【James Dean Bradfield】Manic Street Preachers風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

Manic Street Preachers(マニック・ストリート・プリーチャーズ)のギタリスト、James Dean Bradfield(ジェームズ・ディーン・ブラッドフィールド)は、90年代以降のUKロックを象徴する存在の一人です。彼のサウンドは「硬質で切れ味のあるリフ」「メロディアスで伸びやかなリード」「情熱的なストロークワーク」が特徴で、政治的かつ叙情的な歌詞と共にバンドの核を担ってきました。

代表曲「Motorcycle Emptiness」では透明感あるクリーントーンとMarshallアンプを組み合わせた煌びやかなリードが響きわたり、壮大なスケール感を持った名演として語り継がれています。一方、「If You Tolerate This Your Children Will Be Next」では深みのあるディレイとリバーブを駆使し、シンプルながらも圧倒的な空間表現を実現しました。さらに「A Design For Life」ではアコースティックとクリーントーンの対比が光り、ブラッドフィールドならではのレンジの広いプレイスタイルが堪能できます。

彼のプレイはピッキングの強弱でサウンドをコントロールし、リフとソロの境界を軽やかに行き来する点も特徴的です。ギブソン・レスポール・カスタムを長年愛用しながらも、楽曲に応じてテレキャスターやジャズマスター、アコースティックギターを駆使する柔軟さも大きな魅力といえるでしょう。

こうした多彩な音作りの背景には、アンプやエフェクターの綿密な選択と、音楽的なコンセプトを支える強い意志が存在します。彼のサウンドを探ることは、そのままManic Street Preachersの音楽観に迫ることと同義です。以下のセクションでは、実際に使用されたアンプ・ギター・エフェクターの詳細を解説しつつ、音作りのコツを深堀りしていきます。

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使用アンプ一覧と特徴【Manic Street Preachers・James Dean Bradfield】

James Dean Bradfieldのサウンドを支えてきたのは、多彩なアンプ群です。最も有名なのはMarshall JCM900で、ライブでは2台を並列で鳴らし、力強いブリティッシュ・ロックサウンドを作り上げてきました。歪みの粒立ちが粗くもありながら、ブラッドフィールドの力強いピッキングと相性抜群で、代表曲「Motorcycle Emptiness」のリードトーンに象徴されます。

さらにMesa/Boogie Lone Star 2×12 ComboをJCM900とブレンドし、厚みのある中低域を補強するスタイルも取られています。この組み合わせにより、ギター1本でもライブでバンド全体を支える重厚感が生まれるのです。また、Blackstar Artisan 30もお気に入りのアンプとして知られ、多くの楽曲で使用されています。クリーンからドライブまで滑らかに対応できるため、ダイナミックな楽曲展開に対応しやすいのが特徴です。

スタジオレコーディングではFender TwinやVox AC30も積極的に使用。特に「A Design For Life」ではツインリバーブとAC30を併用し、透明感のあるクリーンと温かみのあるクランチをレイヤーすることで奥行きのあるサウンドを実現しました。初期にはBurmanアンプも使用しており、時には発火するトラブルもあったと本人が語っていますが、その荒々しいサウンドは初期マニックスの攻撃的なトーンを形作っています。

近年ではBlackstar St JamesやMarshall Studio JCM900 Combo 20Wといった軽量モデルも活躍。ツアーやレコーディングでの使い勝手の良さを考慮して導入されていると推測されます。また、OrangeやFender Devilleなども使用され、楽曲ごとに多彩な音色を選び分けている点が印象的です。さらに「Hazelton Avenue」などの楽曲ではWatkins WestminsterやLine 6 Amp Farm(ソフトシミュレーター)も登場し、デジタルとアナログを組み合わせたハイブリッドな音作りを実践していることがわかります。

