【Noel Gallagher】Oasis風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)は、Oasis(オアシス)の中心人物であり、90年代UKロックを象徴するギタリストです。彼の音作りは決して複雑ではなく、シンプルなコードワークと大胆なサウンド構成で世界中のリスナーを魅了してきました。

代表曲「Wonderwall」ではアコースティックギターと空間系エフェクトを絡めた印象的な響きを、「Champagne Supernova」や「Don’t Look Back in Anger」では分厚いエレクトリックサウンドを鳴らし、Knebworth ’96での伝説的ライヴに結実しました。

ノエルのサウンドの特徴は「壁のように広がるコードサウンド」と「シンプルなフレーズに宿るメロディ感」です。シングルノートの速弾きよりも、堂々としたコードストロークにリバーブやディレイを重ねてアンセム的な雰囲気を作り上げるスタイルが中心。加えて、彼独特の低めのピッキングアタックとミックスでの定位もあり、他のギタリストとは一線を画しています。

また、90年代から2025年の再結成に至るまで、ノエルは数多くのギターとアンプを使い分けてきました。初期はEpiphoneセミアコを主体に、2000年代にはRickenbackerやGibson ES-355を導入、そして現在のツアーでは新たなLes Paul P-90モデルやシグネチャーRivieraを駆使しています。

そのサウンド傾向は、常に「ロックの大衆性」と「シンプルさ」を大切にしており、プロアマ問わず多くのギタリストが真似したくなるもの。特に、マーシャルやヴォックスのアンプを中心にした「生々しいクランチ~クリーン」が、Oasisらしい厚みを生み出しています。

以下では、アンプ、ギター、エフェクターの実機リストと特徴を掘り下げながら、音作りの再現方法を徹底解説していきます。

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使用アンプ一覧と特徴【Oasis・Noel Gallagher】

Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)の音作りにおいて、アンプの選択はサウンドの骨格を決定づける要素です。彼はOasis初期から現在の再結成ツアーに至るまで、MarshallやVox、Orange、Hiwattといった英国ロックを代表するブランドを多用し、シンプルながらも圧倒的な存在感を放つ音を作り出してきました。

初期『Definitely Maybe』期では、Marshall Valvestate 8080が主要なレコーディングアンプのひとつとして使用され、さらにWEM Dominator MkIIIをブレンドして独特のクランチトーンを得ていたとされています。この時期の音は粗削りながらもアグレッシブで、デビュー作に漂う荒々しい雰囲気を象徴しています。

ライブではVox AC50をヘッドとして複数所有し、当時流行していたVox Conquerorを一時的に導入するも、最終的にはAC50へとシフト。さらに1994年以降はOrange OR-120を併用し、爆音かつ厚みのある中域を強調したサウンドで観客を圧倒しました。Oasisサウンドの「壁のようなコード感」は、この組み合わせに大きく支えられています。

近年では、2018年以降にHiwatt Custom 50 2×12 Comboをメインとし、クリーン~クランチでの太さと解像度を活かしたサウンドを展開。さらに小型アンプとしてFender Blues Juniorを長年ブレンドしてきたという証言もあり、スタジオレコーディング時のニュアンス作りに貢献してきたと考えられます。

そして注目すべきは2025年のOasis再結成ツアーで公開されたバックライン。そこではMarshall Studio Vintage SV20C ×2Hiwatt Custom 50 ×2が組み合わされ、往年のブリティッシュロックを象徴する迫力と、最新機材による安定した音響を両立させています。この構成は、過去のノエルが追い求めてきた「分厚いクランチと広がりのあるクリーン」の集大成とも言えます。

まとめると、ノエルのアンプ遍歴は「荒削りなValvestate期 → 爆音のOrange期 → 解像度の高いHiwatt期 → 再結成でのMarshall+Hiwatt併用期」と進化してきたことが分かります。これらの選択は、常にスタジアム規模の会場で「シンプルなコードを最大限に響かせる」という目的に即したものであり、彼の音楽性を体現していると想定されます。

