【石森敏行・エレファントカシマシ】風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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エレファントカシマシ 石森敏行 音作り解説

① 始めに(特徴紹介)

日本が誇るロックバンド、エレファントカシマシ。そのサウンドの要を担うのが「石くん」こと石森敏行氏です。彼の奏でるギターサウンドは、宮本浩次氏の強烈なメッセージを支え、時には爆発的なエネルギーを放ち、時には繊細な叙情を描き出します。石森氏のスタイルを一言で表すなら「ストレートで無骨、かつテクニカルな裏打ち」です。

特に『俺の道』や『扉』といった時期のサウンドは、テレキャスターのソリッドな特性を最大限に活かした、攻撃的でエッジの効いたトーンが特徴的です。一方で、「今宵の月のように」などのヒット曲で見られるような、歌に寄り添うクリーン〜クランチトーンの美しさも欠かせません。歪ませていてもコード感が失われない分離の良さと、ピッキングの強弱によるダイナミクスが、エレカシサウンドの真髄と言えるでしょう。

なぜ彼の音が多くのギタリストを惹きつけるのか。それは、単に機材を揃えるだけでは出せない「魂の鳴り」を感じさせるからです。マーシャルとジャズコーラスを併用し、テレキャスターで殴り書きするようなストロークから、セミアコで奏でるアルペジオまで。本記事では、石森敏行氏が長年愛用してきた機材を徹底解剖し、その「武骨で美しい」サウンドに迫るためのヒントを紐解いていきます。

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②使用アンプ一覧と特徴【エレファントカシマシ・石森敏行】

石森敏行氏のアンプ選びは、まさに「日本のロックの教科書」とも言える構成です。基本的には、伝統的な真空管サウンドを誇るMarshallと、クリーンサウンドの至宝であるRoland JC-120を組み合わせるスタイルを貫いています。特にライブステージにおいて、背後にそびえ立つマーシャルの壁は、エレカシの圧倒的な音圧を象徴する光景です。

メインの歪みを作り出すのはMarshall JCM900やJCM2000です。石森氏は、アンプ側で深く歪ませるというよりは、芯のあるクランチ〜ドライブサウンドを作り、そこにエフェクターを足していく手法を好みます。これにより、テレキャスター特有の高音域の突き抜け感を維持しつつ、腰の据わった太いサウンドを両立させています。特に『俺の道』時代の、切り裂くような鋭いリフサウンドは、マーシャルのドライブ感があってこそ成立するものです。

一方で、クリーンサウンドの核となるのがRoland JC-120です。これは主にエフェクターの乗りを重視し、コーラスやディレイといった空間系を使用する際や、粒立ちのハッキリしたアルペジオを鳴らす際に重用されています。また、レコーディングや特定の楽曲ではVOX AC30も登場します。マーシャルとは異なる、少し粘りのあるブリティッシュなクランチサウンドが必要な場面で、そのキャラクターを使い分けているのが伺えます。このように、異なる特性を持つアンプを使い分けることで、バンドの爆音の中でも埋もれない、かつ歌を邪魔しないギターサウンドを構築していると想定されます。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
JCM900 Marshall 検索 検索 検索 検索 検索 検索 歪みサウンドのメイン。ライブでの象徴的な壁アンプ。
JC-120 Roland 検索 検索 検索 検索 検索 検索 クリーンサウンドの核。エフェクターの乗りが良く多用。
AC30 VOX 検索 検索 検索 検索 検索 検索 レコーディングや特定のクリーン〜クランチで使用。

③使用ギターの種類と特徴【エレファントカシマシ・石森敏行】

石森敏行氏を象徴するギターといえば、何といってもボルドー・メタリック・フィニッシュのFender American Standard Telecasterです。1990年代から現在に至るまで、彼のメインギターとして君臨し続けています。このギターから放たれる、ジャリッとした金属的な質感を伴うドライブサウンドは、エレカシのロックサイドを象徴する音です。テレキャスターらしいアタッキーな反応の良さが、石森氏の激しいストロークに完璧にマッチしています。

しかし、石森氏のギター遍歴はこれだけではありません。楽曲の重厚さを増したい場面では、Gibson Les Paul Gold Topが登場します。ハムバッカー特有の太く甘いリードトーンや、壁のような分厚いバッキングが必要なライブの定番機です。また、1973年製のFender Stratocasterも長年愛用されており、こちらはシングルコイルながらもヴィンテージ特有の「枯れ」を感じさせるトーンが魅力。叙情的なミドルテンポの楽曲でその真価を発揮します。

