ギターのネックが反ってしまうと、演奏性が悪化し、音の詰まりや違和感の原因になります。ここでは、ネックの反り具合を確認する方法と、トラスロッドを使った調整方法について解説します。
1. ネックの反り具合の確認方法
Step 1:違和感を感じたら、まずはネックの反りをチェック
ネックの反りは、弦高や演奏時のフィーリングに違和感を感じたら要チェック。反りは「順反り」「逆反り」の2種類があり、それぞれで調整方法が異なります。
Step 2:現状の確認と経過観察
反りがあっても、音に詰まりが出ない、または我慢できる範囲であれば、しばらく様子を見るのも一つの方法。季節や湿度に影響されている場合もあるため、急いで調整する前に、状態の変化を観察しましょう。
Step 3:違和感が続くなら、トラスロッドを調整
もし違和感が続く場合は、トラスロッドの調整が必要です。目安として、1週間ほど様子を見て改善が見られない場合に調整に進むとよいでしょう。
Step 4:それでも解決しない場合は、プロに依頼
自分での調整に限界を感じたり、適切な調整方法が分からない場合は、リペアショップでプロに見てもらいましょう。
ネックの反り具合チェックの具体的な方法
- チューニングを済ませる:ギターを正しい音程にチューニングした状態で行います。
- フレットを押さえる:1フレットと最終フレットを押さえ、弦がフレットに接するように調整。
- 中央部分で隙間を確認:8〜12フレットあたりで弦とフレットの間に0.5mm程度の隙間があれば正常です。
- 隙間が大きい → 順反り
- 隙間がほとんどない → 逆反り
この隙間を基準に、どの程度の反りがあるかを判断します。
2. トラスロッドの設定方法
トラスロッド調整の基本
トラスロッドはネックの反りを調整するための部品で、ネックのヘッド側またはボディ側に調整箇所がある場合が多いです。
調整には専用のレンチが必要ですが、力を入れすぎるとネックやトラスロッドを傷めてしまうので慎重に行いましょう。
トラスロッドの回し方
- 順反りの場合:トラスロッドを「時計回り」に少しずつ回す。
- 逆反りの場合:トラスロッドを「反時計回り」に回す。
調整は少しずつ行い、1/8回転ほど回したら一度状態を確認。大幅な調整は避け、繰り返しながら理想の状態に近づけます。
特殊な設定(例:ミュージックマン)
特定のギターモデル(例:ミュージックマン)では、ネックの仕様に合わせたトラスロッド設定が推奨されています。モデルによって微調整が異なるため、ギターの取扱説明書などで推奨方法を確認することが大切です。
ギターのネックは繊細なパーツなので、微調整をこまめに行い、違和感を感じた際には上記の方法で確認と調整を行いましょう。
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