始めに(特徴紹介)
HAWAIIAN6のギタリストYutaは、圧倒的な音圧と繊細な表現を両立させるサウンドで多くのファンを魅了しています。彼のギターサウンドは、疾走感あふれるメロディックパンクを支える「突き抜けるようなクリーントーン」と「重厚でエッジの効いたディストーション」を自在に切り替える点が特徴的です。
代表曲「MAGIC」や「Eternal Wish, Twinkle Star」では、Diezel VH4によるハイゲインサウンドを軸に、空間系エフェクトを絡めた奥行きのある音作りが光ります。さらにライブではESP製のギターをメインに使用し、パワフルなリフと切れ味のあるアルペジオを織り交ぜ、独自の音像を描き出しています。
また、Yutaのスタイルは「豪快な歪み」に偏ることなく、ピッキングニュアンスを活かしたクランチやリードトーンを多彩に使い分ける点も大きな魅力です。シンプルなコードワークから、オクターバーやリバーブを組み合わせた浮遊感あるプレイまで、音色の幅広さがバンドのダイナミクスを支えています。
こうした特徴を再現するためには、アンプやエフェクターだけでなく、ギター選びやEQの工夫も欠かせません。本記事では、Yutaが実際に使用している機材やセッティングを詳しく解説し、読者が「HAWAIIAN6風サウンド」を再現できるようにまとめています。
まずは彼の使用アンプから掘り下げていきましょう。
使用アンプ一覧と特徴【HAWAIIAN6・Yuta】
YutaがHAWAIIAN6でメインに使用しているアンプは、Diezel VH4です。このアンプは世界中のプロギタリストから絶大な支持を受けるハイゲインチューブアンプで、特にメタルやハードコア系のシーンで愛用者が多いモデルです。4チャンネル仕様で、クリーンからクランチ、リード、そして超ハイゲインまで幅広いサウンドをカバーできる点が特徴です。フロントパネルには「WAR IS OVER!」のステッカーが貼られており、ステージ上でもひと目でYutaの機材だとわかる存在感を放っています。
Diezel VH4のサウンドは、低域が引き締まりつつも厚みがあり、中域はタイトで存在感のあるキャラクターを持っています。Yutaのプレイスタイルは、疾走感あるコードストロークやメロディックなリードラインが中心であるため、このアンプの明瞭さとパワーが非常に相性良く機能しています。特にディストーションチャンネルでは、アタックの強さを損なわずに深い歪みを得られるため、バンド全体の音圧に埋もれない切れ味を実現しています。
また、YutaはMarshallのラックシステムも使用していた時期が確認されています。Marshall JMP-1(プリアンプ)と、Marshall EL34 100/100(100W+100Wのステレオパワーアンプ)を組み合わせたセットアップは、90年代以降のプロギタリストが多用した定番の組み合わせで、Diezelの導入前やサブシステムとして活用していたと考えられます。この構成は、ラックマウント機材の柔軟性と安定性を兼ね備えており、ライブやレコーディング環境に応じた音作りを可能にします。
Diezel VH4は確実にメイン機材として確認されており、Marshallシステムは過去または補助的に使用されていたと考えられます。これらの選択から見えるのは、Yutaが「音の迫力」と「明瞭な輪郭」を両立させることを重要視している点です。単に重く歪ませるだけでなく、バンドサウンド全体の中でギターがしっかりと存在感を持ち、なおかつ楽曲のメロディックさを損なわないようなアンプ選びをしていることがわかります。
総じて、YutaのアンプはDiezel VH4を主軸としつつ、時期や環境によってMarshallラックシステムを併用していた、と想定されます。
使用ギターの種類と特徴【HAWAIIAN6・Yuta】
HAWAIIAN6のYutaが使用するギターは、ライブ写真やインタビュー、SNS投稿などから複数のモデルが確認されています。メインに使用されることが多いのはESP製のギターで、Potbelly、Flying V、SG、そしてテレキャスター/ストラトキャスタータイプまで幅広くラインナップされています。ESPはYuta自身のシグネチャーモデルも存在することから、彼のサウンドとプレイスタイルに最もフィットしたブランドであるといえます。
例えばESP Potbellyは、レスポール的な重量感と、モダンな設計による高い演奏性を兼ね備えています。疾走感あるコードプレイでも音がつぶれず、厚みのあるトーンを維持できる点がHAWAIIAN6のサウンドにマッチしています。Flying Vは鋭いアタックと抜けの良さを持ち、ステージ映えするルックスも相まってライブでの存在感を高めています。SGタイプは軽量かつレスポンスが速く、速いコードチェンジやリフプレイでの扱いやすさが特徴的です。
さらに、テレキャスターやストラトキャスタータイプも使用が確認されています。これらはクリーントーンやクランチに最適で、楽曲によっては歪みすぎない繊細な表現が求められるシーンで活躍しています。特に「Eternal Wish, Twinkle Star」などの美しいメロディを強調する楽曲では、シングルコイルの透明感が生きています。
