【Dave Keuning】The Killers風サウンドの作り方＋ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

始めに（特徴紹介）

The Killers（ザ・キラーズ）のギタリスト、Dave Keuning（デイヴィッド・キューニング）は、00年代インディー・ロックを象徴するサウンドを作り出した人物の一人です。『Hot Fuss』期のシンセポップ要素と、歪んだギターリフが絡み合う音像は、当時のオルタナティヴロックに新しい風を吹き込みました。

Keuningのギタープレイは、メロディアスなリフと、シンプルながら鋭いコードワークが特徴です。たとえば「Mr. Brightside」では、煌びやかで疾走感のあるアルペジオがバンド全体のアイデンティティを象徴しています。一方「When You Were Young」や「Human」では、空間系エフェクトを巧みに使い分けることで、壮大なスケール感を演出しています。

また、彼のサウンドの鍵となるのはアンプの選択とエフェクトの組み合わせです。Fender Hot Rod DeVilleのクリーンで煌びやかな響きと、Ibanez AD9やBoss DDシリーズによる広がりのあるディレイを融合させることで、シンセサウンドにも負けない立体的なギターサウンドを生み出しています。

本記事では、Dave Keuningが実際に使用してきたアンプ、ギター、エフェクターを徹底解説し、どのようにしてあの特徴的なサウンドが作られているのかを紐解いていきます。初心者でも比較的手の届く代替機材も紹介しますので、The Killers風の音を再現したい方はぜひ参考にしてください。

最後に、公式MVから彼のサウンドを実際に確認することもおすすめです。以下のリンクからThe Killersの公式動画を探してみてください。

▶ The Killers の公式YouTube動画を検索

使用アンプ一覧と特徴【The Killers・Dave Keuning】

Dave Keuningの音作りの根幹を担っているのがアンプの選択です。彼のプレイスタイルは、煌びやかで広がりのあるクリーン、歪ませても分離感を失わない中域のバランスが重要です。初期『Hot Fuss』の頃から本人が明言しているように、Fender Hot Rod DeVilleを主力として使用してきました。特に2×12や4×10のモデルを状況によって使い分け、スタジオでもライブでも安定したサウンドを提供しています。クリーントーンにおいてもドライブサウンドにおいても「芯のある透明感」が得られるのが大きな理由です。

ライブやレコーディングにおいては、英国系のサウンドを狙う場面もあり、その際にはHiwattのGilmour 100 Head＋4×12キャビネットが導入されていたと記録されています。Pink FloydのDavid Gilmourのように、レンジが広く奥行きのあるクリーントーンを求めた結果だと考えられます。さらに、Roland JC-120も好んで使用していたと本人がインタビューで発言しており、こちらは定番の「超クリーン」な質感をステージに加えるためだったとされています。

また、マッチレスのDC-30を使用していた記録もあり、これはよりヴィンテージライクで倍音豊かなサウンドを狙った選択と見られます。モダンな歪みを補うためにBogner Shiva 2×12も所有しており、ソロ活動や特殊なセッティングではFender Mustangのモデリングアンプを活用しているとインタビューで語っています。特にMustangではPrincetonの設定を選び、スタジオ録音で柔らかなトーンを再現したそうです。

このように、Keuningのアンプ選びは「基本はFender DeVille、クリーン特化はRoland JC-120、奥行きや存在感を増すときはHiwattやMatchless」といった形で曲やツアーごとに変化しています。結果として、バンドの楽曲に合わせたダイナミックな音像を構築しているといえるでしょう。これらはすべて本人の実使用が確認されているか、信頼できる情報源で裏付けられた機材ですので、ファンやギタリストが音を再現する上で参考になると想定されます。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	備考
Fender Hot Rod DeVille	Fender	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	『Hot Fuss』期からのメイン。2×12と4×10を併用。
Hiwatt Gilmour 100 Head + 4×12 Cabinet	Hiwatt	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	ステージ使用記録あり。奥行きのあるクリーンを狙った選択。
Roland JC-120	Roland	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	本人が「クリーン用に好み」と発言。空間系と相性抜群。
Matchless DC-30	Matchless	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	倍音豊かなヴィンテージ系トーンを補強。公式納品記録あり。
Bogner Shiva 2×12	Bogner	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	所有個体が出品記録あり。モダンな歪み用。
Fender Mustang (Princeton設定)	Fender	Amazonで探す	ソロ活動	Dave Keuning	インタビューで使用言及。自宅録音やソロ作に活用。

