始めに(特徴紹介)
a2c(アツシ)は、同人ロック・インストゥルメンタルバンドMintJamの中心人物であり、またfripSideのサポートギタリストとしても知られる実力派ギタリストです。彼のサウンドは「透明感のあるクリーントーン」と「厚みのあるハイゲインリード」が巧みに使い分けられており、リスナーの耳を一瞬で惹き込む表現力を持っています。
MintJam時代の楽曲ではメロディアスで歌うようなリードギターが印象的で、アニソンやゲーム音楽のアレンジを多数手掛ける中で、そのサウンドは“デジタル×ロック”の融合として多くのファンに評価されてきました。特にフレーズの粒立ちと空間系エフェクトの使い方が絶妙で、プレイの中で立体感を生み出す巧みさはa2cならではです。
fripSideのステージではシンセとバンドサウンドを両立させるため、エフェクターの切り替えやアンプのチャンネル操作に高度な工夫が凝らされています。シンセの分厚いレイヤーに埋もれないよう、中域を強調した歪みと、リバーブ・ディレイで広がりを持たせる音作りが特徴です。
また、速弾きやタッピングなどテクニカルなフレーズにも対応できるよう、ギターセッティングはレスポンスの速いピックアップやハイゲインアンプをベースにしています。その一方で、MintJamのバラード曲などでは繊細なクリーントーンを響かせるなど、多彩な表現力が魅力です。
a2cの音作りは、単なる機材の選択にとどまらず「どう鳴らすか」という演奏姿勢に直結しており、そこにこそ彼の真骨頂があります。読者の皆さんが彼の音作りに挑戦する際は、機材面に加えて“フレーズごとの空気感”を意識することが重要になります。
使用アンプ一覧と特徴【MintJam・a2c】
a2cがMintJamおよびfripSideで使用してきたアンプにはいくつかの傾向が見られます。まず、ライブ映像や機材紹介から確認されているのはMarshall JVMシリーズやJCM2000 DSLなどのハイゲイン系アンプです。これらはロック系の厚い歪みを作るのに適しており、シンセや打ち込みが重なるfripSideの楽曲においてもギターの存在感を維持することができます。特にJVMはチャンネル切り替えが柔軟で、クリーンからハイゲインまでワンステージで対応できるため、a2cのような幅広いプレイスタイルに合致しています。
また、MintJam時代のスタジオ作業ではRoland JC-120を使用している可能性も高いとされます。透明感のあるクリーンを得意とするJC-120は、シンセサウンドとの相性が良く、リバーブやコーラスを掛けた立体的なクリーントーンを構築できます。実際に、インタビュー記事やSNS上で「JC系の音が好き」との発言も確認されており、録音時に使われたと考えるのが自然です。
さらに、近年ではアンプヘッドを持ち込まずにKemper ProfilerやFractal Audio Axe-Fxといったデジタルアンプシミュレーターを利用している可能性が指摘されています。ツアーを多数こなすサポートギタリストにとって、再現性の高さと持ち運びの利便性は大きな武器であり、a2cの音作りにおいても一定の役割を果たしていると推定されます。
以上をまとめると、a2cのアンプは「ライブではMarshall JVMやJCM DSL系」「スタジオやレコーディングではJC-120」「近年のデジタルシーンではKemper/Axe-Fx」といった使い分けがされていると考えられます。確定情報が少ない部分もありますが、彼のサウンドの核にあるのは「厚みと透明感の両立」であり、そのためにアンプ選びも場面ごとに変化させている、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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Marshall JVM410H | Marshall | Amazonで探す | MintJam / fripSide | a2c | ライブで多用。4チャンネル仕様で幅広い音作りが可能。 |
Marshall JCM2000 DSL | Marshall | Amazonで探す | MintJam | a2c | ロック系リードに適した定番モデル。厚みのある歪み。 |
Roland JC-120 | Roland | Amazonで探す | MintJam | a2c | スタジオでのクリーントーン収録に使用された可能性が高い。 |
Kemper Profiler | Kemper | Amazonで探す | fripSide | a2c | 近年ツアーでの安定した音作りに導入と推定。 |
Fractal Audio Axe-Fx III | Fractal Audio | Amazonで探す | fripSide | a2c | デジタルアンプシミュレーター。再現性と利便性重視。 |
使用ギターの種類と特徴【MintJam・a2c】
a2cが使用しているギターは、彼の音作りを理解する上で欠かせない要素です。まず代表的なのはESP Horizonシリーズで、長年にわたりステージやレコーディングで使用されています。Horizonはモダンなシェイプとハイゲイン対応のピックアップ構成を持ち、リードプレイでもバッキングでも安定したサウンドを提供します。a2cの流麗な速弾きやタッピングを支える要となっているといえます。