その他にも、Marshall JMP Bass MasterやDiezel、Selmer、Reverb Rocket ampsなども確認されており、特定の楽曲で個性的なトーンを狙う際に使用されています。ライブ用キャビネットとしてはMarshall 4×12 with Greenbacksが定番であり、ステージでの分厚い音圧を生み出す要となっています。近年はKemperやKabinetも導入されていますが、積極的な使用は確認されておらず、主にバックアップ用途と考えられます。

このようにJames Dean Bradfieldは、Marshallを軸にしながらも曲ごとに適切なアンプを組み合わせ、音の個性を最大限に引き出すスタイルを取っていると言えます。彼の音作りの幅広さは、アンプの選択眼とその組み合わせに支えられていると、想定されます。

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Marshall JCM900MarshallAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldライブの定番。2台を並列使用。
Mesa/Boogie Lone Star 2×12 ComboMesa/BoogieAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean BradfieldJCM900とブレンドして厚みを補強。
Blackstar Artisan 30BlackstarAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfield本人お気に入り。多用途に活躍。
Fender Twin ReverbFenderAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfield「A Design For Life」で使用。
Vox AC30VoxAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfield60年代製も含めて使用。クリーントーンの要。
Burman Amps (Combo/Head)BurmanAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfield初期の荒々しいサウンドを支えた。発火の逸話あり。
Blackstar St JamesBlackstarAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfield近年導入。軽量で扱いやすい。
Marshall Studio JCM900 Combo 20WMarshallAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfield後期レコーディングで使用。
Marshall 4×12 cab w/ GreenbacksMarshallAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldライブの基本キャビネット。
Kemper / KabinetKemperAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldライブで確認されるが積極使用は少ない。

使用ギターの種類と特徴【Manic Street Preachers・James Dean Bradfield】

person playing electric guitar

James Dean Bradfieldのギター遍歴は、Manic Street Preachersの音楽性の変化をそのまま映し出しています。中でも象徴的なのは「Faithful」と呼ばれる1990年製のGibson Les Paul Custom(アルパインホワイト)。30年以上にわたり使用され、ネック折れやピックアップ交換を経ながらも、彼のメインギターとして君臨してきました。ブリッジPUにはBill Lawrence HB-Lを搭載し、鋭いリードトーンを支えています。このギターはライブ写真やインタビューでも頻繁に登場し、まさに彼の音の核です。

このFaithfulの代替機として入手された「Tokyo」と呼ばれるもう一本のLes Paul Customも存在し、長期ツアーでは信頼性の高いバックアップとして活躍しています。一方で「Motorcycle Emptiness」のリフ録音には1986年製Fender Telecaster Thinlineが使われ、その後リッチーに譲渡された逸話もファンの間で有名です。また、リッチー所有の1979年前後のThinline Telecasterも初期から全アルバムに登場しており、バンド全体のリズム・サウンドを彩ってきました。

『Lifeblood』期には1960年製のFender Jazzmasterが登場し、ジャングリーなテクスチャーを作品に加えました。アコースティックギターでは1973年製Gibson J-45が作曲の相棒であり、多くの楽曲がこのギターで生まれています。近年では『Critical Thinking』期にGuild S60-DやEastman Juliet、さらに特注のRichard Meyrick Bespoke Acousticを全編で使用するなど、音の幅を大きく広げています。

さらにGretsch White Falconは「It’s Not War」や「Postcards…」などでの華やかなサウンドを担い、Burns Brian May Guitarは「It’s Not War」のソロで印象的に使用されました。「The Descent」期にはFender Strat 12-Stringや62年製Stratocaster、Fylde Acousticが登場し、より多層的な音作りを実現しています。SchecterやExplorer、Jerry Jones Electric Sitarなど珍しいモデルも使用され、曲ごとに多様なサウンドを求める彼の姿勢が見て取れます。

James Dean Bradfieldのギター選びは、単にブランドやモデルへのこだわりではなく「楽曲に最適な音」を重視した結果であり、その柔軟さと徹底したサウンド志向が彼のプレイの説得力を生んでいます。つまり彼の音作りはレスポールの骨太な基盤を軸にしながらも、常に楽曲に寄り添ったチョイスで構築されている、と想定されます。

