【小野瀬雅生】クレイジーケンバンド風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

クレイジーケンバンド(CKB)のギタリスト、小野瀬雅生は、ジャンルの垣根を超えた多彩なギターワークで知られています。ファンク、ソウル、ロック、ボサノヴァといったスタイルを自在に横断し、唯一無二のサウンドを創り出しています。

特に、彼のサウンドは「グルーヴ感」と「切れ味のあるカッティング」が大きな特徴です。代表曲「タイガー&ドラゴン」や「スパークだ!」では、歯切れのよいコードワークとメロディアスなリードを両立させ、バンド全体のサウンドを支えています。また『樹影』や「Ivory ep」といった近年の作品では、レコーディング時に意識的にライン録音を取り入れるなど、実験的なアプローチも光ります。

ライブでは、COMBAT製のオリジナルモデルやGibson Firebirdといった個性的なギターを使い分けることで、場面ごとに異なる音色を提供。さらにワウや多機能ペダルを駆使し、ジャズ的なニュアンスからソウルフルなリードまで幅広く演奏できる点も、ギタリストとしての大きな魅力です。

こうした背景から、小野瀬雅生の音作りを理解することは、CKBのサウンドの本質に迫ることと同義であり、ギター愛好家やリスナーにとっても興味深い研究対象となっています。

以下では、彼の使用アンプ、ギター、エフェクター、そして音作りの工夫をセクションごとに詳細に解説していきます。

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使用アンプ一覧と特徴【クレイジーケンバンド・小野瀬雅生】

小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)のアンプ選びは、非常にユニークで作品ごとにアプローチが異なります。長年にわたりFender系のコンボアンプを中心に据えながらも、レコーディングではライン録音を重視するなど、従来のロックギタリストとは異なる柔軟な姿勢が見られます。

特に使用頻度が高いのが、Fender Deluxeです。1960年代初期の個体を借用してレコーディングに臨んだことがあり、そのサウンドの良さに惚れ込み、後日「Ivory ep」の制作時に試奏した個体を実際に購入・所有するに至ったというエピソードが残っています。Deluxeは中音域に特有の温かみがあり、クリーンからクランチにかけての滑らかな歪みが特徴で、彼のソウルフルなカッティングやメロウなリードに適しています。

一方で『樹影』の制作時には、意図的に「アンプを使わず、ライン録音中心」でレコーディングしたことを明言しています。この選択は、サウンドをよりタイトに収め、バンド全体のアンサンブルに溶け込むようなニュアンスを出すための工夫だと考えられます。特にファンクやソウル要素が強い楽曲では、アンプのキャラクターよりも、ダイレクトで輪郭のはっきりした音を重視する傾向が見られます。

また、過去にはMarshallのラックシステム(JMP-1プリアンプ、EL34 100/100ステレオパワーアンプ)も使用していたことが確認されています。これは大規模なライブ会場で安定したサウンドを出力するためのシステムであり、クリーンとドライブを切り替える柔軟性を持ち合わせています。

以上のように、小野瀬雅生はFender Deluxeを愛用しつつも、作品やライブ環境に応じてライン録音やMarshallシステムを使い分けています。その時々のサウンドコンセプトに合わせた柔軟な選択が、彼のギターサウンドの幅広さを支えているといえるでしょう。確定的な部分もあれば、時期によって変化している点もあり、「と、想定されます」。

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Fender DeluxeFenderAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生1960年代初期個体を借用後に購入。『Ivory ep』制作時やライブで使用。
Marshall JMP-1MarshallAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ラック型プリアンプ。ライブでの安定した音作りに活用。
Marshall EL34 100/100MarshallAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生100W×2のステレオ・パワーアンプ。大規模会場で使用。

使用ギターの種類と特徴【クレイジーケンバンド・小野瀬雅生】

an electric guitar in a case with a note

小野瀬雅生のギターコレクションは、個性的かつ用途に応じた多彩なモデルで構成されています。特に「COMBAT製カスタム」「RS Guitarworks」「Gibson Firebird」といった選択は、彼の幅広い音楽性をそのまま体現しているといえるでしょう。

