始めに(特徴紹介)
マイケル・アモット(Michael Amott)は、スウェーデン出身のギタリストで、アーチ・エネミー(Arch Enemy)の創設メンバーとして世界的に知られています。メロディック・デスメタルというジャンルを世界に広めた立役者の一人であり、そのサウンドはヘヴィかつメロディアス、そして北欧ならではの叙情性が大きな特徴です。
彼のギタープレイは、攻撃的なリフワークと美しいツインリードに代表されます。特に代表曲「Nemesis」や「Ravenous」などでは、マイケル独特の哀愁漂うメロディと、圧倒的な重厚感を両立させたサウンドが印象的です。
使用機材は、ESP時代からDeanとのシグネイチャーモデルへと移行しており、マーシャルやランドールなどのアンプを駆使しながら、オーバードライブやディレイ、ワウなど多彩なエフェクトを組み合わせています。その結果として、荒々しくも整理されたトーンを実現しており、ライブでもスタジオでも存在感を放ちます。
また、音作りにおいては「中域の抜け」を重視しており、ただ重いだけではない、ギターソロやリードメロディがしっかり前に出るセッティングが特徴です。メタルギタリストとしての典型を示しつつも、ブルースやクラシックロックの影響を随所に感じさせる点も、多くのギタリストからリスペクトされる理由となっています。
この記事では、マイケル・アモット(Arch Enemy)の使用アンプ、ギター、エフェクターを詳しく解説し、彼の音作りに迫っていきます。さらに、初心者でも比較的安価に近いサウンドを再現できる方法についても紹介していきます。
使用アンプ一覧と特徴【アーチ・エネミー・マイケル・アモット】
マイケル・アモットのサウンドを支えてきた大きな要素のひとつがアンプの選択です。彼はキャリアを通して複数のアンプを使い分けており、時期やツアー、作品ごとにその特徴を巧みに取り入れています。
2000年代後半以降のメインはMarshall JVM410Hです。クリーンからハイゲインまで幅広いチャンネルを備え、ライブでの安定感と多彩な音色が魅力。アモットはこのアンプを駆使し、タイトで鋭いリズムサウンドから伸びやかなリードトーンまでを一台で表現しています。
さらに、Marshall JCM800(ホワイトリフィニッシュ個体)もサブ的に使用が確認されており、クラシックメタル寄りの中域が強いサウンドを求めるときに活躍しています。加えて、Randall RM100 / RM100KHのようなモジュール式アンプも導入し、モジュール交換によってハイゲインからクリーンまで自在に切り替えられるセッティングを採用していました。
2008年頃まではRandall V2 Ninjaを使っており、力強い低域と鋭いアタックが特徴的でした。同じく2008年LOUD PARK来日時にはKrank Revolution / Krankensteinを使用。パワー管に6550を採用することで、より硬質かつヘヴィなサウンドを出力できるのが特徴です。
それ以前にはPeaveyアンプの使用歴もあり、メタルシーンでの定番ブランドを一通り試しながら、自分に最適な組み合わせを模索してきたことがわかります。
このように、マイケル・アモットは時期やライブ環境に応じてアンプを切り替えてきました。基本的にはマーシャルを軸に、ランドールやクランクなどのハイゲインアンプを組み合わせるスタイルが特徴的であり、最終的に「マーシャルの王道的な抜け」と「ランドール系の攻撃性」を併せ持つトーンを確立したといえるでしょう。情報はツアーごとに変化しているため、最新の機材構成についてはインタビューや本人SNSを確認すると良い、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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Marshall JVM410H | Marshall | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | 2009年以降のメインアンプ。多彩なチャンネルでライブでも安定。 |
Marshall JCM800(ホワイトリフィニッシュ) | Marshall | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | クラシックメタル寄りのトーンを得たい時に使用。 |
Randall RM100 / RM100KH | Randall | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | モジュール交換式。Ultra XLやBlackfaceモジュールを使用。 |
Randall V2 Ninja | Randall | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | 2008年頃まで使用。タイトな低域とアタック感が特徴。 |
Krank Revolution / Krankenstein | Krank | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | LOUD PARK来日時に使用。6550管仕様。 |
