【谷口鮪】KANA-BOON風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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始めに(特徴紹介)

KANA-BOONのフロントマンでありギタリストの谷口鮪は、力強くも繊細なギタープレイで多くのファンを魅了しています。彼のサウンドは、オルタナティブ・ロックや邦ロックらしい直線的なリフと、メロディアスでエモーショナルなフレーズを両立させている点が特徴です。

代表曲「ないものねだり」や「シルエット」では、疾走感のあるバッキングと切れ味の良いカッティングが印象的で、谷口鮪の音作りが楽曲全体のエネルギーを支えています。特に、歪みを強調しすぎないナチュラルなオーバードライブと、アンプ直系に近いシンプルなトーン作りが、KANA-BOON特有のサウンドに直結しているといえるでしょう。

また、ライブにおけるプレイスタイルはアグレッシブでありながらも、メロディの歌心を大切にしており、ギターボーカルとしてバンドの表情を決定づけています。ギブソンのレスポール・ジュニアやES-335を中心に、フェンダー・テレキャスターなども場面によって使い分け、幅広いサウンドレンジを実現している点も見逃せません。

特にアンプはマーシャル系を愛用し、JCM900やJVM410Hなど定番のモデルを選ぶことで、王道ロックサウンドを基盤にしながら、自身の個性を表現しています。エフェクターに関してもSD-1やTS-9といったクラシックなオーバードライブを中心に据えるなど、堅実かつ音楽的にバランスの良い構成を心がけているのが特徴です。

こうした音作りは、シンプルながらも「一聴してKANA-BOONだとわかる音」を作り出しており、邦ロックシーンにおいて確固たる存在感を放っています。

谷口鮪のギターサウンドを分析していくことで、シンプルかつ王道な機材を使いながらも独自の音を生み出す工夫が見えてくるはずです。以下のセクションで、使用アンプ、ギター、エフェクター、そして具体的な音作りのポイントを詳しく解説していきます。

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使用アンプ一覧と特徴【KANA-BOON・谷口鮪】

谷口鮪のサウンドの基盤を支えるのは、やはり王道のマーシャル系アンプです。彼の使用が確認されているのは「JCM900」「JVM410H」「JCM2000」といったモデルで、いずれもロックギタリスト御用達の信頼性あるアンプです。特に、KANA-BOONのライブやレコーディングで多く目撃されているのがJCM900です。

Marshall JCM900は、1990年代に数多くのバンドが愛用したモデルで、歪みの粒立ちが粗めでありながらも抜けが良いのが特徴です。谷口鮪もライブでこのモデルを多用し、疾走感のあるバッキングや「シルエット」のようなエネルギッシュな楽曲で、その直線的なドライブ感を活かしています。ナチュラルな歪みに、SD-1やTS-9を組み合わせることで、さらに中域に押し出し感のあるサウンドを作り出していると考えられます。

一方で、Marshall JVM410Hは4チャンネル仕様という多彩な音作りが可能なモデルです。クリーントーンからハイゲインまで幅広く対応でき、セットリストによって柔軟に使い分けることができます。谷口鮪が多様なサウンドレンジを求めるシーン、特にバラード調や中域を強調したサウンドが必要な楽曲で活躍していると推測されます。

さらに、レコーディングにおいてはMarshall JCM2000が使用されていることも確認されています。こちらは2000年代以降の定番モデルで、よりモダンなゲイン感と安定したサウンドが特徴です。録音現場では粒立ちの良さや音の分離感が求められるため、JCM2000のような扱いやすいモデルを選んでいるのは理にかなっていると言えるでしょう。

こうしたアンプ選びから見えてくるのは、「ライブでは荒々しい勢いを持ったJCM900」「幅広さと表現力が求められる場面ではJVM410H」「レコーディングでは安定感のあるJCM2000」というように、状況に応じてマーシャルの中でも異なるモデルを使い分けていることです。いずれにしても共通しているのは、マーシャルらしい中域の押し出しとロックの王道感を前面に押し出すこと。これが谷口鮪のギターサウンドの「芯」を形成しているといえるでしょう。

