始めに(特徴紹介)
ロードオブメジャーのギタリスト・近藤信政は、90年代後半〜2000年代前半の邦楽ロックシーンにおいて、ストレートで力強いギターサウンドを鳴らす存在として注目を集めました。代表曲「大切なもの」「心絵」などでは、タイトなリフワークと歌を際立たせる厚みのあるコードワークが特徴的です。
彼のサウンドは「攻撃的なディストーション」と「クリアで伸びやかなクリーン」の両立にあり、アンプを2系統で使い分けることにより実現されていました。MESA/BoogieのTriple Rectifierによる重厚な歪みと、Roland JC-120による透明感あるクリーンを曲によって切り替えるアプローチは、シンプルでありながらバンドの音像をしっかり支えています。
また、近藤信政のギタープレイは派手な速弾きや特殊奏法よりも、王道のバッキングに重点が置かれており、ギターサウンド自体の存在感が重要でした。そのため、ギター本体やアンプの選択、ピックアップの仕様変更など、機材のチョイスやカスタマイズがサウンドの核を担っています。
ロードオブメジャーの解散後も、Freedom Custom Guitar Research製のシグネチャーモデルやOrange Rockerverbを用いたサウンドメイクに取り組んでおり、時代とともに進化しながらも「直球ロックのギター像」を体現し続けています。
以下では、近藤信政の使用アンプ、ギター、エフェクター、そして音作りの工夫について、機材ごとの特徴を整理しながら解説していきます。
使用アンプ一覧と特徴【ロードオブメジャー・近藤信政】
近藤信政のサウンドの根幹を支えたのは、ロードオブメジャー時代から解散後にかけて使い分けられたアンプです。彼はシンプルな2系統運用を基本としており、「歪み用」と「クリーン用」を明確に分けていました。これにより、楽曲ごとに音色の切り替えをスムーズに行い、ボーカルを支えるバッキングと、楽曲のダイナミクスを両立させていました。
バンド全盛期には、MESA/Boogie Triple Rectifierが歪みのメインとして活躍しました。Triple Rectifierは3チャンネル仕様で、分厚い低域とパワフルなハイゲインサウンドが特徴。ロードオブメジャーの代表曲に見られる、骨太なリフと抜けの良いパワーコードサウンドは、このアンプによるものと言えます。
一方、クリーントーンはRoland JC-120を使用。定番ジャズコーラスの透明感あるクリーンは、アルペジオや静かなパートでの響きをクリアに表現しました。バンド全体の音が大きくても埋もれないJC-120の特性は、ツインギターやシンセと共存する邦楽ロックに最適でした。
また、サブアンプとしてHughes & Kettner製のヘッドも一部で使用されていたとされ、スタジオやライブ環境によって柔軟に切り替えていたと考えられます。
解散後には、Orange Rockerverb 100 MKIIを導入。Rectifierよりも中域が前に出て、ややビンテージ寄りのキャラクターを持つため、ソロ活動やバンド解散後のサウンドを支える存在となりました。ここでもクリーンは変わらずRoland JC-120を組み合わせ、伝統的な2系統運用を継続している点が彼のサウンド哲学を表しています。
まとめると、ロードオブメジャー期は「Rectifier×JC-120」のコンビで骨太ロックサウンドを構築し、解散後は「Rockerverb×JC-120」でより幅広い音作りに移行した、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
MESA/Boogie Triple Rectifier | MESA/Boogie | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | バンド期の歪みサウンドの要。ハイゲインながら抜けが良く、リフに最適。 |
Roland JC-120 | Roland | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | 透明感あるクリーンを担当。アルペジオや静かな曲で活躍。 |
Hughes & Kettner ヘッド | Hughes & Kettner | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | 一部ライブやスタジオでのサブ機材。詳細モデルは未確定。 |
Orange Rockerverb 100 MKII | Orange | Amazonで探す | ソロ期 | 近藤信政 | 解散後に導入。Rectifierよりも中域が前に出るキャラクターで表現力を拡張。 |
使用ギターの種類と特徴【ロードオブメジャー・近藤信政】
近藤信政のサウンドを語る上で欠かせないのが、その豊富なギターコレクションです。彼はバンド期から解散後まで、多様なギターを使い分けており、それぞれが楽曲やライブシーンで重要な役割を果たしてきました。特に「レスポール・カスタム」を軸としたロックなトーンと、アコースティックギターでの温かみある響きのバランスが、ロードオブメジャーらしい音像を作り上げています。
