始めに(特徴紹介)
SADSのギタリスト、K-A-Zは、日本のヘヴィロック/ラウドロックシーンにおいて独自の存在感を放つプレイヤーです。彼のギタープレイは、7弦・8弦といった多弦ギターを駆使し、低音の迫力とハイゲインながらもクリアな音像を両立させる点に大きな特徴があります。
代表的な楽曲「EVIL」では8弦ギターを使った重厚なリフ、「忘却の空」ではK-A-Zならではの切れ味鋭いカッティングやスピード感溢れるリードワークが印象的です。彼の音は、モダンメタルの圧倒的なパワーと、ポップス的なメロディアスさを同居させており、SADSサウンドの根幹を支えています。
また、K-A-ZはSchecterのシグネイチャーモデル「Spacious AC-KZ」をはじめ、複数の7弦・8弦ギターを使い分けることで、楽曲ごとにサウンドキャラクターを変化させています。さらに、Hughes & Kettnerのアンプを中心に据えたリグは、ライブでもレコーディングでも安定したトーンを提供。ハードロックからメタル、エレクトロ要素まで幅広く対応可能です。
その音作りは、単なるヘヴィネスの追求ではなく、ギター1本で空間をコントロールするような緻密さがあります。特に、EMGピックアップのコイルタップを活用し、リード時にはハムバッカーの太さ、バッキング時にはシングル的な抜けを出す巧みなセッティングは、彼の大きな武器といえます。
そのため、K-A-Zの音作りを研究することは、単にヘヴィサウンドを作るのではなく、「厚みと抜けのバランス」を学ぶことにも直結します。この記事では、K-A-Zが実際に使用しているギター、アンプ、エフェクターの詳細、さらに音作りの工夫や初心者でも近づけるための代替機材までを徹底解説していきます。
使用アンプ一覧と特徴【SADS・K-A-Z】
K-A-Z(SADS)のサウンドを支えるもう一つの大きな要素がアンプです。彼は長年にわたりドイツ製のHughes & Kettner(ヒュース&ケトナー)を愛用しており、そのクリスタルのようにクリアかつパワフルなハイゲインサウンドが特徴です。特にライブとレコーディングの両方で用途に合わせて異なるモデルを使い分けている点が注目されます。
メインとして活躍しているのは「Hughes & Kettner CORE BLADE」です。4チャンネル構成で、クリーンから超ハイゲインまで幅広い音作りが可能。6L6管によるパワフルなローエンドは、7弦・8弦の重低音をしっかりと支えながらも、コードの分離感を損なわないのが大きな特徴です。また、デジタルエフェクト内蔵&MIDI対応で、ライブ現場での瞬時の切り替えにも対応できる柔軟さがあります。
さらに小型アンプ「Hughes & Kettner GrandMeister 36」も使用。こちらは持ち運びやすさと多彩なトーンを兼ね備え、ライブハウス規模の会場での使用や、クリーン〜クランチの領域を担当する場面で活躍しています。また、サイレントレコーディング対応の「Tube Meister 5」もソロアルバムでメインに採用されており、自宅やスタジオでの制作環境にも最適な選択肢となっています。
過去には「Hughes & Kettner WARP X」をメインに据えていた時期もあり、こちらはよりモダンメタル的な極端なハイゲインを得意とするモデルです。その後、CORE BLADEへ移行したことで、K-A-Zの音作りはよりバランス志向になり、SADSの多彩な楽曲に対応できるスタイルへと進化しました。
総じて、K-A-Zのアンプ選びの背景には「多弦ギターの低音をしっかり出しながら、バンド全体のミックスに埋もれない音作り」があると考えられます。高い解像度とレスポンスの速さを求める彼のプレイスタイルに、Hughes & Kettnerのアンプは最適であるといえるでしょう。以上の点を踏まえると、K-A-Zのアンプ構成は下記の通りと想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
CORE BLADE | Hughes & Kettner | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | メインアンプ。多弦対応、MIDI・デジタルエフェクト搭載。 |
GrandMeister 36 | Hughes & Kettner | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | ライブ向き小型アンプ。クリーン〜クランチ担当。 |
Tube Meister 5 | Hughes & Kettner | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | ソロアルバムで使用。サイレントレコーディング可能。 |
