始めに(特徴紹介)
Ivy to Fraudulent Gameのギタリスト、大島知起は、ポストロックやオルタナティブ的なアプローチをベースにしながら、エモーショナルかつ立体的なギターサウンドを生み出すプレイヤーです。
彼のギタープレイは、単なるコードストロークにとどまらず、空間を感じさせるクリーントーンと、分厚く広がる歪みのコントラストが魅力です。特に「青写真」や「Only Our Oath」といった楽曲では、透明感のあるアルペジオとラウドなリフが同居しており、サウンドデザインの巧みさが光ります。
特徴的なのは、歪みをアンプに頼らずペダルで構築している点です。クリーンなアンプ設定に、多彩なファズやオーバードライブを重ねることで、シーンごとに音圧や質感を自在に変化させています。また、リバーブやディレイを駆使した残響処理も欠かせず、バンド全体のサウンドスケープを支える役割を担っています。
さらに、彼のギターはプレイヤー本人が好む個性的なセレクトが多く、FullertoneやRS Guitarworksなど、一般的なギタリストとは一線を画すブランドを選んでいるのもポイントです。これらの機材は、単に音質だけでなく「楽曲ごとの表現力」を優先して選ばれていると考えられます。
その結果、大島知起のサウンドは「温度感のあるクリーン」と「鋭いアタック感の歪み」が両立し、Ivy to Fraudulent Gameの楽曲を支える大きな柱となっています。
こうした音作りの秘密を探るために、本記事では彼の使用アンプ、ギター、エフェクター、EQセッティングに至るまでを徹底的に解説します。
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使用アンプ一覧と特徴【Ivy to Fraudulent Game・大島知起】
大島知起がIvy to Fraudulent Gameで使用しているアンプは、ライブ・レコーディング双方で一貫して「クリーンを基調とし、歪みはペダルで作る」スタイルを徹底しています。メインとなるのは、2015年頃に入手したSUNNの真空管アンプヘッド「Tube Stack 100」です。このモデルは70年代から80年代にかけてのハードロックやドゥーム系プレイヤーにも愛用された名機で、クリーンで太くレンジの広い出音が特徴。大島はここに複数の歪み系ペダルを重ねることで、力強くも立体的なサウンドを獲得しています。
SUNNヘッドに組み合わせているのが、Hughes & Kettnerの「CC412」キャビネットです。2021年に導入され、当初はスピーカーをCelestion Vintage 30へ交換する目的でしたが、最終的にはそのままの仕様でメインキャビとして使用するようになりました。このキャビネットはドイツ製らしいタイトでレンジの広い鳴りが魅力で、エフェクトを多用するIvy to Fraudulent Gameのサウンドにおいても、明瞭な音像を維持できる点が重宝されていると考えられます。
アンプの選び方に関しては、大島の音作り哲学が如実に現れています。MarshallやFenderのような「歪みやキャラクターが強いアンプ」ではなく、あくまで素直でレンジの広いクリーンアンプを選択。そのうえでファズやオーバードライブのニュアンスを自在に加えていくことで、ポストロック的な透明感とエモーショナルな轟音の両立を可能にしています。
この点は、同ジャンルのギタリストとも共通する部分が多く、例えばtoeの美濃隆章がJazzmaster+クリーンアンプでペダル中心のサウンドデザインを行うのと似た発想といえるでしょう。つまり「アンプは基盤、エフェクターが主役」という構造が、大島のサウンドの肝になっていると考えられます。
また、現場によっては他のクリーン系アンプ(Fender Twin ReverbやRoland JC-120など)を使用した可能性も完全には否定できません。ジャンル的に相性が良いことや、インタビューでの「アンプはあまり歪ませない」といった発言を裏付ける点から、そのように推測されます。
総じて、大島知起のアンプは「クリーンのプラットフォーム」としての役割に徹しており、歪み・空間処理はすべてペダルで補完する構造。結果として、楽曲の空気感を自在にコントロールできる幅広い表現力を実現している、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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SUNN Tube Stack 100 | SUNN | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 2015年頃入手、クリーン専用で使用。歪みは全てペダルで補完。 |
Hughes & Kettner CC412 | Hughes & Kettner | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 2021年購入。当初はスピーカー交換目的だったが、現状はそのまま使用。 |
