始めに(特徴紹介)
レミオロメンのフロントマンであり、ギタリストとして独自のサウンドを築き上げてきた藤巻亮太(藤くん)。彼のプレイスタイルは、叙情的でメロディアスなフレーズを主体としながらも、ロック的な厚みや存在感を兼ね備えている点が大きな特徴です。
代表曲『3月9日』『粉雪』『Wonderful & Beautiful』などでは、シンプルでありながらも楽曲を際立たせるギターアレンジが聴けます。特にクリーントーンや軽く歪んだクランチサウンドの使い分けが絶妙で、歌心を支えるギターの在り方を体現していると言えるでしょう。
また、最新のソロ活動やアルバム『Sunshine』においても、藤巻のサウンドは「温かさ」と「透明感」を兼ね備えています。ここで重要なのは、単に機材のスペックだけではなく、「曲の世界観に合わせた音作り」という哲学です。彼のギターは、コードワークやアルペジオを軸にしつつ、時に12弦やアコースティックを織り交ぜることで独特の浮遊感を生み出しています。
リスナーから注目される理由のひとつは、「派手なテクニック」ではなく「音色そのもの」で感情を揺さぶる点です。使用ギターやアンプ、ペダル類は確かに重要ですが、最終的には「歌を支えるギター」という軸を忘れない姿勢こそが藤巻の魅力です。
本記事では、藤巻亮太(レミオロメン)の音作りを徹底的に解説し、アンプ・ギター・エフェクターの機材リストや、音作りのポイントを整理していきます。ファンの方はもちろん、同じようなサウンドを再現したいギタリストにとっても有益な参考資料になるはずです。
以下からは、アンプ・ギター・エフェクターの詳細解説を順に進めていきます。
使用アンプ一覧と特徴【レミオロメン・藤巻亮太】
藤巻亮太(レミオロメン)のサウンドを支える大きな要素のひとつがアンプ選びです。彼の音は、クリーンからクランチまで幅広く対応しつつも「透明感」「温かみ」「奥行き」を兼ね備えています。その基盤には、レコーディングとライブでの使い分けが反映されています。
まず、藤巻のメインアンプといえばMatchless DC-30です。これはレミオロメン時代から使用されている代表的なアンプで、『Sunshine』のレコーディングでも基本となるサウンドを担っています。EL84管特有の艶やかな中域と、強いアタック感が特徴で、アルペジオでもコードストロークでも楽曲に厚みを加える存在感を持っています。特に「粉雪」のような繊細なアルペジオから、「太陽の下」のような力強いストロークまで対応できる万能さがあります。
さらに注目されるのがBlankenship Amps The MiniLeeds 21 CarryOn Head & Cabinetです。こちらはプレキシ系アンプで、マッチレスとは違った質感を持ちます。『Sunshine』後半のレコーディングでは、このアンプとFender Mustang(66年製)の組み合わせが使用され、よりロック寄りで歯切れの良いトーンを実現していました。クラシックロック的なドライブ感をプラスしつつも、藤巻の歌心を壊さない絶妙なセッティングが光ります。
ライブ用としてはVOX AC30も使用されています。AC30はビートルズやブリティッシュロックの象徴的なアンプで、煌びやかなクリーンと軽いドライブサウンドが得意です。ステージ写真からもその使用が確認されており、レミオロメンのライブサウンドを支えてきたことがわかります。特に大規模な会場ではAC30の抜けの良さが生かされ、バンドアンサンブルの中でも埋もれない音を届けています。
さらに、藤巻は一部でMarshall JMP-1(プリアンプ)+Marshall EL34 100/100(パワーアンプ)を組み合わせて使用していたとされます。これはラックシステムで構築されるプロフェッショナルな環境向けの組み合わせで、豊かな歪みと安定感のある音圧が魅力です。ソロやバンドアンサンブルを強調する際に活用されたと考えられます。
これらのアンプ選びには一貫した思想があり、「歌を邪魔せず、かつ存在感を失わない」バランスを追求しています。Matchlessでの基本トーン、Blankenshipでのスパイス、VOXでのライブ適応力、Marshallでの厚み。いずれも藤巻の音楽性に応じた選択であり、曲ごとにアンプを使い分けることで幅広いサウンドを表現しています。すべてを総合すると、「透明感のある中域と伸びやかなコード感を重視したアンプセッティング」と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
Matchless DC-30 | Matchless | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | メインアンプ。『Sunshine』やレミオロメン時代の核となるトーン。 |
Blankenship Amps The MiniLeeds 21 CarryOn | Blankenship | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | プレキシ系。『Sunshine』後半で使用。Mustangと組み合わせ。 |
VOX AC30 | VOX | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | ライブ用。ブリティッシュクリーンでステージを支える。 |
