始めに(特徴紹介)
Slipknot(スリップノット)のギタリスト、Jim Root(ジム・ルート)は、モダンメタルシーンを代表する個性的なサウンドメイカーです。彼のプレイスタイルは、強烈なダウンチューニングのリフとタイトなリズム、そして重厚な歪みによって特徴づけられています。ステージ上では黒を基調としたシグネチャーモデルを構え、冷徹かつ攻撃的なトーンを放ち、Slipknotのアグレッシブなサウンドの中核を担っています。
代表曲として「Duality」「Before I Forget」「Psychosocial」などがありますが、これらの楽曲に共通しているのは、圧倒的に分厚いリズムギターサウンドと、ミドルをやや削った鋭いカッティングの存在感です。ライブでは常に壁のような音圧を作り出し、スタジオ録音では複数のギターを重ねることで迫力を増幅させています。
ジム・ルートの音作りは、「シンプルな機材で最大限のインパクトを生み出す」点にも注目されます。実際、彼のシグネチャーモデルのギターにはアクティブPUのEMG 81/60やDaemonumが搭載され、ストレートで高出力のトーンが得られる仕様になっています。また、アンプはOrangeやRiveraを中心に選択し、ブーストペダルやノイズリダクションを駆使して切れ味をコントロールしています。
こうしたサウンドの方向性は、ヘヴィでありながらも混ざりすぎない、バンド全体のアンサンブルを活かす音作りが背景にあります。そのため、Slipknotのツインギターの中でもジム・ルートは「無骨で重心の低いリズムの土台」としての役割を果たし、Mick Thomsonとの音の住み分けを巧みに実現しています。
このページでは、Jim Root(ジム・ルート)の使用アンプ、ギター、エフェクター、そして実際のセッティングに基づいて、Slipknot風サウンドの作り方を徹底的に解説していきます。
彼の音を追求することは、そのままモダンメタルの音作りの本質を学ぶことにもつながるはずです。
使用アンプ一覧と特徴【Slipknot・Jim Root】
Jim Root(ジム・ルート)のサウンドを支える大きな要素のひとつが、アンプ選びです。彼は初期から中期にかけて様々なヘッドやキャビネットを試しつつ、最終的にOrangeやNeural DSPといったブランドをメインに落ち着いています。ライブとレコーディングの両方で用途に応じて機材を切り替える柔軟さも特徴的です。
Slipknotの「IOWA」期には、Rivera Knucklehead KR100やRivera K412 V30キャビネットを中心に使用していました。この時期は非常に攻撃的で粗削りなサウンドが特徴で、リバーブや余分なエフェクトはほとんど使わず、ピュアなハイゲインで壁のような音を作り上げています。
2008年以降の「All Hope Is Gone」ツアーでは、Orange Rockerverb 100 Headをメインに採用。これにより、ミッドレンジが強調されたファットで重心の低いトーンが際立ち、ステージ上の存在感を一層強固にしました。ライブではOrange 4×12キャビネットとの組み合わせが多く、定番リグとしてファンの間でも有名です。
その後、自身のシグネチャーモデルであるOrange #4 Jim Root Terror HeadとPPC212キャビネットをリリースし、ミドルレンジを中心にした現代的メタルトーンをコンパクトに実現。ツアーではこのシステムが頻繁に使用されています。さらにMesa/Boogie Dual RectifierやPeavey 5150といった王道アンプも試しており、場面に応じて切り替えていたとされています。
近年ではハードウェアアンプに加えて、Neural DSP Quad Cortexを導入。OrangeやBogner Helios Eclipse、Diezel HerbertのIRを取り込み、キャビレスのライブ環境でも同様のトーンを再現できるようになっています。Jim Rootは「ライブでは安定性と再現性が重要」と語っており、現代的なデジタル技術を積極的に取り入れる姿勢が見られます。
こうした流れを見ると、彼は常に「ステージでの迫力」と「レコーディングでの精度」のバランスを意識してアンプを選んでいることがわかります。Orangeの太く抜ける音、Riveraのアグレッシブな特性、そしてデジタル機材による再現性を組み合わせ、Slipknotらしい重厚かつ切れ味のあるサウンドを構築していると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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Orange #4 Jim Root Terror Head | Orange | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | シグネチャーヘッド。ライブや小規模ステージで愛用。 |
Orange Rockerverb 100 Head | Orange | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | 2008年以降メイン。分厚いミッドが特徴。 |
Rivera Knucklehead KR100 | Rivera | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | 「IOWA」期使用。アグレッシブで硬質なトーン。 |
