【Wayne Sermon】Imagine Dragons風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

Imagine Dragons(イマジン・ドラゴンズ)のギタリスト、Wayne Sermon(ウェイン・サーモン)は、エモーショナルなギターフレーズと広がりのある空間系サウンドでバンドの世界観を支えています。 彼の音作りは「ロックとエレクトロニカの橋渡し」とも言えるもので、煌びやかなクリーントーンから、壮大なリフやリードフレーズまで幅広く表現できるのが特徴です。

特に『Radioactive』『Believer』『Thunder』といった代表曲では、ギター自体がシンセサイザーのように楽曲の土台を支えつつも、鋭いアタックで存在感を放ちます。 そのサウンドを実現するために、SermonはBiLT製のカスタムギターやヴィンテージのVox AC30アンプを複数台運用し、さらに豊富なエフェクター群で音色を緻密に構築しています。

また、彼のプレイスタイルは「バッキング+音響的アプローチ」が大きな柱です。シンプルなコードワークを広げるためにディレイやリバーブを巧みに使い、アリーナ規模のライブでも圧倒的なスケール感を演出しています。 テクニカルに弾きすぎず、曲全体の雰囲気を優先する姿勢が、世界的なポップロックバンドのサウンドバランスを支えていると言えるでしょう。

こうした点から、Wayne Sermonの音作りは「ギタリストのためのギター」ではなく、「楽曲を彩る音響デザイン」として注目され続けています。Imagine Dragonsを真似たいギタリストにとって、彼の機材とアプローチを知ることは大きなヒントとなります。

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使用アンプ一覧と特徴【Imagine Dragons・Wayne Sermon】

Wayne Sermonのサウンドの根幹を支えるのは、やはりVox AC30を中心としたアンプ群です。彼は1960年代製のAC30を複数台(’64、’66、’67など)所有しており、ステージではWet/Dry/Wet構成で運用することも確認されています。 Celestion Blueスピーカーを搭載した個体を使用していると本人テクニシャンが解説しており、煌びやかで分離感のあるクリーントーンがImagine Dragonsのサウンドを下支えしています。

AC30はその明るく歯切れの良いトーンにより、広い会場でも音が埋もれにくいのが特徴です。特にSermonはステレオでディレイやリバーブを駆使するため、クリーンベースのアンプが必須となります。 このため、ヴィンテージAC30を3台並べることもあれば、近年ではより信頼性の高い新しいモデルに切り替えたと本人がインタビューで語っています。

また、スタジオや一部のライブではFriedman Smallbox 50を使用し、65 Amps “Whiskey”のキャビネットと組み合わせることで、より現代的で太い歪みを得ています。 さらに、『Loom』のレコーディングではFender製の1955年Tweed系アンプを用いたとされており、ウォームでクラシックなサウンドを楽曲に落とし込んでいます。

このように、Wayne Sermonのアンプ選びは「ステージでは立体的で煌びやかに」「スタジオでは温かみと奥行きを重視」という明確な方向性があります。どのアンプも楽曲や会場のスケールに合わせてチョイスされており、音作りに一切の妥協がないことが分かります。 ただし、すべての使用モデルが確定しているわけではなく、一部は本人発言や写真証拠から推定される部分も多いと想定されます。

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Vox AC30(1964/66/67)VoxAmazonで探すImagine DragonsWayne SermonCelestion Blue搭載。Wet/Dry/Wet構成で複数台使用。
Friedman Smallbox 50FriedmanAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermon65 Amps “Whiskey” 2×12キャビと組み合わせて使用。
Fender “’55 Tweed”FenderAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonアルバム『Loom』レコーディングで使用とされる。
65 Amps “Whiskey” Cabinet65 AmpsAmazonで探すImagine DragonsWayne SermonFriedman Smallbox 50の出力用として利用。

使用ギターの種類と特徴【Imagine Dragons・Wayne Sermon】

woman in white tank top

Wayne Sermonのギターコレクションは、BiLTのカスタムモデルを中心に据えた非常に個性的なラインナップです。特に「BiLT Volaré」は、ゴールドプレート仕様でLindy Fralin Twangmasterを2基搭載し、Sermonのメインギターとして数多くのライブで目撃されています。 Elixir .011–.052の弦とDunlop 0.88mmのナイロンピックを組み合わせ、きらびやかで存在感のあるクリーンと、タイトなリフを両立させています。

