始めに(特徴紹介)
Slash(スラッシュ)は、Guns N’ Roses(ガンズ・アンド・ローゼズ)のギタリストとして世界的に知られ、独特のレスポールとマーシャルアンプを駆使した太く、粘りのあるサステインサウンドで多くのギタリストに影響を与えてきました。
代表曲「Sweet Child O’ Mine」における印象的なアルペジオや、「November Rain」でのエモーショナルなソロ、「Welcome to the Jungle」での攻撃的なリフは、彼のプレイスタイルを象徴しています。レスポール特有の中域の厚みと、マーシャルの真空管アンプによるナチュラルな歪みが合わさり、唯一無二のトーンが形成されています。
Slashの音は単なる機材の組み合わせではなく、彼自身のフィンガリングやフレーズの歌心が重要な要素となっています。そのため、同じ機材を使っても彼と同じ音を出すことは容易ではありませんが、機材構成や設定を理解することで「Slashらしい」サウンドに近づけることが可能です。
また、彼の機材選びには常に「ライブ映え」と「レコーディングの厚み」が両立されており、時代ごとに微妙な変化が見られます。例えば、1987年のデビュー時にはGibson Les Paul Standard ’87やChris Derrig製の1959レスポール・レプリカをメインに使用し、2010年代以降はSlashシグネチャーモデルやMarshall AFD100を導入しています。
このような機材遍歴やサウンド傾向を理解することが、Slashの音作りを再現する第一歩となります。以下では、使用アンプ、ギター、エフェクター、そして音作りのセッティングに至るまで詳しく解説していきます。
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使用アンプ一覧と特徴【Guns N’ Roses・Slash】
Slashのサウンドを語るうえで欠かせないのが、Marshall(マーシャル)を中心とした真空管アンプの存在です。彼はデビュー当初から一貫してマーシャル系のアンプを軸にしており、その象徴的な歪みとサステインが彼のサウンドの核となっています。
1987年の『Appetite for Destruction』のレコーディングでは、Marshall JMP1959 Super Lead(Tim Caswellによる改造個体)が使用されたことが知られています。このアンプは通常のPlexiよりもゲインが高めで、Slash特有の図太いリードトーンを生み出す重要な役割を果たしました。その後も、JCM800 2203やJCM Silver Jubileeシリーズ(JCM 2550/2555)をステージで多用し、ライブではよりパンチのあるサウンドを求めてJubileeの特徴的なミドルレンジを活かしたセッティングを行っています。
2000年代以降は、自身のシグネチャーモデルであるMarshall JCM 2555SL(Slash Signature Silver Jubilee)やMarshall AFD100(Appetite For Destructionを意識したシグネチャーアンプ)を導入。これらはスタジオでもライブでも使われ、彼の音色を現代的に再現するための象徴的なモデルです。また、Marshall Vintage Modern 2466やPlexi 1987(50W)も補助的に使用されており、場面に応じて音色を切り替えています。
さらに、Velvet Revolver時代にはVox AC30をレコーディングで取り入れたり、Fenderの小型チューブアンプを「奇妙なサウンド(odd sounds)」を作るために使ったとされるケースも確認されています。ライブでは一貫してMarshall主体ですが、レコーディングでは多彩な選択肢を持っていたことがわかります。
キャビネットに関しては、Marshall 1960BV(Celestion Vintage 30 ×4)や1960BX(Celestion Greenback ×4)が基本です。Vintage 30は中域のパンチとタイトなローが特徴で、リードソロを前に出すのに適しており、Greenbackは温かみのあるクラシックな歪みを提供するため、曲調や会場の広さに応じて選び分けていると考えられます。
これらを総合すると、Slashのアンプ構成は「改造Plexiから始まり、Silver Jubileeで確立し、シグネチャーモデルで完成形に至った」といえるでしょう。基本はMarshall主体でありながら、録音ではVoxやFenderを織り交ぜる柔軟性も持ち合わせていると、想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| Marshall AFD100 | Marshall | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | Appetite For Destructionを再現するためのシグネチャーモデル(2010年発表)。 |
| Marshall JCM 2555SL Slash Signature | Marshall | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | Silver Jubileeの復刻版Slashシグネチャー。ライブで多用。 |