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Gibson Les Paul Custom (1990 “Faithful”)GibsonAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldエレキメイン機。ネック折れ・PU交換歴あり。代表的サウンドの核。
Gibson Les Paul Custom (Tokyo)GibsonAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean BradfieldエレキFaithfulの代替機。長期ツアーで活躍。
Fender Telecaster Thinline (1986)FenderAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldエレキ「Motorcycle Emptiness」で使用。後にリッチーに譲渡。
Fender Jazzmaster (1960)FenderAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldエレキ『Lifeblood』期で使用。ジャングリーな質感。
Gibson J-45 (1973)GibsonAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldアコースティック作曲の相棒。多くの楽曲がこのギターで生まれた。
Guild S60-DGuildAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldエレキ『Critical Thinking』で使用。「ホワイトファンク」的サウンド。
Gretsch White FalconGretschAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldエレキ「It’s Not War」「Postcards…」などで使用。
Burns Brian May GuitarBurnsAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldエレキ「It’s Not War」ソロ、「Postcards…」イントロなどで登場。
Fender Stratocaster (‘62 Strat)FenderAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldエレキ「The Descent」や「Auto Intoxication」で使用。
Richard Meyrick Bespoke AcousticRichard MeyrickAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldアコースティック『Critical Thinking』全編で使用された特注ギター。

使用エフェクターとボード構成【Manic Street Preachers・James Dean Bradfield】

James Dean Bradfieldのエフェクターボードは、時代ごとに少しずつ変遷を遂げていますが、常に「楽曲に必要な効果をシンプルに再現する」という実用的な姿勢が貫かれています。ライブやレコーディングで実際に確認されるものは、BOSSやElectro-Harmonix、Marshallなどの定番ブランドが中心です。

代表的なのはMarshall Shred Masterで、これは名曲「Motorcycle Emptiness」のリードトーンを生んだ重要なペダルです。中域が強調された独特の歪みは、レスポールとの組み合わせでブラッドフィールドの象徴的な伸びやかなトーンを作り上げています。またBOSS Hyper Fuzzは彼が長年愛用するファズペダルで、多数の楽曲で使用されてきました。既に廃盤ですが、彼のファズサウンドを象徴する機材の一つです。

さらにライブセットで必需品とされているのがElectro-Harmonix Neo Clone。モジュレーション系のコーラス効果を与え、特に『Critical Thinking』期の楽曲でその存在感を示しました。ディレイやリバーブ系のペダルも重要で、「If You Tolerate This Your Children Will Be Next」などでは深い残響を活かした幻想的なサウンドメイクが行われています。

オーバードライブやブーストの面では、Boss SD-1やIbanez Tube Screamerが初期の作品で使用されており、JCM900の歪みを押し上げる形でリードを強調していました。Fryer製のトレブルブースターも導入され、「It’s Not War」などで独特のハイエンドを演出しています。また「Auto Intoxication」期では、Fryer ‘V’ BoosterやMXR Full Bore Metalなどを活用し、よりモダンでヘビーな質感を実現しました。

その他にも、BOSS CompressorやMassenberg Compressorなどコンプレッション系が用いられ、サスティンを安定させる工夫が随所に見られます。SwitchbladeやSwollen Pickleなど個性的なペダルも登場し、単なるロックギターにとどまらないサウンドスケープを作り出しています。特に後期アルバムでは、空間系やブースター系を複数組み合わせ、緻密に構成されたボードを駆使していることが確認されます。

このようにJames Dean Bradfieldのエフェクト構成は、ハードに歪ませるだけではなく、曲ごとに「必要最低限を的確に選ぶ」アプローチが中心です。彼のボードは派手さよりも実用性と楽曲第一の姿勢を反映している、と想定されます。

