【PATA】X JAPAN風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

x-japan-pata その他

始めに(特徴紹介)

X JAPANのギタリストとして長年にわたり活動を続けるPATAさんは、バンドの爆発的なサウンドと荘厳なメロディの中で、常に堅実で無骨なギタープレイを担ってきた存在です。

彼の音作りは、クラシックロックを基盤としながらも、X JAPAN特有のシンフォニックメタル〜ヴィジュアル系ロックにおいて必要な「芯のある歪み」と「分離感」を両立させることに成功しています。

PATAさんのサウンドの本質は、何と言っても“オールド・レスポール+オールド・マーシャル”という王道のセットアップを軸にした、「シンプルなのに説得力のあるロックサウンド」。エフェクターの使用は必要最低限に留め、基本はアンプ直でドライブさせ、要所でソロ用ブーストやフェイザー、ワウなどを巧みに使い分けます。

例えば代表曲「紅」や「Rusty Nail」では、PATAさんのロー寄りで分厚く、かつ輪郭のあるリズムギターが楽曲全体を支配し、HIDEさんの鋭利なサウンドとのコントラストを生み出しています。また、「Forever Love」ではワーミーペダルを用いた厚みのある装飾も確認でき、レコーディングではソロ部分でギターを切り替えるなど、楽曲に応じたこだわりも感じられます。

音作りのサポートはギターテックの斉藤透氏が担当。ステージ袖でのスイッチングや、繊細なトーン調整も彼の手によるもので、ライブでもスタジオでも「プロフェッショナルに支えられたPATAサウンド」が徹底されています。

SNSでも機材に関する話題が度々挙げられており、特に愛用のBurnyモデルやコリーナ素材のギター、近年はFriedmanアンプの併用など、伝統と最新のハイブリッド的な試みも行われています。

次セクションでは、そんなPATAさんの音作りの要「アンプ」から詳しく掘り下げていきます。

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使用アンプ一覧と特徴【X JAPAN・PATA】

PATAさんの音作りの心臓部といえるのが、ヴィンテージのMarshallアンプを基盤としたシンプルかつ直球なセットアップです。ライブ・レコーディングともに主軸となるのは、オールドMarshall JMPシリーズで、1974年製と1968年製の2台を使い分けています。

特に1974年製のJMPはメインアンプとして位置づけられ、PATAサウンドの芯となる中低域のパワフルな歪みを生み出します。一方、1968年製のJMPは「低音補正」としての役割があり、音圧を補強しながらレンジの広い響きを加えています。これらはどちらもマスターボリュームとセンドリターンを増設したモディファイ仕様で、現代的なライブ環境にも対応できるよう調整されています。

サブアンプとして使用されているのが、FRIEDMAN JJ-100 Jerry Cantrell Signature HeadやMarshall Vintage Modern 2466。FRIEDMAN JJ-100はモダンでタイトな歪みが特徴で、再結成後の楽曲「JADE」などではこのFRIEDMANの音も併用されていると考えられています。Vintage Modernは、Marshall特有の倍音豊かなクランチトーンが得られる機種で、特に中域の粘りを活かしたリフでの使用に適しているアンプです。

キャビネットにはFRIEDMAN 412 Vintage Cabinetを採用。クラシカルなトーンを持つスピーカーで構成され、Marshallのヘッドとの相性も良好です。

また過去にはHIWATTのcustom hiwattも一時的に使用していたことがあり、クリーントーン用として活用されていたようです。PATAさんは基本的にクランチ〜ドライブはアンプで作るスタイルで、エフェクターに依存しない「アンプ直の美学」が一貫しています。

これらの構成により、X JAPANの荘厳なアンサンブルの中でも埋もれることなく、骨太で存在感のある音を実現しています。まさに「アンプで歪ませてなんぼ」の精神を体現するギタリストです。

機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
JMP ’74MarshallAmazonで検索X JAPANPATAメインアンプ。マスターボリューム/センドリターン改造済
JMP ’68MarshallAmazonで検索X JAPANPATAサブアンプ。低音補正用に使用
JJ-100 Jerry Cantrell SignatureFriedmanAmazonで検索X JAPANPATA再結成後のライブで使用。「JADE」など
Vintage Modern 2466MarshallAmazonで検索X JAPANPATAミドルレンジに優れたMarshallのモダンモデル
412 Vintage CabinetFriedmanAmazonで検索X JAPANPATAキャビネットとして使用。Marshallとの相性◎
custom hiwattHIWATTAmazonで検索X JAPANPATA過去に使用。クリーン用として採用