| Marshall JMP1959 Super Lead(Tim Caswell改造) | Marshall | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | 『Appetite for Destruction』レコーディングで使用。 |
| Marshall JCM800 2203 | Marshall | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | 改造個体を含め、ツアーで使用された代表的なモデル。 |
| Vox AC30 | Vox | Amazonで探す | Velvet Revolver | Slash | Velvet Revolver時代にレコーディングで使用。 |
| Marshall 1960BV キャビネット | Marshall | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | Celestion Vintage 30搭載、リードソロに最適。 |
| Marshall 1960BX キャビネット | Marshall | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | Celestion Greenback搭載、温かみあるクラシックトーン。 |
使用ギターの種類と特徴【Guns N’ Roses・Slash】
Slashの音作りの中心にあるのは、言うまでもなくGibson Les Paul(ギブソン・レスポール)です。彼はオリジナルのヴィンテージを含め、レプリカやカスタムショップ製のモデルを多数所有しており、その厚みのあるミッドレンジと豊かなサステインが、彼のサウンドを象徴しています。
デビュー当時の『Appetite for Destruction』期には、Chris Derrig製の1959 Les Paul Standard Replicaがメインギターとして活躍しました。このギターは見た目こそ本物の’59バーストに近いですが、実際はハンドメイドのレプリカであり、結果的にSlashの代名詞ともいえるサウンドを確立しました。ライブでは、Gibson Les Paul Standard ’87(ネック修理歴のある個体)を使用していたことも確認されています。
その後も、Gibson Les Paul Standardの1958、1959、1960年仕様のレプリカやオリジナル、Goldtop ’56や’57をシチュエーションに応じて使い分けています。また、2000年代以降はシグネチャーモデル「Gibson Les Paul Slash Signature」や「Appetite for Destructionリイシュー」なども積極的に使用し、ファンにとって手の届くモデルとして市場にも登場しました。特にEpiphone製のSlashシグネチャーモデルは、手軽にSlashの音を求めるギタリストに人気があります。
加えて、彼はステージ映えを意識したダブルネック「Gibson EDS-1275」や、クラシカルなセミアコ「Gibson ES-335」、さらには「Firebird VII」「Flying V」「Explorer」といった異なるキャラクターを持つギターも使用してきました。アコースティックに関しても「Gibson J-100」「Guild 12弦」「Martin D-28」などを使い分け、バラード曲での深い響きを支えています。
さらに、Velvet RevolverやSnakepit期には「B.C. Rich Mockingbird」や「Warlock」を使用するなど、ビジュアルと音の両立を意識した選択も見られます。特殊なケースではTravis Beanをスライド用に用いたり、First Act GarageMasterをプロモーションに使うといったユニークな場面もありました。
このように、Slashのギター選びは基本的にレスポールが軸でありながら、楽曲やライブ演出に合わせて多彩なギターを使い分ける柔軟性を持っています。結果として「レスポール+マーシャル」の王道を貫きつつも、その時代やシチュエーションに応じた多彩な表現が可能となっている、と想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Gibson Les Paul Standard ’87 | Gibson | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | エレキギター | ライブ初期に使用。ネック修理歴あり。 |
| Gibson Les Paul Standard 1959 Replica(Chris Derrig製) | Gibson | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | エレキギター | Appetite期のメイン。伝説的なレプリカ。 |
| Gibson Les Paul Goldtop ’56, ’57 | Gibson | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | エレキギター | バラード曲や特定ツアーで使用。 |
| Gibson Les Paul “Appetite for Destruction” リイシュー | Gibson | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | エレキギター | 限定600本。Seymour Duncan Alnico II Pro Slash PU搭載。 |
