【Kurt Cobain】Nirvana風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

Kurt Cobain(カート・コバーン)は、Nirvana(ニルヴァーナ)のフロントマンとして90年代の音楽シーンに革命を起こした存在です。彼のサウンドは、荒々しくも独特のメロディセンスを持ち、シンプルながら強烈なインパクトを残しました。

代表曲「Smells Like Teen Spirit」に象徴されるように、Cobainの音作りはディストーションの厚みと、コードを叩きつけるようなストロークで生まれるダイナミズムが鍵となっています。Bleach期のラフなガレージサウンドから、Nevermindのスタジオで洗練された歪み、そしてIn Uteroで再び荒削りに戻るサウンドの変遷は、Cobainの音楽哲学そのものを表しています。

彼のギターサウンドの最大の特徴は、決して技巧派ではないものの「感情の爆発」をそのまま音にしている点にあります。使用するギターやアンプ、エフェクターは決して複雑ではなく、むしろシンプルな構成ですが、その中でCobain特有のサウンドを引き出していることが最大の魅力といえるでしょう。

特に、Fender MustangやJaguarといったオフセット系ギターを愛用し、BOSS DS-1/DS-2やElectro-Harmonix Small Cloneなどの定番エフェクターを組み合わせることで、誰もが真似できそうで真似できない「Cobain流グランジサウンド」を築き上げました。

この記事では、Nirvanaの音作りを支えたアンプ、ギター、エフェクターを実際の使用例に基づいて詳しく解説し、再現するためのセッティングや現代的な代替機材も紹介していきます。

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使用アンプ一覧と特徴【Nirvana・Kurt Cobain】

Kurt Cobainが使用したアンプは、その時期ごとに大きく変遷しています。初期のBleach期では、RandallやSunnといったソリッドステート/トランジスタ系アンプを使用し、荒削りなサウンドをステージに響かせていました。この頃は会場規模や環境に応じてAmpeg V-4BやFender Pro Reverbなども併用しており、いわば“手に入る機材を使う”スタンスが特徴的でした。

一方、バンドのブレイクスルーとなった『Nevermind』期以降は、Mesa/Boogie Studio Preampを核としたラックシステムへ移行しました。パワーアンプにはCrownやCarver、Crestといった高出力機材を組み合わせ、Marshall 1960 4×12キャビネットを鳴らすリグがメインとなりました。このセッティングはプロデューサーButch Vigの証言でも明らかになっており、Nirvanaのライブサウンドの骨格を作ったとされています。

スタジオ録音では、Mesa BoogieだけでなくVox AC30やFender Bassmanといったクラシックなアンプも使用されました。特に「Lithium」ではElectro-Harmonix Big MuffとBassmanを組み合わせ、厚みのある重低音と独特の歪みを作り出しています。また、Fender Twin Reverbもデモ録音やテレビ出演、Unpluggedセッションでレンタル機材として確認されており、Cobainのサウンドの幅を広げる役割を果たしました。

後期のIn Utero期においてもMesa/Boogieを中心としたラックシステムは継続されましたが、ライブやリハーサルでは依然としてTwin ReverbやBassmanなどのFender系アンプも多用されています。Cobainは常に「爆音でシンプルな歪み」を求めていたため、ハイゲインアンプを使う一方で、クリーントーンの美しさにもこだわり、楽曲ごとに柔軟にアンプを選択していたことがうかがえます。

総じてCobainのアンプ選びは、機材マニア的なこだわりではなく「その場で鳴らせるものを最大限に活用する」という姿勢が色濃く出ています。したがって、Nirvanaの音作りを追いかける際には特定のアンプに固執するよりも、彼が好んだMesa/Boogieのプリ+Marshallキャビの骨格と、Fender系のクリーンで補強する柔軟性を持つことが重要だと想定されます。