Mesa/Boogie Dual Rectifier Solo Head | Mesa/Boogie | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | モダンメタル定番。補助的に使用。 |
Neural DSP Quad Cortex | Neural DSP | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | 現在のメインリグ。IRを利用しライブで使用。 |
Diezel Herbert KT77 MKII | Diezel | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | Quad Cortex内IRとして使用。重厚なサウンド作りに寄与。 |
使用ギターの種類と特徴【Slipknot・Jim Root】
Jim Root(ジム・ルート)のギターコレクションは、Slipknotの重厚なサウンドを象徴するシグネチャーモデルを中心に構成されています。彼はFender、Charvel、Jacksonといったブランドを渡り歩き、ステージやレコーディングごとに用途を分けてきました。その中でも最も有名なのが、Fenderからリリースされたシグネチャーモデル群です。
まず代表的なのは「Fender Jim Root Telecaster」。マホガニーボディにEMG 81(ブリッジ)/60(ネック)を搭載し、ストレートで高出力なサウンドを誇ります。このモデルは初期のシグネチャーとして長くメインで使用され、Slipknotの「Duality」「Before I Forget」などでもライブ使用が確認されています。
続いて「Fender Jim Root Stratocaster」。ブラックやカスタム・アンティグア仕上げのバリエーションが存在し、よりシャープで鋭いトーンを持ち、テレキャスターとは違った抜けを実現します。さらに「Fender Jim Root Jazzmaster」では、SandblastedモデルにHetfieldシグネチャーEMGを搭載、最新のV4モデルには彼自身のDaemonumピックアップを採用し、現代的かつ個性的なトーンに仕上げられています。
Fender以外にも、Charvelの「San Dimas Style 1」や「Charvel USA Custom Shop Jim Root Signature」があり、これらは2020年代以降のライブで頻繁に使用。特にDaemonum PUを搭載した最新モデルは、彼の理想とするサウンドを具現化しています。また、JacksonのWarrior(IOWA期使用)やGrover Jackson DK1、PRS Private Stockなども一部で確認されており、サウンドの幅を広げる役割を果たしています。
一方で、スタジオワークやコレクションとして所有するギターも豊富で、1959 Gibson ES-330や1966 Fender Jazzmasterなどビンテージモデルを持っています。これらはSlipknotではほぼ使用されていないものの、彼の音楽的背景や好みを理解する上で重要な存在です。
ジム・ルートのギター選びは一貫して「シンプルで強力な出力」を重視しており、ライブではノイズを極力抑えたハイゲイン仕様を徹底。結果として、Slipknotのツインギターサウンドの中でも、低域を支えつつ鋭く抜けるリフを生み出しています。こうした選択から、彼のギターサウンドは常に「実用性と攻撃性」を優先した設計思想で貫かれていると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Fender Jim Root Telecaster | Fender | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | エレキギター | 初シグネチャーモデル。ライブ・レコーディングで長期使用。 |
Fender Jim Root Stratocaster | Fender | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | エレキギター | 鋭い抜けのあるトーン。アンティグア仕上げモデルも存在。 |
Fender Jim Root Jazzmaster | Fender | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | エレキギター | SandblastedはHetfield EMG、V4はDaemonum搭載。 |
Charvel USA Custom Shop Jim Root Signature | Charvel | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | エレキギター | 2021年登場の最新モデル。Daemonum PU搭載。 |
Jackson Warrior | Jackson | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | エレキギター | IOWA期に使用。EMG 81/85+Floyd Rose仕様。 |
PRS Private Stock | PRS | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | エレキギター | 限定生産品。スタジオワーク中心で使用。 |
1959 Gibson ES-330 | Gibson | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | エレキギター | ビンテージコレクション。Slipknotでは未使用。 |
