【Frank Gambale(フランク・ギャンバレ)・Chick Corea Elektric Band(チック・コリア・エレクトリック・バンド)】風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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① 始めに(特徴紹介)

ジャズ・フュージョン界において「スウィープ・ピッキングの神」として君臨するフランク・ギャンバレ(Frank Gambale)。
彼が世界に衝撃を与えたのは、チック・コリア・エレクトリック・バンド(CCEB)への加入でした。
超絶技巧集団の中でも一際異彩を放つ彼のサウンドは、流麗かつ滑らかなフレージングを最大限に活かすための「濁りのないドライブ感」と「クリスタルなクリーン」が同居しています。

ギャンバレの音作りの最大の特徴は、独自の「エコノミー・ピッキング」を支えるための、均一なコンプレッション感と豊かなサスティーンにあります。
速いパッセージでも音が潰れず、一音一音が明瞭に聴こえるセットアップは、多くのギタリストにとっての理想形と言えるでしょう。
特にCCEB時代は、シンセサイザーのような滑らかなトーンと、エッジの効いた攻撃的なフュージョンサウンドを使い分けており、その緻密な音作りは現代のデジタル環境にも通ずる先駆的なものでした。

彼がなぜ、あえて薄いボディのギターを好み、ラックシステムから最新のデジタルアンプへと移行していったのか。
その理由はすべて「テクニカルなプレイをストレスなく表現するため」という一点に集約されています。
本記事では、チック・コリア・エレクトリック・バンドでの活動を中心に、ギャンバレのサウンドを支える機材群を徹底解説します。

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② 使用アンプ一覧と特徴【Chick Corea Elektric Band・Frank Gambale】

フランク・ギャンバレのアンプ遍歴は、時代の最先端を行くシステムの変遷そのものです。
CCEB初期から90年代にかけては、当時のプロギタリストのステータスでもあった重厚な「ラックシステム」が核となっていました。
Marshall JMP-1やCarvinのプリアンプを使用し、ステレオ出力による広大なサウンドステージを構築していたのが印象的です。

特にCarvin TN100やMarshall JMP-1のようなMIDI対応プリアンプは、チック・コリアの複雑な楽曲構成に合わせて、瞬時に音色を切り替えるために不可欠な要素でした。
1000Wもの大出力を誇るCarvinのパワーアンプで増幅されたサウンドは、非常にヘッドルームが広く、どれだけ速く弾いても音がダレることがありません。

近年のフランクは、よりポータブルかつ高機能なデジタル・ソリューションへと移行しています。
DV Markとの共同開発による「Multiamp FG」は、彼の全キャリアのトーンを網羅した3チャンネル仕様のデジタル・アンプヘッドです。
真空管のようなレスポンスを持ちながら、デジタル特有のノイズの少なさと再現性を両立しており、現在のCCEB再結成ツアー等でもメインの座を射止めています。
スピーカーキャビネットも自身のモデル「FG212V」を使用し、レンジの広いモダンなフュージョンサウンドを奏でています。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
Multiamp FG (Frank Gambale signature) DV Mark 検索 検索 検索 検索 検索 検索 近年のメイン。3ch仕様のデジタル・アンプヘッド。
FG212V DV Mark 検索 検索 検索 検索 検索 検索 上記アンプに最適化された2×12キャビネット。
TN100 (Tone Navigator) Carvin 検索 検索 検索 検索 検索 検索 過去に使用されていたMIDI対応プリアンプ。
JMP-1 Marshall 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ラック全盛期の定番真空管プリアンプ。
1000 watt power amp Carvin 検索 検索 検索 検索 検索 検索 圧倒的なヘッドルームを確保するための大出力パワーアンプ。

と、想定されます。

③ 使用ギターの種類と特徴【Chick Corea Elektric Band・Frank Gambale】

フランク・ギャンバレのギター選びにおいて最も象徴的なのは、「ボディの薄さ」と「演奏性の極限までの追求」です。
CCEBの黄金期を支えたのは、IbanezのSシリーズ(Sabre)をベースとしたシグネチャーモデル「FGMシリーズ」でした。
このモデルは、ピックアップをボディに深く沈め込み、ピッキングの際にピックがピックアップに当たるのを防ぐという、エコノミー・ピッキングに特化した極めてユニークな改造が施されています。
これにより、弦とボディの間のクリアランスが一定になり、あの超高速なスウィープ奏法が可能となりました。

2000年代に入るとYamaha AES-FGへと移行。シングルカットのソリッドボディながら、やはり彼の手に馴染むカスタマイズが施されていました。
そして2010年代以降はCarvin/KieselのFG1がメインとなります。こちらはセミホロウ構造を採用しており、ソリッドな立ち上がりの中にエアー感を含んだ、より大人でリッチなトーンへと進化しています。
CCEBの再結成ライブでも、このFG1を抱え、縦横無尽にフレーズを紡ぐ姿が確認できます。

