始めに(特徴紹介)
the GazettE(ガゼット)のギタリスト・麗(うるは)は、V系シーンを代表するモダンかつ攻撃的なサウンドを構築してきたギタリストです。彼の音作りの特徴は、激しいヘヴィリフと透明感あるクリーントーンを自在に操る幅広さにあります。楽曲によっては繊細なアルペジオや幻想的な空間系を組み合わせ、ライブでは圧倒的な音圧と存在感でファンを魅了してきました。
代表的なサウンドの例を挙げると、「FILTH IN THE BEAUTY」の重厚なリフではMESA/Boogieのハイゲインアンプを駆使し、ESPシグネチャーモデルの「HELLION」シリーズでダウンチューニングを活かした鋭い音圧を展開。また「Cassis」や「紅蓮」ではアコースティックギターを取り入れ、深い情緒を持ったトーンを奏でています。これらの幅広い音色の切り替えを、アンプ・エフェクター・ギターの緻密なセッティングによって実現しているのが麗の大きな特徴です。
また、LUNA SEAのSUGIZOから影響を受けてギターを始めたことも有名で、その影響は空間系エフェクトの使い方や旋律的なリードプレイにも色濃く現れています。鋭さと浮遊感を併せ持つ独特のサウンドメイクは、V系のみならず幅広いギタリストに研究され続けています。
この記事では、麗(the GazettE)の機材構成を、アンプ、ギター、エフェクターに分けて詳細に解説し、さらに音作りの具体的なセッティングや再現のポイントについても触れていきます。ファンはもちろん、実際に音を近づけたいギタリストにとっても参考になる内容を目指します。
以下のリンクから、the GazettEの公式MVを検索して、実際の音を耳で確かめながら読み進めることをおすすめします。
使用アンプ一覧と特徴【the GazettE・麗】
麗(うるは)のサウンドの基盤を支えているのは、多彩なアンプヘッドとキャビネットの組み合わせです。the GazettEの楽曲はヘヴィでモダンなリフからクリーンで繊細なアルペジオまで幅広いため、アンプの選択肢も豊富で、シーンに応じて使い分けが行われています。
メインのハイゲインアンプとして長年愛用されているのがMESA/Boogie TRIPLE RECTIFIERです。150wの大出力と圧倒的な歪みの量を誇り、V系特有のヘヴィリフやブレイクダウンに最適なサウンドを実現。ライブでの存在感ある轟音は、このアンプに由来すると言っても過言ではありません。
一方で、クリーントーンやクランチサウンドにおいては、Fender Twin Reverbが活躍しています。クリーン特化アンプとして歴史的に有名で、深いリバーブ感と煌びやかな高音域はバラードやインタールードのアルペジオに欠かせない存在です。
さらにモダンなハイゲイン・アンプとして、Diezel Herbertを使用。こちらはヨーロッパ系メタルバンドでも人気の高いモデルで、低音の締まりと中域の存在感が特徴。MESAに比べてよりタイトで現代的な音像を狙う際に導入されています。
また、麗はスタジオやライブにおいて柔軟に音を作るために、CUSTOM AUDIO AMPLIFIERS OD-100も採用してきました。John Suhrが設計したモデルで、モジュラー式のクリーンからハイゲインまで対応可能な万能機種です。エフェクターとの相性も良く、複雑なサウンドデザインを必要とする麗のスタイルにマッチしています。
加えて、独自性の強いアンプとしてKoch Supernova 120や、ブティックアンプブランドである÷13(Divided by 13)も使用。特に÷13 LDW17/39やRSA 23は、真空管特性を活かした奥行きのあるトーンが魅力で、単なるハイゲイン一辺倒ではない彼のサウンドの幅を支えています。
キャビネットについても、VHTやBASSONといったハイパワー対応モデルを中心に使用。低音の量感とレンジの広さを活かし、ドロップチューニング時でも音の芯を失わないセッティングが組まれているようです。
このように、麗はアンプ1台に依存するのではなく、楽曲のコンセプトやツアーごとの音響環境に応じて複数のアンプを切り替えています。その結果、the GazettEの幅広いサウンドスケープを表現できていると考えられます。確定情報として確認できるのはMESA/BoogieやDiezelを中心とした構成ですが、ブティック系アンプの導入や時期ごとの使い分けは、あくまで推定される部分も含まれていると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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MESA BOOGIE TRIPLE RECTIFIER | MESA/Boogie | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | 150wのハイゲイン仕様。メインアンプとして長期使用。 |
Fender Twin Reverb | Fender | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | クリーン・クランチトーン用。バラードでの使用多数。 |
CUSTOM AUDIO AMPLIFIERS OD-100 | CAA / John Suhr | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | クリーン〜ハイゲインまで幅広く対応する万能アンプ。 |
Diezel Herbert | Diezel | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | モダンハイゲインアンプ。低音域のタイトさが特徴。 |