長年の主力として活躍しているのが、COMBATのTLタイプです。伝統的なテレキャスターのシェイプを基盤にしながら、アーム付きモデルなど複数の仕様を使い分け、CKBの代表的なファンク・ソウルナンバーに欠かせないカッティングサウンドを支えています。特にアルバム『樹影』ではこのTLタイプを多用し、深みのあるリズムギターを提供しました。

2019年のツアーでは、青い花柄模様(パンジー柄)が印象的なCOMBAT ST Warmを披露。ストラトキャスターの設計思想を反映したモデルで、ソウルフルなリードから煌びやかなクリーンまでカバーし、ステージ映えするルックスも含めてファンの注目を集めました。

また、RS Guitarworks “OLD SOUL”はテレキャスタータイプで、「Ivory ep」や『樹影』制作時に投入されました。ヴィンテージ・ライクなルックスと、枯れたトーンが特徴で、ソウルやブルース寄りの楽曲に非常にマッチしています。近年の制作において重要な役割を果たした一本といえます。

さらに『樹影』で大きな存在感を発揮したのが、ミニハムバッカー搭載のGibson Firebirdです。2024年のレコーディングではファイアーバードを中心に使ったことを自身のブログでも明かしており、通常のシングルやハムバッカーでは得られない中域の抜けがバンドサウンドを支えています。

Fender Stratocaster(アクティブ回路内蔵モデル)は、2025年6月1日のライブで実戦投入が確認されています。内蔵ブースターによる力強いトーンは、通常のストラトよりも太く前に出るサウンドを実現しており、新しい音色の可能性を探る姿勢が見て取れます。

他にも、ボサノヴァやラテン系の楽曲ではJosé Antonio Guitars製のガットギターをレコーディングで使用。エレクトリック・シタールも指定によりレコーディングで登場しており、必要に応じて音色の幅を大きく広げています。

このように、小野瀬雅生は楽曲や場面ごとに最適なギターを選択し、柔軟にサウンドを構築していることが分かります。ヴィンテージからモダン、エレクトリックからガットまで幅広く使いこなす姿勢は、まさにCKBの多彩なサウンドを象徴していると、想定されます。

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COMBAT ST Warm(青/パンジー)COMBATAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ストラトタイプ2019年ツアーで使用。パンジー柄が特徴。
COMBAT TL type(アーム付含む)COMBATAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生テレキャスタータイプ長年の主力。『樹影』制作でも多用。
RS Guitarworks “OLD SOUL”(TLタイプ)RS GuitarworksAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生テレキャスタータイプ「Ivory ep」「樹影」で使用。
Gibson Firebird(ミニハム)GibsonAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ファイアーバード2024年レコーディング中心で使用。リードに最適。
Fender Stratocaster(アクティブ回路)FenderAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ストラトキャスター2025/06/01ライブで投入。ブースター搭載。
José Antonio GuitarsJosé AntonioAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生クラシックギターボサノヴァ等でレコーディング使用。
エレクトリック・シタール(機種不明)不明Amazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生エレクトリック・シタール指定によりレコーディングで使用。

使用エフェクターとボード構成【クレイジーケンバンド・小野瀬雅生】

小野瀬雅生のエフェクターボードは、ファンク、ソウル、ロックと幅広いジャンルを演奏するために、柔軟性と実用性を重視した構成となっています。特徴的なのは「ワウペダル系統」の充実ぶりで、彼のプレイスタイルにおけるアクセント付けに大きな役割を果たしています。

特に注目すべきはHOTONE Soul Pressです。ワウ、ボリューム、エクスプレッションペダルの3役をこなすコンパクトモデルで、『樹影』レコーディングでは多用されたと本人も発言しています。この機材により、カッティングプレイからメロディアスなリードへの移行をスムーズに行える点が強みです。

また、彼は複数のワウペダルを所有し、用途や会場の音響に応じて使い分けています。具体的にはReal McCoy Custom RMC6 Wheels of Fire Wah、Chocolate Electronics Chocolate WAH、Jim Dunlop 535Q 20th Anniversary Chrome Wah、AMT Electronics WH-1といったモデルが確認されており、それぞれが微妙に異なるフィルター特性を持っています。これにより、楽曲に合わせて最適な「鳴き」や「クセ」を選択することが可能になります。