また、彼はジャズ・ギタリストとしてのルーツも大切にしており、ジョージ・ベンソン・モデルのIbanez GB-10を愛用していることも有名です。
さらにアコースティック・セットではCortのLuxeを使用。いずれのギターにおいても、「弦高は極限まで低く」「タッチは軽やかに」という彼のプレイスタイルが反映されています。
使用弦はダダリオのプロスチール(.009-.042)で、ブライトかつレスポンスの速いサウンドを好んでいます。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス ギターの種類 備考
FGM シリーズ (FGM100等) Ibanez 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ソリッド(薄型) 80-90年代CCEBのメイン機。
540S (Sabre) Ibanez 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ソリッド FGM完成以前に使用。
AES-FG Yamaha 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ソリッド 2000年代に使用されたシグネチャー。
FG1 Carvin / Kiesel 検索 検索 検索 検索 検索 検索 セミホロウ 近年のCCEB再結成等でメイン。
GB-10 Ibanez 検索 検索 検索 検索 検索 検索 フルアコ ジャズ色の強い楽曲で使用。
Luxe Cort 検索 検索 検索 検索 検索 検索 エレアコ アコースティック・セットで使用。

と、想定されます。

④ 使用エフェクターとボード構成【Chick Corea Elektric Band・Frank Gambale】

フランク・ギャンバレのエフェクト・システムは、基本的に「空間系の美しさ」と「徹底したダイナミクス・コントロール」に基づいています。
CCEBのようなアンサンブルでは、キーボードの周波数帯域とぶつからないように、透明感のあるコーラスと緻密なリバーブ設定が求められます。
彼は長年BOSSのCH-1 Super Chorusを愛用しており、あの爽やかで広がり、かつ芯のあるトーンを構築しています。

ラックシステム時代にはTC Electronic G-Forceが中核を担っていました。このマルチエフェクターは非常に透明度が高く、彼の高速ピッキングの粒立ちを損なうことなく、美しいディレイやリバーブを付加することができました。
また、特定のレコーディングやライブではRoland VG-99を使用し、ギターシンセのようなアプローチや、変則チューニングをシミュレートすることもあります。

特筆すべきは、彼の足元に常に鎮座する「ボリュームペダル」の存在です。
BOSS FV-500LやErnie Ballのペダルを使用し、フレーズの語り口に合わせて音量を微細にコントロールします。
歪みに関しては、Radial Tonebone Hot Britishを使用していた時期があり、チック・コリアとの録音でダイレクト・レコーディングに使用されるなど、アンプライクな歪みを好む傾向にあります。
これらすべての機材はMIDIコントローラーによって一括管理され、複雑な楽曲展開に追従しています。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス エフェクターの種類 備考
G-Force TC Electronic 検索 検索 検索 検索 検索 検索 空間系マルチエフェクター ラック時代のメイン空間系。
VG-99 Roland 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ギターシンセサイザー 特定の楽曲でのモデリング・音作り。
Tonebone Hot British Radial 検索 検索 検索 検索 検索 ディストーション ダイレクト録音でも重宝された歪み。
CH-1 (Super Chorus) Boss 検索 検索 検索 検索 検索 コーラス 長年愛用されている定番の揺れ物。
FV-500L / Volume Pedal Boss / Ernie Ball 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ボリュームペダル ダイナミクス制御に不可欠な機材。
RFX MP128 MIDI Buddy Rolls 検索 検索 検索 検索 検索 検索 スイッチングシステム システム全体のプリセット切り替え用。

と、想定されます。

⑤ 音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Chick Corea Elektric Band・Frank Gambale】

フランク・ギャンバレのサウンドメイキングは、非常にロジカルです。
まず、ベースとなる歪みの設定ですが、彼は「ゲインを上げすぎない」ことを鉄則としています。
スウィープ・ピッキングを多用するため、歪みが深すぎると隣接する弦のノイズが目立ってしまい、フレーズが濁るからです。
中音域(Middle)を豊かに設定し、ピッキングのアタックがコンプレッション感を持って聴こえるポイントを探るのがギャンバレ流です。

具体的なEQ設定としては、以下のような傾向が見られます。

  • Low: 4-5(アンサンブルのベースと干渉しないよう、スッキリさせる)
  • Mid: 7-8(リード時の存在感と、滑らかなトーンの核を作る)
  • High: 5-6(耳に痛くない程度の明るさを確保しつつ、プレゼンスで空気感を調整)