Koch Supernova 120 | Koch | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | 5チャンネル仕様。幅広いジャンル対応。 |
÷13 LDW17/39 | Divided by 13 | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | EL34管仕様。奥行きのあるクランチ・リードに使用。 |
÷13 RSA 23 | Divided by 13 | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | KT88管仕様。力強くクリアな中低域を持つ。 |
キャビネット各種(VHT/BASSON/Koch/÷13) | 各社 | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ハイパワー対応モデルを使用。低音の輪郭を強調。 |
使用ギターの種類と特徴【the GazettE・麗】
麗(うるは)のサウンドを形作る最大の要素は、彼のために設計されたESPのシグネチャーモデル「HELLION」シリーズにあります。これらのギターは見た目の迫力だけでなく、ダウンチューニングでのリフワークやメロディックなリードを支えるために最適化されており、the GazettEの楽曲ごとにチューニングや仕様を細かく使い分けています。
まず最も有名なのがESP U-01 “HELLION”シリーズです。#1は全弦1音下げチューニング専用に設定され、フロントにはサスティナードライバーを搭載。これにより、単音リードが無限に伸びるような持続音を実現し、壮大なソロやアルペジオで活躍しています。#2はレギュラーチューニング用のメインギターで、汎用性の高さが魅力です。
さらに進化版のESP U-02 “HELLION-II”は、ウィルキンソンブリッジやフロイドローズ搭載モデル、ホワイトフィニッシュ仕様など、さまざまなバリエーションが存在します。ドロップCやドロップBといったヘヴィチューニング専用モデルも用意され、特に「666mmスケール仕様」や「EX-LONGスケールモデル」は低音弦のテンションを確保するために導入されています。ヘヴィなリフを多用する麗のスタイルにとって、このスケールの長さは必須と言えるでしょう。
また、麗のキャリア初期から中期にかけてはESP HORIZONシリーズも多用されてきました。特にHORIZON-FRは彼の通算2本目のギターとして有名で、全弦1音下げチューニングでのアーミング奏法に使用されていました。ドロップBやドロップC用のHORIZON-CTMやSSH配列モデルもあり、幅広いジャンルをカバーしています。
その他のESPモデルでは、MA-480CTMやM-II DX、さらには茶色や青色のPOTBELLYシリーズもステージで確認されています。特にPOTBELLYはレスポール的な太い音像を持ちつつ、麗らしいモダンなプレイに適応するギターとして活躍しました。
シグネチャー以外にも、EDWARDSブランドのシグネチャーモデル(E-U-138-HL1やE-U-HL2各色)も流通しており、ファンが手にしやすいモデルとして人気を集めています。
アコースティックにおいては、Gibson J-45(1965年製)が有名です。ピックアップを搭載し、ライブでも使用可能に改造されています。さらに、ALVAREZ YAIRI WY1 URUHA CUSTOMやMartin HD-28Vなども使い分け、アコースティック編成の楽曲でその存在感を発揮しています。
このように、麗のギター選びは「チューニング別」「音楽的役割別」に非常に体系化されており、同じ曲でもライブバージョンとレコーディングバージョンで異なるギターを使用することも多々あります。シグネチャーモデルを中心としながらも、時代ごとに進化を遂げてきたギター群によって、the GazettEの独自の重厚サウンドが完成していると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | ギターの種類 | 備考 |
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ESP U-01 “HELLION” #1 | ESP | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | エレキギター | 全弦1音下げ用。サスティナードライバー搭載。 |
ESP U-01 “HELLION” #2 | ESP | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | エレキギター | レギュラーチューニング用メイン。 |
ESP U-02 “HELLION-II” WH #1 | ESP | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | エレキギター | ホワイト仕様。ドロップC専用。 |
ESP U-02 “HELLION-II”-FR #1 | ESP | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | エレキギター | ドロップB仕様。24フレット、ロングスケール。 |
ESP HORIZON-FR | ESP | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | エレキギター | 通算2本目の愛機。全弦1音下げ用。 |
ESP POTBELLY(青/茶) | ESP | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | エレキギター | レギュラー/全弦1音下げ用。太く温かいトーン。 |
