始めに(hydeのサウンド特徴)
hyde(L’Arc〜en〜Ciel/VAMPS)は、唯一無二のカリスマ性を放つフロントマンでありながら、自身のソロやバンド活動においてもギタリストとして独特な音作りを追求しています。彼のギターサウンドは、ヴィンテージの温かみとモダンなエッジを巧みに融合させている点が特徴です。
L’Arc〜en〜Ciel時代の「HONEY」に代表される歯切れのよいロックサウンドから、「SEASON’S CALL」や「evergreen」のような情緒的で繊細なトーンまで、幅広いサウンドレンジを自在に操ります。特にフェンダー系のショートスケールギターを多用し、独特なカッティングやアルペジオで楽曲の世界観を広げるスタイルは、hydeならではと言えるでしょう。
さらに、VAMPS期以降はハイゲインアンプやKemper Profiling Amplifierを駆使し、よりモダンで厚みのある音作りを導入。これにより、ヘヴィなリフから透明感あるクリーントーンまで、ライブでも安定した表現力を発揮しています。
このように、hydeの音作りは「時代ごとに進化しながらも、根底にある歌心を支えるギターサウンド」という一貫性を持ち続けています。彼の音が多くのギタリストから注目されるのは、この多彩さと普遍性を兼ね備えているからだと考えられます。
hydeサウンドを再現するには、ギターの種類・アンプのキャラクター・エフェクターの組み合わせをトータルで理解する必要があります。以下の章では、その具体的な機材と特徴を掘り下げていきます。
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使用アンプ一覧と特徴【L’Arc〜en〜Ciel・hyde】
hydeのギターサウンドを支えるアンプは、時期ごとに大きく変遷しています。90年代後半〜2000年代前半はMarshallやHughes & Kettnerなど伝統的なアンプをベースに構築し、2000年代中期以降はDiezelやBognerといったハイゲイン・ハイクオリティなアンプを導入。さらに2017年以降はKemper Profiling Amplifierをライブシステムの中核に据え、デジタルプロファイリングによる安定感と柔軟性を重視しています。
特に「HONEY」や「Driver’s High」など90年代の代表曲ではMarshallのドライブ感ある中域がサウンドの中心となり、ラルク特有のポップロックに骨太さを与えていました。その後、VAMPS期にはDiezel Herbertを軸にした分厚いハイゲインサウンドへと進化し、アメリカンロック的なモダンで力強いトーンを実現しました。
また、Hughes & Kettner Triamp MKIIやCore Bladeといった多チャンネルアンプは、ライブにおける多彩な楽曲展開に対応するために導入されたと考えられます。クリーンからディストーションまでワンタッチで切り替えられる柔軟さは、hydeの幅広い音楽性を支える重要なポイントです。
Divided by 13 RSA23はクリーンサウンドでの使用が確認されており、透明感のあるカッティングやアルペジオに適しています。さらにBogner製のキャビネットは、温かくもレンジの広い音圧感を提供。これらを組み合わせ、エンジニアと共に細かいEQや空間処理を行うことで、楽曲ごとの世界観を緻密に表現していると考えられます。
総じて、hydeは「ライブでの再現性」「多彩な音色レンジ」「ヴィジュアルとリンクする音の存在感」を重視し、アンプシステムを常に進化させてきました。2017年以降はKemperをメインに据えつつも、これまでの真空管アンプの質感を忠実に再現し、安定性と表現力の両立を達成していると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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Kemper Profiling Amplifier | Kemper | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel / VAMPS | hyde | 2017年以降のメイン。ライブでPA直結システムとして使用。 |
Marshall EL34 100/100 | Marshall | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | 90年代後半に使用。太く歪んだ中域が特徴。 |
Diezel Herbert | Diezel | Amazonで探す | VAMPS | hyde | モダンハイゲインアンプ。重厚でタイトなリフに対応。 |
Hughes & Kettner Triamp MKII | Hughes & Kettner | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel / VAMPS | hyde | 3チャンネル6モード。ライブの幅広い楽曲展開に対応。 |
Divided by 13 RSA23 Head & Cabinet | Divided by 13 | Amazonで探す | VAMPS | hyde | クリーン設定用。Eminence The Governor搭載キャビネットを組み合わせ。 |
Hughes & Kettner Core Blade | Hughes & Kettner | Amazonで探す | VAMPS | hyde | メタル向けに設計されたモダンアンプ。多彩な歪み。 |