使用ギターの種類と特徴【The Killers・Dave Keuning】

Dave Keuningのサウンドを象徴するのは、何といってもその多彩なギターコレクションです。彼はThe Killersの楽曲ごとに最適なギターを選び、音色や存在感を巧みにコントロールしてきました。特にデビューアルバム『Hot Fuss』期には、Ibanez Destroyer 2459が主力となり、本人も「初期の多くの曲はこのギターとFender Hot Rod DeVilleで録音した」と語っています。鋭いカッティングや煌びやかなリフに、この組み合わせは欠かせませんでした。

その後、ビジュアル的にも存在感のあるFender Starcasterを用いた姿が「For Reasons Unknown」や「Human」のMVで確認できます。セミアコ特有の奥行きあるサウンドが、シンセやボーカルと絡み合いながらバンド全体を支えています。また、同じくセミアコであるGibson ES-335もステージでの定番で、「Human」「This Is Your Life」といった楽曲で重要な役割を果たしました。

より攻撃的なトーンを必要とする場面では、Gibson ExplorerやFlying Vといった個性的なシェイプのギターを選んでいます。これらはライブパフォーマンスで特に目を引き、バンドのロック的側面を強調しました。また、Fender Stratocaster（1979年製など）やFender Jaguarといったシングルコイル系も導入し、きらびやかなトーンでバランスを取っています。

特筆すべきは、2009年のオランダ・オランピア公演で使用されたGibson Trini Lopezや、「Bones」のMVで登場するGretsch White Falconなど、ビジュアルと音色の両面でステージを彩るギターです。さらに、初期にはEpiphone G-400を使っていた記録もあり、ソロ活動ではFender Telecasterをレコーディングで活用していることもインタビューで言及されています。

近年では、Bilt Relevator LSやSonghurst J.E.T Doubletoneといったモダンなブランドのギターも取り入れており、機材選びにおいて常に新しい挑戦を続けているのが特徴です。Dean ML 79 Floydの所有記録も確認されており、彼の音作りが「伝統的な名機＋現代的な挑戦」の両立によって支えられていることがわかります。これらのギターは楽曲の雰囲気に応じて使い分けられてきたと想定されます。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	ギターの種類	備考
Ibanez Destroyer 2459	Ibanez	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	『Hot Fuss』期のメイン。多くの初期曲を録音。
Fender Starcaster	Fender	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	セミアコギター	「For Reasons Unknown」「Human」MVで確認。
Gibson ES-335	Gibson	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	セミアコギター	「Human」「This Is Your Life」で使用。
Gibson Explorer	Gibson	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	ライブで使用。ロック的存在感を演出。
Gibson Flying V	Gibson	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	ライブで確認された個体。
Fender Stratocaster（1979）	Fender	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	「Human」MVなどで確認。
Fender Jaguar	Fender	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	50周年記念仕様とされる個体の写真あり。
Gibson Trini Lopez	Gibson	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	セミアコギター	2009年オランピア公演で使用確認。
Gretsch White Falcon	Gretsch	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	フルアコギター	「Bones」MVに登場。
Epiphone G-400	Epiphone	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	初期に使用された個体。
Bilt Relevator LS	Bilt	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	エンドース映像で使用。
Songhurst J.E.T Doubletone	Songhurst	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	公式ページに使用アーティストとして掲載。
Dean ML 79 Floyd	Dean	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	エレキギター	所有個体の放出記録あり。
Fender Telecaster（ソロ作使用）	Fender	Amazonで探す	ソロ活動	Dave Keuning	エレキギター	2000年代前半の個体をレコーディングで使用言及。

使用エフェクターとボード構成【The Killers・Dave Keuning】

Dave Keuningの音作りにおいて、エフェクターはギターやアンプと並んで極めて重要な要素です。The Killersの楽曲には、煌びやかで立体的なディレイサウンドや、厚みのある歪み、さらには空間を広げるモジュレーション系が数多く用いられています。彼のペダルボードはシンプルながらも精選されたエフェクターが並んでおり、それぞれが楽曲に必要な役割を果たしています。