Gibson J-45(1965年製) | Gibson | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | アコースティックギター | ピックアップ搭載でライブ使用可能。 |
ALVAREZ YAIRI WY1 URUHA CUSTOM | ALVAREZ YAIRI | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | アコースティックギター | フィッシュマンPU搭載。カスタム仕様。 |
Martin HD-28V | Martin | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | アコースティックギター | 繊細なトーンでスタジオ/ライブ両用。 |
使用エフェクターとボード構成【the GazettE・麗】
麗(うるは)の音作りを支えるもう一つの重要な要素が、膨大かつ緻密に組まれたエフェクターボードです。彼のサウンドは「ハイゲイン+空間系」の組み合わせが基本軸であり、重厚なリフと幻想的なアルペジオをスイッチ一つで行き来するために、多数のペダルとスイッチャーを駆使しています。
ドライブ系では伝説のオーバードライブKLON CENTAURや、より荒々しいディストーションPro Co The Ratを導入。これらをアンプの歪みと組み合わせ、曲ごとに求められるニュアンスを付与しています。特にKLONはブースター的な用途で、粒立ちを際立たせる場面で効果を発揮します。
空間系の中心はEventide TimeFactorやt.c.electronic G-FORCE。TimeFactorは多機能ディレイとしてライブでのリードパートを彩り、G-FORCEはマルチ空間系としてリバーブやモジュレーションを一括管理しています。麗の浮遊感あるリードはこれらのエフェクトの組み合わせにより実現されています。
また、コンプレッサーとしてはMXR M102 Dynacompを導入し、クリーンアルペジオに均一感を与えています。さらにピッチシフターDigiTech Whammyを用いた大胆な音程変化も特徴的で、ライブではソロにおける迫力を増幅させています。
ワウペダルに関しても複数使用が確認されており、Morley Bad Horsie(Steve Vaiシグネチャー)やHUMANGEAR Real McCoy Customといった個性的なモデルを場面によって使い分け。ワウの選択によってトーンキャラクターを自在に変化させています。
さらに、マルチエフェクターLine6 Helixも導入しており、従来の単体ペダルでは対応しにくい特殊エフェクトやシミュレーション的用途で活用していると考えられます。
これら多数のエフェクターをまとめ上げるために、スイッチングシステムとしてRJM MasterMindやCUSTOM AUDIO ELECTRONICSのフットコントローラーを使用。曲ごとの音色変化を瞬時に切り替えることで、ライブでの再現性を高めています。
麗のエフェクトシステムは「単なる歪み+空間系」ではなく、複雑な切り替えとニュアンスの積み重ねで構築されています。時期によって使用モデルの変更や追加が確認されていますが、基本的な構成は常に「歪みの粒立ち」「空間系による広がり」「演奏時のコントロール性」を重視していると想定されます。
機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | エフェクターの種類 | 備考 |
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KLON CENTAUR | KLON | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | オーバードライブ | 伝説のオーバードライブ。ブースト用途で使用。 |
Pro Co The Rat | Pro Co | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ディストーション | 荒々しいディストーションでリフを強化。 |
Eventide TimeFactor | Eventide | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ディレイ | 多機能ディレイ。リードや空間演出に必須。 |
MXR M102 Dynacomp | Dunlop / MXR | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | コンプレッサー | クリーンアルペジオ時に均一感を追加。 |
DigiTech Whammy | DigiTech | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ピッチシフター | 大胆な音程変化でソロを演出。 |
ERNIEBALL Volume Pedal | Ernie Ball | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ボリュームペダル | 音量調整やフェードインアウトに使用。 |
Morley Bad Horsie | Morley | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ワウペダル | Vaiモデル。激しいカッティングで使用。 |
HUMANGEAR Real McCoy Custom | HUMANGEAR | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ワウペダル | 独自のトーンカーブでニュアンスを追加。 |
Line6 Helix | Line6 | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ギター用マルチエフェクター | 特殊エフェクトやアンプシミュ用途。 |