Bogner製スピーカーキャビネット | Bogner | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel / VAMPS | hyde | 詳細不明だが、ウォームでレンジが広いサウンドが特徴。 |
使用ギターの種類と特徴【L’Arc〜en〜Ciel・hyde】
hydeが手にしてきたギターは、ビジュアルとサウンドの両面で強烈な個性を放っています。90年代から2000年代前半はFender MustangやJaguarなどショートスケールのモデルを多用し、軽快で鋭いカッティングサウンドを軸に楽曲を彩りました。特に「HONEY」や「Driver’s High」では、ジャングリーでパンチのあるミッドレンジが特徴的です。
その一方で、ヴィンテージとカスタムを融合させた「Gibson Les Paul Junior hyde custom(1956年製)」は、ブラックパーツ仕様にアップデートされ、パワフルなP-90サウンドで「HONEY」などの代表曲に使用されました。このモデルはhydeの音作りを語る上で欠かせない一本と言えるでしょう。
さらに、ZODIACWORKS HYDE Custom Modelはエバーチューン搭載、髑髏柄ピックガードなど視覚的インパクトも強烈で、サブのレスポールJrとして使用。Fender Mustangにおいては、DiMarzio DP402を搭載し、ネックを24 3/4インチに改造、スイッチ類もトグル仕様に変更するなど、本人仕様の徹底的なモディファイが施されています。
また、Gretsch Duo Jetは60年代初期のヴィンテージをベースにしつつ、リアPUをSeymour Duncan JBに交換し、よりモダンでパワフルなトーンを獲得。「HELLO」PVでの使用が確認されており、クラシカルとモダンを融合させたhydeらしい選択です。
ソロ作品『ROENTGEN』期にはアコースティックギター「Gibson Style-01」がメインで、「evergreen」「SHALLOW SLEEP」などでその深い響きが聴けます。エレキとは一線を画す温かみと透明感を持ち、hydeの声との親和性が非常に高い一本です。
総じて、hydeのギター選びは「サウンドの多様性」「ビジュアル的インパクト」「楽曲の世界観とのリンク」が強調されており、単なるプレイヤーの枠を超えたアーティスト性が反映されていると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
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Gibson Les Paul Junior hyde custom(1956年製) | Gibson | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | レスポールJr | ブラックパーツ仕様に改造。代表曲「HONEY」で使用。 |
ZODIACWORKS HYDE Custom Model | ZODIACWORKS | Amazonで探す | VAMPS | hyde | カスタムモデル | エバーチューン搭載、髑髏柄ピックガード。レスポールJrサブ。 |
Fender Mustang(改造) | Fender | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | ショートスケール | DiMarzio DP402搭載、5本所有。スイッチ類も改造済み。 |
Fender Jaguar | Fender | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | ショートスケール | 「SEASON’S CALL」PV使用。鋭いカッティング向き。 |
Gibson SG | Gibson | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | ソリッド | 小型軽量でプレイアビリティ重視。 |
GRETSCH Duo Jet(60年代初期) | GRETSCH | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | ソリッド | リアPUをDuncan JBに交換。「HELLO」PV使用。 |
STEINBERGER GM4 | STEINBERGER | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | ヘッドレス | モダンで高いプレイアビリティ。90年代に使用。 |
Gibson Style-01 Acoustic | Gibson | Amazonで探す | hyde(ソロ) | hyde | アコースティック | 『ROENTGEN』期のメイン。「evergreen」等で使用。 |
使用エフェクターとボード構成【L’Arc〜en〜Ciel・hyde】
hydeのエフェクターボードは、時期によって構成が大きく異なりますが、共通しているのは「楽曲ごとに明確な音色のキャラクターを出すための最小限かつ厳選された機材選び」です。90年代のL’Arc〜en〜Ciel初期には、BOSS CE-1やDM-2といった定番アナログエフェクターを中心に、温かみと立体感を付与するセッティングが特徴でした。コーラスやアナログディレイを巧みに使うことで、シンプルなカッティングやアルペジオに浮遊感を持たせています。