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Marshall Shred MasterMarshallAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldディストーション「Motorcycle Emptiness」リードに使用。象徴的サウンド。
BOSS Hyper FuzzBOSSAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldファズ多数楽曲で使用。廃盤ながら愛用された。
Electro-Harmonix Neo CloneElectro-HarmonixAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldコーラスライブ必需品。『Critical Thinking』で多用。
Boss SD-1 OverdriveBOSSAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldオーバードライブリズムにパンチを加えるためのブースト。
Ibanez Tube ScreamerIbanezAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldオーバードライブ初期2作で使用。JCM900と併用。
Fryer Treble BoostFryerAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldブースター「It’s Not War」で使用。ハイエンドを強調。
MXR Full Bore MetalMXRAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldディストーション「Postcards…」「Don’t Be Evil」などで使用。
BOSS CompressorBOSSAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldコンプレッサー「Some Kind Of Nothingness」などで使用。
Reverb(モデル不明)不明Amazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldリバーブライブ必須。ディレイと併用。
Delay(モデル不明)不明Amazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldディレイ「If You Tolerate This…」で使用。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Manic Street Preachers・James Dean Bradfield】

black and white guitar amplifier

James Dean Bradfieldの音作りの肝は「レスポールを基軸にした骨太な中域」と「空間を活かした奥行きのある処理」にあります。Marshall JCM900を中心に据えたサウンドは、クランチ〜ディストーションにかけてのレンジが広く、そこにエフェクトを加えて立体感を演出しています。エンジニア的視点から見ても、彼のトーンは楽曲ごとに緻密にチューニングされている点が特徴です。

アンプの基本セッティングとしては、TrebleとMiddleを高めに設定し、Bassはやや控えめにすることが多いと推測されます。これにより、力強いストロークでも低域が濁らず、バンド全体の中で抜けるサウンドを実現しています。GainはMarshall JCM900の特性を活かしつつ、必要に応じてブースターで押し上げるのが定番です。例えば「Motorcycle Emptiness」では、Marshall Shred Masterやコンプレッサーを組み合わせ、中域の粘りを前に出しつつも高域が煌びやかに響くよう調整されています。

ディレイやリバーブは、曲の世界観を強調する重要な要素です。「If You Tolerate This Your Children Will Be Next」では、ディレイタイムを楽曲のテンポに同期させ、広がりのある空間を構築しています。リバーブは深めにかける場合もありますが、ギターのアタック感が失われない程度に抑えられており、空間と輪郭のバランスが絶妙です。ライブにおいても、リバーブとディレイは常に組み合わせて使われる傾向があります。

曲ごとの使い分けも重要です。「A Design For Life」ではクリーントーン主体で、Fender Twin ReverbやVox AC30を使い、透明感あるサウンドを強調。その際、アンプのTrebleを抑えてMidを中心に持ち上げ、暖かみを演出しています。一方「Motown Junk」などの初期曲では、BurmanやMarshall 800をスプリットさせ、荒々しいハイゲインサウンドを作り出していました。

また、スタジオ録音においてはダブルトラッキングが多用されます。片方はMarshallを強めに歪ませ、もう片方はクリーン寄りのアンプを使用してブレンドすることで、音像に広がりを持たせています。特に「The Descent」や「Auto Intoxication」では、12弦ギターやエレクトリック・シタールも加えて、ステレオ感をさらに増幅しています。ミックス段階では、ギターを左右にパンニングし、ボーカルとリズムセクションを中央に据えることで、バンド全体のダイナミズムを支えています。

EQ処理については、録音後に2kHz〜4kHzあたりを持ち上げ、ギターの存在感を強調することが多いと考えられます。逆に低域の100Hz以下はカットし、ベースやキックとの住み分けを明確にしています。これにより、ギターサウンドは常にクリアでバンド全体の中にしっかりと居場所を持つのです。