t.c.electronic G-FORCE | t.c.electronic | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | 空間系マルチエフェクター | ディレイ・リバーブ・モジュレーションを統合管理。 |
RJM MasterMind | RJM Music | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | スイッチングシステム | ボード全体を制御するフットスイッチャー。 |
CUSTOM AUDIO ELECTRONICS フットコントローラー | C.A.E | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | スイッチングシステム | 多チャンネルの切り替えを即座に行う。 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【the GazettE・麗】
麗(うるは)の音作りは「ヘヴィでありながら抜けるリフ」「浮遊感を伴うリード」「透明感あるクリーン」という三本柱に基づいています。これを実現するために、アンプのゲイン設定、EQ、さらにはミックス段階での調整が非常に重要です。以下では、実際のライブや音源から推測されるセッティング例を中心に解説します。
まずハイゲインサウンドに関しては、MESA/Boogie TRIPLE RECTIFIERやDiezel Herbertを基盤にした設定が多いと考えられます。ゲインは高めに設定しながらも、ブーミーにならないように低域は若干カット。中域はやや抑えめですが完全に削らず、ギターの存在感を保ちつつボーカルやベースの帯域を邪魔しないようにしています。高域はプレゼンスを含めてしっかり持ち上げ、アタック感を強調。これにより、ドロップチューニングで低音弦を使ったリフでも埋もれない音抜けを確保しています。
クリーントーンでは、Fender Twin Reverbを使用するケースが多く、EQはローを控えめ、ミッドをフラット〜やや強調、ハイを上げる傾向があります。アルペジオにリバーブやディレイを加える際、低域が多すぎると音が濁るため、エンジニアリング段階でハイパスフィルターを適用していると想定されます。特に「Cassis」「紅蓮」のような楽曲では、繊細なアルペジオを浮かび上がらせるためにEQと空間系のバランスが緻密に管理されています。
リードトーンに関しては、サスティナードライバー搭載のESP U-01 “HELLION”を使い、持続音を活かしたソロを展開。アンプのミドルを少し上げ、ディレイ(Eventide TimeFactor)をリズムにシンクロさせることで、立体感を持たせています。ライブではPA段階でリードの音量を+1〜2dBほど上げ、ソロが埋もれないよう調整されていることが多いと考えられます。
EQの具体例を挙げると、ハイゲインセッティングの場合は以下のようになります:
- Bass(低域):4〜5(過度に上げずタイトに)
- Middle(中域):3〜4(抑え気味だが完全にはカットしない)
- Treble(高域):6〜7(音抜け重視)
- Presence(プレゼンス):6前後(アタック感を強調)
ミックス段階では、ギターは左右にハードパンされることが多く、葵のギターと対比させて音の厚みを出しています。麗のギターはやや左寄り(L70〜80%)に定位されることが多く、反対側に葵のギターを配置してステレオ感を演出。両ギターの帯域が被りすぎないように、EQで微調整されていることが伺えます。
さらに、ライブではステージ上の環境音に左右されるため、エフェクターの出力レベルやアンプのゲインをPAオペレーターと綿密に調整。特にリバーブやディレイのかかり具合は会場の広さによって調整されるケースが多いと想定されます。スタジオ音源ではディレイタイムがしっかり同期されていますが、ライブでは空間の響きに合わせてディレイを浅めにするなどの工夫が確認されています。
このように麗の音作りは、単なる機材の組み合わせではなく、EQとミックス処理を含めた総合的な設計で完成されています。結果として「重厚でありながら埋もれない」「幻想的でありながら芯のある」独自のサウンドが生まれていると考えられます。なお、具体的な数値はあくまで推定であり、実際のレコーディングやライブでは状況に応じて細かく変動していると想定されます。
比較的安価に音を近づける機材【the GazettE・麗】
麗(うるは)の音作りはESPのシグネチャーモデルやMESA/Boogie TRIPLE RECTIFIERといった高額機材に支えられています。しかし、すべてを同じ環境で揃えるのは現実的ではありません。ここでは、予算10万円以下で入手可能な市販機材を使い、麗のサウンドに近づけるための代替案を紹介します。特に初心者〜中級者が自宅練習や小規模ライブで「ガゼット風サウンド」を体感できることを目標に選定しました。
まずアンプについて、TRIPLE RECTIFIERのようなハイゲインと音圧を再現するなら、BOSS Katanaシリーズが有力候補です。マルチチャンネル仕様で、ハイゲインモードを選べば麗のような分厚いディストーションが得られます。加えてUSB録音やヘッドフォン出力も備えており、宅録環境にも適しています。音圧こそ本家には劣りますが、EQ調整次第で十分に近い質感を得られます。
歪みペダルでは、BOSS DS-1XやMXR Super Badass Distortionなど、モダンな歪みを持つモデルがオススメです。DS-1Xは従来のDS-1に比べ低域が引き締まっており、ダウンチューニングでも音が潰れにくい点が特徴。MXRはハイゲイン寄りで、リード時の伸びやかさが麗のソロに近いニュアンスを演出します。