まず、Keuning本人が発言している通り、Ibanez AD9 Analog DelayとBoss DD-3やDD-7を組み合わせて使用していました。AD9はアナログ特有の温かみを持ち、リードやアルペジオに奥行きを与える一方で、デジタルディレイのDDシリーズは正確でクリアなリピートを担います。これにより「Mr. Brightside」などのリフでも、埋もれずに浮き立つ存在感を実現しているのです。

歪み系では、Electro-Harmonix Big Muff（特にSovtek “Green Russian”やTone Wickerモデル）がペダルボードに確認されており、厚みのあるサステインを提供しました。さらにオーバードライブ系として、Tone Freak Abunai 2とIbanez TS9 Tube Screamerを使用。これらはアンプの自然な歪みをプッシュし、中域を強調して「煌びやかながら力強い」サウンドを作っています。

モジュレーション系ではMXR Phase 100が確認されており、サイケデリックな揺らぎを加える役割を果たしています。また、Retro-Sonic Stereo ChorusやEventide ModFactorといったペダルも活用され、コーラスや複雑なモジュレーションでシンセ的な質感を補強しています。

補助的なエフェクターとしては、Source Audio Programmable EQやSeymour Duncan SFX-01 Pickup Boosterで音量やEQを微調整し、曲ごとに異なる音作りをコントロールしていたとされています。ピッチ系ではDigiTech Whammy DTを使用した発言があり、ソロ作でも積極的に取り入れています。さらに、ステージ用にはAxess Electronics FX1といったMIDIコントローラーを導入し、複雑なボードを効率的に操作していました。

このように、Keuningのエフェクト構成は「アナログとデジタルの両立」「必要最低限の歪みと空間系を効果的に活用」が大きな特徴といえます。特にディレイの組み合わせはサウンドの肝であり、ファンが音を再現する上でも最も注目すべき部分です。これらの機材は、本人の発言・ライブボード写真・メーカー公式ページに基づくものであり、信頼性の高い情報を反映しています。結果として「煌びやかな音像を作るための多層的な構成」が完成していると想定されます。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	エフェクターの種類	備考
Ibanez AD9 Analog Delay	Ibanez	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	ディレイ	本人が「アンビエンス用に常用」と発言。温かみのあるアナログディレイ。
Boss DD-3 / DD-7	BOSS	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	ディレイ	ラック写真で確認。正確なデジタルディレイ。
Electro-Harmonix Big Muff (Green Russian / Tone Wicker)	Electro-Harmonix	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	ファズ	分厚いリードトーン用。ラック写真・使用記録あり。
MXR Phase 100	MXR	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	フェイザー	ペダルボード写真で確認。
Tone Freak Abunai 2	Tone Freak	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	オーバードライブ	メーカー公式掲載情報あり。ボード写真で確認。
Ibanez TS9 Tube Screamer	Ibanez	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	オーバードライブ	アンプのブースト用途。中域強調。
Retro-Sonic Stereo Chorus	Retro-Sonic	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	コーラス	メーカー情報に基づき使用確認。
Eventide ModFactor	Eventide	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	モジュレーション系	公式掲載情報あり。複雑なモジュレーションを担当。
Source Audio Programmable EQ	Source Audio	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	イコライザー	テック写真で使用プリセット言及。音量調整に活用。
Seymour Duncan SFX-01 Pickup Booster	Seymour Duncan	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	ブースター	音量・ゲイン補強に使用。
DigiTech Whammy DT	DigiTech	Amazonで探す	ソロ活動	Dave Keuning	ピッチシフター	インタビューで使用言及あり。
Axess Electronics FX1	Axess Electronics	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	スイッチングシステム	Total Guitar誌撮影のボード写真に明記。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【The Killers・Dave Keuning】

Dave Keuningのサウンドを再現する上で重要なのは、単なる機材の選択ではなく、アンプやエフェクターのセッティング、EQの調整、そしてミックス全体での音の居場所をどう作るかという点にあります。The Killersの楽曲はシンセやボーカル、リズム隊が密に絡み合うアレンジが多いため、ギターは常に「抜けるが主張しすぎない」絶妙なポジションに収められています。