CCEBのミックスにおいては、キーボードのチック・コリアが非常に広範囲な音域をカバーするため、ギターは中高域にフォーカスした音作りがなされています。
特にステレオ・コーラスの効果は絶大で、中央に定位するベースやドラムを避け、左右に薄く広く広がることで、アンサンブル全体の立体感を演出しています。
ライブでは、2台のアンプ、あるいはステレオ出力可能なシステムを用いて、この広がりのあるトーンを再現しています。

また、曲ごとの使い分けについても緻密です。
高速なユニゾン・パートではボリュームペダルを全開にし、わずかにコンプレッサーを効かせたアタックの速い音色を選択。
逆に、情緒的なソロパートではボリュームを少し絞り、ピッキングの強弱でトーンの表情を変化させます。
PAエンジニアに対しても、ディレイの残響が他の楽器を邪魔しないよう、フィードバックを抑えめにし、リバーブのプリディレイを調整することで、音の「奥行き」と「明瞭さ」を両立させています。

彼の音作りは、単に良い音を鳴らすだけでなく、「どうすればアンサンブルの中で自分の超絶技巧が最も効果的に、かつ美しく響くか」というプロフェッショナルな視点に貫かれています。
これはデジタルアンプへの移行後も変わらない、彼のサウンド哲学の根幹と言えます。

と、想定されます。

⑥ 比較的安価に音を近づける機材【Chick Corea Elektric Band・Frank Gambale】

ギャンバレのような「流麗なドライブサウンド」と「透明感のある空間系」を、手頃な機材で再現するには、最新のマルチエフェクターや、ミドルクラスのモデリングアンプを活用するのが近道です。
特に彼のサウンドは「ミッドレンジのコントロール」と「ステレオ感」が鍵となります。

まず、アンプ/プリアンプとしては、BOSSのKatanaシリーズや、Line 6のPOD Goなどが非常に相性が良いです。
これらの機材には、ギャンバレが好む「スムーズなリードトーン」を作るためのドライブ・アルゴリズムが豊富に含まれています。
特にBOSSの「リード」チャンネルは、適度なコンプレッション感があり、スウィープ奏法時に音の粒が揃いやすいため、初心者にもおすすめです。

歪みペダル単体で近づけるなら、ミッドレンジが豊かなオーバードライブを選びましょう。
IbanezのTube Screamer系や、よりモダンなBOSS BD-2Wなどが候補に挙がります。
ただし、前述の通りゲインは抑えめにし、ギター側のボリュームやトーンも積極的に使って、「甘いトーン」を作ることが重要です。

空間系については、BOSS CH-1が現在も入手しやすく、かつ本人が使用しているモデルそのものであるため、迷わず導入すべきでしょう。
さらに、ステレオ出力が可能なマルチエフェクターを使用し、2台のアンプ、あるいはステレオスピーカーで鳴らすだけで、一気にCCEBらしいプロフェッショナルな空気感に近づきます。

種類 機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
ギター用マルチエフェクター POD Go Line 6 検索 検索 検索 検索 検索 検索 これ一台でアンプから空間系まで完結。再現性が高い。
コンプレッサー CP-1X BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 多弦スウィープ時の粒立ちを整えるのに最適。
コーラス CH-1 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 本人が使用しているものと同じ。手軽にあの揺れが得られる。

⑦ 総括まとめ【Chick Corea Elektric Band・Frank Gambale】

フランク・ギャンバレのサウンドの本質、それは「テクニックを阻害しない究極の機能美」にあります。
多くのギタリストが「より太い音」「より歪んだ音」を求める中で、彼はあえて「濁りのなさ」と「ピッキングのダイレクトな反応」を最優先してきました。
チック・コリア・エレクトリック・バンドという、情報の密度が極めて高い音楽空間において、彼のギターが埋もれることなく、かつ独りよがりにならずに響くのは、この緻密な計算に基づいた機材選びとセッティングがあるからです。

彼の音を再現しようとする際、最も大切なのは「機材に頼りすぎないタッチ」と、それを支えるための「均一なトーンバランス」です。
低音が出すぎればフレーズは重くなり、高音が出すぎれば耳障りになります。
中音域を丁寧に作り込み、コーラスで彩りを添える。そして何より、ボリュームペダルを足の一部のように操り、フレーズに命を吹き込むこと。
これこそが、ギャンバレ風サウンドを目指す上での最短ルートと言えるでしょう。

デジタル時代になり、彼のシステムもコンパクトになりましたが、その根底にある「歌うようなリードトーン」への情熱は変わっていません。
本記事で紹介した機材やセッティングを参考に、ぜひあなた自身のプレイスタイルに合わせて「ギャンバレ・トーン」を追求してみてください。
その過程で、あなたのピッキング精度や表現力も、きっと一段上のレベルへと引き上げられるはずです。

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