空間系では、NUX Atlantic Delay & ReverbやBOSS DD-200が実用的です。特にNUX Atlanticはリバーブとディレイを同時に扱え、ガゼットの幻想的なアルペジオに最適。BOSS DD-200はタップテンポで曲に同期させやすく、麗がEventide TimeFactorで行っているような空間演出に手軽に近づけます。
クリーンの補強にはBOSS CS-3 コンプレッサーが効果的。MXR Dynacompと比べて低価格で入手しやすく、アルペジオの粒立ちを均一にできます。特に「Cassis」などのクリーン曲を演奏する際に重宝します。
ワウペダルでは、VOX V847やMorley Classic Wahが入門向けです。麗が実際に使うBad HorsieやReal McCoy Customは高価ですが、VOX系のワウでも十分にニュアンスを再現できます。特にソロやブレイクでのアクセントに活躍します。
総合的に見ると、マルチエフェクターを導入するのも一つの手です。BOSS GT-1000COREやLine6 HX Stompは、アンプシミュレーターと空間系を内蔵し、シンプルなセットで「ガゼット風サウンド」を網羅できます。宅録や小規模ライブならこれ1台で十分再現可能です。
もちろん本家と同じ音圧や迫力を100%再現するのは難しいですが、これらの機材を組み合わせれば「重厚なリフ」「浮遊感あるリード」「煌びやかなクリーン」という麗の音作りの本質に近づけます。特にアンプシミュレーター系マルチを中心に据えることで、予算を抑えつつ幅広い音作りが可能になります。
種類 | 機材名 | メーカー | Amazon最安値URL | アーティスト | ギタリスト | 備考 |
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アンプ | BOSS Katana-100 MkII | BOSS | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ハイゲインチャンネルでTRIPLE RECTIFIER風の歪みを再現可能。 |
ディストーション | BOSS DS-1X | BOSS | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | 低域が潰れにくく、モダンなリフ向け。 |
ディレイ/リバーブ | NUX Atlantic Delay & Reverb | NUX | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | 幻想的なアルペジオを再現できる多機能ペダル。 |
コンプレッサー | BOSS CS-3 | BOSS | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | クリーンアルペジオの粒立ちを均一化。 |
ワウペダル | VOX V847 Wah | VOX | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | ソロのアクセントに。Bad Horsieの代替入門機。 |
マルチエフェクター | Line6 HX Stomp | Line6 | Amazonで探す | the GazettE | 麗 | アンプシミュ+空間系を網羅。コスパ最高。 |
総括まとめ【the GazettE・麗】

麗(うるは)の音作りは、単なるハイゲインギターサウンドではなく、「低音の迫力と空間的な広がり」を両立させる独自のアプローチにあります。the GazettEの楽曲はリフ主体のヘヴィネスと、リードやクリーンでのメロディアスな展開が共存しており、その二面性を表現するために、ESPシグネチャーモデル「HELLION」シリーズやMESA/Boogie、Diezelといった多彩なアンプ群、さらにEventideやt.c.electronicなどの高品位エフェクトが駆使されています。
ポイントは、単に機材を揃えることではなく、楽曲の場面ごとに適した音色を瞬時に切り替えるシステム構築です。スイッチャーやフットコントローラーを用いて複雑な音色変化を実現している点は、麗の音作りの核とも言えます。重厚なリフパートではタイトな低音を保ちながら、リードでは持続的かつ幻想的なサウンドにシフトする。この音の「レンジの広さ」が彼の魅力を支えています。
また、スタジオ音源とライブでの音作りにも違いがあり、ライブでは会場の響きを考慮してリバーブやディレイの深さを調整。スタジオ音源ではステレオ定位やEQ処理によって、葵とのツインギターがよりクリアに分離されています。こうしたPAやエンジニアリング面での工夫も、彼のサウンドを特徴づける重要な要素です。
これから麗の音を再現したい人にとって重要なのは、必ずしも同じ高額機材を用意することではなく、「歪みの質感」「空間系の使い方」「曲に応じた音色切り替え」を意識することです。比較的安価なBOSSやLine6のマルチエフェクターを用いれば、その片鱗を体感することができ、演奏する上でのモチベーションも高まるでしょう。
最終的に麗の音作りの本質とは、「攻撃性と繊細さを併せ持つ二面性の表現」にあります。重厚なギターリフでバンド全体を牽引しつつ、クリーンやリードで楽曲に情感を与える。その両立がthe GazettEサウンドの柱であり、多くのファンを魅了してやまない理由です。自宅練習やバンド活動で音作りを研究する際には、この二面性を意識しながら機材を選び、EQやエフェクトを調整することが、麗サウンドに近づくための最短ルートになると考えられます。
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下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!