使用エフェクターとボード構成【Slipknot・Jim Root】
Jim Root(ジム・ルート)のエフェクターボードは、派手な多彩さというよりも「必要なものを的確に揃えた実戦仕様」といえる内容になっています。Slipknotのリズムギターとして、彼の役割は分厚い壁のような歪みを支えること。そのため、エフェクトによる音色変化よりも、安定性やノイズ処理を優先した構成が多く見られます。
ライブやレコーディングで必ずといっていいほど登場するのが、Boss NS-2 Noise Suppressor。超ハイゲイン環境でも余計なノイズを徹底的にカットし、タイトで無駄のないサウンドを実現しています。さらに、MXR M-169 Carbon Copy Analog Delayはリードパートやアルペジオで深みを与える用途に愛用され、ディレイに関しては長年の定番ツールとなっています。
ワウペダルについては、Dunlop Crybaby 535Q Wahやラック型のDunlop DCR-2SR Rack Wahを使用。特にライブでは独自の「サテライトウォール」と呼ばれるカスタムコントローラーでデュアルラックワウを操作している点が有名です。Slipknotの激しいステージングに合わせた特殊なセッティングといえるでしょう。
モジュレーション系では、MXR Phase 100やElectro-Harmonix Nano Small Stoneなどを用い、楽曲によってフェイズ感を演出。また、DigitechのWhammy IVやSynth Wahといった個性的なペダルも登場し、特に「Eyeless」ではSynth Wahが実際に使用されたことが確認されています。
ブースターや歪み系では、Ibanez TS808 Tube ScreamerやMXR GT-OD Overdriveを追加することがあり、基本的なリズムトーンのブーストやリードパートでの存在感向上に寄与しています。さらに、Maxon OD-9やFV10 Fuzz Elements Voidなど、スタジオでの実験的な使用も見られます。
パワーサプライやスイッチャー類も充実しており、Voodoo Lab Ground Control ProやG-Lab GSC-3 Controller、CIOKS DC7などを導入。ライブでの確実な切り替えと安定した電源供給を徹底しています。こうした背景から、ジム・ルートのエフェクトシステムは「シンプルだが戦略的」に構築されており、Slipknotの混沌としたステージ環境でも破綻しないよう設計されていると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Boss NS-2 Noise Suppressor | BOSS | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | ノイズリダクション | 定番ノイズリダクション。ライブ必須。 |
MXR M-169 Carbon Copy Analog Delay | MXR | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | ディレイ | 愛用ディレイ。リードやアルペジオで使用。 |
Dunlop Crybaby 535Q Wah | Dunlop | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | ワウペダル | ライブ定番ワウ。サテライトウォールで操作。 |
Digitech Whammy IV | Digitech | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | ピッチシフター | ライブ・スタジオで使用。大胆な音程変化。 |
Ibanez TS808 Tube Screamer | Ibanez | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | オーバードライブ | リードブースト用。MesaやOrangeの歪みを補強。 |
Electro-Harmonix Nano Small Stone | Electro-Harmonix | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | フェイザー | モジュレーションで立体感を加える。 |
Voodoo Lab Ground Control Pro | Voodoo Lab | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | スイッチングシステム | ライブの確実な切替用。GCXとの組合せで使用。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Slipknot・Jim Root】
Jim Root(ジム・ルート)のサウンドをSlipknot風に近づけるためには、単純に「歪ませる」だけでは不十分です。彼の音作りは、EQバランスやミックスでの工夫を重ねることで完成されています。ここでは、実際のアンプ設定の傾向や、楽曲ごとの使い分け、そしてレコーディングやPAでの処理について詳しく解説します。
まずアンプのEQ設定について。ジム・ルートはハイゲインを基本にしつつも、ローを強めに、ミドルをやや削り、トレブルを高めに設定する傾向があります。これにより、Slipknot特有の「壁のように押し寄せる低音」と「鋭く切り込むリフ」が両立します。例えばOrange Rockerverb 100を使用する場合、Bassは6〜7、Midは3〜4、Trebleは6〜7あたりに設定されることが多いとされています。