Peavey アンプ | Peavey | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | 過去に使用歴あり。詳細モデルは未確定。 |
使用ギターの種類と特徴【アーチ・エネミー・マイケル・アモット】
マイケル・アモットのサウンドを語る上で欠かせないのが、特徴的なVシェイプのシグネイチャーモデル群です。彼は初期キャリアではIbanezやCharvelといったテクニカル志向のギターを使用しつつ、Carcass時代にはレスポール系を多く手にしていました。その後Arch Enemy結成以降、ESPとの契約を経て、現在はDeanとのパートナーシップにより数多くのシグネイチャーモデルを世に送り出しています。
特に代表的なのがDean Michael Amott Tyrantシリーズです。ブラック、スプラッターペイント、カスタムグラフィックなど多彩なモデルが存在し、いずれもマホガニーボディとエボニー指板を採用。力強いリズムワークと鋭いリードプレイの両立を可能にしています。最新ツアーではこのTyrantがほぼメインとして登場しています。
過去にはESP Michael Amott Ninja Vを2009年頃まで愛用しており、セイモアダンカンの定番PU(SH-4/SH-1)を搭載。パワフルながらも扱いやすいサウンドで、初期Arch Enemyの代表曲でも多く用いられました。
また、Dean USA Michael Amott Signature Tyrant Xも2012年に使用が確認され、より高級志向のスペックが施されたモデルでした。加えて、Dean Michael Schenker ModelをSpiritual Beggarsなど別プロジェクトで使用することもあり、兄マイケル・シェンカーからの影響を強く感じさせます。
それ以外にもGibson Les Paul CustomやSG Standardなどクラシックなギターを使用した時期があり、特にCarcass時代はレスポール系の分厚いサウンドが特徴でした。さらに、Ibanez RGシリーズやCharvel Model 6といった80年代ハードロック的なギターも初期には登場しています。フェルナンデスのレスポールモデルも一時期愛用され、特にエクストリームメタル黎明期を象徴する存在でした。
このように、マイケルは長いキャリアの中でギターを変遷させながらも、最終的に「鋭いVシェイプ+セイモアダンカン系PU」のスタイルに落ち着いています。ライブや作品ごとに使用モデルが異なるため、ファンが彼の音を追求する場合はツアー写真や最新インタビューを併せて参照することが推奨される、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ESP Michael Amott Ninja V | ESP | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | Vシェイプ | 2009年頃まで使用。Seymour Duncan SH-4/SH-1搭載。 |
Dean Michael Amott Tyrant | Dean | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | Vシェイプ | 現在のメイン。多彩なグラフィックモデルあり。 |
Dean USA Michael Amott Signature Tyrant X | Dean | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | Vシェイプ | 2012年使用が確認されたUSA製上位機種。 |
Dean Michael Schenker Model | Dean | Amazonで探す | Spiritual Beggars | Michael Amott | Vシェイプ | 二色塗装。別バンドで使用。 |
Gibson Les Paul Custom | Gibson | Amazonで探す | Carcass / Arch Enemy | Michael Amott | レスポールタイプ | 1959 Les Paul Custom VOSなど。Carcass時代にも愛用。 |
Gibson SG Standard | Gibson | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | SGタイプ | ライブやレコーディングで使用歴あり。 |
Ibanez RGシリーズ | Ibanez | Amazonで探す | Carcass | Michael Amott | スーパーStrat系 | テクニカルなプレイに適し、初期使用。 |
Charvel Model 6 | Charvel | Amazonで探す | 初期活動 | Michael Amott | スーパーStrat系 | 80年代的なハードロックサウンド。 |
Fernandes Les Paulモデル | Fernandes | Amazonで探す | Carcass | Michael Amott | レスポールタイプ | エクストリームメタル黎明期に使用。 |
