始めに(特徴紹介)
日本を代表するヘヴィメタルバンドAnthem(アンセム)のギタリスト・清水昭男は、1980年代後期から現在に至るまで、圧倒的なリフワークと鋭いソロで多くのファンを魅了してきました。彼のプレイスタイルは、クラシカルなハードロック/ヘヴィメタルの流れを汲みつつも、現代的なタイトさと攻撃力を兼ね備えています。
Anthemの代表曲「Bound to Break」「Immortal Bind」や、再結成後の「Black Empire」「Engraved」などに耳を傾ければ分かるように、清水のギターサウンドは常に分厚く、かつ明瞭な輪郭を持っています。特にリフでは低音弦のタイトさが際立ち、ソロではスピードとメロディの両立を実現している点が特徴です。
また、長年にわたってESPやSchecterといったギターメーカーとタッグを組み、オリジナルモデルを開発してきたことからも分かる通り、彼の音作りは「機材への徹底したこだわり」に支えられています。特に近年はSchecterのシグネイチャーモデルを中心に据え、アンプはHughes & KettnerのTriAmp MKⅡを駆使しながら、モダンかつ王道のメタルサウンドを作り込んでいます。
エフェクト面では、t.c. electronic G-Systemを中核とし、Ibanez TS-9/TS-808といったクラシックなオーバードライブや、Walrus Audioのハイエンドペダルも取り入れており、最新の機材と伝統的な機材をバランス良く組み合わせています。これにより、ライブでもレコーディングでも常に安定した迫力のある音圧を保つことが可能になっています。
Anthemの音をコピーしたい、あるいは清水昭男のプレイに憧れているギタリストにとって、そのサウンド構築の秘密を理解することは非常に大きなヒントとなるでしょう。
以下では、清水昭男の使用アンプ、ギター、エフェクター、さらには音作りの具体的なセッティングまで徹底的に解説していきます。
使用アンプ一覧と特徴【Anthem・清水昭男】
清水昭男のサウンドを語る上で欠かせないのが、彼のアンプ選びです。Anthemの楽曲は80年代から現在まで一貫して「タイトで切れ味の鋭いメタルサウンド」が特徴であり、その核となるのがHughes & KettnerとMarshallのアンプです。
まずメインとなっているのが、Hughes & Kettner TriAmp MKⅡです。これは3チャンネル構成で幅広いサウンドをカバーでき、クリーンからハイゲインまで対応可能な多機能アンプです。清水は主にリード/リフでハイゲインチャンネルを活用し、タイトでありながらも伸びやかなトーンを実現しています。また、TriAmp専用キャビネットであるCC412AV/CC412BVを組み合わせ、ステージ上での音圧とレンジの広さを確保しています。これは彼がHughes & Kettnerのエンドースを受けていることもあり、Anthem再結成後のライブではほぼ定番となっています。
一方で、90年代から2000年代前半にかけてはMarshall JCM2000 DSL-100 Limited Colorも使用していました。こちらはMarshallらしいブライトでエッジの効いたサウンドを持ち、特に中域の押し出し感が特徴です。Anthemの再結成直後のライブや、アルバム「Immortal」期などで確認されており、硬質ながらも厚みのあるリズムギターを支えています。
これらのアンプの選択背景には、Anthemの楽曲が求める「切れ味の良いリフ」と「伸びやかなリードトーン」の両立があります。Marshallの荒々しいミッドレンジと、Hughes & Kettnerのモダンでタイトなゲイン感。この2つのキャラクターを時代や楽曲に応じて使い分けることで、常にバンドサウンドの中で存在感を放つトーンを確立しているのです。
また近年はIK MultimediaのTONE-Xなども導入していることから、自宅やスタジオでのモデリング環境も整備していると考えられます。デジタル環境を補助的に活用しつつも、ライブでは真空管アンプならではの迫力を重視するというスタイルが確認されます。
総じて清水昭男のアンプセッティングは「タイトで輪郭が明瞭、かつ音圧感のあるメタルサウンド」を求め続けた結果であり、Anthemのヘヴィなリフと泣きのギターソロを支える重要な要素であると想定されます。
使用ギターの種類と特徴【Anthem・清水昭男】
清水昭男のギター選びは、Anthemサウンドを象徴する「鋭さと厚みの両立」を体現しています。長年のキャリアの中でESPとSchecterを中心に使用しており、その変遷は彼の音楽スタイルの進化と密接にリンクしています。
まず初期から2007年頃までは、ESP SEC-350DT(オリジナルカスタムモデル)がメインギターでした。これは本人仕様で特注された個体で、80年代後半から2000年代中盤まで長く愛用されました。ESPらしいパワフルなサウンドと安定性を備え、リフの切れ味とソロの抜けを両立していたのが特徴です。Anthemの再結成期における「Immortal」などの楽曲でも活躍していました。
2007年以降はSchecterとのタッグがスタートし、本人のシグネイチャーモデルとなるSchecter AC-AAG 清水昭男シグネイチャーPROTOが登場しました。このモデルは2010年頃にピックアップをEMG85へ換装し、よりモダンでタイトなメタルサウンドへとシフト。Anthemのライブでもメインとして多用され、タイトな低音と高出力なソロトーンを支えています。
