始めに(特徴紹介)
尾崎豊は「15の夜」「I LOVE YOU」「卒業」といった名曲で知られる、日本を代表するシンガーソングライターです。
彼のサウンドの魅力は、シンプルながらも繊細なアコースティックギターの響きと、情熱的なエレキプレイが絶妙に混ざり合う点にあります。
ライブではアコースティックな弾き語りから、ロックバンドを従えた激しいサウンドまで幅広く対応し、その場の感情をギターで表現するスタイルが特徴的でした。
アコースティックギターではOvation Adamasを象徴的に使用しており、青・黒の2種類や12弦モデルを駆使して深みのあるアルペジオや力強いストロークを奏でました。
また、エレキではFender Telecasterを生涯にわたり愛用し、鋭いカッティングと枯れたトーンで観客を魅了しています。2019年にはカスタムショップから限定メモリアルモデルが製作されるほど、彼のギターサウンドは伝説化しています。
さらに注目すべきはエフェクターやラック機材の使い方です。BOSS SD-1を軸に、コーラスやオクターバー、ワウなどを組み合わせ、時に厚みを増し、時に鋭さを強調しました。
裏ではMesa BoogieやRockmanを組み込んだラックシステムを構築し、スタジオミュージシャンさながらの本格的な音作りをしていたことも知られています。
こうした背景から「尾崎豊の音作り」は、単なるシンガーソングライターの伴奏ギターに留まらず、一流のロックギタリストとしての姿勢を持っていたことを示しています。
本記事では、その使用アンプ・ギター・エフェクター、さらに音作りのセッティングまで徹底的に解説します。
使用アンプ一覧と特徴【尾崎豊・尾崎豊】
尾崎豊が使用したアンプは、シンプルながらも実用的で、彼のサウンドに大きく寄与していました。特にライブとレコーディングでの使い分けがはっきりしており、彼の音作りを支える重要な要素です。
まず、スタジオレコーディングにおいてはFender Vibro Champが多用されました。小型コンボアンプながら、真空管特有の温かみとナチュラルな歪みを得られるため、アコースティック寄りのサウンドや、歌を邪魔しないギター録音に適しています。特に尾崎豊のアルバム制作時には、このアンプを通したクリーントーンが録音に数多く残されていると考えられます。
一方、ライブでの主力はFender The Twinでした。このモデルは、当時のステージアンプとしては非常にパワフルで、広い会場でも十分な音量を確保できる点が特徴です。クリーントーンの透明感に加え、プッシュした際の太いクランチサウンドが、尾崎豊の情熱的な演奏を支えました。代表的なライブ映像では、Telecasterをこのアンプに直結、あるいは足元のBOSSコンパクトと組み合わせ、力強いカッティングを鳴らしています。
また、ラックシステムの一部としてMesa Boogie Studio Preampも導入されていました。Mesa特有の分厚いミッドレンジと、歌を邪魔しない柔らかいドライブ感を持ち合わせ、当時の一流ロックギタリストが好んで使ったモデルです。尾崎豊がこの機材を用いたのは「バンド編成でのロックサウンドに厚みを持たせるため」と推定され、シンプルなイメージの裏に緻密な音作りがあったことが伺えます。
さらに、ラックにはRockmanやAlesisのマルチエフェクトも組み込まれていたため、アンプ直結というよりは「プリアンプ+ラック+Fender The Twin」という構成で運用されていたと考えられます。これにより、当時の音楽シーンにおいては珍しいほど立体的なライブサウンドを生み出していたことが推測されます。
尾崎豊のアンプ選びは「小型でウォームなスタジオ用」と「大出力でステージ映えするライブ用」を使い分ける点が特徴的であり、特にライブでは強烈なカッティングを観客に届けるために、Fender The Twinが欠かせない存在となっていました。これらの機材構成からも、彼が単なるシンガーソングライターではなく、音響面でも一流のプロ意識を持ったギタリストであったことがうかがえます。
総合すると、尾崎豊のアンプ構成は「Vibro Champ=スタジオ」「The Twin=ライブ」「Mesa Boogie=ラック補強」という3本柱で成立していた、と想定されます。
使用ギターの種類と特徴【尾崎豊・尾崎豊】
尾崎豊の音作りにおいて、最も象徴的な存在がOvation Adamasシリーズです。青と黒の2本を所有しており、特に生前最後のライブで「ダンスホール」を弾き語りした際に使用されたことは有名です。また、12弦仕様のAdamas 1688-8もステージで確認されており、アルペジオやコードの響きに独特の深みを与えています。これらのギターは、彼のアコースティックサウンドの基盤を支えると同時に、視覚的にも尾崎の象徴となりました。
さらに、Ovation 1985-1やTokai TEA-80Dといったモデルも使用歴があり、場面によってギターを使い分けていたことが伺えます。特筆すべきは、Adamasから正式に「YUTAKA OZAKI Signature Model by Adamas 1681OZ」や限定20本のみ製作された「1685OZ」といったシグネチャーモデルが登場している点です。彼の影響力がいかに大きかったかを物語っています。
一方で、エレキギターにおいて最も愛用されたのはFender Telecasterです。特にバタースコッチカラーでブラックガード期仕様のモデルは、彼のステージで頻繁に使用されました。そのシンプルで力強いサウンドは、ストローク主体の尾崎豊の演奏に最適でした。
