始めに(特徴紹介)
神はサイコロを振らないのギタリスト、吉田喜一は、ポストロックやエモの要素をベースに、緻密に構築されたクリーントーンから轟音ディストーションまで幅広く使い分けるスタイルで注目されています。彼のサウンドの魅力は、単なる歪みやエフェクト頼りではなく、ギターの鳴りとアンプの特性を活かしつつ、曲ごとに緻密に作り込まれた音色にあります。
例えば、アルバム『心海』収録曲「What’s a Pop?」では、Fender Stratocasterのハーフトーンを駆使した煌びやかなクリーンカッティングが印象的です。一方で「修羅の巷」ではZ.VEX Fuzz Factory 7を使用した荒々しいファズサウンドが炸裂し、楽曲全体のダイナミクスを大きく引き上げています。
吉田喜一のプレイスタイルは、繊細なタッチコントロールによるニュアンスの表現力に加え、楽曲ごとに綿密に選ばれる機材セッティングが大きな特徴です。ライブではDrop Dチューニングを多用し、厚みのあるリフと澄んだクリーンアルペジオを自在に操ることで、神サイならではのサウンドスケープを描いています。
また、彼の音作りはバンド全体のミックスを意識しており、ボーカルの柳田周作の声を活かすために中域の整理や残響の調整を綿密に行っている点も特筆すべきです。その結果、ギターが単独で目立ちすぎず、アンサンブルの中で存在感を放つバランス感覚を実現しています。
以下では、吉田喜一(神はサイコロを振らない)が使用しているアンプ、ギター、エフェクターを整理し、それぞれの音作りの特徴について詳しく解説していきます。
使用アンプ一覧と特徴【神はサイコロを振らない・吉田喜一】
吉田喜一のアンプ選びは「芯の太さ」と「スッキリとした抜け感」を両立させることに重きを置いています。インディーズ時代にはFenderやMarshall系のアンプも試していたようですが、メジャー以降はFRIEDMANやBognerといった高級ブティックアンプを中心に使用するようになりました。
メインアンプはFRIEDMAN BE-100 HEAD & 412 VINTAGE CABINETで、2021年9月に導入されて以降、レコーディングからライブまで幅広く活躍しています。スピーカーはG12M-25とVintage30の組み合わせで、歪ませても濁らず、クリーンも艶があるのが特徴です。本人は「スッキリして芯が太い」と評価しており、神サイの立体的なアンサンブルを支える要となっています。
セッティングに関しては比較的ローを控えめにし、中域とトレブルをバランスよく持ち上げています。具体的には、CLEAN VOL=3.6、GAIN=2、MASTER=1.8、TRE=3.7、MID=5.9、BASS=1.5、PRES=0 という設定が確認されています。これにより、ボーカルを邪魔しない立体的なギターサウンドが実現されています。
一方で、ライブではBogner Ecstasyも使用されており、こちらはクランチ寄りのサウンドを担うことが多いです。Ecstasyはゲインを抑えめにして空気感を出し、カッティングやアルペジオでの表現力を強調する役割を持たせています。神サイの楽曲の中でも静と動を切り替えるシーンに効果的で、サウンドの幅を広げる一因となっています。
過去にはスタジオ録音でFender系アンプを使用した可能性も語られていますが、現在の中心はやはりFRIEDMANとBognerの組み合わせです。いずれにしても「楽曲に合わせて音のキャラクターを変える」という彼の哲学が貫かれており、単なるアンプの選択以上に、どう鳴らすかが重要視されていることがわかります。
総合すると、FRIEDMAN BE-100でメインの太いサウンドを作り、Bogner Ecstasyで補助的なクランチを得るという二本柱が吉田喜一のアンプシステムであり、バンドサウンドを支える重要な要素となっていると想定されます。
使用ギターの種類と特徴【神はサイコロを振らない・吉田喜一】
吉田喜一のギターセレクションは、音作りの幅を広げるために非常に多彩です。メインギターはNashguitarsのJM63で、2020年頃に入手後、工房Pathでプリセットスイッチのバイパスやポット類の変更といった改造が施されています。ライブでは主にドロップDで使用され、太い低音と独特のざらつき感が特徴で、神サイの厚みあるサウンドを支えています。ストラトタイプのギターとしての使用頻度も高く、クリーンからクランチまで幅広く対応可能です。
セカンドメインはFender Road Worn ’60s Stratocaster(MEX, 2011–2012年製)で、バラードやカッティングでの使用が目立ちます。2022年まではトレモロをベタ付け、2023年は1mmフロート+アーム装着に変更されています。センターポジションの使用が多く、アルバム『心海』収録曲「What’s a Pop?」「Popcorn ‘n’ Magic!」で活躍。指板は本人好みに削られ、ストリングガイドをDynaguide Blackに交換して操作性を向上させています。
インディーズ時代から使用しているFender Classic Player Jazzmaster Specialは、内蔵サーキットやピックアップ巻き数の改造が施され、ジャキッとしたブライト感とブリッとした中域を両立。Ibanez Prestige AZ2402はインディーズ期のメインギターで、改造なしの購入時のまま使用され、レコーディング中心に活躍しました。Hyperionピックアップ搭載で、コイルタップはほぼシングルモードで使用され、アルバム『事象の地平線』「プラトニック・ラブ」で確認できます。
その他、Fender Custom Shop ’54 Reissue Stratocasterは『心海』制作で特にハーフトーンのカッティングに使用され、「What’s a Pop?」のサビではフロント+センターで煌びやかな音色を作り出しています。また、Squier(モデル不明)は「六畳の電波塔」でボーカルの柳田周作が借りてライン録りに使用された例があります。吉田喜一のギター選びは、曲ごとのキャラクターやプレイスタイルに合わせた適材適所のアプローチが特徴と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