| Gibson EDS-1275 | Gibson | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | エレキギター(ダブルネック) | 「Knockin’ on Heaven’s Door」等で使用。 |
| B.C. Rich Mockingbird | B.C. Rich | Amazonで探す | Velvet Revolver / Snakepit | Slash | エレキギター | Snakepit時代に頻繁に登場。 |
| Martin D-28 | Martin | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | アコースティックギター | 「Patience」などアコースティック曲で使用。 |
使用エフェクターとボード構成【Guns N’ Roses・Slash】
Slashのサウンドを支える要素のひとつに、多彩なエフェクター群があります。ただし彼のスタイルは「過剰にエフェクトを重ねる」のではなく、必要最低限のペダルを組み合わせて「ギターとアンプ本来のトーンを活かす」点に特徴があります。そのため、歪みはほとんどアンプ直、補助的にブースターやイコライザーを用いるにとどめています。
代表的なのはDunlop製ワウペダルです。特に「Dunlop Cry Baby Classic Wah」と「Dunlop SW95 Slash Signature Wah」はステージで定番で、ライブ中でも頻繁に使われています。また「Rack Crybaby」を使用し、Ernie Ballボリュームペダルで制御するシステムも採用しており、より安定したパフォーマンスを実現していました。
歪み系では「MXR M104 Distortion+」や「MXR SF-01 Slash Octave Fuzz」を使用。前者はブースト的な役割で、アンプのゲインを押し上げてリードに切り替える際に活躍します。後者はオクターブファズで、独特のファットなサウンドを追加することが可能です。さらに「MXR M103 Blue Box」もスタジオで使われており、意図的に過激なサウンドを出す際に採用されました。
空間系では「BOSS DD-3」「DD-5」といったデジタルディレイを中心に、「MXR M234 Analog Chorus」「MXR M159 Tremolo Pan」なども加え、ソロやアルペジオに広がりを持たせています。特に「November Rain」のような曲では、ディレイとリバーブの組み合わせが空間的な厚みを生み出しました。さらに「Chicago Iron Octavian」や「Heil Talkbox」など特殊系も使用し、個性的なフレーズを演出しています。
補助的には「MXR 10-band EQ」や「BOSS GE-7」を使用し、ライブごとに会場の音響特性に合わせてトーンを微調整。また「Rocktron Hush II CX」や「DBX 166 Compressor」でノイズ処理とダイナミクスをコントロールし、安定感のある演奏を実現しています。ラックシステムでは「Yamaha SPX 900」や「Peterson Strobe Tuner」「KORG DTR-2000」といったチューナー類も導入されています。
このようにSlashのペダルボードは決してシンプル一辺倒ではなく、必要なときに適切なエフェクトを組み込みながら、基本は「レスポール+マーシャル」の土台を活かす構成です。時期やツアーによって入れ替えも見られますが、その哲学は常に一貫しているといえるでしょう。と、想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Dunlop SW95 Slash Signature Wah | Dunlop | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | ワウペダル | Slash本人仕様のシグネチャーワウ。 |
| MXR M104 Distortion+ | MXR | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | ディストーション | リード用にブースター的に使用。 |
| MXR SF-01 Slash Octave Fuzz | MXR | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | ファズ | Slash専用設計のオクターブファズ。 |
| BOSS DD-3 Digital Delay | BOSS | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | ディレイ | ソロやバラードで空間を演出。 |
| MXR 10-band EQ | MXR | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | イコライザー | ライブ会場ごとの補正用。 |
| Rocktron Hush II CX | Rocktron | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | ノイズリダクション | 大音量のステージでノイズカット。 |