Fender Twin Reverb(推定) | Fender | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 未確定だが、現場代替アンプとして使用された可能性あり。 |
Roland JC-120(推定) | Roland | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 同ジャンルで多用される定番クリーンアンプ。代替機材として推測。 |
使用ギターの種類と特徴【Ivy to Fraudulent Game・大島知起】
大島知起の音作りを語る上で欠かせないのが、個性的なセレクトのギターたちです。彼はメジャーブランドのストラトやレスポールといった定番モデルよりも、表現の幅や質感にこだわったカスタム/セミオーダーのギターをメインに据えている点が特徴的です。
最も象徴的なのが、Fullertone Guitars製「TELLINGS 60」。このギターは通常ラインナップには存在しない22フレット仕様のセミオーダーモデルで、アルバム収録曲のほぼ全曲で使用されています。ピックアップはフロントとセンターを多用し、Vol/Toneは常に全開にするスタイル。これにより、繊細で伸びやかなクリーントーンと、空間系エフェクトとの相性の良さを確保しています。ライブにおいても安定したメイン機としての存在感を放っています。
もう一つの重要な愛用機が、RS Guitarworks製「Surfmaster ’61(JMタイプ)」です。アメリカ・ケンタッキー州の工房で製作されたカスタムモデルで、ヴィンテージ風のウェザーチェック仕上げが施されています。搭載ピックアップはLindy FralinのUnderwound PU ×2で、従来のジャズマスターよりも繊細かつ透明感のあるサウンドを実現。また、テイルピース付近に共振抑制用のスポンジを装着するなど、ライブでの安定性も意識したカスタマイズが施されています。
この2本のギターは明確に役割分担されており、TELLINGS 60は幅広い楽曲対応力を持ち、メインの表現軸を担う一方で、Surfmasterはより繊細な質感や独特の残響感を必要とする場面で活躍します。いずれも大島の「透明感と轟音を両立させる」という哲学に沿った選択といえます。
また、過去のライブやセッションにおいては、他のストラトタイプやテレキャスタータイプを試用していた可能性も一部確認されていますが、現時点で核となるのはFullertoneとRS Guitarworksの2本であることは間違いありません。
総じて、大島知起のギター選びは「量産モデルでは得られない音質と質感」を追求したものであり、個性的かつ職人的なサウンドメイクを志向していると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
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Fullertone Guitars TELLINGS 60 | Fullertone Guitars | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | セミオーダーSTタイプ | 22フレット仕様。アルバム収録曲ほぼ全曲で使用。Vol/Toneは常時全開。 |
RS Guitarworks Surfmaster ’61 (JMタイプ) | RS Guitarworks | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ジャズマスタータイプ | Lindy Fralin Underwound PU搭載。共振抑制用スポンジをテイルピースに装着。 |
Fender Telecasterタイプ(推定) | Fender | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | テレキャスタータイプ | サブ機として使用の可能性あり。未確定。 |
Stratocasterタイプ(推定) | Fender/ESPなど | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ストラトタイプ | セッション等で使用された可能性。確定情報なし。 |
使用エフェクターとボード構成【Ivy to Fraudulent Game・大島知起】
大島知起の音作りの中心にあるのは、緻密に構成されたエフェクターボードです。SUNNアンプをクリーン設定で使うため、歪みや音色変化はほぼ全てエフェクターでコントロールされており、ファズからブースター、ディレイ、リバーブに至るまで、多彩なペダル群が揃えられています。
まずシグナル管理・電源系として、Empress Effects buffer+を導入し、信号ロスを抑えつつジャンクション的な役割を担わせています。さらに、BOSS ES-8によって複雑なエフェクトチェーンをプログラム可能にし、ライブでも安定した操作を実現。チューナーにはコンパクトなKORG Pitchblack miniを使用し、安定した基盤を整えています。
