【Dean DeLeo(ディーン・デレオ)・Stone Temple Pilots(ストーン・テンプル・パイロッツ)】風サウンドの作り方+ギター機材音作りセッティングのまとめ【エフェクター・アンプ】

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① 始めに(特徴紹介)

90年代グランジ・オルタナティブロックムーブメントの中で、独自のジャジーなコードワークと重厚なロックサウンドを融合させた唯一無二のギタリスト、それがStone Temple Pilots(STP)のDean DeLeo(ディーン・デレオ)です。彼のスタイルは、単なる歪んだギターサウンドにとどまらず、複雑なテンションコードやボサノバ、カントリーの要素を巧みに取り入れた、極めて音楽性の高いものです。

ディーンのサウンドの核は、骨太なレスポールのパワーと、VOX AC30による煌びやかなクリーン、そしてそれらを組み合わせた立体的なドライブ感にあります。「Plush」で見られるような美しいコーラスがかったクリーンから、「Sex Type Thing」の暴力的なリフまで、その表現幅の広さは驚異的です。多くのギタリストが彼のトーンに魅了される理由は、ヴィンテージ機材への深い造詣と、それを現代的なロックのコンテキストで鳴らすセンスにあります。

STPの楽曲を聴けば分かる通り、ディーンの音作りは決して一本調子ではありません。楽曲ごとに最適なテクスチャを選び出し、時には缶の中に回路を組み込んだ自作のミニチュアアンプを使用するなど、独創的なアプローチも厭いません。本記事では、そんな彼が愛用する膨大な機材群と、その魔法のようなサウンドを再現するためのポイントを徹底的に解説していきます。

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②使用アンプ一覧と特徴【Stone Temple Pilots・Dean DeLeo】

ディーン・デレオのアンプシステムは、キャリアを通じて「伝統的な真空管サウンド」と「最新のラックシステム」を高度に融合させてきました。特に有名なのが、デビューアルバム『Core』の頃から確立されているウェット/ドライ/ウェットのリグです。これにより、ディレイやリバーブをかけつつも、芯のあるドライな音を中央から出力し、圧倒的な音の厚みを実現しています。

ライブの核となるのは、常にVOX AC30です。彼はAC30を「爆発的なオーバードライブと完璧なクリーンの両立」のために愛用しており、特にアルニコブルー・スピーカーを搭載したモデルにこだわりを持っています。一方で、ハイゲインなサウンドにはDemeterのプリアンプやVHTのパワーアンプを組み合わせ、Marshallのキャビネットで鳴らすという手法を長年採用してきました。近年のライブでは、VHT/Fryette Synergyラックシステムを導入し、機動力と音質の安定性を高めています。

スタジオワークではさらに独創的で、SuproやAmpegのヴィンテージ・スモールアンプを多用するほか、Cactus Can(缶の中に回路を仕込んだもの)などのミニチュアアンプを駆使して、楽曲に独特のキャラクターを与えています。彼のトーンは単一のアンプで作られるのではなく、複数のアンプをレイヤーした結果であると言えるでしょう。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
VOX AC30 (AC30/6TBX) VOX 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ディーンのトーンの核。アルニコブルースピーカー搭載。クリーンとクランチで使用。
Demeter TGP-3 Preamp Demeter 検索 検索 検索 検索 検索 検索 『Core』時代から愛用。ハイゲインサウンドの要。
VHT Classic Stereo Tube Power Amp VHT 検索 検索 検索 検索 検索 検索 プリアンプからの信号を増幅。重量感のあるサウンド。
Synergy Deliverance Module Synergy / Fryette 検索 検索 検索 検索 検索 検索 近年のライブリグ。Fryette設計のモジュールを使用。
Marshall 1960A Slant Cabinet Marshall 検索 検索 検索 検索 検索 検索 V30搭載。重厚なリズムギターで使用。
Ampeg GU-12 Ampeg 検索 検索 検索 検索 検索 検索 1971年製。スタジオでのテクスチャ作りに使用。
Supro Thunderbolt Supro 検索 検索 検索 検索 検索 検索 1964年製。ヴィンテージなコンプレッション感を得るために使用。
Cactus Can Amp Custom 「Hazy Daze」などで使用された缶入りミニランプ。奇抜なトーン用。

上記のように、ディーンのアンプセットアップは、ライブでの再現性とスタジオでの実験的精神が両立したものとなっています。基本はAC30とMarshall系のハイゲインをミックスすることを目指すと、彼に近い音が出せるものと想定されます。