JM63 | Nashguitars | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ストラトタイプ | 2020年頃入手。プリセットスイッチバイパス、ポット類変更。 |
Road Worn ’60s Stratocaster | Fender | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ストラトキャスター | 2020年頃入手。バラードやカッティング向き。センターポジション多用。 |
Classic Player Jazzmaster Special | Fender | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ジャズマスター | 内蔵サーキット改造済み。ジャキッと感とブリッと感両立。 |
AZ2402 | Ibanez | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | Prestigeシリーズ | インディーズ時代メイン。Hyperionピックアップ搭載。レコーディング中心。 |
’54 Reissue Stratocaster | Fender Custom Shop | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ストラトキャスター | アルバム『心海』制作で使用。ハーフトーンでのカッティングに最適。 |
Squier(モデル不明) | Squier | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | 不明 | 「六畳の電波塔」でボーカルが借用してライン録りに使用。 |
使用エフェクターとボード構成【神はサイコロを振らない・吉田喜一】
吉田喜一のエフェクターボードは、ライブ・レコーディング両方に対応できるよう高度に構築されています。スイッチャーは2022年にFREE THE TONE ARC-53Mを使用していましたが、2023年にはARC-3に移行。ARC-3はLine 6 HX StompとMIDI連携し、音色ごとの切り替えを瞬時に制御できるため、楽曲ごとの微妙なニュアンスを逃さず演奏可能です。
歪み系では、Z.VEX Fuzz Factory 7を「修羅の巷」で使用し、独特のファズトーンを生み出しています。ソロ用にはSuhr Riot Distortionを使用し、右手の強弱でニュアンスをコントロール。Fulltone OCDはオーバードライブ用途でゲイン低めに設定、スイッチはHPモードで使用され、クリーンブースト的な役割も果たします。クランチ用にはAltero Custom Guitars「楓」オーバードライブやSUMO STOMP Longtail #873を使用し、ソロやリフの前に音を前に押し出す効果があります。
空間系ではstrymon blueSkyを掛けっぱなしで使用することも多く、SHIMMERモードが好まれています。Line 6 HX Stompは空間系、音量調整、オクターバー(「修羅の巷」)で活用され、2023年からはアンプのセンド/リターン接続で音質向上を狙っています。チューナーはTC Electronic Polytune2(2022年ボード)およびPeterson STROBOSTOMP HD(2023年ボード)が使用され、正確なチューニングを維持。
そのほか、Xotic RC Boosterは予備ブースターとして搭載。FREE THE TONE PT-1Dはパワーサプライ、Cornerstone GLADIO SCはプリアンプODとして2023年サウンドの基盤となっています。Ovaltone 34-XtremeはLongtailの代替として待機、BOSS DS-1Xは「修羅の巷」で柳田周作が使用するグランジ・ゾーンのサウンド構築に関与。また、ジャンクションボックスで信号整理を行い、PA-1QGでアンプで補正できない帯域をMIDIで切り替えています。
吉田喜一のエフェクター構成は「用途ごとに最適化された歪みと空間系を自由に切り替えられるシステム」であり、ライブでも録音でも楽曲の表情を忠実に再現することが可能と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ARC-53M / ARC-3 | FREE THE TONE | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | スイッチングシステム | 2022年ARC-53M、2023年ARC-3に移行。HX StompとMIDI連携。 |
Fuzz Factory 7 | Z.VEX | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ファズ | 「修羅の巷」で使用。 |
Riot Distortion | Suhr | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ディストーション | ソロ用。右手の強弱でニュアンス調整。 |
OCD | Fulltone | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | オーバードライブ | ゲイン低め、スイッチはHPモード。 |
blueSky | strymon | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | リバーブ | 掛けっぱなし使用。SHIMMERモードが好まれる。 |
