始めに(特徴紹介)
BUCK-TICKのギタリスト・今井寿は、日本のロックシーンにおいて唯一無二の存在感を放ち続けています。彼のサウンドは「ギターらしさ」を意図的に外し、シンセサイザー的な広がりや異質な質感をギターで表現する点にあります。代表曲「JUST ONE MORE KISS」や「JUPITER」では、美しいアルペジオや浮遊感のある空間処理が光り、「極東より愛を込めて」や「形而上 流星」では歪みとノイズを融合させた激しい表現が目立ちます。
彼の音作りの特徴は、Fernandes製のシグネイチャーモデルを基盤に、サスティナーやフレットレス、LED仕込みなどの改造を施し、徹底的に「今井寿仕様」に変えている点です。また、ラックシステムやギターシンセを駆使し、鐘の音や電子的なフレーズまでギターで再現。まさに「異端の音作り」と呼ぶにふさわしいスタイルを貫いています。
さらに近年ではFree The Toneのループスイッチャーや最新デジタルラックを取り入れ、過去の機材に依存せず、時代ごとに音色を進化させ続けています。この柔軟な機材構築と表現意欲が、BUCK-TICKの音世界を常に新鮮に保つ要因といえるでしょう。
特にライブにおいては、MarshallやMesa/Boogieのアンプを基本にしつつ、空間系エフェクトやピッチシフターで音を分離させ、ギター1本で多層的なサウンドを作り上げる姿が印象的です。まるでギターが一つのシンセサイザーのように機能し、曲ごとに劇的に変化する音像を描きます。
今井寿の音は、単なる機材の組み合わせではなく、発想と実験精神の結晶といえるでしょう。既存のギターサウンドに囚われない、BUCK-TICKらしい世界観を体現する大きな要素となっています。
使用アンプ一覧と特徴【BUCK-TICK・今井寿】
今井寿のサウンドの根幹を支えてきたのは、長年にわたり愛用されてきたMarshallとMesa/Boogieのアンプです。BUCK-TICK初期から中期にかけては、定番であるMarshall JCM800やJCM900を使用し、骨太でロック的な歪みを基調にしながらも、空間系エフェクトで浮遊感を演出する手法が多く見られました。Marshallはギターの基本的な存在感を保ちながら、今井の複雑なエフェクトチェーンに対しても埋もれないバランスを提供する点が魅力です。
また、1990年代以降にはMesa/BoogieのMark IやDC-5などを導入し、より多彩で幅広いサウンドを獲得しました。Mesa/Boogieはクリーンとディストーションの幅が広く、今井の「ギターらしくない」音色作りに大きな柔軟性を与えています。特にStereo運用を行い、左右のチャンネルでディレイやEQを変化させ、立体的な音像を形成するのが特徴的です。
2000年代にはPeavey 5150 IIも使用していることがライブ写真から確認され、よりラウドで分厚いサウンドを求める際の選択肢となっていたと考えられます。キャビネットはMesa/Boogie製4×12を使用し、マイキングにはSM57やD112といった定番マイクを組み合わせ、ライブ・レコーディングともに迫力ある音を再現してきました。
このように、Marshallによる伝統的なロックサウンドと、Mesa/BoogieやPeaveyによる近代的で厚みのあるサウンドを使い分けることで、今井寿は時代ごとに進化したBUCK-TICKの音楽性に対応してきました。機材の変遷からは、彼が常に実験的かつ新しい音を模索してきた姿勢がうかがえます。
総じて、彼のアンプ選びは「ただの歪みやクリーン」ではなく、エフェクトを最大限に活かすための「キャンバス」としての役割を持たせていると考えられます。Marshallで基盤を作り、Mesa/Boogieで深みと広がりを加えるスタイルは、今井寿特有のサウンドメイクに欠かせない要素であると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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JCM800 | Marshall | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | 初期〜中期のメインアンプ、王道のロックサウンド |
JCM900 | Marshall | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | 1990年代中心に使用、クリーンと歪みのバランスが良い |
Mark I Head | Mesa/Boogie | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | 幅広いトーンを持つ、Stereo運用の一端を担う |
DC-5(50W) | Mesa/Boogie | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ライブ・スタジオ両方で使用、豊かなゲインサウンド |
5150 II | Peavey | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | 近年のライブ写真で確認されたハイゲインアンプ |
4×12 キャビネット | Mesa/Boogie | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | SM57やD112でマイキング、厚みのあるステージサウンド |
