【古村大介】NICO Touches the Walls風サウンドの作り方＋ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

始めに（特徴紹介）

NICO Touches the Wallsのギタリスト・古村大介氏は、邦ロックシーンの中でも特に“歌心と音響性”を両立させたギターサウンドで知られています。 彼のプレイは決して技巧を前面に押し出すものではなく、「歌を引き立てる音と間（ま）」を最も重要視したギターワークが特長です。

代表曲『ホログラム』『Diver』『バイシクル』などでは、ジャキっとしたストラト系のクランチや、空間系エフェクトを多用した浮遊感のあるトーンが印象的。 また、楽曲に応じて歪みのレンジを大胆に変化させるセンスも光り、まさに“聴かせるギター”の体現者と言えるでしょう。

バンド内では、ベースとドラムの重心に対して「音の空間をコントロールする役割」を担っており、特にコーラスやディレイを駆使したフレーズはNICOサウンドの要とも言えます。 ギターソロでは歪みすぎず、メロディをなぞるような構成で、曲全体の物語性をギターで補強している印象です。

使用するギターはFender系のストラトキャスターやジャズマスターを中心に、見た目やピックアップ構成も個性を感じさせるモデルが多く、 エフェクターボードにはBOSS、Strymon、Fulltoneなど信頼性の高い機材が並びます。 ライブによってはアンプ直のようなシンプルな構成をとることもあり、機材へのこだわりと音楽的な引き算の美学が見て取れます。

このように古村氏のサウンドは、ロックのエネルギーと繊細なエフェクトの融合により、 “シンプルで奥深い”という魅力を放っています。ギター初心者にもベテランにも、その音作りは多くの学びを与えてくれる存在です。

この記事では、そんな古村大介氏の使用機材やエフェクト構成、音作りのEQ設定などを網羅し、再現に必要なポイントを丁寧に解説していきます。

▶ NICO Touches the Walls の公式YouTube動画を検索

使用アンプ一覧と特徴【NICO Touches the Walls・古村大介】

古村大介氏のアンプ選びは、歪みの粒立ちと空間系エフェクトとの相性を重視した構成が特徴です。 彼のギターサウンドは、楽曲ごとに表情豊かで、時にジャリっとしたクランチ、時にクリーンなアルペジオ、時に荒々しいディストーションと幅広く変化します。 この多彩なサウンドを支えているのが、選び抜かれたアンプ群です。

最も代表的なのは、MATCHLESS DC-30。このクラスAのコンボアンプは、倍音豊かで温かみのあるクリーントーンから、美しいクランチまでを自然に引き出します。 特にNICOの楽曲『ホログラム』『THE BUNGY』のような、ギターの立ち位置がリズムとメロディをまたぐようなトーンに最適で、 真空管ならではのレスポンス感が氏のニュアンスを忠実に再現しています。

他にもライブでの使用が確認されているのは、Fender Twin Reverbや、Marshall JCM2000など。 Fenderはクリーントーンや空間系エフェクトとの相性が非常に良く、コーラスやリバーブを多用するNICOの楽曲にフィットします。 一方でMarshallは、歪みやブーストが必要な曲、特に『ローハイド』『Broken Youth』のような力強いギターサウンドにおいて威力を発揮します。

また、2010年代後半のライブでは、足元のマルチエフェクター（Line 6 M9やHelix）を通じてDIやライン録音を併用しているケースも見られ、 ライブ環境や曲調に応じた柔軟な出力設計も確認できます。

古村氏のアンプ選びのポイントは「歪ませすぎないこと」と「エフェクトの乗りが良いこと」。 これはギタリストとして“音のキャラを作る”というより、“楽曲全体のサウンドバランスを支える”視点に立脚している証拠です。

以下に、これまで使用が確認された、またはスタイルから推定されるアンプを表にまとめます。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	備考
DC-30	MATCHLESS	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	クリーン〜クランチでの使用が多く、代表的な使用アンプ。ライブでも確認多数。
Twin Reverb	Fender	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	空間系エフェクトとの相性抜群。レコーディングやクリーン主体の楽曲で使用。
JCM2000	Marshall	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	パワフルな歪みトーンが必要な曲で使用。中域の抜けが良く、バンドアンサンブルに映える。
Helix Floor	Line 6	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	近年のライブでDI併用が見られる。多彩なアンプモデルを使い分け可能。

使用ギターの種類と特徴【NICO Touches the Walls・古村大介】

古村大介氏の使用ギターは、サウンドの幅広さと楽曲へのフィット感を兼ね備えたセレクトが特徴です。 NICO Touches the Wallsのギターサウンドは、クリーンの立ち上がりから歪みの粘り、空間的な鳴りまで多彩な音像を必要とするため、 ギターの種類やピックアップ構成には非常に戦略的なこだわりが見られます。