| Heil Talkbox | Heil | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | ボコーダー | 「Anything Goes」などで使用。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Guns N’ Roses・Slash】
Slashの音作りは「ギターとアンプの持ち味を最大限に活かす」ことに重点を置きつつ、細やかなEQ調整やエフェクトの使い分けによって、楽曲に適したサウンドを実現しています。ここではアンプ設定、EQ、曲ごとの使い分け、ミックスでの工夫を詳しく解説します。
アンプの基本設定
Marshall系を使用する際、Slashは基本的にゲインを控えめにし、アンプ本来のナチュラルドライブを活かします。プリゲインは6〜7程度、マスターボリュームは高めに設定し、真空管をドライブさせることで温かみのある歪みを得ています。トーン設定では、Bass 5〜6、Mid 7〜8、Treble 6〜7と中域を強調し、リードプレイでの歌心を前に出すのが特徴です。Presenceは会場やPA環境に応じて5〜7で調整されることが多いです。
曲ごとの使い分け
「Sweet Child O’ Mine」ではクランチ気味のセッティングで、アルペジオの透明感を活かすためにゲインを控えめにしています。一方「Welcome to the Jungle」や「Paradise City」では、ミドルをさらに押し出し、ギターがバンド全体の中で埋もれないようにEQを調整します。「November Rain」ではディレイとコーラスを組み合わせ、ソロを伸びやかに響かせるために空間系の処理が積極的に行われます。
EQと補助的な処理
ライブではMXR 10-band EQやBOSS GE-7を使い、会場ごとの音響に合わせて200Hz〜400Hz帯域をブーストし、中域の存在感を確保することが多いです。逆にハウリングが出やすい会場では2kHz付近をカットするなど、現場ごとに調整を行っています。また、ブースト的にDistortion+を加えることでソロ時の音量差を確保し、バンド全体のミックスでギターが埋もれないよう工夫されています。
ミックス・スタジオでの工夫
レコーディングでは、1本のギターを左右にダブルトラックすることで壁のような厚みを出しています。特に「Appetite for Destruction」では、レスポール+マーシャルの音を中心に、補助的にFenderやVoxのアンプを加えて微妙な音色差を生み、ミックスで分厚いサウンドを構築しました。エンジニアはミドル帯を意識的に残し、ギターがボーカルやドラムと混ざっても存在感を失わないようにしています。
エフェクトの配置
ワウやトークボックスは曲中のアクセントとして使用し、シグナルチェーンはシンプルです。基本的に「ギター → ワウ → ディストーション/ブースター → EQ → アンプ」という直列構成で、空間系(ディレイやコーラス)はセンドリターンで処理することが多いです。これにより、空間エフェクトが歪みに埋もれず、クリアに響くようになっています。
PA・ライブでの調整
ライブ現場では、Slash専属のテックであるAdam DayがKORG DTR-2000やPetersonチューナーを駆使し、常に安定した音程を維持しています。また、PAミックスではローエンドを抑え、ミッドレンジを押し出すことで、スタジアム規模の会場でもギターがクリアに届くよう工夫されています。
総じてSlashのセッティングは、「ミドルレンジを中心に据え、アンプの自然な歪みを基盤に、EQと補助的エフェクトで微調整を行う」点に集約されます。この哲学を理解することが、彼の音に近づくための最大のヒントといえるでしょう。と、想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【Guns N’ Roses・Slash】
Slashのサウンドを完全に再現するには高額なGibson Les PaulやMarshallシグネチャーアンプが必要ですが、初心者や中級者にとっては現実的に手が届きにくい存在です。そこで、比較的安価(1万円〜5万円程度、上限10万円)な機材を活用しながら、Slashのトーンに近づける方法を解説します。
ギターの選択
Epiphone Les Paul Standardシリーズは、Gibsonのサウンドキャラクターを低価格で再現できる代表的なモデルです。特にSlashシグネチャーモデル(Epiphone Slash Les Paul Standard)は、見た目やサウンドが本人モデルに近く、搭載PUもAlnico II Proを再現しているため、リードトーンに粘りを持たせることが可能です。これにErnie Ball Power Slinky弦を組み合わせると、さらにSlashらしいテンション感を得られます。
アンプの選択
Marshallシグネチャーモデルは高価ですが、「Marshall DSL20CR」や「Marshall MG30FX」などは手頃な価格帯で入手可能です。特にDSLシリーズは真空管搭載で、中域の粘りを表現しやすく、Slashのようなブリティッシュ・サウンドを狙うには最適です。また、練習用や宅録用には「BOSS Katana」シリーズもおすすめで、多彩なエフェクト内蔵と柔軟なEQが魅力です。
エフェクターの選択
