【坂本慎太郎】ゆらゆら帝国風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

ゆらゆら帝国のギタリスト兼フロントマンである坂本慎太郎は、その独特な音響センスと実験的なプレイスタイルで日本のオルタナティブロックを代表する存在です。彼のギターサウンドは「歪みすぎないが独特の厚み」「ファズやオーバードライブを複数重ねたザラつき」「トレモロや空間系で広がりを持たせる」といった特徴があり、ゆらゆら帝国の楽曲全体を包み込むサイケデリックな世界観の中核を担っています。

代表曲「空洞です」「タコ物語」「ミーのカー」などでは、シンプルなコードワークやリフを中心にしながらも、ギターの残響やファズの質感によって独特の浮遊感を生み出しています。坂本は1970年代製のGibson SG Standardを長年愛用し、ライブでも基本的に一本で通すスタイルを貫いてきました。この潔さは彼のサウンド美学の一部であり、ギタリストとしての個性を強く際立たせています。

また、アンプやエフェクターの選び方にも「高価で豪華なものを揃える」のではなく、「自分の音楽観に必要な要素だけを徹底的に選び抜く」というスタンスが反映されています。特にファズペダルの使用頻度は高く、Electro-Harmonix Big Muff PiやRoland Bee Baaなどの個性的な機種を複数組み合わせることで、サイケデリックかつ実験的な音像を作り出しています。

そのため、坂本慎太郎の音作りを目指す場合は「完璧に同じ機材を揃える」よりも、「音を歪ませる質感」「トレモロやリバーブで揺らぐ空気感」「アンプ直結に近い潔さ」といったエッセンスを取り入れることが重要になります。

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使用アンプ一覧と特徴【ゆらゆら帝国・坂本慎太郎】

坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)の音作りを支える重要な要素の一つがアンプ選びです。彼はライブやレコーディングにおいて複数のアンプを使い分けていますが、その傾向として「シンプルで直球のトーンを持ちつつ、歪み過ぎずにファズやエフェクターとの相性を高めるモデル」が多いのが特徴です。特にオレンジアンプはライブでの存在感が強く、MVなどでも確認されています。また、ローランドJC-120やフェンダー系アンプをサブ的に活用する姿もあり、場面に応じて音色を巧みに変化させていることがわかります。

代表的な使用アンプであるOrange(OR系統と思われるモデル)は、分厚く中域に特徴のあるブリティッシュトーンが得られるのが魅力です。これによりBig MuffやBee Baaなどのファズを組み合わせても、音が埋もれることなくしっかりとバンド全体をドライブさせることが可能になります。ゆらゆら帝国のダイナミックで厚みのあるサウンドは、このアンプ特性に強く支えられていると考えられます。

また、ローランドJC-120はスタジオワークで定番として使用される場面が多く、そのクリーントーンの透明感がファズやモジュレーション系エフェクトを際立たせます。ライブではサブ的に登場することもありますが、主にクリーンの空気感を必要とする場面で選ばれていたようです。さらに、フェンダー Vibro Kingはリバーブを生かした奥行きのあるサウンド作りに適しており、特定楽曲で使用される可能性が示唆されています。

アンプの選択を通じて見えてくるのは「音を作り込むのではなく、必要最低限の直球トーンを確保し、エフェクターや演奏によって世界観を広げる」という坂本のアプローチです。つまりアンプは「基礎となるキャンバス」として機能し、その上にファズやトレモロが絵を描くように配置される構図です。こうした観点から、彼のサウンドを目指す場合には、OrangeやRoland JC-120、フェンダー系アンプなど「シンプルかつ質感が特徴的なアンプ」を選択するのが効果的だといえるでしょう。とはいえ、モデル名や使用時期が不明確な部分もあるため、最終的には「この3機種を中心に使い分けていた」と想定されます。