使用エフェクターとボード構成【アーチ・エネミー・マイケル・アモット】
マイケル・アモットのサウンドはアンプ直結の迫力に加えて、選び抜かれたエフェクターによる微調整と彩りで完成されています。基本的に歪みはアンプで作り、エフェクターは補助的に使用するスタイルですが、その使い方は非常に戦略的です。
まず定番のオーバードライブとしてIbanez TS808を常用しています。これはマーシャル系アンプをプッシュし、タイトでキレのあるメタルリフを実現するために欠かせない存在です。踏みっぱなしで使用することが多く、ブースター的な役割を果たしています。2008年頃にはMAXON OD820も導入しており、よりファットで温かみのあるトーンを狙った時期もありました。
歪み系ではBOSS HM-2を使用していたこともあり、これは初期スウェディッシュデスメタル特有の「チェーンソーサウンド」に直結するペダルです。またBOSS OC-2 Octaveで低音を厚く補強し、ヘヴィなリフの迫力を倍増させる使い方も特徴的です。
空間系ではBOSS DD-6やIbanez AD9といったディレイを愛用。ウォームなアナログディレイとシャープなデジタルディレイを用途によって使い分けており、リードプレイでの残響感を演出してきました。さらにProvidence DELAY 82 / DELAY 80’s試作機も使用し、デジタル的な精密さを加えています。
モジュレーション系ではMXR Phase90やProvidence Phase Forceを導入し、ソロのニュアンスやリフに立体感を加えています。特にProvidenceは現在のメインとして多用されています。
ワウペダルも重要で、定番のJim Dunlop Cry Babyをはじめ、ラック型Cry Baby、VOX V847、さらにはHBE Michael Amott Signature Wahなど多彩なモデルを使い分けています。特にシグネイチャーワウは黄色のFaselインダクターを搭載し、彼のプレイスタイルに最適化されています。
また、2008年以降はDigitech GSP1101をメインのマルチエフェクター/プリアンプとして導入。ラック式のためステージ上では目立ちませんが、ライブやツアーでの安定性に寄与しています。さらにワイヤレスシステムとしてLine6 Wireless Relay G90を使用し、ステージ上で自由に動き回りながらも安定した信号を確保しています。
古典的なマーシャルのプリアンプMarshall JMP-1や、パワーアンプMarshall EL34 100/100も一部セットアップで使われており、ラックベースのシステムと組み合わせて柔軟にセッティングを変えてきたことが確認されています。以上のように、マイケルのエフェクターボードは時期ごとに変化しつつも、オーバードライブ+ディレイ+ワウを軸に構成され、メロディックデスメタルらしい緻密さと迫力を両立しています。情報はツアーや作品ごとに変化するため、最新のボード構成は本人SNSやライブ写真を参照すると良い、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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Ibanez TS808 | Ibanez | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | オーバードライブ | メインで踏みっぱなし。マーシャルをプッシュ。 |
MAXON OD820 | MAXON | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | オーバードライブ | 2008年頃使用。より太いトーンを補強。 |
BOSS HM-2 | BOSS | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ディストーション | 初期スウェディッシュデスメタルサウンドに直結。 |
BOSS OC-2 | BOSS | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | オクターブ | 低音補強でリフを厚くする用途。 |
BOSS DD-6 | BOSS | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ディレイ | デジタルディレイでリードに空間感を付与。 |
Ibanez AD9 | Ibanez | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ディレイ | アナログディレイで温かみある残響を演出。 |
Providence DELAY 82 / DELAY 80’s試作機 | Providence | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ディレイ | 精密なデジタルディレイ。ライブでの安定性向上。 |