使用ギターの種類と特徴【BUCK-TICK・今井寿】
今井寿といえば、Fernandesと共に開発したシグネイチャーモデル群が象徴的です。代表的な「BT-MM」はFGIテクノロジーピックアップとサスティナーを搭載し、今井独特の無限サステインと浮遊感あるトーンを可能にしました。ボディシェイプもストラトタイプ、テレキャスタータイプ、さらにはフレットレス仕様やLED内蔵モデルなど、多岐にわたります。
特に「まいまい」シリーズと呼ばれるオリジナルモデルは、白・赤・グレー・フレットレス・ダブルネックなどバリエーション豊かで、視覚的インパクトとサウンドの多様性を両立しています。今井のステージにおけるアイコン的存在となり、BUCK-TICKの世界観を強く印象付けています。
初期にはP-Project製のストラトタイプも使用され、坂本龍一「B-2 UNIT」ジャケットをモチーフにしたペイントが施されたギターは、アート性とサウンド性を兼ね備えた特異な一本でした。また、Tokai TALBOのアルミボディによる独特の高域成分を生かした音作りも行っており、常に新しい素材や構造に挑戦する姿勢が見えます。
本家FenderのJaguarも使用し、特にオレンジミラーピックガード仕様は市販モデルとしてリリースされるほど影響力を持ちました。さらにGibsonのLes Paul JuniorやCustom、ES-335、Flying Vなど伝統的なモデルも導入し、BUCK-TICKの楽曲ごとに多彩なキャラクターを演出しています。
これらのギター選びは「伝統+実験」の両立であり、単にビジュアルのインパクトだけではなく、エフェクトとの組み合わせによる独自の音像形成を狙ったものです。ギター自体が特殊な機能を持つことで、シンプルなコードワークでも非日常的な響きを生み出せるのが、今井寿のスタイルの核だといえるでしょう。
総じて彼の使用ギターは「プレイを支える道具」ではなく、「表現そのもの」として扱われてきました。時代ごとに試行錯誤を繰り返しながら、BUCK-TICKのサウンドと共に進化を遂げてきたと想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
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BT-MM(シグネイチャーモデル) | Fernandes | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ストラトタイプ | サスティナー搭載、代表的シグネイチャー |
まいまいシリーズ | Fernandes | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | オリジナルモデル | 白・赤・グレー、フレットレス、ダブルネックなど多彩 |
P-Project Stratタイプ | P-Project | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ストラトタイプ | 坂本龍一「B-2 UNIT」ジャケペイント仕様 |
TALBO | Tokai | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | アルミボディ | 独特の高域、個性派サウンド |
Jaguar | Fender | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ジャガータイプ | オレンジミラーガード仕様が市販化 |
Les Paul Junior / Custom | Gibson | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | レスポール | 楽曲に応じて多彩な使い分け |
ES-335 | Gibson | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | セミアコ | クリーンで温かみのあるサウンド |
Flying V | Gibson | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | フライングV | 激しい楽曲での使用が多い |
使用エフェクターとボード構成【BUCK-TICK・今井寿】
今井寿の音作りを語る上で欠かせないのが、膨大かつ独創的なエフェクターシステムです。彼は「ギターらしい音」を求めるのではなく、ノイズや電子音、シンセ的な質感を意識的に取り入れています。そのため、ラックシステムとコンパクトペダルを組み合わせ、さらにカスタム機材を導入して、唯一無二のエフェクトチェーンを構築しています。
代表的なエフェクトはElectro-Harmonix Big MuffやPro Co Ratなどのファズ/ディストーション系で、荒々しいノイズや厚みのある歪みを生み出します。また、BOSS GE-7を2台使い、EQとブースターとしての役割を果たしているのも特徴的です。シンプルなエフェクターでも、今井流の使い方によって独自の質感に変化させています。
モジュレーション系としてはBOSS DimensionやRocktron Intellifex、Eventide H3000などを用い、立体的で浮遊感のあるサウンドを構築。さらにDigitech Whammyで大胆なピッチシフトを取り入れ、楽曲に幻想的かつ異質なトーンを付加しています。加えて、Red PandaのBit MixerやBit Wranglerなど近年のノイズ系ペダルも使用しており、現在進行形でエフェクトシステムをアップデートし続けていることがわかります。
