【Mahavishnu Orchestra(マハヴィシュヌ・オーケストラ)・John McLaughlin(ジョン・マクラフリン)】風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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① 始めに(特徴紹介)

ジャズ・フュージョン界の至宝であり、超絶技巧の代名詞とも言えるジョン・マクラフリン。彼のサウンドは、Miles Davis(マイルス・デイヴィス)のグループでの活動を経て結成されたMahavishnu Orchestra(マハヴィシュヌ・オーケストラ)において、一つの完成形を見せました。そのプレイスタイルは、インド音楽の複雑なリズム理論と、ロックの攻撃的なエネルギー、そしてジャズの高度な即興演奏が見事に融合したものです。

ジョン・マクラフリンのサウンドを語る上で欠かせないのが、マシンガンのようなピッキングによる高速フレーズと、唯一無二の歪みの質感です。初期のマハヴィシュヌ時代には、Marshallアンプをフルアップさせたような凄まじい歪みと、バイオリンのようなサステインを同居させていました。また、ダブルネックギターを駆使し、12弦ギターによる煌びやかなアルペジオと、6弦による鋭いリードを瞬時に切り替えるドラマチックな構成も彼の代名詞です。

近年では、より洗練された「ギターシンセサイザー」や「MIDI」を活用したデジタル・オーケストレーション、あるいはアコースティック楽器による繊細な表現へと深化しています。彼の音が注目される理由は、単なる速弾きではなく、精神性と情熱が宿ったそのトーンにあります。本記事では、彼が長年のキャリアで使用してきた伝説的な機材から、現代のハイテクなセットアップまでを徹底解説します。

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②使用アンプ一覧と特徴【Mahavishnu Orchestra・John McLaughlin】

ジョン・マクラフリンのアンプ変遷は、エレキギターにおける「音圧の時代」から「機能美の時代」へのシフトを体現しています。初期のマハヴィシュヌ・オーケストラ時代は、まさにMarshall(マーシャル)の壁が彼の背後にそびえ立っていました。200Wを誇るMarshall Majorや100WのPlexiを使用し、ボリュームを最大近くまで上げることで、あの独特の飽和感とフィードバックを生み出していたのです。

しかし、近年のジョンは「ステージ上にアンプを置かない」という革新的なスタイルを好んでいます。これは、Mesa-Boogie V-TwinやSeymour Duncan Twin Tubeといった高品質なチューブプリアンプを核としたシステムです。ギターからの信号をプリアンプで整え、そのままPAシステムに送ることで、ステージ上の音量をコントロールし、客席へは常にクリアかつダイナミックな音を届けることを優先しています。

また、1980年代にはRoland JC-120やRockmanを使用するなど、時代ごとの最新技術を積極的に取り入れる姿勢も特徴的です。彼は常に「いかにして自分の頭の中にある音を、最も忠実に再現できるか」という視点でアンプを選定しており、それは伝統的な真空管の歪みから、透明感のあるソリッドステート、デジタル処理まで多岐にわたります。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
Mesa-Boogie V-Twin Mesa-Boogie 検索 検索 検索 検索 検索 検索 長年愛用するチューブプリアンプ。メインの歪みサウンドの核。
Seymour Duncan Twin Tube Classic Seymour Duncan 検索 検索 検索 検索 検索 検索 軍用規格チューブ内蔵。ハイエンドの処理に優れ、現在のライブでメイン使用。
Marshall Plexi 1959SLP Marshall 検索 検索 検索 検索 検索 検索 初期の王道ロックトーンを支えた100Wヘッド。
Marshall Major Marshall 検索 検索 検索 検索 検索 検索 200Wの大出力ヘッド。マハヴィシュヌ時代の爆音トーンに使用。
Sunn Colisseum heads Sunn 検索 検索 検索 検索 検索 検索 1stアルバム録音時にMarshallキャビと組み合わせて使用された。
Boogie Mark I Mesa-Boogie 検索 検索 検索 検索 検索 検索 “Double Rainbow”ギター使用時期のライブ写真で確認されている。

上記のように、マハヴィシュヌ時代から現在まで、その時代における「最強の歪み」と「利便性」を両立させたアンプ選びが行われてきた、と想定されます。

③使用ギターの種類と特徴【Mahavishnu Orchestra・John McLaughlin】

ジョン・マクラフリンのギター選びは、まさに「音楽的探求の歴史」そのものです。最も象徴的なのは、初期マハヴィシュヌ・オーケストラで使用されたGibson EDS-1275ダブルネックでしょう。12弦側の豊かな倍音と6弦側の鋭いリードを使い分けることで、宗教的な荘厳さとロックの狂気を表現しました。その後、Rex Bogue製のカスタムダブルネック「Double Rainbow」へと移行し、より細かなコントロールを可能にしています。