WARP X | Hughes & Kettner | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 過去使用。超ハイゲイン志向モデル。 |
使用ギターの種類と特徴【SADS・K-A-Z】
K-A-Zといえば、Schecterを中心に据えた多弦ギターの使い手として知られています。彼の所有ギターはすべてSchecter製であり、シグネイチャーモデルから市販モデルまで幅広く使用。SADSの楽曲に合わせて7弦や8弦を自在に使い分け、その重厚かつ抜けの良いサウンドを構築しています。
メインとなるのは自身のシグネイチャーモデル「Spacious AC-KZ」です。アルダーボディにH-S-H配列のピックアップを搭載しており、フロントにはサスティニアック、センターにはSeymour Duncan SSL-5、リアにはSeymour Duncan SH-4を採用。コイルタップ対応で、シングルのシャープな抜けとハムの厚みを切り替えて使えるのが大きな特徴です。ライブではリードパートとリズムの両方に対応する万能機として活躍しています。
さらに、Schecter Hellraiserシリーズも愛用。7弦モデル「Hellraiser C-7 FR」や「CUSTOM C-7 FR」では、EMG 707-TWを採用しており、コイルタップ可能な点がK-A-Zのサウンドメイクに直結しています。また、フロントにサスティニアックを仕込んだカスタムもあり、持続音を活かしたソロプレイでその存在感を発揮します。Vシェイプの「Hellraiser V-7 FR」や「Hellraiser V-8」は見た目のインパクトも強く、特に「EVIL」では8弦による低音F#のリフで圧倒的な迫力を見せています。
初期には「Damien 7」を使用していたことも確認されており、後にサスティニアックやDuncan製PUへ換装。現在の音作りへの布石となった機材といえるでしょう。その他にも、HellraiserのノントレモロタイプやIbanez Steve Vaiモデルを所有していることも知られており、状況に応じて使い分けていると考えられます。
全体として、K-A-Zのギターセレクトは「低音の迫力」「高音の抜け」「サスティンコントロール」を重視しており、Schecterの持つモダンな設計思想と完全にマッチしています。特にEMGピックアップのコイルタップ機能を駆使することで、クリーンからヘヴィリフ、リードソロまで1本で幅広く対応できる点が大きな強みです。以上のことから、彼の使用ギターは下記の通りと想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Spacious AC-KZ | Schecter | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | シグネイチャー・エレキギター | メインギター。H-S-H配列。コイルタップ対応。 |
Hellraiser C-7 FR | Schecter | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 7弦ギター | サスティニアック搭載。メインリズム用。 |
CUSTOM C-7 FR | Schecter | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 7弦ギター | EMG 707-TW×2搭載。ハイゲイン対応。 |
Hellraiser V-7 FR | Schecter | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 7弦Vシェイプ | ライブでのインパクト重視。EMG搭載。 |
Hellraiser V-8 | Schecter | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 8弦Vシェイプ | 「EVIL」で使用。低音F#対応。 |
Damien 7 | Schecter | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 7弦ギター | 初期使用モデル。サスティニアックへ換装。 |
Ibanez Steve Vaiモデル | Ibanez | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | エレキギター | 所有が確認される。補助的に使用。 |
使用エフェクターとボード構成【SADS・K-A-Z】
K-A-Zのサウンドをさらに特徴づけるのが、緻密に構築されたエフェクターボードです。Schecter製の多弦ギターとHughes & Kettnerアンプを基盤にしつつも、エフェクターによって表現力を大きく広げています。ライブでは音の切り替えや表現を瞬時に行えるよう、プログラマブルスイッチャーを中心に構築している点がポイントです。
