始めに(特徴紹介)
andropのフロントマンでありギタリストでもある内澤崇仁は、繊細なアルペジオから爆発的なバンドサウンドまで幅広い音色を操るプレイヤーです。彼の音作りは、ポストロックやエレクトロニカ的な質感をロックバンドのフォーマットに落とし込んでいるのが特徴で、楽曲の世界観に寄り添ったアプローチが際立っています。
代表曲「Bright Siren」や「Voice」では、煌びやかで透明感のあるクリーントーンと、分厚く歪んだバッキングの対比が印象的です。また「Mirror Dance」では、リッケンバッカーを用いた独特のカッティングとボウイング奏法が披露され、andropのオリジナリティを強調しています。
特筆すべきは、内澤のプレイスタイルが常に「楽曲全体の中でどう響くか」を意識している点です。ソロで目立つというよりも、シンセやリズムと絡み合いながら音響的なレイヤーを作り上げることで、バンド全体の音像を豊かにしています。
サウンド面では、Fender Stratocasterによる明快なトーン、Rickenbacker特有のきらびやかな中高域、そしてアコースティックギターでの温かみのある響きを場面ごとに使い分けています。さらに、BOSS ES-8を中心とした緻密なエフェクト制御で、曲ごとに劇的に音色を変えることが可能になっています。
こうした背景から、内澤崇仁は「音の建築家」とも言える存在であり、andropのサウンドの核を担っているといえるでしょう。
使用アンプ一覧と特徴【androp・内澤崇仁】
内澤崇仁(androp)の音作りにおいて、アンプの選択は非常に重要な要素です。ライブやレコーディングでのセッティングは、透明感あるクリーントーンから分厚い歪みまでをカバーするため、多彩なアンプを組み合わせて使い分けています。ここでは実際に使用が確認されているアンプを中心に紹介します。
まず、ライブでの使用が多く確認されているのがKoch Studiotone XLです。Kochはオランダ発のアンプメーカーで、真空管ならではの温かみのあるトーンと、コンパクトながらも多機能な設計が魅力です。Studiotone XLは小型ながらもクリーンの解像度が高く、歪ませても音が潰れにくいため、内澤が多用する繊細なアルペジオやストロークを支える要となっています。andropのライブ音源でも、このアンプ特有のレンジの広さが感じられます。
次に、レコーディングや一部ライブで使用されているのがMATCHLESS DC-30(サンプソン期モデル)です。MATCHLESSはハンドワイヤードで知られるブティックアンプで、特にDC-30はチャイムのように煌びやかなクリーントーンと、図太いクランチサウンドを両立できるモデルです。内澤のギターがシンセや電子音と混ざり合いながらも埋もれずに存在感を放つ理由のひとつが、このアンプのレンジの広さと倍音の豊かさにあると考えられます。特にアルバム制作時のインタビューでも「ナチュラルな響きを重視した」と語っており、その背景にはDC-30の採用があると推定されます。
また、ステージで使うキャビネットにも工夫が施されています。Celestion Vintage 30を搭載した自作キャビネットを所有しており、密閉型からオープンバックに改造した仕様が確認されています。これにより、レンジ感と抜けの良さが両立し、バンド全体のサウンドに溶け込みやすい音像を実現しています。ライブではこのキャビネットと組み合わせて使用することで、シンセやベースとの音の分離が保たれています。
これらのアンプの選択背景として、「バンドサウンド全体に溶け込みながらも独自の存在感を残す」ことが挙げられます。ソロプレイヤー的な派手さよりも、楽曲全体をデザインするようなトーン作りを徹底しているのが内澤のスタイルといえるでしょう。
総合すると、Koch Studiotone XLの扱いやすさと、MATCHLESS DC-30の豊かな倍音、自作キャビネットの工夫によって、androp独特のサウンドスケープを実現していると想定されます。
使用ギターの種類と特徴【androp・内澤崇仁】
andropのサウンドを語る上で欠かせないのが、内澤崇仁が使用する多彩なギターです。楽曲ごとにギターを持ち替えることで、表現の幅を大きく広げています。ここではメインのエレクトリックからアコースティックまで、その特徴を解説します。
最も有名なのはFender Stratocaster 1959 Hardtailです。メインギターとして長年使用しており、5ウェイセレクターへの改造、ダイレクトロンコンデンサーの搭載、ジャンボフレットへの交換といったモディファイが施されています。これにより、ストラトらしい明快なシングルコイルの音色に加え、モダンな操作性を獲得しています。ライブではクリーンから歪みまでオールラウンドに活躍し、代表曲「Voice」「Yeah! Yeah! Yeah!」などで聴かれる煌びやかな音色はこのギターによるものです。
また、Fender Stratocaster 1957も使用が確認されており、こちらはヴィンテージ特有の枯れたトーンが特徴です。メイン機と使い分けることで、楽曲に応じた表現力を高めています。
さらに、内澤のサウンドを象徴する一本としてRickenbacker 330とRickenbacker 360V64があります。Rickenbacker特有のシャープで煌びやかな中高域は、シンセや電子音とのレイヤーに非常にマッチします。特に360V64では、弓(Bow)を用いたボウイング奏法がライブで披露され、幻想的な音像を生み出しています。