また、サブとしてGibson Les Paulも使用されています。レスポール特有の中低域の粘りは、バンド全体の音に厚みを与える役割を果たし、ESPのモダンなギターとは異なるキャラクターを活用していると考えられます。使用時期や楽曲に応じて複数のギターを使い分ける姿勢からも、Yutaが「曲に最適なトーン」を常に追求していることが伝わってきます。
総じて、Yutaのギター選びはESPを軸にしつつ、楽曲ごとにレスポールやシングルコイル系を取り入れるなど、多彩なトーンを実現する方向性であるといえます。これにより、HAWAIIAN6特有の疾走感とメロディックな響きを両立させている、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ESP Potbelly | ESP | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | エレキギター | メイン使用機の一つ。厚みある中低域と高い演奏性。 |
ESP Flying V | ESP | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | エレキギター | 鋭いアタックとライブ映えするルックス。 |
ESP SGタイプ | ESP | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | エレキギター | 軽量でレスポンスが速く、コードワークに最適。 |
ESP Telecaster/Stratタイプ | ESP | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | エレキギター | 透明感あるクリーントーン。楽曲によって使い分け。 |
Gibson Les Paul | Gibson | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | エレキギター | サブとして使用。中低域の厚みが特徴。 |
使用エフェクターとボード構成【HAWAIIAN6・Yuta】
Yutaのエフェクターボードは、非常に多彩で工夫が凝らされた構成になっています。ライブ写真や各種レポートから判別できるものをまとめると、チューナーから空間系、ノイズ系まで幅広い種類を取り入れており、彼のサウンドの「奥行き」や「存在感」を形作っていることがわかります。
まず、信号の起点となるのは定番のチューナー tc electronic Polytune です。ステージ上での精度と視認性に優れ、Yutaのライブセットアップの安定性を支えています。また、ボードの核となるのが One Control Crocodile Tail Loop で、プログラマブルスイッチャーとして多数のエフェクターを効率的に制御できる仕組みを構築しています。これにより、複雑な曲展開でもスムーズに音色を切り替えることが可能です。
ドライブ系では Mad Professor Sweet Honey Overdrive が確認されており、ナチュラルでダイナミックなクランチを得るために用いられていると考えられます。さらに、赤い筐体のオーバードライブ/ディストーションも搭載されており、”Hell” の文字が見えることから「ヘルズゲート」系のモデルである可能性が高いですが、正確なモデル名は未確定です。
モジュレーションや空間系エフェクトも豊富で、Neunaber Eterna Reverb は美しい残響を生み出し、メロディックなフレーズに深みを加えています。Line6 M9 Stompbox Modeler はマルチエフェクターとして、モジュレーション、ディレイ、ルーパーまで幅広く対応。さらに個性的な WMD Geiger Counter(デジタルディストーション/ビットクラッシャー)や EarthQuaker Devices Organizer(ポリフォニックオクターブ)、Mojo Hand FX Clari(not) といった変化球的なエフェクターも組み込まれています。これらはサウンドにノイズ的要素や独特の揺らぎを加えることで、HAWAIIAN6のサウンドに多彩な表情を与えています。
ディレイ系では Cusack Music Tap-A-Delay Lunar Echo が確認され、アナログ的な温かみとタップテンポ機能を兼ね備えた使いやすさが魅力です。また、ワウペダル(詳細モデルは不明)やエクスプレッションペダルも配置され、Line6 M9などとの組み合わせでリアルタイムに音色を変化させる工夫が見られます。
これらの構成から見ても、Yutaのボードは単に音色を切り替えるだけでなく、楽曲ごとに「音の景色」を演出することを重視しているといえます。疾走感あるリフを支える歪みから、広がりのあるリバーブ、そして実験的なノイズエフェクトまでを巧みに使い分けることで、HAWAIIAN6独自のサウンドを形作っている、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
tc electronic Polytune | tc electronic | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | チューナー | 高精度クロマチックチューナー。ライブでの安定性に貢献。 |