使用ギターの種類と特徴【X JAPAN・PATA】

black guitar pick in close up photography

PATAさんのギターセレクトは、まさに「ヴィンテージ愛」と「信頼できる道具としてのギター」を両立させたスタイルです。X JAPANの黎明期から現在に至るまで、彼が軸としているのはGibson製のLes Paulシリーズ。特に50年代ヴィンテージモデルに対する強いこだわりがあり、1本1本に深い愛称とストーリーが存在しています。

もっとも知られているのが、1955年製 Les Paul Standard、通称「ハゲ」。リアピックアップをメインに使い、ソロではフロントに切り替えるスタイルで使用されており、テールピースの改造も加えられた一本です。ロック的な荒々しさと粘りのあるトーンを両立しています。

もうひとつの主力ギターは、1975年製 Les Paul Custom。通称「黒カス」または「常務君」と呼ばれ、アマチュア時代から使用されてきたまさに“戦友”。ネック折れやフレット打ち換え、PU交換といったメンテナンスを経て現在もなお現役で使われています。

さらに、録音では1959年製 Les Paul Standard(通称「1号さん」あるいは「本妻」)がソロ用として頻繁に登場しており、厚みとサステインのある音色で存在感を発揮しています。

2009年の「JADE」以降のライブでは、Custom collection Les Paul Custom(ホワイトカラー)も投入されており、一音下げチューニングの楽曲に対応。Gibson製では、白のCustomモデルも複数所有しており、場面に応じて使い分けていると考えられます。

変則的なモデルとしては、ダブルネック仕様のGibson EDS-1275。ジミー・ペイジ仕様に改造され、ピックアップ交換も施されていますが、現在は重量の関係でライブでは使用されていないようです。

また、再結成後にはGibson ’76 Les Paul Custom(ワインレッド、メイプルネック)も使用されており、リアPUにはトム・ホームズの453を搭載。これは「JADE」などの重厚な楽曲にて確認されています。

Burny製のPATA MODEL(コリーナ材エクスプローラー)は、「SCARS」「BORN TO BE FREE」で使用され、強いアタック感と抜けの良い中域でリズムの要として機能しています。また、hideモデルのプロトタイプ「くじら」(Burny hide MODEL proto type)もPATAさんに贈られており、MSGやウェンブリーでのライブでも登場しました。

アコースティックギターとしては、戦前のCF.Martinやオベーション、Takamineなどをセッションやアコースティックステージで使い分けており、特に「Hurry Go Round」などではTakamineが確認できます。

その他、ストラトキャスター(ジェフ・ベックモデル)、ジャズマスター、ムスタングといったFender系のギターや、インディーズ時代に使用していたBurnyのレスポールも所有しています。

どのモデルにも共通するのは「ロックに必要な音=リアルな中低域と抜けの良さ」を大切にしているということ。華美な装飾よりも“音として信頼できるか”を基準にしたPATAさんらしい哲学が表れています。

機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリストギターの種類備考
Les Paul Standard ’55GibsonAmazonで検索X JAPANPATAレスポール通称「ハゲ」、改造多数、リアPUメインで使用
Les Paul Custom ’75GibsonAmazonで検索X JAPANPATAレスポール通称「黒カス」または「常務君」、長年使用
Les Paul Standard ’59GibsonAmazonで検索X JAPANPATAレスポール通称「1号さん」、レコーディングのソロ用
EDS-1275GibsonAmazonで検索X JAPANPATAダブルネックピックアップ交換、現在はライブ不使用
Burny PATA MODELBurnyAmazonで検索X JAPANPATAエクスプローラーコリーナ材使用、「SCARS」などで使用
Burny hide MODEL proto typeBurnyAmazonで検索X JAPANPATAエクスプローラーhideからの贈り物、海外公演で使用
Takamine アコースティックTakamineAmazonで検索X JAPANPATAアコースティック「Hurry Go Round」などで使用
戦前のCF.MartinMartinAmazonで検索X JAPANPATAアコースティックセッション等で使用、希少モデル

