【Gary Moore】Thin Lizzy風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

Thin Lizzy(シン・リジィ)の短期間のメンバーとして、そしてソロアーティストとして伝説的な存在となったギタリストがGary Moore(ゲイリー・ムーア)です。彼のサウンドは、圧倒的な表現力を持つビブラートとサスティーン、そしてブルースとハードロックを自在に行き来するプレイスタイルで知られています。

代表曲「Parisienne Walkways」では、シンプルながらも長いサスティーンと泣きのギターが印象的で、彼の音作りの真骨頂を体感できます。一方で、Thin Lizzy時代の「Black Rose」や「Waiting for an Alibi」では、ツインリードの厚みの中でも突き抜ける存在感を示しており、ロックギタリストとしての攻撃的な一面も垣間見えます。

Gary Mooreのサウンドが注目される理由は、単なる機材依存ではなく、彼自身のタッチと表現力にあります。ピッキングの強弱、フレーズ間の空白の活かし方、そしてボリュームペダルやアンプのEQ操作まで、すべてがトーンの一部として機能しています。そのため「ゲイリー・ムーア風の音作り」を目指す場合、彼が実際に使っていたギター・アンプ・エフェクターを理解することが非常に重要です。

以下では、実際に使用されたと確認できる機材と、その音作りの工夫について徹底的に解説していきます。

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使用アンプ一覧と特徴【Thin Lizzy・Gary Moore】

Gary Moore(ゲイリー・ムーア)のサウンドを語る上で、アンプの存在は欠かせません。Thin Lizzy時代からソロキャリアを通じて、彼は主にMarshallアンプを基盤にしつつ、楽曲や時代ごとに適切なモデルを選び、極上のサスティーンと豊かな倍音を作り出していました。特に「Still Got the Blues」期には、Marshall 1959SLP ReissueやJTM45 Re-issueなどを駆使し、伝説的なトーンを生み出しています。

Thin Lizzy時代には定番のMarshall Super Leadがメインで、迫力あるクランチトーンを獲得。その後、1980年代後半〜90年代には、JMP Super BassやDSL100など、より多彩なアンプを導入し、ライブやレコーディングでの柔軟性を高めていきました。特に「One Night in Dublin」ではDSL100を使い、Stratocasterとの組み合わせで切れ味の鋭いサウンドを披露しています。

また、Soldano SLO100やHot Rod 50も導入され、ブルース・ロック寄りの時期にはMarshallのミッド重視のドライブに加え、Soldanoの滑らかなゲインを融合させることで、より歌心あるトーンを獲得しました。さらに、1989年にはFender Vibroverb ReissueをMarshallキャビネットと組み合わせ、ストラト系の美しいクリーンを響かせています。

スタジオでは、Roland Dimension DやSDE 3000などと組み合わせることで空間処理を強化し、ライブではMarshall 1960B/1960BXキャビネットを中心にEVM12Lスピーカーを搭載した仕様を好んでいました。これらにより、ブーミーにならずに音抜けの良いサウンドを確保しています。

総じて、Gary MooreはMarshallを基盤にしつつ、時期や楽曲に応じてSoldanoやFenderなどを柔軟に組み合わせることで、唯一無二のサウンドを確立したと言えるでしょう。すべてを完全に特定するのは難しい部分もありますが、彼の主要アンプは以下の表の通りと想定されます。