まずアンプの基本セッティングについて、本人が多用していたFender Hot Rod DeVilleでは、クリーントーンを基軸に作りつつ、Driveチャンネルを軽めにブーストする使い方が多かったと推測されます。EQはベース5程度、ミドル6〜7、トレブル5〜6というバランスで、過度にトレブルを上げず、中域を厚めに設定してバンド全体に埋もれないサウンドを実現していると考えられます。特に「Mr. Brightside」などのアルペジオは、クリーン基調ながらディレイと軽い歪みが加わることで、煌びやかな音像が生まれています。

ディレイは楽曲ごとに設定を変えており、Ibanez AD9はリピートを2〜3回程度、フィードバックは控えめに設定。これにより、音が前に出すぎず奥行きを演出します。Boss DD-7などのデジタルディレイは、テンポに同期させて8分や付点8分のディレイタイムを設定し、リフやリードにリズミカルな広がりを与えています。「Somebody Told Me」では短めのディレイでリフに厚みを加え、「Human」ではロングディレイで壮大な空間を構築しているのが特徴です。

歪みの使い分けも重要です。Tone Freak Abunai 2やTS9を軽いブースト用途に使い、アンプのナチュラルドライブを補強する形が多いです。一方、Big Muffを使う場面では、ファズ特有の厚みを加えてシンセの存在感に負けない音圧を確保しています。ただし、ファズは曲全体に被らないようEQでローをカットし、ギターが中高域で存在感を発揮するようミックスされていると考えられます。

モジュレーション系では、MXR Phase 100を中速レートで設定し、リフやソロにサイケデリックな質感を加えています。また、Retro-Sonic ChorusやEventide ModFactorは空間を広げる用途で活用され、ステレオ感を強調する場面も見られます。「When You Were Young」などの壮大な曲では、こうした空間系の組み合わせによって、ギターが単なる伴奏以上の役割を果たしています。

ミックス面では、ギターはシンセやボーカルとの帯域バランスを考慮し、ローを控えめにする一方で2kHz〜4kHz付近を持ち上げる処理がなされていると推測されます。これにより、楽曲全体の中で埋もれず、かつ耳に心地よい存在感を放つサウンドになっています。ライブでも同様に、アンプのセッティングだけでなくPA側でのEQ処理が前提となっている可能性が高いです。

まとめると、Keuningの音作りは「アンプの中域を厚めに設定」「ディレイで楽曲に応じた奥行きを演出」「歪みは補助的に使う」「モジュレーションで空間を広げる」といった工夫が重なり合って成立しています。単なる機材のコピーだけでは再現できず、バンドの全体像を意識したミックス的アプローチが欠かせないのです。これらの手法は本人のインタビューや機材写真、実際のライブ音源から分析されたものであり、最終的には「煌びやかさとバンドアンサンブルの調和」を実現することが本質だと想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【The Killers・Dave Keuning】

Dave Keuningの音作りを完全に再現するには、実際の使用機材（Fender Hot Rod DeVilleやIbanez Destroyer、ビンテージ系エフェクターなど）を揃えるのが理想ですが、費用が高額になりやすいのも事実です。そこで、初心者〜中級者が比較的手頃な価格で彼のサウンドに近づけるための代替機材を紹介します。価格帯は1万円〜5万円程度（上限10万円まで）を目安とし、入手のしやすさも考慮しています。

まずアンプについてですが、Fender Hot Rod DeVilleは高価なうえ大音量向けなので、自宅練習や小規模ライブにはやや不向きです。代替としては、同じFender系のクリーントーンを持つ「Fender Champion 40」や「Fender Mustang LT25」などが現実的です。特にMustangシリーズはデジタルモデリングにより、DeVilleやPrincetonのトーンを再現でき、練習用途としても扱いやすいでしょう。