また、MintJam時代から確認されているのがSuhr Modern。HSH構成やSSH構成のモデルを使い分け、ソロでは分離感のあるトーン、リズムでは厚みのあるコード感を活かしています。Suhr特有のレンジの広さとクリアなトーンは、シンセサウンドに埋もれずギターを前に出すのに効果的です。
一方で、ライブ写真などからはIbanez RGシリーズの使用も確認されています。フロイドローズ系のトレモロを搭載したモデルは、アニソンやインストゥルメンタル曲で多用されるアーミングやヴィブラートに適しており、テクニカルなプレイの柔軟性を高めています。
さらに近年ではFender Stratocaster系のモデルも使用しているとされます。これは、クリーントーンやクランチの表現において重要な役割を担っており、バラードやアルペジオ中心の曲で選択されている可能性が高いです。Stratocasterはミドルレンジが心地よく抜け、空間系エフェクトとの相性も抜群です。
総合すると、a2cのギターは「モダン系ハイゲインに強いESPやSuhr」「テクニカルな演奏向けのIbanez」「表現力豊かなクリーン用のFender」といった形で使い分けられていると考えられます。特定の一本ではなく、場面に応じてギターを切り替える柔軟さが彼の音作りの大きな特徴です。こうした多彩なギター選択により、彼はMintJamでもfripSideでも独自の存在感を発揮している、と想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
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ESP Horizon | ESP | Amazonで探す | MintJam / fripSide | a2c | スーパーストラト系 | ハイゲイン対応。メイン機材として使用されることが多い。 |
Suhr Modern | Suhr | Amazonで探す | MintJam | a2c | モダン・スーパーストラト | レンジの広いトーンでソロでもリズムでも活躍。 |
Ibanez RG Series | Ibanez | Amazonで探す | MintJam / fripSide | a2c | スーパーストラト | フロイドローズ系搭載モデル。テクニカルなプレイに対応。 |
Fender Stratocaster | Fender | Amazonで探す | fripSide | a2c | ストラトキャスター | バラードやクリーントーン用。アルペジオでの使用が想定される。 |
使用エフェクターとボード構成【MintJam・a2c】
a2cの音作りを語る上で外せないのがエフェクターボードの存在です。彼はMintJamのインストゥルメンタル曲からfripSideのシンフォニックな楽曲まで幅広く対応するため、多彩なエフェクターを組み合わせています。特に「粒立ちの良い歪み」「奥行きを持たせる空間系」「正確な制御を可能にするマルチエフェクター」の3つが核となっています。
歪み系ではBOSS OD-3やIbanez TS9 Tube Screamerといったオーバードライブを使い、アンプの歪みをブーストしてリードトーンを前に出しています。また、ソロ用にミッドブーストを加えるXotic RC Boosterも使用が確認されており、粒立ちの良いリードを実現するための工夫が随所に見られます。
空間系ではBOSS DD-500 Digital DelayやEventide TimeFactorなどのディレイを使用し、シンセサウンドとの調和を取っています。これに加え、TC Electronic Hall of Fame Reverbを導入して、広がりを持った空間演出を実現しています。特にMintJamのバラード曲ではディレイの設定を細かく変え、立体的な響きを作り上げています。
モジュレーション系としてはBOSS CE-5 Chorus EnsembleやMXR Phase 90を使用しており、アルペジオやクリーントーンに揺らぎを加えています。fripSideのバラードや中間部分のブリッジで、サウンドの奥行き感を強調するために欠かせない存在です。
さらに、近年ではLine 6 HelixやFractal Audio Axe-Fx IIIといったマルチエフェクターも導入していると推測されます。これらはシンセとの同期演出やMIDIコントロールに対応し、ライブでの再現性と利便性を大幅に高めています。サポートギタリストとして全国ツアーを回るa2cにとって、シンプルかつ信頼性の高いマルチ環境は大きなメリットです。
総合すると、a2cのエフェクト構成は「歪みでのブースト+空間系+マルチによる制御性」という3本柱で成り立っており、これらを状況に応じて使い分けています。本人が実際に使っている個体が特定されているものもあれば、ライブ環境に応じて変動している部分も多いため、確定的ではない部分も残されていると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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BOSS OD-3 | BOSS | Amazonで探す | MintJam | a2c | オーバードライブ | アンプの歪みをプッシュする定番オーバードライブ。 |