なお、時期によってはフェスなどでレンタルアンプを使用している可能性もありますが、写真や映像で確認できる範囲では、上記の3機種が主な構成であると想定されます。

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Marshall JCM900MarshallAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪ライブでの定番使用。荒々しいドライブ感が特徴。
Marshall JVM410HMarshallAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪4チャンネル仕様で幅広いサウンドを実現。バラードなどで活用。
Marshall JCM2000MarshallAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪レコーディングで使用。分離感の良さと安定感が強み。

使用ギターの種類と特徴【KANA-BOON・谷口鮪】

a close-up of a person's eye

谷口鮪が音作りにおいて最もこだわりを見せるのがギターの選択です。彼のメインギターとされるのは、改造を施した「Gibson Les Paul Junior Double Cut」で、2008年に入手したモデルです。通常はシングルP-90ピックアップを1基搭載しているシンプルな仕様ですが、谷口はこれを3基に増設するという大胆な改造を施しています。この改造によって、レスポール・ジュニア本来の荒々しい鳴りに加えて、幅広いトーンバリエーションが可能になり、ライブやPVでのメイン使用に耐えうる独自のギターに仕上がっています。

「ないものねだり」や「シルエット」などの代表曲で聴ける、直線的なバッキングとメロディを兼ね備えたトーンは、このレスポール・ジュニアの存在が大きいと考えられます。P-90特有の中域の太さが、バンドサウンドの中でもしっかりと抜ける要因となっており、シンプルながら力強いギターサウンドを生み出しているのです。

一方で、Gibson ES-335も彼の使用ギターとして確認されています。ホロウ構造特有のエアー感を持つサウンドで、よりジャジーで温かみのあるトーンが必要な場面に対応。特に『anger in the mind』のPVではこのES-335を使用しており、KANA-BOONの持つオルタナティブな側面を強調するサウンドに貢献しています。

さらに、Fender Telecasterもサブとして登場します。フェンダーならではのブライトな高域と、エッジの効いたカッティングサウンドは、楽曲の中でアンサンブルにキレを与える役割を担っています。レコーディングや一部ライブで使用されており、レスポール系の図太いサウンドとは対照的に、バンドサウンド全体のバランスを調整する上で大きな役割を果たしています。

このように、谷口鮪は場面によって「メインの荒々しいレスポール・ジュニア」「温かみを持つES-335」「キレのあるテレキャスター」といった使い分けを行うことで、KANA-BOONの楽曲の多彩な表情を演出しています。音作りの根本にあるのは「シンプルで王道なギターを使いながら、自分らしいアレンジを加える」ことだと言えるでしょう。

確定情報としては上記の3本が中心ですが、時期によって他のモデルを試用していた可能性もあり、今後の活動でも新しいギターが導入されるかもしれません。ただし、少なくとも現時点での彼のサウンドの核は、レスポール・ジュニアにあると想定されます。

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Gibson Les Paul Junior Double Cut(改造品)GibsonAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪ソリッド2008年入手。P-90を3基に増設した改造仕様。メイン使用。
Gibson ES-335GibsonAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪セミアコースティック『anger in the mind』PVで使用。温かみとエアー感が特徴。
Fender TelecasterFenderAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪ソリッドレコーディングや一部ライブで使用。カッティングに適した明るいトーン。

使用エフェクターとボード構成【KANA-BOON・谷口鮪】

谷口鮪のエフェクターボードは、シンプルながらも確実に必要な音を作り出せる構成になっています。彼のサウンドの基盤はアンプ直系に近いストレートな音作りであり、その上でオーバードライブやディレイなど最低限のエフェクトを組み合わせることによって、楽曲ごとのニュアンスを加えています。

まず、歪みの要となるのがBOSS SD-1 SUPER OverDriveです。SD-1はナチュラルでマイルドな歪みを特徴とし、谷口はTONEを上げ気味にして高域を強調する設定を好んでいると言われています。この設定によって、バンドサウンドの中でもギターが埋もれずに抜けてくる効果が得られます。

また、高校時代から愛用しているとされるIbanez TS-9 Tube Screamerも重要な存在です。TS-9は中域に独特の押し出し感を持ち、ハイゲインアンプをさらにブーストする用途としても、単体で軽めのドライブサウンドを作る用途としても活躍します。谷口のリードフレーズやソロでの粘りのあるトーンは、このTS-9が支えていると考えられます。