まずメインを務めたのは、Freedom Custom Guitar Research(FCGR)製の近藤信政モデル。レスポール・カスタムの仕様をベースに設計され、深野氏手巻きのピックアップを搭載するなど、本人のこだわりが詰め込まれた一本です。解散直後はEMGに換装していた時期もありましたが、現在はヴィンテージライクなPUに戻され、より有機的なサウンドを実現しています。主にレギュラーチューニングで使用されるため、スタジオワークでも信頼性が高い一本です。
また、Gibson Les Paul Customもバンド期の代表的な愛器です。半音下げチューニングの楽曲で主力として使われ、リアPUのカバーレス仕様やステンレスフレットへの打ち換えなど、実戦的なカスタマイズが施されています。過去にネック折れを経験しながらもリペアされ使い続けられたことからも、その思い入れの深さがうかがえます。
アコースティックでは、Gibson J-45(サイド/バックがローズウッドの個体)を使用。力強いストロークと歌心ある弾き語りにマッチしており、ロードオブメジャーのバラード曲やアコースティックセットに欠かせない存在でした。
初期にはGibson Les Paul Standardをライブで使用、また1stアルバム録音時にはFender Japan Stratocasterも確認されています。これにより、バンド黎明期のサウンドはより明るく、抜けの良い質感を持っていました。
さらに、Gibson Flying VやExplorerもTV出演やライブで登場しており、後期にはSCHECTERやFCGRのロングスケール機も導入。これらはダウンチューニング曲の作曲やライブアレンジで活躍しました。
まとめると、近藤信政は「レスポール系を主軸に、場面ごとにストラトやフライングVなどを補完的に使用する」スタイルを貫いており、実用性と個性の両立を意識していた、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Freedom Custom Guitar Research / Nobumasa Kondoモデル | FCGR | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキギター(LP Custom系) | メイン機。解散後にEMG→深野氏手巻きPUへ換装。 |
Gibson Les Paul Custom | Gibson | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキギター | 半音下げ曲で使用。PUカバーレス仕様、ステンレスフレット換装。 |
Gibson J-45(ローズウッドサイド/バック) | Gibson | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | アコースティックギター | 弾き語り・バラードで使用。温かみのあるストロークに最適。 |
Gibson Les Paul Standard | Gibson | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキギター | 初期ライブで使用。王道レスポールサウンド。 |
Fender Japan Stratocaster | Fender | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキギター | 1stアルバム録音で使用。明るく抜けの良い音色。 |
Gibson Flying V | Gibson | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキギター | TV出演で使用。ルックスとサウンドで存在感を発揮。 |
Gibson Explorer | Gibson | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキギター | ライブで使用。力強い低域を持つ個性的なモデル。 |
SCHECTER(後期ライブ) | SCHECTER | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキギター | 後期ライブで使用。よりモダンなサウンドを狙った一本。 |
FCGR ロングスケール機 | FCGR | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキギター | 主にダウンチューニング曲の作曲で使用。重低音を補強。 |
使用エフェクターとボード構成【ロードオブメジャー・近藤信政】
近藤信政の足元については、明確に機材名が特定されている情報はほとんど存在しません。一次情報や公式の機材解説においても、個別のペダルが紹介されていないため、エフェクターボードは極めてシンプルだったと考えられます。これは、MESA/Boogie Triple RectifierやRoland JC-120といったアンプそのものの音色を軸にサウンドを構築していたことが大きな要因です。
