① 始めに(特徴紹介)
coldrainのギタリストSugiさん(通称:Sugi)は、ラウド〜モダンメタル文脈の”重量感”と”抜け”を両立させる職人タイプのリズムギタリストです。コードの芯を太く残しつつ、低域をただ盛るのではなく「輪郭が崩れないローエンド」を作るのが上手い。ここが、海外バンドと並べても埋もれないcoldrainのギター像の根幹だと思います。
プレイ面ではリズムギター中心(刻み・ブレイクダウン・ハーフタイムなど)ですが、曲によってはテクニカルなフレーズやリードも担当します。24フレットのPRS Custom 24や、多弦(7弦)・バリトン(27インチ)を用途で使い分ける点からも、「弾きやすさ」と「チューニングの安定」「ロー側の説得力」を優先した機材選びが読み取れます。実際に、Sugiさんの機材としてPRS Custom 24、KazuGuitarVillage(KGV)RP-7、ESP MA、Gibson Les Paul Studio Baritone、FUJIGENの7弦(EEL-DE-7)、そしてSAITO GUITARSのシグネチャー JMC-Sugi などが複数ソースで挙がっています(年代差・現場差はありますが”方向性”は一貫)。
音のイメージを掴むなら、まずは「低域が押し出すのにモコらない」「ハイが痛くならずに前に出る」「アタックが速いのにノイズが破綻しない」――この3点を耳で確認すると、音作りの優先順位が見えやすいです。特に現代ラウドの現場では、ギターだけで完結させず、ベースとキックのために”空ける帯域”を意識して歪み量やローの見せ方を決めるのが鉄則。Sugiさんの音はまさにその設計思想に乗っています。
また、デジタル・プロファイリング/モデリング(Kemper、Axe-Fx)系の運用が語られることが多く、ライブ再現性(会場差の吸収、セッティングの短縮、安定稼働)を重視していると考えられます。ここから逆算すると、読者が再現すべきは”アンプ銘柄”というより「プロファイル/IR前提の帯域整理」「ノイズ対策」「PAへ送る音の整え方」になります。
②使用アンプ一覧と特徴【coldrain・Sugi】
coldrain Sugiさんのアンプ周りは、いわゆる”実機ヘッド+キャビ”一本勝負というより、Kemperを軸にしたデジタル運用が中心として語られます。ラックタイプのKemper Profiling Amplifier(Kemper Profiler Rack)が使用機材として挙げられており、ライブ現場での再現性や転換の速さ、会場差の吸収という面で合理的です。プロファイリング方式は、特定の実機アンプ(例:5150系やMesa系など)を「その個体の癖ごと」取り込めるため、バンドとしての”基準音”を固定しやすいのが強み。海外帯同やフェス転換の多いcoldrainの活動スタイルと相性が良いと考えられます。
一方で、同じ”ハイエンド・デジタル”としてFractal Audio Systems Axe-Fx(Axe-Fx IIなど)を使う・使っていたという情報も複数で見かけます。Axe-Fx系はアンプ・エフェクトの自由度が高く、複雑なルーティング(並列歪み、マルチバンド的な整形、シーン切替など)を組みやすい。Sugiさんがリズム中心でありながら、曲により表情を変える必要がある点を考えると、こうした柔軟なシステムは説得力があります。
さらに、Kemper Profiler Stage(フロア一体型)も”運用の選択肢”として語られがちです。ラック+リモートで堅牢に組むか、フロアでミニマムにまとめるかはツアー形態やステージ規模で変わるため、「時期・現場で使い分けている」可能性は十分あります。いずれも、PAへラインで送る前提の設計(IR/キャビ・シミュ前提)なので、会場のキャビ鳴りに左右されにくいのがポイントです。
ただし、Kemper/Axe-Fxを使う場合でも”最終的にどう鳴らすか”は別問題で、ステージモニターをFRFR(フルレンジ)で返すのか、パワーアンプ+キャビで返すのか、IEM(イヤモニ)中心にするのかで音の作り方が変わります。特にラウドの現場では、ギターのローを増やし過ぎるとキック・ベースと衝突して濁るので、アンプ側でローを作るというより「ミッドの厚み」と「ハイミッドの抜け」を主役に置くと近づきやすい。Sugiさんの”重いのに前に出る”印象は、この帯域設計から来ているはずです。
