ネオクラシカル・メタルというジャンルを事実上”発明”した存在が、イングヴェイ・マルムスティーンです。高速スウィープやペダル・ポイントを多用したバロック的フレーズ、そして異常なまでに太く粘るストラト・トーンは、40年以上にわたり多くのギタリストに影響を与えてきました。
彼のサウンドの本質は、単なるハイゲインではなく「ヴィンテージ・マーシャルを限界までプッシュした結果として生まれる倍音の洪水」にあります。代表曲『Far Beyond the Sun』『Black Star』『Rising Force』などでは、ピッキングの強弱がそのまま音楽的ダイナミクスとして表出する、極めて生々しい歪みが確認できます。
なぜ彼の音がここまで注目されるのか。それは速弾きでありながら一音一音が太く、オーケストラの弦楽器のように響くからです。これは機材だけでなく、音量・EQ・弦高・スキャロップ指板といった要素が相互に作用した結果であり、単純なコピーでは再現できません。
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使用アンプ一覧と特徴【Yngwie Malmsteen・Yngwie Malmsteen】
イングヴェイのアンプといえば、象徴的なのがいわゆる「Marshall Wall」です。ただし実際に音を出しているのは壁すべてではなく、厳選された数台のヘッドのみで、残りはダミーというのは有名な話です。音作りの核となるのは1970年代初期のMarshall 1959 Super Lead、いわゆるPlexi系です。
このアンプはマスターボリュームを搭載していないため、歪みを得るには爆音で鳴らす必要があります。イングヴェイはこの構造を逆手に取り、常に大音量でパワー管をドライブさせることで、コンプレッション感と倍音を最大化しています。ライブではステージ外に隔離したアンプをフルテンで鳴らす運用が長年続いてきました。
近年はシグネチャーモデルのMarshall YJM100も併用されています。これはPlexi系の回路をベースにしつつ、内蔵ブースターとノイズゲートを搭載し、50W/100W切替にも対応した実戦向けモデルです。大規模ツアーではこのYJM100と1959SLPリイシューを組み合わせて使用している写真が確認されています。
音の傾向としては、低域を出しすぎず、中域を強調した鋭いトーンが特徴です。これは速いフレーズでも音像が潰れず、PAミックス内で埋もれないための合理的な選択といえます。検索上位の記事や本人インタビューを総合すると、現在も基本思想はPlexi直系にあり、用途に応じてYJM100や1959SLPを使い分けていると想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1959 Super Lead | Marshall | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 70年代ヴィンテージ個体をメイン使用 |
| YJM100 | Marshall | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 近年のツアーで併用 |
使用ギターの種類と特徴【Yngwie Malmsteen・Yngwie Malmsteen】

イングヴェイのギターを語る上で、スキャロップド指板は避けて通れません。Fender Yngwie Malmsteen Signature Stratocasterは、深く削り込まれた指板とDunlop 6000のスーパージャンボフレットにより、弦が指板に触れず、極めて軽いタッチでピッチコントロールが可能です。
メインピックアップは2011年以降、Seymour Duncan YJM Furyを使用しています。これはスタック構造のシングルサイズ・ハムで、ノイズを抑えつつもヴィンテージ・ストラトらしい高域を失わない設計です。かつてはDiMarzio HS-3やYJMを使っており、意図的に出力を抑え、アンプ側で歪ませる思想が一貫しています。
伝説的な1972年製Stratocaster「The Duck」は、ステッカーと改造の数々で知られ、長年のメインとして使用されました。センターピックアップやトーンを結線しない配線も特徴で、不要な回路を排除することで音の純度を高めています。
用途に応じてダブルネック・ストラトやOvation Viper(ナイロン弦)も使用され、クラシカルなパートでは特に後者が活躍します。これらの情報を総合すると、基本はストラト一択であり、細部の改造と弾き手のタッチが音を決定づけていると想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | ギターの種類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Yngwie Malmsteen Stratocaster | Fender | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ストラトキャスター | スキャロップ指板が最大の特徴 |
使用エフェクターとボード構成【Yngwie Malmsteen・Yngwie Malmsteen】
イングヴェイのエフェクト構成は驚くほどシンプルです。基本はオーバードライブでアンプをプッシュし、ノイズゲートで制御、必要に応じてディレイやエコーを足すだけです。これは速弾きにおいてレスポンス低下を極端に嫌う彼の哲学を反映しています。
初期から現在まで象徴的なのがDOD Overdrive Preamp 250です。ヴィンテージのグレーやイエローが好まれ、軽く歪ませるというより、入力レベルを持ち上げるブースター的役割で使われてきました。現行ではMXR YJM308がその思想を踏襲しています。
ノイズ対策としてBoss NS-2は不可欠な存在です。ハイボリューム・ハイゲイン環境下でも音の切れを保つため、センドリターン接続で使用されることが多いとされています。空間系ではRoland DC-10/DC-20のアナログ・エコーを好み、あえてノイズや揺れを音楽的要素として取り込んでいます。
これらを総合すると、エフェクターは補助的存在であり、主役は常にアンプとギターです。時期によってBoss DD-3やCE-5、Phase 100なども確認されており、用途に応じて追加されていると想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | エフェクターの種類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| YJM308 | MXR | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | オーバードライブ | DOD250系の思想を継承 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Yngwie Malmsteen・Yngwie Malmsteen】
イングヴェイの音作りで最重要なのはEQよりも音量です。アンプは常に非常に大きな音量で鳴らされ、パワー管の歪みとスピーカーのコンプレッションを最大限に活用しています。EQ設定はBass控えめ、Middle高め、Trebleは意外と抑え気味というケースが多く確認されています。
具体的な目安としては、Bass 2〜3、Middle 7〜8、Treble 4〜5、Presence 5前後がスタート地点になります。ここにオーバードライブで軽くプッシュし、サスティンを稼ぎます。弦は09-42程度のライトゲージで、スキャロップ指板と相まって微細なピッチ表現が可能です。
ミックス面では、低域をベースとキックに譲り、ギターは中域に集中させる処理が有効です。PAでは100Hz以下を大胆にカットし、3kHz前後を強調することで、速いパッセージでも輪郭が失われません。ステレオ感はディレイで軽く付与する程度に留めます。
これらを踏まえると、音作りは機材以上に運用思想の問題であり、「大音量・中域重視・シンプル構成」が核心だと想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【Yngwie Malmsteen・Yngwie Malmsteen】
高価なヴィンテージ機材が難しい場合でも、方向性を押さえれば近づけることは可能です。Boss SD-1やOD-3は中域が前に出やすく、Plexi系アンプモデルとの相性が良好です。マルチではBoss GT-1000やLine 6 HX StompでMarshall系アンプを選び、ゲインを抑えめに設定します。
重要なのは歪み量を増やさないことと、EQで低域を削ることです。これにより速弾きでも音が団子にならず、イングヴェイ的な抜けを再現できます。
総括まとめ【Yngwie Malmsteen・Yngwie Malmsteen】
イングヴェイ・マルムスティーンの音作りの本質は、機材の豪華さではなく、音の出し方そのものにあります。低出力ピックアップ、大音量のPlexi、最小限のエフェクトという構成は、一見シンプルですが、極めて理にかなっています。
再現を目指す上で重要なのは、歪みを増やさず、中域を中心に据え、ピッキングのニュアンスを殺さないことです。これは速弾きギタリスト全般に通じる普遍的な考え方でもあります。
機材はあくまで道具であり、最終的に音を決めるのはタッチと音量です。その視点を持つことで、イングヴェイ的サウンドへの距離は確実に縮まるといえるでしょう。

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