【Joe Perry】Aerosmith風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

Aerosmith(エアロスミス)の看板ギタリスト、Joe Perry(ジョー・ペリー)は、70年代から現在に至るまで、独自のブルース・ロックを基盤としたサウンドで世界中のロックファンを魅了してきました。

彼の音作りの特徴は「荒々しい中にある艶やかさ」と「リフの存在感」です。特に「Walk This Way」や「Sweet Emotion」などでは、シンプルなフレーズに圧倒的なグルーヴと歪みのニュアンスを加えることで、唯一無二のギターサウンドを生み出しています。

また、スライドギターの巧みさでも知られ、Ampeg Dan ArmstrongやSupro Ozarkといった個性的なギターを使ったスライドプレイは、Aerosmithのサウンドにブルース色を強く反映させています。ライブではMarshallやHiwattといった王道アンプを中心に、複数のアンプを同時に鳴らす“マルチアンプ構成”を用いることで、分厚く立体的な音像を作り出している点も特徴的です。

エフェクターに関しては、Klon CentaurやIbanez TS9を駆使して、ミッドレンジに芯を持たせたドライブサウンドを形成。ワウやディレイを巧みに使い分けることで、曲ごとに表情豊かな音色を作り分けています。

Joe Perryのサウンドが注目されるのは、決して派手なテクニックだけでなく、「音色そのものに語らせる」スタイルにあります。機材選びからプレイスタイルまで、彼のセンスはAerosmithの骨太なグルーヴを支えているのです。

以下では、Joe Perryが実際に使用してきたアンプ・ギター・エフェクターを詳しく解説し、さらに彼の音作りの再現方法についてもまとめていきます。

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使用アンプ一覧と特徴【Aerosmith・Joe Perry】

Joe Perry(ジョー・ペリー)がAerosmithで使用してきたアンプは、ロックギタリストの王道とも言えるMarshallを中心に、FenderやHiwatt、Ampegといった個性的な機材を組み合わせた“マルチアンプ構成”が特徴です。

特にMarshall JCM800は、彼の80年代以降のハイゲインサウンドを支える中心的存在です。荒削りでありながらもミッドレンジが強調されたこのアンプは、Aerosmithのハードロック的な要素を力強く表現する上で欠かせません。

また、Marshall Plexi 1959Marshall Major 200Wなど、60〜70年代の名機も併用され、クラシックロック的な厚みをステージ上で再現。バックアップとしてはMarshall JTM-45 reissueも用いられ、ヴィンテージライクなクランチトーンを鳴らしています。

一方で、ブルージーなトーンやクリーン寄りのサウンドを求める際にはFender VibroverbVibroluxなどのコンボアンプを組み合わせ、温かみのあるクランチを形成。さらに、70年代の録音ではAmpeg V-2Ampeg V-4が使用された記録があり、これらのアンプは「Walk This Way」や「Sweet Emotion」のトーンに深く関わっています。

近年では、より多彩な音色をステージ上で再現するために、EVH 5150コンボDave Friedman Dirty Shirleyなども導入されています。また、Joe Perry専用に設計されたMorris “Mo-Joe” カスタムアンプは、彼のニーズに合わせた独自仕様で、ライブでも確認されています。

さらに、トークボックスを駆動する専用アンプとしてJet City JCA20Hを使用するなど、特定の楽曲に応じて役割を明確に分担させたアンプセッティングを行っている点もユニークです。サウンドエンジニアがライブごとに複数のマイキングを駆使することで、Joe Perry特有の立体的で存在感のある音像が構築されていると想定されます。