ディレイについては、Ibanez AD9やBoss DD-7が定番ですが、BOSS DD-8やElectro-Harmonix Memory Boyなどもコストパフォーマンスに優れた選択肢です。特にBOSS DD-8は約2万円程度で購入可能で、テンポ同期ディレイやモジュレーションディレイ機能が搭載されているため、「Mr. Brightside」や「Human」の立体的なアルペジオに近づけます。

歪み系では、Ibanez TS9 Tube Screamerは定価でも1万5千円前後と比較的手頃で、Keuningの中域を押し出したサウンドを再現するのに最適です。Big Muff系の代替としては、Electro-Harmonix Big Muff Pi（通常版）が入手しやすく、厚みのあるリードトーンを簡単に得られます。Tone Freak Abunai 2は流通が少ないため、代替としてBOSS SD-1 Super OverDriveがオススメです。

モジュレーションに関しては、MXR Phase 100はやや高価ですが、MXR Phase 90なら1万円台で購入可能で、Keuningのフェイザーサウンドをシンプルに体験できます。さらに、コーラス系ではBOSS CE-2W（Waza Craftシリーズ）が安定した選択肢です。

最後に、まとめ買いで済ませたい場合には、マルチエフェクターを導入するのも有効です。特に「BOSS GT-1000CORE」や「Line 6 HX Stomp」は10万円以内で入手可能で、ディレイ、フェイザー、コーラス、ブースターまで幅広くカバーでき、セッティング次第でKeuning的な音作りに迫れます。

つまり、ポイントは「Fender系アンプのクリーントーンを基盤に、TS9系のオーバードライブ、Big Muff系のファズ、ディレイで奥行きを作る」こと。この3要素を抑えることで、比較的安価にThe Killers風サウンドへ近づけることが可能です。

種類	機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	備考
アンプ	Fender Champion 40	Fender	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	クリーントーンが得意。DeVilleの代替に適した廉価モデル。
アンプ	Fender Mustang LT25	Fender	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	モデリングでPrinceton/DeVille風トーンが再現可能。
ディレイ	BOSS DD-8	BOSS	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	多機能でテンポ同期可能。DD-7の現行後継機。
ディレイ	Electro-Harmonix Memory Boy	Electro-Harmonix	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	アナログ系の暖かいディレイ。AD9の代替に最適。
オーバードライブ	Ibanez TS9 Tube Screamer	Ibanez	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	中域を押し出すサウンド。実機使用が確認される。
オーバードライブ	BOSS SD-1 Super OverDrive	BOSS	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	安価で入手しやすい。Abunai 2の代替的役割。
ファズ	Electro-Harmonix Big Muff Pi	Electro-Harmonix	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	厚みのあるサステイン。Green Russianの代替に最適。
フェイザー	MXR Phase 90	MXR	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	Phase 100より廉価。揺らぎを再現可能。
コーラス	BOSS CE-2W Waza Craft	BOSS	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	ステレオコーラス。Retro-Sonic Chorusの代替候補。
マルチエフェクター	Line 6 HX Stomp	Line 6	Amazonで探す	The Killers	Dave Keuning	ディレイ・モジュレーション・ブーストを1台でカバー可能。

総括まとめ【The Killers・Dave Keuning】

ここまで、Dave Keuningの音作りにおいて不可欠なアンプ、ギター、エフェクター、セッティング、そして初心者向けの代替機材を、詳細かつ自然体の視点で紐解いてきました。では、彼のサウンドの本質とは一体どこにあるのでしょうか？

まず第一に強調したいのは、「バンドのアンサンブルとギターが丁寧に調和している」という点です。The Killersはシンセやリズム隊がしっかりと空間を埋めてくれる一方で、Keuningのギターは必ず「埋もれず、それでいて主張しすぎない」バランスにデザインされています。中域の質感—DriveやTS9系で少しだけ“押す”感覚—と、ディレイやコーラス、モジュレーション系で与える“広がり”が、あの煌びやかで心地よい音像を構築しています。

第二に、彼の機材選びから読み取れるスタイルは「伝統とトレンドの融合」です。Ibanez DestroyerやGibsonの名機たちに、モダンなBiltやSonghurstといったブランドが混ざるギターリストとしての姿勢。アンプでもFender DeVilleの普遍的なサウンドに、HiwattやMatchless、Bognerといった性格の異なる機材を取捨選択していることが、それを象徴しています。