アコースティックギターにおいてはGibson J-45が多用されており、Fishmanピックアップを搭載した仕様でライブでも積極的に使用されています。加えて、Martin D-18E Retro(2013年製)やTaylor 314ceなども確認されており、アコースティック編成やレコーディングで活躍しています。特にMartinはFishman F1 Aura Plusシステムを搭載しており、自然なアコースティックサウンドをPAで再現するのに役立っています。
これらのギターを選んでいる背景には、andropの音楽性の幅広さがあります。ロック的なエネルギーを出す場面ではストラトやリッケンバッカーを、繊細で温かみのある表現が必要な場面ではアコースティックを使い分けることで、楽曲に深みと説得力を与えています。
総合的に見ると、内澤崇仁のギターは「楽曲の世界観を形にする道具」として選ばれており、サウンドデザインの一環としての役割が非常に強いと想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Fender Stratocaster 1959 Hardtail(改造あり) | Fender | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | エレキギター | メインギター。5Wayセレクター・ジャンボフレットなど改造 |
Fender Stratocaster 1957 | Fender | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | エレキギター | ヴィンテージ特有の枯れたトーン、サブ機として使用 |
Rickenbacker 330 | Rickenbacker | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | エレキギター | 煌びやかな中高域。シンセと混ざるレイヤー向き |
Rickenbacker 360V64 | Rickenbacker | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | エレキギター | ボウイング奏法で使用、幻想的な音像を演出 |
Gibson J-45(Fishmanピックアップ仕様) | Gibson | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | アコースティックギター | ライブ用にピックアップ搭載仕様を使用 |
Martin D-18E Retro(2013年製) | Martin | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | アコースティックギター | Fishman F1 Aura Plus搭載、レコーディングで使用 |
Taylor 314ce | Taylor | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | アコースティックギター | ライブやスタジオでの補助的使用 |
使用エフェクターとボード構成【androp・内澤崇仁】
andropの楽曲はクリーンで立体的なサウンドスケープが特徴ですが、その裏には非常に緻密なエフェクターボードの構成があります。内澤崇仁はBOSS ES-8を中心にエフェクターをシステム化し、複雑な音色の切り替えをシームレスに行えるようにしています。ライブで曲ごとに劇的に音色が変化する理由のひとつは、このスイッチングシステムにあります。
オーバードライブ系では、Vemuram Jan RayとXotic BB Preampが導入されています。Jan Rayはフェンダー系アンプのきらびやかさを活かした軽い歪みで、アルペジオやクリーン寄りのフレーズに適しています。一方でBB Preampはゲインを上げればしっかりとした歪みも得られ、バンド全体を支える力強いバッキングに活躍します。両者を組み合わせることで、クリーンからクランチ、リードまで幅広い表現が可能になります。
ファズやディストーションの領域では、Crazy Tube Circuits Starlightが特徴的です。透明感のある歪みから荒々しいファズサウンドまで出せるため、楽曲によって表情を大きく変えることができます。「Mirror Dance」のように実験的な質感を求める場面で効果的に使われています。
また、音作りを支えるプリアンプとしてapi TranZformer GTが導入されています。これはコンプ、EQ、DI機能を兼ね備えた多機能プリアンプで、ギターの原音を整えつつ、PAや録音現場に適した信号を送り出す役割を担っています。繊細なサウンドを楽曲全体に馴染ませるために重要な機材です。
さらに、クリーンなブーストとしてEx-pro 32volt Clean Boosterが使用されています。これにより、ソロパートやアルペジオの存在感を前に出すことができます。ピッチシフト効果を生むBOSS PS-6 Harmonistも確認されており、楽曲の立体感を広げる役割を果たしています。
マルチエフェクターとしてはLINE6 M9を導入し、ディレイやモジュレーション系エフェクトを柔軟に切り替えています。これにより、単体ペダルでは再現が難しい多彩な空間系効果を一括でコントロール可能です。特に「Bright Siren」のような広がりのあるサウンドには欠かせない存在です。