メインで使用されるのは、Fender Jazzmaster。 独特の倍音感とサスティン、やや緩やかなアタック感が古村氏の演奏スタイルとマッチしており、特に中低域の丸みとレンジ感が重要な役割を担っています。 このモデルは、楽曲『ホログラム』『image training』などでの空間系エフェクトとの相性が抜群で、ギターの存在感を消さずに全体に溶け込ませる要として機能します。

加えて、Fender Stratocaster系のモデルもライブやレコーディングで多く使われています。 こちらは、ピッキングニュアンスの反映性が高く、鋭いカッティングやアルペジオでの輪郭出しに優れており、 『バイシクル』『妄想隊員A』のようなリズミカルな楽曲でその力を発揮します。 ピックアップ構成はHSSやSSHなどモディファイされた個体を使用している可能性も高く、 クリーン〜ドライブ間の音の太さと抜けを両立しています。

また、Gibson Les Paul Juniorを使用していたライブも確認されており、 これはラウド寄りのナンバー（『Broken Youth』『ローハイド』など）において、よりストレートなサウンドとピッキングへのダイレクトな反応を得るために使用されていると考えられます。 P-90の中域寄りのトーンが、Marshall系のアンプと組み合わされて、非常にタイトでロック感あるサウンドを形成します。

古村氏のギター選びに共通しているのは、楽曲とのマッチングを最優先しているという点です。 単なるルックスやブランドではなく、「どんな空間を作りたいか」「どこで音を埋め、どこで引くか」というアンサンブル思考に基づいてセレクトされているため、 ギター1本1本にしっかりとした音楽的意図があることが感じ取れます。

以下に、使用が確認された／推定されるギターを表形式でまとめました。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	ギターの種類	備考
Jazzmaster	Fender	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	ジャズマスター	中低域の丸みが特徴。空間系との相性が良く、ホログラムなどで使用。
Stratocaster	Fender	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	ストラトキャスター	リズム系ナンバーで使用。HSS等の改造モデルと推定される。
Les Paul Junior	Gibson	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	レスポールジュニア	ラウド系ナンバーで使用。P-90のストレートなトーンが特長。

使用エフェクターとボード構成【NICO Touches the Walls・古村大介】

古村大介氏のペダルボードは、「必要最小限の構成ながら音楽的に多彩なサウンドを出力できる」ことを意識した設計が特徴です。 その選択眼は、音色の精度や操作性に加えて、ライブ現場での取り回しやトラブル耐性まで計算されており、 まさに“プロフェッショナルな音の引き算”ともいえる構築になっています。

特に特徴的なのはBOSS製品の活用。 オーバードライブにOD-3、コーラスにCE-5、ディレイにはDD-20やDD-7など、定番ペダルが揃っており、 古村氏がエフェクターに「音色の再現性と安定性」を求めていることがうかがえます。 また、各ペダルの設定は曲ごとに緻密に変えられており、例えば『ホログラム』ではリバーブとディレイを組み合わせた立体的な音場作りが行われています。

歪みに関しては、Fulltone OCDやPro Co RATといった中〜高域の抜けが良いモデルを使用する場面もあり、 その日の会場の鳴りやセットリストによって柔軟に選び分けている様子です。 また、歪みの前段にはXotic EP Boosterを配置して、入力ゲインの調整や中域の補強を行っている可能性も高いです。

空間系では、Strymon TimelineやBlueSkyといった高品質なリバーブ／ディレイもセットに組み込まれていることがあり、 『THE BUNGY』『妄想隊員A』などの浮遊感あるサウンドの中核を担っています。 これらの機材はプリセット管理も可能なため、ツアーやセットチェンジの多い現場でも安定した再現性が担保されています。

マルチエフェクターとしてはLine 6 M9や、近年ではHelix Stompの使用も推測されており、歪み・空間系・モジュレーションをコンパクトに制御するスタイルも見られます。 これらは、限られたフットプリントで複数の役割を担わせるための実用的な選択です。

さらに、音質劣化を防ぐためにFree The Tone PA-1QBなどのバッファー／パッチベイが導入されているとの報告もあり、 音の鮮度に対するこだわりがうかがえます。 スイッチャーについては、Providence PEC-2などの使用が一部画像で確認されており、曲ごとに瞬時に音色を切り替えるセットアップが施されています。