さらに近年は30周年記念モデルであるAC-AAG-30th/SIGおよびAC-AAG-30th/SIG FRRDを使用しています。FRRDモデルはフロイドローズ搭載仕様で、アグレッシブなアーミングや精密なチューニングを可能にしています。Schecterの安定したプレイアビリティと、EMGピックアップのモダンな出力が組み合わさり、最新のAnthemサウンドを形成する中核となっています。
彼のギター選びの背景には「ライブでの安定性」「ヘヴィなリフを支える低域」「伸びやかで歌うようなソロ」という三本柱が常に存在しています。ESP時代は硬質でストレートなサウンドを重視していたのに対し、Schecter移行後はよりモダンでパワフルな音圧を獲得。時代に合わせた進化が見て取れるのです。
総じて、清水昭男のギターはAnthemの骨格そのものを担っており、シグネイチャーモデルの使用は「バンドサウンドを意識した設計」の賜物であると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
SEC-350DT(オリジナルカスタム) | ESP | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | ソリッド/カスタムモデル | 〜2007年頃まで使用。初期〜中期Anthemを支えたメイン。 |
AC-AAG 清水昭男シグネイチャーPROTO | Schecter | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | シグネイチャーモデル | 2007年導入。2010年以降EMG85搭載。ライブメインで使用。 |
AC-AAG-30th/SIG | Schecter | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | シグネイチャーモデル | 30周年記念仕様。最新Anthemライブでも確認。 |
AC-AAG-30th/SIG FRRD | Schecter | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | シグネイチャーモデル(フロイドローズ) | フロイドローズ搭載モデル。よりアグレッシブなプレイに対応。 |
使用エフェクターとボード構成【Anthem・清水昭男】
清水昭男のサウンドを支えるもう一つの大きな要素が、エフェクターボードの構成です。彼は一見シンプルに見えるリフとソロに、最新のデジタル機材とクラシックなアナログペダルを巧みに組み合わせることで、ライブでもレコーディングでも安定感と奥行きを両立させています。
システムの中核を担うのはt.c. electronic G-Systemです。マルチエフェクター兼スイッチャーとして機能し、アンプとの連携を含めて一括管理できるため、ライブでも素早い音色切り替えを可能にしています。清水はこのシステムを導入することで、複雑なセッティングを整理しつつ、モジュレーションやディレイ、リバーブなどの空間系を自在にコントロールしています。
歪み系としては定番のIbanez TS-9やTS-808を使用。Hughes & KettnerやMarshallのゲインチャンネルをプッシュする用途で活用され、リフの輪郭を強調したり、ソロ時のサステインを伸ばす役割を担っています。メタル的なハイゲインサウンドにおいても、チューブスクリーマー特有のミッドブーストが効果的に作用していることが伺えます。
近年はデジタル系の導入も進んでおり、IK Multimedia TONE-XやLINE6 HX Stompを組み合わせて、レコーディングや自宅環境での音作りにも活用しています。これらはアンプシミュレーションやIR対応のため、ステージ以外でも一貫したサウンドを維持するために欠かせない存在となっています。
さらに注目すべきは、Walrus Audioのハイエンドペダル群です。Voyager Preamp/Overdrive、EB-10、MAKO D1(ディレイ)、Julia(コーラス/ビブラート)などを導入し、音色の微調整や空間的な広がりを演出しています。これらは近年のAnthemのモダンなサウンドを象徴する存在であり、単なるメタルギター以上の表現力を実現しています。
補助的な機材としては、チューナーのKORG DT-10RW、エクスプレッションペダルのBOSS EV-5(ワウ用途)、MIDIコントローラーのHOTONE Ampero Control、そしてワイヤレスシステムのSENNHEISER XSW-Dが確認されています。特にワイヤレス導入によってステージ上のパフォーマンスの自由度が増し、パワフルなステージングを支えています。
このように清水昭男のエフェクトボードは、「安定感ある基盤+多彩な表現力」を両立させる構成であり、最新機材と伝統的ペダルを絶妙にブレンドするスタイルが特徴的です。総じて、彼のエフェクター選びは「ライブとレコーディングの両立」を主眼に置いていると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
