
Avalanche Run(ステレオディレイ/リバーブ)
Caroline Guitar Company
KILOBYTE(ローファイディレイ)
METEORE(リバーブ、使用予定あり)
FAT
514.D(ブースター)
JHS Pedals
SuperBolt(オーバードライブ)
その他
API TranZformer GT(コンプ/EQ/プリアンプ)
Mu-Tron/Mu-FX Phasor 2X(フェイザー、Bi-Phase復刻版)
CAJ Twin Tremolo(トレモロ)
Source Audio SA127 Envelope Filter(オートワウ)
TC Electronic Flashback Delay X4(ディレイ)
Custom AB Box(アンプ切り替え)
ハンドメイド・ラインセレクター
strymon Zuma R300(パワーサプライ)
過去使用(現在はメイン外)
Cheese Source Fuzz(ファズ)
Electro-Harmonix Big Muff Pi Original(ファズ/ディストーション)
BOSS DS-2(ディストーション)
BOSS OD-2(オーバードライブ)
Pro Co RAT2(ディストーション)
BOSS RV-5(リバーブ)
📝 備考
ライブ時の基本システムは「Twin Reverb=クリーン」「Super-Sonic 60=歪み」「Vibro-King=キャビ」「Tube Reverb=リバーブ強化」で構成。
エフェクターは直列接続でスイッチングシステムは使用せず、「踏むことも演奏の一部」として運用。
ディレイは複数(DD-6/DD-20/Avalanche Run/KILOBYTEなど)を用途別に使い分け。
現在のメインギターは Gibson Les Paul Junior 系統。
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