MXR Phase90 | MXR | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | フェイザー | シンプルな1ノブ。ソロに立体感を追加。 |
Providence Phase Force | Providence | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | フェイザー | 現在のメインフェイザー。安定したモジュレーション。 |
Jim Dunlop Cry Baby(ラック型含む) | Jim Dunlop | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ワウペダル | 定番ワウ。ラック版も使用。 |
VOX V847 | VOX | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ワウペダル | 2008年来日時に使用。 |
HBE Michael Amott Signature Wah | HBE | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ワウペダル | シグネイチャーモデル。黄色Faselインダクター搭載。 |
Digitech GSP1101 | Digitech | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ギター用マルチエフェクター | 2008年以降のメインラック。プリアンプ機能も兼ねる。 |
Line6 Wireless Relay G90 | Line6 | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | ワイヤレスシステム | ライブ用ワイヤレス。安定した通信性能。 |
Marshall JMP-1 | Marshall | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | プリアンプ/アンプシミュレーター | ラック式プリアンプ。マーシャルの中核的サウンド。 |
Marshall EL34 100/100 | Marshall | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | パワーアンプ | 100W+100Wのステレオ構成。ラックシステムの一部。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【アーチ・エネミー・マイケル・アモット】
マイケル・アモットの音作りは、単にハイゲインにするのではなく「中域の抜け」と「リードの存在感」を両立させる点に特徴があります。彼のサウンドは、アーチ・エネミーの厚いバンドアンサンブルの中でも常に前に出ており、これはギター単体の歪みだけでなく、EQやエフェクトの緻密なバランス調整によるものです。
基本的なアンプ設定はMarshall JVM410Hを中心に、GAINをやや高め(6〜7)、BASSは控えめ(3〜4)、MIDDLEを強調(6〜7)、TREBLEは適度(5前後)、PRESENCEを強め(6〜7)という傾向が確認されています。こうすることで、バンド全体の低域をベースやドラムに任せつつ、ギターは中高域で抜ける音を実現しています。
また、ライブやレコーディングではリズムとリードでアンプチャンネルを切り替え、リズム時はタイトなミッドレンジを活かしたセッティング、リード時はディレイを加えて音を広げるといった工夫が見られます。特にリードではBOSS DD-6やIbanez AD9を短めのディレイタイムで使い、粒立ちを保ちながら空間的な厚みを追加しています。
オーバードライブのIbanez TS808は、アンプのゲインを過度に上げずにタイトさを確保するために常にON。結果として低音が引き締まり、リフに必要なパンチ力が得られます。場合によってはMAXON OD820を組み合わせ、より厚みを持たせる場面もありました。
ワウペダルはソロでの表現力に欠かせません。HBE Michael Amott Signature Wahは、通常のCry Babyよりも中域が前に出やすく、彼のリードプレイを際立たせる仕様となっています。また、レコーディングではラック型のCry Babyを使用し、安定した可変幅を確保していました。
PAやミックス段階では、ギターは左右に2本パン振りするダブルトラッキングが基本。バッキングではディストーションを硬質にし、リードはEQで中域をさらに強調することで埋もれないよう調整されています。さらに、ベースやドラムの帯域を避けるように200Hz以下を軽くカットし、3kHz前後をブーストすることで「抜けるギター」を実現しています。
エフェクトに関してはモジュレーションを多用せず、必要最小限のフェイザーやディレイで彩るに留めています。例えばProvidence Phase Forceは、ソロでの立体感を作る際に限定的に使用され、全体の音像を濁さない工夫がされています。
また、ステージや会場規模によってセッティングを変える柔軟さも特徴です。小規模なライブではアンプのローをやや強調し、スタジアム級では中域を押し出して遠くまで届くトーンを狙う傾向があります。エンジニアとの連携で、ギターが「厚さと抜け」を両立するよう細かく調整されているのです。