周辺機材としては、チューナーにSonic Research ST-300を使用し、安定した音程管理を行っています。さらに、Custom Audio Japan製のMIDIスルーボックスやジャンクションボックス、パワーサプライを駆使してボード全体を安定させています。プロユースならではの堅牢なシステム構築が内澤のボードの大きな特徴です。
このように、内澤のエフェクターボードは「緻密さと柔軟性」を両立しており、シンセや電子音と融合するバンドサウンドを支える基盤となっています。総じて、彼のボードはandrop特有の音世界を作るための「もう一つの楽器」と言えるでしょう。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
BOSS ES-8 | BOSS | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | スイッチングシステム | 全体のエフェクトを統括するプログラマブル・スイッチャー |
Vemuram Jan Ray | Vemuram | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | オーバードライブ | クリーン寄りの歪み、アルペジオで使用 |
Xotic BB Preamp | Xotic | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | オーバードライブ/ブースター | 力強いバッキングやリードで使用 |
Crazy Tube Circuits Starlight | Crazy Tube Circuits | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | ファズ/ディストーション | 実験的な質感を演出する場面で使用 |
api TranZformer GT | API | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | プリアンプ/アンプシミュレーター | コンプ・EQ・DI機能搭載。原音を整えバンドサウンドに馴染ませる |
Ex-pro 32volt Clean Booster | Ex-pro | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | ブースター | クリーントーンやソロで音量を持ち上げる |
BOSS PS-6 Harmonist | BOSS | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | ピッチシフター | ハーモニーや音の広がりを演出 |
LINE6 M9 | LINE6 | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | マルチエフェクター | ディレイやモジュレーションを柔軟にコントロール |
Sonic Research ST-300 | Sonic Research | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | チューナー | 高精度チューニングを実現 |
Custom Audio Japan KENTON THRU-5 | Custom Audio Japan | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | MIDIスルーボックス | エフェクターボード全体のMIDI信号を安定化 |
Custom Audio Japan IN and OUT | Custom Audio Japan | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | ジャンクションボックス | 信号の入出力を整理しノイズを軽減 |
Custom Audio Japan AC-DC Station IV | Custom Audio Japan | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | パワーサプライ | 複数エフェクターへ安定した電源供給 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【androp・内澤崇仁】
andropのサウンドを聴くと、多層的で奥行きのある音像が特徴的ですが、それはギターの機材選びだけではなく、アンプ設定やEQ処理、さらにはミックス段階での工夫が大きな役割を果たしています。ここでは、内澤崇仁の音作りのセッティングや、PA・エンジニア視点での工夫について掘り下げていきます。
まず、アンプの基本セッティングですが、Koch Studiotone XLではクリーンチャンネルを主体に使い、ゲインは低め、トレブルとプレゼンスをやや上げて抜けを強調し、ミドルは控えめに調整していると想定されます。これにより、バンド全体の中でギターが前に出すぎず、シンセやボーカルと溶け合うサウンドが実現されています。歪みが必要な場面では、ブースターやオーバードライブを足していくスタイルが多いと考えられます。
MATCHLESS DC-30を使う場面では、アンプ本体の自然なクランチを活かし、マスターボリュームをやや高めに設定することで、倍音豊かで立体的な音を得ています。DC-30特有の「チャイムのような」中高域は、エフェクトでの補正が少なくても十分に存在感を発揮するため、EQは比較的フラットな設定に近い形で運用されていると推測されます。
