始めに(特徴紹介)
LINDBERGのギタリストである平川達也は、90年代邦楽ロックを代表するギタリストのひとりです。彼のギタープレイは、力強いコードワークと伸びやかなリードフレーズが特徴で、渡瀬マキのボーカルを引き立てつつも楽曲に存在感を与える独自のトーンで知られています。
代表曲「今すぐKiss Me」や「BELIEVE IN LOVE」では、歪ませすぎない適度なドライブサウンドと、きらびやかでクリアなカッティングトーンが聴けます。このバランス感覚がLINDBERGサウンドの核であり、平川達也のギターを印象的な存在にしています。
また近年のライブでは、Kemper Profilerを用いたモダンなセッティングを取り入れつつも、往年のLINDBERGらしい80s〜90s邦楽ロックの質感を保っています。本人解説つきのコンテンツも存在し、再現の参考になる点が多いのもファンにとって魅力です。
特にライブや音源でのサウンドは「黒レスポールカスタム+Marshall系ドライブ+JC-120のクリーン」という黄金の組み合わせがベースになっていると考えられ、90年代邦楽ロックの現場感を象徴しています。
これからLINDBERG風サウンドを再現したいギタリストにとって、平川達也の音作りは大きなヒントになるでしょう。以下では、彼が使用してきたアンプ、ギター、エフェクターを時期ごとに解説しながら、どのように音を組み立てていったのかを掘り下げていきます。
使用アンプ一覧と特徴【LINDBERG・平川達也】
平川達也のアンプ環境は、時代ごとのライブやレコーディングによって変化してきました。90年代当時は大型会場での公演が多かったため、MarshallやRoland JC-120といった定番アンプを使い分けるスタイルが想定されます。ハムバッカーを搭載したレスポールカスタムと相性の良いMarshallのJCM系は、力強いドライブサウンドを提供し、代表曲「今すぐKiss Me」に象徴されるようなロック的で厚みのあるサウンドを実現していました。一方、クリーントーンが求められる楽曲では、Roland JC-120のきらびやかなサウンドが選択された可能性が高いです。
近年のステージでは、Kemper Profilerを導入しており、本人解説つきのコンテンツも存在します。Kemperは実機アンプの音をプロファイリングして再現できるため、当時使用していたMarshallやRolandの音を含め、多様なサウンドをステージ上で切り替えられる点が大きな特徴です。これにより、過去のLINDBERGサウンドを現代的な機材環境で忠実に再現しつつ、安定した音作りが可能になっています。
つまり、90年代は「Marshallでの歪み」と「JC-120でのクリーン」の二本立て、現在は「Kemperによる統合的な音作り」という流れが見られるわけです。特にMarshallとJC-120は邦楽ロックの標準的な組み合わせであり、平川のサウンドを再現する上で重要な鍵を握っています。確定的な資料が少ない部分はありますが、彼の音色傾向と業界の慣習を照らし合わせると、このアンプ選びが妥当であると想定されます。
以上のことから、平川達也のアンプは「MarshallとRolandの併用から、現在はKemperによる一元管理へ」という流れで発展してきたと、想定されます。
使用ギターの種類と特徴【LINDBERG・平川達也】
平川達也といえば、何よりもまず黒いレスポールカスタムのイメージが強く残ります。彼が愛用していたのは、1969年製のGibson Les Paul Custom(Black)で、仕様としては1968年モデルに準じる個体(ボリュートなし、ワンピースネック仕様)です。LINDBERGの代表曲「今すぐKiss Me」や「BELIEVE IN LOVE」のライブ映像やプロモーション写真でもたびたび登場し、まさに“あの黒カスタム”がバンドのサウンドを支え続けてきました。
このレスポールカスタムは、ハムバッカーによる力強い中低域とサスティンの豊かさが特徴です。平川の弾くストロークやリードフレーズを太く押し出すと同時に、女性ボーカルである渡瀬マキの声を邪魔せず支えるトーンを実現しました。90年代邦楽ロックにおける「ギターの存在感」を象徴するサウンドであり、LINDBERGの楽曲に欠かせない要素となっています。
また、ステージや楽曲によってはサブギターを使っていた可能性も指摘されていますが、現状の公的資料では黒レスポールがほぼ唯一の確定的存在です。楽器店やファンによる目撃情報からも、彼の“黒カスタム”がメインであったことは間違いありません。
近年はKemper Profilerの導入により、ギターそのものの役割がより一層重要になっています。つまり、ギターが持つ生の質感をどうアンプやデジタル機材に伝えるかという観点が大切になっており、その点でレスポールカスタムの厚みのある出力は今なお強力な武器です。バンドの新旧サウンドをつなぐ象徴的存在として、平川のレスポールカスタムは非常に重要な役割を果たしているといえるでしょう。
これらを総合すると、平川達也のギターは「黒レスポールカスタムを中心に据えたサウンド作り」であり、その存在感がLINDBERGのバンドサウンドを形成していると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