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Marshall DSL100MarshallAmazonで探すThin LizzyGary Moore「One Night in Dublin」で使用。クリーンCHも活用。
Marshall 1959SLP ReissueMarshallAmazonで探すThin LizzyGary Moore「Still Got the Blues」で主要ドライブ。
Marshall JTM45 Re-issue HeadMarshallAmazonで探すThin LizzyGary Moore「Still Got the Blues」タイトル曲で使用。
Marshall Super Lead AmpsMarshallAmazonで探すThin LizzyGary Moore70年代後半〜87年Wild Frontier期に複数使用。
Marshall JMP Super Bass HeadMarshallAmazonで探すThin LizzyGary Moore80年代後半〜90年代初期に使用。改修品。
Soldano SLO100SoldanoAmazonで探すThin LizzyGary Moore「Still Got the Blues」ツアーで使用。
Fender Vibroverb Reissue 1989FenderAmazonで探すThin LizzyGary MooreMarshall 4×12キャビと組み合わせて使用。
Marshall 1960B CabinetMarshallAmazonで探すThin LizzyGary MooreEV EVM12L搭載。ライブの定番キャビネット。

使用ギターの種類と特徴【Thin Lizzy・Gary Moore】

a man in a suit playing a guitar

Gary Moore(ゲイリー・ムーア)は、ギターコレクターとしても知られ、そのキャリアを通じて数多くのモデルを使用しました。彼の音色は特定の一本だけで成り立っているわけではなく、時期や楽曲、さらにはプレイする場面によって適材適所でギターを選び分けています。Thin Lizzy時代からソロ活動に至るまで、その選択は常にサウンドに直結していました。

中でも象徴的なのが、Peter Green(ピーター・グリーン)から受け継いだ1959 Gibson Les Paul Standard “Greenie”。独特のアウト・オブ・フェイズ配線と逆配置されたフロントピックアップによって、甘く枯れたトーンと透明感あるクリーンを両立。このギターはThin Lizzy時代から使われ、「Black Rose」などで確認されています。その後もソロで愛用し、Garyのサウンドを決定づけました。

さらに、ストラトキャスターの使用も特徴的です。1961年製Fiesta RedのStratocasterでは、「Hey Joe」や「Red House」といったブルース・ナンバーで豊かなシングルコイルサウンドを披露。1980年代にはEarly ’60s Stratocastersを中心にライブで多用し、煌びやかで抜けの良いサウンドを加えました。レスポールとストラトを切り替えることで、同じ曲でも多彩な音色を演出できるのが彼の強みです。

また、90年代以降は自身のシグネチャーモデルであるGibson Gary Moore Signature Les PaulやGary Moore BFGを使用。いずれも逆配置フロントピックアップなど「Greenie」の特徴を反映しており、本人のサウンドを再現するために設計された一本でした。2000年代にはGibson Custom Shop HistoricシリーズやMelvyn Franks CC#1も導入し、ヴィンテージトーンを追求する姿勢がうかがえます。

ライブでの多彩なシーンには、Flying VやFirebird、Hamer、Jacksonなどのモダンなギターも使用されました。特に80年代後半はEMGを搭載したCharvelやJackson Soloistを導入し、ハードなサウンドに対応していたことも有名です。

アコースティック面では、Takamine 6弦/12弦モデルをライブやレコーディングで使い分け、バラード曲においても豊かな響きを持ち込みました。

こうした多様なギターラインナップを通じて、Gary Mooreは「泣きのレスポール」のイメージだけに留まらず、幅広い音作りを行っていたことが分かります。以下に、代表的な使用ギターをまとめます。

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1959 Gibson Les Paul Standard ‘Greenie’GibsonAmazonで探すThin LizzyGary Mooreエレキギターピーター・グリーン所有の個体。Thin Lizzy時代から使用。
1961 Fender Stratocaster (Fiesta Red)FenderAmazonで探すThin LizzyGary Mooreエレキギター「Hey Joe」「Red House」で使用。ブルース曲で登場。
Gibson Gary Moore Signature Les Paul StandardGibsonAmazonで探すThin LizzyGary Mooreエレキギター2000年代のシグネチャー。逆配置PUを再現。
Charvel Custom GuitarsCharvelAmazonで探すThin LizzyGary Mooreエレキギター1980年代後半に使用。EMG搭載のスーパー・ストラト。
Takamine 12-String Acoustic GuitarTakamineAmazonで探すThin LizzyGary Mooreアコースティックギターバラード曲などで使用。豊かな響きを持ち込む。
Gibson Flying VGibsonAmazonで探すThin LizzyGary Mooreエレキギターライブでのロック色強い曲で使用。