ワウペダルは必須アイテムであり、「Dunlop Cry Baby GCB95」は定番かつ安価に手に入ります。これに加えて、ブースト用途に「BOSS SD-1 Super OverDrive」を組み合わせることで、リードトーンを引き立たせられます。ディレイは「BOSS DD-7」がコスパ良好で、ソロに深みを持たせるのに役立ちます。さらに安価で済ませたい場合は、マルチエフェクター(ZOOM G1 FOURやBOSS GT-1)を導入するのも現実的です。
工夫のポイント
低価格機材を使う場合でも、「中域を前に出すEQ調整」「弦とピックの選択」「歪みを控えめにしてアンプの特性を活かす」ことが重要です。例えば、ピックにDunlop Tortex 1.14mmを選び、弦はErnie Ball Power Slinkyを張るだけでも、演奏のニュアンスが大きく変わります。
つまり、必ずしも高価なGibsonやMarshallを買わなくても、EpiphoneやBOSS、ZOOMといった手頃な選択肢を活用し、EQや弦・ピックの工夫を行えば、十分にSlashらしいサウンドを体感できるのです。
| 種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ギター | Epiphone Slash Les Paul Standard | Epiphone | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | Alnico II Pro風PU搭載、手頃なSlashモデル。 |
| アンプ | Marshall DSL20CR | Marshall | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | 真空管搭載で中域が粘る。練習・小規模ライブ向け。 |
| アンプ | BOSS Katana 50 MkII | BOSS | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | 多彩な内蔵エフェクトでSlashの音色を再現可能。 |
| ワウペダル | Dunlop Cry Baby GCB95 | Dunlop | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | Slashスタイル再現に必須の定番ワウ。 |
| オーバードライブ | BOSS SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | リード時のブーストに活躍。安価で入手性も高い。 |
| ディレイ | BOSS DD-7 Digital Delay | BOSS | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | バラードやソロに最適な空間系エフェクト。 |
| マルチエフェクター | ZOOM G1 FOUR | ZOOM | Amazonで探す | Guns N’ Roses | Slash | 低価格でワウ、ディレイ、歪みまで一通り再現可能。 |
総括まとめ【Guns N’ Roses・Slash】

Slash(スラッシュ)の音作りを振り返ると、その本質は「レスポール+マーシャル」という王道の組み合わせにあります。シンプルながらも強烈な個性を放つそのトーンは、彼のフィンガリングやフレーズの歌心によって唯一無二のものとなっています。
ギターはGibson Les Paulを軸に、1959年レプリカやGoldtop、さらにはシグネチャーモデルを使い分け、厚みとサステインを兼ね備えた音を生み出しています。アンプはMarshall JMP1959やSilver Jubileeを中心に、時代ごとにシグネチャーモデルを導入しながらも、常に中域を前に出したブリティッシュサウンドを追求してきました。エフェクターは最小限で、ワウペダルやディレイ、ブースターなどを要所に使用し、楽曲に合わせて表情を変えています。
音作りのポイントは「ゲインを抑えて中域を強調する」ことです。多くのギタリストが歪みを強く求める中で、Slashはあえてアンプ本来のドライブを活かし、EQやブースターで調整することで、ギターが歌うように響くトーンを獲得しています。このアプローチが、バンド全体の中でも存在感を失わないサウンドを作り出しています。
また、ライブとレコーディングでの柔軟な使い分けも特徴です。ステージではMarshall一辺倒で迫力あるロックサウンドを展開し、スタジオではFenderやVoxを補助的に用いることで、楽曲に奥行きを与えています。こうした選択は、単なる機材依存ではなく「どうすれば楽曲がより良く響くか」という視点に基づいたものです。
初心者や中級者にとっては、Epiphone Les PaulやBOSSのエフェクターを用いながら、EQとピッキングニュアンスを意識することで十分にSlashの雰囲気を再現することができます。重要なのは高価な機材そのものよりも、「中域を中心にしたセッティング」と「弦・ピック・演奏のニュアンス」を理解することです。
結論として、Slashの音作りは「シンプルな機材構成」と「確固たる演奏哲学」の両輪によって成り立っています。ギタリストとして彼の音に近づくためには、機材を真似るだけでなく、フレーズに込められたメロディ性と表現力を体得することが必要です。それこそが、世界中のギタリストを魅了してやまないSlashサウンドの核心なのです。
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
ギター
Gibson Les Paul Standard ’87(メイン使用機/3ピーストップ、ネック修理歴あり)