また、彼はPRS(ポール・リード・スミス)との親交も深く、2017年のフェアウェルツアーでは専用のカスタム・ダブルネックを使用しました。ジョンのギターには多くの場合、MIDIピックアップが搭載されており、ギターの音色にシンセサイザーのレイヤーを重ねることで、ギター一本でオーケストラのような広がりを持たせる工夫がなされています。

アコースティックギターにおいても、Abraham WechterやMirko Borghinoといった一流ルシアーによるカスタムモデルを愛用。特にShakti(シャクティ)で使用される「共鳴弦(ドローン弦)」を備えたアコースティックギターは、インド音楽のタブラやシタールと対等に渡り合うための特別な仕様です。スティール弦、ナイロン弦、そしてフレットレスまで、彼の音楽的な欲求に合わせてあらゆるタイプのギターが使い分けられています。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス ギターの種類 備考
Gibson EDS-1275 Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ダブルネック マハヴィシュヌ時代の象徴。12弦と6弦を瞬時に切り替える。
1958 Les Paul Custom Reissue Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 エレキギター 初期の録音で使用。Bigsby搭載モデルを愛用。
Godin LGX-SA Godin 検索 検索 検索 検索 検索 検索 エレキギター MIDIとピエゾを搭載した3ボイスギター。近年のメイン。
PRS Custom Made Double Neck PRS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ダブルネック 2017年ツアー用。指板にケルティック・クロスが施された逸品。
Shakti Guitar Mirko Borghino 検索 検索 検索 検索 検索 検索 アコギ(特殊) 共鳴弦を備えたShakti再結成時のメイン楽器。

多種多様なギターを使いこなすジョンですが、その根底には「正確なイントネーション」と「シンセサイザーとの親和性」への強いこだわりがある、と想定されます。

④使用エフェクターとボード構成【Mahavishnu Orchestra・John McLaughlin】

ジョンのエフェクター・セットアップは、初期の「アナログな歪みと空間」から、現代の「ワイヤレスMIDIとDAWの融合」へと劇的に進化しています。初期マハヴィシュヌ時代、彼の音を決定づけていたのは、Pete Cornish製のカスタムディストーションや、詳細不明ながら強烈なサステインを稼ぐファズボックスでした。これにMarshallのパワーが加わることで、あのバイオリン的なトーンが完成していたのです。

中期のマハヴィシュヌやソロ活動では、空間演出にこだわりを見せます。MXRのステレオコーラスやカーボンコピー(ディレイ)を使い、音にわずかな広がりと厚みを加えるのがジョンの手法です。彼は深いディレイやリバーブで音を濁らせるのを嫌い、あくまで「ピッキングのニュアンスが消えない程度」の絶妙な設定を好みます。

現代のセットアップにおいて最も重要なのは、FishmanのWireless MIDIシステムやRolandのインターフェースを通じたシンセサイザーへのアクセスです。Macbook(Apple PowerBook G4など)をシステムに組み込み、ライブ中にリアルタイムで音色をコントロールしています。足元はBoss BCB-60などでコンパクトにまとめつつ、その中身は最先端のデジタル技術が詰まった高度なシステムとなっています。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス エフェクターの種類 備考
Zen Drive Lovepedal 検索 検索 検索 検索 検索 検索 オーバードライブ ダンブル系の滑らかな歪み。近年のレコーディングで使用。
M-169 Carbon Copy MXR 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ディレイ アナログならではの温かい残響。音に厚みを加える。
M-134 Stereo Chorus MXR 検索 検索 検索 検索 検索 検索 コーラス クリーントーンに透明感を与える。ジョンの高評価機材。
GI-20 Roland 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ギターシンセサイザー ギターの信号をMIDIへ変換し、外部音源を鳴らす核心部。

彼のボード構成は、アナログのトーンと最先端のデジタル制御を橋渡しする役割を担っている、と想定されます。

⑤音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Mahavishnu Orchestra・John McLaughlin】

ジョン・マクラフリンの音作りにおいて、最も重要なキーワードは「中音域(ミドル)の密度」と「ピッキング・レスポンス」です。マハヴィシュヌ時代の爆音設定であっても、ただ歪んでいるだけでなく、一音一音がはっきりと分離して聴こえるのは、EQ設定においてミドルを強調し、ハイエンドを耳障りでない程度にコントロールしているからです。