スイッチングシステムとしては「Providence PEC-2」を使用。複数のエフェクターを自在に切り替え、ライブでの安定性を確保しています。ワウペダルは「Morley Bad Horsie II(スティーヴ・ヴァイモデル)」や「Jim Dunlop Cry Baby 535Q」を併用し、楽曲によってニュアンスを変化させています。また、「Morley Little Alligator」はボリュームペダルとして使用され、ステージ上での音量コントロールに活用されています。
音の厚みを支えるのは「MXR KFK 10-Band EQ」で、特に低域を整理することで多弦ギターでも音が濁らずに抜けるサウンドを作り出しています。加えて「Carl Martin Compressor/Limiter」で音の粒立ちを揃え、「Carl Martin Classic Flanger」をコーラス的に使うことで、広がりを演出。ピッチ系では「Digitech Whammy DT」で大胆な音程変化やドロップチューニング的表現を行い、「Eventide PitchFactor」でハーモナイズ処理を加えています。
このほか、過去には「BOSS SD-1」や「Sobbat Phase Breaker」も使用していたとされ、初期にはよりシンプルな歪みやフェイザー系の音色も取り入れていたようです。レコーディング時には「Avid Eleven Rack」などのアンプシミュレーターも使用しており、スタジオとステージで柔軟に機材を使い分けている点も特徴です。
全体的に、K-A-Zのエフェクト構成は「ヘヴィな歪みの中でも音を整理し、表現を広げる」ことを重視しているといえるでしょう。音の厚みと抜けを両立させるためにEQとコンプレッサーを駆使し、楽曲ごとにワウやピッチシフターで彩りを加える。これらを統括するのがProvidence PEC-2であり、ライブでの機材操作を合理化しています。以下に使用エフェクターの一覧をまとめます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Providence PEC-2 | Providence | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | スイッチングシステム | ライブの基幹システム。複数エフェクトを制御。 |
Morley Bad Horsie II | Morley | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | ワウペダル | スティーヴ・ヴァイモデル。スイッチレス設計。 |
Morley Little Alligator | Morley | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | ボリュームペダル | 音量調整用。ライブでの表現力向上。 |
Jim Dunlop Cry Baby 535Q | Jim Dunlop | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | ワウペダル | 可変Q幅ワウ。クローム仕様。 |
Digitech Whammy DT | Digitech | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | ピッチシフター | トゥルーバイパス仕様。ドロップチューニング対応。 |
Carl Martin Compressor/Limiter | Carl Martin | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | コンプレッサー | 音の粒立ちを揃え、抜けを向上。 |
Carl Martin Classic Flanger | Carl Martin | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | フランジャー | コーラス的に使用。空間の広がりを演出。 |
MXR KFK 10-Band EQ | MXR | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | イコライザー | 低域カットで多弦ギターでも抜けの良い音を確保。 |
Eventide PitchFactor | Eventide | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 空間系マルチエフェクター | ハーモナイザー機能でリードに厚みを追加。 |
BOSS SD-1 | BOSS | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | オーバードライブ | 過去使用。初期の歪み作りに採用。 |