このモデルは2019年にFender Custom Shopからメモリアルエディションとして限定17本が製作されており、尾崎豊ファンやギタリストにとっては特別な存在です。
その他のエレキギターとしては、Bill Lawrence Trigger IIやTokai Telecaster、P-Project Stratocaster、さらにはPRS Custom系やEpiphone Sheraton-II Proなども使用していました。
また、リハーサルや楽屋では小型のFernandes ZO-3も手にしていたとされ、用途に応じて多彩なギターを選んでいたことがわかります。
尾崎豊のギター選びの特徴は「ステージでは見栄えと響き」「スタジオでは音質と録音映え」を意識していた点です。Ovation Adamasの煌びやかな響きと、Telecasterの鋭いカッティングが彼の音楽の二本柱であり、時代や楽曲ごとに最適なギターを使い分けていました。
総合すると、尾崎豊の音作りにおけるギターはアコースティック=Ovation、エレキ=Telecaster中心+多彩なサブ機材という構成で支えられていた、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Adamas 1687-5 / 1687-2 | Ovation | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | アコースティック | 青・黒モデルを所有、生前最後のライブで使用 |
Adamas 1688-8 (12弦) | Ovation | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | アコースティック12弦 | ライブで使用。独特の響きを演出 |
Ovation 1985-1 | Ovation | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | アコースティック | 補助的に使用されたモデル |
Fender Telecaster (Butterscotch) | Fender | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | エレキ | 最も愛用したエレキ。2019年に限定復刻 |
Bill Lawrence Trigger II | Bill Lawrence | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | エレキ | サブで使用 |
Epiphone Sheraton-II Pro | Epiphone | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | エレキ | ジャズ・ブルース的な楽曲で使用 |
Fernandes ZO-3 | Fernandes | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | エレキ(小型) | 楽屋やリハーサルで使用 |
使用エフェクターとボード構成【尾崎豊・尾崎豊】
尾崎豊は「ギターをシンプルに弾く人」というイメージが一般的ですが、実際には足元とラックを組み合わせた非常に本格的なエフェクトシステムを構築していました。
ライブの足元には定番のBOSSコンパクトペダル群を中心に配置し、ラックにはプロ仕様のプリアンプやマルチエフェクターを導入。結果として、繊細なアルペジオから力強いカッティング、さらには分厚い空間系まで幅広く音を作り出していました。
最も多用したのはBOSS SD-1 SUPER OverDriveで、Telecasterのシングルコイルに温かみのあるドライブを加え、歌を邪魔しないナチュラルな歪みを得ていました。
また、BOSS CE-3 Chorusはクリーンアルペジオ時に深みを与え、「I LOVE YOU」や「Forget-me-not」などバラードの名演で特に活躍したと推測されます。
加えて、BOSS OC-2 Octaverを導入することで音に厚みを加え、ベースラインを補強するような低音を得ることもありました。
表現力をさらに拡張するために、Jim Dunlop JH-1 Wah Pedalを使用し、ソロやダイナミックな展開での抑揚を演出しました。
音量調整にはGoodrich Volume Pedal 120を組み込み、アコースティック曲のフェードイン/アウトや繊細な抑揚付けに利用されていたと考えられます。
ライブ映像では、これらBOSSペダルに黒いカバーを付け、ステージ照明に映えるよう工夫していた様子も確認されています。
さらに注目すべきはラック構成です。Mesa Boogie Studio Preampを中心に、Rockman XPR / Smart Gate / Midi Octopusといったプロ仕様機材を組み合わせ、加えてAlesis Nano Compressor / Quadraverbによって音圧と空間処理を実現。電源管理にはFURMAN Power Conditioner、チューニングにはKORG Rack Tunerを導入していました。
このシステムにより、表面上はシンプルなパフォーマンスでも、裏側では一流のギタリスト顔負けの緻密な音作りが行われていたのです。
総じて尾崎豊のエフェクト構成は「足元=シンプルなBOSS中心」「ラック=プロ仕様の音圧・空間処理」という二層構造で成り立っていました。歌を主体としながらも、ギターの存在感を失わないために巧妙な音作りがなされていた、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