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Mesa/Boogie Studio Preamp+Marshall 1960 4×12Mesa/Boogie / MarshallAmazonで探すNirvanaKurt CobainNevermind期以降の主力。パワーアンプはCrown/Carver/Crestを併用。
Vox AC30VoxAmazonで探すNirvanaKurt CobainNevermind録音で使用。スタジオワーク用。
Fender BassmanFenderAmazonで探すNirvanaKurt Cobain「Lithium」でBig Muffと組み合わせ使用。
Fender Twin ReverbFenderAmazonで探すNirvanaKurt CobainUnpluggedセッションやTV出演でレンタル機材を確認。
Randall RG-120/100RandallAmazonで探すNirvanaKurt CobainBleach期のライブで使用。
Sunn Beta Lead/Concert LeadSunnAmazonで探すNirvanaKurt Cobain初期ライブで使用。荒々しいソリッドステートサウンド。
Ampeg V-4BAmpegAmazonで探すNirvanaKurt Cobain初期ライブ期で確認。低音の迫力が特徴。
Fender Pro ReverbFenderAmazonで探すNirvanaKurt Cobain初期のスタジオ・ツアーでも使用された記録あり。

使用ギターの種類と特徴【Nirvana・Kurt Cobain】

woman in white tank top

Kurt Cobainのギターといえば、Fender JaguarとMustangを中心としたオフセットモデルの愛用が非常に有名です。特に1965年製のSunburst Jaguarは、DiMarzio PAFとSuper Distortionを搭載したカスタム仕様で、ブリッジもTOMに変更された個体でした。これは『Nevermind』期のライブやMVで最も頻繁に登場し、Cobainサウンドの象徴とされています。

もう一つの代表格は、1969年製のCompetition Blue Mustangです。CobainはブリッジをGotoh系TOMに改造し、ブリッジピックアップをハムバッカー系に交換した個体を愛用しました。そのため、通常のMustangよりもパワフルで歪みに強いサウンドが得られ、ライブでの爆音演奏に適していました。また、1993年のツアーでは日本製のSonic BlueやFiesta Red Mustangを多用しており、これもファンの間で有名な一本です。

さらにCobainは、自身が考案した「Jag-Stang」というモデルをFenderに依頼して制作させました。JaguarとMustangの要素を融合させたハイブリッドギターで、1993年のプロトタイプがCobainに渡されました。量産化は彼の死後となりますが、このギターはCobainの個性を象徴するアイコン的存在となっています。

その他にも、Epiphone ET-270やUnivox Hi-Flier、Hagström II、Greco Mustangといった比較的廉価なギターを初期に使用しています。特にUnivox Hi-FlierはBleach期のレコーディングやライブで活躍しており、Cobainのサウンド形成に大きな影響を与えました。

アコースティックでは、MTV Unpluggedで使用された1959年製Martin D-18Eが最も有名です。このギターは非常に希少なモデルで、コンサート全編で使用され、Cobainの内省的な一面を映し出しました。その他、Epiphone TexanやTakamine FP360SCもステージで確認されています。

Cobainのギター選びは、必ずしも高級機材に依存せず、自分の音楽に合うように改造や調整を施して「武骨な音」を追求する姿勢に貫かれています。そのため再現を目指す際は、ギター本体よりも「改造やセッティング」に注目することがポイントだと想定されます。

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Fender Jaguar 1965 SunburstFenderAmazonで探すNirvanaKurt CobainエレキギターDiMarzio PAF+Super Distortion搭載、TOMブリッジ化。Nevermind期の主力。
Fender Mustang 1969 Competition BlueFenderAmazonで探すNirvanaKurt CobainエレキギターブリッジをTOM化、PUをハム系に交換。ライブで多用。
Fender Mustang (1993 Sonic Blue/Fiesta Red)Fender JapanAmazonで探すNirvanaKurt Cobainエレキギター日本製個体。1993年ツアーで頻用。
Fender Jag-Stang (1993 プロトタイプ)FenderAmazonで探すNirvanaKurt CobainエレキギターCobain考案モデル。Jaguar+Mustangの融合。
Fender Stratocaster Japan (左利き)Fender JapanAmazonで探すNirvanaKurt CobainエレキギターブリッジにHB搭載。日本製Stratを破壊した逸話あり。
Epiphone ET-270EpiphoneAmazonで探すNirvanaKurt CobainエレキギターBleach期ライブで主力使用。
Univox Hi-FlierUnivoxAmazonで探すNirvanaKurt CobainエレキギターBleach期〜初期録音で使用。
Hagström IIHagströmAmazonで探すNirvanaKurt Cobainエレキギター1989年前後で確認。
Greco Mustang (左利きコピー)GrecoAmazonで探すNirvanaKurt Cobainエレキギター初期に使用された日本製コピー。
Martin D-18E 1959MartinAmazonで探すNirvanaKurt CobainアコースティックギターMTV Unpluggedで使用。希少モデル。
Epiphone FT-79 TexanEpiphoneAmazonで探すNirvanaKurt Cobainアコースティックギター1993〜94年の一部公演で使用。
Takamine FP360SCTakamineAmazonで探すNirvanaKurt Cobainアコースティックギター1991年のTV/ラジオ出演で確認。