Sobbat Phase Breaker | Sobbat | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | フェイザー | 過去使用。サイケな揺らぎを演出。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【SADS・K-A-Z】
K-A-Zの音作りは、Schecter製の多弦ギターとHughes & Kettnerアンプを基盤にしながらも、エフェクトやEQ処理を駆使してバンド全体に馴染みつつも存在感を失わない工夫が随所に見られます。単に「歪ませて重くする」だけではなく、低音から高音まで緻密に整理されたサウンドバランスこそが彼の真骨頂です。
まずアンプのセッティングに関して、メイン使用の「CORE BLADE」ではハイゲインチャンネルを中心に使用しつつも、ゲインはフルには上げず、粒立ちを重視した歪みに留めています。ベースをややカットし、ローを絞ることで7弦・8弦のF#やBといった低音が混濁せず、バンド全体での音抜けを確保しています。トレブルとプレゼンスはやや強めに設定し、メタル特有のアタック感を前面に出しつつも、中域(ミドル)をしっかり残すことでギターの芯を維持しています。
例えば、楽曲「EVIL」では8弦の重低音を活かすためにベースを少し持ち上げ、ミドルを絞らずにキープ。逆に「忘却の空」のようにリフ主体で疾走感を強調する曲では、ベースを削りミドルを前に出すことでタイトなリズム感を演出しています。この「曲ごとにEQの重心を変える」工夫が、K-A-Zサウンドのダイナミズムを生み出しています。
エフェクト処理においても、MXR KFK 10-Band EQを用いて帯域を精密にコントロール。特に80Hz以下の低域をカットし、500Hz前後の中域をブーストすることで、ギターがベースやドラムに埋もれず前に出るよう調整しています。ライブでは会場の特性に合わせてEQカーブを微調整することも多く、ステージによる音の差を最小限に抑えています。
コンプレッサーの「Carl Martin Compressor/Limiter」は、リフでは強めにかけて粒を揃え、リードソロでは軽くかけることでニュアンスを残すといった使い分けをしています。また、サスティニアックピックアップを活用することで、ディレイやリバーブを多用せずとも持続音を保ち、空間系は最低限に抑えるスタイルを取っています。このため、音の密度は高いもののミックスで濁らないのが特徴です。
ピッチ系のエフェクトは演出効果として使用され、特に「Digitech Whammy DT」で大胆なピッチシフトを行う場面はライブのハイライトにもなります。一方で「Eventide PitchFactor」はレコーディングや特定の楽曲でのハーモナイズ用として使われ、リードプレイに分厚いコーラス効果を与えています。
ミックス面では、K-A-Zのギターは左右にハードパンして二重録音されることが多く、1本をシングルコイル的に、もう1本をハムバッカー的に録るなど、コイルタップを活かした立体感あるアプローチが用いられています。これにより、スタジオ音源では重厚さと透明感を兼ね備えた唯一無二の質感が実現しています。
まとめると、K-A-Zの音作りは「低音の整理」「中域の芯」「高域のアタック感」を明確に意識したEQと、必要最小限のエフェクト処理によって構築されています。ギターそのもののキャラクターを活かしながらも、ミックス全体に最適化する姿勢が、彼のプロフェッショナルなサウンドを支えていると想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【SADS・K-A-Z】
K-A-Zの音作りはSchecterの多弦シグネイチャーモデルやHughes & Kettnerの高級アンプを中心に構築されていますが、初心者や限られた予算のプレイヤーでも比較的安価な市販機材を用いて雰囲気を再現することが可能です。ここでは1万〜5万円程度で入手できる機材を中心に紹介し、なぜ似たサウンドを出せるのかを解説します。
まずギターに関して、多弦ギターがK-A-Zサウンドの要です。Schecter製のエントリーモデル「Schecter Omen Extreme-7」や「C-7 Deluxe」は、5万円以下で入手可能ながら7弦ギター特有の低音域をしっかり再現できます。ピックアップはEMG搭載機種ほどのパワーはないものの、歪み系ペダルと組み合わせれば十分にSADS風のリフを体感できます。さらに、IbanezのRGシリーズ(7弦モデル)もコストパフォーマンスに優れており、K-A-Zの代替として非常におすすめです。