具体的なEQ設定としては、アンプ側でミドルを7〜8、トレブルを5〜6、ベースを4前後に設定することが多いようです。これは、高速なオルタネイト・ピッキングの際に低音が膨らみすぎてフレーズが潰れるのを防ぐためです。また、彼はピッキングの強弱(ダイナミクス)で音色を劇的に変化させます。フルピッキング時には鋭く突き刺さるようなトーン、タッチを弱めるとクリーミーで甘いトーンになるよう、プリアンプのゲインは「限界ギリギリの飽和感」を狙って設定されます。

ミックスの工夫としては、マハヴィシュヌ時代にはバイオリンやキーボードといった他の高域楽器と帯域が重ならないよう、ギターをややセンター寄りに定位させつつ、リバーブ成分を極力抑えて「ドライで前へ出る音」に仕上げています。これにより、超高速フレーズがバンド全体のアンサンブルに埋もれることなく、リスナーの耳にダイレクトに届くようになっています。近年のMIDIを駆使したサウンドでは、ギターの原音とシンセ音のミックスバランスを1:1程度に保ち、ギターらしいアタック感を残しつつ、シンセの持続音で壮大さを加えるという高度な処理を行っています。

また、ステージでのモニター環境にも非常にシビアで、自分だけでなくバンドメンバーの音もクリアに聴き取れるよう、インイヤーモニターや洗練されたPAへのライン送りを活用しています。これは、複雑な変拍子やインタープレイを正確に行うための必然的な選択と言えるでしょう。彼の音作りは、単なる個人の好みを超え、アンサンブル全体を機能させるためのエンジニア的な視点に支えられている、と想定されます。

⑥比較的安価に音を近づける機材【Mahavishnu Orchestra・John McLaughlin】

ジョン・マクラフリンのサウンドを再現するためには、「濃密なチューブライクな歪み」と「正確なMIDI制御(またはそれに準ずるシンセサウンド)」が不可欠です。しかし、本人のように数千万円クラスのビンテージ機材やカスタムギターを揃えるのは現実的ではありません。ここでは、数万円単位で入手可能、かつジョンのサウンドの本質に迫れる現代の機材を紹介します。

種類 機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
プリアンプ V-Twin (Used) or TubeMan Mesa-Boogie / Hughes & Kettner 検索 検索 検索 検索 検索 検索 中古のV-TwinやTubeManは、ライン録りでもジョンのような太い歪みを再現可能。
マルチエフェクター GX-100 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 MarshallやMesaのモデリングが優秀。これ一台で現在のジョンのシステムをシミュレート可能。
ギターシンセ SY-200 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 専用PU不要でジョンのようなシンセリード音が得られる画期的なペダル。
ギター PRS SE Custom 24 PRS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ジョンの愛用するPRSのトーンを安価に再現。プレイアビリティも高い。

これらの機材を組み合わせることで、ジョンの持つ「ハイゲインながら繊細なトーン」と「未来的なシンセサウンド」を現代の住環境やライブハウスで再現することが可能になるでしょう。

⑦総括まとめ【Mahavishnu Orchestra・John McLaughlin】

ジョン・マクラフリンの音作りの本質とは、一言で言えば「音楽的探求心と妥協なき精度」です。彼のサウンドが、初期の荒々しいMarshallの壁から、現代の洗練されたデジタルシステムへと変化したことは、彼が決して過去の栄光に留まらず、常に「今の自分の音楽」を最適に表現する手段を探し続けていることの証です。

特徴的なのは、どんなに歪ませても、どんなにシンセを重ねても、そこには必ず「ジョンのタッチ」が存在することです。これは、彼がギターという楽器を、単なる弦楽器としてだけでなく、オーケストラや民族楽器の延長線として捉えているからに他なりません。彼の音を再現しようとする際、最も必要な視点は「一音一音に責任を持つこと」です。あの高速フレーズの一つ一つが、明確な意図を持って鳴らされていることを意識しなければ、機材だけを揃えてもあの凄みは出せません。

読者の皆さんが彼のトーンを目指すなら、まずは中音域の豊かな歪みを手に入れ、次にその音が自分のピッキングに対してどう反応するかを徹底的に観察してください。そして、最新のテクノロジーを恐れずに取り入れるジョンの姿勢を真似て、自分のギターからどんな新しい音が出せるかを実験し続けてほしいと思います。ジョンの音は、技術と精神、そしてテクノロジーが高次元で融合した、究極のギタートーンの一つなのです。

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