使用エフェクターとボード構成【Nirvana・Kurt Cobain】

Kurt Cobainのペダルボードはシンプルかつ実戦的な構成でした。彼は複雑な音作りを追求するタイプではなく、「必要最低限のエフェクトで荒削りなサウンドを最大化する」ことに注力していました。そのため、ライブやレコーディングで確認されるエフェクターの数は少なく、しかしどれもCobainサウンドを語るうえで欠かせないものばかりです。

最も有名なのは、Boss DS-1とDS-2です。DS-1はBleach期からNevermind初期にかけてメインの歪みとして使用され、「Smells Like Teen Spirit」をはじめとする初期の名曲を支えました。その後、DS-2が加わり、Turboモードを活かした力強い歪みでIn Utero期のサウンドを彩りました。Cobainはインタビューで「DS-1が鍵だった」と語ったこともあり、彼の象徴的なペダルとされています。

もう一つ欠かせないのがElectro-Harmonix Small Cloneコーラスです。「Come As You Are」のイントロや「Smells Like Teen Spirit」のクリーンパートで使用され、Cobainサウンドの冷たく揺れる質感を決定づけました。ライブでも常にボードに組み込まれ、Unpluggedリハーサルでも試用されたほどの必須アイテムです。

また、Electro-Harmonix Big Muffは「Lithium」などで使用され、Fender Bassmanとの組み合わせで重厚な歪みを生み出しました。さらにPolychorusやEchoFlangerといったモジュレーション系を1992〜93年のデモやツアーで使用した記録も残されています。これらはCobainにとって「音を汚す」ための実験的ツールでした。

その他、Tech 21 SansAmpはIn Utero録音で使用され、1993年以降のライブでも確認されています。独特のダイレクト感を持つこのペダルは、Cobainの荒々しいサウンドを補強する役割を果たしました。さらにMXR Phase 100(レア曲「Curmudgeon」で使用)、短期的にはDOD Grunge(1993年末“Live And Loud”)やBoss HM-3(1994年のスタジオ)なども使用が確認されています。

興味深いのは、Countryman Type 85 DIをルーティングに使用していた点です。ライブではエフェクトの前段や後段に組み込むことで信号分岐や安定を図り、特にUnpluggedでは後段に配置されました。これはCobainの「シンプルだが実用的な工夫」を象徴する選択といえるでしょう。

初期のデモ期にはBoss DM-2 Analog Delayの使用記録もありますが、後期になるとディレイやリバーブを常用することはなく、あくまで直線的なサウンドを志向しました。Cobainのボード構成は「少数精鋭」であり、その荒々しさが逆に大きな個性となったのです。

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BOSS DS-1 DistortionBOSSAmazonで探すNirvanaKurt Cobainディストーション初期〜Nevermind期の主力歪み。Cobainが「鍵」と語った。
BOSS DS-2 Turbo DistortionBOSSAmazonで探すNirvanaKurt Cobainディストーション1991後半以降に使用。In Utero期でも活躍。
Electro-Harmonix Small CloneElectro-HarmonixAmazonで探すNirvanaKurt Cobainコーラス「Come As You Are」などで有名。ライブでも常用。
Electro-Harmonix Big MuffElectro-HarmonixAmazonで探すNirvanaKurt Cobainファズ「Lithium」で使用。Bassmanと組み合わせたサウンドが特徴。
Electro-Harmonix Polychorus/EchoFlangerElectro-HarmonixAmazonで探すNirvanaKurt Cobainモジュレーション系1992〜93年のデモやツアーで使用記録あり。
Tech 21 SansAmpTech 21Amazonで探すNirvanaKurt Cobainプリアンプ/アンプシミュレーターIn Utero録音や1993年以降のライブで確認。
MXR Phase 100MXRAmazonで探すNirvanaKurt Cobainフェイザーレア曲「Curmudgeon」で使用。
DOD GrungeDODAmazonで探すNirvanaKurt Cobainディストーション1993年末の「Live And Loud」で短期使用。
BOSS HM-3 Hyper MetalBOSSAmazonで探すNirvanaKurt Cobainディストーション1994年「You Know You’re Right」録音時に使用。
Countryman Type 85CountrymanAmazonで探すNirvanaKurt Cobainダイレクトボックスライブのルーティング用途。Unpluggedでも確認。
BOSS DM-2 Analog DelayBOSSAmazonで探すNirvanaKurt Cobainディレイごく初期デモ〜Bleach期に使用記録。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Nirvana・Kurt Cobain】