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Orange(OR系アンプ・型番不明)OrangeAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ライブでのメインアンプ。中域が太く、ファズとの相性抜群。
Roland JC-120 Jazz ChorusRolandAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎スタジオ定番のクリーンアンプ。空間系エフェクトが映える。
Fender Vibro KingFenderAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎リバーブの深さを活かした奥行きあるトーン。限定的に使用。

使用ギターの種類と特徴【ゆらゆら帝国・坂本慎太郎】

a man in a suit playing a guitar

坂本慎太郎のギターサウンドを語る上で欠かせないのが、彼が長年愛用してきたGibson SG Standard(1971年製)です。ゆらゆら帝国のキャリアを通じて、ほぼ一本で活動を続けてきたことで知られ、その潔さは彼の音楽哲学と直結しています。SGの軽量で扱いやすいボディと、独特のミッドレンジの張りが、坂本のミニマルで反復的なフレーズと相性抜群であり、バンドのサイケデリックな世界観を支える柱となっています。

SG以外の使用ギターとしては、Greco SG Custom(国産のコピーモデル)も確認されており、サブギター的に使われていたと考えられます。国産モデルならではのやや乾いたサウンドは、ファズとの組み合わせで荒々しさを強調する場面に適していたと推測されます。さらに、Fender Duo-Sonicも稀に使用された記録があり、短いスケールと独特なシングルコイルのトーンは、実験的なサウンドメイキングに活かされていたと思われます。

また、VOX Hurricaneと呼ばれる個性的なモデルも坂本の使用ギターのひとつとして挙げられます。このモデルは枯れた質感を持つサウンドが特徴で、独特のビンテージ感を曲全体に付加する効果があったと考えられます。こうした選択からも、彼がギターの「ブランド力」よりも「音の質感」を最優先にしていたことがよく分かります。

総じて、坂本慎太郎のギター選びは「最小限の本数で最大限の表現を引き出す」というスタンスに貫かれており、特にSGを基盤としたミッドレンジの効いたサウンドは、ゆらゆら帝国の全キャリアを通じて一貫しています。したがって、彼の音を再現する場合は、まずSGタイプのギターを軸にすることが効果的だといえるでしょう。使用頻度や具体的な時期については完全に確定していない部分もありますが、「メインはSG、その他は稀に登場した」と想定されます。

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Gibson SG Standard(1971年製)GibsonAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ソリッドギター代表的な愛器。ほぼ一本でライブ・レコーディングを通した。
Greco SG CustomGrecoAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ソリッドギター国産コピーモデル。乾いたトーンでファズと好相性。
Fender Duo-SonicFenderAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ソリッドギター稀に使用。ショートスケールで実験的なトーン作りに貢献。
VOX HurricaneVOXAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ソリッドギタービンテージ感のある枯れた質感のサウンド。限定的に使用。

使用エフェクターとボード構成【ゆらゆら帝国・坂本慎太郎】

坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)の音作りにおいて、エフェクターは非常に重要な役割を担っています。彼のサウンドは「ファズを軸とした歪み」「トレモロやオートワウによる揺らぎ」「ディレイやリバーブによる空間処理」によって特徴づけられており、シンプルなギターリフを何倍にも拡張させる表現力を持っています。特にBig Muff Piを中心としたファズ群は代名詞的な存在で、ライブでは複数台のファズを同時に組み合わせることもあったと記録されています。

歪み系ではElectro-Harmonix Big Muff Pi(オリジナルやヴィンテージ個体を複数所持)を筆頭に、HONDA SOUND WORKS製のカスタムファズ「MAGMA」や「FUJIYAMA DRIVE」、Roland製Bee BaaやDOUBLE BEATなどの日本製ファズを多用していたのが特徴です。さらにGuyatoneやIbanezのワウファズ系を加えることで、独特のうねりと暴れたサウンドを作り上げています。

モジュレーション系ではDemeter Tremulatorを用いたアナログ感の強いトレモロ、Maxon AF-9 Auto Filterを使ったオートワウが代表的です。これらはシンプルなリフに揺らぎを加えることで、坂本独特の浮遊感を生み出していました。