James Dean Bradfieldの音作りは、単にアンプやエフェクターの選択だけではなく、「楽曲全体におけるギターの役割」を強く意識したアプローチに支えられています。ギター単体の音を追求するのではなく、バンドの中でどう響くかを徹底的に計算した結果、あの力強くもメロディアスなサウンドが完成している、と想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【Manic Street Preachers・James Dean Bradfield】

James Dean Bradfieldの音作りは、Gibson Les Paul CustomやMarshall JCM900といった高価でプロ仕様の機材に支えられています。しかし、初心者や中級者でも手の届く価格帯で「マニックス風サウンド」に近づけることは十分可能です。ここでは、1万円〜5万円程度で購入できる市販機材を中心に、彼の音を再現しやすい選択肢を紹介します。

まずギター面では、Epiphone Les Paul Standardが最も現実的な選択肢です。Gibsonに比べると価格は抑えられていますが、中域の太さやレスポール特有のサステインを備えており、ブラッドフィールドの骨太なトーンを再現するには最適です。加えて、Yamaha RevstarシリーズもUKロックの文脈に合うサウンドを持ち、攻撃的なコードワークにも対応可能です。

アンプに関しては、Marshall CodeやBoss Katanaシリーズがオススメです。特にBoss Katana 50は、クリーンからハイゲインまで幅広いサウンドに対応し、ディレイやリバーブも内蔵しているため、Bradfieldの空間系を多用するプレイを簡単に再現できます。小型で自宅練習にも最適なので、学生や社会人ギタリストにも人気があります。

エフェクターでは、BOSS DS-1やSD-1がコストパフォーマンスに優れた選択です。SD-1は実際にブラッドフィールドも使用しており、Marshall系アンプと組み合わせることでリードにパンチを与えることができます。さらに、Electro-Harmonix Small CloneはNeo Cloneの廉価版的な存在として知られ、ブラッドフィールドのクリーントーンにかかる揺らぎを模倣するのに適しています。ディレイ系ではBOSS DD-8やTC Electronic Flashbackなどが、透明感のある空間演出に役立ちます。

また、マルチエフェクターを選ぶのも効率的です。Zoom G5nやLine 6 POD Goなどは、ブーストやモジュレーション、リバーブ、ディレイといった必須系統を網羅しており、1台でマニックス風の音作りを実現可能です。特にPOD Goはアンプシミュレーションが豊富で、JCM900風のサウンドを再現できる点が魅力です。

最後に、「音作りの本質」を押さえるためのポイントは、過度に歪ませないこと。Gainを上げすぎず、中域を前に出してコードワークとリードを両立させることが重要です。こうしたセッティングを意識すれば、手頃な機材でもJames Dean Bradfieldの力強くもメロディアスなトーンに近づけるでしょう。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
ギターEpiphone Les Paul StandardEpiphoneAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean BradfieldGibson Les Paul Customの廉価版として、太いサウンドを手頃に再現可能。
アンプBOSS Katana 50 MkIIBOSSAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfieldクリーンからディストーションまで幅広く対応。内蔵エフェクトで空間系も再現可能。
エフェクターBOSS SD-1 Super OverDriveBOSSAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean Bradfield実機使用も確認。リードをブーストするのに適した低価格定番ペダル。
エフェクターElectro-Harmonix Small CloneElectro-HarmonixAmazonで探すManic Street PreachersJames Dean BradfieldNeo Cloneと同系統のコーラス。クリーントーンに揺らぎを加える。
マルチエフェクターLine 6 POD GoLine 6Amazonで探すManic Street PreachersJames Dean BradfieldJCM900系シミュを含む幅広いモデリング。1台で総合的に再現可能。

総括まとめ【Manic Street Preachers・James Dean Bradfield】

まとめイメージ

James Dean Bradfieldの音作りを振り返ると、単なる「UKロックのギタリスト」という枠を超えた存在感が浮かび上がります。彼のサウンドは常にバンド全体のビジョンと結びついており、ギター単体の派手さではなく「メッセージを届けるための音」として成立しています。そのため、使用機材は時期ごとに変化しても、核となる哲学は一貫しています。