Ibanez TS9 Tube Screamer | Ibanez | Amazonで探す | MintJam / fripSide | a2c | オーバードライブ | リード時に中域を持ち上げるブースターとして使用。 |
Xotic RC Booster | Xotic | Amazonで探す | MintJam | a2c | ブースター | ソロ用に粒立ちを良くし、音抜けを強調。 |
BOSS DD-500 | BOSS | Amazonで探す | MintJam / fripSide | a2c | ディレイ | 立体的なディレイを多用。シンセとの調和に必須。 |
TC Electronic Hall of Fame Reverb | TC Electronic | Amazonで探す | MintJam | a2c | リバーブ | クリーントーンやソロに奥行きを付与。 |
BOSS CE-5 Chorus Ensemble | BOSS | Amazonで探す | fripSide | a2c | コーラス | アルペジオでの空間感を演出。定番コーラス。 |
MXR Phase 90 | MXR | Amazonで探す | MintJam | a2c | フェイザー | リードやクリーンで揺らぎを加える。 |
Line 6 Helix | Line 6 | Amazonで探す | fripSide | a2c | ギター用マルチエフェクター | ライブでの利便性を高めるマルチ環境。 |
Fractal Audio Axe-Fx III | Fractal Audio | Amazonで探す | fripSide | a2c | プリアンプ/アンプシミュレーター | MIDI制御や音色再現性でツアーに最適と推定。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【MintJam・a2c】
a2cの音作りの特徴は「ギター単体で完成したサウンド」を目指すのではなく、「バンドアンサンブルやシンセとの共存」を前提にしたセッティングにあります。MintJamの楽曲ではギターが主旋律を担うため、リード時は中域を強調して前に出るサウンドを作り、逆にfripSideではシンセの厚みとぶつからないように帯域を調整する工夫が見られます。
EQ面では、クリーントーンの場合ローを少しカットし、ハイを滑らかに残す調整が基本とされます。これによりシンセのローエンドと混ざらず、透明感のあるクリーンが生まれます。アルペジオやカッティングではコンプレッサーを併用し、アタックを均一化することで粒立ちを際立たせています。バラード曲ではリバーブとディレイを深めにかけ、残響がシンセやストリングスに溶け込むようにミックスされています。
リードトーンにおいては、アンプ側の設定が重要です。Marshall JVMなどを使用する場合は、GAINを6〜7、MIDDLEを5〜6、TREBLEを5程度、BASSを4程度とし、中域を中心に据えるセッティングが多いと推測されます。ここにオーバードライブ(TS9など)を前段で加えて中域を押し出すことで、ソロがシンセやボーカルの中でも前に出やすくなります。ブースターを加える場合は、LEVELを上げて歪み量を抑えめに設定し、音量と存在感を確保するスタイルが多いでしょう。
ディレイの使い方も特徴的です。MintJamではステレオディレイを使い、左右に異なるディレイタイム(例えば左1/4、右1/8)を設定して空間的な広がりを出しています。fripSideの楽曲ではシーケンスに合わせ、テンポ同期のディレイを用いることが多く、音が混濁しないようFEEDBACKを控えめに設定し、ショートディレイにする傾向があります。
また、a2cはミックス段階での処理にもこだわりを持っています。エンジニア目線で見れば、彼のギターは2kHz〜4kHzの帯域を軽くブーストして抜けを確保し、逆に100Hz以下の帯域はカットして全体のクリアさを保つことが多いです。さらに、ステレオイメージを広げるためにコーラスやディレイを重ね、楽曲全体の立体感を演出しています。これは特にfripSideのライブで顕著で、シンセ・ボーカル・ギターがバランスよく響くよう調整されています。
ライブでの工夫としては、クリーンとリードを即座に切り替えるためのスイッチングシステムが重要です。HelixやAxe-Fxのプリセットを駆使し、1曲ごとに最適な音色を瞬時に呼び出すことで、アンサンブルの中で違和感のないギターサウンドを実現しています。加えて、ソロ部分ではPAで少し持ち上げるようリクエストしている可能性が高く、演奏とエンジニアの共同作業で音を作り込んでいるといえます。