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Marshall Valvestate 8080MarshallAmazonで探すOasisNoel Gallagher『Definitely Maybe』期の録音に使用された代表的アンプ。
WEM Dominator MkIIIWEMAmazonで探すOasisNoel GallagherValvestateとブレンド使用。荒削りな質感を補強。
Vox AC50VoxAmazonで探すOasisNoel Gallagherツアー用に複数所有。Conquerorの代替として安定使用。
Vox ConquerorVoxAmazonで探すOasisNoel Gallagher短期間使用。のちにAC50へ移行。
Orange OR-120OrangeAmazonで探すOasisNoel Gallagher1994年頃からライヴ常用。厚みのある爆音サウンドを支える。
Hiwatt Custom 50 2×12 ComboHiwattAmazonで探すOasisNoel Gallagher2018年以降のメイン。クリーンの解像度に優れる。
Marshall Studio Vintage SV20CMarshallAmazonで探すOasisNoel Gallagher2025再結成ツアーで公開。Hiwattと組み合わせ使用。
Fender Blues JuniorFenderAmazonで探すOasisNoel Gallagherスタジオでのブレンド用。補助的に使用されてきたとされる。

使用ギターの種類と特徴【Oasis・Noel Gallagher】

a close up of an electric guitar on a table

Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)のサウンドを語る上で、最も印象的なのがギターの選択です。彼はOasisのキャリアを通じて、EpiphoneやGibsonといった王道ブランドのギターを使い分け、時代ごとに音色とヴィジュアルを変化させてきました。

まず初期の「Supersonic」や『Definitely Maybe』期では、Epiphone EA-250(赤セミアコ)Epiphone Les Paul(サンバーストLP)が使用され、ラフで生々しいブリットポップの幕開けを象徴しました。加えて、Johnny Marr(ザ・スミス)から借りたGibson Flying Vを使ったセッションも知られ、彼のキャリア初期における「借り物からのスタート」というロック的な逸話も残されています。

続く『(What’s The Story) Morning Glory?』〜Knebworth ’96期では、Epiphone Sheratonをベースにした「Union Jack」リフィニッシュ個体が象徴的。これは後にEpiphone “Union Jack” Supernovaとしてシグネチャーモデル化され、多くのファンにとって「ノエルといえばこのギター」と認識される代表機材です。分厚いコードストロークと英国旗のデザインが、Oasis黄金期を彩りました。

さらに重要なのがGibson ES-355 TD/SV。Bigsby搭載の赤いセミアコで、本人が「No.1」「No.2」として2本を所有し、2000年代以降のライヴを支えました。このギターは2022年にMurphy Labで200本限定復刻されるなど、ノエルにとって不動の象徴機となっています。また、2000年代にはRickenbacker 330(Maplegloや白ボディ)を使用し、Paul Weller譲りの個体も加わるなど、ブリットポップ同士のつながりを感じさせる選択も印象的です。

アコースティック面では、「Wonderwall」で使用されたGibson J-200や、「Adidas」ステッカーで有名なGibson J-150が欠かせません。特にJ-150は本人監修のシグネチャーとして2021年に限定200本が発売され、ファン垂涎の存在となりました。

2022年にはEpiphone Noel Gallagher Rivieraが正式にシグネチャーとして登場し、そして2025年の再結成ツアーではGibson Les Paul Standard “Black / P-90仕様”を導入。新旧のギターを融合させ、Oasis復活サウンドの軸を担っています。

総じてノエルのギター選びは、ヴィジュアル的な象徴性と分厚いコードサウンドを両立することに重点を置いているといえます。これらは「アコギでのアンセム」「セミアコでの分厚い壁」「レスポールでのロック的押し出し」といった役割を持ち、楽曲ごとの世界観に対応してきたと想定されます。

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Epiphone Sheraton(Union Jackリフィニッシュ)EpiphoneAmazonで探すOasisNoel GallagherセミアコースティックKnebworth ’96を象徴。後にSupernovaとして製品化。
Epiphone “Union Jack” SupernovaEpiphoneAmazonで探すOasisNoel Gallagherセミアコースティックシグネチャーモデル化。ファン人気が高い1本。
Epiphone EA-250EpiphoneAmazonで探すOasisNoel Gallagherセミアコースティック初期「Supersonic」期で使用。
Epiphone Les PaulEpiphoneAmazonで探すOasisNoel Gallagherレスポールタイプ『Definitely Maybe』初期で使用。
Gibson ES-355 TD/SVGibsonAmazonで探すOasisNoel Gallagherセミアコースティック2000年代以降の主力。Murphy Lab限定復刻あり。
Gibson Les Paul Standard “Black / P-90仕様”GibsonAmazonで探すOasisNoel Gallagherレスポールタイプ2025年再結成ツアーで使用。ロンドン限定カスタム。
Rickenbacker 330RickenbackerAmazonで探すOasisNoel Gallagherセミアコースティック2000年前後で使用。Paul Weller由来の白個体も有名。
Fender Telecaster(’60s Blondeなど)FenderAmazonで探すOasisNoel Gallagherソリッド(シングルカット)2000年前後のレコーディングで使用。
Gibson J-150GibsonAmazonで探すOasisNoel Gallagherアコースティック“Adidas”ステッカーで有名。シグネチャー限定200本あり。
Gibson J-200GibsonAmazonで探すOasisNoel Gallagherアコースティック「Wonderwall」で使用されたことで有名。
Gibson Flying VGibsonAmazonで探すOasisNoel GallagherソリッドJohnny Marr所有機を初期セッションで借用。
Epiphone Noel Gallagher RivieraEpiphoneAmazonで探すOasisNoel Gallagherセミアコースティック2022年発売の本人シグネチャーモデル。