以下に古村大介氏が使用している、または強く関連が推定されるエフェクターをカテゴリ別に一覧でまとめます。

機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	エフェクターの種類	備考
OD-3 OverDrive	BOSS	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	オーバードライブ	歪みの基礎トーンに使用。温かみと粘り気のある音質。
CE-5 Chorus Ensemble	BOSS	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	コーラス	立体感と広がりを出す空間系エフェクト。アルペジオに最適。
DD-20 Giga Delay	BOSS	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	ディレイ	長尺ディレイやステレオディレイを活用。空間系サウンドの軸。
OCD	Fulltone	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	オーバードライブ	ミッドの張り出しが特徴。歪みセクションの要として活躍。
EP Booster	Xotic	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	ブースター	音に艶と密度を与える前段ブースター。原音重視。
Timeline	Strymon	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	ディレイ	高解像度ディレイで複雑な残響演出が可能。楽曲の奥行きを支える。
BlueSky	Strymon	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	リバーブ	アンビエントトーンに最適な多機能リバーブ。
M9	Line 6	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	マルチエフェクター	複数のエフェクトを1台に集約。ペダルボードの省スペース化に貢献。
PA-1QB	Free The Tone	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	バッファー	音質劣化防止のためのシグナル管理。プロボードで定番。
PEC-2	Providence	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	スイッチングシステム	プリセット切替で音色遷移を瞬時に実現。ライブセットの軸。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【NICO Touches the Walls・古村大介】

古村大介氏のギターサウンドは、繊細な空間表現と骨太なロック感を併せ持つ独特の存在感を放っています。 彼の音作りは、単なる機材構成だけでなく、アンプ設定、エフェクターの位置関係、EQ、さらにはPAやレコーディング時のミックス処理を通じて完成する立体的なサウンドスケープです。

まずアンプ設定について、MATCHLESS DC-30やFender Twin Reverbなどのクリーンアンプを中心に据えることが多いため、 アンプ側のEQはミドル寄りに設定し、プレゼンスや高域を少し控えめにすることで、きらびやかすぎない自然なトーンを形成しています。 この設定は、空間系エフェクトとの相性を最適化するための前提として非常に重要です。

歪みペダルのセッティングでは、Fulltone OCDやIbanez TS9などを「原音の輪郭を崩さない範囲で」ドライブさせるのが基本。 GAINは9〜11時あたりに留めることが多く、アンプのボリュームとの兼ね合いで自然なクランチ感を得ています。 OCDなどを使う場合、トーンは12時〜1時程度でややミドルを押し出し、抜け感を確保しつつも耳に痛くないサウンドを目指しています。

空間系では、Strymon TimelineやLine 6 DL4によるステレオディレイやマルチタップディレイを利用し、 左右に広がる立体的な音像を意識した構成を採用。 『ホログラム』『image training』のようなシネマティックな曲では、残響を意図的に残すことで“余韻のある空間”を演出しています。 リバーブに関しては、Electro-Harmonix Holy Grailを基本とし、プレートリバーブやホール系の設定を活用。 これは歌の邪魔をせず、ギターの居場所だけを空間的に“置く”という思想の現れです。

ミックス面でも、古村氏のギターは「中域の居場所」を明確に保ちつつ、ベースやボーカルと衝突しない工夫が見られます。 録音時にはマイク録り＋ライン録りのブレンドが多く、MATCHLESSのキャビからの太い中域と、DIからの立ち上がりの早い音を掛け合わせ、 クリアで抜けるのに厚みがあるという絶妙なバランスを作っています。

また、『ローハイド』のようなアグレッシブなトラックでは、ギターにコンプレッションを軽くかけてトランジェントを抑え、 リズム隊との一体感を高めているのが印象的です。 一方で『Diver』のような抒情的なナンバーでは、ほぼアンプ直のような自然なトーンにして、演奏のタッチをそのまま活かしています。

総じて、古村氏の音作りには「技術的に整える」というよりも、「感情とグルーヴに寄り添うための工夫」という思想が貫かれており、 PA・エンジニアとも密に連携することで、NICOらしい“音の世界観”が成立しています。

彼のEQアプローチは、低域を出しすぎず、高域を削りすぎず、中域に芯を置くという点にあり、 これはどんなアンプ・ペダルを使っても応用可能な重要な指針となるでしょう。

これらの音作りのノウハウは、単に真似するだけではなく、自分の演奏環境やジャンルに応じて「なぜこのように設定しているのか？」という思考を伴って取り入れることが肝要です。

