カナダ発祥/米国生産のプレミアム・アコースティックブランド、ラリヴィー(Larrivée)。全モデルオール単板構造と精緻なクラフトマンシップで、ニュートラルかつ解像度の高いサウンドを供給するメーカーとして評価されています。本記事では、新品購入を前提に要点だけを俯瞰します。
- ラリヴィー(Larrivée)の歴史
- ラリヴィー(Larrivée)の特徴・基本性能・サウンド傾向
- ラリヴィー(Larrivée)の使用アーティスト
- ラリヴィー(Larrivée)の関連ギターブランド
- ラリヴィー(Larrivée)ラインナップとおすすめモデル一覧
- ラリヴィー(Larrivée)を実際に使用した人の声【レビュー要約+評判口コミ】
- ラリヴィー(Larrivée)の新品・中古価格比較と最安値先
- ラリヴィー(Larrivée)の類似・代替案おすすめギター紹介(比較付き)
- ラリヴィー(Larrivée)のよくある質問(FAQ)
- ラリヴィー(Larrivée)の最新動向とトレンド
- ラリヴィー(Larrivée)の将来性とブランド価値
- ラリヴィー(Larrivée)まとめ(初心者向け、プロ向け?選び方)
ラリヴィー(Larrivée)の歴史
ラリヴィーの創業者、創業年、発祥地について(Larrivée)
創業者はカナダのルシアー、Jean(Jean-Claude)Larrivée。1967年にトロントで創業し、その後ビクトリア、バンクーバーへと拠点を移し、現在は米国カリフォルニア州オックスナードの工場で生産が行われています。クラシックギター製作で培った設計思想を、70年代以降のスティール弦モデルへ展開したことがブランドの基盤です。
ラリヴィーの代表的なモデル紹介(Larrivée)
- 03 Recording Series(OM-03 / L-03 / D-03 ほか):マホガニー or ローズのサイド&バック、シトカスプルーストップ。サテン仕上げ、Parabolic(Symmetrical)Xブレイシング採用で、録音現場に適したバランスの良さが特徴。
- 40 Legacy / 44 / 50 など上位シリーズ:トラディショナル志向の材選定と装飾、ラリヴィーらしいフラットでハイファイな出音を維持。
- P-01(Parlor):宇宙で演奏された実績を持つパーラーサイズ。取り回しと明瞭感に優れた小型ボディ。
- 09 / 10 / 11 などアーティスト/デラックス系:装飾インレイと上質材を組み合わせたフラッグシップ群。
ラリヴィーが楽器シーンに与えた影響(Larrivée)
ラリヴィーは「装飾美と実用の両立」「均整のとれた周波数バランス」「精密な製造公差」の三点で、モダン系スティール弦アコースティックの参照基準を押し上げました。特にLボディ(独自のオーディトリウム系シェイプ)や、シンメトリカルXブレイシングの思想は、フィンガースタイル志向のプレイヤーに強く支持されています。さらに、同社の緻密なインレイワークはWendy Larrivéeのデザインで知られ、装飾文化の裾野を拡張しました。
ラリヴィー(Larrivée)の特徴・基本性能・サウンド傾向
ラリヴィーの音のキャラクター(Larrivée)
帯域のフラットレスポンスと高解像度がキーワード。ローはタイト、ミッドは整然、ハイは艶やかで、録音時にEQで追い込みやすい「素直さ」があります。ストロークでも埋もれにくく、フィンガーピッキングで倍音の分離が良好です。
ボディ形状やピックアップの特徴(Larrivée)
独自のLボディや定番のOM/D/00/000/Parlorを展開。ブレイシングはParabolic(Symmetrical)Xを採用し、トップの反応とサステインのバランスを最適化。ピックアップは純正でL.R.Baggs搭載のE仕様を用意(シリーズにより構成は異なります)。
他ブランドとの違い(ラリヴィー vs 他社)(Larrivée)
Martinが伝統的な低域のうねりと倍音の厚み、Taylorが現代的な高域のきらめきとプレイアビリティに比重があるのに対し、ラリヴィーはニュートラルで録り映えする設計。同価格帯のCollingsやFurchに近い方向性で、装飾の美意識と製造の緻密さが差別化要因です。
ラリヴィー(Larrivée)の使用アーティスト
- Keith Urban(キース・アーバン)
- Brad Paisley(ブラッド・ペイズリー)
- Tommy Emmanuel(トミー・エマニュエル)
- Robert Plant(ロバート・プラント)
- Chris Hadfield(クリス・ハドフィールド:宇宙飛行士/ISSでパーラーを演奏)
ラリヴィー(Larrivée)の関連ギターブランド
ラリヴィーの姉妹ブランド(Larrivée)
公的に運用される姉妹ブランドは特にありません。
ラリヴィーのライバル・同ランクブランド(Larrivée)
Martin/
Taylor/
Collings/
Furch/
Lowden/
Santa Cruz Guitar Company/
Guild/
Breedlove/
Seagull/
Eastman
ラリヴィー(Larrivée)ラインナップとおすすめモデル一覧
アーティスト使用機材データ | モデル名 | ラリヴィーの特徴(Larrivée) | 価格帯 | 使用アーティスト | 最安値リンク |