2000年代以降、特にVAMPS期からはSHARK Warzy DriveやMAXON ROD880といったチューブ系オーバードライブを導入し、ディストーションサウンドの質感をよりプリアンプ的にコントロール。さらにProvidence Chrono DelayやVelvet Compといった高品質なエフェクターを組み込み、現代的で安定したライブサウンドを支えています。
ラック機材としてはt.c. electronic G-ForceやLINE 6 POD X3 Proを用いたマルチ処理も導入し、モジュレーションや空間系をまとめて制御。特にライブではスイッチングシステム(Providence PEC-2)を使用し、音色切り替えを確実に行えるようになっています。こうしたプロ仕様のシステムは、楽曲の多様性に即応できるよう設計されていると考えられます。
ノイズリダクションにはiSP Decimator IIを採用し、ハイゲイン環境でも安定したクリーンさを保持。またMXR 10 Band EQやCommune Real Levelerなどの補正系を用いて、会場やPA環境に応じた微調整を行っています。特にhydeはボーカルとのバランスを重視するため、ギター単体での派手な歪みよりも「全体に溶け込みつつ存在感を持たせる」セッティングを心がけていることが伺えます。
結果として、hydeのボードは「オーガニックなアナログ感」と「最新機材の精密さ」の融合という特徴を持ち、シンプルながら奥深いトーンを支えていると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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SHARK Warzy Drive | SHARK | Amazonで探す | VAMPS | hyde | ディストーション | プリアンプ的に使用されるディストーションペダル。 |
MAXON ROD880 | MAXON | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel / VAMPS | hyde | オーバードライブ | 真空管OD。2台使用し、クランチとリードを切替。 |
Providence Velvet Comp | Providence | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | コンプレッサー | カッティングやアルペジオの粒立ちを強調。 |
BOSS CE-1 | BOSS | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | コーラス | 定番アナログコーラス。90年代前半から使用。 |
BOSS DM-2 | BOSS | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | ディレイ | ウォームなアナログディレイ。ソロやバッキングで活躍。 |
Providence Chrono Delay DLY-4 | Providence | Amazonで探す | VAMPS | hyde | ディレイ | 液晶表示でテンポ同期可能なディレイ。現代的ライブ向け。 |
t.c. electronic G-Force | t.c. electronic | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel / VAMPS | hyde | マルチエフェクター | ラックマルチ。モジュレーション・空間系を一括管理。 |
iSP Technologies Decimator II | iSP Technologies | Amazonで探す | VAMPS | hyde | ノイズリダクション | ハイゲイン使用時のノイズを低減。 |
MXR 10 Band Graphic EQ | MXR | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | イコライザー | 会場や楽曲ごとに帯域を補正。 |
Providence PEC-2 | Providence | Amazonで探す | VAMPS | hyde | スイッチングシステム | ライブでの音色切り替えを正確に管理。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【L’Arc〜en〜Ciel・hyde】
hydeの音作りの核は「楽曲の世界観に寄り添いながらも、ボーカルを最大限に引き立てるギターサウンド」にあります。単にギター単体の迫力を追い求めるのではなく、ミックス全体でどのように存在感を持たせるかという点を意識したセッティングが多く見られます。
例えば代表曲「HONEY」では、レスポールJrのP-90を活かした中域寄りの歪みをMarshall系のアンプで鳴らし、EQはローを絞ってミッドを押し出すセッティングが想定されます。この結果、hydeの声の抜けを邪魔せず、バンド全体を支える粘り気あるギターサウンドを構築しています。
一方で「SEASON’S CALL」や「READY STEADY GO」のようにスピード感と煌びやかさを求める楽曲では、Fender JaguarやMustangを用い、アンプはクリーン〜クランチに設定。ここではコンプレッサー(Providence Velvet Comp)で粒立ちを整え、コーラスやアナログディレイ(BOSS CE-1、DM-2)を薄く重ねて空間的な広がりを持たせています。