③使用ギターの種類と特徴【Stone Temple Pilots・Dean DeLeo】

ディーン・デレオを象徴するギターといえば、間違いなくギブソンのレスポール・スタンダードです。特に1978年製の3本をメインに据えており、それぞれに明確な役割を与えています。メインのブラック・レスポールはプッシュプル・ポットを搭載し、逆相(フェイズアウト)させることで「トーンフィルター」のような鼻にかかった独特のサウンドを生み出せるよう改造されています。これが「Interstate Love Song」などのアルペジオや特徴的なリフに欠かせない要素となっています。

また、P-90ピックアップを搭載した1957年製レスポール・スペシャルも、彼のキャリアにおいて極めて重要な役割を果たしています。このギターが奏でる、太くも歯切れの良いシングルコイル・サウンドは、STPの持つルーツ・ロック的な側面を際立たせています。近年では、Lollar Imperialsを搭載したレスポール・スタイルのギターも使用しており、P-90に近いニュアンスをより現代的なプレイアビリティで追求しています。

アコースティックギターにおいては、J-45やJ-100といったギブソンの名器を愛用しており、それらの豊かな低音と煌びやかな高音は、STPのバラード曲の土台を支えています。ディーンは単に有名なギターを使うのではなく、各曲が求める「声」に合わせて、ヴィンテージからモダン、さらにはダブルネックのストラトキャスターといった特殊なモデルまで、非常に幅広いセレクションを持っています。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス ギターの種類 備考
Les Paul Standard (1978 Black) Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 エレキギター メインライブ用。フェイズアウト配線済み。
Les Paul Special (1957 TV Yellow) Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 エレキギター P-90搭載。「Interstate Love Song」で使用。
Les Paul Standard (1978 Wino) Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 エレキギター ドロップD用。「Piece of Pie」などで活躍。
J-45 / J-50 Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 アコースティックギター アコースティック楽曲の定番。
Firebird V (1965 Pelham Blue) Gibson 検索 検索 検索 検索 検索 検索 エレキギター 初期ビデオ等で確認できるレアモデル。

ディーンのギター選びは、特定のブランドに固執するのではなく、その曲の「雰囲気」を決定づけるトーンを最優先に選ばれていると想定されます。特に70年代後半のレスポールが彼の代名詞と言えるでしょう。

④使用エフェクターとボード構成【Stone Temple Pilots・Dean DeLeo】

ディーン・デレオのエフェクターボードは、ヴィンテージの温かみと実用的なブーストが混在した非常に興味深い構成です。彼のサウンドの「揺れ」を象徴するのが、BOSS CE-1 Chorus Ensembleです。これはライブでも常にボードに鎮座しており、「Plush」のイントロなどで聴けるあの幻想的なクリーン・コーラスを生み出しています。また、最近ではその利便性からCE-2W Waza Craftを併用することもあります。

歪みに関しては、アンプのドライブを主軸にしつつ、S.I.B. ElectronicsのVara Drive(真空管搭載オーバードライブ)でAC30をプッシュしたり、ファズ系のペダルで劇的な変化を加えたりします。特に「Sex Type Thing」などの重厚なディストーションサウンドには、EG Scramblerが大きく寄与しています。さらに、ソロや特定のセクションでは、MXR Blue Box(オクターブファズ)やRoger Mayer Octaviaを使用し、サイケデリックで破壊的なニュアンスを加えます。

空間系では、Dunlop Echoplex EP103 Delayを使い、テープエコーのようなオーガニックな残響を演出。彼の音作りにおいて「フィルター」の概念は重要で、Maestroのパラメトリックフィルターを使用して、ライブ会場の響きに合わせて特定の周波数を微調整するなど、エンジニアリング的な視点も持っています。これらのペダルが組み合わさることで、あの深みのあるSTPサウンドが完成しているのです。

機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス エフェクターの種類 備考
CE-1 Chorus Ensemble BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 コーラス 「Plush」等のクリーンサウンドに不可欠。
Vara Drive S.I.B. Electronics 検索 検索 検索 検索 検索 検索 オーバードライブ 真空管搭載。AC30のブースト用。
Cry Baby Wah Dunlop 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ワウペダル Weller表記のある個体など複数使用。
Echoplex EP103 Dunlop 検索 検索 検索 検索 検索 検索 ディレイ 「Vaseline」等のテープエコーサウンドを再現。
Blue Box MXR 検索 検索 検索 検索 検索 オクターブ 「Regeneration」等で使用される特異なファズ。

ディーンのエフェクター選びは、楽曲に「テクスチャ(質感)」を与えるための手段であり、単純な音量稼ぎではありません。各ペダルの特性を理解し、アンプとの相性を極限まで突き詰めていると想定されます。

⑤音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Stone Temple Pilots・Dean DeLeo】