使用エフェクターとボード構成【Thin Lizzy・Gary Moore】

Gary Moore(ゲイリー・ムーア)のサウンドは、アンプ直結に近いシンプルさを保ちながらも、場面に応じてエフェクターを的確に活用していました。特にThin Lizzy時代からソロ期にかけて、ディストーション、オーバードライブ、そして空間系エフェクトを組み合わせることで、泣きのトーンから攻撃的なリードまで幅広く表現しています。

代表的なのが、Boss DS-1やMXR Distortion+といった歪みペダルです。ストラトキャスター使用時にはDS-1が活躍し、硬質で切れのあるトーンを作り出しました。また、Thin Lizzy時代後半にはMXR Distortion+をMarshall Super Leadと組み合わせ、リードトーンに厚みとサスティーンを加えていました。さらに「Still Got the Blues」期では、Marshall The Guv’norが主要な歪みペダルとなり、豊かな中域を持ったブルース・ドライブを作り上げています。

ソロの持続力を高めるためにはIbanez TS9/TS10 Tube Screamerを導入。2010年のツアーボードにもTS9が確認されており、メインリードの前段に組み込むことで、ブースト的役割を果たしていました。さらに、ボリュームペダルを複数使用し、ステージ上での音量バランスをキャビネットごとに微調整していた点も特徴的です。

空間系では、Roland SDE-3000デジタルディレイやRoland Dimension Dコーラスを活用。特に「Still Got the Blues」アルバムでは、Dimension Dによる深みあるコーラス効果がギターの奥行きを生んでいる可能性が高いとされています。リバーブ系ではElectro-Harmonix Holy GrailやBoss Digital Reverbが2000年代のボードに確認され、モダンな空間処理も導入していました。

2000年代後期のペダルボードでは、T-Rex ReplicaディレイやT-Rex Møllerオーバードライブ、さらにはRadial ToneboneやDigitechリバーブペダルも確認され、現代的かつ多彩なエフェクトチェーンを構築。シンプルながらも一音ごとに説得力を持たせる彼のプレイスタイルを支えました。

結果として、Gary Mooreのエフェクターボードは「歪み系+空間系+ボリュームペダル」というシンプルな軸を基本に、時期ごとのサウンドメイクに合わせて入れ替えられていたと想定されます。以下に代表的な使用エフェクターをまとめます。

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Boss DS-1 DistortionBOSSAmazonで探すThin LizzyGary Mooreディストーションストラト使用時に愛用。「One Night in Dublin」でも使用。
MXR Distortion+MXRAmazonで探すThin LizzyGary MooreディストーションThin Lizzy後期のリード用。Marshall Super Leadと組み合わせ。
Marshall The Guv’norMarshallAmazonで探すThin LizzyGary Mooreオーバードライブ「Still Got the Blues」期に使用。厚みあるミッドレンジ。
Ibanez TS9 Tube ScreamerIbanezAmazonで探すThin LizzyGary Mooreオーバードライブ2010年ツアーボードに搭載。ソロのブースト用。
Roland SDE-3000RolandAmazonで探すThin LizzyGary Mooreディレイ80年代〜90年代に使用。ディレイタイムを駆使した厚みのあるサウンド。
Electro-Harmonix Holy GrailElectro-HarmonixAmazonで探すThin LizzyGary Mooreリバーブ2000年代以降のボードで目撃。
T-Rex ReplicaT-RexAmazonで探すThin LizzyGary Mooreディレイ2010年代ツアーで使用。温かみのあるエコー感。
Volume Pedal複数メーカーAmazonで探すThin LizzyGary Mooreボリュームペダルステージで4×12キャビネットの音量を調整するために3つ使用。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Thin Lizzy・Gary Moore】

man playing brown guitar

Gary Moore(ゲイリー・ムーア)の音作りは、単なる機材選びにとどまらず、アンプのセッティング、EQの工夫、さらにはライブやスタジオでのミックス処理にまで及んでいました。そのため、彼のトーンを再現するためには「どの周波数帯を強調し、どこを削るか」という具体的なアプローチを理解することが重要です。