VAMPS期のようにハードでモダンなリフを前面に押し出す場合は、Diezel HerbertやKemperのハイゲインプロファイルを使用。ミドルとローを強調し、ピッキングのアタックが際立つように設定。さらにiSP Decimator IIでノイズを抑え、MXR 10 Band EQで帯域を細かく調整し、ライブ会場の音響に合わせてリアルタイムで補正することも行われていると考えられます。
エフェクターに関しては、ソロパートではディレイのフィードバックを強めに設定(Providence Chrono Delay DLY-4など)し、ボーカルラインの裏を補完するように音を伸ばします。逆にリフ中心の楽曲ではディレイをほとんど使わず、ドライでタイトなサウンドを意識しているのが特徴です。
スタジオレコーディング時には、アンプのライン録りとマイキングを併用し、複数トラックをレイヤーして音圧感を増幅させる手法が多用されます。特にKemper導入以降は、過去に愛用したMarshallやDiezelの音をプロファイルし、ライブとレコーディングで一貫したトーンを維持していると想定されます。
総括すると、hydeのセッティング哲学は「ボーカルと共鳴するギターサウンド」。EQではミッドを重視しつつ、楽曲によってローやハイを調整。アンプやエフェクターの選定はあくまで楽曲に従属し、歌と溶け合うような音作りを追求しています。この柔軟性とバランス感覚こそが、hydeの音を唯一無二のものにしていると考えられます。
比較的安価に音を近づける機材【L’Arc〜en〜Ciel・hyde】
hydeのサウンドはヴィンテージギターやプロ仕様アンプを駆使したものが多いため、完全に再現するには高額な機材が必要です。しかし、初心者〜中級者でも比較的安価な市販品を使って「hyde風の音」に近づけることは十分可能です。ポイントは「中域を前に出すオーバードライブ」「浮遊感あるコーラス」「ウォームなディレイ」「安定したマルチプロセッサー」の4つを押さえることです。
まずオーバードライブでは、BOSS SD-1 Super OverDriveが定番。Marshall系アンプとの相性が良く、P-90やシングルコイルギターの中域を強調し、hydeの「HONEY」や「Driver’s High」の粘りあるリードトーンを再現しやすいです。
コーラスはBOSS CE-5 Chorus Ensembleが最適。hydeが使用したCE-1やCE-2の流れを汲むモデルで、アルペジオやクリーントーンに透明感を与え、「SEASON’S CALL」や「flower」のような広がりのあるサウンドに近づけます。
ディレイはBOSS DD-8 Digital DelayやMXR Carbon Copyを推奨。特にCarbon Copyはアナログ特有の温かみがあり、ソロパートで音を伸ばすとhyde的な情緒的プレイにマッチします。
さらに、初心者におすすめなのはマルチエフェクター。LINE 6 POD GoやBOSS GT-1などを使えば、Kemperに近い多彩なアンプモデリングや空間系を一括でカバーでき、ライブや自宅練習で「VAMPS期以降のモダンな音」を簡単に体験できます。
ギターに関しては、Fender Mustang Playerシリーズなどの廉価モデルにシングルコイルPUを搭載したものを選べば、hydeのショートスケール特有の軽快さを感じられます。改造に自信があれば、ピックアップをDiMarzio製に交換することでさらに近いニュアンスを出すことも可能です。
総じて、予算5万円前後でも「hydeらしいミッド強調の歪み」「浮遊感のあるクリーン」「ディレイを活かした余韻」を意識すれば、十分にその雰囲気を再現することが可能です。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーバードライブ | BOSS SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | Marshall系の中域を強調。ヴィンテージ感を再現可能。 |
コーラス | BOSS CE-5 Chorus Ensemble | BOSS | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | CE-1/CE-2の系譜。広がりあるクリーントーンを再現。 |
ディレイ | MXR Carbon Copy Analog Delay | MXR | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel / VAMPS | hyde | ウォームなアナログディレイ。ソロやアルペジオに適合。 |
マルチエフェクター | LINE 6 POD Go | LINE 6 | Amazonで探す | VAMPS | hyde | Kemperの代替として安価にアンプ&エフェクトを再現可能。 |
ギター(廉価モデル) | Fender Player Mustang | Fender | Amazonで探す | L’Arc〜en〜Ciel | hyde | ショートスケール。改造次第で本人仕様に近づけられる。 |
総括まとめ【L’Arc〜en〜Ciel・hyde】