Gibson Les Paul Standard 1959 Replica(Chris Derrig製など複数本)
Gibson Les Paul Standard 1958 Replica
Gibson Les Paul Goldtop ’56, ’57, ’60
Gibson Les Paul ’58 Sunburst
Gibson Les Paul Signature / Custom Shopモデル(複数)
Gibson Les Paul Slash Signature(2004, 2007など)
Gibson Les Paul “Appetite for Destruction”リイシュー(限定600本、Seymour Duncan Alnico II Pro Slash PU搭載)
Gibson Les Paul “Rosso Corsa” Epiphoneモデル(SlashシグネチャーPU搭載)
Gibson EDS-1275(ダブルネック)
Gibson ES-335
Gibson Firebird VII
Gibson Melody Maker(1963 & 1965)
Gibson Flying V 1959
Gibson Explorer 1958
Gibson J-100 アコースティック
Fender Telecaster ’52
Fender Stratocaster ’56, ’65
Fender Jazzmaster 2006
B.C. Rich Mockingbird(赤など複数/Snakepit期でも使用)
B.C. Rich Mockingbird Arch Top
B.C. Rich Doubleneck
B.C. Rich 10弦 Rich Bich
B.C. Rich Warlock
Guild Custom “Crossroads” Doubleneck (“Godzilla”モデル含む)
Guild 12弦アコースティック
Martin D-28 アコースティック
Ramirez クラシックギター
Travis Bean エレキ(スライド用)
Ernie Ball/Musicman Silhouette
First Act GarageMaster (2006, CM撮影用)
備考
ピックアップは主に Seymour Duncan Alnico II Pro (APH-1, APH-2 Slash) を愛用。
弦は Ernie Ball Power Slinky (.011–.048) を常用。
ピックは Dunlop Tortex Purple 1.14mm。
アンプ
Marshall AFD100(Slash Signature、1959+JCM800ベース、2010年発表)
Marshall JCM 2555SL Slash Signature(Silver Jubileeモデル)
Marshall JCM 2550, JCM 2555 Silver Jubilee(1987, 1988)
Marshall JCM800 2203(改造含む)
Marshall JMP1959 Super Lead(Tim Caswell改造/Appetite録音で使用)
Marshall JMP100 1959 Super Lead(改造個体あり)
Marshall Vintage Modern 2466
Marshall Plexi 1987(50W)
Marshall 1960BVキャビネット(Celestion Vintage 30 ×4)
Marshall 1960BXキャビネット(Celestion Greenback ×4)
Vox AC30(Velvet Revolver録音で使用)
Fender小型チューブアンプ(録音用、”odd sounds”向け)
エフェクター
Dunlop Cry Baby Classic Wah
Dunlop SW95 Slash Signature Wah
Dunlop Rack Crybaby(ライブでErnie Ballボリュームペダルにより制御)
Dunlop Heil Talkbox
MXR MC401 Boost/Line Driver
MXR M104 Distortion+
MXR SF-01 Slash Octave Fuzz
MXR M159 Stereo Tremolo Pan
MXR M103 Blue Box(ファズ)
MXR M-101 Phase 90(現行版)
MXR M234 Analog Chorus
MXR 10-band Graphic EQ
BOSS GE-7 Graphic Equalizer
BOSS DD-3 Digital Delay
BOSS DD-5 Digital Delay
Ibanez TS808 Tube Screamer
Rocktron Hush II CX(ノイズリダクション)
DBX 166 Compressor
Yamaha SPX 900(マルチエフェクト)
Chicago Iron Octavian(スタジオ)
Dean Markley Voice Box
Peterson Strobe Tuner(ラック)
KORG DTR-2000(Adam Day使用)
BOSS TU-3 Chromatic Tuner
CAE Custom Switcher/Router



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