空間系としては、SIB! ECHODRIVEやMr. Echoなどのディレイ/エコーに加えて、BOSS RE-20 Space Echoや実機のRoland RE-201が登場します。2019年のUSツアーでもRE-20が確認されており、テープエコー風の質感をライブでも安定して再現していました。リバーブではBOSS RV-3やFender ’63 Reverb Unitを用いており、ギター単体でも楽曲全体を包み込むような奥行きを演出していました。

さらに、Electro-Harmonix C9 Organ Machineなどのシンセ系エフェクトを導入し、ギターをオルガンのように響かせる実験的な試みも行っています。ループセレクターやグラフィックEQ、CAJ製パワーサプライなどを組み合わせ、複雑なシグナルチェーンを整理しつつ多彩な音作りを可能にしていました。

このように坂本のエフェクトボードは「ファズを基盤に空間系と揺らぎ系を加えたシンプルかつ強烈な構成」が中心であり、曲ごとに異なるエフェクトを巧みに組み合わせていました。使用時期や具体的な配置は変遷がありますが、最終的には「ファズを中心に空間系を散りばめた多層的ボード」と想定されます。

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Electro-Harmonix Big Muff PiElectro-HarmonixAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ファズ代表的な歪み。複数台を同時に使用することもあった。
HONDA SOUND WORKS MAGMAHonda Sound WorksAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ファズカスタムファズ。荒々しく個性的なトーン。
Roland Bee Baa AF-100RolandAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ファズ70年代の日本製ファズ。厚みのある轟音。
Roland DOUBLE BEAT FUZZ WAH AD-50RolandAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ファズ/ワウペダルファズ+ワウの複合機。多彩な表現が可能。
Guyatone Wah-Fuzz FS-5GuyatoneAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ファズ/ワウペダル小型筐体のワウファズ。実験的トーン。
Ibanez WF-10IbanezAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ファズ/ワウペダルワウ+ファズを組み合わせたモデル。
HONDA SOUND WORKS FUJIYAMA DRIVEHonda Sound WorksAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎オーバードライブオリジナル設計のドライブペダル。
Ibanez TS10 Tube Screamer ClassicIbanezAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎オーバードライブ中域の押し出しを強化。ファズとのブレンド用。
Demeter TRM-1 TremulatorDemeterAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎トレモロアナログ的揺らぎを生み出す定番機。
Maxon AF-9 Auto FilterMaxonAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎オートワウ・エンベロープフィルター独特のうねりを加えるフィルター効果。
SIB! ECHODRIVESIB! ElectronicsAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ディレイドライブ感を伴うディレイ。独特の残響。
SIB Electronics Mr. EchoSIB! ElectronicsAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎エコーシンプルで温かみのあるディレイ。
BOSS RE-20 Space EchoBOSSAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ディレイ2019年ツアーで確認。テープエコー風質感。
Roland Space Echo RE-201RolandAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ディレイ実機テープエコー。スタジオやライブで使用。
BOSS RV-3BOSSAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎リバーブリバーブとディレイの複合機。汎用性が高い。
Fender ’63 Reverb Unit(リイシュー含む)FenderAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎リバーブクラシックなスプリングリバーブ。奥行きを演出。
Electro-Harmonix C9 Organ MachineElectro-HarmonixAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎ギターシンセサイザーギターをオルガンのように変化させる実験的エフェクト。
Maxon PQ-9MaxonAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎イコライザー音域補正に使用。ファズの暴れを整える。
Ibanez LS10 Dual Loop SelectorIbanezAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎スイッチングシステムループ切替用。複数ファズを整理して制御。
Ibanez A/B LOOP BOXIbanezAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎スイッチングシステムA/B切替やループ管理用。
CUSTOM AUDIO JAPAN AC/DC STATIONCAJAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎パワーサプライ複数エフェクターの安定供給。Ver.2やVIなどを使用。
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音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【ゆらゆら帝国・坂本慎太郎】

a ukulele hanging on a blue wall

坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)の音作りは、単なる機材選びにとどまらず、アンプやエフェクトのセッティング、さらにはPAやレコーディングでのミックス処理に至るまで徹底した美学が貫かれています。基本的な思想として「余計な味付けをしない」「ギターそのものとファズの質感を最大限活かす」があり、特定のEQ設定やマルチエフェクトの多機能性に頼るのではなく、単体機材の持つ音色を活かすことを重視してきました。

