【Josh Homme(ジョシュ・オム)・Queens of the Stone Age(クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ)】風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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① 始めに(特徴紹介)

Queens of the Stone Age(QOTSA)のフロントマン、Josh Homme(ジョシュ・オム)は、現代ロックシーンにおいて最も個性的かつ「模倣困難」なトーンを持つギタリストの一人です。彼のサウンドを一言で表すなら「コックド・ワウ(半止めワウ)のような中音域の塊」と「砂漠の乾いた空気感」です。デザート・ロックの先駆者であるKyuss時代から続く、重厚かつ切れ味の鋭い独自のグルーヴは、多くのギタリストを虜にしてきました。

ジョシュのプレイスタイルの核となるのは、ブルースを基調としながらも、あえて「ロックの定番」を外した音選びにあります。パワーコードを多用するのではなく、奇妙なインターバル(音程差)を持つ単音リフや、ジャジーなコードワークを歪ませることで、不穏ながらもキャッチーな世界観を作り出します。また、彼の音作りは「高音と低音を削り、中音域を極端に強調する」という、一般的なドンシャリサウンドとは真逆のアプローチを取っているのが最大の特徴です。

『No One Knows』や『Little Sister』などの代表曲で聴ける、あの鼻にかかったような独特のドライブ感は、特定のアンプとフィルターの組み合わせによって生み出されています。この記事では、謎に包まれていた彼の使用機材を紐解き、どのようにしてあの唯一無二の「ジョシュ・オム・サウンド」が構築されているのかを徹底解説します。彼のスタイルを理解することは、ギターサウンドにおける「ミッドレンジの重要性」を再発見することに繋がるはずです。

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②使用アンプ一覧と特徴【Queens of the Stone Age・Josh Homme】

ジョシュ・オムのアンプ選びは、ギター界の常識を覆すようなセレクションが目立ちます。彼が長年メインとして愛用しているのは、MarshallやFenderといった王道ではなく、Ampegの古いギターアンプや、練習用の小型アンプPeavey Decadeといった、一見「風変わり」な機材です。これらが彼の中域の強い、密度のあるトーンの源泉となっています。

特にAmpeg VT-40は、彼が13歳の頃から使い続けている「QOTSAサウンドの要」です。このアンプには非常に強力なミッドレンジのコントロール機能が備わっており、特定の周波数を狙ってブーストすることで、あの独特のトーンを生み出しています。また、レコーディングでの「秘密兵器」として有名なPeavey Decadeは、安価なソリッドステートアンプ特有のコンプレッション感と歪みを逆手に取り、唯一無二のリードトーンとして活用されています。

近年のツアーでは特注のGreedTone JH1-100や、ビンテージのGibson EH-150など、より幅広いダイナミクスを求めた機材も導入されていますが、基本的には「中域が太く、低域がタイトに引き締まった」特性を持つアンプが選ばれています。ライブでは複数のAmpeg VT-22を同時に鳴らし、圧倒的な音圧と音の壁を作り出しているのが印象的です。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
VT-40 Ampeg 検索 検索 検索 検索 検索 検索 13歳から愛用のメインアンプ。QOTSAサウンドの核。
Decade Peavey 検索 検索 検索 検索 検索 検索 レコーディングの秘密兵器。小型ながら唯一無二の歪み。
VT-22 Ampeg 検索 検索 検索 検索 検索 検索 120Wの超強力真空管コンボ。ライブで3台並べることも。
JH1-100 GreedTone 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ジョシュ特注の100Wチューブアンプ。近年のメイン。
Decade Too Peavey 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ジョシュシグネチャー。オリジナルのDecadeを改良。

上記以外にも、Vox AC30やFender Bassman、Matchless Hotboxなどがスタジオで使用されており、楽曲ごとに最適なトーンを追求していると想定されます。

③使用ギターの種類と特徴【Queens of the Stone Age・Josh Homme】

ジョシュ・オムのギターコレクションは、アンプ同様に「通好み」で非常に個性的なラインナップです。キャリア初期のKyuss時代からQOTSA初期にかけて、彼のトレードマークだったのはOvation Ultra GP 1431でした。このギターにDiMarzio Super 2ピックアップを搭載し、ダウンチューニング(主にC標準)で鳴らすことで、地響きのような重低音と抜けの良い中高域を両立させていました。

2000年代半ばからは、オーストラリアのメーカーであるMaton(メイトン)のギターを愛用するようになります。特にシグネチャーモデルであるBB1200 JHは、セミホロウボディの豊かな鳴りと、Lollar製のカスタムピックアップによるクリアかつ太いトーンが特徴です。ライブでは「Betty Blue」と呼ばれる鮮やかなブルーのモデルや、チェリーフィニッシュのモデルなど、複数のBB1200を使い分けています。