brown and black guitar amplifier

Kurt Cobainの音作りにおいて重要なのは「極端なセッティングよりも、シンプルで直線的なアプローチ」です。彼は複雑なEQや多彩なエフェクトを駆使するタイプではなく、むしろ「歪み一発」で楽曲の感情をストレートに表現するスタイルを徹底していました。そのため、アンプやエフェクターのツマミ設定も基本は12時付近に置き、微調整で曲に合わせる程度だったといわれています。

例えば、Mesa/Boogie Studio Preampを使った代表的なセットアップでは、Bassをやや控えめ(11時程度)、Midをフラット〜ややブースト(12〜1時)、Trebleを強め(2時前後)に設定することで、ジャガーやムスタングのシングルコイル的な音抜けを補強していました。Gainは7〜8割ほどに上げ、BOSS DS-1やDS-2で更に歪みを追加するスタイルです。これにより、クリーンと歪みの切り替えも自然に行え、ステージでの爆音でもコード感を失わないサウンドが得られました。

クリーンパートでは、Small Cloneコーラスをオンにし、Depthスイッチを上げた状態でRateを12時付近に設定することが多かったとされます。これにより、「Come As You Are」のような揺らぎのあるクリーントーンを実現しました。アンプ側のTrebleを控えめにし、Midを前に出すことで、バンドアンサンブルの中でも埋もれにくいクリーンが得られたと推測されます。

スタジオ録音時には、プロデューサーのButch Vigがアンプの音作りをサポートしており、「Lithium」ではBig MuffをFender Bassmanに組み合わせることで、分厚くも暴れすぎない低域を実現しました。また、ボーカルとギターの帯域がぶつからないように、ギターのローエンドはカットしすぎずに整え、2〜4kHzのプレゼンスを少しだけ強調する処理が行われたとされています。

ライブにおいてCobainは、ペダルのON/OFFとギターのボリューム操作だけで大部分の音をコントロールしていました。シンプルな配線と限られたエフェクト数が、トラブルの少ないステージ運用を可能にし、爆発的な演奏に集中するための環境を作り出していたのです。

ミックス面では、Cobainのギターは左右に大きく振らず、中央寄りに配置されることが多かったのも特徴です。これは彼のボーカルと一体化したサウンドを意識したもので、ギター単体で広がりを持たせるよりも「バンド全体での塊感」を優先する考え方でした。Unpluggedセッションでは逆に、アコースティックギターの繊細さを活かすために高域のきらめきを強調し、残響も控えめに処理されています。

総じてCobainの音作りは、「設定を詰め込む」のではなく「シンプルに鳴らし、演奏のダイナミクスで変化をつける」ことにあります。そのため再現する際は、EQやエフェクトを過剰に追い込むのではなく、あえて荒削りなバランスを残すことが肝心だと想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【Nirvana・Kurt Cobain】

Kurt Cobainの音作りを完全に再現するのは、当時の改造ギターやラックシステムが関係するため難しい部分もあります。しかし、現代の市販機材を上手に活用すれば、比較的安価に「Cobain風サウンド」を再現することが可能です。ここでは、初心者〜中級者でも手に入れやすい価格帯(1万円〜5万円程度)で、Nirvanaのサウンドに近づけるための機材を紹介します。

まず歪みの核となるのは、やはりBOSS DS-1とDS-2です。DS-1は定価1万円台で入手可能で、Cobainが「鍵」と語ったサウンドをそのまま体験できます。DS-2はTurboモードを使えば、In Utero期のより激しい歪みを再現できます。この2つのペダルを使い分けるだけで、Nirvanaの代表曲の大半をカバーできるでしょう。

モジュレーション系では、Electro-Harmonix Small Cloneが必須。2万円前後で入手可能で、「Come As You Are」や「Teen Spirit」のクリーンパートに欠かせないコーラスサウンドを再現できます。より安価に済ませたい場合は、BOSS CH-1 Super Chorusも選択肢となります。Small Clone特有の揺れとは違いますが、十分Cobainらしいニュアンスを演出可能です。