さらに、繊細な響きが必要な楽曲ではGibson Custom Shop製のES-335、国産の高い精度を誇るMoon製のテレキャスタータイプ、そしてアコースティックパートではAlvarez Yairiを使用するなど、表現の幅は非常に広いです。石森氏のギター選びの根底には、「宮本氏の歌に対して、最も説得力のある音をぶつける」という職人気質なこだわりが感じられます。特に『俺の道』周辺の時期は、テレキャスターによる攻撃的なアプローチが際立っており、彼のプレイスタイルと楽器が見事にシンクロしていた時期と言えるでしょう。これらは、ファンや楽器誌の分析、ライブ映像等からも裏付けられる、石森サウンドの核心部分であると想定されます。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス ギターの種類 備考
American Standard Telecaster Fender 検索 検索 検索 検索 検索 検索 テレキャスター 石くんの代名詞。ボルドー色のメイン機。
Les Paul Gold Top Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 レスポール 重厚なバッキングやソロで使用される定番。
Stratocaster (1973) Fender 検索 検索 検索 検索 検索 ストラトキャスター 枯れたトーンが特徴のヴィンテージ。
ES-335 Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 セミアコースティック 「平成理想主義」などの叙情的な楽曲で使用。

④使用エフェクターとボード構成【エレファントカシマシ・石森敏行】

石森敏行氏のエフェクターボードは、BOSSを中心とした「質実剛健」なラインナップが特徴です。彼の歪みサウンドの核となっているのが、BOSS BD-2 (Blues Driver)です。ブルースドライバー特有の、ピッキングのニュアンスが忠実に再現されるザラついた歪みは、石森氏のストレートな演奏スタイルと非常に相性が良く、長年ボードのセンターに鎮座しています。

また、ブースターとして、あるいはBD-2とは別の歪みとしてBOSS SD-1 (Super OverDrive)も併用されます。中音域が豊かになるSD-1は、ソロパートでの抜けを良くするために使われることが多いです。さらに、より攻撃的で潰れたようなディストーションサウンドが必要な場合にはProCo RATが投入されます。このRATによる深い歪みは、初期から中期にかけての荒々しい楽曲群において、象徴的な「鳴り」を演出しています。

空間系については、BOSS DDシリーズ(Digital Delay)が定番です。「平成理想主義」に代表されるような、幻想的で奥行きのある空間を演出する際に欠かせない機材となっています。リードプレイではJim DunlopのCry Babyを使用し、表情豊かなワウサウンドを聴かせます。全体として、奇をてらった最新のブティックペダルよりも、どこでも手に入り、信頼性が高く、かつ自分の「手」の延長として扱える定番機種を使いこなしているのが石森流です。これらの機材を駆使して、あのアグレッシブながらも温かみのあるサウンドが作られていると想定されます。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス エフェクターの種類 備考
BD-2 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 オーバードライブ メインの歪み。石くんのザラついたサウンドの核。
SD-1 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 オーバードライブ ブースター、またはBD-2と使い分け。
DD-3/DD-7/DD-8 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ディレイ 「平成理想主義」等、空間の広がりを出す際に使用。
RAT2 ProCo 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ディストーション より深いディストーションサウンドを出す際に使用。

⑤音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【エレファントカシマシ・石森敏行】

石森敏行氏のサウンドを再現するための最大の鍵は、「ハイミッドの出し方」と「ピッキング・ダイナミクス」にあります。単にエフェクターで歪ませるだけでは、あの「エレカシっぽさ」は出ません。まずアンプの設定ですが、Marshallを使用する場合は、Gainを上げすぎず、Preampを5〜6程度に留めるのがコツです。ここから、中音域(Middle)を少し強調し、Trebleを適度に効かせてテレキャスターの輪郭を立たせます。低域(Bass)は出しすぎると宮本氏の歌やベースの帯域を邪魔するため、タイトに絞るのが一般的です。

特筆すべきは、JC-120との使い分け、あるいはステレオ出力によるミックスです。ライブでは、Marshallの荒々しい歪みに、JC-120の芯の太いクリーンを混ぜることで、爆音でありながらコード進行がハッキリと聞こえるサウンドを構築しています。これにより、「ガストロンジャー」のような激しい楽曲でも、不協和音にならない説得力のあるノイズ感が生まれます。EQ設定例としては、Treble: 6, Middle: 7, Bass: 4, Presence: 5あたりをベースに、楽曲ごとに微調整を行うのが良いでしょう。