ここまでの情報は、複数の機材まとめ記事やユーザー投稿系データベース、メーカー側の関連情報(シグネチャー機材)などから概ね一致して拾えますが、ツアーごとの細部(プロファイル名、IR、モニター方式など)は公開情報が限られるため、現時点ではKemper中心+Axe-Fx併用の可能性も含めて整理するのが現実的で、と、想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Kemper Profiling Amplifier (Rack) | Kemper | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ラック型Kemper。ライブの再現性と安定稼働に強い。PAライン出し前提の現場で合理的。 |
| Kemper Profiler Stage | Kemper | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | フロア一体型。ツアー形態によってラック運用と使い分けている可能性(未確定)。 |
| Kemper PowerHead / PowerRack | Kemper | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | パワーアンプ内蔵Kemper。キャビ返し運用時に便利だがSugi使用は未確定(推定枠)。 |
| Fractal Audio Systems Axe-Fx (Axe-Fx II / 系列) | Fractal Audio Systems | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 厳密にはプロセッサー枠だが、現場では”アンプ相当”として運用されがち。Sugi使用は情報ありだが時期・詳細は未確定。 |
③使用ギターの種類と特徴【coldrain・Sugi】

Sugiさんのギター選びは、coldrainの現代的なヘヴィサウンドを成立させるための”道具の最適化”が見えて面白いです。まず定番として挙がるのがPRS Custom 24。24フレット、輪郭の出るハイミッド、分離の良いコード感が魅力で、ラウドの歪みでも音が団子になりにくい。リズム主体でも「和音の中身が聴こえる」ギターは、バンド全体の解像度を上げます。Sugiさんのプレイが”重いのにスパッと抜ける”印象を残すのは、こうしたレンジ設計のギターをベースにしている可能性が高いです。
そして近年のトピックとして、SAITO GUITARSのシグネチャー JMC-Sugi。シグネチャーは本人の要求仕様が反映されるので、ここに「Sugi像」が濃縮されます。ラウド系はドロップや低弦の暴れを抑えつつ、ピッキングに追従するレスポンスが必要で、ネック剛性・ピックアップ・配線設計・弦振動の収まりなど、現場のストレスが直撃します。シグネチャーが出ている時点で、その方向性の機材が中心に回っている時期があった(または現在も中心)と読み取れるでしょう。
さらに、Kazu Guitar Village(KGV)RP-7のような国内ブランドの多弦ギター、FUJIGEN Expert ELAN 7弦(EEL-DE-7)、そしてGibson Les Paul Studio Baritone(27インチ)など、”チューニングとローエンド”に最適化した選択肢が並びます。7弦は単純に音域拡張だけでなく、低弦のテンションが安定してミュートが締まりやすいのが利点。バリトンはドロップA〜G近辺でも弦がダルくならず、ピッチの芯が残りやすい。coldrainのように、現代的な低域を使うアレンジが多いバンドでは合理的です。
またESP MA(レスポール系)も挙がっており、ラウドの”壁”を作る用途でレスポールタイプを入れるのは定番の勝ち筋です。ロングスケールのバリトンと、ショート寄りのレスポール的な太さを曲で使い分ければ、同じ歪みでも質感を変えられます。要は「全部同じ音」にしないための手札。音源制作とライブの両方で強い考え方です。