歪み系では、彼のサウンドの肝となるLovepedal Amp Elevenが常にブーストチャンネルをオンにされ、ベースの音圧を確保。その上で、BOSS BD-2を通常のブースト用途ではなく「音量を下げるためのカット」として活用しているのが非常にユニークなポイントです。また、BOSS DS-1Xは低音リフ向けに特化し、MXR Classic 108 Fuzz MiniやEffects Bakery Sandwich Fuzzといったファズを直列で接続し、荒々しさと滑らかさを使い分けています。
コンプレッション・ブースト系では、KATANA SOUND BLUE STRIPEがコンプレッサーとして導入され、音の粒立ちを整えつつ、Creation Audio Labs MK4.23やMXR MicroAmpがシーンに応じた音量補正を担います。これにより、クリーンから轟音までシームレスに切り替え可能なサウンドを実現しています。
空間系は特に緻密に組み込まれており、BOSS DD-20とStrymon BigSkyが中核を担っています。BigSkyはループ外に配置され、残響を維持しながら他のエフェクトを切り替えられるように設定。さらに、Line 6 M5が補助的なモジュレーションや特殊効果を担い、音色のバリエーションを拡張しています。
全体を俯瞰すると、大島のボードは「安定性を重視した基盤+複数の歪み+緻密な空間処理」で構成されており、Ivy to Fraudulent Game特有の透明感と轟音の両立を可能にしています。ペダルチェーンの順序や常時オン設定なども含め、非常に計算された構築であると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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Empress Effects buffer+ | Empress Effects | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | バッファー | 信号補正とジャンクション機能を兼ねる。 |
BOSS ES-8 | BOSS | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | スイッチングシステム | プログラマブルスイッチャーで複雑な接続を整理。 |
KORG Pitchblack mini | KORG | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | チューナー | 省スペース仕様の定番チューナー。 |
KATANA SOUND BLUE STRIPE | KATANA SOUND | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | コンプレッサー | 日本製コンプ。粒立ちと音圧を補強。 |
Creation Audio Labs MK4.23 | Creation Audio Labs | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ブースター | 透明感のあるクリーンブースト。 |
MXR MicroAmp | MXR | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ブースター | シンプルな1ノブで音量調整可能。 |
Lovepedal Amp Eleven | Lovepedal | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | オーバードライブ | Boost側を常時オン。基盤的な歪みを提供。 |
BOSS BD-2 | BOSS | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | オーバードライブ | ブースト用途ではなく「音量カット」に使用。 |
BOSS DS-1X | BOSS | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ディストーション | 低音リフ用に特化して使用。 |
MXR M296 Classic 108 Fuzz Mini | MXR | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ファズ | 荒々しい質感のファズ。ファズ2種の直列構成。 |
Effects Bakery Sandwich Fuzz | Effects Bakery | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ファズ | スムーズな質感を持つファズ。直列で組み合わせ使用。 |
BBE Ben Wah | BBE | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ワウペダル | オーソドックスなワウ。ソロや効果的な場面で使用。 |