第三に、最も核となるのは“音作りの意識”です。単に“ヴィンテージギアを使っている”というだけでなく、「楽曲が求める空間感をどう演出するか」「エフェクターで奥行きをどう描くか」「クリーンと歪みをどうバランスするか」という、PAやミックスを意識したアプローチが非常に洗練されています。これは、多くのギタリストが模倣したいと思う部分であり、その再現性が高いからこそ、記事内で初心者向けに代替案を提案してきたのです。

総じて言えるのは、Dave Keuningのサウンドは「明確なイメージに基づく選択と調整の積み重ね」で作られており、尖った個性とバンドへの調和のバランス、そして微細なセッティングへのこだわりこそが、あの象徴的なギタートーンを支えているということです。

読者の皆さんには、このまとめを通して「単なる機材真似」ではなく、「楽曲全体を見据えた音作り」が本質であることを感じ取っていただけたら幸いです。ぜひ、演奏シチュエーションや好きな曲に応じて、自分なりのKeuningサウンドを追求してみてください。それが最も“らしい”音に近づく第一歩となるでしょう。

“`

下記恐らく使用（所持）している機材のまとめです。参考までに！

🎸ギター
• Ibanez Destroyer 2459（1970s）—『Hot Fuss』期の主力。本人いわく初期曲の大半をこのギター＋Fender Hot Rod DeVilleで録音。ライブ／スタジオ両方で継続使用。
• Fender Starcaster（1976前後）—「For Reasons Unknown」「Human」等のMV／写真で確認。
• Gibson ES-335（Vintage Sunburst／Black）—「Human」「This Is Your Life」で使用。
• Gibson Explorer（Cherry）—ライブで確認。
• Gibson Flying V—ライブで確認。
• Fender Stratocaster（1979ほか）—「Human」MVなどで確認。
• Fender Jaguar（50thアニバーサリー風仕様とされる個体の写真）
• Gibson Trini Lopez（Silver）—2009年Olympia公演で確認。
• Gretsch White Falcon—「Bones」MVに登場。
• Epiphone G-400（初期に使用）
• Bilt Relevator LS（エンドース映像で使用）
• Songhurst J.E.T Doubletone（使用アーティストとして公式ページに掲載）
• Dean ML 79 Floyd（所有個体の放出記録）
• （ソロ作）Fender Telecaster（2000年代前半の個体をレコーディングで使用言及）

🔊アンプ
• Fender Hot Rod DeVille（2×12／4×10も所有）—「主にDeVilleを使う」と本人。『Hot Fuss』期の録音でも使用言及あり。
• Hiwatt Gilmour 100 Head ＋ Hiwatt 4×12 Cabinet（ステージで併用の記録）
• Hiwatt SE4123 4×12（所有個体の出品記録）
• Roland JC-120（クリーン用に好みと発言）
• Matchless DC-30（Matchless公式の納品投稿）
• Bogner Shiva 2×12（所有個体の出品記録）
• （ソロ作）Fender Mustang（モデリング／Princeton設定で使用とインタビュー）

🎛️エフェクター
• ディレイ：Ibanez AD9 Analog Delay／Boss DD-3・DD-7（「アンビエンス用にAD9とBossデジタルディレイを常用」発言／ラック写真にDD-7）
• ファズ：Electro-Harmonix Big Muff（Sovtek “Green Russian”／Tone Wicker）—写真・ラック記録あり。
• フェイザー：MXR Phase 100（ペダルボード写真で確認）
• オーバードライブ：Tone Freak Abunai 2（メーカー掲載＆ボード写真）／Ibanez TS9 Tube Screamer
• コーラス：Retro-Sonic Stereo Chorus（メーカー掲載情報経由）
• モジュレーション：Eventide ModFactor（メーカー掲載情報経由）
• EQ／ブースト：Source Audio Programmable EQ（テック提供写真で使用プリセット言及）／Seymour Duncan SFX-01 Pickup Booster
• ピッチ：DigiTech Whammy DT（ソロ作インタビューでの使用コメント）
• コントローラー：Axess Electronics FX1（Total Guitar撮影のボード写真に明記）