ただし、どのギターが”いつのメインか”はツアーや楽曲によって変動します。機材まとめ記事では上記モデルが並び、メーカー公式にはJMC-Sugiが掲載されている一方で、ライブ写真・SNS等での確認が取れない時期もあり得ます。したがって、PRS Custom 24を軸に、JMC-Sugi/7弦/バリトンを要所に投入する運用が中心で、と、想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | ギターの種類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Custom 24 | Paul Reed Smith (PRS) | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 24フレット・ハイエンド系 | 24Fでテクニカルにも対応。歪みでも分離が良く、リズムの解像度を作りやすい。 |
| JMC-Sugi (Signature Model) | SAITO GUITARS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | シグネチャー・ソリッド | 本人の要求が反映されたモデル。ローの締まりとレスポンス重視の可能性が高い。 |
| RP-7 | Kazu Guitar Village (KGV) | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 7弦ギター | 多弦で低域を安定させやすい。モダンラウドのドロップ運用と相性。 |
| MA (Custom Model) | ESP | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | レスポール系 | 太さと押し出しが作りやすいタイプ。壁を作るリズム用途で説得力。 |
| Les Paul Studio Baritone | Gibson | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | バリトン(ロングスケール) | 27インチ級でドロップ向き。低域のピッチ芯が残りやすい。 |
| Expert ELAN DE-7 (EEL-DE-7) | FUJIGEN | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 7弦ギター | アクティブPU搭載モデルとして紹介されがち。ヘヴィ用途に向く(時期は未確定)。 |
④使用エフェクターとボード構成【coldrain・Sugi】

Sugiさんのエフェクト運用は、いわゆる”単体ペダルを大量に並べる”より、Kemper/Axe-Fxのような統合プロセッサー中心で組む思想に寄っています。これは現代ラウドの合理解で、歪み・EQ・ノイズ処理・空間系・スイッチング(シーン切替)までを一気通貫で管理できるからです。特にリズム中心のギターは、1曲の中でも「Aメロは引っ込める」「サビは前に出す」「ブレイクは低域を増やす」などミックス上の要求が多く、MIDIやスナップショット的な切替で確実に再現できるシステムが強い。
具体的に挙がる機材としては、Fractal Audio Systems Axe-Fx(Axe-Fx IIなど)と、Kemper Profiler Remote(Kemper操作用フットコントローラー)がよくセットで紹介されます。Remoteはリグ切替・エフェクトON/OFF・パラメータ制御を足元に集約でき、ステージ上での”事故率”を下げます。Kemper Profiler Stageを使う場合は、Stage自体がフットスイッチを内蔵するため、よりミニマムなボード構成になりやすいでしょう。
一方で、公開情報だけでは「チューナー」「ワイヤレス」「ノイズゲートの外部機種」「IRローダー」などの細部は確定しにくい領域です。ただ、coldrainのようにローが強いサウンドで、ハイゲイン+多弦+ドロップ運用をする場合、ノイズリダクション(ゲート)はほぼ必須。さらに、PAへ送る音を整えるために、最終段でEQ(PEQ/GEQ)を噛ませたり、IR(キャビ・シミュ)を曲や会場で微調整するのは定番です。これらはKemper/Axe-Fx内蔵で完結できるため、「外部ペダルが少ない」こと自体がむしろ自然です。
推定で組むなら、シグナルは「ギター→(ワイヤレス)→Kemper/Axe-Fx→(必要なら外部EQ)→PAライン」、モニターはFRFRまたはIEM中心。ボード要素はRemote/Stage、エクスプレッション(ワウ/ピッチ/ボリューム制御)、そして万一に備えたシンプルなチューナー、という構成が現実的でしょう。ラウドの現場は転換が早く、トラブル対応も秒単位なので、ミニマム化は強いです。