さらに印象的なのが「BiLT Relevator」。こちらはShoreline Goldカラーの個体で、ギター内にMXR Carbon CopyとBiLT Fuzzが内蔵され、ネックにはSustainiacピックアップを搭載。ステージではストラップにPedaltrain Volto電源を取り付けて運用しており、拡張性と利便性を兼ね備えた独自のシステムです。半音下げチューニングで使われることも多く、重厚かつ幻想的な音を生み出しています。

また、Aチューニングで使用されるBiLTのバリトン・プロトタイプも特筆すべき存在です。Mastery製のブリッジ&トレモロを搭載し、ピックアップはBare Knuckle Muleを2基装備。弦はElixir .012–.068という極太ゲージを使用し、ダークでヘヴィな響きを加えています。Imagine Dragonsの楽曲に時折登場する重厚な低音リフは、このギターに由来するものと考えられます。

アコースティック面では、Gibson J-35(半音下げ)やLG-2 American Eagle(標準チューニング)を愛用し、どちらもLR Baggs M1ピックアップを装着してライブやレコーディングで活躍しています。バンドの楽曲に温かみやアコースティックな質感を加える上で欠かせない存在です。 また、最新作『Loom』のレコーディングでは、1964年製のFender Stratocasterや1958年製のGibson Les Paul Goldtopも使用されており、ロックの伝統的なトーンを現代的なアレンジに組み込んでいます。特にLes Paul Goldtopは2024年のライヴ映像でも確認されており、近年の主力機のひとつとなっています。

このように、Sermonは「カスタムギターで独自性を追求しつつ、ヴィンテージの名機で王道トーンを取り入れる」という二本柱のアプローチを取っています。ライブではBiLT系が中心、レコーディングではFenderやGibsonのヴィンテージが選ばれる傾向が強く、音楽的要求に応じた柔軟な使い分けが行われていると想定されます。

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BiLT VolaréBiLTAmazonで探すImagine DragonsWayne SermonエレキギターLindy Fralin Twangmaster搭載。Elixir .011–.052使用。
BiLT RelevatorBiLTAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonエレキギター内蔵エフェクター搭載。Sustainiac装備。半音下げ。
BiLT バリトン・プロトタイプBiLTAmazonで探すImagine DragonsWayne SermonバリトンギターAチューニング。Bare Knuckle Mule PU搭載。
Gibson J-35GibsonAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonアコースティックギター半音下げ。LR Baggs M1装着。
Gibson LG-2 American EagleGibsonAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonアコースティックギター標準チューニング。LR Baggs M1装着。
Fender Stratocaster ’64FenderAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonエレキギターアルバム『Loom』のレコーディングで使用。
Gibson Les Paul Goldtop ’58GibsonAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonエレキギター『Loom』レコーディング&2024年ライヴで使用。

使用エフェクターとボード構成【Imagine Dragons・Wayne Sermon】

Wayne Sermonのエフェクターボードは、多彩なサウンドを再現するために非常に複雑で、アリーナ規模のステージに対応できるプロフェッショナル仕様となっています。 その中心にあるのが、Klon CentaurやAion Refractor(Klon系クローン)などのオーバードライブ系ペダル。クリーントーンに軽く歪みを加えることで、存在感を保ちつつ楽曲全体を壊さない絶妙なサウンドを作り出しています。

さらにAnalog Man King of ToneやPaul Cochrane Timmyといった定番のオーバードライブを併用し、曲ごとに質感を変化させています。 ノイズリダクションにはISP Decimator IIを導入し、大規模ステージでのハイゲイン時でも不要なノイズをしっかりカットしています。

空間系ではEventide H9やEventide 7600ラックユニットを使用。これによりディレイやリバーブ、ピッチシフトなどを高品位に制御し、Imagine Dragons特有の「シンセライクで立体的なギターサウンド」を実現しています。 加えて、Electro-Harmonix POG2やSuperegoはシンセ的なサウンドを生成するために使用され、ループにはMalekko Vibratoを組み込んで揺らぎを演出しています。

モジュレーション系としてはVoodoo Lab Micro Vibe、J. Rockett Mark Sampson Hightop、Wampler Ego Compressorなどを配置。さらに、DigiTech WhammyやSource Audio Programmable EQを組み合わせることで音域を拡張し、場面ごとに異なる質感を生み出しています。 これらはRJM Mastermind GT/22で統括的に制御され、エクスプレッションペダルでリアルタイムに音色を操作できる仕組みです。