ただし、当時の邦楽ロック系ギタリストの一般的なリグ構成や、RectifierとJC-120を併用するセットアップの特性から、以下のようなペダル類が想定されます。まず必須となるのはチューナー。BOSS TU-2/TU-3などの定番ペダルチューナーはライブでの安定性から採用されていた可能性が非常に高いです。
また、ソロ時の厚みやリードを補強するためのディレイも想定されます。BOSS DD-3やDD-5といったシンプルなデジタルディレイは、当時の邦楽ロックシーンで標準的に使われていたモデルです。リードプレイやバラード曲での空間的広がりを演出するのに不可欠だったと考えられます。
さらに、Rectifierの前段に軽いオーバードライブやブースターを置き、歪みの粒立ちを整えるセッティングも考えられます。たとえば、BOSS SD-1やOD-3のような定番オーバードライブは、ゲインブースト用途として非常に相性が良く、ミッドレンジを持ち上げてバンドアンサンブルの中で抜けやすくする効果があります。
クリーントーンについては、Roland JC-120自体に内蔵されているコーラスを活用していた可能性が高いです。これにより、アルペジオやバラードパートでの広がりを簡潔に演出できます。外部ペダルとして追加コーラスを使用していた確証はありませんが、JC-120のステレオコーラスは十分にプロ仕様であり、信政のシンプルなスタイルに適していたといえるでしょう。
このように、近藤信政のボードは「チューナー+ディレイ+オーバードライブ/ブースター」を中心にした非常にコンパクトなものだったと考えられます。アンプ直のサウンドを最大限に活かし、必要最低限の補正を加えるだけという姿勢は、ロードオブメジャーの直球ロックサウンドを支える合理的なアプローチだったと想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
BOSS TU-3 | BOSS | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | チューナー | ライブでの必須機材。正確なチューニング維持に貢献。 |
BOSS DD-3 | BOSS | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | ディレイ | リードやバラードでの空間的広がりを演出。使用の可能性が高い。 |
BOSS SD-1 | BOSS | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | オーバードライブ | Rectifierの前段ブースト用途で使用が想定される。 |
BOSS OD-3 | BOSS | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | オーバードライブ | ゲインを持ち上げつつ音抜けを改善。SD-1と同様の役割が想定。 |
Roland JC-120内蔵コーラス | Roland | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | コーラス | アンプ内蔵機能。クリーントーン時に自然な広がりを演出。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【ロードオブメジャー・近藤信政】
近藤信政の音作りは、非常にシンプルで直球勝負なロックサウンドでありながら、楽曲ごとに緻密な工夫が施されています。特にMESA/Boogie Triple RectifierとRoland JC-120の2系統運用によるサウンド分けは、彼の音作りの核を成しています。歪みではパワフルで厚みのあるサウンド、クリーンでは透明感と抜けの良さを両立させることで、ロードオブメジャーの楽曲特有のメリハリを支えていました。
EQの面では、Rectifierを使用する際には低域を出しすぎず、ミドルをしっかり持ち上げるセッティングが考えられます。特にライブでは、低域を出しすぎるとベースと被ってしまうため、50〜80Hzあたりは少し抑え、100〜250Hzで芯を残しながらも、1kHz〜2kHzをブーストしてギターリフを前に出す調整が合理的です。これにより、バンド全体の中で「分厚く、かつ埋もれないギターサウンド」を実現していたと想定されます。
ハイゲインサウンドでは、Trebleを6〜7程度、Midを5〜6程度、Bassを4〜5程度に設定することで、抜けと迫力のバランスを取っていた可能性が高いです。Rectifierは低域が豊かすぎるアンプなので、低音を抑えめにするのがポイントでした。逆にスタジオ録音ではBassをやや多めにして厚みを出し、ミックス時にエンジニアが整えるケースもあったと考えられます。
クリーントーンについては、Roland JC-120の特徴である高域の煌びやかさを活かす設定が基本です。EQはTrebleをやや抑え、中低域を少し上げることで耳に刺さらない自然なアルペジオサウンドを作っていたと思われます。また、JC-120内蔵のステレオコーラスを使用することで、広がりのある空間的な響きを加え、静かなパートやイントロでの存在感を強めていました。