SD-1 SUPER OverDrive | BOSS | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | オーバードライブ | 最も多用。ナチュラルな歪みを付与 |
CE-3 Chorus | BOSS | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | コーラス | クリーントーンに深みを追加 |
OC-2 Octaver | BOSS | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | オクターブ | 低音域を補強し厚みを追加 |
JH-1 Wah Pedal | Jim Dunlop | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | ワウペダル | ソロや表現力の拡張に使用 |
Goodrich Volume Pedal 120 | Goodrich | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | ボリュームペダル | フェードイン/アウトの表現に利用 |
Mesa Boogie Studio Preamp | Mesa/Boogie | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | プリアンプ/アンプシミュレーター | ラックの核となるプリアンプ |
Rockman XPR / Smart Gate / Midi Octopus | Rockman | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | マルチエフェクター | ラックに組み込み、空間処理やノイズ制御を実現 |
Alesis Nano Compressor / Quadraverb | Alesis | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | コンプレッサー / 空間系マルチエフェクター | 音圧・空間処理に使用 |
KORG Rack Tuner | KORG | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | チューナー | ラックに組み込み、ライブ用に使用 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【尾崎豊・尾崎豊】
尾崎豊の音作りは、一見シンプルな弾き語りに聞こえるものの、実際にはEQやエフェクト、アンプの使い分け、さらにはPAやミックスに至るまで非常に緻密に構成されていました。
その背景には「歌を主役にしながらも、ギターを感情の代弁者として響かせたい」という明確なコンセプトがあり、機材構成やセッティングはすべてその目的に沿って調整されていたと考えられます。
まずアコースティックギターに関しては、Ovation Adamas特有のレンジの広さを活かすため、PA卓でローを軽くカットし(80〜100Hz付近を-3〜5dB)、中域(400Hz〜800Hz)を少し持ち上げる設定が多用されていたと推測されます。
これにより、歌声と干渉しやすい帯域を整理しつつ、ストローク時のアタック感を強調。特に「I LOVE YOU」や「Forget-me-not」などでは、空間系エフェクトとして軽いリバーブを加え、ホール全体に響かせるような立体感を持たせていました。
エレキギター(Fender Telecaster)に関しては、アンプ「Fender The Twin」のクリーンチャンネルを基本とし、BOSS SD-1で軽くブーストをかけるセッティングが主流でした。
EQでは、低域を引き締めつつ(100Hz以下をカット)、プレゼンスを少し強調することで、バンド全体の中でも埋もれない鋭いカッティングを実現。中域はナチュラルに残し、歌と混ざった際に力強さを増すよう工夫されていました。
ソロやイントロでは、ワウペダルをかけて中域を動的にコントロールし、表現力をさらに拡張しています。
ラックシステムを使用した際には、Mesa Boogie Studio Preampでミッドレンジを強調し、さらにRockman XPRで空間系を付加。
このセッティングは「卒業」や「シェリー」といったエモーショナルな楽曲で特に有効で、バンドサウンドの中でもギターの存在感を際立たせています。
また、Alesis Quadraverbを使ったディレイやリバーブは、ギター単体というよりも「バンド全体の空気感」を支える役割として使われ、歌と観客を繋ぐ空間処理の一端を担っていました。
録音現場では、Fender Vibro Champのクリーントーンが重宝され、オンマイクでダイレクトに拾った音をベースに、ミックス時にコンプレッサーで整えるアプローチがよく取られていたとされます。
コンプレッションはアタックを少し遅らせる設定(アタック30ms程度)、リリースを中速(200〜400ms)、スレッショルドを浅めに設定することで、演奏のニュアンスを保ちつつ歌との馴染みを最適化していました。
EQとミックスにおいて一貫しているのは「歌を最前面に置く」思想です。尾崎豊の声はハスキーで力強い特徴を持っているため、ギターは中高域(2kHz〜4kHz)を控えめにし、歌の抜けを邪魔しない設定が基本。