DigiTech Whammy 5 | DigiTech | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ピッチシフター | オクターブや特殊効果でダイナミックな展開を作る。 |
BOSS DD-20 | BOSS | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ディレイ | ディレイタイムの精密設定が可能。メインの空間系。 |
Strymon BigSky | Strymon | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | リバーブ | ループ外に配置。残響を維持しながら切替可能。 |
Line 6 M5 | Line 6 | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | ギター用マルチエフェクター | モジュレーションや特殊効果を補助的に追加。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Ivy to Fraudulent Game・大島知起】
大島知起の音作りは「クリーンなアンプ+エフェクター中心」という構造が基本にありますが、その中でEQ設定やミックス処理には独自の工夫が多く見られます。特に、Ivy to Fraudulent Gameの楽曲はクリーンの透明感と轟音ディストーションの両立が求められるため、単に機材を並べるだけではなく、緻密なバランス調整が必要とされています。
アンプ設定においては、SUNN Tube Stack 100をクリーンに固定し、TrebleとMidをやや控えめに、Bassを50%程度に設定するのが基本と考えられます。これは、後段に接続されるファズやオーバードライブが低域を大きく増幅するため、アンプ側で過剰に低域を強調しないようにしているためです。結果として、ミックス全体の中でも埋もれない、芯のあるトーンが得られます。
歪みの作り方においては、Lovepedal Amp Elevenを常時オンにすることで、サウンド全体にコンプレッション感と押し出し感を与えています。その上にMXR Classic 108 Fuzz MiniやSandwich Fuzzを加えることで、場面に応じた質感を切り替えています。特にファズを直列で接続している点はユニークで、ライブでは曲ごとに「荒々しい質感」と「スムーズなリード」を明確に差別化しています。
BOSS BD-2を「音量カット」に使う発想も特徴的です。一般的にはブースターとして使われることが多いこのペダルを、大島は逆に音量を抑えるために使用。これにより、楽曲内でのダイナミクスを強調し、轟音と静寂のコントラストを際立たせています。
空間系処理に関しては、Strymon BigSkyをループ外に配置している点がポイントです。これにより、残響が楽曲の終端まで自然に伸び続け、他のエフェクト切り替えの際にも違和感なく音が繋がります。BOSS DD-20は細かいディレイタイム設定が可能で、特定の曲ではテンポに同期させたディレイを多用し、アルペジオやリフの立体感を強調しています。Line 6 M5は必要に応じてフェイザーやフランジャーを追加する補助的な役割を担っており、楽曲ごとにサウンドカラーを大きく変えることができます。
EQに関しては、ギター単体では中域をやや削り、高域の煌びやかさを強調する傾向が見られます。これは、ボーカルや他のギター、ベースが中域を占有するIvy to Fraudulent Gameのアンサンブルにおいて、自分のギターを「隙間に滑り込ませる」ように配置するためです。逆にリフやソロでは、中域を前に出すようなセッティングに切り替え、存在感を引き上げています。
ミックス面での工夫も顕著で、スタジオ音源では大島のギターが左右に大きく広がるステレオ感を持って配置されています。これはディレイとリバーブを組み合わせた録音手法によるもので、ライブでの残響感をレコーディングでも再現するための工夫です。さらに、アルペジオやクリーンフレーズは片側に寄せ、ディストーションリフは両チャンネルで厚みを持たせる、といった役割分担も確認できます。
総じて、大島知起の音作りは「静と動のコントラスト」を最大限に引き出すためのセッティングとEQ処理に支えられています。クリーンと轟音を明確に切り替えるだけでなく、それぞれが混ざり合った時のバランスも緻密に計算されている点が大きな特徴といえるでしょう。これにより、Ivy to Fraudulent Gameの楽曲は、スタジオでもライブでも圧倒的な没入感を持ったサウンドを体現している、と想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【Ivy to Fraudulent Game・大島知起】
大島知起の音作りはフルカスタムのギターやレアなアンプを中心に構築されていますが、初心者や中級者でも比較的安価に近いサウンドを再現することは可能です。ここでは、1万円〜5万円程度の市販機材を活用して、彼の「クリーン基調+ペダル歪み+空間処理」を再現する方法を紹介します。