特筆すべきはBiLT Relevatorギター自体に内蔵されたMXR Carbon Copy(ディレイ)とBiLT Fuzz。これにより外部ペダルに頼らず、ギター本体だけで完結する特殊効果も加えられています。Sustainiacとの組み合わせにより、幻想的で無限に伸びるサステインがライブで印象的に響き渡ります。 この構成は常に進化しており、本人のインタビューや写真証拠から見ても「拡張性と多層的な音響」がテーマであると想定されます。

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Klon Centaur / Aion RefractorKlon / AionAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonオーバードライブ定番のクリーンブースト。Aion版も併用。
Analog Man King of ToneAnalog ManAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonオーバードライブ4-Jack仕様。粒立ちの良いドライブサウンド。
Paul Cochrane TimmyPaul CochraneAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonオーバードライブ軽い歪みでトーンを調整する用途。
ISP Decimator IIISP TechnologiesAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonノイズリダクションハイゲイン時のノイズを除去。
Electro-Harmonix POG2Electro-HarmonixAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonオクターブシンセライクなサウンド生成。
Eventide H9 / 7600EventideAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermon空間系マルチエフェクターディレイ/リバーブ/ピッチ系を統合。
DigiTech WhammyDigiTechAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonピッチシフターライブで大胆な音程変化を演出。
Wampler Ego CompressorWamplerAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonコンプレッサークリーントーンの音量感を均一化。
内蔵 MXR Carbon Copy / BiLT FuzzMXR / BiLTAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonディレイ / ファズBiLT Relevator内蔵機能。特殊効果用。
Sustainiac PickupSustainiacAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonサスティナー無限サステインを可能にするピックアップ。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Imagine Dragons・Wayne Sermon】

a close up of a guitar with a bunch of knobs on it

Wayne Sermonの音作りは、単にギターとアンプの組み合わせだけでなく、ミックスやPAを含めた総合的なアプローチによって完成されています。Imagine Dragonsはアリーナ規模でのライブが中心であり、ギターサウンドも「バンド全体の音像の一部」として設計されているのが特徴です。 そのため、彼の音作りにはEQ調整、アンプのチャンネル切り替え、空間系エフェクトのレイヤリングなど、多層的な工夫が施されています。

まずアンプ設定に関して、Vox AC30をベースにする場合、クリーンからクランチにかけてのレンジで使用することが多いと考えられます。Trebleを高めに、Bassをややカットすることで、広い会場でも抜けの良いトーンを維持。Midは控えめにしつつ、後段のエフェクターやEQで中域を補正する形が多いと推測されます。 『Believer』のようなパーカッシブなリフでは、アンプのドライブを抑え、コンプレッサーとEQでアタックを強調する手法が取られています。

EQの使い分けは、特に楽曲ごとのアレンジに直結しています。『Radioactive』や『Thunder』のようなシンセ主体の楽曲では、ギターは低域を抑え、ハイミッド〜トレブルを強調することで「リズムのエッジ」を担う役割を果たします。一方で、『Demons』のようなバラードではローエンドを強調し、アコースティックギターの温かみを活かす設定が選ばれていると想定されます。

また、Sermonはディレイやリバーブをステレオで広げることを重視しており、PAエンジニアとの連携で左右の定位やウェット/ドライの比率を緻密に調整しています。特にWet/Dry/Wetのアンプ構成では、中央のドライ信号を基点にしつつ、左右のアンプで空間系エフェクトを展開。これによりギターが「壁のように広がる音」として会場全体を包み込むようになります。

録音においては、ヴィンテージアンプやGibson/Fenderの名機を使い分けることで、トラックごとに音のキャラクターを分散させています。例えば『Loom』のレコーディングでは、Fender ’64 Stratocasterで煌びやかなアルペジオを録り、Gibson Les Paul Goldtopで分厚いリードを重ねる手法が確認されています。これをミックス段階でEQとコンプレッションを調整することで、シンセやドラムのレイヤーに埋もれない「適度な存在感」を確保しているのです。

ライブにおけるセッティングでは、RJM Mastermind GT/22によるシステム制御で瞬時にプリセットを切り替えられるよう設計。これにより楽曲ごとに異なるEQやエフェクトの組み合わせを再現しています。例えば『Whatever It Takes』ではハイゲイン寄りの設定に、逆に『On Top of the World』では軽いオーバードライブとステレオディレイ主体に切り替えるなど、1曲ごとに音色の役割が異なります。