使用エフェクターとボード構成【X JAPAN・PATA】

PATAさんのエフェクター構成は、いわゆる「必要最小限主義」に徹しています。

基本的に音の歪みはアンプから作り、足元には必要不可欠なツールのみを設置。その中でも特に重要なのが、ワウペダル、フェイザー、ディレイ、そしてクリーンブースターといった、楽曲の雰囲気やソロのニュアンスに応じて使い分けられるエフェクト群です。

足元の中核を担うのは「Providence PEC-2」。プログラマブル・エフェクト・コントローラーとして複数のエフェクターを自在にルーティングでき、ステージ袖のラックと連動して瞬時の切替えを実現しています。このスイッチングはギターテックの斉藤透氏が担当しており、音作りと演奏の両立を支えています。

ディレイは「FREE THE TONE FLIGHT TIME」、フェイザーは「MXR PHASE 100」。これらはステージ袖のラックに配置され、遠隔で操作されています。ディレイは薄くかけて奥行きを演出し、フェイザーはソロ前後でさりげなく厚みを加える用途に使われています。

ブースターには「Creation Audio Labs MK.4.23 Boost」を採用。クリーンで音量のみを持ち上げるブースターで、ソロ時に使用されます。ノイズ対策としては「iSP Technologies Decimator ProRack G」が導入されており、マーシャルアンプの自然な歪みを殺さずに不要なノイズだけを除去しています。

また、Digitech Whammy 2も注目の存在。「Forever Love」などで使用されており、上下2オクターブの飛び道具的なサウンドを演出しています。

他にも、DOD 240(ラインミキサー)、KORG VP-10(ボリュームペダル)、アンプセレクターやワイヤレスシステムなど、システムとしての完成度が非常に高く、ステージ上では極限までシンプルに見えて、裏方に多くの工夫が隠されています。

以下に、確認できている主な使用エフェクターを種類ごとにまとめました。

機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリストエフェクターの種類備考
Clyde McCoy Signature WahVOXAmazonで検索X JAPANPATAワウペダルライブ中の表情づけに使用
PEC-2ProvidenceAmazonで検索X JAPANPATAスイッチングシステムメインのコントローラー、足元とラックに配置
Decimator ProRack GiSP TechnologiesAmazonで検索X JAPANPATAノイズリダクション自然な歪みを保ちつつノイズを抑制
FLIGHT TIMEFREE THE TONEAmazonで検索X JAPANPATAディレイステージ袖で薄めに設定
PHASE 100MXRAmazonで検索X JAPANPATAフェイザー薄めにかけて揺らぎを演出
MK.4.23 BoostCreation Audio LabsAmazonで検索X JAPANPATAブースターソロ時に音量を上げるクリーンブースター
Whammy 2DigitechAmazonで検索X JAPANPATAピッチシフター「Forever Love」などで印象的に使用
Ex-pro 32volt over driveEx-proAmazonで検索X JAPANPATAオーバードライブナチュラルな歪みが得られると評価

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【X JAPAN・PATA】

guitar amplifier near drum instrument

PATAさんの音作りの最大の特徴は、「音数の多いバンドサウンドの中でも埋もれない骨太さ」と「耳に刺さらないナチュラルな中域」にあります。その中核を担っているのが、オールドMarshall JMP(’74/’68)を核としたアンプ直のセッティングです。

アンプの設定は、基本的にクランチ〜中程度のゲインレベルにとどめ、ギター本体のピックアップや手元のタッチで歪み量をコントロールするアプローチが取られています。特にリアPUを基準に設定しており、ソロではトーンとピックアップを切り替えることで中域にピークを持たせる操作が多いです。

Marshall JMP(’74)では、以下のような設定が推定されます(※インタビューや現場写真の傾向より):

  • プレゼンス:3〜4
  • ベース:5〜6
  • ミドル:6〜7
  • トレブル:4〜5
  • マスターボリューム:7前後
  • ゲイン:4〜5(ピッキングで歪む程度)

この設定により、中域が豊かでありながら、ハイがキツくなりすぎず、バンド全体の中で“座りの良い”サウンドが得られます。また1968年製のJMPは低音補正的に組み合わされており、キャビネット側で音の広がりを演出しているのも特徴です。

EQにおいては、「ベースを上げすぎず、あくまでバスドラムやベースと分離させる」「ミドルを軸にトーンを組み立てる」スタイルを徹底。PAエンジニアの目線からも非常に扱いやすい音を提供しているとされます。