アンプセッティングに関しては、Orange系アンプを使う際にはゲインは中程度に留め、ファズペダル側で歪みを作るのが基本と考えられます。トーンはミッドをやや強調し、ベースは抑え気味、トレブルは必要に応じて調整というシンプルな方向性が確認されています。Roland JC-120を使う場合は完全なクリーントーンを活かし、ファズやリバーブとの組み合わせで浮遊感を強調するのが特徴でした。Fender Vibro Kingを選ぶ際は、スプリングリバーブの深さを生かし、リフが溶け込むような奥行きを意識していたと想定されます。

エフェクターのセッティングにおいても一貫性があり、Big Muff Piなどのファズはサステインをフルにせず中程度に設定し、音の暴れを残しつつもバンドアンサンブルに埋もれないよう工夫されていました。特に複数のファズを同時に使う場合、EQペダル(Maxon PQ-9)で中域を整え、過剰にローやハイが暴れないよう制御していたと考えられます。さらにトレモロ(Demeter Tremulator)やオートワウ(Maxon AF-9)は深さを強くかけすぎず、リフ全体に揺らぎを与える程度に留めることで、曲全体のグルーヴを崩さずに浮遊感を出していました。

空間系処理では、ディレイを短めに設定して残響をリズムに絡める一方、テープエコー(Roland RE-201やBOSS RE-20)ではあえて揺らぎや劣化感を強調し、楽曲に「不完全さ」を意図的に持ち込んでいます。リバーブについては、BOSS RV-3やFender Reverb Unitで深くかけるのではなく、中程度の残響を維持することで、楽曲に溶け込みながらも輪郭を失わない音像を作り出していました。PAやエンジニアリングにおいても、コンプレッサーで整えるより、マイク位置やアンプの鳴りを重視して録音される傾向があり、自然で生々しいトーンを維持することが重視されていたと考えられます。

ミックスの工夫として特徴的なのは「ギターが常に中心にあるのではなく、曲によって引き算をする」という点です。坂本のギターは時にリズム楽器のように鳴り続け、時に残響として背景に退き、必要に応じて大きく前に出てきます。この配置はEQ処理でも明確で、中域を中心にしたレンジを確保しながら、ローやハイをドラムやベースに譲ることで、混沌としつつも聞きやすいサウンドを形成しています。特に「空洞です」や「まだ生きてる」では、意図的にローファイな質感を残したミックスが施され、独特の不安定感が曲全体の魅力を倍増させています。

また、ライブではPAとの連携も重要で、アンプ直の音を大きく拾いつつ、エフェクトのかかり具合を細かく調整する手法がとられていたようです。これにより、観客に届く音は「荒々しさを持ちながらも全体に溶け込む」独特のギタートーンに仕上がっていました。つまり、坂本の音作りの真髄は「ギター単体で完成させるのではなく、バンドサウンドや録音空間にどう馴染ませるか」にあるといえるでしょう。

こうした要素を再現するためには、アンプやファズのセッティングをシンプルに抑え、EQや空間系で微妙な調整を加えながら、バンド全体の中での立ち位置を常に意識することが求められます。確定的な数値設定は残されていないものの、「中域重視・歪みはペダル主体・空間系は控えめ」という方向性が、坂本慎太郎の音作りの核であったと想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【ゆらゆら帝国・坂本慎太郎】

坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)の音作りを完全に再現するのは難しいですが、比較的安価な機材でもそのエッセンスを掴むことは可能です。ポイントは「ファズ主体の歪み」「トレモロやオートワウによる揺らぎ」「テープエコー風の空間系」の3つをバランス良く取り入れることです。ここでは、初心者〜中級者でも手に入れやすい1万円〜5万円程度の機材を中心にピックアップします。

まず必須となるのがファズです。Big Muff Piはオリジナルやヴィンテージ個体が高額ですが、現行のElectro-Harmonix Big Muffシリーズ(NanoやOp-Amp版)は安価で入手可能です。これらは坂本が愛した分厚くザラついたトーンを手軽に再現できるため、最初に導入すべきペダルといえるでしょう。

次に、トレモロやオートワウといった揺らぎ系。BOSS TR-2 Tremoloはシンプルながらもアナログ感のある揺れを再現でき、Demeter Tremulatorに近いニュアンスを手軽に体感できます。また、オートワウ系ではBOSS AW-3 Dynamic Wahが現行機でおすすめ。Maxon AF-9の代替として十分に機能し、ファズとの組み合わせで独特のうねりを演出できます。

空間系ではBOSS RE-20 Space Echoが坂本本人もライブで使用していたことから非常に再現度が高く、安価に導入できる点も魅力です。また、より予算を抑えたい場合はBOSS DD-8などのデジタルディレイを使ってショートディレイを設定するだけでも雰囲気を掴むことができます。リバーブに関してはBOSS RV-6が万能で、RV-3の後継として自然な残響を加えることができます。

さらに、ギター本体についてはヴィンテージSGを入手するのは高額ですが、Epiphone SG StandardやGrecoの中古モデルであれば比較的安価に近い雰囲気を楽しめます。アンプはOrangeやFenderの高級機種を揃えなくても、Roland JC-22やBOSS Katanaシリーズで十分に基盤を作ることができます。

つまり、坂本慎太郎の音作りを安価に再現するコツは「Big Muffを中心に揺らぎ系と空間系を組み合わせる」ことです。オリジナル機材の全てを揃えるのは困難ですが、これらの代替機材を組み合わせることで、ゆらゆら帝国のサイケデリックな音像を十分に体感できるでしょう。

種類機材名メーカーAmazon最安値URLアーティストギタリスト備考
ファズBig Muff Pi NanoElectro-HarmonixAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎現行モデル。本人愛用のBig Muffの代替として最適。
トレモロTR-2 TremoloBOSSAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎Demeter Tremulatorに近い揺れを安価に再現。
オートワウ・エンベロープフィルターAW-3 Dynamic WahBOSSAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎Maxon AF-9の代替機。揺らぎ系を簡単に追加可能。
ディレイRE-20 Space EchoBOSSAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎本人使用実績あり。テープエコー風の必須アイテム。
リバーブRV-6 ReverbBOSSAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎RV-3の後継機。自然な残響を安価に再現可能。
ギターEpiphone SG StandardEpiphoneAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎本家Gibson SGの廉価版。メインギターの雰囲気を掴める。
アンプRoland JC-22RolandAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎JC-120の小型版。スタジオや自宅での練習に最適。
アンプBOSS Katana-50 MkIIBOSSAmazonで探すゆらゆら帝国坂本慎太郎多機能アンプ。OrangeやFender系のモデリングで代替可能。

総括まとめ【ゆらゆら帝国・坂本慎太郎】

まとめイメージ

坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)の音作りを総括すると、その本質は「シンプルで潔い構成の中に、独特の歪みと浮遊感を宿す」という一点に尽きます。彼はギターやアンプを必要以上に増やさず、メインのSG一本を基軸に、ファズや空間系を組み合わせることで唯一無二のサイケデリックサウンドを構築しました。この「引き算の美学」ともいえる姿勢が、ゆらゆら帝国の音楽を孤高の存在に押し上げています。