最終的にWayne Sermonの音作りの本質は、「ギター単体で主張するのではなく、バンドサウンド全体の中で立体感を作ること」にあります。ギタリストというより「音響デザイナー」としてのアプローチを取っており、これは彼がインタビューで語る「楽曲が必要とする音を選ぶ」という姿勢に直結しています。こうした多層的なセッティングとEQ処理は、Imagine Dragonsというバンドのモダンで壮大なサウンドを支える不可欠な要素だと想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【Imagine Dragons・Wayne Sermon】

Wayne Sermonの音作りはBiLTのカスタムギターやヴィンテージのVox AC30、Eventideのラック機材など、高価かつ入手困難な機材が多いのが特徴です。しかし、これらすべてを揃えるのは現実的ではないため、一般ギタリストでも手に入れやすい価格帯(1万〜5万円程度、上限10万円)で代替できる製品を紹介します。 これらの機材を組み合わせることで、Imagine Dragonsの壮大でシンセライクなサウンドに近づくことが可能です。

まずアンプについて。Sermonの軸であるVox AC30の煌びやかなクリーントーンを再現するなら「Vox AC15C1」が手頃な選択肢です。30Wではなく15Wですが、家庭用や小規模ライブなら十分な音量を確保できます。Celestion製スピーカーを搭載しているため、きらびやかなトップエンドも再現可能です。

ギターに関してはBiLTの代替が難しいですが、汎用性の高い「Fender Player Telecaster」や「Yamaha Revstar」などを選ぶことで、モダンかつ扱いやすいトーンを得られます。特にTelecasterは中高域が抜けやすいため、ステレオディレイやリバーブを通すとImagine Dragons的な空間感にマッチします。

エフェクターに関しては、Eventide H9のような高価なマルチ空間系の代わりに「Zoom G3Xn」や「Line 6 HX Stomp」などを導入すると幅広い音色を再現できます。これらはリバーブ、ディレイ、ピッチシフトを網羅しており、ステレオ出力も可能なため、Sermonの広がりあるトーンに近づけやすいです。

オーバードライブは「BOSS OD-3」や「Fulltone OCD」を選べば十分に対応可能です。クリーンを崩さない軽めの歪みを作ることで、Imagine Dragonsの楽曲に多い「抜けの良いクランチ」を再現できます。また、シンセ的な倍音を足したい場合は「Electro-Harmonix POG Nano」を追加するとPOG2の代替として使えます。

総じて、安価な代替機材を用いる際は「空間系を広く使う」「歪みは控えめ」「ステレオ出力を活かす」という3点を意識することで、Sermonらしい音作りにぐっと近づけることができます。完璧に同じサウンドを再現することは難しいですが、ライブや自宅練習で十分に雰囲気を感じられるレベルに達するでしょう。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
アンプVox AC15C1VoxAmazonで探すImagine DragonsWayne SermonAC30の弟分。家庭用にも適したサイズで煌びやかなトーン。
ギターFender Player TelecasterFenderAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermon中高域の抜けが良く、空間系エフェクトと相性が良い。
ギターYamaha RevstarYamahaAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonモダンで扱いやすい。BiLT系の代替として雰囲気を再現。
マルチエフェクターZoom G3XnZoomAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermonリバーブ、ディレイ、ピッチ系を網羅した安価な代替。
マルチエフェクターLine 6 HX StompLine 6Amazonで探すImagine DragonsWayne Sermon高品位なアンプシミュレーションと空間系を搭載。
オーバードライブBOSS OD-3BOSSAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermon自然なドライブ感でクランチサウンドを再現。
オーバードライブFulltone OCDFulltoneAmazonで探すImagine DragonsWayne Sermon幅広いゲインレンジ。ヴィンテージ風の歪みにも対応。
オクターブElectro-Harmonix POG NanoElectro-HarmonixAmazonで探すImagine DragonsWayne SermonPOG2の廉価版。シンセ的サウンドを簡単に再現可能。

総括まとめ【Imagine Dragons・Wayne Sermon】

まとめイメージ

Wayne Sermon(ウェイン・サーモン)の音作りは、単なるギタリストの枠を超えて「バンド全体の音響デザイン」を担っている点が最大の特徴です。Imagine Dragonsの楽曲はシンセサイザーや打ち込みリズムが強くフィーチャーされるため、ギターは従来のロックバンドのように前面で鳴るのではなく、「楽曲を補完するレイヤー」として設計されています。 そのため、彼の機材やセッティングは常に「バンドサウンドに溶け込みつつ、必要なときに立ち上がる」という役割を果たしています。