使用エフェクターとボード構成【Oasis・Noel Gallagher】

Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)は「エフェクターを多用しないシンプルなスタイル」で知られていますが、その少数精鋭の選択は非常に効果的で、Oasis特有の分厚いコード感や浮遊感のあるサウンドを作り出してきました。彼のエフェクトボードは年代ごとに変化しながらも、ディレイやリバーブを軸に据えつつ、ブースターやオーバードライブで押し出しを加えるという一貫した方向性があります。

デビュー当時の『Definitely Maybe』期においては、ほとんどエフェクターを使わず、Roland RE-201 Space Echoを「唯一のエフェクト」として使用していたとされています。その後、本人が「20年使い続ける最強ディレイ」と語るBOSS DD-3 Digital Delayが加わり、Oasisサウンドに不可欠な空間処理を担う存在となりました。

90年代には、チューブを搭載した独特の押し出し感を持つSIB Echodriveをプリアンプ的に使用し、サウンドの基幹部分を強化。また、ソロやリードでのブーストにはIbanez TS9 Tube Screamerや、Kingsley Page Tube BoostPete Cornish SS-2などを導入したことも確認されています。

ワウに関しては、90年代にVox V847を使用し、再結成ツアー(2025年)ではDunlop Cry Baby Mini CBJ95を再びボードに戻しています。楽曲「Cigarettes & Alcohol」などではワウのフィルタリング効果が特徴的です。

また、彼の音作りで特にユニークなのはZVEX Lo-Fi Loop Junkyを3台も導入していた点。「D’You Know What I Mean?」「Champagne Supernova」「Rock ’n’ Roll Star」などでループ音を再生するために活用し、ライヴでの広がりや実験的な演出を可能にしていました。

空間系ではBOSS RV-3(のちにRV-5に移行、2025年再結成では再びRV-3がボード入り)、Strymon El CapistanTimelineEmpress Echosystemといった最新ディレイを導入し、近年のソロ活動やスタジオ録音ではモダンな空間処理も積極的に取り入れています。

これらの構成から見ても、ノエルのボードは「ディレイとリバーブを軸に、必要最低限のブースターやワウで彩る」というスタイルで一貫しています。過剰に歪ませず、広がりと厚みを前面に出すことが彼の哲学であり、その結果Oasisサウンドは唯一無二の存在感を放つことになったと想定されます。

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Roland RE-201 Space EchoRolandAmazonで探すOasisNoel Gallagherエコーデビュー作期の唯一のエフェクト。
BOSS DD-3 Digital DelayBOSSAmazonで探すOasisNoel Gallagherディレイ本人が「20年使い続ける」と語る代表的ディレイ。
SIB EchodriveSIBAmazonで探すOasisNoel Gallagherプリアンプ/アンプシミュレーターチューブ内蔵。基幹サウンドの押し出しに貢献。
Vox V847 WahVoxAmazonで探すOasisNoel Gallagherワウペダル90年代使用。代表曲でワウプレイを披露。
Dunlop Cry Baby Mini CBJ95DunlopAmazonで探すOasisNoel Gallagherワウペダル2025年再結成ツアーで再び使用。
Ibanez TS9 Tube ScreamerIbanezAmazonで探すOasisNoel Gallagherオーバードライブリードやソロの中域ブーストに使用。
Kingsley Page Tube BoostKingsleyAmazonで探すOasisNoel Gallagherブースタークランチ強化用。OD的用途で使用。
Pete Cornish SS-2Pete CornishAmazonで探すOasisNoel Gallagherオーバードライブソロでの分厚い押し出しに使用。
Strymon El CapistanStrymonAmazonで探すOasisNoel Gallagherディレイテープエコー風サウンドを再現。
BOSS RV-3 Digital Reverb/DelayBOSSAmazonで探すOasisNoel Gallagherリバーブ90年代使用。2025年再結成ツアーでも復帰。
ZVEX Lo-Fi Loop JunkyZVEXAmazonで探すOasisNoel Gallagherルーパー複数台使用。代表曲でループ再生を担当。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Oasis・Noel Gallagher】