総じて、マイケル・アモットの音作りは中域重視+適度なハイゲイン+最小限の空間系エフェクトというシンプルな方程式で構築されています。そこにプレイスタイルとEQ調整の妙が加わることで、アーチ・エネミーのサウンドを象徴する鋭さと重厚さを同時に実現している、と想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【アーチ・エネミー・マイケル・アモット】
マイケル・アモットのサウンドは、シグネイチャーモデルや高価なマーシャル/ディーン製品を使うことで完成されますが、初心者や中級者でも手の届く価格帯の機材で近い音を再現することは十分に可能です。ここでは、1〜5万円程度(最大10万円まで)の予算で導入できるおすすめ機材を紹介します。
まず外せないのはオーバードライブペダルです。アモットの定番であるIbanez TS808はやや高価ですが、廉価版のIbanez TS9 Tube ScreamerやBOSS SD-1 Super OverDriveなら同様に中域を強調し、低音をタイトにまとめることができます。マーシャル系アンプと組み合わせれば、リフの鋭さやリードの抜けをしっかり再現できます。
次にディレイ系。アモットはBOSS DD-6やIbanez AD9を使いますが、より手頃なBOSS DD-3TやNUX Analog Delayでも同様の効果が得られます。リード時に軽くかけるだけで、メロディックデスメタルらしい壮大さを演出できます。
ワウペダルは彼のプレイに欠かせませんが、Cry BabyのスタンダードモデルGCB95は1万円台で購入でき、Signature Wahと比べても十分な表現力を持っています。導入のしやすさからもおすすめです。
アンプに関してはマーシャルJVMシリーズは高価ですが、代替としてMarshall Code 50やBoss Katana 50 MkIIのようなモデリングアンプが有効です。マーシャル系の歪みをシミュレートでき、内蔵エフェクトでディレイやリバーブもカバーできるため、初心者に最適です。
ギターについてはDean Tyrantは手が届きにくい場合がありますが、Epiphone Flying VやJackson JS Series King Vなど、3〜6万円程度で入手できるVシェイプギターが代替としておすすめです。マホガニーボディやハムバッカーピックアップを搭載したモデルなら、十分に近いトーンを再現可能です。
さらに、手軽に一式を揃えたい場合はZOOM G3XnやBOSS GT-1といったマルチエフェクターを選ぶ方法もあります。オーバードライブ、ディレイ、ワウなどを一台で網羅でき、練習用から小規模ライブまで幅広く対応します。
以上を踏まえると、重要なのは「オーバードライブでタイトに」「中域を押し出す」「ディレイでリードを彩る」という3点を押さえることです。高価なシグネイチャーモデルがなくても、これらの工夫で十分アモット風の音作りが楽しめるでしょう。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーバードライブ | Ibanez TS9 Tube Screamer | Ibanez | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | TS808の廉価版。中域強調でリフをタイトに。 |
オーバードライブ | BOSS SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | 安価ながらTS系に近い効果を得られる定番。 |
ディレイ | BOSS DD-3T | BOSS | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | シンプルで扱いやすいデジタルディレイ。リードに最適。 |
ワウペダル | Jim Dunlop Cry Baby GCB95 | Jim Dunlop | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | 定番ワウ。Signature Wahの代替として十分。 |
モデリングアンプ | Boss Katana 50 MkII | BOSS | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | マーシャル系サウンドをシミュレート可能。内蔵エフェクト搭載。 |
ギター | Jackson JS Series King V | Jackson | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | 手頃なVシェイプ。ハムバッカー搭載で重厚サウンド。 |
マルチエフェクター | BOSS GT-1 | BOSS | Amazonで探す | Arch Enemy | Michael Amott | オーバードライブ、ディレイ、ワウを一台で再現可能。 |
総括まとめ【アーチ・エネミー・マイケル・アモット】