ラックシステムは特に複雑で、Yamaha SPXシリーズやMaxon Harmonics Delay、Eventide Eclipseなど、マルチエフェクターやディレイを組み合わせています。これにより、ギター一本で鐘の音やピアノに近い音色まで表現可能。加えてISP Decimator ProRack Gによるノイズリダクション、BBE Sonic Maximizerによる音圧補正など、プロのPAシステムに近い処理をギターボードに内包させています。
ライブ現場では、Free The Toneのカスタムルーティングスイッチャーが導入されており、複雑なエフェクトチェーンを瞬時に切り替えることが可能になっています。これはBUCK-TICKの楽曲が持つ多彩な表現をスムーズに再現するために欠かせないシステムです。さらに今井寿の象徴とも言える「Alexander Super Neo-Matic」――Fernandesギターに内蔵されたデジタルタイムモジュレーター――によって、唯一無二の音色が完成しています。
総じて、今井寿のエフェクトボードは「ギターを拡張する装置」であり、エフェクターの種類や数以上に、それらをどう組み合わせるかが重要視されています。その実験的かつ緻密なアプローチこそが、彼の異端的なサウンドを支える基盤だと想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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Big Muff | Electro-Harmonix | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ファズ | 荒々しいノイズ、サステイン豊かな歪み |
Rat / Turbo Rat | Pro Co | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ディストーション | ノイズ寄りのサウンドを生み出す |
GE-7 | BOSS | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | イコライザー | 2台使用、ブースト用途でも活躍 |
Dimension C/Dimension D | BOSS | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | コーラス | 立体的な揺れを加えるモジュレーション |
Whammy | DigiTech | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ピッチシフター | 大胆な音程変化を演出 |
Eventide H3000 | Eventide | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | 空間系マルチエフェクター | ラックに導入、浮遊感の源泉 |
ISP Decimator ProRack G | ISP Technologies | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ノイズリダクション | 大規模なエフェクトチェーンのノイズを抑制 |
Free The Tone Routing/Switcher | Free The Tone | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | スイッチングシステム | 複雑なエフェクト切替を一括制御 |
Bit Mixer / Bit Wrangler | Red Panda | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | ノイズ系エフェクター | 近年導入されたデジタルノイズ系 |
Alexander Super Neo-Matic | Fernandes | Amazonで探す | BUCK-TICK | 今井寿 | モジュレーション系 | ギター内蔵デジタルタイムモジュレーター |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【BUCK-TICK・今井寿】
今井寿の音作りは、ギターの出力をどう活かすかという点でも特徴的です。ファズやディストーションを駆使し、BOSS GE-7を用いて特定の周波数をブーストすることで、ギターの存在感を際立たせています。ライブでは特に中音域を強調し、エフェクトが多層的に重なる中でもギターラインが明瞭に聞こえるように工夫されています。
また、スタジオ録音においては、ステレオイメージングを活用し、左右に広がる立体的なサウンドを実現。Mesa/Boogieアンプのクリーンチャンネルを基盤に、ディレイやリバーブを駆使して音の奥行きを確保しています。ディレイタイムを微妙に変えることで、異なる時間軸での音が交差し、幻想的な空間が生まれるのです。
ミックスダウン段階では、エフェクトのかかり具合や音の重なりを細かく調整し、BUCK-TICKらしいダークで神秘的な音像を仕上げています。特に「音の隙間」を意識して、ギターだけでなく他の楽器とのバランスも重視。これにより、全体が一つのサウンドスケープとして統合され、リスナーを異次元へと引き込む効果を発揮しています。