アンプに関しては、Mesa/BoogieやFender Twin Reverbは高価ですが、現代ではモデリングアンプやマルチエフェクターで代用可能です。特にBOSSのKatanaシリーズ(3〜5万円)は、クリーンからハイゲインまで幅広く対応でき、コーラスやリバーブも内蔵しているため、これ1台で「練習からライブまでCobain風」を楽しめます。もう一つの選択肢はLine 6 Catalystシリーズで、こちらも価格帯は近く、Cobainが求めた爆音感をシミュレートできます。

さらに、コンパクトにまとめたい場合はマルチエフェクターも有効です。BOSS GT-1やZoom G3Xnは2万円台で入手可能で、DS-1系歪みやSmall Clone系コーラスのモデリングが含まれており、自宅練習からライブハウスまで柔軟に対応できます。

アコースティック面では、Martin D-18Eはヴィンテージ市場で高額ですが、EpiphoneやYamahaから発売されている2〜4万円程度のモデルでも十分雰囲気を再現可能です。アンプラグドの雰囲気を目指すなら、Fishman系のピックアップ付きアコースティックギターを選ぶと扱いやすいでしょう。

総じて、Cobainサウンド再現のポイントは「豪華な機材を揃えること」ではなく、「DS-1+Small Cloneを軸に、爆音でシンプルに鳴らす」ことです。初心者でも手に入る価格帯で十分に近づけることができると想定されます。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
ディストーションBOSS DS-1 DistortionBOSSAmazonで探すNirvanaKurt Cobain定番歪み。1万円台で入手可。Cobainが使用。
ディストーションBOSS DS-2 Turbo DistortionBOSSAmazonで探すNirvanaKurt CobainTurboモードでCobain後期の音色を再現可能。
コーラスElectro-Harmonix Small CloneElectro-HarmonixAmazonで探すNirvanaKurt Cobain「Come As You Are」の定番揺れを再現。
コーラス(代替)BOSS CH-1 Super ChorusBOSSAmazonで探すNirvanaKurt CobainSmall Cloneより安価で入手しやすい。代用に最適。
アンプBOSS Katana 50 MkIIBOSSAmazonで探すNirvanaKurt Cobain3〜5万円。内蔵エフェクトでCobain風トーンを簡単再現。
アンプLine 6 Catalyst 60Line 6Amazonで探すNirvanaKurt Cobainモデリングアンプ。Cobainが好んだ爆音の質感を再現。
マルチエフェクターBOSS GT-1BOSSAmazonで探すNirvanaKurt Cobain2万円台。DS-1系歪みやコーラスをモデリングで再現可能。
マルチエフェクターZoom G3XnZoomAmazonで探すNirvanaKurt Cobain2万円台。初心者向けで簡単にCobain風音作りが可能。
アコースティックギターEpiphone Inspired by TexanEpiphoneAmazonで探すNirvanaKurt Cobain2〜4万円で入手可能。Unplugged風の音色に近い。

総括まとめ【Nirvana・Kurt Cobain】

まとめイメージ

Kurt Cobain(カート・コバーン)の音作りを振り返ると、機材そのものの高級さや複雑なセッティングに依存するのではなく、「シンプルさ」と「荒削りさ」によって唯一無二の存在感を放っていたことがわかります。JaguarやMustangといったオフセット系ギターを改造して使い倒し、BOSS DS-1/DS-2やSmall Cloneといった定番ペダルを軸にしたサウンドは、Nirvanaの楽曲とともに90年代の音楽史を象徴する存在となりました。

またCobainは「音色を作り込みすぎない」姿勢を徹底していました。歪みもクリーンもエフェクトも必要最小限で、あとはギターのボリュームや弾き方によって表現を切り替えていました。その結果、ライブではラフで荒々しい音が飛び出し、スタジオではプロデューサーのサポートにより一段と洗練された音へと昇華されました。このコントラストこそがCobainサウンドの本質といえるでしょう。

さらに、Cobainの音作りは「ミスや不完全さを許容する」哲学にも裏付けられています。彼の演奏は必ずしも正確ではなく、むしろラフなピッキングや弦のビビりが生々しい感情表現へと繋がっています。リスナーが惹きつけられるのは、完璧なテクニックではなく「音から伝わる人間性」なのです。