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Marshall JCM800MarshallAmazonで探すAerosmithJoe Perry80年代以降のハイゲインサウンドの中心
Marshall Plexi 1959MarshallAmazonで探すAerosmithJoe Perryクラシックロック的な厚みを生む代表アンプ
Marshall Major 200WMarshallAmazonで探すAerosmithJoe Perry大出力ステージ用、70年代ツアーで確認
Fender Vibroverb/Vibrolux/DeluxeFenderAmazonで探すAerosmithJoe Perry温かみあるクリーントーン、ブルージーなサウンドに
Ampeg V-2AmpegAmazonで探すAerosmithJoe Perry「Walk This Way」の録音で使用されたと言われる
Ampeg V-4AmpegAmazonで探すAerosmithJoe Perry70年代ライブセットアップの一角
EVH 5150 コンボEVHAmazonで探すAerosmithJoe Perry近年のライブで補助的に導入
Dave Friedman Dirty ShirleyFriedmanAmazonで探すAerosmithJoe Perry5881管仕様、クラシカルな歪みが特徴
Morris “Mo-Joe” カスタムMorris AmpsAmazonで探すAerosmithJoe PerryJoe Perry専用に設計された独自アンプ
Jet City JCA20HJet CityAmazonで探すAerosmithJoe Perryトークボックス専用駆動用アンプとして活用

使用ギターの種類と特徴【Aerosmith・Joe Perry】

a yellow sign on the side of a building

Joe Perry(ジョー・ペリー)の魅力を語る上で、ギターコレクションは外せません。彼は定番のレスポールから個性的な改造ギターまで幅広く使い分け、その楽曲ごとに最適なトーンを選び出してきました。

代表的な一本はGibson Joe Perry Signature “Boneyard” Les Paul。グリーンタイガー柄で、Bigsbyを搭載した個体も存在し、ライブでの登場頻度が高いシグネチャーモデルです。また、90年代には初代シグネチャーであるGibson Joe Perry “Translucent Blackburst”を使用し、ミッドブースト回路内蔵の独自仕様で当時のヘヴィなサウンドを形成していました。

さらに彼の象徴的存在とされるのが、妻の名前を冠した白いGibson B.B. King “Lucille”改(Billie)です。ルシールをベースに独自の改造を施し、ステージでも長年愛用されています。このモデルはJoe Perryのアイデンティティを体現する一本と言えるでしょう。

個性的な選択としては、透明アクリルボディのAmpeg Dan Armstrongが挙げられます。オープンAやスライド専用機として活躍し、スモーキーなトーンを聴かせます。また、10弦仕様のB.C. Rich Bich “Ruby Slipper”は「Livin’ on the Edge」で使用され、その分厚いサウンドを支えています。

Gretsch系も複数登場し、Duo Jet ’57は「Dude (Looks Like a Lady)」で、またWhite FalconはFred Gretsch Jr.から贈呈され、煌びやかなトーンを実現。さらに、初期にはGibson Les Paul Junior(P-90搭載)を使い「Walk This Way」のリズムギターを支えました。

近年はカスタムショップ製のFender Stratocaster(Burnt Strat含む)Telecaster群(B-Bender搭載)、さらにはヴィンテージのSupro Ozarkをスライド専用機として投入。Echopark製の個性派モデル(Ghetto Bird、Blue Roseなど)もライブとレコーディング両方で確認されています。

このようにJoe Perryは、伝統的なギブソン系のサウンドと、個性的で実験的なギターを組み合わせることで、独自のトーンを生み出してきました。曲ごとに最適なギターを選び抜く姿勢は、サウンドの多彩さを生み出す要因と想定されます。