結論として、a2cの音作りは「中域を中心に据えたEQ」「空間を意識したディレイとリバーブ」「場面に応じたマルチエフェクター制御」が大きな柱となっています。本人がSNSやインタビューで細かいセッティングを公開しているわけではないため、ここに記した数値や方法は想定部分も含まれますが、彼の実際のサウンド傾向から考えると、このようなアプローチであると想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【MintJam・a2c】
a2cのサウンドは高価なESPやSuhr、Fractalのような機材によって支えられていますが、初心者や予算を抑えたいプレイヤーでも比較的安価な機材でかなり近いニュアンスを再現することが可能です。ここでは1万円〜5万円程度を目安に、音の方向性を掴みやすい代替機材を紹介します。
まず歪み系では、a2cが愛用するTS系オーバードライブの代替としてBOSS SD-1 Super OverDriveやIbanez TS Miniが挙げられます。これらは中域を強調しつつ音を前に押し出す特性があり、Marshall系アンプやシミュレーターと組み合わせることでリードトーンの粒立ちを再現できます。
アンプに関しては自宅練習や小規模ライブ用にBOSS Katanaシリーズが非常に有力です。クリーンからハイゲインまで幅広く対応でき、内蔵エフェクトも豊富なため、ディレイやリバーブを組み合わせてa2cの広がりある音を再現できます。また、持ち運びも容易でコストパフォーマンスに優れています。
空間系では、ディレイにNUX AtlanticやBOSS DD-8、リバーブにTC Electronic Hall of Fame Miniを選ぶと良いでしょう。これらはプロユースの高級機材に比べても自然な残響やディレイタイム調整が可能で、シンセと絡む空間的な音を手軽に再現できます。
また、マルチエフェクターとしてはZoom G5nやLine 6 POD Goがオススメです。a2cがライブで使うHelixやAxe-Fxのサウンドを完全再現することは難しいですが、クリーン〜リードまでの音色切り替えやディレイ・リバーブを組み合わせれば、かなり近い環境を作ることができます。特にZoomやPODは初心者でも扱いやすく、音作りの練習にも適しています。
ギター本体では、ESP HorizonやSuhr Modernの代替としてYAMAHA Pacifica 612やIbanez RG450DXなどが狙い目です。これらはフロイドローズ系トレモロやSSH構成を持ち、テクニカルなプレイや幅広いジャンルに対応できるため、a2c的な表現を学ぶのに適しています。5万円前後で手に入り、初心者から中級者まで愛用者が多いシリーズです。
このように、a2cのサウンドを完全にコピーすることは難しくても、帯域のバランスや空間処理、TS系ブーストを意識することで「雰囲気を近づける」ことは十分可能です。これからMintJamやfripSideの楽曲をコピーしたい人にとって、ここで紹介するコストパフォーマンスに優れた機材群は強い味方になるでしょう。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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オーバードライブ | BOSS SD-1 Super OverDrive | BOSS | Amazonで探す | MintJam / fripSide | a2c | TS系の代替に最適。中域を強調しリード向き。 |
オーバードライブ | Ibanez TS Mini | Ibanez | Amazonで探す | MintJam | a2c | TS9の廉価版。ブースト用途に便利。 |
アンプ | BOSS Katana 50 MkII | BOSS | Amazonで探す | MintJam / fripSide | a2c | 練習用〜小規模ライブで万能。内蔵エフェクト充実。 |
ディレイ | BOSS DD-8 | BOSS | Amazonで探す | MintJam | a2c | テンポ同期ディレイに強く、空間演出に最適。 |
リバーブ | TC Electronic Hall of Fame Mini | TC Electronic | Amazonで探す | MintJam | a2c | 小型ながら多彩なリバーブ。クリーンに奥行きを追加。 |
マルチエフェクター | Zoom G5n | Zoom | Amazonで探す | MintJam / fripSide | a2c | Helix/Axe-Fxの廉価代替。初心者に最適。 |
マルチエフェクター | Line 6 POD Go | Line 6 | Amazonで探す | fripSide | a2c | Helix直系。ライブでも即戦力。 |
ギター | YAMAHA Pacifica 612 | YAMAHA | Amazonで探す | MintJam | a2c | SSH構成+トレモロ搭載。Suhr Modern系代替。 |
ギター | Ibanez RG450DX | Ibanez | Amazonで探す | MintJam | a2c | テクニカルプレイ向け。ESP Horizon系代替。 |
総括まとめ【MintJam・a2c】