マイケル・アモットの音作りを振り返ると、その本質は「攻撃性と叙情性の融合」にあります。彼はキャリア初期からハイゲインの世界に身を置きながらも、ブルースやクラシックロックの影響を背景に持ち、単なる重さや速さではなく、メロディそのものに魂を込めています。この姿勢がアーチ・エネミーのサウンドを唯一無二のものにしていると言えるでしょう。
機材面では、マーシャルを軸としたアンプセッティングにIbanez TS808などのオーバードライブを組み合わせ、中域を強調した抜けの良い音を構築しています。リード時にはディレイを巧みに取り入れ、メロディックデスメタル特有の壮大な世界観を作り上げてきました。ギターはDean Tyrantを中心としたVシェイプモデルで、見た目のインパクトとサウンドの鋭さを両立しています。
また、彼の音作りは「引き算の美学」が際立ちます。多くのエフェクトを多用するのではなく、必要な要素だけをシンプルに導入し、プレイそのものの表現力を最大限に活かしているのです。そのため、機材を完全にコピーしなくても、音作りの哲学を理解することで、アモットらしいトーンに近づけることが可能です。
読者が彼の音を再現する際に意識すべきは、まずオーバードライブ+マーシャル系アンプでタイトなリフを構築すること。そして中域をしっかり前に出すEQ調整を行い、リード時にはディレイを短めに設定して音を広げること。この3点を押さえれば、プロ仕様のシグネイチャーモデルがなくても十分に「アーチ・エネミーらしい音」が手に入ります。
総じて、マイケル・アモットの音作りは「メロディックデスメタルの核」として多くのギタリストに影響を与え続けています。あなたが自宅練習であっても、ライブハウスでの演奏であっても、そのサウンドを追体験することで、ギターの新たな表現力を発見できるでしょう。
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
ESP Michael Amott Ninja V
2009年頃まで使用。マホガニーボディ&ネック。PU=Seymour Duncan SH-4(リア)、SH-1(フロント)。
Dean Michael Amott Tyrant(各種シグネイチャー)
“Splatter Custom Graphic”“Classic Black”など複数のシグネチャーモデル。マホガニーボディ&ネック、エボニー指板。現在のメイン。
Dean USA Michael Amott Signature Tyrant X
2012年機材リストに記録。
Dean Michael Schenker Model
二色塗装のモデル。Spiritual Beggars等で使用。
Gibson Les Paul Custom
1959 Les Paul Custom 2PU VOSなどを使用。CARCASS時代にもレスポール系を愛用。
Gibson SG Standard
レスポール後継モデル。ライブやレコーディングで使用。
Ibanez RGシリーズ
テクニカルプレイ向け。CARCASS時代に使用。
Charvel Model 6
80年代のハードロックサウンドが特徴。初期使用。
Fernandes Les Paulモデル
CARCASS時代に使用。
🔊 アンプ
Marshall JVM410H
2009年以降のメインアンプ。クリーン~ハイゲインまで幅広く対応。
Marshall JCM800(ホワイトリフィニッシュ)
サブ的に使用を確認。
Randall RM100 / RM100KH
モジュール式アンプ。Ultra XL(ハイゲイン)やBlackface/Deluxe(クリーン)モジュール使用。
Randall V2 Ninja
2008年頃まで使用。
Krank Revolution / Krankenstein
2008年LOUD PARK来日時などに使用。パワー管6550仕様。
Peavey アンプ
過去に使用歴あり。
🎚️ エフェクター
Ibanez TS808
定番オーバードライブ。メインで踏みっぱなし使用。
MAXON OD820
2008年頃に使用。ジェフ・ルーミスも愛用。
BOSS HM-2
元祖メタルディストーション。
BOSS OC-2 Octave
生産終了のオクターバー。
BOSS DD-6
デジタルディレイ。
Ibanez AD9
暖かみあるアナログディレイ。
Providence DELAY 82 / DELAY 80’s試作機
デジタルディレイ。
MXR Phase90
シンプルな1ノブフェイザー。
Providence Phase Force
現在のメインフェイザー。
Rocktron Black Cat
ディストーション内蔵ワウ。
Jim Dunlop Cry Baby(ラック型含む)
定番ワウ。
VOX V847
2008年来日時に使用。
HBE Michael Amott Signature Wah
シグネイチャーワウ。黄色のFaselインダクター採用。
Digitech GSP1101
ラック式マルチエフェクター/プリアンプ。2008年以降のメイン。
Line6 Wireless Relay G90
ワイヤレスシステム。
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