また、ギターのチューニングが大幅に下げられている(Drop BやDrop Aなど)ことも音の迫力を支えています。そのためアンプのローエンドを過剰にブーストすると音が潰れてしまうため、実際にはPAやエンジニアがローカットを入れることも多いです。ライブでは特に、100Hz以下を少し整理してタイトにし、200〜300Hzのもこもこ感を削ることで抜けを良くしています。
ディストーションの質感に関しては、単にゲインを上げ切るのではなく、オーバードライブ(TS808など)でアンプをブーストする手法が多用されます。MesaやOrangeのハイゲインチャンネルを基本としながら、TS系でミドルを持ち上げ、粒立ちを明確にすることで、バンド全体の中でも埋もれないギターサウンドを形成しています。
曲ごとのセッティングの違いにも注目です。「Duality」や「Before I Forget」ではタイトで切れ味のあるリフが主体のため、ローを抑え気味にしたセッティングが多いのに対し、「Psychosocial」や「Sulfur」など重厚なナンバーではローを強調して空間を埋めています。また、リードパートではCarbon Copyのディレイを薄くかけ、空間の奥行きを演出しています。
ミックスにおいては、ジム・ルートとMick Thomsonのギターは明確に住み分けられています。ジムはややダークでロー寄りのトーンを担い、Mickはミドル〜ハイを強調して抜ける音を担当。エンジニアは両者をステレオに広げることで、Slipknotならではの分厚いサウンドを構築しています。パンニングは左右に100%振り分け、ギター同士が干渉しないようEQで調整するのが一般的です。
さらに近年のライブでは、Neural DSP Quad Cortexを使用してIR(インパルスレスポンス)を駆使。OrangeやDiezelなどのキャビサウンドを正確に再現しつつ、ノイズや音量のばらつきを徹底的に排除しています。これにより、どの会場でもSlipknotらしい音圧を再現可能となっています。
まとめると、ジム・ルートの音作りの本質は「低域の迫力とリフの鋭さを両立させること」。そしてそれを実現するためには、アンプのEQ調整、オーバードライブによるブースト、ディレイやフェイザーの適切な使用、PAでのローカット処理など、複数の要素が緻密に組み合わされています。これらを総合的に意識することで、Slipknot風のジム・ルートサウンドに近づけると想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【Slipknot・Jim Root】
Jim Root(ジム・ルート)のサウンドを完全に再現するには、シグネチャーモデルのギターやプロ仕様のアンプが必要ですが、予算的に難しい方も多いでしょう。そこで、ここでは比較的安価に(1万円〜10万円程度)Slipknot風のサウンドに近づけられる市販機材を紹介します。初心者から中級者までが導入しやすい製品を中心に選びました。
まずギターに関しては、FenderやCharvelのシグネチャーは高価ですが、代替としてSquier Jim Root Telecasterや、ピックアップにEMG HZやSeymour Duncanのアクティブ系を搭載したモデルを選ぶと近いトーンが得られます。特にドロップチューニングに耐えられるマホガニーボディやハードテイル構造のギターを選ぶのがポイントです。
アンプについては、自宅練習用ならOrange Crush ProシリーズやPeavey 6505 Mini Headがおすすめです。これらは本家のハイゲイントーンを模した設計になっており、小規模な環境でもSlipknot風の厚みを再現できます。また、シミュレーター系ではPositive Grid SparkやLine 6 POD Goなど、モデリングが豊富な製品を選べば、OrangeやMesaのサウンドを手軽に体感できます。
エフェクターについては、必須となるノイズゲート(BOSS NS-2やMooer Noise Killer)を導入するだけでもサウンドのまとまりが格段に向上します。さらにIbanez TS9/TS808系オーバードライブを組み合わせれば、リフやリードの抜けが良くなり、ジム・ルートらしい鋭さが出せます。空間系ではMXR Carbon Copyは定番ですが、安価な選択肢としてはTC Electronic Flashback Delayも優秀です。
また、初心者に特におすすめなのがマルチエフェクター。Zoom G11やBoss GT-1000 Coreは、歪みから空間系、ノイズゲートまで揃っているため、これ1台でSlipknot風の音作りが可能です。特にQuad Cortexのようなハイエンド機材は高価ですが、Line 6 Helix StompやHotone Amperoなど10万円以下の機材でも十分代替できます。
重要なのは「ハイゲイン環境でのノイズコントロール」と「アクティブPU系ギターの選択」。これらを意識するだけで、初心者でもSlipknotらしいタイトで攻撃的な音圧に近づけることができます。つまり、必ずしもシグネチャーモデルを揃える必要はなく、工夫次第で予算を抑えてもジム・ルートのエッセンスを再現できるのです。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ギター | Squier Jim Root Telecaster | Squier | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | シグネチャー廉価版。初心者にもおすすめ。 |