エレキギター
ESPシグネチャーモデル
ESP U-01 “HELLION” #1 – 全弦1音下げチューニング用、フロントにサスティナードライバー搭載
ESP U-01 “HELLION” #2 – レギュラーチューニング用メイン
ESP U-01 “HELLION” Modified – MA-480CTMベース、ピックアップ交換履歴あり
ESP U-02 “HELLION-II” – アームレスバージョン、ウィルキンソンブリッジ
ESP U-02 “HELLION-II” WH – ホワイトカラー、ハードメイプルトップ
ESP U-02 “HELLION-II” WH #1 – ドロップCチューニング用
ESP U-02 “HELLION-II” WH #2 – ウィルキンソンブリッジ仕様
ESP U-02 “HELLION-II”-FR #1 – ドロップBチューニング用、24フレット、ロングスケール
ESP U-02 “HELLION-II”-FR #2 – 全弦1音下げ+アーミング用
ESP U-02 “HELLION-II” 666 – ロングスケール(666mm)仕様
ESP U-02 “HELLION-II” EX-LONG – ドロップAチューニング用、エキストラロングスケール
ESP Proto-type “HELLION” EX LONG – 666mmスケール、ドロップBチューニング用
ESP HORIZONシリーズ
ESP HORIZON-SSH – ドロップCチューニング+アーム用、SSH配列
ESP HORIZON-FR – 彼の通算2本目のギター、全弦1音下げ+アーム用
ESP HORIZON-CTM – ドロップBチューニング+アーム用
その他ESP
ESP MA-480CTM – ドロップBチューニング用(アーム使用曲)
ESP M-II DX – 黒い2ハム仕様、現在はレギュラーサブ
ESP POTBELLY(茶色)- 全弦1音下げチューニング用
ESP POTBELLY(青)- レギュラーチューニング用
EDWARDS
E-U-138-HL1 (Black)
E-U-HL2 (See Thru Black Sunburst)
E-U-HL2 (Malachite Green)
アコースティックギター
Gibson J-45 – 1965年製、ピックアップ搭載でライブ使用可能
ALVAREZ YAIRI WY1 URUHA CUSTOM – フィッシュマンピエゾPU搭載
Martin HD-28V
アンプ
MESA BOOGIE TRIPLE RECTIFIER – 150w高出力アンプヘッド
Fender Twin Reverb – 定番クリーンアンプ
CUSTOM AUDIO AMPLIFIERS OD-100 – John Suhr氏デザイン
Diezel Herbert – モダンハイゲインアンプ
Koch Supernova 120 – 5チャンネル仕様
÷13 (Divided by 13) LDW17/39 – EL34パワー管
÷13 RSA 23 – KT88パワー管
キャビネット
VHT
BASSON
Koch
÷13
エフェクター
KLON CENTAUR – 伝説のオーバードライブ
Pro Co The Rat – ディストーション
Eventide TimeFactor – 多機能ディレイ
MXR M102 Dynacomp – コンプレッサー
DigiTech Whammy – ピッチシフター
ERNIEBALL VOLUME PEDAL – ボリュームペダル
Morley Bad Horsie – Steve Vaiシグネチャーワウ
Line6 Helix – マルチエフェクター
HUMANGEAR Real McCoy Custom – ワウペダル
t.c.electronic G-FORCE – マルチエフェクター
コントローラー
RJM MasterMind – フットスイッチ
CUSTOM AUDIO ELECTRONICS – フットコントローラー
t.c.electronic – フットコントローラー
備考
LUNA SEAのSUGIZOに影響を受けてギター開始
ドロップチューニング用ギターはロングスケール(666mm)採用
主なピックアップ:サスティナードライバー、DiMarzio Breed、DiMarzio Evolution、Seymour Duncan各種
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