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Les Paul Custom(1969年製 / Black) | Gibson | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | エレキギター | 69年製ながら68年仕様(ボリュートなし、ワンピースネック)。LINDBERGライブでのメイン機材。 |
使用エフェクターとボード構成【LINDBERG・平川達也】
平川達也の足元の機材については、確定的な資料は多くありません。しかし、近年のライブではKemper Profilerを導入しており、その内蔵エフェクト群(オーバードライブ、コンプレッサー、モジュレーション系、ディレイ、リバーブなど)を活用していることが本人解説付きで確認されています。これにより、LINDBERG全盛期の音色をデジタル環境で再現する形となっています。
90年代当時については、邦楽ロックの現場で一般的に使われていた機材からの推定になります。歪み系ではBOSS OD-1やSD-1といったオーバードライブが候補であり、Marshallアンプとの組み合わせで適度なドライブ感を演出していたと考えられます。また、空間系ではBOSS DDシリーズのディレイやCEシリーズのコーラスなどが使用されていた可能性が高く、クリーントーン時にはRoland JC-120と併せて立体感のあるサウンドを実現していたでしょう。
さらに、定番のチューナーとしてBOSS TUシリーズ、ワウとしてDunlop Cry Babyが想定されます。当時の邦楽バンドの多くが同様の機材を使用しており、LINDBERGのサウンドを考える上でも合理的な推測です。もちろん確定的な裏付けはありませんが、黒レスポールとMarshallの組み合わせを支えるペダル群としてこれらの機材が非常に自然な選択肢となります。
つまり、現在はKemperに集約された形で機材を一元管理している一方、90年代当時はBOSSを中心としたシンプルかつ実用的なペダルボードを構築していたと考えられるのです。これにより、楽曲ごとに「力強い歪み」と「煌びやかなクリーン」の切り替えをスムーズに行えたことが、LINDBERGサウンドの大きな魅力を支えていたといえるでしょう。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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Kemper内蔵エフェクト群 | Kemper | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | ギター用マルチエフェクター | OD、コンプ、ディレイ、リバーブなどを内蔵。近年のライブで使用。 |
BOSS OD-1 / SD-1 | BOSS | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | オーバードライブ | 90年代邦楽ロックで一般的な選択肢。Marshallと併用したと想定。 |
BOSS DDシリーズ | BOSS | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | ディレイ | 空間系でよく使われたと考えられる。確証は未確認。 |
BOSS CEシリーズ | BOSS | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | コーラス | クリーントーンに立体感を与える用途で使用されたと推定。 |
BOSS TUシリーズ | BOSS | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | チューナー | 定番のチューナーペダルとして使用が想定される。 |
Dunlop Cry Baby | Dunlop | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | ワウペダル | 90年代邦楽ロックで広く使われた定番。使用が推定される。 |
以上のことから、平川達也のエフェクター環境は「現在はKemperに統合、90年代はBOSS中心のシンプルなペダルボード」という二段階で整理できると、想定されます。
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【LINDBERG・平川達也】
平川達也の音作りは、シンプルながら非常に計算されたバランス感覚に基づいています。ギターはGibson Les Paul Custom(1969年製 / Black)を中心に、アンプはMarshall JCM系とRoland JC-120を想定し、近年ではKemper Profilerを使用。これらの組み合わせにより、LINDBERG特有の「疾走感のあるロックサウンド」と「ポップなキャッチーさ」を両立させています。
EQの設定に関しては、Marshallを用いたドライブサウンドでは中域をしっかり残すことが重要です。ハイを上げすぎず、ローも出しすぎないことで、女性ボーカルである渡瀬マキの声域を邪魔せず、バンド全体に溶け込むサウンドを実現します。実際のセッティング例としては、Treble 5、Middle 6〜7、Bass 4〜5程度が想定され、Presenceは抑えめ(3〜4程度)で扱うと、90年代邦楽ロックのニュアンスが出やすいでしょう。