brown and white guitar head stock

Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)のサウンドを再現するためには、ギターやアンプの選択に加えて、EQやミックスでの工夫が非常に重要です。彼の音作りは一見シンプルですが、実際には「コードを鳴らした時に会場全体を包み込む厚み」を意識した調整がなされています。

まずアンプの設定においては、クリーン寄りのクランチを基盤としています。MarshallやOrangeを使う際は、ゲインを過度に上げず、4〜5程度で抑え、中域を厚めにブースト。トレブルは6前後、ベースは5程度、ミドルは7〜8とすることで、コードをかき鳴らした時に耳に刺さらず、それでいて存在感を失わないサウンドを実現しています。特にHiwattでは解像度が高いため、ミドルを持ち上げることでより広がりが出ます。

曲ごとのEQの使い分けも見逃せません。例えば「Wonderwall」のようなアコースティック主体の曲では、アコギに軽くコンプレッションをかけ、ローをカットして中高域のストローク感を前面に押し出しています。一方、「Don’t Look Back in Anger」では、セミアコの厚みを活かすためにローを少し持ち上げ、同時にディレイとリバーブで奥行きを演出。これにより、シンプルなコードワークでも壮大なアンセム感を演出できるのです。

リードやソロパートでは、Ibanez TS9やCornish SS-2といったオーバードライブ系を使用し、中域をブースト。アンプのナチュラルクランチを活かした状態にプラスすることで、過剰に歪ませずに「前に出る」トーンを作っています。これにより、リードがコードの壁の中で埋もれることなく抜けてくる仕組みになっています。

スタジオでのミックスにおいては、ギターを左右にダブルトラックで振り分けるのが特徴です。例えば「Champagne Supernova」では、Epiphone Union JackとES-355を組み合わせて左右に配置し、中央にはアコースティックを置くことで、シンプルな進行ながら奥行きと厚みのあるサウンドを実現。これにディレイやリバーブを重ねることで、壮大な空気感を作り出しています。

また、ディレイの設定にも一貫性があります。BOSS DD-3やStrymon Timelineでは、300ms前後のショートディレイを使用し、リピートを少なめ(2〜3回)にして空間を広げすぎないようにしています。これにより、コードのアタックが明瞭に残りつつ、奥に残響が広がるというバランスが実現されます。ライブ時にはこのセッティングが特に効果的で、大会場でも音が濁らず、明瞭に響く要因となっています。

PAやエンジニアの工夫としては、ノエルのギターが常に「中域の柱」となるように設定されている点が特徴です。リアンプ処理で倍音を加えることや、リバーブをプレート系で調整して自然な空間感を持たせるなど、録音からライヴまで一貫した工夫がなされています。低域はベースとバスドラに譲り、ギターは100〜150Hzを軽くカットし、2kHz〜3kHz付近を少し持ち上げることで、ラジオや小型スピーカーでも存在感を保てる音像を実現しています。

総じて、ノエルの音作りの本質は「歪ませすぎずに中域を主体とすること」「ディレイとリバーブで奥行きを演出すること」「ミックスで左右の広がりを作りながらも中央に軸を置くこと」にあります。こうした工夫の積み重ねによって、彼のサウンドはシンプルなコード進行を超えた「アンセム」として成立していると想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【Oasis・Noel Gallagher】

Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)の音は、Epiphone SheratonやGibson ES-355、MarshallやHiwattなどプロ仕様の高価な機材によって支えられています。しかし、初心者や中級者でも「Oasisらしい分厚いコードサウンド」を再現する方法は存在します。ここでは比較的安価(1万〜5万円程度)で手に入る機材を紹介し、その理由や再現性について解説します。

まずギターに関しては、エピフォンやスクワイヤといったブランドが強い味方になります。ノエルの代表機材であるEpiphone Sheratonは新品だと高額ですが、代替としてはEpiphone Dotが適しています。セミアコ構造で中域が太く、ディレイやリバーブと組み合わせれば「Wonderwall」や「Don’t Look Back in Anger」のような雰囲気を十分に再現可能です。アコースティックを狙うならYamaha FGシリーズEpiphone EJ-200がコストパフォーマンスに優れています。