アンプに関しては、本格的なHughes & Kettnerは高額ですが、代替としてBOSS「Katanaシリーズ」やPositive Grid「Spark」などのモデリングアンプが優秀です。これらは多弦ギターの低音にも対応しやすく、ハイゲインサウンドをシミュレート可能。特にKatanaはゲイン・EQの自由度が高く、ミドルを残しつつ低域を整理するK-A-Z的な音作りがしやすいです。また、コンパクトながらLine 6「POD Go」や「HX Stomp」を導入すれば、アンプ+エフェクトをまとめて再現できるため、コストを抑えつつ本格的な環境を構築できます。
エフェクターについては、ワウやEQの代替がポイントです。ワウはJim Dunlop「Cry Baby GCB95」が定番で、5,000円台から購入可能。これ1台でK-A-Zが行うワウの表現を再現可能です。EQに関してはMXR KFK 10-Band EQが高額なため、代替としてBOSS「GE-7」やSource Audio「EQ2」を導入すれば十分。低域のカットと中域のブーストを意識するだけで、ギターの抜けが一気に向上します。
コンプレッサーはBOSS「CS-3」やMXR「Dyna Comp」といった定番モデルがおすすめ。Carl Martinの高級機に比べてシンプルながら、リフの粒立ちを整える用途には十分機能します。さらに、ディレイや空間系については、BOSS「DD-8」や「NUX Atlantic」など、比較的安価なマルチ空間系ペダルを使えば、ソロ時の広がりを演出できます。
ピッチシフターやハーモナイザーは高額になりがちですが、Digitech「Whammy Ricochet」やBOSS「PS-6 Harmonist」を導入すれば、Whammy DTやEventide PitchFactorの代替として十分な表現が可能です。特にPS-6はハーモナイズ機能も備えているため、K-A-Zのリードワークを模倣するのに適しています。
総合的に、K-A-Zの音を再現する際には「多弦ギター」「ハイゲイン対応アンプ」「EQとコンプによる音整理」「ワウとピッチ系での表現力追加」という4つの要素を揃えることが重要です。これらを市販の廉価機材で揃えることで、初心者でも手軽にSADS風サウンドを体感できるでしょう。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ギター | Omen Extreme-7 | Schecter | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 低価格で入手可能な7弦。入門用に最適。 |
アンプ | Katana-50 MkII | BOSS | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | ハイゲイン対応のモデリングアンプ。安価かつ多機能。 |
アンプシミュレーター | HX Stomp | Line 6 | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | アンプ+空間系をまとめて再現可能。宅録に最適。 |
ワウペダル | Cry Baby GCB95 | Jim Dunlop | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 定番ワウ。手軽にニュアンスを再現可能。 |
イコライザー | GE-7 Equalizer | BOSS | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | 安価で扱いやすい7バンドEQ。低域カットに有効。 |
コンプレッサー | CS-3 Compression Sustainer | BOSS | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | リフの粒立ちを揃える。廉価版ながら効果十分。 |
ピッチシフター | PS-6 Harmonist | BOSS | Amazonで探す | SADS | K-A-Z | ハーモナイズとピッチシフトを両立。Whammyの代替に有効。 |
総括まとめ【SADS・K-A-Z】

K-A-Z(SADS)の音作りを総合的に振り返ると、その核心は「多弦ギターの重低音を支配しつつも、全体のミックスに埋もれないクリアさを維持する」点にあります。Schecter製の7弦・8弦を中心としたギター選び、Hughes & Kettnerアンプの解像度の高いハイゲインサウンド、さらにEQやコンプレッサーによる音の整理といった要素が緻密に組み合わさっています。
特に注目すべきは、彼が常に「音の整理」を意識している点です。多弦ギターは低音が豊かである一方、音が濁りやすいという弱点を抱えています。そこでK-A-Zは低域のカットや中域のブーストを駆使し、ベースやドラムと分離した音像を作り出すことに成功しています。これは単なる機材選びではなく、彼自身の耳とプレイスタイルに裏打ちされた職人的なこだわりといえるでしょう。