比較的安価に音を近づける機材【BUCK-TICK・今井寿】
今井寿風のサウンドを手軽に実現するための機材も存在します。特に重要なのはサスティナーとディストーションです。Fernandesのサスティナー付きギターや、BOSS DS-1、Electro-HarmonixのNano Big Muffなどが手頃な価格で手に入ります。これらを基に、BOSSのマルチエフェクターなどで空間系エフェクトを補完することで、今井寿の音に近づけることが可能です。
また、モジュレーション系エフェクトは、アナログとデジタルを組み合わせることで独特の浮遊感を演出できます。Behringer製の安価なコーラスやディレイペダルも選択肢に入れてみるとよいでしょう。
総括まとめ【BUCK-TICK・今井寿】

今井寿は、既存のギターサウンドに留まらず、常に新しい音作りを追求してきました。彼の音楽的アプローチは、ギターだけでなく、エフェクト、アンプ、そしてミックスまでをも一つの楽器として捉えることにあります。多彩な機材と実験的精神により、BUCK-TICKの独自の音世界を生み出し続け、時代を超えて多くのギタリストに影響を与えています。
その音作りは決して単純なものではありませんが、基本的な要素を理解し、自分なりのアプローチを加えることで、今井寿の音に近づくことは可能です。彼の独創的なスタイルは、ギタリストとしての新しい可能性を探るヒントとして、多くの人にとって学びの対象となるでしょう。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
🎸 今井寿(BUCK-TICK)使用機材まとめ
ギター
Fernandes シグネイチャーモデル各種
「BT-MM」:代表的シグネチャーモデル(FGIテクノロジーピックアップ搭載)。
ストラトタイプ、テレキャスタータイプ(白・黒)、ジャガータイプ(フレットレス仕様あり)、ツチノコ型(ひし形)、オリジナル「まいまい」シリーズ(白・赤・グレー・フレットレス・ダブルネックなど)。
サスティナー+アーム搭載仕様、LED搭載仕様、12フレット以降フレットレス仕様など、改造モデル多数。
P-Project ストラトタイプ
初期使用モデル。坂本龍一「B-2 UNIT」ジャケをモチーフにしたペイント。
Tokai TALBO
メタリックボディの個性派モデル。
Fender Jaguar
本家フェンダー製も使用。オレンジミラーガードモデルは市販化。
Gibson
Les Paul Junior / Custom
ES-335
Flying V
幅広いジャンルでの使用実績あり。
アンプ
Marshall JCM800 / JCM900
クラシックなマーシャルサウンドを軸に使用。
Mesa/Boogie
DC-5(50Wヘッド)
Mark I ヘッド
Stereo運用(ディレイ/EQを振り分け)。
Peavey 5150 II(後年のライブラック画像より確認)
Mesa/Boogie キャビネット
4×12 スピーカー、SM57/D112等でマイキング。
エフェクター / ラック機材
ラック系
Digitech IVL PitchRider 7000 MkII(ギターシンセ/MIDI変換)
KORG ギターシンセ(MIR)
Yamaha SPXシリーズ(マルチエフェクター)
Yamaha EQ
Maxon EPP400 / DMD2000 / Harmonics Delay
BBE Sonic Maximizer
Rocktron Intellifex
Eventide H3000 / Eclipse(後年ラックに確認)
ISP Decimator ProRack G(ノイズリダクション)
Free The Tone Custom Routing/Switcher(近年ライブ写真より)
コンパクトペダル
Electro-Harmonix Big Muff
Pro Co Rat / Turbo Rat
BOSS GE-7 ×2(EQ/ブースター用途)
BOSS Dimension(コーラス)
DigiTech Whammy(ライブボード写真より)
Expressionペダル(Volume/Control用途)
Red Panda Bit Mixer / Bit Wrangler(近年確認)
備考
Alexander Super Neo-Matic
Fernandesギターに内蔵されたデジタルタイムモジュレーター。今井寿の象徴的な飛び道具。
ギターシンセ活用
RolandやKORGのギターシンセを導入し、鐘の音やピアノ音色などを楽曲で使用。
まいまいモデルは特に象徴的で、赤・白・グレー・ダブルネック・フレットレスなど多彩なバリエーションが存在。
ライブラック(近年の写真)では、Free The Toneのループスイッチャーや最新ラックシステムが組まれており、複雑な音色切替を実現している。
✅ まとめ
今井寿さんは「ギターそのものの音を出す気はない」と言われるほど、独創的な改造ギターとラック/ペダルエフェクトを駆使して唯一無二のサウンドを築き上げています。
使用機材はFernandesシグネイチャー+Mesa/BoogieやMarshallアンプ+豊富なラック/コンパクトエフェクターが基本構成で、時代ごとにシステムが大きく変遷しています。
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