---|---|---|---|---|---|
P-01 ISS Reissue(宇宙実績のパーラー) | P-01(Parlor) | 24″スケール/小型ボディ/マホガニーBack&Sides+シトカトップ/軽快で明瞭な中高域/12Fジョイント | — | Chris Hadfield | |
録音向けの定番「03」 | OM-03(Recording Series) | オール単板/Parabolic Xブレイシング/サテン仕上げ/25.5″スケール/1-3/4″ナット | — | Willie Watson ほか | |
Larrivée独自の万能シェイプ | L-03(Recording Series) | 独自Lボディ/均整のとれたバランスと投射/フィンガー〜ストローク両対応 | — | 多数のプロフェッショナル | |
王道ドレッドノート | D-03 / D-40 など | タイトなローと明瞭なトップエンド/合唱・バンド編成でも抜ける音像 | — | Scott Southworth ほか | |
装飾と上質材の上位機 | LV-09 / LV-10(カッタウェイ) | Wendy Larrivéeデザインのインレイ/反応の速さと豊かな倍音/ステージ映え | — | Brandon Lake、Astrid Young ほか |
ラリヴィー(Larrivée)を実際に使用した人の声【レビュー要約+評判口コミ】
ポジティブ意見:音質・デザイン・使いやすさ(Larrivée)
- 周波数バランスがフラットで録音時のEQが少なく済む。
- 高域の分離と倍音の美しさ、伸びの良いサステイン。
- ネックグリップと仕上げ精度の高さにより、ローポジからハイポジまで均一な演奏性。
- 装飾モデルのインレイが舞台映えし、所有満足度が高い。
ネガティブ意見:重量・価格・調整の難しさ(Larrivée)
- 低域の“膨らみ”を求めるMartin系のドレッドノート的キャラクターに比べると、ややタイトでストイックに感じる場合がある。
- ニュートラルゆえに「個性の強い色付け」を期待すると物足りなく感じるプレイヤーもいる。
- 上位シリーズは材や装飾にこだわる分、手に入れるまでの検討期間が長くなりがち。
総評コメント(AI要約)(Larrivée)
録音適性と可搬性、そして製造精度を重視するプレイヤーに最適。ジャンル横断的に使える「基準器」的な一本が欲しい場合、ラリヴィーは強力な解です。
ラリヴィー(Larrivée)の新品・中古価格比較と最安値先
ラリヴィー(Larrivée)の類似・代替案おすすめギター紹介(比較付き)
同価格帯・キャラクターが近いモデル(Larrivée)
- Martin OM/000系:伝統的でふくよかな倍音。中低域の厚みを重視するなら有力。
- Taylor Grand Auditorium系:明快で現代的。ライブでの抜けとエレアコ運用に強い。
- Furch OM/GA系:ヨーロピアン志向の精緻な設計。フラットで録り映えする方向性が近い。
音・価格・デザインの比較ポイント(ラリヴィー vs 他ブランド)(Larrivée)
音像はラリヴィー=フラット&ハイファイ、Martin=伝統&ふくよか、Taylor=ブライト&モダン、Furch=精密&クリア。デザインは、ラリヴィーが実用装飾の美学で差別化。新品入手を前提に、自身のアンサンブル内での役割(帯域の空間)から逆算するのが最短です。
ラリヴィー(Larrivée)のよくある質問(FAQ)
- 生産国は?
- 現在はアメリカ・カリフォルニア州オックスナードの工場で生産されています(ブランド発祥はカナダ)。
- Lボディとは?
- ラリヴィー独自のオーディトリウム系シェイプ。OMよりふくよか、Dよりも取り回しがよく、ソロ・伴奏どちらにも適応します。
- ブレイシングは?
- Parabolic(Symmetrical)Xを採用。反応速度とサステイン、音像の整合性を狙った設計です。
ラリヴィー(Larrivée)の最新動向とトレンド
限定復刻やアーティスト/記念モデル(例:P-01 ISS Reissue)など、物語性と実用性を併せ持つプロダクトが注目を集めています。サステナブルな材の活用や、伝統設計の現代化も継続的テーマです。
ラリヴィー(Larrivée)の将来性とブランド価値
製造拠点の集約により品質マネジメントが安定。全ラインでオール単板を堅持し、ハイファイ志向の設計を磨き込んでいるため、録音現場・プロダクションでの信頼は引き続き高いと考えられます。
ラリヴィー(Larrivée)まとめ(初心者向け、プロ向け?選び方)
- 初心者〜中級者:03シリーズのOM/L/Dいずれか。基準器として長く使える。
- プロ/録音主体:40/44/50/09/10系。アレンジ内での帯域設計が容易。
- 可搬性重視:P-01などパーラー系。作曲ツール兼ライブの差し色に。
新品購入前提で選定するのがブランド本来の性能を得る近道です。
- 公式サイト:ラリヴィー 公式
- 販売サイト:
本記事はラリヴィー(Larrivée)の公式情報および主要販売サイトを参考にしています。
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