HX Stomp | Line 6 | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ギター用マルチエフェクター | 空間系・音量調整・オクターバー使用。2023年はセンド/リターン接続。 |
Polytune2 | TC Electronic | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | チューナー | 2022年ボードで使用。 |
STROBOSTOMP HD | peterson | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | チューナー | 2023年ボードで使用。 |
RC Booster | Xotic | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ブースター | 予備ブースターとして搭載。 |
GLADIO SC | Cornerstone | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | プリアンプ/アンプシミュレーター | 2023年サウンドの基盤。信号チェイン最初に配置。 |
楓 | Altero Custom Guitars | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | オーバードライブ | クランチ用。TREBLEをMAXに設定。 |
Longtail #873 | SUMO STOMP | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | オーバードライブ | Centaur系。ソロ用。「音が前に飛ぶ」と評される。 |
34-Xtreme | Ovaltone | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ディストーション | Longtail代替として待機。ボード外に置かれることも。 |
DS-1X | BOSS | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ディストーション | 柳田周作が「修羅の巷」で使用。神サイ流グランジ・ゾーン。 |
PA-1QG | FREE THE TONE | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | イコライザー | アンプで補正できない帯域を調整。MIDIで音色切替。 |
PT-1D | FREE THE TONE | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | パワーサプライ | ボード全体に電源供給。 |
ジャンクションボックス | テック作 | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ジャンクションボックス | 信号整理用。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【神はサイコロを振らない・吉田喜一】
吉田喜一のサウンドは、単に機材を並べるだけでなく、EQやミックス面での微調整により独自の世界観を作り出しています。アンプはFRIEDMAN BE-100 HEADを中心に使用し、クリーントーンではクリーンボリュームを3.6、ゲインを2、マスター1.8に設定。TREを3.7、MIDを5.9、BASSを1.5、PRESを0にし、芯が太くスッキリしたサウンドを実現しています。BRIGHT=センター、VOICE=右側のセッティングで高域のキラキラ感を加え、クランチやソロでも音が埋もれないようにしています。
エフェクターの使い分けも細かく、OCDやLongtail #873などはゲインを低めに抑えつつ、ソロやフレーズの前にブーストする役割で音の前進感を作ります。Riot DistortionやFuzz Factory 7は曲ごとに使い分け、右手のタッチやピッキングニュアンスを反映させることで、ライブでもダイナミックな表現を可能にしています。blueSkyのリバーブはSHIMMERモードを多用し、空間に浮遊感を与える一方、曲中で音量バランスを崩さないよう常に調整されます。
ミックス面では、録音時にギターの帯域をしっかり確保するためにPA-1QGで補正。中域のボリューム感を調整しつつ、低域のざらつきや高域の明瞭さをコントロールします。EQは楽曲ごとに微調整され、バラードではクリーンの輪郭を際立たせ、アップテンポ曲ではリフが前に出るようにセッティングされます。さらに、アンプCHの切り替えを組み合わせることで、歪みからクリーンまでスムーズに変化させることが可能です。
ボードの配置も重要で、ARC-3とHX Stompの連携により、各エフェクトのオン/オフだけでなく、EQやブースト量、空間系の設定もMIDIで瞬時に切り替え。これによりライブ中のサウンドメイクの自由度が格段に向上しています。また、チューナーやジャンクションボックス、パワーサプライを適切に配置することで、ノイズレスで安定したサウンドを確保。吉田喜一の音作りは「機材の性能を最大限引き出し、右手のタッチとミックスで音を調整する」というPA・エンジニア視点の工夫が特徴と、想定されます。
具体的なEQ設定例としては、クリーン時の中域を5〜6、低域を1.5〜2に抑えることでリフの分離感を確保し、ソロ時にはTREやPRESを3.5〜4まで上げて抜けを良くします。空間系のリバーブやディレイは掛けすぎないのがポイントで、曲のテンポやフレーズに応じて微調整し、他の楽器とのバランスを崩さないようにしています。こうした細やかな調整が、吉田喜一の楽曲ごとのサウンドキャラクターを支えていると、想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【神はサイコロを振らない・吉田喜一】