クリーントーンにおいてはRoland JC-120を用いることで、立体感のある煌びやかなサウンドが得られます。この際はアンプのコーラス機能を軽めにかけ、BOSS CE系やDD系ディレイを併用することで、空間的に広がるサウンドを実現できます。例えば「BELIEVE IN LOVE」のようなバラードやアルペジオ主体の楽曲では、この組み合わせが最適です。
Kemper Profilerを用いた現代のライブ環境では、過去のアンプサウンドをプロファイリングし、曲ごとにプリセットを切り替えることで当時の音色を忠実に再現しています。オーバードライブパッチではコンプレッサーを軽めにかけ、アタックを揃えてコードストロークの粒立ちを際立たせています。一方で、ディレイとリバーブは楽曲によってウェット感を調整し、スピード感のある曲ではリバーブを浅めに、バラードでは深めに設定していると考えられます。
レコーディングやミックスにおいては、平川のギターが常に「バンドの屋台骨」として機能しています。左右のパンニングでリズムギターを広げつつ、リードフレーズはセンター寄りに配置。EQ処理としては、3kHz付近を少しブーストすることでアタック感を前に出し、150〜200Hz付近をやや削ることで低域の濁りを回避しています。これにより、ベースとの住み分けが明確になり、ボーカルの抜け感も確保されています。
また、90年代のLINDBERG楽曲の特徴として、シンセやドラムとのレイヤーが多い中でもギターの音が埋もれないように工夫されています。リバーブやディレイを必要以上に深くせず、むしろドライな質感を活かすことで、バンド全体の推進力を支えているのです。
総合すると、平川達也の音作りは「中域を重視したMarshallサウンド」「煌びやかなJC-120クリーン」「現代ではKemperで再現」という三本柱で成り立っており、EQとミックス処理を通じてバンドの一体感を常に意識していると、想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【LINDBERG・平川達也】
平川達也のサウンドをそのまま再現するには、69年製のレスポールカスタムやMarshall、Kemperといった高価な機材が必要になります。しかし、初心者やコストを抑えたいギタリストにとっては現実的ではありません。ここでは、比較的手頃な価格帯(1万円〜10万円程度)で「LINDBERG風サウンド」を再現できる代替機材を紹介します。
まずギターですが、GibsonではなくEpiphoneのLes Paul Customモデルが最適です。価格は10万円以下ながら、ハムバッカー搭載で太く伸びるサウンドが得られ、Marshall系アンプやモデリング機材と組み合わせれば、平川達也の黒レスポールに近いキャラクターを再現可能です。
アンプについては、自宅練習から小規模ライブまで対応できるBOSS Katanaシリーズが有力候補です。内蔵エフェクトやアンプモデリング機能を備え、Marshall系ドライブやJCクリーンをシミュレートできるため、幅広いLINDBERG楽曲に対応できます。また、Roland JC-22もおすすめで、JC-120の小型版ながらクリーントーンの再現性は非常に高く、自宅やスタジオでの使用に向いています。
エフェクターでは、BOSS SD-1(オーバードライブ)がコストパフォーマンス抜群です。Marshallライクな歪みと相性が良く、90年代邦楽ロック特有のドライブ感を表現できます。さらに、BOSS DD-8ディレイやCE-5コーラスを加えることで、空間系のニュアンスを簡単に構築できます。これらのペダルはそれぞれ1〜2万円程度で手に入るため、低予算で本格的なセットを組むことが可能です。
最後にマルチエフェクターという選択肢もあります。Zoom G5nやLine 6 POD Goは、MarshallやRoland JCのシミュレーションを備え、オーバードライブから空間系まで幅広く対応できます。これにより、初心者でもLINDBERG風の音作りを一台で実現できるでしょう。
以上の機材を組み合わせることで、予算を抑えつつ「太いレスポールサウンド」「Marshall系ドライブ」「JC系クリーン」「BOSSの定番空間系」を網羅でき、平川達也の音にグッと近づけることができます。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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ギター | Les Paul Custom | Epiphone | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | 本家Gibsonの廉価版。ハムバッカーの厚みを再現可能。 |
アンプ | Katana-50 MkII | BOSS | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | Marshall系歪みとJC系クリーンを両立可能なモデリングアンプ。 |
アンプ | JC-22 | Roland | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | JC-120の小型版。自宅やスタジオでのクリーントーン再現に最適。 |
オーバードライブ | SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | Marshallライクなドライブ感を再現可能。低価格ながら定番。 |