空間系では、BOSS DD-6およびBOSS DD-7といったデジタルディレイを使用しています。特にDD-6はAイン→Bアウトのステレオ接続で使用しており、空間的な広がりを演出。DD-7ではロングディレイにも対応し、楽曲に広がりを持たせる場面で使用されます。こうしたディレイの使い分けは、ライブやレコーディングにおいて音の厚みを増すために非常に効果的です。

さらに、正確なチューニングを可能にするKORG Pitchblackがペダルチューナーとして常時セットされており、ライブでも安定した演奏を支えています。また、電源供給にはGuyatone AC-10を使用。コンパクトでありながら複数のエフェクターを安定して駆動できるため、シンプルなボード構成において欠かせない存在です。

このように谷口鮪のエフェクターボードは、「歪みを作るオーバードライブ」「音に厚みを加えるディレイ」「実用的なチューナーとパワーサプライ」という極めてシンプルな構成でありながら、その組み合わせとアンプとの相性によって、彼ならではのサウンドを形成しています。時期によって細かい入れ替えはあると想定されますが、基本的な構成は大きく変わらず、長年愛用している機材が多い点も特徴的です。

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BOSS SD-1 SUPER OverDriveBOSSAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪オーバードライブTONEを上げて高域を強調。メインの歪み作りに使用。
Ibanez TS-9 Tube ScreamerIbanezAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪オーバードライブ高校時代から愛用。ブースター兼リード用に活躍。
BOSS DD-6BOSSAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪ディレイデジタルディレイ。Aイン→Bアウト接続で広がりを演出。
BOSS DD-7BOSSAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪ディレイロングディレイ対応。楽曲に奥行きを持たせる。
KORG PitchblackKORGAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪チューナー高精度(±0.1セント)のペダルチューナー。ライブで安定。
Guyatone AC-10GuyatoneAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪パワーサプライコンパクトで安定性のあるパワーサプライ。小規模ボードに最適。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【KANA-BOON・谷口鮪】

a close up of a guitar neck and strings

谷口鮪の音作りは、一見シンプルな機材構成でありながらも、アンプのセッティングやエフェクターの組み合わせ方に工夫が凝らされています。基本はMarshallアンプの歪み+BOSS SD-1やIbanez TS-9によるブーストという王道の構成ですが、ポイントは「過度に歪ませず、ギターのアタック感を活かす」という点です。

まずアンプのセッティングについて。ライブでのメイン使用が確認されているJCM900では、ゲインを過度に上げず、5〜6程度で抑えることが多いと考えられます。トレブルはやや高め(6〜7)、ミドルはしっかり(6前後)、ベースは抑え気味(4〜5)に設定し、中域を軸にしたサウンドバランスを取っている可能性が高いです。この設定によって、バンド全体の中でもギターが埋もれず、リフやカッティングが前面に出る効果があります。

SD-1やTS-9の使い方は、単なる歪みペダルというよりも「アンプの歪みを押し出すブースター」として活用している点が特徴です。特にTS-9は中域を持ち上げる性質があり、リード時にスイッチを入れることでサスティーンを伸ばし、ソロでの存在感を際立たせています。逆にSD-1はナチュラルな歪みで、リズムギターの厚みを増す役割を果たしています。

ディレイ(DD-6、DD-7)は楽曲ごとに使い分けられており、特に「シルエット」のように疾走感のある楽曲ではショートディレイで音に厚みを加え、「anger in the mind」のような空間的な広がりが必要な楽曲ではロングディレイを使用していると想定されます。Aイン→Bアウトのステレオ接続を使うことで、左右に広がる立体的なギターサウンドを作り出しているのも特徴です。

ミックスの段階では、ギターを左右にパンニングして厚みを作りつつ、谷口のボーカルが前面に出るよう中域を整理する処理がされていると考えられます。ギターのEQにおいては、余分なローエンドをカットし、ローとハイのバランスを取ることで、バンド全体の中でギターが濁らずに抜けるサウンドを意識しているのでしょう。

PAやエンジニア目線で見ると、谷口鮪のギターは「音数の多い邦ロックアンサンブルの中でいかに抜けるか」が最重要ポイントです。そのため、アンプ直系のようにシンプルなトーンを基本にしつつ、必要な場面でオーバードライブやディレイを加えることで、各楽曲の表情を変化させています。こうした柔軟な使い分けは、長年同じ機材を愛用しているからこそ可能なアプローチだといえるでしょう。