比較的安価に音を近づける機材【NICO Touches the Walls・古村大介】

古村大介氏の音作りには、上質なアンプや高級エフェクターも多く含まれていますが、 初心者や中級者でも比較的安価にそのサウンドへ近づける方法は確かに存在します。 ここでは、1〜5万円程度で市販されている製品の中から、古村氏の音色を再現しやすい機材を紹介していきます。 「なぜ似ているのか」を丁寧に解説しますので、自宅練習や初ライブにも役立つはずです。

種類	機材名	メーカー	Amazon最安値URL	アーティスト	ギタリスト	備考
オーバードライブ	Boss SD-1 Super OverDrive	BOSS	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	ミッドが自然に出て、TS系に近いクランチが得られる。TS9の代替に最適。
ディレイ	NUX Duotime	NUX	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	Strymon TimelineやDL4の多機能ディレイに近いサウンドを搭載。タップテンポ対応。
リバーブ	TC Electronic Hall of Fame Mini	TC Electronic	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	シンプルながらTonePrintでカスタム可能。Holy Grail代替として十分。
ファズ	Joyo Voodoo Octave	Joyo	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	MAD FUZZ風の重量感あるファズトーン。ソロパートの質感も再現可能。
モジュレーション系	Behringer UC200	Behringer	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	空間的な広がりを持たせるためのステレオコーラス。CE-5の代替候補。
ブースター	Mooer Pure Boost	Mooer	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	EP Boosterに近いナチュラルなブースト。音に張りを与える役割。
アンプ	Fender Champion 40	Fender	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	クリーントーン重視で空間系との相性がよく、MATCHLESS風の運用も可能。
ギター	Squier Classic Vibe Jazzmaster	Squier	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	中低域の甘さがジャズマスター特有。ホログラム系トーンに最適な入門機。
ギター	Yamaha PACIFICA 612VIIX	Yamaha	Amazonで検索	NICO Touches the Walls	古村大介	HSS構成で幅広い音作りに対応。ストラト系サウンド＋モダン設計。

これらの機材は、いずれも5万円前後で入手可能な製品でありながら、 古村氏のサウンドの「芯」となるポイントをしっかりと押さえています。

特に、オーバードライブや空間系は「音の方向性」さえしっかりしていれば、高級機種でなくとも近い雰囲気を十分に再現可能です。 重要なのは、エフェクター同士の相性、セッティング、EQの意識です。

これからNICOのギターサウンドに近づきたいと思っている方は、まずここで紹介した構成から始めてみるのが現実的かつ効果的です。

総括まとめ【NICO Touches the Walls・古村大介】

NICO Touches the Wallsのギタリスト・古村大介氏のサウンドは、ただの機材構成だけでは語りきれない“音楽的な引き算”と“余白の美学”が宿ったスタイルです。 ギターの音を主張しすぎず、それでいて確実に楽曲の中で存在感を放つ。 この絶妙なバランス感覚こそが、彼の音作りの本質と言えるでしょう。

多くのロックギタリストが「いかに太く」「いかに目立つか」に意識を傾けるなか、 古村氏は「いかにバンド全体と調和するか」「どの帯域をあけるべきか」を常に考えているプレイヤーです。 そのため、ミドルを中心に構成されたクリーン〜クランチ系のサウンド設計が多く、 ギター単体での派手さではなく“アンサンブル内で光る音”を実現しています。

エフェクターに関しても、高級機材に依存するのではなく、 BOSS、Fulltone、Electro-Harmonixなど実用的かつ定番の機材を的確に配置し、 “どの音を残し、どの音を消すか”という取捨選択が徹底されています。 たとえば、ソロでファズをブースター的に使う、空間系は深くしすぎない、など ひとつひとつの選択に「引く美学」が感じられます。

さらに特筆すべきは、アンプセッティングやEQ処理にも徹底した意識があること。 音作りの基礎はアンプ側で完成されており、ペダルは味付けとして活用する設計。 このスタンスは、現場（ライブやレコーディング）での安定感と再現性を生み出す要因となっています。

そして何より、古村氏の音には「感情」があります。 リードを弾くときの抑揚、リズムカッティングのテンション、アルペジオの残響感…… それらは全て、機材をどう鳴らすか以上に、「どう音と向き合うか」という姿勢があってこそ実現しているものです。

読者の皆さんが古村サウンドを再現するうえで大切なのは、 彼の使っている機材をコピーすることだけではなく、 “どんな空間を作ろうとしているのか”“何のためにこの音を選んでいるのか”を考えること。 それこそが、真の意味で音に近づくための第一歩となるでしょう。

この記事を通して、古村大介氏の音作りに一歩でも近づけたなら幸いです。 ぜひ自身の機材環境や音楽性と照らし合わせながら、自分だけの“NICOサウンド”を作り上げてみてください。