レヴェレンド(Reverend)は、1997年にアメリカ・デトロイトで誕生した独創的なギターブランドです。創業者ジョー・ネイラーの革新的なデザインとコストパフォーマンスの高さで、The Smashing PumpkinsのビリーコーガンやLiving ColourのVernon Reidなど、多くの著名アーティストに愛用されています。
レヴェレンド(Reverend)の歴史
創業者と創業背景
レヴェレンドギターズは1997年、ジョー・ネイラー(Joe Naylor)によって東デトロイトの自転車屋の裏のガレージで設立されました。ジョーは1980年にギターを始め、インダストリアルデザインの学位を取得後、1987年にRoberto-Venn School of Luthieryを卒業した経歴を持ちます。
ブランド名「Reverend」の由来は、ジョーがブルースマガジンでReverend Gary Davisの特集を見たことがきっかけでした。1997年7月のNAMMショーで初めて公の場に登場し、ターコイズ色の楽器を20フィートのブースいっぱいに展示して注目を集めました。
発展と転換期
ジョーはレヴェレンド設立前の1994年にNaylor Ampsというアンプメーカーも創業していましたが、1996年にこれを売却してギター製作に専念することを決めました。2010年にはケン・ハースとペニー・ハースにブランドを売却し、ジョーはデザイナーとしての役割に専念することになりました。
代表的なモデルの誕生
初期の代表的なモデルにはSlingshotギターやRumblefishベースがあり、Billy CorgatやRon Ashetonなどの著名アーティストが早期から採用しました。現在では30以上のギターモデルと10以上のベースモデルを展開しています。
レヴェレンド(Reverend)の特徴・基本性能・サウンド傾向
音のキャラクター
レヴェレンドのサウンドは「フェンダーとギブソンの良いトコ取り」と評されることが多く、クリーンもディストーションもノリが良いのが特徴です。中音域から高音域の抜けの良さが際立ち、ハーモニクスに富んだ非常に共鳴するサウンドを備えています。
ボディ形状とピックアップの特徴
すべてのレヴェレンドギターはコリーナ(ホワイトリンバ)ボディを採用し、レヴェレンド独自のカスタムピックアップを搭載しています。特に2007年以降はマホガニーからコリーナに変更され、より一貫した重量と優れた共鳴特性を実現しています。
革新的な機能として「ベースコンター・コントロール」があります。これはRon Ashetonの要望から生まれた機能で、一本のギターでストラトキャスターのブライトなサウンドから太くて厚いサウンドまで幅広く対応できます。
他ブランドとの違い
レヴェレンドの最大の特徴は、伝統的な材料(メイプルネック、ローズウッド、コリーナ)を使いながらも、独自の回路設計と構造により現代的な機能性を実現している点です。ヴィンテージギターと現代的なギターの品質差は実はそれほど大きくないという考えのもと、共鳴するギターかどうかを最重要視しています。
レヴェレンド(Reverend)の使用アーティスト
主要な使用アーティスト
レヴェレンドを使用する著名なアーティストには以下のような方々がいます:
- Billy Corgan(The Smashing Pumpkins)- 最も有名なユーザーの一人
- Vernon Reid(Living Colour)- 独特のアートワークを施したシグネチャーモデル使用
- Ron Asheton(The Stooges)- ベースコンター機能開発のきっかけとなったアーティスト
- Pete Anderson – グラミー受賞ギタリスト/プロデューサー
- Greg Koch – WildwoodGuitarsのYouTubeでも知られる名プレイヤー
アーティスト | シグネチャーモデル | 特徴 |
---|---|---|
Billy Corgan | BC-1, Z-One, Terz | 「サバスノート」を再現する特別なピックアップ |
Vernon Reid | Vernon Reid Signature | カール・ユング、ジャン=ミシェル・バスキアからインスパイアされたアートワーク |
Pete Anderson | PA-1, Eastsider | ホロウボディの改良版、フィードバック対策済み |
Robin Finck | Robin Finck Signature | Nine Inch Nails仕様 |
レヴェレンド(Reverend)の関連ギターブランド
ジョー・ネイラー関連ブランド