One Control Crocodile Tail Loop | One Control | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | スイッチングシステム | プログラマブルループスイッチャーで複数エフェクターを制御。 |
Mad Professor Sweet Honey Overdrive | Mad Professor | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | オーバードライブ | 自然でダイナミックなクランチサウンドを提供。 |
赤いオーバードライブ/ディストーション(詳細不明) | 不明 | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | ディストーション | “Hell”の文字が確認可能。正確なモデルは未確定。 |
Neunaber Eterna Reverb | Neunaber | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | リバーブ | 美しい残響を加え、メロディに奥行きを与える。 |
Line6 M9 Stompbox Modeler | Line6 | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | ギター用マルチエフェクター | モジュレーション、ディレイ、ルーパーなど幅広く対応。 |
WMD Geiger Counter | WMD | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | ノイズ系エフェクター | デジタルディストーション/ビットクラッシャー的サウンド。 |
EarthQuaker Devices Organizer | EarthQuaker Devices | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | オクターブ | ポリフォニックオクターブ。厚みあるサウンドを演出。 |
Mojo Hand FX Clari(not) | Mojo Hand FX | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | モジュレーション系 | アナログ風モジュレーション。青系筐体で確認。 |
Cusack Music Tap-A-Delay Lunar Echo | Cusack Music | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | ディレイ | アナログライクなエコー感とタップテンポ対応。 |
ワウペダル(詳細不明) | 不明 | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | ワウペダル | モデル不明。リードプレイ時に使用される。 |
エクスプレッションペダル | 不明 | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | エクスプレッションペダル | Line6 M9等と連動して音色変化を操作。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【HAWAIIAN6・Yuta】
HAWAIIAN6のYutaは、単純にハイゲインを鳴らすだけでなく「バンド全体の中でギターがどう鳴るか」を強く意識した音作りを行っています。使用しているDiezel VH4は4チャンネル仕様で、クリーンからハイゲインまで幅広いトーンを実現できるのが特徴です。Yutaはこの特性を活かし、楽曲によってチャンネルを切り替え、リードとリズムを明確に区別しています。
具体的なEQ傾向としては、低域は引き締め気味にセッティングし、バンド全体のボトムをベースに任せつつ、中域をしっかり持ち上げてギターの存在感を出しています。高域は出し過ぎず、耳に痛くならない程度に抑えることで、疾走感あるリフでも輪郭を保ちながら埋もれないサウンドを形成しています。特にディストーションチャンネルでは、中域を軸にしたセッティングがYutaサウンドの肝といえるでしょう。
リバーブやディレイの使い方も重要な要素です。Neunaber Eterna ReverbやCusack Lunar Echoなどの空間系エフェクトを駆使し、シンプルなコードストロークでも奥行きのあるサウンドを演出しています。これにより、HAWAIIAN6特有の「広がりと疾走感を両立したサウンド」が成立しているのです。また、Line6 M9を中心としたマルチエフェクターで、曲ごとにディレイのフィードバックやモジュレーションの深さを調整することも、楽曲の雰囲気を大きく左右するポイントになっています。
スタジオでのミックスにおいては、ギターの帯域をベースやドラムとぶつからないよう整理する工夫が見られます。特にキックと被りやすい低域(80Hz以下)はローカットし、逆に2kHz〜4kHz付近を持ち上げることで、リフのアタックがしっかり抜けるように処理されるケースが多いと考えられます。これにより、ライブの爆音環境でもギターの存在感が失われず、リスナーに「突き抜けるような音」が届きます。