なお、Sugiさんはシグネチャーピック(MASTER 8 JAPAN coldrain Sugiモデル)も存在し、タッチ面でも”アタックの明瞭さ”を重視している可能性があります。ピックの材質・厚み・先端形状は、ハイゲイン時のアタック感とノイズ量に直結するので、音作りとして侮れません。
以上を総合すると、統合プロセッサー中心+足元コントロール最適化+ノイズ管理、という方向でボードを組んでいる(または組みやすい)と考えられ、と、想定されます。
| 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | エフェクターの種類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Axe-Fx (Axe-Fx II / 系列) | Fractal Audio Systems | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ギター用マルチエフェクター | アンプ〜空間系まで統合。複雑なシーン切替に強い。Sugi使用は情報あり(時期は未確定)。 |
| Kemper Profiler Remote | Kemper | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | スイッチングシステム | Kemper操作を足元に集約。ライブの事故率を下げる定番。 |
| Kemper Profiler Stage | Kemper | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | プリアンプ/アンプシミュレーター | アンプ+コントローラー一体。ボードをミニマム化できる(現場差で使用と推定)。 |
| MASTER 8 JAPAN CRSUGI1-100 (Pick) | MASTER 8 JAPAN | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ブースター | ピック自体はエフェクターではないが、アタック感とノイズ量に影響。便宜上”タッチ強化”枠として掲載(推定カテゴリ)。 |
| BOSS NS-2 (推定) | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | ノイズリダクション | ハイゲイン+多弦+ドロップ環境の必需品枠。実使用は未確定だが再現性目的で推奨。 |
⑤音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【coldrain・Sugi】
coldrain Sugiさん風の音作りで最重要なのは、「重さ=低域」ではなく、「重さ=制御されたロー+主役のミッド」という設計に切り替えることです。現代ラウドのミックスは、キックが60〜80Hz、ベースが40〜120Hz(+歪み成分が700Hz〜2kHz)あたりに居座りがちで、ギターがそこへ踏み込むと一瞬で濁ります。だからギターは”ローを削る”のではなく、”ローを管理する”。具体的にはハイパス(HPF)を80〜110Hz付近から試し、曲とチューニングに合わせて調整します。ドロップA以下や7弦の場合でも、ローを残すより、90〜140Hz周辺のモコつきを抑え、150〜250Hzに必要最小限の胴鳴りを置く方が前に出やすいです。
歪み量は「思ったより少なめ」が鉄則。歪みを上げるほどコンプレッションが強くなり、ピッキングの差が潰れてリズムが平板になります。Sugiさんの刻みは、アタックが明瞭で”刻みの粒”が立つタイプに聴こえることが多いので、ゲインは6〜7割程度に抑え、代わりにブースト(TS系的なミッド持ち上げ)やプリEQでローを締めていくのが近道です。KemperならストンプのGreen Scream、Axe-FxならTS系モデルを使って、Drive低め・Toneは曲で微調整・Levelで押す。これで低弦の輪郭が出ます。
具体的なEQ例(Kemper/Axe-Fxどちらでも応用可能)を置きます。まずプリ段:80〜110HzをHPF、120〜180Hzが膨らむなら軽くカット、300〜450Hzが箱鳴りなら少し削る。次に主役帯域:1.2kHz〜1.8kHzを”押し出し”として微ブースト(やり過ぎると鼻詰まり)。アタック:2.5kHz〜4kHzでピックの芯を作る。刺さるなら3.5kHz周辺を少し削る。最後にハイ:8kHz以上はヒスや耳痛さの原因になりやすいので、ローパス(LPF)を8〜10kHz付近で設定すると、PAで扱いやすい”完成形”になりやすいです。ラウド系のギターは、このLPFが地味に効きます。