代わりにギターは1kHz前後に存在感を残すことで、歌と一体となるような響きを実現していました。
また、ライブでは曲ごとにEQやエフェクトを細かく変化させていたことも特徴的です。
「15の夜」ではSD-1を強めにかけて荒々しいストローク感を強調し、「Forget-me-not」ではCE-3で奥行きを加え、静けさと広がりを演出。「卒業」ではクリーントーンに薄いリバーブをかけ、歌詞のメッセージ性を引き立てています。
総じて尾崎豊の音作りは、決して派手な歪みや特殊効果ではなく、「歌とギターの調和」を軸にEQ・アンプ・エフェクトを最適化することでした。
その結果、観客は彼の声とギターを一体化した響きとして受け取り、シンプルながら心を揺さぶるサウンドが成立していた、と想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【尾崎豊・尾崎豊】
尾崎豊の音作りは、Ovation AdamasやFender Telecaster、Mesa BoogieやRockmanなど当時の一流機材を駆使した本格的な構成でした。
しかし、これらは現在入手困難かつ高価なモデルが多く、初心者や一般のプレイヤーがそのまま再現するのは現実的ではありません。
そこで、ここでは比較的安価かつ市販で入手可能な機材を使って「尾崎豊の音」に近づける方法を紹介します。
まずアコースティックギターの代替としておすすめなのは、Ovation Celebrityシリーズです。Adamasの系譜を持ちながら価格帯が抑えられており、エレアコとしてステージでもそのまま使用可能です。特に深胴モデルは低音の響きが豊かで、尾崎の弾き語りスタイルに近づけやすいでしょう。
また、12弦の響きを再現したい場合は、YAMAHA FG820-12など国産の12弦アコギがコストパフォーマンスに優れています。
エレキギターでは、Squier by Fender Classic Vibe Telecasterが最適です。Fender Telecaster直系の設計で、尾崎豊が愛用したブラックガード期仕様のサウンドに非常に近いトーンを持っています。価格も5〜7万円程度と手頃で、初心者から中級者まで扱いやすいモデルです。
セミアコ系を狙うなら、Epiphone Sheraton-IIが本家モデルの雰囲気を安価で再現できます。
エフェクターに関しては、尾崎豊が多用したBOSS製コンパクトをそのまま揃えるのが最も確実です。
・SD-1(オーバードライブ)
・CE-5 Chorus Ensemble(CE-3の後継)
・OC-5(最新オクターバー。OC-2の改良版)
・Cry Baby Wah(Jim Dunlop製ワウの廉価定番)
これらは1万円前後で購入でき、足元を組むだけで彼のライブ時の音色にかなり近づけます。
さらに「全部揃えるのは難しい」という方には、BOSS GT-1などのマルチエフェクターを推奨します。SD-1やCE系のシミュレーションを搭載しており、EQやコンプレッションまで調整可能。尾崎豊が使用していたラックシステムを簡略化しながら再現できます。
アンプに関しては、Fender The Twinの代替としてFender Champion 50XLが優秀です。クリーンからクランチまで幅広く対応でき、コンパクトで扱いやすい設計。自宅練習から小規模ライブまで活用できます。
また、スタジオ用にはFender Vibro Champ XDといった真空管アンプが音質・価格のバランスに優れ、尾崎のスタジオトーンに近づけます。
総じて「Adamasの煌びやかなアコギ音色=Ovation廉価版で代用」「Telecasterの鋭いカッティング=Squier Classic Vibeで再現」「エフェクトはBOSSコンパクト中心」「アンプはFender系のクリーン主体」という構成を押さえれば、10万円以内の予算でも十分に尾崎豊の音に迫ることが可能です。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
アコースティックギター | Celebrity Elite CE44 | Ovation | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | Adamasの廉価版。弾き語り用に最適 |
アコースティックギター(12弦) | FG820-12 | YAMAHA | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | 12弦アコギの響きを安価に再現 |
エレキギター | Classic Vibe Telecaster | Squier by Fender | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | Telecaster直系。鋭いカッティングに最適 |
エフェクター | SD-1 SUPER OverDrive | BOSS | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | 最も多用したオーバードライブ |
マルチエフェクター | GT-1 | BOSS | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | ラック+足元の統合的代替 |
アンプ | Champion 50XL | Fender | Amazonで探す | 尾崎豊 | 尾崎豊 | The Twinの代替。自宅からライブまで対応 |
総括まとめ【尾崎豊・尾崎豊】