また、ワウペダルやエクスプレッションペダルを利用した動的なコントロールも、Yutaならではの工夫です。特にリードプレイでは、エクスプレッションペダルを活かしてディレイのディケイを変化させるなど、即興的なアプローチでライブならではの臨場感を生み出しています。これは固定的なプリセットではなく、その場の感覚を反映した表現であり、HAWAIIAN6のライブにおける大きな魅力のひとつです。
まとめると、Yutaの音作りは「中域重視のEQ」「空間系の積極的活用」「アンプチャンネルの明確な切り替え」「ライブでの即興的なペダル操作」が大きな柱となっています。これらを踏まえれば、機材を完全に再現できなくても、近しいニュアンスを自分の環境で作り出すことは十分可能だといえるでしょう。総じて、彼のセッティングはバンド全体のアンサンブルを意識しつつも、ギター単体の存在感を際立たせるよう設計されている、と想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【HAWAIIAN6・Yuta】
Yutaの機材はDiezel VH4やESPのシグネチャーモデルなど、プロ仕様で非常に高価なものが多いのが実情です。しかし、初心者や中級者でも比較的安価に「HAWAIIAN6風サウンド」を体感できる機材を選ぶことは可能です。ここでは1万〜5万円程度で入手可能なモデルを中心に、再現性が高い機材を紹介します。
まずアンプに関しては、Diezel VH4のようなハイゲイン・チューブアンプは入手が難しく高額です。その代替としては、BOSSのKATANAシリーズがおすすめです。特にBOSS KATANA-50 MkIIは、クリーンからハイゲインまで幅広くカバーし、EQの自由度も高いため、Yutaの中域を強調したセッティングを再現しやすいモデルです。また、チャンネル切り替えやエフェクト内蔵機能により、ライブや練習環境でも柔軟に対応可能です。
エフェクターでは、Mad Professor Sweet Honey Overdriveの代替として、BOSS SD-1 Super OverDriveやJHS 3 Series Overdriveが有効です。これらは中域を程よく強調し、ピッキングニュアンスを活かせる設計で、Yutaのクランチサウンドに近い質感を出すことができます。また、リバーブはTC Electronic Hall of Fame 2 Miniを用いることで、Neunaber Eternaのような奥行きあるサウンドを手軽に実現できます。
さらにディレイとしては、BOSS DD-8やElectro-Harmonix Canyonが候補に挙げられます。どちらもタップテンポ対応で、HAWAIIAN6特有の疾走感ある楽曲に合わせて正確なディレイタイムを設定可能です。特にCanyonはモジュレーションやリバーブを内蔵しており、Line6 M9のような多機能性を安価にカバーできます。
また、Yutaのサウンドに欠かせないのがオクターバーや変化球系のエフェクトです。EarthQuaker Devices Organizerの代替としては、BOSS OC-5 Super Octaveが比較的安価で高品質。これにより単音リードやコードプレイに厚みを加えることが可能です。さらに、Mojo Hand FX Clari(not)のようなモジュレーション感を求める場合、Electro-Harmonix Small Cloneが定番かつ手頃な選択肢となります。
総じて、Yutaのサウンドは高価な機材で作られているものの、アンプシミュレーターやBOSS・Electro-Harmonixの市販モデルを組み合わせれば、比較的安価にそのニュアンスを掴むことができます。重要なのは機材そのものよりも「中域重視のEQ」「空間系の活用」「音の立ち上がりを損なわない歪み」を意識することでしょう。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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アンプ | BOSS KATANA-50 MkII | BOSS | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | Diezel VH4の代替に最適。マルチチャンネル&多彩な内蔵エフェクト。 |
オーバードライブ | BOSS SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | Sweet Honey Overdriveの代替。中域を活かしたナチュラルな歪み。 |
リバーブ | TC Electronic Hall of Fame 2 Mini | TC Electronic | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | コンパクトながら多彩なリバーブアルゴリズムを搭載。 |
ディレイ | Electro-Harmonix Canyon | Electro-Harmonix | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | タップテンポ対応。ディレイ+モジュレーション搭載。 |