アンプ | Orange Crush Pro 120 | Orange | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | 自宅用に最適なハイゲインアンプ。 |
アンプ | Peavey 6505 Mini Head | Peavey | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | 本家5150系の縮小版。小規模環境向け。 |
エフェクター | BOSS NS-2 Noise Suppressor | BOSS | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | ノイズリダクション必須。安定感抜群。 |
エフェクター | Ibanez TS9 Tube Screamer | Ibanez | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | リードブースト用。定番のオーバードライブ。 |
エフェクター | TC Electronic Flashback Delay | TC Electronic | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | 安価で多機能なディレイ。Carbon Copyの代替に。 |
マルチエフェクター | Line 6 POD Go | Line 6 | Amazonで探す | Slipknot | Jim Root | モデリング豊富。OrangeやMesaの音色再現に有効。 |
総括まとめ【Slipknot・Jim Root】

Slipknot(スリップノット)のJim Root(ジム・ルート)の音作りを総括すると、その本質は「シンプルな機材構成で最大限の音圧と切れ味を生み出す」という一点に集約されます。彼は大量のエフェクターを駆使するタイプではなく、シグネチャーモデルのギターとハイゲインアンプを軸に、必要最低限の補助エフェクトを加えることで、Slipknot特有の分厚くタイトなサウンドを構築しています。
ギターにおいては、Fender TelecasterやStratocaster、Jazzmasterといった自身のシグネチャーモデルを中心に、アクティブPUを搭載した設計で「低ノイズ・高出力」を徹底。アンプではOrange Rockerverbやシグネチャーモデルの#4 Terror Headを使用し、さらに近年はNeural DSP Quad Cortexを導入して安定したサウンド再現を可能にしています。こうした選択は常に「ライブでの再現性」と「スタジオでの精度」を両立するための工夫だといえるでしょう。
また、EQやブーストの使い方にも彼らしさが表れています。ローを支えつつもタイトさを維持し、オーバードライブでリードやリフの抜けを確保する。ノイズゲートで過剰なハウリングを抑え、ディレイやフェイザーはあくまで必要な場面で控えめに使用。このバランス感覚こそが、Slipknotの混沌としたサウンドの中でも明確に機能するジム・ルートの役割を支えています。
一方で、ジムの音作りは「絶対にこの機材でなければならない」というものではありません。むしろ彼が意識しているのは「どんな環境でも自分のサウンドを再現できること」。だからこそ最新のモデリング機材を取り入れたり、シンプルなペダルボードで完結させたりと、時代や状況に応じて柔軟に選択しているのです。
読者がジム・ルート風のサウンドを目指す際に重要なのは、「シグネチャーモデルを揃えること」ではなく、「彼の音作りの哲学」を理解することです。つまり、余計な要素をそぎ落とし、リズムの精度と音圧に集中する。これを実践するだけで、Slipknotのライブで体感するような圧倒的なサウンドに一歩近づけるはずです。
最終的に、Jim Rootのサウンドは「強烈なリフを支える堅牢な土台」であり、Slipknotという巨大な音の塊を成立させるための最重要要素です。もしあなたが彼の音を再現したいなら、まずはギターのチューニングとアンプの基本設定を押さえ、必要最小限のエフェクトで音を研ぎ澄ますこと。その先に、ジム・ルート特有の重厚で無骨なサウンドが見えてくるはずです。
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
ギター
Fender Jim Root Stratocaster(ブラック / カスタム・アンティグア仕上げ)
EMG 60(ネック)/ EMG 81(ブリッジ)、マホガニーボディ、エボニーネック、ハードテイル。
Fender Jim Root Telecaster(フラットブラック/ホワイト)
初シグネチャーモデル、メイン機材。マホガニーボディ、EMG 81 & 60。
Fender Jim Root Jazzmaster(ブラック / Sandblasted / V4 White Satin)
SandblastedモデルはHetfieldシグネチャーEMG搭載。V4はDaemonumシグネチャーピックアップ搭載。
Fender David Gilmour Stratocaster
Fender Custom Flathead Telecaster(マットブラック、2005-2007)
Fender Custom Flathead Showmaster(ブラック、2005-2007)
Fender Billy Corgan Signature Stratocaster(オリンピックホワイト、2008〜)