G-System | t.c. electronic | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | ギター用マルチエフェクター | システムの中核。アンプ連携、モジュレーション/ディレイを制御。 |
TS-9 | Ibanez | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | オーバードライブ | アンプをプッシュしてリフの輪郭やソロのサステインを強化。 |
TS-808 | Ibanez | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | オーバードライブ | TS-9と併用。異なる質感のミッドブーストを活用。 |
DT-10RW | KORG | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | チューナー | ライブでの安定したチューニングに必須。 |
TONE-X | IK Multimedia | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | プリアンプ/アンプシミュレーター | レコーディングや自宅環境で活用。 |
HX Stomp | LINE6 | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | ギター用マルチエフェクター | 小型ながら高機能。補助的に使用。 |
XSW-D | SENNHEISER | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | ワイヤレスシステム | ライブステージの自由度を向上。 |
EV-5 | BOSS | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | エクスプレッションペダル | WAH用途でも使用。表現力を拡張。 |
Ampero Control | HOTONE | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | スイッチングシステム | MIDIコントロールでシステムを統合。 |
Voyager Preamp/Overdrive | Walrus Audio | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | プリアンプ/アンプシミュレーター | クリーンの補強や軽いドライブに使用。 |
EB-10 | Walrus Audio | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | プリアンプ/アンプシミュレーター | EQ/ブースト機能で音作りの細部を調整。 |
MAKO Series D1 | Walrus Audio | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | ディレイ | 高品位ディレイ。ソロ時の空間演出に活用。 |
Julia | Walrus Audio | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | コーラス | コーラス/ビブラート。クリーントーンに厚みを加える。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Anthem・清水昭男】
清水昭男のサウンドメイクは、「タイトさと厚みのバランス」を意識した非常に計算されたものです。Anthemの楽曲はリフが中心に据えられるため、まずギターの低音が引き締まっていることが最重要ポイントになります。同時に、ソロやメロディパートでは歌心を感じさせる伸びやかなトーンが求められるため、アンプやエフェクターのセッティングには一貫した方向性と曲ごとの微調整が施されています。
アンプの設定
Hughes & Kettner TriAmp MKⅡを使用する際、CH3のハイゲインチャンネルを基調とし、GAINは6〜7程度で強めに、BASSは4〜5でやや抑え、MIDDLEは6以上で厚みを確保、TREBLEは5〜6で輪郭を出す設定が基本と考えられます。Presenceは会場により変動させつつも、5前後に留めることで耳障りな高音を避けながらも抜け感を維持していると推測されます。Marshall JCM2000 DSL-100を使用する場合は、より荒々しい中域を活かすため、MIDDLEを前に押し出す傾向が強いと考えられます。
歪みとブースト
アンプのゲインに頼るだけでなく、TS-9やTS-808で軽くプッシュするのがポイントです。これにより、低音のモタつきを抑え、アタックが速くタイトなメタルリフに適した音像を作り出します。ソロパートではWalrus Audio VoyagerやEB-10のプリアンプでミッドをさらに強調し、EMG85ピックアップ特有の太い中域を前面に押し出しています。
空間系の工夫
Anthemの楽曲では、リフの際はドライな音像を維持し、必要最小限のリバーブのみを使用。ソロやクリーンパートでは、Walrus Audio MAKO D1によるディレイを加え、深さを演出しています。ディレイタイムは400〜450ms程度に設定し、Feedbackを少なめにして「残響が残りすぎないタイトさ」をキープ。コーラス(Julia)はクリーントーンで控えめにかけ、奥行きを増す役割を担っています。