オクターブ | BOSS OC-5 Super Octave | BOSS | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | Organizerの代替として有効。厚みある低音を追加可能。 |
モジュレーション | Electro-Harmonix Small Clone | Electro-Harmonix | Amazonで探す | HAWAIIAN6 | Yuta | Clari(not)系の揺らぎ感を安価に再現可能。 |
総括まとめ【HAWAIIAN6・Yuta】

HAWAIIAN6のギタリストYutaの音作りは、単なるハイゲイン・パンクギターに留まらず、「音の厚み」と「疾走感」を両立させる高度なアプローチが特徴です。Diezel VH4を中心としたアンプセッティングで生み出されるタイトかつ力強いディストーションは、ベースやドラムと絡み合いながらもギターの存在感を失わず、バンド全体を支える土台となっています。
ギター選びにおいてもESP PotbellyやFlying Vなど、モダンでパワフルな機種を軸にしつつ、曲調に応じてレスポールやテレキャスタータイプを使い分ける柔軟さが見られます。これにより、荒々しいコードワークから透明感のあるクリーンまでを自在に操り、楽曲の持つ感情をより鮮明にリスナーへ届けています。
さらにエフェクターボードには、空間系・ノイズ系・オクターブなどの多彩なペダルが組み込まれており、ただの歪みだけでは表現できない独自の音像を構築しています。特にリバーブやディレイの巧みな使い方によって「疾走感の中に浮遊感を持たせる」というHAWAIIAN6特有のサウンドが形成されている点は見逃せません。
EQの工夫としては、中域を強調し、低域はベースとの住み分けを意識してタイトに保ち、高域は耳に痛くならない程度に調整。PAやレコーディングにおいても帯域の整理が徹底されており、これがライブハウスの爆音環境でも「埋もれないギターサウンド」を実現している大きな要因です。加えて、エクスプレッションペダルやワウを活用した即興的なコントロールは、彼のライブに独自の臨場感を与えています。
総じて、Yutaの音作りの本質は「バンド全体の中で機能しつつ、ギターとしての輪郭を失わない音作り」にあるといえます。つまり、強烈な歪みや派手なエフェクト以上に、「どうやって音を混ざらせ、どうやって抜けさせるか」という視点が重要です。これを踏まえれば、初心者でも比較的安価なアンプやエフェクターを使いながら、彼のサウンドのニュアンスに近づけることは十分可能でしょう。
Yutaの音作りを研究することは、単に機材を真似るだけでなく「バンド全体を意識したギターの役割」を学ぶ絶好の教材でもあります。HAWAIIAN6を愛するリスナーやプレイヤーは、そのエッセンスを自らのプレイに取り入れることで、より豊かな表現力を身につけることができるはずです。
下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
アンプ
Diezel VH4
フロントに「WAR IS OVER!」のステッカーが貼られています。多くのプロが愛用するハイゲインチューブアンプで、4チャンネル仕様。確実に VH4 ですね。
エフェクターボード(画像から判別できるもの)
チューナー/ユーティリティ
tc electronic Polytune(クロマチックチューナー)
One Control Crocodile Tail Loop(プログラマブルスイッチャー)
ドライブ系
Mad Professor Sweet Honey Overdrive
赤いオーバードライブ/ディストーション(「ヘルズゲート」系? “Hell” の文字が確認可能。※正確なモデル名は不明)
モジュレーション/空間系
Neunaber Eterna Reverb
Line6 M9 Stompbox Modeler(マルチエフェクター、モジュレーション・ディレイ・ルーパー含む)
WMD Geiger Counter(デジタルディストーション/ビットクラッシャー系)
EarthQuaker Devices Organizer(ポリフォニックオクターブ)
Mojo Hand FX Clari(not)(推定、アナログ風モジュレーション系?)※画像の青系ペダルが近似
ディレイ/エコー
Cusack Music Tap-A-Delay Lunar Echo
ワウ/ボリューム
ワウペダル(型番不明)
エクスプレッションペダル(Line6 M9 などに接続されている可能性あり)
ギター(記事・画像参照)
Gibson Les Paul(サブとして使用中)
ESP Potbelly、Flying V、SG、Telecaster/Stratタイプ、自身のシグネチャー
まとめ
アンプ:Diezel VH4
エフェクター:Polytune、Sweet Honey Overdrive、Neunaber Eterna Reverb、Line6 M9、Cusack Lunar Echo、WMD Geiger Counter、EarthQuaker Devices Organizer、赤いOD/DS(詳細不明)、その他ワウ・エクスプレッションペダル
ギター:Les Paul、ESP系各種
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