録音やミックスの段階では、ダブルトラッキングによる分厚いギターサウンドが積極的に取り入れられていたと推測されます。「心絵」や「大切なもの」などの楽曲では、左右にパンニングされた歪みギターが壁のような厚みを形成し、センターにはボーカルとアコースティックギターが配置される典型的な邦楽ロックの構成が確認できます。この場合、片側にRectifier、もう片側に別ギター(レスポールやストラト)を使うことで音の広がりを作る方法も一般的でした。
ソロパートでは、軽いディレイを加えることでリードの存在感を補強。ディレイタイムは300〜400ms程度のシンプルなセッティングが想定されます。過度な残響を避けることで、ボーカルを邪魔せずリードを際立たせるという工夫が見られたでしょう。リバーブについてはアンプ側のスプリングリバーブやPAでの後掛けが中心で、足元に専用リバーブを置いていた確証は見られません。
ライブPAの現場では、ギターをややミドル寄りにEQ処理し、バンド全体の音圧を支える形が一般的です。ロードオブメジャーの楽曲は疾走感のあるナンバーが多いため、ギターの音像が細すぎると迫力がなく、逆に低域を出しすぎると音が濁ってしまいます。そのため、PAエンジニアとの連携によって中域をしっかり確保し、バンドの推進力を担保する調整が徹底されていたと想定されます。
まとめると、近藤信政の音作りは「低域を整理しつつ中域を前に出すことで、ストレートなロックサウンドを際立たせる」ことが本質であり、クリーンと歪みを明確に使い分けるシンプルな構成こそが、ロードオブメジャーらしい力強いギターサウンドを支えていた、と想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【ロードオブメジャー・近藤信政】
ロードオブメジャーの近藤信政のサウンドを再現するにあたり、MESA/Boogie Triple RectifierやOrange Rockerverbといった高価なアンプ、FCGRのカスタムモデルなどを揃えるのは容易ではありません。しかし、初心者や中級者でも比較的安価な機材を組み合わせることで、その雰囲気に近い音を作ることは十分可能です。ここでは1万〜5万円台(上限10万円程度)の製品に絞り、再現性の高い機材を紹介します。
まずアンプシミュレーター系としておすすめなのはです。特に「BOSS Katana-50 MkII」は、ハイゲインからクリーンまで幅広く対応でき、内蔵エフェクトも豊富。Rectifierのようなモダンハイゲインも再現できるため、自宅練習から小規模ライブまでカバーできます。
また、マルチエフェクターとしてはやLine 6 POD Goが候補です。これらはOrangeやMesa Boogie風のアンプモデルを搭載しており、ディレイやオーバードライブを組み合わせることで「大切なもの」や「心絵」のようなサウンドを手軽に作り込めます。特にPOD Goは価格帯も手頃で、ロードオブメジャー風サウンドを作る初心者におすすめです。
オーバードライブについては、が最適です。これはプロアマ問わず定番のブースターで、Triple Rectifierの前に繋ぐような使い方を模倣できます。中域が自然に持ち上がる特性があり、バンドアンサンブルの中でギターがしっかり前に出る音作りが可能です。
ディレイはを推奨します。シンプルな残響からモダンなディレイまで幅広く対応でき、ソロパートの厚みを再現するのに十分です。セッティングは300〜400ms程度、フィードバックは浅めに設定すると、信政のソロで聴けるような存在感を再現できます。
アコースティックサウンドを再現する場合は、Fender Acoustasonic Player Telecasterのようなハイブリッドモデルもおすすめです。エレキとアコギの両方の質感を持つため、ロードオブメジャーのバラード曲や弾き語り風のサウンドに適しています。
まとめると、初心者が近藤信政の音に近づけるには「BOSS Katanaでアンプの基礎を作り、BOSS SD-1やDD-8で最低限のエフェクトを追加する」構成が最もコストパフォーマンスに優れたアプローチといえます。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ギター用アンプ | BOSS Katana-50 MkII | BOSS | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | モダンハイゲインからクリーンまで対応。Rectifier風サウンドも可能。 |
マルチエフェクター | Line 6 POD Go | Line 6 | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | 手頃な価格帯でMesa/Orange系アンプモデルを収録。初心者に最適。 |
オーバードライブ | BOSS SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | 中域をプッシュする特性でRectifierブースト用途に最適。 |