また、レコーディング時にはJCM2000を使用することがあり、粒立ちの良さと音の分離感を優先しています。ライブでは迫力を重視したJCM900、スタジオではクリアさを重視したJCM2000といった使い分けは、谷口の音作りの合理性を物語っています。

総じて、谷口鮪の音作りは「マーシャル系アンプの中域を活かし、シンプルなペダルで味付けを行う」というスタイルに集約されます。EQ設定にしても、極端な調整ではなくバンド全体を考慮したバランス重視のアプローチであり、それが結果として「一聴してKANA-BOONだとわかる音」を支えているのです。

このようなセッティングやEQの工夫から、谷口鮪の音作りは単なる機材選びではなく「バンドの中でどう響かせるか」を徹底的に意識したものであると想定されます。

比較的安価に音を近づける機材【KANA-BOON・谷口鮪】

谷口鮪のサウンドを完全に再現するのは、改造を施したレスポール・ジュニアやマーシャルの大型アンプを用意しなければならず、初心者にとっては現実的ではありません。しかし、ポイントを押さえた比較的安価な機材を揃えることで、KANA-BOONらしい「抜けの良いオーバードライブサウンド」「疾走感のあるバッキング」「広がりのある空間演出」を十分に再現することが可能です。

まず歪み系では、谷口が愛用するBOSS SD-1やIbanez TS-9は現在でも容易に入手可能であり、価格帯も手頃です。特にSD-1は5,000円台から購入でき、マーシャル系アンプやアンプシミュレーターと組み合わせるだけで、彼のような粒立ちの良いリズムギターサウンドを再現できます。また、TS-9は1万円前後とやや高価ですが、中域の押し出し感が非常に強く、ソロ時のサスティーンを稼ぐには最適です。

アンプについては実際のJCM900やJVM410Hを揃えるのは難しいため、代替としてBOSSのマルチエフェクター「GT-1」や「Katanaシリーズ」のアンプを使用するのが現実的です。BOSS Katanaは3万円台から入手可能で、マーシャル系のドライブサウンドをシミュレート可能。家庭練習から小規模ライブまで幅広く対応できます。

空間系エフェクトは、谷口が使用するDD-6やDD-7をそのまま導入するのが最も近道です。中古市場では1万円前後から手に入るため、実際にステレオ接続で広がりを体験することが可能です。もし予算を抑えるなら、BOSS DD-3Tなどシンプルなディレイを導入しても十分です。

ギター本体に関しては、レスポール・ジュニアの改造モデルを再現するのは難しいため、Epiphone製のLes Paul Juniorや、YamahaやEdwardsのシングルP-90モデルを代替として検討できます。価格帯は3〜5万円程度で、中域の太さやシンプルな構造による直線的な鳴りを体験できます。また、フェンダー系のTelecasterもSquierシリーズであれば3〜4万円程度で入手可能で、谷口がサブとして使用する明るく切れのあるトーンを再現できます。

パワーサプライやチューナーについては、KORG Pitchblackは新品でも7,000円前後で購入可能で、プロ同様の精度を体感できます。パワーサプライはOne ControlやCalineといった低価格ブランドからも安定供給が可能な製品が出ており、Guyatone AC-10の代わりとして十分活用可能です。

このように、重要なのは「オーバードライブ+マーシャル系サウンドの組み合わせ」「ディレイで広がりを加える」「中域を活かしたEQバランス」です。高価な機材を揃えなくても、この3つのポイントを押さえれば、谷口鮪の音にかなり近づくことができるでしょう。

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オーバードライブBOSS SD-1 SUPER OverDriveBOSSAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪実使用モデル。安価で入手可能。中域が際立つ抜けの良い歪み。
オーバードライブIbanez TS-9 Tube ScreamerIbanezAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪実使用モデル。ソロ時のサスティーンに最適。1万円前後。
ディレイBOSS DD-3T Digital DelayBOSSAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪DD-6/7の廉価代替。シンプルなディレイ効果を得られる。
アンプBOSS Katana-50 MkIIBOSSAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪マーシャル系の音を再現可能。練習〜小規模ライブに最適。
ギターEpiphone Les Paul JuniorEpiphoneAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪レスポール・ジュニア改造機の代替。3〜5万円程度で入手可能。
ギターSquier TelecasterSquier (Fender)Amazonで探すKANA-BOON谷口鮪谷口のサブ機Telecasterの廉価版。カッティングに最適。
チューナーKORG PitchblackKORGAmazonで探すKANA-BOON谷口鮪実使用モデル。高精度チューニングを安価で導入可能。