エフェクターとの組み合わせでは、Vemuram Jan Rayを常時オンにしてクリーンブーストや軽いコンプ感を付与し、その上でXotic BB Preampを重ねることで、深みのあるドライブサウンドを作っています。ソロパートや盛り上がる場面では、さらにEx-pro 32volt Clean Boosterで音量を持ち上げ、ダイナミックな変化を演出しています。
空間系では、LINE6 M9を用いてディレイやリバーブを細かく設定しています。特に「Bright Siren」では、ディレイタイムを楽曲のBPMにシンクさせてステレオ感を広げる工夫が見られます。リバーブは深めにかけつつ、プレディレイを短めに設定して輪郭を保ち、音がぼやけすぎないように調整していると考えられます。
ピッチ系の処理としては、BOSS PS-6 Harmonistを用いてオクターブ下や上を加えることで、1人で弾いているとは思えない厚みを実現しています。これによりシンセのラインと重なった際にも違和感なく融合し、立体的なバンドサウンドを作り出しています。
レコーディングやPAの現場においては、api TranZformer GTのEQやコンプ機能を活用し、ギターの原音を整えてからアンプに送ることで、常に安定した音色を確保していると考えられます。ミックス段階では、EQで2kHz〜3kHzあたりを軽く持ち上げてアタック感を強調し、逆にローエンドは80Hz以下をカットしてベースやキックと住み分けています。
また、ライブでは自作キャビネット(Celestion Vintage 30搭載)をオープンバックに改造した仕様を用いているため、PAマイクで拾った際に広がりと奥行きが強調されます。密閉型ではタイトすぎる音像になるため、オープンバックにすることでandropらしい「広がりのあるクリーン〜クランチ」が成立しているといえます。
総合的に見ると、内澤の音作りは「フラットな基盤の上に必要に応じて味付けを加える」スタイルであり、アンプやギターそのものの個性を活かしながら、エフェクターで空間的・表現的な幅を広げています。その結果、クリーンと歪み、アナログとデジタルの境界を自然に行き来する独自のサウンドデザインが完成していると想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【androp・内澤崇仁】
andropの楽曲を聴いて「このサウンドを再現したい!」と感じるギタリストは多いですが、実際に内澤崇仁が使用しているヴィンテージ・ストラトやリッケンバッカー、ブティック系アンプやペダルは高額で入手も困難です。そこで、比較的安価で入手しやすく、なおかつ音の方向性を近づけられる機材を紹介します。価格帯は1〜10万円程度を目安にし、初心者でも扱いやすいものを中心に選びました。
まず、ギターに関しては、Squier Classic Vibe 60s Stratocasterがおすすめです。Fender傘下のSquierブランドですが、アルダーボディとシングルコイル搭載で、ストラトらしい煌びやかなトーンが得られます。1959年製ハードテイルのようなヴィンテージ感を完全に再現することは難しいですが、EQ調整とブースターを組み合わせれば、内澤のクリーン〜クランチ寄りのサウンドに近づけます。
リッケンバッカーに関しては価格が非常に高いため、Harley Benton RB-612のようなセミホローモデルや、国産のグレコ/バッカスのセミアコ・コピーを代替候補にすると良いでしょう。中高域が強調され、シンセや空間系エフェクトと混ざり合うシャープなサウンドは再現しやすいです。
アンプについては、BOSS Katana-50 MkIIが強力な選択肢です。クリーンからクランチ、ディレイやリバーブまで網羅しており、andropの空間的なギターサウンドを手軽にシミュレート可能です。内蔵エフェクトを駆使すれば、ライブでも宅録でも幅広く対応できるため、入門機材として最適です。
オーバードライブでは、BOSS BD-2 Blues DriverやMXR Timmy Overdriveを推奨します。Jan Rayのようなきらびやかなクリーンブースト〜軽い歪みに対応でき、価格も手頃です。特にBD-2は内澤のクランチサウンドを模倣するのに扱いやすく、多くのギタリストに愛用されています。
空間系では、NUX Atlantic(リバーブ+ディレイ)やZoom MS-70CDR(空間系マルチ)がコストパフォーマンスに優れています。LINE6 M9のように多彩なエフェクトを使い分けることはできませんが、主要な空間処理を一台でまかなえるので初心者には十分です。
ブースターとしては、Xotic EP BoosterやBOSS GE-7(イコライザー)を活用すると良いでしょう。ソロの音量を上げたり、周波数を持ち上げてアンサンブルの中で抜ける音にすることができます。
これらを組み合わせることで、実際の機材と比べると廉価ながらも、andropらしい「広がりのあるクリーントーン」「厚みのあるクランチ」「幻想的な空間演出」に近づけることが可能です。大切なのは高額機材そのものよりも、「どう音を重ね、どうエフェクトを生かすか」という視点を持つことだといえるでしょう。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ギター | Squier Classic Vibe 60s Stratocaster | Squier (Fender) | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | メインのストラト音を低価格で再現可能 |