曲ごとの使い分けについても、石森氏は非常に戦略的です。アップテンポなロックチューンではテレキャスター+BD-2でジャリジャリとした質感を出し、バラードではレスポールやES-335に切り替え、トーンを少し絞って甘く太い音をチョイスします。また、PAエンジニアの視点で見ると、石森氏のギターは非常に「抜け」が良いのが特徴です。これは、彼自身のピッキングが非常に強く、かつ正確であることが大きな理由です。弦を叩きつけるような激しいストロークの瞬間でも、不要な低域をカットし、ギターが最も輝く中高域をしっかりとマイクに乗せる工夫がなされています。エフェクターの踏み替えも最小限に抑え、基本はボリュームノブとピッキングの強弱でニュアンスを変化させていると想定されます。この「引き算の美学」こそが、エレカシのストレートなロックサウンドを支えるミキシングの極意と言えるでしょう。


⑥比較的安価に音を近づける機材【エレファントカシマシ・石森敏行】

石森氏の機材はFender USAやGibsonなど高価なものが多いですが、そのサウンドのエッセンスは安価な機材でも十分に再現可能です。まずギターですが、Squier(フェンダーの弟分ブランド)のClassic Vibeシリーズのテレキャスターが最適です。このシリーズはヴィンテージ仕様を意識しており、石森氏のような「ジャリッ」としたアタッキーな質感を10万円以下で手に入れることができます。

エフェクターに関しては、石森氏本人が愛用しているBOSS製品がそもそも手頃な価格であるため、迷わず本物を揃えるのが一番の近道です。特にBOSS BD-2は必須アイテム。これ1台あれば、クランチから激しい歪みまでカバーできます。また、アンプに関しては、自宅練習用ならMarshallのMGシリーズ(小型トランジスタアンプ)がおすすめ。マーシャル特有のドライブ感が安価に再現されており、BD-2を前段につなぐことで、驚くほど石森サウンドに近いフィーリングを得られます。

もし、1台で全てを完結させたいのであれば、BOSSのマルチエフェクター「GT-1」や「ME-90」が非常に優秀です。石森氏が愛用するBD-2、SD-1、RATといった歪み系のモデリングが内蔵されており、さらにマーシャルアンプのシミュレーターも搭載されています。これらを組み合わせたパッチを作成すれば、ライブから練習までこれ1台でエレカシサウンドを網羅できるでしょう。本物の真空管アンプのような「空気感」を再現するために、スピーカーシミュレーターの設定を丁寧に行うのがコツだと想定されます。

種類 機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
ギター Classic Vibe 60s Telecaster Squier 検索 検索 検索 検索 検索 検索 石森氏のテレキャスサウンドを安価に実現。
オーバードライブ BD-2 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 石森サウンドの核。本人が使用しており安価。
マルチエフェクター GT-1 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 BD-2やMarshall等のモデリングが豊富。

⑦総括まとめ【エレファントカシマシ・石森敏行】

石森敏行氏の音作りの本質とは、一言で言えば「愚直なまでの誠実さ」にあると言えます。彼の機材選びやセッティングを見渡すと、流行に左右されることなく、自らのプレイスタイルとバンドの魂に最も合致するものを、長年にわたって磨き上げ続けていることが分かります。テレキャスターとマーシャルという、一見シンプル極まりない組み合わせ。しかし、そこから絞り出される音には、エレファントカシマシという唯一無二のバンドが歩んできた道のりと、宮本氏の歌に応えようとする石森氏の強い意志が宿っています。

彼のサウンドを再現するために最も必要なのは、高級なヴィンテージギターでも複雑なエフェクターボードでもありません。まずは「自分の音で歌を支える」という意識。そして、テレキャスターの弦1本1本を噛み締めるような、力強くも繊細なピッキングです。石森氏がBD-2やJCM900を愛用し続けるのは、それらがプレイヤーの感情を最もダイレクトに音に変えてくれるツールだからに他なりません。

読者の皆さんが石森氏のようなサウンドを目指すのであれば、まずはBD-2を1台繋ぎ、自分のピッキングでどれだけ音色が変化するかを体感してみてください。弱く弾けば透明感のあるクランチに、強く弾けば魂を削るようなディストーションに。そのダイナミクスの幅こそが、エレカシの音楽が持つドラマチックな世界観を生み出す源泉です。機材を愛し、それ以上に音楽と歌を愛する。そんな石森敏行氏のギタリストとしての姿勢を学ぶことこそが、最高の「音作り」への第一歩であると想定されます。


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