その哲学とは、まず「中域を中心とした力強いトーン」を持つこと。Marshall JCM900やレスポール・カスタムはまさにそのための選択であり、骨太でありながら歌メロを邪魔しない絶妙な存在感を放っています。そして次に「楽曲ごとの最適化」。アコースティック曲ではGibson J-45や特注モデルを用い、エレクトロニカ寄りの作品ではJazzmasterやエフェクトを多用するなど、曲のテーマに沿って柔軟にサウンドを変化させています。

また、James Dean Bradfieldは「必要最低限のエフェクトを的確に選ぶ」という姿勢でも特徴的です。Shred MasterやHyper Fuzz、Neo Cloneといった限られたペダルを核に据え、過剰な装飾を避けつつも、最大限の効果を引き出してきました。このミニマリズムは、バンドの硬派なイメージとも深く結びついています。

総じて言えるのは、James Dean Bradfieldの音作りの本質は「音色そのものよりも、音楽全体の中でギターがどう響くか」に重きを置いている点です。彼のトーンを再現したいギタリストは、まずレスポール系ギターとブリティッシュ系アンプを基本にし、そこへ必要最低限の空間系・ブースターを加えるアプローチを取ると良いでしょう。そして何より、彼のプレイが持つ情熱とダイナミズムを意識することが、最も重要な要素となります。

結局のところ、James Dean Bradfieldのサウンドは「テクニック」と「メッセージ性」の両立によって生み出されているのです。音を真似るだけでなく、その背景にある哲学を理解することで、初めてManic Street Preachersの世界観に近づくことができるでしょう。

下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

🎸 ギター

Gibson Les Paul Custom (1990, Alpine White “Faithful”)
代表的モデル。30年近く使用。ネック折れ2回、PU交換4回。ネックPU=Gibson PAT. NO. HB、ブリッジPU=Bill Lawrence HB-L。