まずアンプの設定について。Marshall 1959SLPやJTM45 Reissueを使う場合、ゲインは高すぎず、クランチ手前で止めるのが基本。その上でブースター的にTS9 Tube Screamerを加えることで、滑らかなリードトーンに仕上げていました。特に「Still Got the Blues」では、アンプをクリーン〜クランチに留めつつ、ペダルでドライブさせることが多かったとされています。中域(500Hz〜1.2kHz)をしっかり持ち上げ、低域は膨らみすぎないようにカット、トレブルは少し強めにすることで泣きのトーンを得ていました。

ライブ時はキャビネットの配置も工夫され、Marshall 1960BキャビネットにElectro-Voice EVM12Lスピーカーを搭載し、音抜けを確保。複数のボリュームペダルを導入していたのは、PAシステムに依存せず自分でキャビネットごとのバランスを取るためであり、これはGary独自の実践的なサウンドコントロール方法でした。

曲ごとに設定を変える点も特徴的です。「Parisienne Walkways」のようなバラードでは、ゲインを抑えてクリーン寄りの設定にし、TS9でサステインを足す。リバーブやディレイは控えめにし、音の余白を活かすことで「泣き」を強調しました。一方で、「Out in the Fields」のようなハードロック曲では、Marshallのドライブチャンネルをフルに活かし、ミドルを厚めにブースト。ディレイタイムをやや長めに設定し、ギターソロが広がりを持って響くようにしていました。

スタジオ録音ではさらに緻密な工夫が施されました。例えば「Still Got the Blues」のアルバム制作時にはRoland Dimension Dを用い、コーラス成分を加えて奥行きを出しています。ギターは複数トラックを重ねる場合でもEQの帯域が重ならないように処理され、特にソロパートでは中域を前に押し出すため、コンプレッションとEQで細かく調整されています。空間系エフェクトはAlesis QuadraverbやRoland SDE-3000を駆使し、ステレオイメージを広げる役割を担っていました。

PAやエンジニア視点で見ると、Gary Mooreの音は「中域の主張」と「余白の活かし方」によって成立しています。ベースやドラムと干渉しないよう、低域を過剰に出さず、ギターがミックスの中で歌うように配置されているのです。これは単にEQだけでなく、演奏中のボリューム操作やタッチのコントロールによっても支えられていました。

総合すると、Gary Mooreの音作りは以下の要素で構成されていたと想定されます:

  • アンプはクランチに設定し、ブースター系ペダルでドライブを追加
  • EQは中域を厚めに、低域はカット気味、トレブルはやや強調
  • 曲に応じてリバーブやディレイの深さを調整(バラードは薄め、ロックは深め)
  • ライブではボリュームペダルを用いてキャビネットごとの音量バランスを操作
  • スタジオではDimension Dやディレイで奥行き感を追加し、ミックスの中で歌うトーンを形成

これらを理解し実践することで、読者もGary Mooreの泣きのギタートーンに近づけると想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【Thin Lizzy・Gary Moore】

Gary Moore(ゲイリー・ムーア)のサウンドは、ビンテージの1959 Les Paul StandardやMarshall 1959SLPといった高額機材によって支えられていました。しかし、初心者や中級者がそのまま同じ環境を揃えるのは現実的ではありません。そこで、比較的安価で入手可能な機材を使い、彼の泣きのトーンやリードサウンドに近づける方法を考えてみましょう。