機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリストギターの種類備考
Gibson Joe Perry Signature “Boneyard” Les PaulGibsonAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギターグリーンタイガー柄、Bigsby付き個体あり、現場常用
Gibson Joe Perry “Translucent Blackburst”GibsonAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギター90年代のシグネチャー、ミッドブースト回路搭載
Gibson B.B. King “Lucille”改 “Billie”GibsonAmazonで探すAerosmithJoe Perryセミアコ妻Billieの名を冠した白い改造モデル
Ampeg Dan ArmstrongAmpegAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギタールーサイト製、スライドやオープンチューニング用
B.C. Rich Bich 10-string “Ruby Slipper”B.C. RichAmazonで探すAerosmithJoe Perry10弦ギター「Livin’ on the Edge」で使用
Gretsch Duo Jet ’57GretschAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギター「Dude (Looks Like a Lady)」で使用
Gretsch White FalconGretschAmazonで探すAerosmithJoe PerryエレキギターFred Gretsch Jr.から贈呈
Gibson Les Paul Junior(P-90)GibsonAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギター「Walk This Way」のリズムギターで使用
Fender Custom Shop Stratocaster(Burnt Strat含む)FenderAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギターライブ現場用のメインストラト群
Fender Custom Shop Telecaster(B-Bender搭載含む)FenderAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギター特殊チューニング用に複数本運用
Supro OzarkSuproAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギター1950年代製、スライド専用機として明言
Chandler RH-2 Lap SteelChandlerAmazonで探すAerosmithJoe Perryラップスティール「Rag Doll」で使用、Open-Eチューニング
Echopark Ghetto Bird / Blue Rose / South SiderEchoparkAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギタースタジオ・ライブ両方で確認された個性派
Fender Jeff Beck Esquire / ’52 Tele系FenderAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレキギター特殊チューニング用、曲ごとに使い分け
Gibson Chet AtkinsGibsonAmazonで探すAerosmithJoe Perryエレアコ「Janie’s Got A Gun」で使用

使用エフェクターとボード構成【Aerosmith・Joe Perry】

Joe Perry(ジョー・ペリー)のペダルボードは、シンプルながらもロックギタリストらしい「ブースト+ワウ+ディレイ」を軸に構築されています。特にドライブ系では、Ibanez TS9 Tube ScreamerKlon Centaur/KTRを愛用し、歪みのキャラクターを自在にコントロール。TS9はほぼ常時オンでミッドレンジを押し出し、Centaurはソロ時にゲインの芯を加える役割を果たしています。

さらに、Boss BD-2 Blues Driverを組み合わせたゲイン・スタッキングも確認されており、楽曲によってはブルージーで荒々しい歪みを強調します。加えて、MXR Micro Boost(Micro Amp)Strymon Compadreを利用し、シーンに応じた音量調整やコンプレッションを行うなど、ライブでの実用性が高い構成が特徴です。

空間系は、TC Electronic Flashback DelayHall of Fame Reverbを長年固定的に使用。さらに、MXR Carbon CopyElectro-Harmonix Deluxe Memory Manといったアナログディレイも併用し、ソロやリードフレーズに厚みを持たせています。スラップバックディレイ的な使い方も多く、ブルース色の強いJoe Perryのトーンにフィットしています。

モジュレーション系としては、TC Electronic Vortex Flangerを薄くかけるセッティングが知られ、全体の音像に広がりを与えています。また、Dunlop JH-1/JH-1B Wahによるワウプレイはライブで頻繁に見られ、代表曲「Sweet Emotion」などのソロに欠かせません。

特殊効果としては、DigiTech Whammyを導入し、遠隔コントローラーでの操作も確認されています。さらに、ヴィンテージトーンを補うためにSoloDallas Schaffer Replicaを導入し、アンプ前段のブースト/プリアンプとして活用。ラックシステムのコントロールにはRJM Music MastermindBradshaw系スイッチャー、ヘッド切替にはRadial Headboneが組み込まれており、ステージ上での自由度を確保しています。

全体的にJoe Perryのエフェクターボードは、基本はシンプルですが、必要に応じて多彩なペダルを加えて「シーンごとにトーンを切り替える」柔軟性を備えています。彼の荒々しいブルース・ロックトーンは、こうした堅実なペダル選びと使い分けによって支えられていると想定されます。