EQの工夫
バンド全体のミックスにおいては、清水のギターが低域を占有しすぎないように意識されています。Anthemはベースが前に出る楽曲が多いため、ギターのローエンドはあえて削り気味にし、100Hz以下はカットすることが多いと考えられます。その分、1kHz前後のミッドを持ち上げて、リフでもソロでも「抜ける音」を確保。さらに3〜4kHz付近を軽くブーストし、ピッキングニュアンスを強調しています。
曲ごとの使い分け
例えば「Bound to Break」や「Running Blood」のような高速リフ中心の楽曲では、歪みをやや抑え、ミッドを前に出してタイトさを優先。一方「Engraved」や「Black Empire」のようにモダンで重厚なサウンドが必要な楽曲では、ゲインを増やし、ローをやや強調して迫力を持たせています。ソロではディレイを加えつつ、アンプ側のミドルを強調して「泣きのトーン」を実現する傾向が見られます。
ライブとレコーディングの差
ライブでは音圧と切れ味を優先するため、アンプ直結のサウンドを基調とし、空間系は最小限。レコーディングではDAW上でのEQ補正やリバーブ処理も加わり、より立体的なミックスが施されます。実際の作品を聴くと、ソロパートでディレイの深さが増し、リズムギターではタイトなローカットが行われているのが分かります。
総じて清水昭男の音作りは、「リフでは低音を抑えつつタイトに」「ソロでは中域を厚く伸びやかに」「空間系は場面ごとに最小限」という三本柱で成り立っています。結果としてAnthemのサウンドに不可欠な、切れ味と迫力を両立するギターサウンドが完成していると想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【Anthem・清水昭男】
清水昭男のサウンドを忠実に再現するためにはSchecterのシグネイチャーモデルやHughes & Kettner TriAmp MKⅡなどが理想ですが、初心者や中級者がいきなり導入するにはコスト面で大きな負担となります。そこで、比較的安価(1〜5万円程度)で「Anthem風の音」に近づけるための機材を紹介します。ここでは再現性を重視しつつ、市販品で入手しやすいモデルを中心に取り上げます。
ギター編
Schecterのシグネイチャーは高価ですが、同社の市販モデルである「Schecter Omen Extreme」や「Schecter Demon」シリーズは比較的手頃で、EMG系ピックアップや高出力なサウンドが特徴です。これにより清水の「モダンでタイトなリフ」を再現しやすくなります。また、ESP直系ブランドのEdwardsシリーズも、ハードロック/メタル向けの仕様が多く、サウンド傾向を近づけられる選択肢です。
アンプ編
本格的なTriAmp MKⅡは高価ですが、初心者向けにはBOSS Katanaシリーズが強く推奨されます。Katanaはハイゲインチャンネルが優秀で、TS系ペダルと組み合わせることでAnthem風の「タイトで分離感のある歪み」を作り出すことが可能です。また、LINE6 Catalystシリーズも同価格帯で柔軟な音作りが可能で、練習から小規模ライブまで対応できます。
エフェクター編
歪みを整える意味では、Ibanez TS Mini(TS-9やTS-808の廉価版)が有効です。価格は1万円台ながら、クランチ〜ハイゲインのアンプをプッシュして、清水が得意とする「輪郭がくっきりしたリフ」を再現しやすくなります。ディレイについてはBOSS DD-8、コーラスにはBOSS CE-5を選べば、Walrus Audio製ペダルの雰囲気を低価格で味わえます。さらに、マルチエフェクターとしてはZOOM G5nやLINE6 HX Oneなども便利です。
ワイヤレスやシステム面
SENNHEISER製ワイヤレスは高価ですが、NUX B-2などの安価なワイヤレスシステムでも練習・小規模ライブには十分です。システム全体をシンプルにまとめたい場合は、BOSS GT-1のようなコンパクトマルチを導入するのも有効で、ライブでも即戦力となります。
総合的に見ると、清水昭男サウンドを追求する上で重要なのは「高出力ピックアップ搭載のギター」「中域の効いた歪み」「適度なディレイ・コーラス」です。これらを安価に再現できる機材を組み合わせれば、Anthemの持つ切れ味鋭いリフや泣きのソロを、十分に再現できるといえるでしょう。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ギター | Omen Extreme / Demon Series | Schecter | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | EMG系ピックアップ搭載でシグネイチャーに近い音質。 |
アンプ | Katana-100 MkII | BOSS | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | ハイゲインチャンネルが優秀。TS系と併用で再現度UP。 |
オーバードライブ | TS Mini | Ibanez | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | 廉価版チューブスクリーマー。アンプをプッシュしてリフを補強。 |