アンプ | BOSS Katana-50 MkII | BOSS | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | 内蔵エフェクト充実。クリーン〜クランチの幅広い音作りが可能 |
オーバードライブ | BOSS BD-2 Blues Driver | BOSS | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | Jan Ray系の明瞭なクランチを再現しやすい |
空間系マルチ | Zoom MS-70CDR | Zoom | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | リバーブ/ディレイ/モジュレーションを低価格で網羅 |
ブースター/イコライザー | BOSS GE-7 | BOSS | Amazonで探す | androp | 内澤崇仁 | 周波数を調整して抜けの良いサウンドを作れる |
総括まとめ【androp・内澤崇仁】

andropのサウンドの核を担う内澤崇仁の音作りは、一言で表すなら「設計された透明感」といえます。単にヴィンテージギターや高級エフェクターを並べるのではなく、それぞれの楽曲に必要な音像を描くために機材を選び、改造や工夫を施しながら、自分だけの音を作り上げているのが特徴です。
たとえば、1959年製ストラトをベースにしたモディファイは、過去の名器を現代的なプレイスタイルに適応させる試みです。また、Rickenbackerを弓で奏でるという発想は、バンドの音を「楽器の枠を超えたテクスチャー」として扱う象徴的なアイディアといえるでしょう。さらに、ブティック系ペダルをBOSS ES-8で統合し、空間系やピッチシフトを駆使することで、エレクトロニカとロックの中間に位置するandrop独自の音響デザインを確立しています。
彼の音作りの本質は「自分の音を押し出す」のではなく、「バンド全体のサウンドに溶け込み、曲の世界観を補完する」ことです。だからこそ、クリーンでも歪みでも常に耳に残る心地よさがあり、楽曲の感情を引き立てる力を持っています。ソロを弾くギタリストではなく「サウンドの建築家」としての役割が強いのが内澤崇仁のスタイルです。
もし読者がandrop風の音作りを目指すのであれば、必ずしも同じ機材を揃える必要はありません。むしろ大切なのは、クリーンと歪みのバランス、空間系エフェクトの活かし方、そして「バンド全体でどう響かせたいか」という視点を持つことです。安価なマルチエフェクターやシミュレーターを使っても、セッティング次第でandropらしい奥行きのあるサウンドは十分に再現できます。
最終的に、内澤の音作りは「楽曲そのものに奉仕するギター」であるとまとめられます。派手に主張するのではなく、シンプルなフレーズにこそ説得力を持たせ、全体の中で存在感を示す。その姿勢こそがandropの音楽を特別なものにしており、多くのリスナーを魅了し続けている理由だといえるでしょう。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 ギター
Fender Stratocaster 1957
Fender Stratocaster 1959 Hardtail(メイン、改造あり:5ウェイセレクター、ダイレクトロンコンデンサー、ジャンボフレットに交換)
Rickenbacker 330
Rickenbacker 360V64(ボウイング奏法で使用)
Gibson J-45(Fishmanピックアップ搭載仕様あり)
Martin D-18E Retro(2013年製、Fishman F1 Aura Plusシステム搭載)
Taylor 314ce
🎚️ エフェクター / ペダルボード
BOSS ES-8(プログラマブル・スイッチャー)
Vemuram Jan Ray(オーバードライブ)
api TranZformer GT(プリアンプ、コンプ/EQ/DI機能搭載)
Xotic BB Preamp(オーバードライブ/ブースター)
Crazy Tube Circuits Starlight(ファズ/ディストーション)
Ex-pro 32volt Clean Booster(クリーンブースター)
BOSS PS-6 Harmonist(ピッチシフター)
LINE6 M9(マルチエフェクター)
Sonic Research ST-300(チューナー)
Custom Audio Japan KENTON THRU-5(MIDIスルーボックス)
Custom Audio Japan IN and OUT(ジャンクションボックス)
Custom Audio Japan AC-DC Station IV(パワーサプライ)
🔊 アンプ
Koch Studiotone XL(ライブ使用)
MATCHLESS DC-30(レコーディング&ライブで使用、サンプソン期)
自作キャビネット(Celestion Vintage 30搭載、改造済み:密閉型→オープンバック)
🎵 その他
Bow(弓)(Rickenbackerとの組み合わせでボウイング奏法に使用)
G7th カポタスト
ピック(マイクスタンドホルダーにも装着)
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