Gibson Les Paul Custom (Tokyo)
上記Faithfulのロード代替機。東京で入手。

Fender Telecaster Thinline (1986)
「Motorcycle Emptiness」のリフ録音に使用。後にリッチーに譲渡。

Fender Telecaster Thinline (c.1979, Richey’s)
初期から全アルバムで使用。メインリズムやエンディングリックに活躍。

Fender Jazzmaster (1960)
『Lifeblood』期に登場。ジャングリーな質感。

Gibson J-45 (1973)
作曲の相棒。多くの楽曲をこのギターで執筆。

Guild S60-D
『Critical Thinking』で多用。「ホワイトファンク」サウンドに使用。

Eastman Juliet
『Critical Thinking』で活躍。クリーミーなブリッジPUが特徴。

Richard Meyrick Bespoke Acoustic
『Critical Thinking』全編で使用された特注アコギ。

Troublemaker Telecaster
『Critical Thinking』で使用。

Gordon Smith
旧所有時代からのギター。『Critical Thinking』で使用。

Gretsch White Falcon
「It’s Not War」「Postcards…」「Some Kind Of Nothingness」で使用。

Burns Brian May Guitar
「It’s Not War」ソロや「Postcards…」イントロなどで使用。

Schecter (不明モデル)
「Some Kind Of Nothingness」のバースで使用。

Gibson Les Paul (1990 Three-Pickup)
「Some Kind Of Nothingness」のエンドなどで使用。

Fylde Acoustic
「The Descent」「All We Make Is Entertainment」で使用。

Fender Strat 12-String
「The Descent」ソロで使用。

Fender Stratocaster (‘62 Strat)
「The Descent」「Auto Intoxication」など多数で使用。作曲にも貢献。

Gibson Explorer (1980s)
「Hazelton Avenue」ハイリード。

Jerry Jones Electric Sitar
「Hazelton Avenue」で使用。

Gibson Les Paul (1982, Black / Angus Young PU)
「Auto Intoxication」バース。

Gibson Les Paul Special (TV White)
「Auto Intoxication」リイントロリード。

Gibson ES-335 (1965)
「Golden Platitudes」「I Think I Found It」で使用。

Gibson ES-335 (1969 Standard)
「Motown Junk」で使用。獰猛なサウンド。

Pro Natura Mandola
「I Think I Found It」で使用。

Fender John 5 Tele
「A Billion Balconies」「All We Make Is Entertainment」で使用。

Gibson ES-330 (1969)
「All We Make Is Entertainment」「Don’t Be Evil」で使用。

K-copy Gibson guitar
初めて買ったギター (£25)。

Takamine guitar
「A Design For Life」の作曲に使用。

🔊 アンプ

Marshall JCM900(メイン。ライブ2台使用)

Mesa/Boogie Lone Star 2×12 Combo(JCM900とブレンド)

Blackstar Artisan 30(本人お気に入り。多数曲で使用)

Fender Twin(「A Design For Life」で使用、Vox AC30と併用)

Vox AC30(「A Design For Life」で使用。60年代製も)

Burman amps (Combo/Head)(発火することも。初期曲に使用)

Blackstar St James(Guild S60-Dと『Critical Thinking』で使用)

Marshall Studio JCM900 Combo 20W(後期レコードで使用)

Marshall 4×12 cab w/ Greenbacks(ライブ使用)

Kemper / Kabinet(ライブで確認。積極使用はしていない)

Orange (モデル不明)(『Postcards…』『Descent』などで使用)

Fender Deville(『Descent』で使用)

Watkins Westminster(「Hazelton Avenue」「Golden Platitudes」など)

Line 6 Amp Farm(ソフトシミュ。「Hazelton Avenue」など)

Marshall JMP Bass Master(「Auto Intoxication」「Don’t Be Evil」など)

Reverb Rocket amps(「Some Kind Of Nothingness」「Auto Intoxication」など)

Diezel(「Auto Intoxication」リズム2)

Selmer amps(「Auto Intoxication」リズム2)

Marshall 800(「Motown Junk」でBurmanとスプリット)

Micro amp(「Motown Junk」のコーラスで使用)

🎛️ エフェクター

Electro-Harmonix Neo Clone(ライブ必需品。『Critical Thinking』でも使用)

Fender Hammertone Space Delay(ライブ使用。モジュレーション的に活用)

Marshall Shred Master(「Motorcycle Emptiness」リードの要)

BOSS Hyper Fuzz(愛用ペダル。多数楽曲で使用。廃盤)

Boss SD-1 Overdrive(リズムにパンチを加えるブースト)

DigiTech Mosaic 12-String Emulator(「International Blue」で使用)

Fryer Treble Boost(「It’s Not War」で使用)

MXR Full Bore Metal(「Postcards…」「Don’t Be Evil」など)

BOSS Compressor(「Some Kind Of Nothingness」「Future Has Been Here」など)

Ibanez Tube Screamer(初期2作、FZ-2ブーストと併用)

Fryer ‘V’ Booster(「Auto Intoxication」「A Billion Balconies」など)

Switchblade pedal(「A Billion Balconies」コーラス)

Swollen Pickle pedal(「A Billion Balconies」コーラス)

Screaming Tree pedal(「Future Has Been Here」リード)

Wah (Kor Sound)(初期使用。鋭いカッティング)

Massenberg Compressor(「Motorcycle Emptiness」でShred Masterと併用)

Reverb (モデル不明)(ライブ必須。ディレイと併用)

Delay (モデル不明)(ライブ必須。「If You Tolerate This…」で使用)

MXR Fat Sugar(ライブセットで使用)

MXR Soul Food(ライブセットで使用)

BOSS FZ-2(初期2作で使用。JCM900とブースト併用)

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