レコーディングでは、ソロパートのみ1959年製 Les Paul Standard(1号さん)に切り替え、中域の押し出し感と厚みを確保。マイキングはSM57やRoyer R-121などを組み合わせ、位相を整えた上でステレオ定位に広がりを持たせる工夫も確認されています。

また、ミックス時にはギター単体の音圧を上げすぎず、ドラム・シンセなどとの共存を重視。とくに「ART OF LIFE」などの大曲では、アンサンブル内で「空気のように鳴る」ことを重視しており、その分ソロではエフェクトとEQで一気に前に出るよう調整されています。

ライブでは、Providence PEC-2によって各楽曲に応じたセットアップがスムーズに再現されており、ステージ袖の機材群(Delayやフェイザー)も含めて「演奏者が弾くことに集中できる」環境が用意されています。

ブースター(Creation Audio MK.4.23)は、歪みを足すというよりは「音量と中域を押し出す」役割で、ソロ時にON。曲によってはWhammyを絡めた飛び道具的なフレーズも入り、ギターフレーズに華やかさを添えています。

まとめると、PATAさんの音作りは「アンプで完結させる」ことを第一にしつつ、EQでの丁寧な設計と最小限のエフェクトで“生々しさ”を保ったサウンド設計が鍵となっています。結果として、X JAPANの重厚な楽曲の中でも埋もれず、芯のあるギターサウンドが実現されているのです。

比較的安価に音を近づける機材【X JAPAN・PATA】

次に、PATAさんの音に近づけるための比較的手頃な機材を紹介します。初心者や予算が限られている方でも手に入れやすいものをピックアップしました。

機材名メーカーAmazon最安値URL説明
Les Paul StudioEpiphoneAmazonで検索Gibson Les Paulに近いサウンドをリーズナブルに実現
DSL20CRMarshallAmazonで検索自宅での練習にも適したコンパクトなMarshallアンプ
DS-1 DistortionBOSSAmazonで検索シンプルなディストーションペダル。PATAサウンドに近づける手助けに
Mini Cry BabyDunlopAmazonで検索手頃な価格のワウペダル。省スペースでの設置が可能

総括まとめ【X JAPAN・PATA】

まとめイメージ

PATAさんの音作りを一言で表すなら、それは「ストレートで、実直なロックサウンド」。飾り気がなく、しかし揺るぎない骨太さと説得力を兼ね備えたその音色は、X JAPANという壮大なサウンドスケープの中で、確かな“土台”として機能しています。

彼の音作りの核心は「アンプ直」。歪みはMarshall JMPのナチュラルなゲインで作り、ギターのピッキングやボリューム操作によってダイナミクスをコントロール。そのうえで必要最低限のエフェクト(ブースター・ディレイ・ワウ・フェイザー)を的確に配置することで、場面に応じた彩りを加えています。

使用機材には深いこだわりがあり、特に1950〜70年代のGibsonレスポールやヴィンテージMarshallアンプは、音だけでなく“鳴り方”や“空気感”までも計算されたセレクトとなっています。ギターそれぞれに愛称をつけ、長年手をかけて使い続ける姿勢からは、PATAさんのギタリストとしての哲学がにじみ出ています。

また、彼の音作りが高く評価されるもう一つの理由は、「バンド内での役割」に徹している点です。X JAPANにはHIDEさんという個性的なギターサウンドが存在するなかで、PATAさんは“弾きすぎない”“埋もれない”“太く支える”というポジションを取り続け、リフ・バッキング・アルペジオにおいても的確な音を選び抜いています。

エンジニアやギターテックとの連携にも定評があり、ライブでもスタジオでも一貫して安定したトーンを届けられるのは、本人の「演奏に集中するための仕組み」を構築しているからに他なりません。シンプルなセットアップの裏にある技術と知恵の積み重ねこそが、PATAサウンドの魅力を支えているのです。

これからPATAさんの音に近づきたいと考えている方は、「高価な機材を揃えること」ではなく、「どの帯域を出すべきか」「いつブーストするか」「どこで引くか」といった“音の設計思想”に着目することをおすすめします。

そして何より、彼の音楽愛と機材へのリスペクトを持つ姿勢が、そのサウンドに自然な説得力をもたらしている――このことを忘れずに、自分なりのPATA風ロックサウンドを目指してみてください。

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