Marshall JMP-1 + EL34 100/100 | Marshall | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | ラックシステム。歪みと音圧強化。ライブ・スタジオで一部使用。 |
使用ギターの種類と特徴【レミオロメン・藤巻亮太】
藤巻亮太(藤くん)のギターコレクションは、レミオロメン時代からソロ活動に至るまで「楽曲に寄り添う音色」を追求してきた歴史そのものです。彼の選ぶギターは、単なる見た目やブランドではなく、曲ごとの世界観や響きを最優先にしていることが特徴的です。ここでは、実際に使用が確認されているギターとその音の特徴を詳しく見ていきます。
代表的なのはFender 1962 Telecaster(White Blonde)です。アルバム『Sunshine』ではメインで使用され、歯切れの良いカッティングから太いリードまで幅広く対応しました。P-90ではなくシングルコイル特有のキレが特徴で、明るい中にも力強さがあるサウンドを提供します。爽快感のあるストロークで「藤巻らしい透明感」を表現するギターといえるでしょう。
Rickenbacker 1967 365も長年愛用しており、独特の軽快で艶やかなサウンドが魅力です。アルペジオを多用する楽曲では特に映え、「粉雪」「Wonderful & Beautiful」などでその存在感を発揮。リッケンバッカーならではの煌びやかなトーンは、藤巻のメロディアスな歌声と非常に相性が良いです。
加えて、Gibson 1954 Les Paul Model(ゴールドトップ)は『オオカミ青年』から使用が確認されており、太くて存在感のあるサウンドを持ちます。リッケンやテレキャスに比べるとより厚みのある中低域が特徴で、バンドアンサンブルの中でも強く前に出るサウンドが得られます。
さらに、Rickenbacker mid 1960s 360-12(12弦)は「花びらのメロディー」で使用され、爽やかで切ない響きを演出。12弦特有の広がり感と独特の倍音が、楽曲の世界観を強調しました。また、同じ12弦系ではGiffin 12弦アコースティックも「裸のOh Summer」で登場しており、アコースティックでも藤巻の音楽性に不可欠な「広がり」を支えています。
録音ではFender Custom Shop Stratocaster(1962スタイル)も使用され、ダビングやサウンドバリエーションに活用。「万能すぎて頼りすぎ注意」と本人が語るほど、スタジオワークでは重宝されていました。また、Fender Mustang(1966年製)は『Sunshine』の「オウエン歌」で登場し、独特の軽快なトーンで楽曲に新しい表情を与えています。
アコースティックギターでは、Martin D-18とGibson J-45がメインとして活躍。D-18は乾いた明るい響きでアルペジオに最適、J-45は温かみと厚みのあるサウンドで弾き語りやバラードで重用されてきました。
最後に、Gibson Les Paul Standard(学生時代に入手)は、奥田民生に憧れて購入した一本。2021年には奥田本人のサインも入り、藤巻の音楽人生を象徴する特別なギターとなっています。
これらのギターの選択は「楽曲に最適な音を探す」という一貫した姿勢から来ており、派手さよりも「響き」「透明感」「存在感」を重視したセレクションです。総合的に見ると、藤巻亮太のギターは「歌を支え、楽曲の情景を描くための道具」であり、用途に応じて最適な一本を使い分けていると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Fender 1962 Telecaster(White Blonde) | Fender | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | エレキギター | 『Sunshine』でメイン使用。歯切れ良く太い音。 |
Rickenbacker 1967 365 | Rickenbacker | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | エレキギター | 独特の軽快なサウンド。アルペジオ主体の曲に最適。 |
Gibson 1954 Les Paul Model(ゴールドトップ) | Gibson | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | エレキギター | 『オオカミ青年』で使用。太く存在感ある音。 |
Rickenbacker mid 1960s 360-12 | Rickenbacker | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | 12弦エレキギター | 「花びらのメロディー」で使用。爽やかで切ない響き。 |
Fender Custom Shop Stratocaster(1962スタイル) | Fender | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | エレキギター | ダビング用。万能でスタジオ向け。 |