具体的には、BiLT製のカスタムギターによって他の誰にもない独自のトーンを確立し、ヴィンテージVox AC30やFriedman Smallbox 50などを駆使して、煌びやかさと厚みをバランスよくコントロールしています。加えてEventide H9やPOG2といった空間系/ピッチ系エフェクトを巧みに組み合わせることで、ギターそのものを「シンセ的な音源」に変化させています。これにより『Radioactive』のような広がりのある音像から、『Believer』の攻撃的なリフまで柔軟に対応できるのです。

また、ステージとスタジオで機材を使い分ける姿勢も印象的です。スタジオではFender StratocasterやGibson Les Paul Goldtopといった王道のヴィンテージギターを選び、トラックごとに異なる質感を重ね合わせています。一方でライブでは信頼性と機能性を重視したBiLTカスタムやマルチエフェクトの活用によって、観客を包み込む立体的な音響を作り上げています。 つまりSermonにとって「どの音が最適か」は常に楽曲と状況次第であり、固定された機材セットではなく柔軟なアプローチを取っているのです。

総括すると、Wayne Sermonの音作りの本質は「ギター=主役」ではなく「バンドサウンドの設計者」としての在り方にあります。読者が彼のサウンドを再現したい場合、BiLTやAC30といった高価な機材を揃えること以上に重要なのは、楽曲全体の中でのバランスを意識することです。 「必要な音だけを残し、不要な音を削る」「クリーンを基盤に空間系で広げる」「シンセ的なレイヤーを演出する」――この3つを押さえるだけでも、Wayne Sermonらしいアプローチに近づけるでしょう。

Imagine Dragonsの壮大でモダンなサウンドを支える裏側には、Sermonの徹底した音作りへの哲学があります。彼の姿勢を学ぶことは、単に機材を真似ること以上に「どう楽曲を支えるか」という根本的な視点を得ることにつながるはずです。

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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

🎸ギター
• BiLT Volaré(ゴールドプレート/Lindy Fralin Twangmaster×2/弦はElixir .011–.052、ピックはDunlop 0.88mm金色ナイロン)
• BiLT Relevator(Shoreline Gold/内蔵:MXR Carbon Copy & BiLT Fuzz、ネックにSustainiac、半音下げ。ストラップにPedaltrain Volto電源)
• BiLT バリトン・プロトタイプ(Aチューニング/Masteryブリッジ&トレモロ/Bare Knuckle Mule×2/Elixir .012–.068)
• Gibson J-35(半音下げ/LR Baggs M1装着)
• Gibson LG-2 American Eagle(標準チューニング/LR Baggs M1装着)
• Fender Stratocaster ’64(アルバム『Loom』のレコーディングで使用)
• Gibson Les Paul Goldtop ’58(『Loom』のレコーディングで使用/2024年ライヴでも確認)

🔊アンプ
• Vox AC30(’64×2/’66/’67の計4台・Wet/Dry/Wet、Plexi PalaceのTop Boost Kit搭載)
• Vox AC30群はCelestion Blue搭載(本人テック解説/Celestion公式)
• Friedman Smallbox 50(出力用)+65 Amps “Whiskey” 2×12キャビネット
• Fender “’55 Tweed”(『Loom』のレコーディングで使用。※モデル名未特定)
• [補足]近年ツアーでは“ヴィンテージAC30を3台運用したこともあるが、現在はより新しいアンプに切替”との本人発言あり

🎛️エフェクター
• Klon Centaur/Aion Refractor(Klon系クローン)
• Analog Man King of Tone(4-Jack版)
• Paul Cochrane Timmy、ISP Decimator II
• Electro-Harmonix POG2、Superego(ループにMalekko Vibrato)、Voodoo Lab Micro Vibe、J. Rockett Mark Sampson Hightop、Wampler Ego Compressor
• Eventide H9/Eventide 7600(ラック)
• DigiTech Whammy、Source Audio Programmable EQ
• Boss TU-3(チューナー。RJM Mastermind GT/22+Missionエクスプレッションで制御)
• (ギター内蔵)MXR Carbon Copy&BiLT Fuzz、Sustainiac(Relevator)

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