さらに、2014年時点ではVEMURAMのファクトリーを訪問しており、自身のボードに導入したことを明かしています。具体的なモデル名は不明ですが、VEMURAMのペダルはブティック系オーバードライブとして知られており、クリーンからドライブまで自然なトーンを保ちながらブーストする特性を活用していると考えられます。

また、COMBATがボードの改造やギターの調整を担当していたこともあり、彼のエフェクトシステムは常に最適化され、ライブでも安定したサウンドを提供できる状態に整えられています。これに加えてMarshall JMP-1やEL34 100/100といったラック機材と組み合わせることで、ステージでもレコーディングでも安定したクオリティを実現しているのです。

こうした柔軟かつ実用的な選択肢の多さこそが、小野瀬雅生のサウンドを支える鍵であり、「と、想定されます」。

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HOTONE Soul PressHOTONEAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ワウペダル/ボリュームペダル/エクスプレッションペダル『樹影』レコーディングで多用。コンパクトかつ多機能。
Real McCoy Custom RMC6 Wheels of Fire WahReal McCoy CustomAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ワウペダル会場や曲に応じて使用。
Chocolate Electronics Chocolate WAHChocolate ElectronicsAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ワウペダル個性的なトーンで特定楽曲に使用。
Jim Dunlop 535Q 20th Anniversary Chrome WahJim DunlopAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ワウペダル可変幅の広いフィルターで表現力豊か。
AMT Electronics WH-1AMT ElectronicsAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ワウペダルコンパクト設計で持ち運び便利。
VEMURAM(モデル不詳)VEMURAMAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生オーバードライブ2014年に導入を表明。ボードに組み込み。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【クレイジーケンバンド・小野瀬雅生】

a close up of a radio on a shelf

小野瀬雅生の音作りは、機材の選択だけでなく、EQやミックス処理においても非常に独自性があります。クレイジーケンバンドという大所帯バンドの中でギターを生かすためには、他の楽器との周波数帯域のぶつかりを避けつつ、必要な場面で存在感を発揮する音作りが不可欠です。そのため、小野瀬は常に「音の隙間をどう埋めるか」「どう目立たせるか」のバランスを意識していると考えられます。

代表的なのは中域の扱い方です。Fender DeluxeやFirebirdといった機材を通す際、ローを絞りすぎず、ミッドを厚めに設定する傾向が見られます。これにより、ベースやキーボードが下を支える中で、ギターはバンド全体に“芯”を与える役割を果たしています。特にカッティングプレイでは、ハイを強調しすぎると耳障りになるため、2〜3kHzあたりを適度に削り、5kHz以上を少し持ち上げるような調整が好まれると想定されます。

一方、リードギターではGibson Firebirdのミニハムを活かし、中域にピークを持たせて前に出るトーンを構築。アンプのEQではベース5、ミドル6〜7、トレブル6程度を基準に、ブースターやVEMURAM系オーバードライブで音を押し出す設定が考えられます。これにより、ホーンセクションやボーカルの存在感を邪魔せず、抜けの良いリードを実現しています。

レコーディングにおいては『樹影』で見られるように、アンプを使わずライン録音を主体にした試みもありました。この場合、コンプレッサーやEQプラグインでの処理が重要で、不要なロー(80Hz以下)をカットしつつ、200〜400Hzを調整して“厚み”をコントロール。さらに空間系リバーブを薄く加えることで、ライン独特の硬さを緩和し、自然な広がりを演出していると考えられます。

ワウペダルの使用も小野瀬サウンドの要素のひとつです。Real McCoy CustomやJim Dunlop 535Qなどは、リードにおけるダイナミクスを強調するのに最適で、特にソロの際にはワウを半止めにして中域を強調し、オルガンのようなサスティン感を演出する場面も見受けられます。これにより、ギターが単なる伴奏楽器ではなく、表現力豊かな“声”として機能します。

ミックス全体での工夫としては、ステレオ定位においてギターを完全に片側に寄せず、軽く左右に広げることで厚みを出しています。また、複数テイクを重ねる場合でも、音量バランスをあえて揃えすぎず、微妙にラフな揺らぎを残すことで“生演奏感”をキープしている点も特徴です。これにより、CKBのグルーヴに合った自然な響きを作り出しています。