特に、Electro-Harmonix Big Muff PiやRoland Bee Baaといったファズを複数活用し、そこにDemeter Tremulatorやオートワウで揺らぎを与えることで、シンプルなリフを壮大に聴かせる手法は特徴的です。さらに、Roland RE-201やBOSS RE-20などのテープエコーを活用することで、楽曲全体に不完全さと温かみを持たせ、「空洞です」などの代表曲に象徴される退廃的かつ浮遊感のある世界観を実現しました。

また、彼の音作りは「機材の豪華さ」ではなく「使い方の美学」に重きを置いています。高価なギターや最新のデジタル機材ではなく、古いSGや国産のコピーモデル、ヴィンテージ系のファズを愛用し、それらを徹底的に弾き込み、自身の世界観に合わせて調整してきました。結果として生まれる音は、同じ機材を揃えても誰もが簡単にコピーできるものではなく、「坂本慎太郎」という存在そのものと結びついています。

ゆらゆら帝国風の音を目指す読者へのアドバイスとしては、まずBig Muffを中心に据えた歪み作りと、トレモロやテープエコーで揺らぎや空間を加えることから始めるのが最適です。その上で、EQを駆使して中域を大切にしつつ、バンド全体の音に馴染ませる意識を持つと、より彼の音に近づけます。そして何よりも「少ない機材で徹底的に表現を掘り下げる」ことこそが、坂本サウンドの本質といえるでしょう。

最終的に、坂本慎太郎の音作りは単なる機材リストではなく、「哲学と美学の表現」であることを理解することが重要です。ギターを握り、ファズを踏み込み、空間を操る。その行為そのものが、彼の音楽の核心に繋がっています。したがって再現の鍵は「機材を揃えること」よりも「引き算の姿勢と質感の追求」にあるといえるでしょう。

下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

ギター

Gibson SG Standard(※1971年製を愛用との記載あり)
代表的愛器/長年一本でやり切るスタイルに合致。

Greco SG Custom(SGコピーモデル)
国産コピーモデルを使用の記載。

Fender Duo-Sonic
まれに使用。

VOX Hurricane
枯れた質感のサウンド。

アンプ

Orange(型番不明/OR系の記載あり)
ライブのメイン。MV登場あり。

Roland JC-120(Jazz Chorus)
スタジオ定番。サブ的に使用。

Fender Vibro King
記載あり。

エフェクター(歪み/ファズ系)

Electro-Harmonix Big Muff Pi(Original/各期の複数個体所持)
楽曲によって複数同時使用の記載あり。

HONDA SOUND WORKS MAGMA(ファズ)

Roland Bee Baa AF-100(ファズ)

Roland DOUBLE BEAT FUZZ WAH AD-50(ファズ/ワウ)

Guyatone Wah-Fuzz FS-5(ファズ/ワウ)

Ibanez WF-10(ワウ+ファズ)

HONDA SOUND WORKS FUJIYAMA DRIVE(オーバードライブ)

Ibanez TS10 Tube Screamer Classic(オーバードライブ)

モジュレーション/フィルター

Demeter TRM-1 Tremulator(トレモロ)

Maxon AF-9 Auto Filter(オートワウ)

ディレイ/エコー/リバーブ

SIB! ECHODRIVE(ディレイ/ドライブ系)

SIB Electronics Mr. Echo(エコー/ディレイ)

BOSS RE-20 Space Echo(テープエコー系)
2019年USツアー期ライブ映像で足元確認の記載。

Roland Space Echo RE-201(実機テープエコー)

BOSS RV-3(リバーブ/ディレイ)

Fender Tube Reverb(=Fender ’63 Reverb Unit/リイシュー含む)

シンセ/特殊

Electro-Harmonix C9 Organ Machine(オルガン・シミュレーター)
インタビューで使用明言の記載(「スター」等の音作りに言及)。

ルーティング/EQ/電源

Maxon PQ-9(グラフィックEQ)

Ibanez LS10 Dual Loop Selector(ループセレクター)

Ibanez A/B LOOP BOX(A/Bスイッチ/ループ)

CUSTOM AUDIO JAPAN AC/DC STATION(Ver.2/VI等:パワーサプライ)

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