Fender Mustang(1966年製) | Fender | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | エレキギター | 『Sunshine』の「オウエン歌」で使用。 |
Martin D-18 | Martin | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | アコースティックギター | アルペジオや弾き語りで使用。乾いた明るい響き。 |
Gibson J-45 | Gibson | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | アコースティックギター | 温かみのある響きで定番。バラードで多用。 |
Giffin 12弦アコースティック | Giffin | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | 12弦アコースティック | 「裸のOh Summer」で使用。爽快感ある響き。 |
Gibson Les Paul Standard(学生時代に入手) | Gibson | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | エレキギター | 学生時代に奥田民生へ憧れて購入。2021年に奥田本人のサイン入り。 |
使用エフェクターとボード構成【レミオロメン・藤巻亮太】
藤巻亮太のサウンドを語る上で欠かせないのが、彼のペダルボード構成です。アンプやギターの持ち味を生かしながらも、細やかなニュアンスを加えるために選ばれたエフェクターは、いずれも「歌を引き立てる音作り」に貢献しています。ボード構成はシンプルながらも実戦的で、曲ごとに適切にエフェクトを切り替えるスタイルを採用しています。
接続順は明確で、①〜⑧が直列、⑨チューナーのみが①のチューナーアウトから分岐しています。まず入り口にはShin’s Music Baby Perfect Volume 250kが置かれ、演奏中のダイナミクスコントロールを可能にしています。次にProvidence Velvet Compで音の粒を揃え、クリーンの美しさを強調。これによりアルペジオやバラード曲での繊細なタッチも失われることなく表現されます。
歪み系は3種類用意されており、それぞれキャラクターを使い分けます。Pete Cornish Linear Boost & Line Driverは音量と芯を補強するブースターとして機能し、ソロやバンド全体の中で埋もれない存在感を発揮します。Z.Vex ’59 SoundはFender Bassmanを模したオーバードライブで、ヴィンテージ感のある温かい歪みを演出。さらにVemuram Jan Rayは現代的なクリーントーン〜クランチ向きのオーバードライブで、艶やかな中域を付与します。
モジュレーション系ではStrymon Mobiusが重要な役割を果たしています。「裸のOh Summer」ではフェイザーとして使用され、楽曲に彩りを与えています。藤巻は過度なエフェクトではなく、必要な場面で「空気感」を変えるような使い方をしているのが特徴です。さらに空間系としてEventide TimeFactor(ディレイ)とStrymon Flint(リバーブ/トレモロ)を組み合わせています。特に「大地の歌」ではFlintのトレモロが印象的に響き、楽曲のダイナミズムを強調しました。
最後にKORG Pitchblack Customがチューナーとして組み込まれており、演奏の安定性を支えています。このチューナーは視認性が高く、ライブ現場でも使いやすいモデルです。
全体を通して見ると、藤巻のボードは「必要最小限で多彩な表情を出す」構成です。歪み系を複数備えることで楽曲ごとのキャラクターを変えつつ、モジュレーションと空間系は歌を包み込むように配置。決して派手ではありませんが、楽曲の温度感や情景に寄り添うサウンドを実現していると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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Shin’s Music Baby Perfect Volume 250k | Shin’s Music | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | ボリュームペダル | 演奏中のダイナミクスコントロール用。 |
Providence Velvet Comp | Providence | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | コンプレッサー | クリーントーンを整え、粒立ちを強調。 |
Pete Cornish Linear Boost & Line Driver | Pete Cornish | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | ブースター | 音量と芯を補強。ソロで存在感を発揮。 |
Z.Vex ’59 Sound | Z.Vex | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | オーバードライブ | Fender Bassman系の温かい歪みを再現。 |