曲ごとの使い分けは、歪み量より「ミッドの位置」と「ローの量」で差を作るのが安全です。例えば、Aメロはミッドを少し引いてボーカルを立てる、サビは1.6kHz付近を少し上げて前に出す、ブレイクダウンはローを増やすのではなく、150〜250Hzの”重み”をほんの少し足す、という感じ。Kemper/Axe-Fxならスナップショット(リグ/シーン)で瞬時に切替できます。ここで重要なのは、現場のPAに送る信号を”曲ごとに大きく変えすぎない”こと。変化幅が大きいほど、FOH(フロントオブハウス)エンジニアが対応しづらく、結果としてギターが埋もれます。変えるなら、せいぜい数dBの帯域調整とリバーブ/ディレイ量くらいに留めるのが実戦的です。
アンプのCH切り替え(現代的にはシーン切替)としては、クリーン〜クランチ〜メイン歪み〜リードの4枠をまず作り、リードはゲイン増よりも「ミッドを前に」「ディレイを足す」「音量を+1〜2dB」で設計するのが事故らない。ゲインを増やすとノイズとフィードバックが増え、早い転換で破綻しやすいからです。Sugiさんの役割(リズム中心)を考えると、リードも”抜け重視”でまとめている可能性が高いです。
ミックス/PA目線では、ギターは基本的にモノラルで作り、左右にダブルトラック(or LRに配置)する前提で帯域を整えます。ライブではLRに広げすぎると会場のスイートスポット外で音が薄くなるので、センター成分(1〜2kHz)をしっかり作っておくのが安定。さらに、ベースが歪み成分を持つ場合、ギターの700Hz〜1.2kHzが被りやすいので、ギター側を少し凹ませるか、逆にギターの1.6kHzを持ち上げて”棲み分け”を作る。ここはバンドのアレンジ次第ですが、coldrainのようにボーカルが前に出るバンドは、ギターの2〜4kHzを刺さりすぎない範囲で整えるのが鍵です。
結論として、Sugiさん風に寄せるなら「ローを盛る」より「ローを締める」「ミッドを主役に置く」「歪みは控えめで押し出しを作る」「PAに送る完成形をLPF/HPFで整える」――この4点を守るのが最短ルートで、と、想定されます。
⑥比較的安価に音を近づける機材【coldrain・Sugi】
coldrain Sugiさんの方向性(モダンで重厚、でも抜ける)を、1万円〜5万円(上限10万円)で近づけるなら、ポイントは「デジタルで基準音を作る」か「手元のアンプを”整える”」のどちらかです。いきなりKemper/Axe-Fx級は厳しいので、まずは”PAへ送れる完成形”を作りやすいマルチを核にします。ラウドの再現は、実は歪みペダル単体より、IR(キャビ・シミュ)とEQで決まる割合が大きいからです。
定番はLine 6 POD Go、BOSS ME-90、ZOOM G6あたり。これらはアンプモデル+キャビ(IR相当)+EQ+ノイズゲート+空間系まで一通り揃い、シーン切替(プリセット切替)で曲の表情も作れます。Sugiさん的な”低域の締まり”は、TS系ブースト(ドライブ低め)と、HPF/LPFで作るのが近道なので、マルチ内蔵のOD(TS系)とEQを使い、「ゲインを上げずに締める」練習ができます。ここで重要なのは、歪みを増やすほど近づくわけではない、という逆説。モダンラウドは”引き算”が勝ちます。
さらに、外部に足すならBOSS NS-2(ノイズゲート)やMXR 10 Band EQ(もし予算が許せば)など、土台を整える機材が効きます。ノイズゲートはハイゲインの必需品で、ミュートのキレとブレイクの静寂を作ります。EQは、PA/録音で困りがちな帯域(モコつき300〜450Hz、耳痛さ3〜4kHz、ヒス8kHz以上)を”狙って直せる”のが強い。Sugiさん風の「重いのにクリア」は、まさにこの帯域コントロールの勝利です。
もう少し”プロっぽい統合”を狙うなら、NUX MG-30やMooer GE200/GE250なども候補。IR読み込みができるモデルなら、モダンメタル向けIRを使うだけで一気に”今っぽい完成形”に寄ります。IRはズルいくらい効きます。冷静に言うと、アンプを変えるよりIRを変えた方が早いことすらあります。