ディレイ | DD-8 | BOSS | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | 高品質なデジタルディレイ。ソロで空間を演出。 |
コーラス | CE-5 | BOSS | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | クリーントーンを厚く彩る。Juliaの廉価代替。 |
マルチエフェクター | GT-1 | BOSS | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | コンパクトで多機能。練習からライブまで対応可能。 |
ワイヤレス | B-2 | NUX | Amazonで探す | Anthem | 清水昭男 | 安価なワイヤレス。小規模ライブ・練習向き。 |
総括まとめ【Anthem・清水昭男】

清水昭男の音作りを総合的に振り返ると、彼のサウンドは単なる「ハイゲインメタル」ではなく、リフのタイトさとソロの歌心を両立させることに徹底的にこだわっている点が大きな特徴だといえます。Anthemは日本を代表する正統派ヘヴィメタルバンドであり、その骨格を担うギターが「ただ歪ませる」だけでは務まらないことを、清水自身が誰よりも理解しているのです。
機材面では、ESPからSchecterへと移行し、自身のシグネイチャーモデルを開発することで、理想とする音を追求してきました。EMG85の搭載は、彼の音楽性がよりモダンでパワフルな方向へ進化していることを示しています。アンプにおいてもHughes & Kettner TriAmp MKⅡを中心に据え、Marshall DSL-100といった伝統的な選択肢も使い分けることで、Anthemの幅広い楽曲群に対応してきました。
エフェクターに関しては、t.c. electronic G-Systemを中核にしつつ、Ibanez TS系やWalrus Audioの高品位ペダルを組み合わせるなど、アナログとデジタルの長所を融合させています。これにより、ライブでもレコーディングでも一貫性のある音を保ちながら、状況に応じた柔軟な音作りを可能にしています。
音作りの本質は、「低域を抑えてタイトさを維持し、中域を押し出して抜けを作る」というセオリーに基づいています。これはAnthemのリズム隊とのバランスを取るためでもあり、また観客にとって聴きやすく、迫力を感じさせるための工夫でもあります。ソロでは空間系を巧みに使い、ただの速弾きではなく「メロディとして心に残るギター」を実現しています。
初心者や中級者が彼の音に近づきたい場合も、シグネイチャーモデルや高価なアンプに頼る必要はありません。Schecterの市販モデル、BOSS KatanaやTS Miniなどのエフェクターを組み合わせることで、「Anthem風のサウンド」を十分に体感できます。重要なのは機材そのものではなく、中域を意識したEQと、タイトさを重視した弾き方にあるのです。
最終的に、清水昭男の音作りは「技術・機材・美学」の三位一体によって成立しています。彼の音に憧れるギタリストは、まずその哲学を理解し、自分の環境で再現するための工夫を積み重ねることが重要です。その過程こそが、Anthemサウンドを追いかける最大の楽しみと言えるでしょう。
あなたがもしAnthemのリフをコピーし、清水昭男のソロを追体験するなら、ぜひこの記事で紹介したセッティングや代替機材を参考にしてください。単なる模倣にとどまらず、自分自身の音作りに昇華することができれば、清水の音楽哲学を体感できるはずです。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
ESP:SEC-350DT(オリジナルカスタムモデル, 〜2007)
SCHECTER:AC-AAG 清水昭男シグネイチャーPROTOモデル(2007〜, 2010年よりピックアップをEMG85に換装)
SCHECTER:AC-AAG-30th/SIG
SCHECTER:AC-AAG-30th/SIG FRRD
🎶 弦
GHS Strings:BOOMERS .009-.046
🔊 アンプ
Hughes & Kettner:TriAmp MKⅡ + CC412AV + CC412BV(エンドース)
Marshall:JCM2000 DSL-100 Limited Color
🎚 エフェクター/システム
t.c. electronic:G-System
Ibanez:TS-9, TS-808
KORG:DT-10RW
IK Multimedia:TONE-X
SENNHEISER:XSW-D(ワイヤレス)
LINE6:HX-Stomp
BOSS:EV-5(エクスプレッションペダル/WAH用)
HOTONE:Ampero Control
WALRUS AUDIO:Voyager Preamp/Overdrive
WALRUS AUDIO:EB-10(Preamp // EQ // Boost)
WALRUS AUDIO:MAKO Series: D1(High-Fidelity Delay)
WALRUS AUDIO:Julia(Chorus/Vibrato)
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