ディレイ | DD-8 Digital Delay | BOSS | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | 空間系の立体感を演出する定番。バラードで特に有効。 |
コーラス | CE-5 Chorus Ensemble | BOSS | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | 煌びやかなクリーントーンを再現する必須アイテム。 |
マルチエフェクター | POD Go | Line 6 | Amazonで探す | LINDBERG | 平川達也 | MarshallやRoland JC系のモデリングを網羅。1台で完結可能。 |
このように、Epiphone+BOSSアンプ+BOSSエフェクター、あるいはLine 6 POD Goといった組み合わせで、平川達也のLINDBERGサウンドを手軽に追体験することができます。
総括まとめ【LINDBERG・平川達也】

LINDBERGのサウンドを支えた平川達也のギタープレイは、一見シンプルながら緻密な音作りの積み重ねで成り立っています。黒いレスポールカスタムから生み出される力強く厚みのあるトーン、Marshallによる中域を押し出したドライブ、Roland JC-120による煌びやかなクリーン、そして現代ではKemper Profilerでの統合的な音作り。この3つの軸が、時代を超えてLINDBERGサウンドを再現するための重要な要素といえるでしょう。
特筆すべきは「バンド全体の中での音の位置づけ」です。LINDBERGはポップロック的なアレンジが多く、シンセやボーカルを中心としたアンサンブルを構成します。その中で平川のギターは、あくまで屋台骨として支えながらも、リフやリードでは存在感を発揮する役割を担っていました。つまり、単にギターを目立たせるのではなく、全体の音の厚みをコントロールすることが彼の本質的な音作りだったのです。
また、90年代邦楽ロックの特徴である「適度な歪み感」と「ドライすぎない空間処理」を両立させることも重要でした。MarshallとBOSS OD系で作られた骨太のサウンドに、ディレイやコーラスを適度に加えることで、ポップかつ華やかなLINDBERGらしさを表現しています。さらに現代ではKemperを駆使することで、当時の質感を保ちながら安定したライブ運用を実現している点も、時代を超えた進化といえるでしょう。
読者がLINDBERG風サウンドを目指す際には、まず「中域を重視したセッティング」を意識することが近道です。TrebleやPresenceを上げすぎず、ボーカルとの住み分けを考えたEQバランスを作ること。そして、曲ごとに歪みとクリーンを切り替える柔軟性を持つことが、平川サウンドの再現に欠かせません。
高価なオリジナル機材を揃えるのが難しくても、EpiphoneのレスポールやBOSSのアンプ/エフェクターを組み合わせれば、そのエッセンスは十分に感じ取ることができます。大切なのは「機材そのもの」よりも「音の方向性と役割を理解すること」。その意識を持つことで、LINDBERGの楽曲に宿るキャッチーで力強いギターサウンドを自分の演奏に取り入れることができるでしょう。
総じて、平川達也の音作りの本質とは「バンド全体の中で機能する、太く歌心のあるギターサウンド」であり、それこそがLINDBERGを国民的バンドへと押し上げた大きな要因のひとつだといえます。
“`
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
ギター
Gibson Les Paul Custom(1969年製 / Black)
69年製だが68年仕様の個体(ボリュートなし1Pネック等)。LINDBERGのライブ/レコーディングを支えた“あの黒カスタム”。
クロサワ楽器店
アンプ/アンプ・プロファイラー
Kemper Profiler(型番不詳)
近年のライブで使用。本人解説つき(音色設定コンテンツ)。
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【想定(90年代当時/大型会場の現場定番からの推定)】
Marshall(JCM系)、Roland JC-120 を併用または曲ごとに使い分けの可能性(ハムバッカー×90s邦楽ロックの一般的組み合わせ/クリーンでJC、ドライブでMarshallという運用)。※公的ソース未確認のため“想定”。(参考:製品概要のみ)
マーシャルアンプス
Roland
エフェクター
Kemper内蔵エフェクト群(OD/Comp/Mod/Delay/Reverb など)
上記Kemper運用に内包。外部ペダルの確証は未確認。
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【想定(90年代当時の足元/再現観点の推定)】
歪み系:BOSS OD-1/SD-1 等
空間系:BOSS DD系ディレイ、コーラス(CE系)
チューナー/ワウ:BOSS TU系、Dunlop Cry Baby
いずれも“同時代・同系統サウンドで一般的”なための推定。公式裏取りは現時点で未発見。
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