ディーン・デレオの音作りにおいて最も重要なのは、単一のトーンで押し切るのではなく、「層(レイヤー)」を作ることです。彼のライブリグは、基本的にクリーンなVOX AC30と、歪んだMarshall/VHTのサウンドを同時に鳴らす「パラレル出力」に基づいています。これにより、歪みの力強さを維持しながら、コードの分離感や煌びやかなアタックを共存させています。これは、彼が多用するジャズ由来の複雑なボイシングを聴かせるために不可欠な工夫です。

具体的なEQ設定では、ミッドレンジのコントロールが鍵となります。彼は「鼻にかかったような(Honky)」なトーンを好む傾向にあり、レスポールのフェイズアウト配線はその最たる例です。中音域を単にブーストするのではなく、特定の帯域を強調しつつ、低域はタイトに引き締めることで、バンドアンサンブルの中でベースやドラムと干渉しない、抜けの良い音を作っています。スタジオ盤のミックスでは、左右に別々のアンプの音を振り分けたり、1オクターブ下の音を薄く重ねることで、ギター1本とは思えない壁のような厚みを作り出しています。

また、彼はボリュームノブの操作にも非常に長けています。ハイゲインな設定のアンプでも、ギター側のボリュームを絞ることで「鈴鳴り」のようなクランチを作り出し、一曲の中でダイナミクスを自在にコントロールします。PAエンジニア目線で言えば、彼の音は「歪んでいるのに分離が良い」ため、非常にミックスしやすい部類に入ります。それは、彼自身が「楽器の鳴り」と「電気的な歪み」のバランスを常に意識しているからです。これらが組み合わさることで、オーガニックでありながらパワフルな、唯一無二のディーン・サウンドが完成すると想定されます。

⑥比較的安価に音を近づける機材【Stone Temple Pilots・Dean DeLeo】

ディーンのヴィンテージ機材や巨大なラックシステムを個人で再現するのは困難ですが、現代の優れたペダルやシミュレーターを使えば、低コストでそのエッセンスを掴むことが可能です。特に「VOX系の煌びやかさ」と「レスポールらしい太い歪み」をどう両立させるかがポイントになります。

種類 機材名 メーカー Amazon 楽天 Yahoo! メルカリ 石橋楽器 サウンドハウス 備考
マルチエフェクター MS-50G+ MultiStomp ZOOM 検索 検索 検索 検索 検索 検索 これ一台でCE-1風コーラスやAC30シミュ、Blue Box風オクターブファズまで網羅可能。
プリアンプ/アンプシミュレーター AC Tone Joyo 検索 検索 検索 検索 検索 検索 格安ながらVOX AC30のドライブ感を驚くほど忠実に再現。ディーンのクランチ作りに。
コーラス CE-2W Chorus Waza Craft BOSS 検索 検索 検索 検索 検索 検索 CE-1モードを搭載。ディーン本人も近年使用しており、最も本物に近い選択肢。
オーバードライブ Sugar Drive MXR 検索 検索 検索 検索 検索 検索 クリーンミックスが可能なブースター。ディーンの「芯のある歪み」を再現するのに最適。

これらの機材を組み合わせることで、ディーンの多面的なサウンドに近づくことができます。特にZOOMのマルチは、彼が多用する「ちょっと変わった音」を低予算で試すのに最適なツールと言えるでしょう。

⑦総括まとめ【Stone Temple Pilots・Dean DeLeo】

ディーン・デレオの音作りの本質は、一言で言えば「ダイナミクスとテクスチャの完璧な制御」にあります。彼は単にギターを歪ませるのではなく、その曲が持つ感情や風景に合わせて、アンプの鳴りからエフェクターの揺らぎまでを緻密にデザインしています。彼のサウンドが時代を超えて愛されるのは、その背後にジャズやクラシック・ロックへの深い敬意と、常に新しい音を求める探求心があるからです。

彼の音を再現しようとする際、最も重要なのは「歪みの量」ではなく「音の分離感」です。レスポールを使いながらも、VOX AC30のような煌びやかなアンプを意識し、コードの1音1音がはっきりと聞こえるようなセッティングを心がけてください。そして、コーラスやディレイを「エフェクト」としてではなく、音の一部を形作る「色彩」として捉えることが、ディーン・サウンドへの近道となります。

Stone Temple Pilotsの音楽は、ヘヴィなリフと美しいメロディのコントラストで成り立っています。ディーンの機材選びとその使いこなしは、まさにそのコントラストを具現化したものです。本記事で紹介した機材を参考に、ぜひあなた自身のプレイスタイルの中にディーンのエッセンスを取り入れてみてください。それは単なるコピーを超えて、ギターという楽器の持つ可能性を再発見する旅になるはずです。ディーン・デレオという偉大なギタリストの視点に立つことで、あなたのギターライフがより豊かなものになることを願っています。

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