また、近年のメインギターとして欠かせないのがMotor AveのBelaireです。このギターはセミアコ構造でありながら非常にタイトなレスポンスを持ち、ジョシュの複雑なコードワークを鮮明に描き出します。他にもEchoparkの特注モデルや、9弦仕様の変則ギターなど、常に新しい音の質感を求めて機材をアップデートし続けています。彼のギター選びの基準は「唯一無二のキャラクターを持っているか」という点に集約されていると言えるでしょう。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス ギターの種類 備考
BB1200 JH Maton 検索 検索 検索 検索 検索 検索 セミアコ シグネチャーモデル。Lollar製PU搭載。
Belaire Motor Ave 検索 検索 検索 検索 検索 検索 セミアコ 現在のメインギターの一つ。WolfeTone PU。
Ultra GP 1431 Ovation 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ソリッド 初期のメイン。非常に希少なソリッドモデル。
Esperanto Z Echopark 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ソリッド キャデラックグリーン。Arcane Gold Coil搭載。
Jazzmaster TVL Sig. Fender 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ソリッド 相方トロイのシグネチャーモデルを自身も使用。

他にもGuild Songbird(エレアコ)やTeisco V2など、ビンテージからモダンなカスタムモデルまで多岐にわたるギターが、各アルバムのコンセプトに合わせて導入されていると想定されます。

④使用エフェクターとボード構成【Queens of the Stone Age・Josh Homme】

ジョシュ・オムのエフェクターボードは、まさに「音の実験室」です。彼のボードを特徴づける最も重要なペダルは、Stone Deaf PDF-1(またはPDF-1X)です。これはMaestro MPF-1という古いフィルターペダルをリイシューしたもので、ジョシュはこのペダルを「常時オン」にして特定の周波数を強調することで、あの鼻にかかったような、かつパワフルなリードトーンを作っています。

歪み系に関しては、単なるオーバードライブよりも、Fulltone Ultimate OctaveやUnivox Super Fuzz、Way Hugeのファズなど、強烈な個性を持つペダルを好みます。これらをAmpegアンプの自然な歪みと組み合わせることで、分厚い「音の壁」を作り出しています。また、MoogのMoogerfoogerシリーズ(MF-101やMF-102)を多用し、ギターの音をシンセサイザーのように加工したり、不規則な揺れを加えるのも彼の得意技です。

空間系やピッチ操作も独特で、DigiTech Whammyによる急激なピッチ上昇や、SIB Echo Drive、BOSS RE-20 Space Echoによるアナログ感の強い残響を効果的に配置しています。彼のボード構成は、単に「歪ませる」ためではなく、「ギターの音色そのものを再構築する」ために設計されています。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス エフェクターの種類 備考
PDF-1X Stone Deaf 検索 検索 検索 検索 検索 検索 オートワウ・エンベロープフィルター ジョシュの音の核心。パラメトリックEQ/フィルター。
Whammy DigiTech 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ピッチシフター 「I Appear Missing」等のリードで使用。
Ultimate Octave Fulltone 検索 検索 検索 検索 検索 ファズ オクターブファズ。分厚い歪みを生む。
MF-101 Moog 検索 検索 検索 検索 検索 オートワウ・エンベロープフィルター ローパスフィルター。アナログシンセ風サウンドに。
GE-7 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 イコライザー 中域のブーストや特定帯域のカットに使用。

この他にもElectro-Harmonix POG(オクターバー)やMXR Phase 90(フェイザー)など、定番ながらもジョシュ流のスパイスとして機能するペダルが多数組み込まれていると想定されます。

⑤音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Queens of the Stone Age・Josh Homme】

ジョシュ・オムの音作りにおいて、最も重要なキーワードは「選択的EQ」です。彼は単に歪ませるのではなく、どの周波数を歪ませ、どの周波数を消すかを徹底的にコントロールしています。具体的なEQ設定の傾向としては、低域(Bass)をかなり絞り込み、高域(Treble)も耳に痛くない程度に抑え、中域(Middle)を1k〜2kHz付近を中心に極端に盛り上げるスタイルです。これにより、他の楽器(特に太いベースやドラム)と干渉せず、ギターの輪郭がはっきりと浮き出てきます。