まずギターについて。オリジナルのレスポールは高額ですが、Epiphone Les Paul StandardやEpiphone Inspired by Gibson Les Paul Standard ’50sは、比較的手頃な価格でレスポール特有の太いミッドレンジとサスティーンを再現できます。また、シングルコイル系の煌びやかな音色を再現したい場合は、Squier Classic Vibe Stratocasterが選択肢になります。これらは5万円前後で購入可能で、Garyが楽曲によって使い分けていたレスポールとストラトの両面を体感できます。

アンプに関しては、Marshall DSL20やDSL40といった現行モデルが狙い目です。DSL100の縮小版ながらも、クリーンからドライブまで幅広く対応でき、家庭や小規模ライブでの使用にも最適です。さらに自宅練習用なら、Boss Katanaシリーズがおすすめ。手頃な価格でMarshall系の歪みや空間系エフェクトを内蔵しており、Garyの代表曲をコピーするには十分なポテンシャルを持ちます。

エフェクターについては、必須ともいえるのがIbanez Tube Screamer(TS9またはTS Mini)。これをクランチ状態のアンプに繋げることで、Garyの「泣きのリード」に近いトーンを手に入れられます。また、Boss DS-1も非常に安価ながらGaryが実際に使用したことのあるモデルで、ストラトと組み合わせることでハードなThin Lizzy期のサウンドに寄せることが可能です。空間系ではBoss DD-7やTC Electronic Flashback Delayが安定した選択肢で、深みのあるソロトーンに役立ちます。

リバーブについてはElectro-Harmonix Holy Grail NanoやBoss RV-6が再現度の高い候補です。いずれも1〜2万円程度で入手でき、ブルースやバラードでの余韻を表現するのに最適です。さらに、複数のエフェクトをまとめたい場合はZoom G3XnやLine 6 HX Stompなどのマルチエフェクターを導入するのも良いでしょう。

このように、レスポール系+ストラト系の手頃なギター、Marshall DSLやBoss Katanaのようなアンプ、そしてTube ScreamerやDS-1、ディレイ&リバーブを揃えれば、初心者でも比較的安価にGary Mooreのサウンドへ近づけることが可能です。以下に代表的な代替機材を表としてまとめます。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
ギターEpiphone Les Paul Standard ’50sEpiphoneAmazonで探すThin LizzyGary Mooreレスポール系トーンを安価に再現可能。中域の厚みが特徴。
ギターSquier Classic Vibe StratocasterFender/SquierAmazonで探すThin LizzyGary Mooreシングルコイル系トーンを再現。ブルース寄りの曲に最適。
アンプMarshall DSL40MarshallAmazonで探すThin LizzyGary MooreDSL100の小型版。クリーン〜ドライブまで対応。
アンプBoss Katana 50 MkIIBOSSAmazonで探すThin LizzyGary Moore多彩なアンプモデリングとエフェクト内蔵。練習からライブまで対応。
エフェクターIbanez Tube Screamer MiniIbanezAmazonで探すThin LizzyGary Moore泣きのリード再現に必須。安価で扱いやすい。
エフェクターBOSS DS-1 DistortionBOSSAmazonで探すThin LizzyGary Moore実際にGaryも使用。Thin Lizzy期のトーンを再現可能。
エフェクターBOSS DD-7 Digital DelayBOSSAmazonで探すThin LizzyGary Moore温かみあるディレイ。ソロに奥行きを加える。
エフェクターElectro-Harmonix Holy Grail NanoElectro-HarmonixAmazonで探すThin LizzyGary Moore豊かな残響を加える定番リバーブ。ブルースやバラードに必須。

総括まとめ【Thin Lizzy・Gary Moore】

まとめイメージ

Gary Moore(ゲイリー・ムーア)のサウンドを突き詰めていくと、「泣きのギター」という言葉に集約されます。その正体は、機材そのものの価値よりも、彼のタッチと音楽的センスに根ざしていました。もちろん、1959年製のレスポール“Greenie”やMarshall 1959SLPといった名機は大きな役割を果たしましたが、それを操る彼自身の指先、ボリューム操作、そしてフレーズの間にある“間”がサウンドを唯一無二のものにしていました。