Vemuram Jan Ray | Vemuram | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | オーバードライブ | 現代的で艶やかな中域。クランチで多用。 |
Strymon Mobius | Strymon | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | モジュレーション系 | フェイザーやフランジャー。特に「裸のOh Summer」で使用。 |
Eventide TimeFactor | Eventide | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | ディレイ | 高品位なディレイ。アルペジオの奥行きを強化。 |
Strymon Flint | Strymon | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | リバーブ/トレモロ | 「大地の歌」でトレモロとして使用。 |
KORG Pitchblack Custom | KORG | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | チューナー | 視認性の高いステージ用チューナー。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【レミオロメン・藤巻亮太】
藤巻亮太(藤くん)のギターサウンドは、アンプ・ギター・エフェクターの組み合わせだけでなく、EQのセッティングやレコーディング/ライブでのミックス処理にまで意識が行き届いています。彼の音作りの本質は「歌を包み込み、楽曲に奥行きを与える」という点であり、そのために繊細な調整が施されています。
まずアンプの設定について、藤巻はMatchless DC-30をメインにすることが多く、EQは「中域を強調しつつ、低域をタイトに抑える」傾向があります。具体的には、Bassは4程度に絞り、Middleは6〜7、Trebleは5〜6あたりを基本値とすることが多いと考えられます。これにより、コードを弾いても音が濁らず、歌を邪魔しないクリアなバッキングが実現されます。リードパートに移る際はブースターや歪み系を活用し、中域のハリをさらに強調して前に出す調整がされています。
Blankenship MiniLeeds 21を使用する際は、よりロック寄りのセッティングになります。ここではTrebleを上げ気味にして歯切れの良いカッティングを強調し、Presenceを高めてブライトなトーンを出しています。Fender MustangやTelecasterと組み合わせると、楽曲の後半や盛り上がり部分で一層のドライブ感を演出できます。
空間系の扱いも藤巻のサウンドにおいて重要です。Eventide TimeFactorでのディレイは、テンポに同期させたクォーターノートディレイを基本にし、アルペジオではフィードバックを抑えめに設定して「残響が溶けるような響き」を作り出します。ソロではディレイタイムを少し長めに設定し、広がり感を持たせることが多いと想定されます。Strymon Flintでは、プレート系リバーブを中心に使い、残響の深さを中程度に調整することで、歌とギターが自然に溶け合う空気感を演出します。
また、特定の楽曲ではモジュレーションを活用しています。「裸のOh Summer」ではStrymon Mobiusのフェイザーを用いて爽やかさを演出し、「大地の歌」ではFlintのトレモロを強調して曲全体に揺らぎを加えました。これらは決して派手ではなく、曲の雰囲気を引き立てるための「味付け」として使用されています。
ミックスの観点では、藤巻のギターは「左右に大きく広げすぎない」のが特徴です。アコースティックギターをLRに配置しつつ、エレキはセンター寄りに据えることで、歌の輪郭を崩さないバランスをとっています。必要に応じてハイパスフィルターを100Hz付近に設定し、不要な低域をカット。これによりベースやキックと被らず、クリアな中域が確保されます。高域は5〜8kHz付近を軽く持ち上げ、アルペジオのきらめきを強調しています。
曲ごとの使い分けも見逃せません。例えば「粉雪」では、クリーンにコンプレッションを軽くかけ、ディレイを薄く加えることで「雪が舞うような浮遊感」を演出。「太陽の下」では歪みを強め、ストロークの力強さを出しています。「3月9日」ではアコースティックギターをメインに据え、EQで中域をやや抑えてボーカルを前に出す調整がなされていると考えられます。
ライブにおいては、PAが重要な役割を果たします。ステージ上のVOX AC30は抜けの良さを意識して配置され、PAではリバーブを控えめにして歌の明瞭度を重視する傾向が見られます。また、曲によってはギターをLRにパンニングして空間を広げる工夫もあり、ソロパートではリードギターをセンターに寄せる処理が行われています。
総合的に見ると、藤巻亮太の音作りは「中域を主体にした透明感」「空間系での情景描写」「曲ごとの的確なエフェクト選択」によって成立しており、歌を支えるために緻密に設計されていると想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【レミオロメン・藤巻亮太】