吉田喜一の音を再現するために、高価なカスタムギターやハイエンドアンプに頼らず、比較的安価な機材でも近いサウンドを作ることは可能です。まずギターはFenderやSquierのストラト系モデルが再現性に優れており、Road Worn ’60s StratocasterやSquier Standard Stratocasterを使用することで、クリーントーンやハーフトーンのカッティングが容易になります。特にSquierは価格も抑えられ、ライブでも十分対応可能です。
歪み系エフェクターでは、BOSSのBD-2やSD-1でOCDやRiot Distortionに近いオーバードライブ感を作れます。BD-2はゲインを低めに設定するとクランチ寄りのサウンドを得られ、SD-1はソロでのブーストやピッキングニュアンスの表現に有効です。ファズ系はDanelectro Fab FuzzやElectro-Harmonix Big Muff PiでFuzz Factory風のざらつき感を部分的に再現できます。オクターバー効果はMooer Micro POGなどのコンパクトなペダルで代用可能です。
空間系は、TC Electronic Hall of FameやBOSS RV-6などでstrymon blueSkyのリバーブ感を手軽に再現可能。SHIMMERモードを模した設定で、クリーンやカッティングに奥行きを与えることができます。ディレイはBOSS DD-3やMooer Echoverbで、短めのディレイタイムを設定すると楽曲のテンポ感に合ったサウンドを得やすいです。
ブースターやクランチ系はXotic EP BoosterやJoyo Sweet Babyを使用すると、Longtail #873や楓オーバードライブの前に置く感覚を手軽に再現できます。パワーサプライもVoodoo Lab Pedal Powerなどの小型で安価なモデルで十分で、安定した電源供給を確保可能です。これらを組み合わせることで、機材コストを抑えつつ、吉田喜一のギターサウンドに近づけることができると想定されます。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ギター | Standard Stratocaster | Squier | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | Road Worn ’60s Stratocasterの代替。コストを抑えてハーフトーン再現。 |
オーバードライブ | BD-2 | BOSS | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | OCD・Riot Distortionのクランチ寄りサウンドを再現。 |
オーバードライブ | SD-1 | BOSS | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ソロブーストやピッキングニュアンスの表現に有効。 |
ファズ | Fab Fuzz | Danelectro | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | Fuzz Factory風のざらつき感を再現。 |
ファズ | Big Muff Pi | Electro-Harmonix | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | 荒めのファズサウンドに有効。 |
オクターブ | Micro POG | Mooer | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | オクターバー効果を手軽に再現。 |
リバーブ | Hall of Fame | TC Electronic | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | blueSkyのSHIMMERモード感を模倣。 |
リバーブ | RV-6 | BOSS | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | クリーンやカッティングに奥行きを付加。 |
ディレイ | DD-3 | BOSS | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | 短めディレイでテンポに合った音を再現。 |
ブースター | EP Booster | Xotic | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | Longtail #873や楓の前段に配置して音を前に押し出す。 |
パワーサプライ | Pedal Power | Voodoo Lab | Amazonで探す | 神はサイコロを振らない | 吉田喜一 | ボード全体に安定した電源供給。 |
総括まとめ【神はサイコロを振らない・吉田喜一】

吉田喜一の音作りの本質は、単なる機材の積み重ねではなく、「演奏者としてのタッチ感覚」と「サウンドの微細な調整」にあります。メインギターのNash JM63やFender Strat系、アンプのFRIEDMAN BE-100、Bogner Ecstasyなど、それぞれの機材が持つ特性を最大限活かすことで、独自の音色と表現力を生み出しています。特に低音のざらつきや中高域の抜け感は、ギター本体の改造やEQ設定、エフェクターの組み合わせによって微調整され、楽曲ごとの個性を際立たせています。
エフェクターの選択と配置も非常に綿密で、FREE THE TONEのスイッチャーやHX StompによるMIDI連携で瞬時の音色切り替えを実現し、ライブでの多彩な表現を可能にしています。歪み系は曲やフレーズによって使い分け、右手のタッチやピッキングニュアンスで音をコントロール。リバーブやディレイなどの空間系エフェクトは、楽曲の雰囲気や演出に応じて微調整され、サウンドの奥行きを作り出します。