まずアンプに関しては、SUNNやHughes & Kettnerといった機材は高額かつ入手困難なため、代替として定番のRoland JC-22やBoss Katana 50 MkIIが現実的な選択肢になります。どちらもクリーンの透明感を重視したモデルで、ペダルとの相性が良く、特にJC-22はステレオ出力で空間系エフェクトを活かせるため、Ivy to Fraudulent Gameのサウンドに近づけやすいでしょう。
歪み系では、BOSS BD-2やBOSS DS-1といった定番オーバードライブ/ディストーションがオススメです。大島自身もBD-2を活用しているため、その独特のミッドレンジと扱いやすい歪み幅は非常に近しいキャラクターを再現できます。加えて、手頃な価格帯で入手できるElectro-Harmonix Big Muff Nanoを組み合わせることで、ファズの荒々しさを手軽に取り入れることが可能です。
空間系に関しては、BOSS DD-8(ディレイ)やTC Electronic Hall of Fame Mini(リバーブ)がコストパフォーマンスの高い選択肢です。特にDD-8はタップテンポや多彩なモードを搭載しており、Ivy to Fraudulent Gameの楽曲に多用されるテンポシンクしたアルペジオを表現するのに適しています。
さらに、マルチエフェクターを導入するのも効果的です。Zoom G3nやLine 6 HX Stomp(やや高額ですが中古で5万円前後)を用いれば、ファズからリバーブ、モジュレーションまで幅広くカバー可能。特にHX Stompは実機シミュレーションの精度が高いため、空間系や歪みをまとめて再現するには最適です。
これらを組み合わせることで、クリーンベースのアンプに複数の歪みと空間系を重ね、大島知起の「透明感+轟音」のスタイルを初心者〜中級者でも体感することができます。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
アンプ | Roland JC-22 | Roland | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | クリーン特化型。空間系との相性が良く再現性高い。 |
アンプ | BOSS Katana 50 MkII | BOSS | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 多機能でコストパフォーマンスが高い。クリーン基盤に適する。 |
オーバードライブ | BOSS BD-2 | BOSS | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 実際に本人も使用。音量カットや軽い歪みに最適。 |
ディストーション | BOSS DS-1 | BOSS | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 定番ディストーション。低音リフの再現に向く。 |
ファズ | Electro-Harmonix Big Muff Nano | Electro-Harmonix | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | MXRやSandwich Fuzzの代替として手軽に荒々しい質感を再現。 |
ディレイ | BOSS DD-8 | BOSS | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | テンポシンク可能。アルペジオの立体感再現に有効。 |
リバーブ | TC Electronic Hall of Fame Mini | TC Electronic | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 小型リバーブ。BigSkyの代替に適し、コストを抑えて導入可能。 |
マルチエフェクター | Zoom G3n | Zoom | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 低価格で幅広いエフェクトを網羅。入門に最適。 |
マルチエフェクター | Line 6 HX Stomp(中古) | Line 6 | Amazonで探す | Ivy to Fraudulent Game | 大島知起 | 実機再現度の高いマルチ。中古市場で5万円前後で入手可能。 |
総括まとめ【Ivy to Fraudulent Game・大島知起】

Ivy to Fraudulent Gameのギタリスト大島知起の音作りは、一言で表すなら「クリーン基盤にペダルで命を吹き込む」というスタイルです。アンプをクリーンに徹底して使い、歪みから空間処理までをエフェクターでコントロールすることで、バンドの世界観に欠かせない「透明感と轟音の共存」を実現しています。