ディレイ | BOSS DD-8 | BOSS | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | ソロの厚みやバラードに必須。シンプルな設定で信政風トーンに近づける。 |
アコースティックハイブリッド | Fender Acoustasonic Player Telecaster | Fender | Amazonで探す | ロードオブメジャー | 近藤信政 | エレキとアコギの両質感を持ち、バラード曲に対応可能。 |
総括まとめ【ロードオブメジャー・近藤信政】

ロードオブメジャーの近藤信政の音作りは、一見すると非常にシンプルですが、その裏には「楽曲を最大限に活かすための徹底した合理性」が存在しています。彼のサウンドの本質は、アンプ直系の力強いトーンと、最小限のエフェクトでまとめ上げる潔さにあります。バンドのメロディや歌詞が主役になるように、ギターはあくまで楽曲を支える柱として鳴っており、そのスタイルは王道ロックの真髄といえるでしょう。
使用ギターはレスポール・カスタム系を軸にしつつ、場面ごとにストラトやフライングVを取り入れる柔軟さも持ち合わせていました。これにより、歪みの厚みとクリーンの透明感を自在に切り替え、バラードから疾走感あるナンバーまで幅広く対応しています。さらに、アコースティックのJ-45を取り入れることで、楽曲全体に温かさと奥行きを加えていました。
アンプに関しては、ロードオブメジャー期の「MESA/Boogie Triple Rectifier × Roland JC-120」、そして解散後の「Orange Rockerverb × JC-120」という二系統運用が象徴的です。この組み合わせは「重厚なディストーション」と「クリアなクリーン」という二つの極を両立させることができ、直球勝負のロックサウンドに最適な選択でした。
エフェクターは必要最低限で、チューナー、ディレイ、オーバードライブ/ブースター程度に絞り込まれていたと想定されます。音の根幹をアンプに任せるスタイルは、シンプルでありながら非常に強力で、ロードオブメジャーの直線的なバンドサウンドに見事にマッチしていました。
もしこれから近藤信政のサウンドを再現したいギタリストがいるなら、「余計なものを足さず、アンプの個性を信じる」ことが最も重要です。低域を整理して中域を前に出すEQ処理、シンプルなディレイでリードを引き立たせる工夫、そしてギター本体の個性を活かす意識があれば、ハイエンド機材がなくても十分に近い雰囲気を出せるでしょう。
つまり、近藤信政の音作りの核は「直球で嘘のない音」。それは、彼自身のプレイスタイルとロードオブメジャーの楽曲世界観が融合して生まれたサウンドであり、シンプルだからこそリスナーに強烈な印象を残し続けているのです。これからコピーや音作りを試みる人は、彼のように“曲に寄り添うギター”という視点を持ち続けることが再現の近道になるはずです。
“`
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
ギター
Freedom Custom Guitar Research / Nobumasa Kondoモデル(LP Customスペック・メイン)。備考:解散後に一時EMGへ換装→現在はFCGR深野氏の手巻きPUに換装。主にレギュラー・チューニングで使用。
ウィキペディア
Gibson Les Paul Custom(半音下げ曲で主力。リアPUカバーレス、ステンレスフレットに打ち換え、過去にネック折れ経験あり)。
ウィキペディア
Gibson J-45(サイド/バックがローズウッド個体)。
ウィキペディア
Gibson Les Paul Standard(初期ライブ)。
ウィキペディア
Fender Japan Stratocaster(1stアルバム録音)。
ウィキペディア
Gibson Flying V(TV出演時)。Gibson Explorer(ライブ使用)。SCHECTER(後期ライブ)。加えてFCGRのロングスケール機(主にダウンチューニング用の作曲で使用)。
ウィキペディア
アンプ
(ロードオブメジャー期)MESA/Boogie Triple Rectifier=歪み、Roland JC-120=クリーン。サブで Hughes & Kettner ヘッド(歪み)。
ウィキペディア
(解散後)Orange Rockerverb 100 MKII=歪み、Roland JC-120=クリーンの2系統運用。
ウィキペディア
エフェクター
未特定(確証情報なし):一次情報・公的出典で個別ペダル名の記載は見当たりませんでした。ライブ/録音リグの構成(Rectifierで歪み、JC-120でクリーン)から、足元は最小限である可能性が高いと判断します。
ウィキペディア
想定(根拠つき):同時代・同構成の国内ロック系セットアップに照らすと、
チューナー(BOSS TU-2/TU-3等)、
ディレイ(ソロ/厚み用。BOSS DD系など一般的選択肢)、
ブースター/軽いOD(Rectifierの前段プッシュ用)、
コーラス(クリーン時はJC-120内蔵使用が通例)
を中心にしたシンプルなボードがもっとも合理的です。※本段は仕様推定であり、確定情報ではありません。
コメント