ライブでは、場内の音響に合わせてEQを大胆に変える柔軟さも持ち合わせています。ベースやホーンの音圧が強い会場ではトレブルを上げて抜けを確保し、逆に高域が反響しやすいホールでは中域を押し出して存在感を出すなど、環境に応じた即時対応が光ります。

総じて、小野瀬雅生の音作りは「楽曲に合わせた柔軟な選択」と「中域を活かした存在感」が軸になっています。機材の性能を最大限に引き出しつつ、EQやミックス処理で環境に最適化する姿勢が、唯一無二のCKBサウンドを支えていると、想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【クレイジーケンバンド・小野瀬雅生】

小野瀬雅生の音を完全に再現するには、COMBATやRS Guitarworksといったハンドメイドギターや、ヴィンテージFender Deluxe、Firebirdなどが不可欠ですが、いずれも高価で入手難易度が高いのが現実です。ここでは、初心者から中級者でも比較的手に入れやすく、かつ彼のサウンドに近づけることができる市販機材を紹介します。価格帯は1万円〜5万円程度を中心に、最大でも10万円以下を目安としました。

まず、ギターに関してはFender JapanやSquierシリーズのテレキャスター、ストラトキャスターが狙い目です。小野瀬のメインであるCOMBAT TLタイプやストラト系サウンドを手軽に再現できます。特にSquier Classic Vibeシリーズはコストパフォーマンスが高く、カッティングの抜け感やクリーントーンの質感がCKB的なサウンドにマッチします。

アンプは、Fenderの小型コンボ(Mustang LT25やChampion 40など)が推奨されます。Deluxeのような甘いクリーンと軽いクランチを手頃に得られるため、自宅練習から小規模ライブまで対応可能です。特にMustangシリーズはモデリング機能も豊富で、ライン録音的なセッティングも容易に試せます。

エフェクターでは、BOSS製品が強力な味方になります。小野瀬が重視するワウサウンドは、BOSS PW-3やCry Baby Miniなどで再現可能。さらに、VEMURAMの代替としてはBOSS BD-2 Blues Driverが適しています。クリーンから軽い歪みまで自然に対応できるため、CKBのリズムギターからリードまで幅広くカバーできます。

また、空間系エフェクトとしてBOSS DD-8(ディレイ)やRV-6(リバーブ)を導入すれば、ライン録音的な硬さを和らげ、スタジオ録音風の広がりを加えることができます。これらはどちらも汎用性が高く、CKBに限らず様々なジャンルで役立ちます。

このように、SquierやFender Japanのギター、Fenderの小型コンボアンプ、BOSSの定番エフェクターを組み合わせることで、小野瀬雅生の音色にぐっと近づけることが可能です。高価な機材を揃える前の第一歩としておすすめです。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
ギターSquier Classic Vibe TelecasterSquier (Fender)Amazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生COMBAT TLタイプの代替に最適。カッティング向き。
ギターSquier Classic Vibe StratocasterSquier (Fender)Amazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生アクティブ回路ストラトの雰囲気を再現可能。
アンプFender Mustang LT25FenderAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生モデリング搭載。Deluxe系サウンドの再現に適する。
アンプFender Champion 40FenderAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生クリーン〜クランチが優秀で練習用にも最適。
エフェクターBOSS PW-3 Wah PedalBOSSAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生コンパクトなワウペダル。小野瀬のワウサウンド代替に適する。
エフェクターBOSS BD-2 Blues DriverBOSSAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生VEMURAM系のナチュラルなドライブを代替可能。
エフェクターBOSS DD-8 Digital DelayBOSSAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生ライン的な硬さを補う空間系ディレイ。
エフェクターBOSS RV-6 ReverbBOSSAmazonで探すクレイジーケンバンド小野瀬雅生自然なリバーブでミックスに広がりを加える。

総括まとめ【クレイジーケンバンド・小野瀬雅生】

まとめイメージ

小野瀬雅生のサウンドは、単なる「ギターの音」ではなく、クレイジーケンバンド全体のグルーヴを形作る大切な要素です。ファンク、ソウル、ロック、ラテンといった多彩なジャンルを横断するバンドにおいて、彼のギターはリズムを引き締めると同時に、楽曲に鮮やかな色彩を与えています。そのため、音作りの本質は「個性的な機材」以上に、「場面ごとに最適化された柔軟な選択」と「中域を活かした存在感」にあるといえます。