藤巻亮太の音作りは、Matchless DC-30やBlankenship、RickenbackerやヴィンテージのGibsonといった高価な機材によって支えられています。しかし、初心者や中級者が同じ機材を揃えるのは現実的ではありません。ここでは、比較的安価(1万円〜10万円程度)に入手でき、藤巻サウンドに近づけられる代替機材を紹介します。
まずアンプに関しては、VOX AC15C1やFender Blues Juniorが有力候補です。VOX AC15C1は藤巻がライブで使うVOX AC30の弟分的存在で、煌びやかで透明感のあるクリーンを再現可能。小規模なライブや自宅練習にも適しています。Fender Blues Juniorは、シングルコイル搭載のギターとの相性が良く、テレキャスやストラトでの藤巻らしい「爽やかなクランチ」を作りやすいです。
歪み系ペダルでは、BOSS BD-2 Blues DriverやFulltone OCDが有効です。BD-2はクリーンブースト〜クランチまで対応でき、「粉雪」や「3月9日」のような繊細なバッキングにぴったり。OCDは中域の押し出しが強く、ソロで前に出るときに藤巻のJan RayやZ.Vexに近いキャラクターを感じさせます。
モジュレーションは、マルチエフェクターでまとめるのがおすすめです。BOSS MS-3やLine6 HX Stompを使えば、藤巻が実際に使用するStrymon MobiusやEventide TimeFactorのような高品位なモジュレーション/ディレイ/リバーブを一台で再現できます。特にHX Stompは空間系の完成度が高く、「裸のOh Summer」のフェイザーや「大地の歌」のトレモロを十分に再現可能です。
アコースティックギターに関しては、YAMAHA FGシリーズやSeagull S6などがコストパフォーマンスに優れ、Martin D-18やGibson J-45の代替候補となります。明るく乾いたトーン、温かみのある低音が出せるため、弾き語りでも十分に藤巻らしい雰囲気を楽しめます。
チューナーやコンプレッサーなどの補助機材も含めると、BOSS TU-3やMXR Dyna Compで十分代用可能です。特にDyna CompはProvidence Velvet Compほどの上品さはないものの、クリーンの粒立ちを整える役割として実用的です。
これらの代替機材を組み合わせれば、10万円以内でも「藤巻亮太風」の音作りにかなり近づけることができます。重要なのは「中域の透明感」「アルペジオで埋もれない粒立ち」「楽曲ごとに表情を変える空間系の使い分け」を意識することです。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
アンプ | VOX AC15C1 | VOX | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | AC30の弟分。自宅〜小規模ライブで藤巻らしい透明感を再現。 |
アンプ | Fender Blues Junior | Fender | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | 小型チューブアンプ。シングルコイルと好相性で爽やかなクランチ。 |
オーバードライブ | BOSS BD-2 Blues Driver | BOSS | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | 繊細なクリーン〜クランチに最適。粉雪系の音作り向き。 |
オーバードライブ | Fulltone OCD | Fulltone | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | 中域の押し出しが強く、ソロで前に出るサウンド。 |
マルチエフェクター | BOSS MS-3 | BOSS | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | モジュレーション・ディレイ・リバーブをまとめて再現可能。 |
マルチエフェクター | Line6 HX Stomp | Line6 | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | 高品位な空間系を搭載。「裸のOh Summer」のフェイザー再現可能。 |
アコースティック | YAMAHA FGシリーズ | YAMAHA | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | コスパ抜群。Martin D-18風の乾いた響きを表現可能。 |
アコースティック | Seagull S6 | Seagull | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | 温かみのあるトーン。J-45に近い音色感を低価格で実現。 |
チューナー | BOSS TU-3 | BOSS | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | ライブ定番チューナー。Pitchblackの代替として十分。 |