Fender Limited Edition Player Stratocaster HSS HT
Jackson American Series Virtuoso(Dinky、Seymour Duncan PU)
Jackson Soloist
Jackson Warrior(ブラック、IOWA期使用、EMG 81/85、Floyd Rose)
Grover Jackson DK1
Gibson Flying V
Gretsch Brian Setzer Model
Charvel San Dimas Style 1
Charvel Pro-Mod San Dimas Style 1 HH FR E(ブラック、2019〜)
Charvel USA Custom Shop Jim Root Signature(ブラック/ホワイト、2021〜、Daemonum PU搭載)
Maverick JR4 Jim Root
PRS Private Stock
Martin Acoustic
1966 Fender Jazzmaster(Candy Apple Red、所有のみ)
1959 Gibson ES-330(ビンテージナチュラル、PAF搭載)
Ampeg Dan Armstrong Plexi Guitar(ルサイトボディ、交換可能PU)
アンプ
Orange #4 Jim Root Terror Head
Orange #4 Jim Root PPC212 Cabinet
Orange Rockerverb 100 Head(2008〜、メイン)
Orange 4×12 Cabinet
Rivera Knucklehead KR100(IOWA期〜)
Rivera K412 V30 Cabinet
Randall Isolation Cabinet
Mesa/Boogie Dual Rectifier Solo Head
Mesa/Boogie .50 Caliber Plus(お気に入り、プリプロ用)
Peavey 5150(自宅用)
Fender Mini Tone Master
Fender Tonemaster Pro(自宅録音用)
Bogner Uberschall
Bogner Helios Eclipse(Quad Cortex内IRで使用)
Vox AC30 Combo
Diezel Head / Cabinet
Diezel Herbert KT77 MKII
Budda Combo
Neural DSP Quad Cortex(現在メインリグ、ライブはキャビ無し)
EVH 5150 III Lunchbox(時々使用)
Friedman(時々使用)
チューブプリアンプ(不明プロトタイプ)
エフェクター
Boss AC-3 Acoustic Simulator
Boss DD-3 Digital Delay
Boss NS-2 Noise Suppressor(定番)
Boss Chromatic Tuner
Digitech Digidelay
Digitech Hyper Phaser
Digitech Multi-Chorus
Digitech Synth Wah(X-Series、”Eyeless”使用)
Digitech Tone Driver
Digitech Whammy IV
Dunlop Crybaby 535Q Wah
Dunlop JH-3S Jimi Hendrix Octave Fuzz
Dunlop JD4S Rotovibe
Dunlop DCR-2SR Rack Wah
Dunlop Jimi Hendrix Signature Wah
Electro-Harmonix Holy Grail Nano Reverb
Electro-Harmonix Nano Small Stone(フェイザー)
Electro-Harmonix Micro POG
Ibanez TS808 Tube Screamer
MXR M-107 Phase 100
MXR M-120 Auto Q(唯一必須ペダル)
MXR M-148 Micro Chorus
MXR M-169 Carbon Copy Analog Delay(愛用)
MXR M-193 GT-OD Overdrive
MXR M-235 Smart Gate Pro
MXR M-288 Deluxe Bass Octave
MXR CSP-202 Custom Comp
MXR/CAE MC-406 Buffer
Maxon AF-9 Auto Filter
Maxon OD-9 Overdrive
Maxon PT-9 Pro+ Phaser
Maxon FV10 Fuzz Elements Void
T-REX Fuel Tank Classic
Vox Tonelab
Voodoo Lab Ground Control Pro / GCX Audio Switcher / Pedal Power
Furman AR-15 Voltage Regulator
Korg DTR-1000 Rack Tuner
Whirlwind 4ch Multi-Selector
G-Lab GSC-3 Controller / True Bypass Wah-Pad
Audio-Technica AEW-R5200 Wireless Receiver
CIOKS DC7 Power Supply
カスタムプロトタイプペダル(2ndリビジョンあり)
サテライトウォール(Dual Rack Wah用カスタムコントローラー)
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