音作りの再現性を考えると、吉田喜一のサウンドは「ギターとアンプのポテンシャルを引き出すセッティング」と「エフェクターの微調整」、そして「プレイヤー自身の表現力」の三位一体によって成立しています。比較的安価なギターやBOSS・Xoticなどのエフェクターでも、基本的な音作りのコンセプトを理解すれば、かなり近いサウンドにアプローチ可能です。重要なのは「単に機材を真似る」のではなく、音のキャラクターを理解し、自分の手で調整することだと、想定されます。
まとめると、吉田喜一の音作りは「低音にざらつきのある芯の太いトーン」と「右手のタッチやエフェクト操作による多彩な表現」、さらに「楽曲ごとの細やかなEQ・ミックス調整」が特徴です。この視点を持つことで、ライブやレコーディングにおいても彼のサウンドに近づけることができ、ギターサウンド作りの理解が深まります。ギタリストとしての個性と機材セッティングの両面を意識することが、神はサイコロを振らない風サウンドの再現において重要と、想定されます。
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
Nashguitars / JM63
・メインギター。2020年頃入手。工房Pathで改造(プリセットスイッチバイパス、ポット類変更)。
・ライブではドロップDで使用。芯が太く、低音にざらつきがあり個性的。ストラトと同等の使用頻度。
Fender / Road Worn ’60s Stratocaster(MEX, 2011–2012年製)
・セカンドメイン。2020年頃入手。バラードやカッティングで活躍。
・トレモロは2022年ベタ付け→2023年は1mmフロート+アーム装着。
・センターポジションを多用。アルバム『心海』収録曲「What’s a Pop?」「Popcorn ‘n’ Magic!」で使用。
・ストリングガイドをDynaguide Blackに交換。指板は本人好みに削られている。
Fender / Classic Player Jazzmaster Special
・インディーズ時代から使用。内蔵サーキット改造済み、ピックアップ巻き数や配線も変更。
・プリセットスイッチはバイパス。ブリッジ下にスポンジ。
・ジャキっと感とブリっと感を両立。
Ibanez / Prestige AZ2402
・インディーズ時代のメイン。改造なし、購入時のまま。
・レコーディング中心に使用。アルバム『事象の地平線』「プラトニック・ラブ」で登場。
・Hyperionピックアップ搭載。コイルタップはほぼシングルモードで使用。
Fender Custom Shop ’54 Reissue Stratocaster
・アルバム『心海』制作で使用。特にハーフトーンでのカッティングに活躍。
・「What’s a Pop?」は全編ストラトでサビはフロント+センター。
Squier(モデル不明)
・所有ギター。「六畳の電波塔」でボーカル柳田周作が借りてライン録りで使用。
🔊 アンプ
Bogner / Ecstasy
・2022年のライブでクランチ用途に使用。
FRIEDMAN / BE-100 HEAD & 412 VINTAGE CABINET
・2021年9月入手。メインアンプ。『心海』レコーディングでも主力。
・G12M-25+Vintage30の組み合わせ。音は「スッキリして芯が太い」と評価。
・セッティング詳細:BRIGHT=センター、VOICE=右側、CLEAN VOL=3.6、GAIN=2、MASTER=1.8、TRE=3.7、MID=5.9、BASS=1.5、PRES=0。
🎛 エフェクター
FREE THE TONE / ARC-53M, ARC-3(スイッチャー)
・2022年はARC-53M、2023年はARC-3に移行。
・ARC-3はHX StompとMIDI連携し、音色ごとに制御。
Z.VEX / Fuzz Factory 7(ファズ)
・「修羅の巷」でファズサウンドに使用。
Suhr / Riot Distortion
・2022年ソロ用に使用。右手の強弱でニュアンス調整。
Fulltone / OCD
・オーバードライブ用途。ゲイン低め、スイッチはHP。
strymon / blueSky(リバーブ)
・掛けっぱなしで使用することも多い。FAVORITEはSHIMMERモード。
Line 6 / HX Stomp(マルチ)
・空間系、音量調整、オクターバー(「修羅の巷」)で活用。2023年はアンプのセンド/リターン接続。
TC Electronic / Polytune2(チューナー, 2022年ボード)
peterson / STROBOSTOMP HD(チューナー, 2023年ボード)
Xotic / RC Booster
・予備ブースターとして搭載。
FREE THE TONE / PT-1D(パワーサプライ)
Cornerstone / GLADIO SC(プリアンプOD)
・2023年サウンドの基盤。信号チェインの最初に配置。
Altero Custom Guitars / 楓(オーバードライブ)
・クランチ用。TREBLEをMAX。
SUMO STOMP / Longtail #873(オーバードライブ)
・Centaur系。ソロ用。「音が前に飛ぶ」と評される。
Ovaltone / 34-Xtreme(ディストーション)
・Longtail代替として待機。ボード外に置かれることも。
テック作 / ジャンクションボックス
・信号整理用。
FREE THE TONE / PA-1QG(プログラマブルEQ)
・アンプで補正できない帯域を調整。MIDIで音色切替。
BOSS / DS-1X(ディストーション)
・柳田周作が「修羅の巷」で使用。「神サイ流グランジ・ゾーン」と称される。
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