曲ごとの使い分けについても、彼は非常に緻密です。例えば『Little Sister』のような軽快なリフでは、ホロウボディのギターを使い、あえてフィードバック寸前のギリギリのトーンを維持しています。一方、『Song for the Dead』のようなヘヴィな楽曲では、ダウンチューニングしたギターと複数のアンプを鳴らし、低域の迫力を出しつつも、PDF-1のようなフィルターで中域の「芯」を確保しています。アンプのチャンネル切り替えよりも、ギターのボリュームノブとピッキングの強弱でクリーンからドライブまでを自在に操るのが彼のライブスタイルです。

ミックスの段階でも、ジョシュのギターは非常にユニークな処理がなされます。エンジニア的な視点で見ると、彼のギターはしばしば「モノラル」に近い定位で配置され、センターにどっしりと居座ることで、楽曲の推進力を生み出しています。また、リバーブを深めにかけるよりも、短いディレイやフェイズ補正(Little Labs IBPを使用)を駆使して、音の「厚み」と「位相」を調整することで、平面的ではない立体的なサウンドを作り上げています。録音時にはあえて安価なマイクを混ぜたり、アンプのスピーカーを特殊な位置に置くなど、あえて「綺麗すぎない音」を狙っているのも、彼の美学と言えるでしょう。

ジョシュのサウンドを再現するためには、まず「歪みの量」を増やすのではなく、「中域の密度」を上げることに注力すべきです。ハイゲインアンプに頼らず、クランチ程度のアンプ設定にフィルターやEQで特定の帯域を押し込むことが、あの「ジョシュ・オム風」への近道であると想定されます。

⑥比較的安価に音を近づける機材【Queens of the Stone Age・Josh Homme】

ジョシュ・オムの機材はビンテージやカスタムモデルが多く、完全に同じものを揃えるのは非常に困難です。しかし、現代の市販品を賢く選ぶことで、あの独特のトーンに肉薄することは十分に可能です。初心者や、限られた予算でQOTSAサウンドを目指す方におすすめの機材を紹介します。

種類 機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
イコライザー GE-7 BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 中域を強調するために必須。安価で最も効果的。
ディストーション Cock Fight Electro-Harmonix 検索 検索 検索 検索 検索 検索 半止めワウ効果とファズを1台で。ジョシュのトーンに近い。
ファズ Swollen Pickle MkII Way Huge 検索 検索 検索 検索 検索 検索 フィルター設定が細かく、ジョシュ風の太い歪みが作れる。
オーバードライブ SFT Catalinbread 検索 検索 検索 検索 検索 検索 Ampegアンプのサウンドを再現するプリアンプペダル。

まず手に入れるべきはBOSS GE-7です。これで800Hz〜1.6kHzあたりをグッと持ち上げるだけで、どんなアンプでもQOTSAらしい「鼻づまり感」が出せます。また、Electro-Harmonix Cock Fightは、ジョシュが愛用するPDF-1のフィルター効果と、彼が好むファズサウンドを安価にシミュレートできるため、非常に再現性が高い選択肢です。アンプに関しては、Catalinbread SFTのような「Ampeg in a box」ペダルをクリーンなアンプに通すことで、実機のVT-40に近いレスポンスを得られるでしょう。

⑦総括まとめ【Queens of the Stone Age・Josh Homme】

ジョシュ・オムの音作りの本質は、一言で言えば「逆張りの美学」にあります。多くのギタリストが「より太く、より煌びやかに」と低域と高域を欲しがる中で、彼はあえてその両端を切り捨て、中音域というロックの「核」だけにフォーカスしました。その結果、砂漠の砂嵐のようなザラついた質感と、どんな爆音の中でも埋もれない強烈な個性を手に入れたのです。

彼のサウンドを再現するために必要な視点は、機材を揃えること以上に「耳を鍛えること」です。自分のギターの音が、ベースやドラムとどう混ざっているかを聴き、あえて「スカスカ」に感じるくらい低域をカットしてみる。そして、ワウペダルを途中で止めたような、一見すると「カッコ悪い」とされる帯域を愛してみる。その勇気こそが、ジョシュ・オムという唯一無二のギタリストに近づくための第一歩となります。

QOTSAの音楽は、一見不気味で難解ですが、その根底には抗いがたいダンスグルーヴが流れています。彼のギターサウンドも同様で、奇妙な音色でありながら、鳴らした瞬間に身体を揺らしたくなるような説得力を持っています。今回紹介した機材やセッティングを参考に、あなた自身の「デザート・サウンド」を探求してみてください。完璧なコピーを目指すのではなく、ジョシュがそうしたように「自分だけの変な音」を見つけた時、本当の意味で彼のスピリットに触れることができるはずです。

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