機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリストエフェクターの種類備考
Ibanez TS9 Tube ScreamerIbanezAmazonで探すAerosmithJoe Perryオーバードライブ常時ONに近く、ミッド強調の要
Klon Centaur / KTRKlonAmazonで探すAerosmithJoe Perryオーバードライブソロ時のゲイン強化、核となるブースト
Boss BD-2 Blues DriverBOSSAmazonで探すAerosmithJoe Perryオーバードライブブルース感のある歪みを追加
MXR Micro Boost (Micro Amp)MXRAmazonで探すAerosmithJoe Perryブースターソロ時の音量・ゲイン補強
Strymon CompadreStrymonAmazonで探すAerosmithJoe Perryコンプレッサーコンプ+ブースト機能で安定感を追加
Origin Effects RevivalDriveOrigin EffectsAmazonで探すAerosmithJoe Perryプリアンプ/アンプシミュレータープリアンプ的ドライブとして導入
Fulltone Tape Echo (TTE)FulltoneAmazonで探すAerosmithJoe Perryエコーテープエコー系、ヴィンテージ感を追加
TC Electronic Flashback DelayTC ElectronicAmazonで探すAerosmithJoe Perryディレイ長年固定、メインディレイ
TC Electronic Hall of Fame ReverbTC ElectronicAmazonで探すAerosmithJoe Perryリバーブライブで必須の空間系
TC Electronic Vortex FlangerTC ElectronicAmazonで探すAerosmithJoe Perryフランジャー薄く質感を付けるために使用
MXR Carbon CopyMXRAmazonで探すAerosmithJoe Perryディレイアナログディレイ、厚み付けに使用
Electro-Harmonix Deluxe Memory ManElectro-HarmonixAmazonで探すAerosmithJoe Perryディレイスラップバックやソロで使用
Dunlop JH-1/JH-1B WahDunlopAmazonで探すAerosmithJoe Perryワウペダル現場ボードに常設、ソロで多用
DigiTech WhammyDigiTechAmazonで探すAerosmithJoe Perryピッチシフター遠隔コントローラ併用で使用
SoloDallas Schaffer ReplicaSoloDallasAmazonで探すAerosmithJoe Perryブースターヴィンテージトーン補完、アンプ前段に使用
RJM Music MastermindRJM MusicAmazonで探すAerosmithJoe Perryスイッチングシステムラック&フロアの統合コントローラ
Bradshaw RS-10系BradshawAmazonで探すAerosmithJoe Perryスイッチングシステムプロ仕様のボード管理
Radial HeadboneRadialAmazonで探すAerosmithJoe Perryジャンクションボックスアンプヘッドの切替専用

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Aerosmith・Joe Perry】

man playing brown guitar

Joe Perry(ジョー・ペリー)の音作りは、単にギターやアンプの組み合わせだけでなく、セッティングやEQ、さらにはPAやスタジオでのミックス処理が大きく影響しています。Aerosmithの楽曲は70年代から現在まで幅広いサウンド変遷がありますが、その中心にあるのは「ミッドレンジを強調し、リフを前面に押し出す」設計です。

アンプセッティングでは、Marshall JCM800やPlexi系を使用する際、ゲインはフルにせず6〜7程度に抑え、代わりにブースター(TS9やKlon Centaur)でミッドを押し出すのが基本。これにより荒々しさを保ちながらも、ソロ時には音が前に抜けてくるバランスを実現しています。トーンコントロールはトレブルをやや上げ(6〜7)、ベースは控えめ(4程度)、プレゼンスを加えることでステージ上でも抜けのある音色が得られると想定されます。

一方、Fender VibroverbやDeluxeなどのクリーン系アンプを使う場合は、クランチの入り口ギリギリで使うのがJoe Perry流。ピッキングの強弱に応じて歪み方が変わり、ブルース的ニュアンスが色濃く出ます。この際、コンプレッサー(Strymon Compadreなど)を軽くかけることで、サステインと音量の安定感を確保していると考えられます。

スライドギターに関しては、Ampeg Dan ArmstrongSupro Ozarkをオープンチューニング(主にOpen-AやOpen-E)で使用し、EQはローを削り気味にして濁りを回避。中高域を前に出すことで、スライド特有の粘っこい音がミックスでも埋もれずに響きます。