Thin Lizzy時代のツインリードでは、アンサンブルの中で抜けるようなトーンを重視。Marshall Super LeadとMXR Distortion+の組み合わせで、硬質ながらも歌うようなリードを実現しました。ソロキャリアに移ってからは、ブルース色を強め、Tube ScreamerやThe Guv’norを用いて中域を押し出したサウンドを展開。「Still Got the Blues」では、まるでヴォーカルのようにギターが泣き、リスナーの感情を揺さぶりました。

現代のプレイヤーが彼の音に近づくには、高額なオリジナル機材を揃える必要はありません。重要なのは、「アンプをクランチに設定し、ブースターでリードを持ち上げる」という基本構造を理解すること。そして、EQでは低域を整理しつつ中域を強調し、空間系を加える際も過度に濁らないようにすることが肝心です。ギターはレスポール系とストラト系を使い分け、楽曲に応じてキャラクターを変化させると、Garyの多彩さを体感できます。

さらに、ステージ上での工夫やPAとの連携も見逃せません。Garyは複数のボリュームペダルを導入してキャビネットごとの音量を調整し、常に自分の音がバンド全体の中でどう響くかをコントロールしていました。これは彼が単なる“ギタリスト”に留まらず、全体の音楽を俯瞰していた証といえます。

総じて言えるのは、Gary Mooreのサウンド再現において「機材を揃えること」よりも「どう使いこなすか」が本質であるということです。強靭なビブラート、表情豊かなピッキング、そして緩急を活かしたフレージング――それらが彼の音の核でした。読者の皆さんも、自分の機材を活かしつつ、演奏中のダイナミクスやタッチに注力することで、Gary Mooreの魂に近づけるはずです。

泣きのトーンを求めるギタリストにとって、彼の音作りは永遠の指標であり、Thin Lizzy時代からソロ期に至るまで培われた「人間味あるサウンド」が、多くのギタリストにとって学ぶべき核心であると総括できます。

下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

ギター

1959 Gibson Les Paul Standard ‘Greenie’
備考: ピーター・グリーン所有、Thin Lizzy時代から使用。アウトオブフェイズ配線、フロントピックアップ逆配置。

1959 Gibson Les Paul Standard ‘Stripe’
備考: 1990年代〜2000年代使用、『Live at Bush Hall 2007』写真にも確認。グローバータイプペグ装着時あり。

Gibson Gary Moore Signature Les Paul Standard
備考: 2000-2001年生産、フェイデッド・レモンバースト、逆配置フロントピックアップ再現。