ギターに関しても、量産品の定番モデルではなく、FullertoneやRS Guitarworksといった個性的なブランドを選んでいます。これにより、他のギタリストにはない質感や響きを生み出し、バンド全体のサウンドに独自性を与えているのです。特にFullertone TELLINGS 60は、アルバムほぼ全曲でメインを務める重要な一本であり、彼のサウンドの核といえるでしょう。
エフェクターボードの構築にも徹底した計算が見られます。ファズを2台直列で使用するセッティング、BD-2を音量カットに転用する工夫、BigSkyをループ外に配置して残響を維持する設計など、一般的なギタリストの発想から一歩踏み込んだユニークな使い方が随所に見られます。これらの工夫によって、単に音を重ねるだけでなく、楽曲に「物語性」や「空間の奥行き」を持たせている点が大島らしさです。
また、ミックスにおいても、クリーンと歪みを明確に分けるだけでなく、その中間にある「曖昧なグラデーション」を大切にしていることが感じられます。例えばアルペジオにリバーブを深めにかけて空間を広げつつ、その背後でファズの轟音がうねる、といった構造はIvy to Fraudulent Gameの音像を特徴づけています。
初心者や中級者にとっては、同じ機材を揃えるのは難しいかもしれません。しかし、彼の音作りの本質は「クリーンを軸に、複数の歪みと空間処理を自在に重ねること」にあります。この視点を持てば、Roland JCシリーズやBOSSのコンパクトペダル、ZoomやLine 6のマルチエフェクターといった比較的安価な機材でも、十分に大島サウンドのエッセンスを体感することができるでしょう。
最終的に、大島知起のサウンドを再現するために必要なのは、高価な機材そのものではなく、「どう組み合わせて音をデザインするか」という発想です。クリーンアンプをキャンバスに見立て、歪みやリバーブ、ディレイを絵の具のように重ねていく。そのクリエイティブな姿勢こそが、彼の音作りの真髄であり、Ivy to Fraudulent Gameが放つ独自のサウンドスケープを支えているのです。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
Fullertone Guitars TELLINGS 60
・セミオーダー22フレット仕様(レギュラーラインにはない)
・アルバム収録ほぼ全曲で使用
・ピックアップはフロント/センターを主に使用、Vol/Toneは常に全開
RS Guitarworks Surfmaster ’61 (JMタイプ)
・米ケンタッキー州の工房製
・ビンテージ風デザイン(ウェザーチェック仕上げ)
・Lindy Fralin Underwound PU ×2搭載
・テイルピース付近に共振抑制用スポンジを装着
🔊 アンプ
SUNN Tube Stack 100(ヘッド)
・2015年頃に入手
・クリーン設定で使用、歪みはペダルでコントロール
Hughes & Kettner CC412(キャビネット)
・2021年購入
・当初はVintage 30への交換目的だったが、そのままメインキャビに
🎛 エフェクターボード
(※重複を整理済)
シグナル管理/電源系
・Empress Effects – buffer+(ジャンクション/バッファ)
・BOSS – ES-8(プログラマブル・スイッチャー)
・KORG – Pitchblack mini(チューナー)
・Providence – Provolt9 PV-9(パワーサプライ)
・Vital Audio – POWER CARRIER VA-08 MKII(パワーサプライ)
・Belden – PS1850(電源タップ)
フィルター/モジュレーション系
・BBE – Ben Wah(ワウ)
・DigiTech – Whammy 5(ワーミー)
コンプレッサー/ブースター
・KATANA SOUND – BLUE STRIPE 青線(コンプレッサー)
・Creation Audio Labs – MK4.23(ブースター)
・MXR – MicroAmp(ブースター)
歪み系
・Lovepedal – Amp Eleven(オーバードライブ/Boost側常時オン)
・BOSS – BD-2(オーバードライブ/音量を下げる用途)
・BOSS – DS-1X(ディストーション/低音リフ用)
・MXR – M296 CLASSIC 108 FUZZ MINI(荒々しいファズ)
・Effects Bakery – Sandwich Fuzz(スムーズ系ファズ)
空間系
・Line 6 – M5(マルチ・エフェクター)
・BOSS – DD-20(ディレイ)
・Strymon – BigSky(リバーブ/MIDI制御、ループ外接続)
✅ 備考
歪みはアンプでなくペダルで作るスタイル。
ファズ2種(MXRとEffects Bakery)は1ループ内で直列接続。
Amp ElevenのBoostチャンネルは常時オン。
BD-2はブースト用途ではなく「音量カット」として活用。
BigSkyをループ外に配置し、残響を維持可能な設定にしている。
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