空間系のセッティングでは、MXR Carbon CopyDeluxe Memory Manを用いたスラップバックディレイ(ディレイタイム100〜150ms、リピート1〜2回)が頻出。これによりリズム感がタイトになり、ブルースロックのグルーヴが強調されます。リードソロでは、Flashback Delayを400ms前後に設定し、リバーブ(Hall of Fame)を軽くかけることで立体感を加えています。

ワウペダル(Dunlop JH-1B)は、EQ的な使い方が中心で、特定の周波数帯を強調してフィルター効果を狙うことが多いです。「Sweet Emotion」や「Draw the Line」などでは、踏み込み具合でトーンをコントロールし、バッキングからリードまで表情を付けています。

スタジオミックスにおいては、Joe Perryのギターは左右に広げず、中央付近に配置されるケースが多い傾向があります。Steven Tylerのボーカルとの掛け合いを重視し、ギターはあえてセンター寄りに厚みを持たせ、リズムギターとリードを重ねる際にはEQで帯域を分けています。例えばリズムギターは250Hz〜400Hzを軽く削り、リードは2kHz〜4kHzをブーストするなど、周波数分離が徹底されています。

また、ライブミックスではRadial Headboneを活用したアンプ切替によって、Marshall系とFender系のトーンを瞬時に切り替え。これをPAで複数マイキング(SM57+リボンマイクなど)してブレンドし、厚みと立体感を両立しています。特に大規模アリーナでは、低域をPAで補強し、ステージ上のアンプサウンドをミッド重視に仕上げることで全体のバランスを整えていると推測されます。

総じてJoe Perryの音作りは、エフェクターに頼り切らず、アンプとギター本来のキャラクターを前に出す方向性です。EQやミックスの工夫によって「太くて抜ける」サウンドを実現している点こそが、彼の音作りの本質であると想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【Aerosmith・Joe Perry】

Joe Perry(ジョー・ペリー)の音作りは、ヴィンテージのギブソンやマーシャルなど高額な機材が中心ですが、実は初心者や中級者でも比較的安価にそのサウンドを再現することが可能です。ここでは5万円前後を目安に、手に入りやすい代替機材を紹介し、それぞれどのようにJoe Perryのサウンドに近づけられるかを解説します。

まずドライブ系の要となるのは、Ibanez TS9 Tube Screamerの代替としてBOSS SD-1 Super OverDriveです。SD-1は中域を持ち上げる特性を持ち、Marshallアンプと組み合わせることでPerryのような芯のあるクランチを作り出せます。さらにソロの抜け感を求めるなら、近年注目されているJHS Bonsaiなども選択肢になります。

また、伝説的なKlon Centaurは入手困難ですが、その代替としてはElectro-Harmonix Soul Foodが最も有名です。安価ながらもKlon系のブースト特性を持ち、Joe Perryが得意とする「音の押し出し感」を再現可能です。

空間系では、MXR Carbon Copyの代わりにBOSS DD-8 Digital DelayNUX Analog Delayが手頃で効果的。短めのディレイタイムでセッティングすれば、スラップバックやソロの厚みを簡単に再現できます。リバーブに関してはBOSS RV-6が万能で、Hall of Fame Reverbの代替として十分活躍できます。

アンプに関しては、本物のMarshall PlexiやJCM800は高額ですが、安価に近づけるならMarshall DSL20CRBOSS Katanaシリーズがおすすめです。特にKatanaは自宅練習からライブまで対応でき、TS系のペダルと組み合わせることでJoe Perryらしいロックトーンを得やすいです。

ギターに関しても、レスポールの高額モデルでなくとも、Epiphone Les Paul StandardEpiphone Les Paul Juniorはコストパフォーマンスに優れています。シンプルなP-90搭載モデルを選べば「Walk This Way」のようなザクザクリフを再現可能です。また、スライド専用にするなら、安価なGretsch Electromatic Duo JetEpiphone Casino Coupeなども選択肢になります。