hydeの音作りは、一言で言えば「歌を支えながら楽曲の世界観を拡張するギターサウンド」です。彼はギタリスト単体としての派手さを追い求めるのではなく、ボーカルとしての表現を最大化させるためにギターを使いこなしています。その結果、彼のギターサウンドは常にボーカルラインと共鳴し、聴く者に独特の余韻と感情を残します。
機材選びにおいては、ヴィンテージとモダンを融合させる姿勢が際立っています。Fender MustangやJaguarといったショートスケールの軽快なサウンドを好みつつ、Gibson Les Paul JuniorやZODIACWORKSのカスタムモデルで骨太さと存在感を補完。さらにアンプはMarshallやDiezel、Divided by 13といった個性的なモデルを使い分け、2017年以降はKemperを導入して安定性と再現性を確保しました。
エフェクター構成でも「シンプルかつ必要最小限」を貫きながら、Providenceやt.c. electronicといった高品位ブランドを採用。アナログコーラスやディレイで楽曲に広がりを与えつつ、ノイズリダクションやイコライザーで精密な調整を行い、ライブとスタジオの両面で統一感のある音を作り上げています。
EQやミックス面では「中域を基点に楽曲ごとにローやハイを調整する」という哲学が見られ、特にボーカルの存在感を邪魔せずにギターを活かす工夫が随所に感じられます。つまり、hydeの音作りは「単体のギターではなく、バンド全体でどう響くか」を最優先にしている点が最大の特徴です。
これからhyde風の音を目指すギタリストにとって大切なのは、機材を単にコピーすることではなく、「どうやって楽曲に寄り添い、歌を引き立てるか」という視点を持つことです。安価な機材でも工夫次第でそのエッセンスを再現できますし、最終的にはプレイスタイルや表現力がサウンドに直結します。
hydeのギターサウンドを真似る過程で学べるのは、「技術的な音作り」と「表現としての音作り」の両方です。彼のサウンドの本質は、音そのものの美しさ以上に「楽曲とボーカルを引き立てるための設計思想」にあり、その姿勢こそが多くのファンやギタリストからリスペクトされ続ける理由だといえるでしょう。
“`
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
Gibson Les Paul Junior hyde custom(1956年製カスタム)
ヴィンテージを現代パーツにアップグレード。ブラックパーツ仕様。「HONEY」で使用。
ZODIACWORKS HYDE Custom Model
エバーチューン搭載、髑髏柄ピックガード。レスポールJrのサブ。
Fender Mustang(改造)
DiMarzio DP402搭載、ストラト24 3/4インチネック、スライドスイッチ→トグル化。5本所有。
Fender Jaguar
ショートスケール、歯切れの良いサウンド。「SEASON’S CALL」PV使用。
Gibson SG
薄型・小型でプレイアビリティ重視。
GRETSCH Duo Jet(60年代初期ダブルカッタウェイ)
リアPUをSeymour Duncan JBに交換。「HELLO」PV使用。
STEINBERGER GM4
ヘッドレス構造で高いプレイアビリティ。
Gibson Style-01 アコースティック
「ROENTGEN」期メイン。「evergreen」「SHALLOW SLEEP」PV使用。
🔊 アンプ・キャビネット
Kemper Profiling Amplifier(メイン&サブ)
2017年以降メインシステム。PAへ直接出力。
Marshall EL34 100/100(パワーアンプ)
Diezel Herbert(ハイゲイン〜クリーン両対応)
Hughes & Kettner Triamp MKII(3ch/6モード仕様)
Divided by 13 RSA23 Head & Cabinet(クリーン設定、Eminence The Governor搭載)
Hughes & Kettner Core Blade
Bogner製スピーカーキャビネット(詳細不明)
🎛 エフェクター/ラック機器
SHARK Warzy Drive(ディストーション/プリアンプ的使用)
MAXON ROD880(真空管OD、2台でODとクランチ切替)
Commune Preamp 500(ブースター)
Providence Velvet Comp(コンプレッサー)
BOSS CE-1/CE-2(アナログコーラス)
Providence Chrono Delay DLY-4(液晶付きアナログディレイ)
BOSS DM-2(ウォームなアナログディレイ)
BOSS AD-5(エレアコ用プリアンプ)
iSP Technologies Decimator II(ノイズサプレッサー)
MXR 10 Band Graphic EQ
Commune Real Leveler(クリーンブースター)
t.c. electronic Chorus+(ステレオコーラス)
t.c. electronic G-Force(ラック型マルチ)
LINE 6 POD X3 Pro(モデリング)
FREE THE TONE Balanced Input Selector(カスタム)
Shure AD4D(ワイヤレスレシーバー)
Furman PL-Plus DMC J(パワーコンディショナー)
Providence PEC-2(スイッチャー)
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