また、サスティニアックやコイルタップを積極的に活用する点も特徴的です。リードでは無限のように続くサスティンを活かし、バッキングではシングル的なシャープな音を選択。これにより、曲ごと・パートごとに表情をガラリと変えることが可能となっています。エフェクトに関しても、必要最小限の使用に留めつつ、ワウやピッチシフターを効果的に使うことで、楽曲のインパクトを増幅しています。
さらに、ミックス面での工夫としては「ダブルトラッキング+コイルタップの使い分け」が挙げられます。片方をハム、もう片方をシングルで録ることによって音の奥行きを演出し、SADSのサウンドに立体感を与えているのです。このアプローチは宅録やバンドアレンジにおいても非常に有効で、K-A-Zの音作りを研究する人にとって大きな学びとなる部分でしょう。
初心者がこの音に近づける際は、Schecterの廉価版7弦モデルやBOSSのKatanaアンプ、GE-7 EQやCS-3コンプレッサーといった手軽な機材を組み合わせるのが最も現実的です。重要なのは「機材を完全コピーすること」ではなく、「音を整理する意識」と「パートごとの音色の切り替え」を再現することです。そこにこそK-A-Zサウンドの本質があります。
総括すると、K-A-Zの音作りは「重さと抜け感のバランス」「最小限のエフェクトで最大の効果」「楽曲に応じた柔軟なセッティング」という3点に集約されます。SADSのサウンドを再現したい方は、この哲学を意識して音作りに取り組むことで、彼の音の核心に少しずつ近づけるはずです。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
ギター(すべてSCHECTER製)
Spacious AC-KZ(シグネイチャーモデル)
アルダーボディ、メイプルネック、ローズウッド指板。H-S-H配列(フロント:サスティニアック、センター:Seymour Duncan SSL-5、リア:Seymour Duncan SH-4)。コイルタップ対応。
Hellraiser C-7 FR
マホガニーボディ&ネック、ローズウッド指板。PUはフロント:サスティニアック、リア:EMG 707-TW(コイルタップ対応)。
CUSTOM C-7 FR
マホガニーボディ、メイプルネック、エボニー指板。PUはフロント/リアともにEMG 707-TW。
Hellraiser V-7 FR
Vシェイプの7弦。マホガニーボディ&ネック、ローズウッド指板。PUはEMG 707-TW×2。
Hellraiser V-8
Vシェイプの8弦。最低音F#、SADS「EVIL」などで使用。
Damien 7(初期使用)
マホガニーボディ、メイプルネックのセットネックタイプ。後にサスティニアック+Duncan PUへ換装。
その他:Hellraiserノントレモロタイプ、Ibanez Steve Vaiモデルなども所有。
特徴的ポイント
全ギターのEMGピックアップはコイルタップ可能モデルを採用。バッキングではシングルコイル的なシャープさ、ソロではハムの太さを使い分け。
アンプ
Hughes & Kettner CORE BLADE
現在のメイン。4ch構成、6L6パワー管、デジタルエフェクト/MIDI対応。
Hughes & Kettner GrandMeister 36
小型でライブにも使用。クリーン/クランチ担当。
Hughes & Kettner Tube Meister 5
サイレントレコーディング対応。ソロアルバムでメイン使用。
過去使用:Hughes & Kettner WARP X(コアブレード以前のメイン)。
エフェクター
Providence PEC-2(プログラマブル・スイッチャー)
Morley Bad Horsie II(スティーヴ・ヴァイモデル/スイッチレスワウ)
Morley Little Alligator(ボリュームペダル)
Jim Dunlop Cry Baby 535Q(ワウ/クローム仕様)
Digitech Whammy DT(ピッチシフター/トゥルーバイパス)
Carl Martin Compressor/Limiter(コンプレッサー)
Carl Martin Classic Flanger(コーラス的使用)
MXR KFK 10-Band EQ(低域カットでキレを出す)
Eventide PitchFactor(ハーモナイザー)
過去使用:BOSS SD-1、Sobbat Phase Breakerなど
レコーディング機材
sE Electronics guitaRF(リフレクションフィルター)
sE Electronics X1 R(リボンマイク)
Avid Eleven Rack(アンプシミュレーター)
ケーブル
EX-PRO FAシリーズ(ライブ/歪みバッキング用)
EX-PRO FLシリーズ(リード/クリーン用)
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