尾崎豊のギターサウンドは、単なる伴奏ではなく「歌と同等に感情を語るもうひとつの声」でした。アコースティックではOvation Adamasを中心に煌びやかで芯のある響きを追求し、エレキではTelecasterの鋭さと枯れたトーンで熱量を伝える。その背後には、シンプルに見えて実は緻密に設計されたエフェクトボードとラックシステム、そしてEQやミックスにおける徹底した配慮がありました。
彼の音作りの本質は「歌を主役に置きながらギターで感情を補強すること」です。過度に歪ませず、必要に応じてクリーンに空間処理を施す。逆に、ストロークで爆発力を出す場面ではSD-1やMesa Boogieでしっかりと厚みを加える。そのバランス感覚が、尾崎豊独自のライブ体験を作り出していたのです。
再現のために意識すべき視点は、単に同じ機材をそろえることではなく、「歌を引き立てるためにギターをどう響かせるか」という姿勢です。たとえ廉価版のOvationやSquier Telecasterを使ったとしても、EQで歌声を邪魔しない帯域を抑え、コーラスやリバーブを適度に加えることで、尾崎豊らしい透明感のある響きを再現できます。
また、練習時にはエフェクトを最小限にし、自分のストロークやアルペジオのダイナミクスで表現力を高めることも、彼のサウンドに近づく大切なアプローチとなります。
そして何より重要なのは「表現の真剣さ」です。尾崎豊は単なるテクニックや音色の追求に留まらず、歌とギターに自身の人生や感情を注ぎ込みました。その姿勢こそが、多くの人の心を揺さぶった最大の理由であり、彼の音作りの核心と言えるでしょう。
機材を整えるだけでなく、「伝えたいことを音にする」という意識を持つことが、尾崎豊の音を追体験する最も近い道筋になるはずです。
総合すると、尾崎豊の音作りは「Adamas=煌びやかさ」「Telecaster=鋭さ」「BOSSコンパクト=表現の幅」「Mesa Boogie+ラック=厚みと奥行き」の組み合わせで成立していました。
これらを理解しつつ、手持ちの機材で応用することこそが、彼のサウンドを現代に蘇らせる鍵となるでしょう。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
アコースティック/エレアコ
Ovation Adamas Super Adamas 1687-5 / 1687-2 / 1688-8(12弦)
→ 青・黒の2種類を所有、生前最後のライブ(「ダンスホール」弾き語り)でも使用。
Ovation 1985-1
Tokai TEA-80D
シグネチャーモデル:「YUTAKA OZAKI Signature Model by Adamas 1681OZ」「Ozaki Yutaka Signature by Adamas 1685OZ(限定20本)」
エレキ
Fender Telecaster(Butterscotch/ブラックガード期仕様)
→ 最も愛用したモデル。2019年にはFender Custom Shopからメモリアルエディションが限定17本製作。
Bill Lawrence Trigger II
Tokai Telecaster
P-Project Stratocaster
PRS(Paul Reed Smith)Custom系・PGSモデル
Epiphone Sheraton-II Pro
Fernandes ZO-3(楽屋などで使用)
🔊 アンプ
Fender Vibro Champ(レコーディング用)
Fender The Twin(ライブ使用)
🎛️ エフェクター
足元(写真・証言より)
BOSS SD-1 SUPER OverDrive(最も多用)
BOSS CE-3 Chorus
BOSS OC-2 Octaver
Jim Dunlop JH-1 Wah Pedal
Goodrich Volume Pedal Model 120
足元写真では黒カバーを付けて照明映えを意識したBOSSコンパクト群を確認
ラック(写真より)
Mesa Boogie Studio Preamp
Rockman(Xpr, Smart Gate, Midi Octopus)
Alesis Nano Compressor / Quadraverb
FURMAN Power Conditioner
KORG Rack Tuner
→ ライブ時はこのラックシステム+足元のシンプルなコンパクトペダルという構成。
🎤 マイク
Shure SM58
Shure BETA58A
🎵 その他楽器・アクセサリー
ブルースハープ(ハーモニカ):HOHNER Special 20
ピアノ/カスタネット(弾き語りやレコーディングで使用)
✅ まとめ
尾崎豊さんは「シンガーソングライター」の枠を超え、ギター主体のライブパフォーマンスにおいて本格的な機材を使用していました。
アイコン的存在はOvation Adamas(青・黒モデル、12弦含む)。
Fender Telecasterは晩年まで愛用し、カスタムショップでシグネチャーも製作。
エフェクターは意外に多用しており、SD-1を軸にコーラス・オクターバー・ワウ・ボリュームを併用。
ラックシステムはMesa Boogie+Rockman+Alesisなど豪華構成で、当時の一流ギタリスト顔負け。
→ 世間的には「ギターをシンプルに弾く人」というイメージが強いですが、実際にはステージ裏で徹底した音作りをしていたギタリスト的側面を持っていたことがわかります。
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