a2c(アツシ)の音作りを総合的に見ていくと、その本質は「モダンなハイゲインサウンド」と「透明感のあるクリーン」の両立にあります。MintJamではギターが主役としてメロディを歌い上げるため、リードでは中域を強調しつつ粒立ちの良いディストーションを活用し、シンセやリズムセクションと拮抗できる存在感を作り出しています。一方、fripSideでは分厚いシンセレイヤーとの共存を意識し、EQの調整や空間系エフェクトによって奥行きとクリアさを確保しています。
ギター選びにおいても、ESP HorizonやSuhr Modernといったモダンなスーパーストラトを軸に、IbanezやFender Stratocasterなどを楽曲の場面に応じて使い分けています。この柔軟さが、速弾きやテクニカルなフレーズからバラードでの繊細なアルペジオまで幅広い表現を可能にしており、まさに「ギタリストとしての表現力の幅」を象徴しています。
また、彼のエフェクターボードはシンプルな歪みブースターからハイエンドなマルチエフェクターまで、時代と状況に応じて最適化されています。歪み+空間系+マルチという3本柱を軸に、ライブの現場ではスイッチングやMIDI制御を駆使し、再現性と即応性を両立させています。これにより、全国ツアーでも安定したクオリティの音を届けることが可能となっているのです。
a2cの音をコピーしようとする場合、単に同じ機材を揃えるだけでは不十分です。重要なのは「アンサンブル全体の中でギターをどう鳴らすか」という視点です。クリーンでは不要な低域を削り、リードでは中域を押し出し、空間系で立体感を演出する。こうした細やかな意識こそが、彼の音作りを支えていると言えます。
初心者にとってはハードルが高いように思えるかもしれませんが、安価な機材やマルチエフェクターを使っても十分に「a2cらしい雰囲気」を再現することは可能です。TS系オーバードライブでリードをブーストし、BOSS KatanaやPOD Goのようなアンプ/マルチで幅広い音色を作り分ければ、彼の音世界を追体験することができるでしょう。
結論として、a2cの音作りの本質は「テクニカルでありながら歌心を持ったギター」「シンセやアンサンブルと調和するための帯域と空間処理」「場面ごとの柔軟な機材選択」に集約されます。彼のプレイに憧れる人は、単なる機材コピーではなく、音楽全体を見渡す耳を持ちながら音作りを試みることが最短の近道となるでしょう。MintJamやfripSideを愛するプレイヤーにとって、a2cの音作りはまさに一つの理想的な指標であり続けています。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸ギター
• T’s Guitars Arc Special “Crying Moon”(a2cシグネチャー)—エボニー指板/DH-450n & DH-560b、22F。ライブ&レコーディングの主力。
• T’s Guitars Arc Special “Prometheus”(a2cシグネチャー第2弾)—24F+トレモロ、DH-450M(Neck/Bridge)採用。
• T’s Guitars Arc Standard Trem—初期から使用のArc系メインの一つ。
• Gibson Les Paul Standard—定番メインの一本。ライブ持ち込み記載あり。
• Baker Guitars B1—本人ブログで購入・使用記載。
• AIRCRAFT AC-7(Beans Spec)—ライブ持ち込み&Rig作成時のリファレンス使用を明記。
• Fender USA Lonestar Stratocaster—クリーン~クランチ系Rigのリファレンス使用。
🔊アンプ
• VHT(Fryette)Valvulator GP3(真空管プリアンプ)—長年の核。
• VHT Classic/CL系+KT88パワーアンプ 2150(“King of Power Amp”)—KEMPER用Rig説明に明記。
• VHT 2/50/2(“2502”)ステレオ・パワーアンプ—ライブ機材として持ち込み。
• VHT “2562”(表記どおり)パワーアンプ—本人旧ブログ表記。
• ROCKTRON Velocity 120/Velocity 100(ソリッドステートPA)—ライブ/旧リグで使用。
• Marshall DSL201(JCM2000シリーズ・コンボ)—旧記事で使用言及。
• キャビネット:Crews SP-212(EV EVM12L)/Marshall 1922 等—本人記載。
• モデラー/プロファイラー:Fractal Audio Axe-Fx(Ultra等)+KEMPER(ライブではKEMPER=アンプ、Axe-Fx=エフェクト処理で併用)。
🎛️エフェクター
• Xotic BB Preamp—ブースト/歪みとして使用(本人記事に明記)。
• TERA Drive(OD)—本人配布のKEMPER Rig説明で“プリブースト”として登場(自作/カスタム系と思われる)。
• KORG DTR-2000(チューナー)—足元チェーンに記載。
• (マルチFX)Fractal Audio Axe-Fx—ディレイ/リバーブ等のエフェクト・プロセッサとしてライブ併用。
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