コンプレッサー | MXR Dyna Comp | MXR | Amazonで探す | レミオロメン | 藤巻亮太 | クリーントーンの粒立ちを整える。Velvet Compの代替候補。 |
総括まとめ【レミオロメン・藤巻亮太】

藤巻亮太(藤くん)の音作りを振り返ると、その核心は「歌を支えるためのギターサウンド」にあります。ギターは単なるリード楽器ではなく、ボーカルの一部として空気感を形作り、楽曲全体の世界観を支える役割を担っています。そのため、派手な歪みや過度なエフェクトは用いず、あくまで「透明感」「温かさ」「楽曲に寄り添う響き」が優先されています。
機材面を整理すると、Matchless DC-30を中心にした中域重視のアンプサウンド、Fender TelecasterやRickenbackerによる煌びやかで爽やかなトーン、Providence Velvet CompやEventide TimeFactorといったペダルによる音の整え方が重要な要素でした。また「粉雪」「3月9日」といった代表曲では、ディレイやリバーブを控えめに使いながらも「情景を描く」ような音作りがなされています。
一方で「裸のOh Summer」や「大地の歌」などでは、フェイザーやトレモロを効果的に取り入れ、楽曲の雰囲気を広げています。つまり藤巻の音作りは「必要最小限のエフェクトで最大限の表現をする」という実践的なスタイルだといえるでしょう。
また、学生時代から使い続けるGibson Les Paul Standardや、奥田民生への憧れから手に入れた逸話のあるギターなど、機材にはストーリー性も強く反映されています。こうした背景が彼の音作りの説得力につながり、単なる機材紹介にとどまらず「藤巻らしさ」としてリスナーに届いているのです。
これから藤巻の音を再現したいギタリストにとって大切なのは、同じ機材を揃えることだけではなく、「音色で情景を描く意識」を持つことです。中域を丁寧に整える、空間系で曲の余韻を描く、歪みはキャラクターに応じて変える——これらを意識することで、藤巻らしいサウンドに近づけます。
最後に、藤巻亮太の音作りの本質を一言でまとめるなら、「歌と共鳴するギター」です。機材はそのための手段であり、選択の基準は常に「歌を邪魔しないこと」「楽曲を引き立てること」。その姿勢こそが、彼のサウンドを唯一無二のものにしているのだと総括できます。
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
藤巻亮太 使用機材まとめ
🎸 ギター
Fender 1962 Telecaster(White Blonde)
『Sunshine』でメイン使用。歯切れ良く太い音。
Rickenbacker 1967 365
レミオロメン時代から愛用。独特の軽快なサウンド。
Gibson 1954 Les Paul Model(ゴールドトップ)
『オオカミ青年』から使用。太く存在感ある音。
Rickenbacker mid 1960s 360-12(12弦)
「花びらのメロディー」で使用。爽やかで切ない響き。
Fender Custom Shop Stratocaster(1962スタイル)
ダビング用。万能だが“頼りすぎ注意”。
Gibson Les Paul Standard(学生時代に入手)
奥田民生に憧れて購入。2021年に奥田本人のサイン入り。
Fender Mustang(1966年製)
『Sunshine』の「オウエン歌」で使用。
Martin D-18
アコースティックギターのメイン。
Gibson J-45
アコースティックギターの定番。
Giffin 12弦アコースティック
「裸のOh Summer」で使用。
🔊 アンプ
Matchless DC-30
レミオロメン時代からのメインアンプ。『Sunshine』でも基本はこれ。ライブ写真でも確認。
Blankenship Amps The MiniLeeds 21 CarryOn Head & Cabinet
プレキシ系。『Sunshine』後半のレコーディングで使用。Mustangと組み合わせ。
VOX AC30(ライブ用)
一部ライブで使用。ステージ写真から確認。
🎛️ エフェクター(ペダルボード構成)
(画像と記事から統合)
Shin’s Music Baby Perfect Volume 250k(ボリュームペダル)
Providence Velvet Comp(コンプレッサー)
Pete Cornish Linear Boost & Line Driver(ブースター)
Z.Vex ’59 Sound(オーバードライブ/ブースト)
Vemuram Jan Ray(オーバードライブ)
Strymon Mobius(モジュレーション:フェイザー/フランジャー等)
Eventide TimeFactor(ディレイ)
Strymon Flint(リバーブ/トレモロ)
KORG Pitchblack Custom(チューナー)
👉 接続順は①〜⑧直列、⑨は①のチューナーアウトから分岐。
👉 歪み系は③④⑤をキャラクターで使い分け。
👉 「裸のOh Summer」のフェイザーは⑥Mobiusで対応。
👉 「大地の歌」では⑧Flintをトレモロとして使用。
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