アンプは真空管モデルだと価格が高いため、まずはBOSS KatanaシリーズBlackstar ID:Coreといったモデリングアンプが現実的です。特にKatanaはブリティッシュ系クランチに強く、ゲインを控えめにして中域を持ち上げればノエル風のコード感を出せます。また、小型のFender Champion 40も、スタジオや自宅練習で扱いやすくおすすめです。

エフェクターに関しては、ノエルのサウンドを再現するうえで必須となるのはディレイリバーブです。BOSS DD-8はDD-3の後継機で、シンプルかつ多彩なディレイモードを備えており「20年使い続けられるディレイ」という彼の言葉を体感できます。リバーブはBOSS RV-6が手頃で、プレートやホール系を軽めにかければ「Champagne Supernova」の浮遊感を演出可能です。

オーバードライブは、Ibanez TS9はやや高価ですが、その代替としてMAXON OD808BOSS SD-1を選ぶと良いでしょう。いずれも中域を押し出すサウンドが特徴で、リードを前に出す用途に十分対応できます。ワウを試したい場合は、定番のJim Dunlop Cry Baby GCB95でOKです。

総じて、ノエルの音を再現するために重要なのは「歪みを抑えて中域を強調」「ディレイとリバーブで空間を作る」「セミアコやアコギで分厚いコードを鳴らす」という3点です。必ずしも高額なヴィンテージギターを揃える必要はなく、現代の入門〜中堅機材でも十分にOasisらしい雰囲気を味わえるといえます。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
ギターEpiphone DotEpiphoneAmazonで探すOasisNoel GallagherSheratonの廉価版でセミアコ構造。厚みのある中域が特徴。
アコースティックギターEpiphone EJ-200EpiphoneAmazonで探すOasisNoel GallagherJ-200の廉価版。Wonderwall風の響きが得られる。
アンプBOSS Katana-50 MkIIBOSSAmazonで探すOasisNoel Gallagherモデリングアンプ。ブリティッシュ系クランチが得意。
アンプFender Champion 40FenderAmazonで探すOasisNoel Gallagher小規模ライブや練習向き。クリーン〜クランチが扱いやすい。
ディレイBOSS DD-8 Digital DelayBOSSAmazonで探すOasisNoel GallagherDD-3後継。多彩なディレイを安価で再現可能。
リバーブBOSS RV-6BOSSAmazonで探すOasisNoel Gallagherプレートやホールリバーブで広がりを再現。
オーバードライブBOSS SD-1 Super OverDriveBOSSAmazonで探すOasisNoel Gallagher中域ブーストに最適。TS9の廉価代替。
ワウペダルJim Dunlop Cry Baby GCB95Jim DunlopAmazonで探すOasisNoel Gallagher定番ワウ。Cigarettes & Alcoholなどで再現可能。

総括まとめ【Oasis・Noel Gallagher】

まとめイメージ

Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)のサウンドを総括すると、その本質は「シンプルさの中にある壮大さ」と言えます。彼は技巧的な速弾きや複雑なエフェクトチェーンではなく、コードストロークとシンプルなフレーズを基盤に、アンプの自然な歪みと空間系エフェクトを組み合わせて「会場全体を包み込む音」を作り出してきました。

ギター面では、Epiphone Sheraton Union JackやGibson ES-355といったセミアコを主体に、アコースティックではJ-150/J-200を駆使。これらは単なる楽器以上に「Oasisの象徴」として機能し、ビジュアル面でもファンの記憶に深く刻まれています。アンプはMarshallやOrangeの荒々しさから、Hiwattの解像度へと進化し、2025年の再結成ではその両者を融合させる形で集大成を迎えました。

エフェクターに関しても、「使いすぎない」ことがノエルのスタンスです。BOSS DD-3やRV-3を中心に据え、必要最低限のオーバードライブやブースターで押し出しを加えるだけ。ZVEX Lo-Fi Loop Junkyを使った実験的な演出もありつつ、全体としては極めて堅実で、どの曲を演奏してもOasisらしさを失わないバランスを保っています。