こうした代替機材を組み合わせることで、Joe Perryの本質的なサウンドである「ミッドに芯のある歪み」「ブルースロック的なグルーヴ」「スライドでの存在感」を、比較的低予算で再現できると考えられます。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
オーバードライブBOSS SD-1 Super OverDriveBOSSAmazonで探すAerosmithJoe PerryTS9の代替に最適、中域強調でPerry的なクランチを再現
オーバードライブElectro-Harmonix Soul FoodElectro-HarmonixAmazonで探すAerosmithJoe PerryKlon Centaur系のサウンドを安価に再現
ディレイBOSS DD-8 Digital DelayBOSSAmazonで探すAerosmithJoe Perryスラップバックやリード用のディレイ再現に有効
リバーブBOSS RV-6 ReverbBOSSAmazonで探すAerosmithJoe PerryHall of Fameの代替として万能
アンプMarshall DSL20CRMarshallAmazonで探すAerosmithJoe PerryJCM800系のサウンドを低価格で再現可能
アンプBOSS Katana 50 MkIIBOSSAmazonで探すAerosmithJoe Perry自宅からライブまで対応可能、エフェクト内蔵で万能
ギターEpiphone Les Paul StandardEpiphoneAmazonで探すAerosmithJoe Perry本家レスポールの雰囲気を安価に再現
ギターEpiphone Les Paul Junior (P-90搭載)EpiphoneAmazonで探すAerosmithJoe Perry「Walk This Way」のリズムトーンを再現可能
ギターGretsch Electromatic Duo JetGretschAmazonで探すAerosmithJoe PerryDuo Jet ’57の代替として手頃で実用的

総括まとめ【Aerosmith・Joe Perry】

まとめイメージ

Joe Perry(ジョー・ペリー)の音作りを振り返ると、その本質は「ブルースを基盤としたロックの荒々しさ」と「多彩な機材選びによる表現力」に集約されます。ギブソンのレスポールやセミアコ、フェンダーのストラトやテレキャスター、さらには個性的なAmpeg Dan ArmstrongやEchoparkなど、時代ごとに異なるギターを駆使しながら、彼は常に楽曲に最適なサウンドを追求してきました。

アンプに関しては、Marshallを中心にFenderやAmpegなどを組み合わせたマルチアンプ構成を多用。これにより「分厚く」「抜ける」サウンドを同時に実現し、ステージでもスタジオでもJoe Perry特有の存在感を発揮しています。エフェクターは決して派手に多用するわけではなく、TS9やKlonなどのブースターを軸に据え、必要に応じてワウやディレイを加えるシンプルかつ効果的な構成です。

そのサウンドの特徴は、単なる歪みの強弱ではなく「どの帯域を押し出すか」というEQやミックスの工夫に表れています。リフでは中域を強調し、ソロでは高域を伸ばすことで、曲全体におけるギターの役割を明確に分けています。さらにスライドギターや特殊チューニングを積極的に取り入れることで、同じブルースロックの枠組みの中に多彩なニュアンスを生み出しているのもJoe Perryらしさです。

読者がJoe Perryの音を再現する際に重要なのは、高額な機材そのものを揃えることではなく、彼が持つ「選び方の哲学」を理解することです。つまり、アンプの荒々しさをブースターで整える、ブルース的なフィーリングを前面に出す、スライドや空間系をシーンごとに的確に配置する。この考え方を軸にすれば、手持ちの機材でも十分にJoe Perry的なサウンドに近づけることが可能です。

Aerosmithは今なお世界を代表するロックバンドであり、その中心に立つJoe Perryのギターサウンドは、世代を超えてロックギタリストに影響を与え続けています。彼の音作りを理解することは、単に機材を学ぶだけでなく、ロックギターの真髄に触れることでもあるのです。

もしあなたが自宅で練習しているギタリストでも、ライブでバンドを支えるプレイヤーでも、Joe Perryの音作りから学べることは多くあります。荒削りでありながら計算され、シンプルながら深みのあるトーン。それが「Aerosmithの心臓部」として、半世紀以上ロックを鳴らし続けてきたJoe Perryのギターサウンドなのです。