機材面では、COMBAT TLタイプをはじめとする多彩なギターを使い分け、Fender Deluxeによる温かいクリーン、時にはMarshallラックシステムで大規模ライブにも対応するなど、状況ごとに最適なセッティングを選んでいます。また『樹影』制作ではアンプを使わずライン録音に挑戦するなど、常に新しい音の可能性を模索する姿勢が見られます。

エフェクターにおいてもワウ系を複数所有し、楽曲や会場ごとに異なるキャラクターを選択する徹底ぶりは印象的です。さらにVEMURAMのようなブティック系ペダルを導入しつつ、BOSSやHOTONEといった実用的なモデルを組み合わせることで、安定したトーンと表現力を両立しています。ここには「自分だけの音を探す」という探求心が反映されています。

音作りの要は、周波数帯域の整理とアンサンブルにおける居場所の確保です。ベースやホーンが存在感を放つ中でもギターを前に出しすぎず、必要な場面で鋭く切り込むバランス感覚が、小野瀬サウンドの核といえるでしょう。EQ処理やミックスの工夫も含めて、彼の音は常に「バンド全体での鳴り」を意識して作られていることがわかります。

これから小野瀬雅生風の音を目指す場合、必ずしも高価な機材が必要というわけではありません。重要なのは「どの場面でどんな音を出すべきか」を考える姿勢です。安価なテレキャスターや小型Fenderアンプ、BOSS系の定番ペダルでも十分にアプローチ可能であり、そこに自分なりのニュアンスを加えていくことが再現の第一歩となります。

総じて、小野瀬雅生の音作りは「音の選択」と「演奏のグルーヴ」が融合した結果です。特定の機材やセッティングに縛られるのではなく、音楽性に応じて変化し続ける柔軟さこそが彼の真骨頂です。その姿勢を学び、自分の環境で応用することができれば、誰でもクレイジーケンバンド風の豊かなサウンドに近づけるはずです。

下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

ギター

COMBAT ST Warm(青/パンジー)
備考:2019年ツアーで使用。
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COMBAT TL type(アーム付含む)
備考:長年の主力。『樹影』制作でもTLタイプを多用。
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ギター・マガジンWEB|Guitar magazine

RS Guitarworks “OLD SOUL”(TLタイプ)
備考:「Ivory ep」や『樹影』制作時に使用・導入。
note(ノート)
ギター・マガジンWEB|Guitar magazine

Gibson Firebird(ミニハム)
備考:『樹影』でリード等に使用。2024年のレコーディングでファイアーバード中心の報告あり。
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Fender Stratocaster(アクティブ回路/ブースター内蔵・詳細不明)
備考:2025/06/01 ライブで実戦投入。
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José Antonio Guitars(ガット)
備考:ボサノヴァ等でレコーディング使用。
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エレクトリック・シタール(機種不明)
備考:指定によりレコーディングで使用。
ギター・マガジンWEB|Guitar magazine

アンプ

Fender Deluxe(統合)
備考:①レコーディングで1960年代初期個体を借用、②「Ivory ep」制作時の試奏機を後日入手(所有)。同一モデルの複数言及を統合。
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note(ノート)

補足:『樹影』制作時は「アンプ非使用(ライン中心)」の発言あり。
ギター・マガジンWEB|Guitar magazine

エフェクター

HOTONE Soul Press(ワウ/ボリューム/EXP)
備考:『樹影』レコーディングで多用。
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Wah 系(複数所有)
備考:用途・会場に応じて選択。以下は本人ブログで具体名を確認。
・Real McCoy Custom RMC6 Wheels of Fire Wah / ・Chocolate Electronics Chocolate WAH / ・Jim Dunlop 535Q 20th Anniversary Chrome Wah / ・AMT Electronics WH-1。
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VEMURAM(モデル名不詳)
備考:2014年時点でファクトリー訪問。自身のボードに導入、CKB用ボードにも採用方針を表明。
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(参考)ボード/メンテナンス
備考:COMBATでエフェクトボード改造・ギター調整の記載。

▼ プロ音作りの参考資料はこちら

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