総括まとめ【KANA-BOON・谷口鮪】

まとめイメージ

谷口鮪のギターサウンドを紐解いていくと、その本質は「シンプルさ」と「中域の存在感」に集約されます。改造を施したGibson Les Paul Junior Double Cutをメインに据えつつ、ES-335やTelecasterで楽曲ごとの表情を加える。そしてアンプには王道のMarshallシリーズを用い、歪みはSD-1やTS-9といったクラシックなオーバードライブで補強する。決して複雑な機材構成ではないにもかかわらず、一聴してKANA-BOONだと分かる音を実現しているのは、まさに谷口鮪のプレイスタイルと音作りへの哲学があってこそです。

音作りのポイントは「過度に歪ませず、バンドアンサンブルの中でギターを抜けさせる」こと。マーシャルアンプの中域を中心に据え、オーバードライブで高域を少し持ち上げる。このシンプルな工夫が、バンド全体の疾走感やエネルギー感を支えているのです。さらに、ディレイを活用した空間演出も彼のサウンドの奥行きを作る重要な要素であり、シンプルながらも立体的なギターアレンジを可能にしています。

また、ギターボーカルという立場ゆえ、歌とギターのバランスも非常に重要です。谷口の音作りは決してギターが主張しすぎることはなく、あくまでボーカルラインを引き立てるための設計がなされています。だからこそ、ライブでもレコーディングでも、楽曲全体に調和しつつエッジの効いたサウンドを届けることができるのでしょう。

初心者が彼の音を再現する際の大きなヒントは、「高価な機材を揃えるよりも、王道のオーバードライブと中域を意識したアンプ設定」を優先することです。EpiphoneやSquierなどの廉価ギター、BOSS Katanaのようなアンプでも十分に谷口らしい音に近づけます。つまり、音作りにおいては「ブランドや値段よりも、どう使うか」が鍵になるのです。

最終的に、谷口鮪のサウンドの魅力は、彼自身の人柄やバンドへの想いがそのまま音に現れている点にあります。力強くも人懐っこいギターサウンドは、彼の歌と一体となりKANA-BOONというバンドの世界観を形作っているのです。これから彼の音を研究しようとする方は、機材を真似するだけでなく、「バンド全体の中でギターをどう響かせるか」という視点を大切にすることが、谷口鮪の音作りに近づく最も重要なポイントだと言えるでしょう。

下記恐らく使用(所持)している機材のまとめです。参考までに!

ギター

Gibson Les Paul Junior Double Cut(改造品)
2008年に入手。ピックアップを通常の1基から3基に増設。ライブ・PVでメイン使用。P-90搭載モデルとの相性を評価。

Gibson ES-335
ホロウ構造特有の鳴りを持ち、多ジャンル対応。『anger in the mind』PVで使用。

Fender Telecaster
エッジの効いたカッティング向け。レコーディングや一部ライブで使用。

アンプ

Marshall JCM900
スタジオやライブでの定番モデル。録音でも使用。

Marshall JVM410H
4チャンネル仕様。クリーンからハイゲインまで幅広く対応。

Marshall JCM2000
レコーディング時に使用。

エフェクター・周辺機器

BOSS SD-1 SUPER OverDrive
ナチュラルで甘くマイルドな歪み。TONEを上げて高域を強調する設定を好む。

Ibanez TS-9 Tube Screamer
中域のサスティーンやハイゲインアンプのブーストに使用。高校時代から愛用。

BOSS DD-6
デジタルディレイ。Aイン→Bアウトの接続で使用。

BOSS DD-7
多機能デジタルディレイ。ロングディレイにも対応。

KORG Pitchblack
高精度(±0.1セント)のペダルチューナー。

Guyatone AC-10
コンパクトなパワーサプライ。

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