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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

🎸ギター
• Gibson Joe Perry Signature “Boneyard” Les Paul(Green Tiger/一部個体はBigsby搭載)— シグネチャー、現場常用。
• Gibson Joe Perry “Translucent Blackburst”(1996–97頃の初代シグネチャー)— ミッドブースト内蔵。
• Gibson B.B. King “Lucille” 改(愛称 “Billie”/白、妻Billieのグラフィック)— 代表機。
• Ampeg Dan Armstrong(ルーサイト)— オープンAやスライドで多用。
• B.C. Rich Bich 10-string(“Ruby Slipper”)— 10弦、“Livin’ on the Edge”など。
• Gretsch Duo Jet ’57(“Dude (Looks Like a Lady)”などで使用。
• Gretsch White Falcon(Fred Gretsch Jr.から贈呈)
• Gibson Les Paul Junior(ダブルカット/P-90)— “Walk This Way”のリズムで使用。
• Fender Custom Shop Stratocaster(“burnt Strat”含む近年の現場ギター)
• Fender Custom Shop Telecaster群(B-Bender搭載個体含む)
• Supro Ozark(’50s)— スライド専用機として明言。
• Chandler RH-2 Lap Steel(“Rag Doll”で使用/Open-E)
• Echopark Ghetto Bird(P-90+HB配列)/Blue Rose/South Sider などEchopark各種 — 現場・スタジオで導入。
• Fender Jeff Beck Esquire/’52 Tele系(曲ごとに特殊チューニング指定個体)
• Gibson Chet Atkins(エレアコ・ソリッド、曲“Janie’s Got A Gun”仕様)

🔊アンプ
• Marshall JCM800(ハイゲインの要)
• Ampeg V-4(ライブのマルチアンプ構成に含む)
• Hiwatt Custom 50(Joe用25Wカスタムも)
• Fenderコンボ各種(Vibroverb/Vibrolux/Deluxe “non-reverb”)— クリーン~クランチの柱。
• Suproコンボ(古い個体をステージで併用)
• EVH 5150 コンボ(近年の増強用)
• Ampeg V-2(“Walk This Way”録音で使用)
• Marshall Plexi 1959(’69-’70個体など。常用ヘッド)
• Marshall Major 200W(ステージの一角)
• Marshall JTM-45 reissue(バックアップ含め複数台)
• Dave Friedman “Dirty Shirley/Dirty Sheila”系ヘッド(5881管、15”と組み合わせ)
• Morris “Mo-Joe” カスタム(Joe向け仕様のヘッド)
• Budda Verbmaster 1×12” 80W(ツアーで使用歴)
• Jet City JCA20H(トークボックス駆動用に愛用)※単独ソース寄り

🎛️エフェクター/ユーティリティ
• Ibanez TS9 Tube Screamer(常時ONに近い使い方)
• Klon Centaur/KTR(ゲインの核)
• Boss BD-2 Blues Driver(ゲイン・スタッキング)
• MXR Micro Boost(=Micro Amp系、ブースト要員)
• Strymon Compadre(コンプ/ブースト)
• Origin Effects RevivalDrive(プリアンプ的ドライブ)
• Fulltone Tape Echo(テープ系エコー:TTE系)
• TC Electronic Flashback Delay/Hall of Fame Reverb(長年固定)
• TC Electronic Vortex Flanger(薄く質感付け)
• MXR Carbon Copy(アナログ・ディレイ)
• Electro-Harmonix Deluxe Memory Man(ソロ/スラップ用でも言及)
• Dunlop JH-1/JH-1B Wah(現場ボードの記録)
• DigiTech Whammy(各所で遠隔コントローラ併用)
• SoloDallas Schaffer Replica(プレアンプ/ブースト)
• RJM Music Mastermind(ラック&床置きのコントローラ)
• Bradshaw系スイッチャー(RS-10等)/Radial Headbone(ヘッド切替)

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