Gibson Gary Moore BFG Les Paul
備考: フロントP-90搭載シグネチャー。

Gibson Les Paul Standard

Gibson Les Paul Goldtop

Gibson Custom Shop Historic Type Guitars
備考: 2000年代後半使用。

1960 Fender Stratocaster

1961 Fender Stratocaster (Fiesta Red)
備考: 「Hey Joe」カバーや「Red House」で使用。

Early ’60s Fender Stratocasters (stock)
備考: 1980年代を中心に使用、1990〜2000年代にもステージ登場。

1962 Fender Stratocaster

1957 Fender Stratocaster Reissue

1962 Fender Stratocaster Reissue

Fender Stratocaster Reverse Headstock

1968 Fender Telecaster

Gibson Firebird V

Gibson Flying V

Gibson ES-355 (1960 or 61)
備考: グレッグ・レイクから贈られた可能性あり。

Jackson Soloist

Charvel Custom Guitars
備考: 1980年代後半、EMG 81s/85s搭載スーパー・ストラト。キース・ペイジによる改造。

Hamer Explorer

Hamer Vector

Hamer Chaparral

Hamer Special

Hamer Phantom A5

Ibanez Roadstar RS1000

Ibanez Roadstar II

Takamine 6-String Acoustic Guitar

Takamine 12-String Acoustic Guitar

Takamine PT-015

1986 Paul Reed Smith

Goldtop Gibson Vintage Original Spec Les Paul

Custom German Solidbody with Bare Knuckle Pickups

1987 Schecter Chandler

Melvyn Franks CC#1 Aged Guitar
備考: 2010年ツアーで「Parisienne Walkways」に使用。

アンプ

Marshall DSL100
備考: 「One Night in Dublin」、Strat Packショー使用、クリーンチャンネル特定セッティング。

Marshall 1959SLP Reissue
備考: 「Still Got the Blues」アルバムで主要ドライブ。

Marshall JTM45 Re-issue Head (Prototype)
備考: 「Still Got the Blues」タイトル曲レコーディングで使用。

Marshall JTM 45/100 Head
備考: ジミ・ヘンドリックス所有のものを使用経験あり。

Marshall Super Lead Amps
備考: Thin Lizzy 1970年代後半、1987年Wild Frontier期に複数使用。

Marshall 1959SPLX Head

Marshall 1959HW Head
備考: 2010年ツアーで2台使用。

Marshall JMP Super Bass Head (1972 Super Bass)
備考: 1980年代後半〜1990年代初頭、紫色を黒に改修。

Marshall 1960B Cabinet
備考: Electro-Voice EVM12L 12インチ搭載4×12。

Marshall 1960BX Cabinet

Marshall 1962 Bluesbreaker Combo (Mk.I Super Tremolo 2×12)
備考: 『Live at Bush Hall 2007』写真確認。

Marshall SLX Head

Soldano SLO100 Super Lead Overdrive Head
備考: 「Still Got the Blues」ツアーでリズムチャンネル使用。

Soldano Hot Rod 50 (HR50) Amps

Fender Dual Showman Head

Fender Showman

1989 Fender Vibroverb Reissue
備考: 外部Marshall 4×12キャビネットと併用。

Dean Markley Amps

Gallien-Krueger Amps

Category 5 Amplification Custom 100 Watt Head

Marshall JMP-1 Preamp

エフェクター

Boss DS-1 Distortion Pedal
備考: ストラトキャスター使用時に愛用、「One Night in Dublin」でも使用。

Marshall The Guv’nor Distortion Pedal
備考: 「Still Got the Blues」主要ドライブペダル、厚みあるミッドレンジトーン。

Colorsound Distortion Pedal
備考: Thin Lizzy「Black Rose」、Colosseum II時代に使用、大型筐体。

MXR Distortion+
備考: 1970年代後半Thin Lizzy時代、Super Leadsと共にリード用。

Ibanez TS9 Tube Screamer
備考: ソロ用、2010年ツアーボードにも確認。

Ibanez TS10 Tube Screamer

Alesis Quadraverb

Alesis MidiVerb

Roland SDD-320 Dimension D
備考: 「Still Got the Blues」レコーディングでコーラス使用可能性高。

Roland Dimension D

Roland SRE555 Tape Echo/Reverb

Roland SDE 3000 Digital Delay

Volume Pedal
備考: 3つ使用、ステージ4×12キャビネットの音量調整に使用。

Boss OD-1 Overdrive

DigiTech Reverb Pedal

Roger Mayer Stone Fuzz

T-Rex Møller Overdrive

T-Rex Mudhoney Distortion

T-Rex Replica Delay/Echo

T-Rex Twister Chorus/Flanger

Boss Fender Pedal
備考: 2010年ツアーボード確認。

Boss Digital Reverb
備考: 2010年ツアーボード確認。

Line 6 Delay
備考: 2010年ツアーボード確認、テープに1,2,3,Tマークあり。

Radial Tonebone
備考: 2010年ツアーボード確認。

Bad Monkey
備考: Tube Screamer前に接続、2010年ツアーボード。

Electro-Harmonix Holy Grail
備考: ボードで目撃。

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