ジョー・ネイラーは多角的にブランド展開を行っており、2017年にはレヴェレンドがRailhammer Pickupsを買収しました。Railhammer Pickupsは独自の特許を持つピックアップメーカーで、US Patent No. D737891を取得しています。
ライバル・同ランクブランド
レヴェレンドと同じような個性的なアプローチを取るブランドとしては、Blast CultやEastwood Guitarsが挙げられます。Blast Cultはよりロックンロールに特化したイメージで、Eastwood Guitarsはビザール系復刻に特化したラインナップを持っています。
レヴェレンド(Reverend)ラインナップとおすすめモデル一覧
モデル名 | 特徴 | 価格帯(日本) | 使用アーティスト |
---|---|---|---|
Billy Corgan BC-1 | Railhammerピックアップ、チャンバード構造 | 15-20万円 | Billy Corgan |
Jetstream | ダブルカッタウェイ、多彩なピックアップ構成 | 18-23万円 | Greg Koch他 |
Charger | モダンなボディデザイン、Bigsbyトレモロ | 18-22万円 | 多数 |
Airsonic | セミホロウとソリッドのハイブリッド構造 | 20-25万円 | スタジオミュージシャン |
Warhawk | 厚みのあるセンター部分で増したボディマス | 16-20万円 | ロック系アーティスト |
レヴェレンド(Reverend)を実際に使用した人の声【レビュー要約+評判口コミ】
ポジティブ意見
「1000ドル程度で売られているギター(一流メーカーといわれる有名どころ)よりも音がよいと評判で、特に若い人たちに絶大な人気を誇っている」
「コリーナ材による中音域~高音域の抜けの良さが特徴」「クリーンもディストーションもノリが良い」
「ユニークなルックスやピックアップ配列が魅力的」「各モデルで見るたびにルックスが目を引く」
ネガティブ意見
「日本では知る人ぞ知るメーカーで、流通量が少ない」「日本で買おうとすると13万円を超えてしまう」
「刺さらない人には箸にも棒にも引っ掛からない」という個性的すぎるデザイン
韓国製であることを気にするユーザーもいる
総評コメント(AI要約)
レヴェレンドは、伝統的なギター作りの技術と現代的な機能性を見事に融合させたブランドです。特にベースコンター機能やコリーナボディによる独特のサウンドキャラクターは、多くのプロミュージシャンから高く評価されています。個性的なデザインのため好みが分かれる面もありますが、音質と機能性においては価格以上の価値を提供するブランドとして確立されています。
レヴェレンド(Reverend)の新品・中古価格比較と最安値先
レヴェレンド(Reverend)の類似・代替案おすすめギター紹介(比較付き)
類似ブランドとの比較
ブランド | 価格帯 | 音の特徴 | デザインの個性 |
---|---|---|---|
Reverend | 13-25万円 | フェンダー×ギブソンの融合 | 独創的で機能的 |
Eastwood Guitars | 8-15万円 | ヴィンテージ・ビザール系 | レトロで個性的 |
G&L | 15-30万円 | モダンなフェンダー系 | 伝統的だが革新的 |
Music Man | 20-35万円 | パワフルで現代的 | 機能性重視 |
レヴェレンド(Reverend)まとめ・選び方
どんな人に向いているか
初心者におすすめする理由:
- ベースコンター機能により一本で幅広いサウンドが得られる
- 韓国製でコストパフォーマンスが高い
- セットアップが丁寧で演奏しやすい
プロにおすすめする理由:
- 独創的なデザインでステージ映えする
- 多くの著名アーティストが使用している実績
- レコーディングでの音の抜けが良い
ジャンル別適性:
- オルタナティブロック:Billy Corganモデルが最適
- ジャズ・フュージョン:PA-1などのホロウボディモデル
- ブルース・カントリー:Greg Kochシグネチャーモデル
- ヘヴィロック:Z-OneやWarhawkシリーズ
最終的な選び方のポイント:
レヴェレンドは個性的なデザインと優れた機能性を両立したブランドです。特にベースコンター機能は一度体験すると手放せなくなる便利さがあります。価格帯も手頃で、初心者からプロまで幅広くおすすめできるギターブランドといえるでしょう。
- 公式サイト:レヴェレンド 公式
- 販売サイト:
本記事はレヴェレンド(Reverend)の公式情報および主要販売サイトを参考にしています。
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