最後に、ギター側の工夫。多弦・ドロップ系は弦のテンションとピッキングの安定が命なので、弦を太くする(例:6弦なら10-52〜11-54、7弦なら10-59系など)+ピックを硬め厚めにする、だけでもアタックとローの芯が変わります。ピックは安価なのに効果が大きいので、Sugiさんのシグネチャー系の硬さ・形状を参考に、先端が尖りすぎないモデルを試すと近づきやすいです。
まとめると、安価再現の勝ち筋は「マルチ+HPF/LPF+TSブースト+ノイズゲート」。この枠組みで作った基準音を、あとは曲ごとに”ミッドの位置”だけ動かす。これが一番再現性が高い方法です。
| 種類 | 機材名 | メーカー | Amazon | 楽天 | Yahoo! | メルカリ | 石橋楽器 | サウンドハウス | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ギター用マルチエフェクター | POD Go | Line 6 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | アンプ+キャビ(IR相当)+EQ+ゲートを一括。HPF/LPFで”PAに送れる完成形”を作りやすく、現代ラウド再現に強い。 |
| ギター用マルチエフェクター | ME-90 | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 操作が直感的で現場向き。TS系ブースト+ゲート+EQで”締まった歪み”を作る練習に最適。 |
| ギター用マルチエフェクター | G6 | ZOOM | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | IR/EQ系の調整で一気に”今っぽい音”へ寄せられる。プリセット運用もしやすい。 |
| ノイズリダクション | NS-2 | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 刻みのキレと静寂を作る”必需品”。多弦・ドロップ・ハイゲインで特に効果大。 |
| イコライザー | GE-7 | BOSS | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | モコつき(300〜450Hz)や刺さり(3〜4kHz)を狙って修正できる。ライブでも録音でも”最後に勝つ”道具。 |
⑦総括まとめ【coldrain・Sugi】

coldrain Sugiさん風の音作りを総括すると、核心は「機材の高級さ」ではなく「設計思想」にあります。多弦やバリトンを使い分け、Kemper/Axe-Fxのような統合システムで再現性を確保し、PAに送る完成形の帯域を”管理”する。これが、海外勢と並んでも崩れない”モダンヘヴィ”を成立させる骨格です。ギター単体で”最強の低音”を狙うのではなく、バンド全体の中でギターが勝つ帯域(ミッド〜ハイミッド)を主役に置く。その結果として、重いのに前に出る。ここが本質です。
再現の手順としては、まずHPF/LPFでPA向けに整え、歪み量を抑えてTS系ブーストで締める。次に、1.2〜1.8kHzの押し出しと、2.5〜4kHzのアタックで”粒”を作る。最後に、曲ごとの違いは歪み量ではなく「ミッドの位置」「ローの量の微調整」「空間系の量」で出す。これだけで、いわゆる”ラウドのプロっぽさ”が一気に立ち上がります。逆に言うと、ここを飛ばして機材だけ真似ても、たいてい音は濁ります。宇宙は残酷で公平です。
そしてギター選び。PRS Custom 24のような分離の良い24F系、シグネチャーのJMC-Sugiのような現場仕様、多弦・バリトンによる低弦テンションの確保。これらはすべて「ローの暴れを抑えて、必要な帯域だけを出す」ための合理です。弦・ピック・ミュートの精度まで含めて”締まり”を作っているはずで、ここがSugiさんのリズムギターが強い理由でもあります。
初心者や予算が限られる場合でも、マルチ(POD Go/ME-90/G6等)+ノイズゲート+EQという現実的な構成で、帯域設計の練習は十分できます。むしろこの段階で「引き算のEQ」「歪みの適量」「LPF/HPFの重要性」を身体に入れておくと、将来Kemperや上位機材に移行したときに”即戦力”になります。機材は最後に勝つけど、考え方は最初に勝つ。そんな感じで、Sugiさんの音作りの本質に近づける、と、想定されます。