音作りにおけるEQやミックスも重要で、特に「中域重視」と「ダブルトラッキングによる広がり」が特徴です。過剰に低域を盛らず、2〜3kHz付近を軽く持ち上げることで、スタジアム規模でも聴きやすく、ラジオやスマートフォンでも抜ける音像を実現。この設計思想は、ただのギターサウンドを「国民的アンセムの伴奏」に昇華させています。

初心者や中級者がノエルの音に近づく際に大切なのは、高価な機材を揃えることではなく、「歪みを控え、中域を大事にし、空間を演出する」という発想を持つことです。Epiphone DotやBOSS Katana、DD-8やRV-6といった市販の入門機材でも十分にOasisらしい響きを作り出せるのは、その哲学が普遍的だからです。

総じて、ノエル・ギャラガーの音作りの核心は「シンプルさの中に宿る壮大な広がり」です。それは彼のコードストローク、アンプの選択、EQの調整、空間系のセンス、そして何より「曲そのものの力」を信じる姿勢に支えられています。Oasis風の音を目指す人にとって最も重要なのは、単なる機材のコピーではなく、「シンプルな演奏でいかに人を揺さぶるか」という視点を持つことだと言えるでしょう。

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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

🎸ギター
• Epiphone Sheraton(1993 Nashville Series/サンバースト→のちに“Union Jack”へ再塗装。Knebworth ’96期を象徴)
• Epiphone “Union Jack” Supernova(Sheratonを基にしたリフィニッシュ/後年の量産復刻)
• Epiphone EA-250(初期ライヴ&「Supersonic」期の赤セミアコ)
• Epiphone Les Paul(初期「Definitely Maybe」期のサンバーストLP)
• Gibson ES-355 TD/SV(Bigsby付。“No.1/No.2”の2本を運用;のちにMurphy Labで限定復刻〈200本〉)
• Gibson Les Paul Standard “Black / P-90仕様”(2025年Oasis再結成ツアーで使用。英ロンドン限定カスタムが発表)
• Rickenbacker 330(Maplegloほか/2000年前後のライヴで使用。白330はPaul Weller由来の個体)
• Fender Telecaster(’60s Blonde ほか/2000年前後のレコーディング言及)
• Gibson J-150(“Adidas”ステッカーで有名。2021年に200本限定の本人監修モデル)
  • Gibson J-200(「Wonderwall」などでの使用言及あり)
• Gibson Flying V(Johnny Marr所蔵機を初期セッションで借用)
• Epiphone Noel Gallagher Riviera(2022年の本人シグネチャー)

🔊アンプ
• Marshall Valvestate 8080(初期『Definitely Maybe』の主録音機の一つ)+WEM Dominator MkIIIのブレンド使用
• Vox AC50(ツアー用ヘッドを複数所有)
• Vox Conqueror(使用期あり→のち手放し/当時のサウンド再現にAC50を使用)
• Orange OR-120(1994年頃からライヴで使用)
• Hiwatt Custom 50 2×12 Combo(2018年以降~現在の主力の一つ)
• (再結成2025)Marshall Studio Vintage SV20C ×2 + Hiwatt Custom 50 ×2 というバックライン構成の公開写真あり
• (補足)小型のFender Blues Juniorを長年ブレンドしてきた旨の分析記事あり

🎛️エフェクター
• Roland RE-201 Space Echo(デビュー作期の唯一の“エフェクト”とされる)
• BOSS DD-3 Digital Delay(「20年使い続ける最強ディレイ」と本人談)
• SIB Echodrive(チューブ内蔵“ディレイ”だがプリアンプ部を常用/基幹の押し出し用)
• Wah:Vox V847(90年代)/Dunlop Cry Baby Mini CBJ95(2025年ボードに復帰)
• Ibanez TS9 Tube Screamer(リードの中域ブースト用に使用言及)
• Kingsley Page Tube Boost、Keeley Compressor Plus、BSM OR Treble Booster、Pete Cornish SS-2(ソロ用OD)
• Strymon El Capistan/Timeline、Empress Echosystem(テープ/マルチディレイ系)
• BOSS RV-3(’97頃→RV-5→2025再ボードでRV-3復帰)
• ZVEX Lo-Fi Loop Junky ×3(「D’You Know What I Mean?」「Champagne Supernova」「Rock ’n’ Roll Star」のループ再生に使用)
• BOSS TR-2 Tremolo、PN-2 Tremolo/Pan(90年代使用・現在はボード外)
• BOSS TU-3 Tuner(Knebworth期の足元構成に登場)/Danelectro Dan-Echo、BOSS LS-2などの当時ボード写真証言あり

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