現代のギタリストがCobainサウンドを再現する際に大切なのは、機材を完全にコピーすることよりも「シンプルに爆音で鳴らし、演奏そのものにエネルギーを込めること」です。DS-1やSmall Cloneのような安価なペダルでも十分に近い音を得られるため、誰でもCobain流の音作りを体験することができます。

まとめると、Kurt Cobainの音作りの本質は「必要最小限の機材とシンプルな設定で、自分の感情をそのまま音にすること」です。これは多くのギタリストにとって示唆的であり、コピーを試みる過程で「音作りにおける本質」を学ぶことができるでしょう。Cobainのように自分の表現を貫く姿勢こそが、最も重要な“セッティング”なのだと想定されます。

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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

🎸ギター
• Fender Jaguar(1965 Sunburst)
DiMarzio PAF(ネック)+Super Distortion(ブリッジ)搭載例/TOMブリッジ化。Nevermind期の主力。
• Fender Mustang(1969 Competition Blue)
ブリッジをGotoh系TOMに改造、ブリッジPUをハム系に交換する個体が多い。
• Fender Mustang(1993 Sonic Blue/Fiesta Red=日本製個体)
1993年ツアーで頻用。
• Fender Jag-Stang(1993 プロトタイプ:Sonic Blue ほか)
Jaguar+Mustang合体案をCobainが考案しFender CSが製作。後に量産化。
• Fender Stratocaster(日本製 左利き:Black/Candy Apple Red/Sunburst など)
ブリッジにHB搭載の個体を多数使用。Nevermind録音後に日本製Stratを破壊した逸話あり。
• Epiphone ET-270(赤)
Bleach期ライブの主力の一つ。
• Univox Hi-Flier(各期)
Bleach期〜初期録音で使用。
• Hagström II(Red)
1989年前後で確認。
• Greco Mustang(左利きコピー)
初期に使用。
• Martin D-18E(1959, MTV Unplugged)
アンプラグド本編で使用。
• Epiphone FT-79 Texan(アコースティック)
1993末〜1994初頭の一部公演で併用。
• Takamine FP360SC(アコースティック)
1991年のTV/ラジオ系パフォーマンス等で確認。

🔊アンプ
• Mesa/Boogie Studio Preamp(Rack)+パワーアンプ(Crown/Carver/Crest 等)→ Marshall 1960 4×12
Nevermind期以降の主力リグ。Butch Vigの証言でも採用。
• Vox AC30/Fender Bassman(スタジオ)
Nevermind録音で併用(“Lithium”はBig Muff+Bassman)。
• Fender Twin Reverb(録音・TV/貸出機含む)
1993デモやTV収録、UnpluggedではSIRのレンタル使用記録あり。
• 初期〜Bleach期:Randall RG-120/100、Sunn Beta Lead/PL-20、Ampeg V-4B、Fender Pro Reverb、Sunn Concert Lead など
会場やツアーで使い分け。

(注)パワーアンプは時期により Crown Power Base 2/Crown Micro-Tech 1000/Carver PM350/900/Crest 4801 などを使用。

🎛️エフェクター
• Boss DS-1 Distortion(〜1991)
初期の主力歪み。Nevermind制作でも“鍵”と発言。
• Boss DS-2 Turbo Distortion(1991後半〜)
In Utero期もセカンダリ歪みとして併用。
• Electro-Harmonix Small Clone(EH-4600)
“Come As You Are”“Smells Like Teen Spirit”のコーラスで有名。ライブでも常用。
• Electro-Harmonix Big Muff(録音)
“Lithium”でBassmanと組み合わせ。
• Electro-Harmonix EchoFlanger/Polychorus
1992–93のデモ〜ツアーで使用記録。Unpluggedリハで試すも本番はSmall Cloneへ。
• Tech 21 SansAmp
In Utero録音で使用、93年以降のライブでも確認。
• MXR Phase 100(録音:“Curmudgeon”)
• DOD Grunge(短期:1993年12月“Live And Loud”ほか)
• Boss HM-3(1994 “You Know You’re Right”のスタジオで、テックのボードを借用)
• Countryman Type 85(DI:ルーティング用途
ライブでエフェクト前段に挿入し分岐。Unpluggedでは後段で使用。
• Boss DM-2 Analog Delay(ごく初期のデモ〜プリBleach期に使用記録)

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