【重要ポイント】 スギ(Sugi Guitars)は2002年に杉本眞氏が設立した国産最高峰のハイエンドギターブランド。極上の木材と職人技で「将来ヴィンテージと呼ばれる楽器」の製作を目指し、MUCCのMIYA、ゲスの極み乙女の休日課長など多数の有名アーティストが愛用。価格帯は50万円〜200万円以上で、プロ・上級者向けの最高品質楽器。
スギ(Sugi Guitars)の歴史
創業者・杉本眞氏と創業の経緯
スギ(Sugi Guitars)は、2002年6月に杉本眞氏によって長野県松本市で設立されたハイエンドギターメーカーです。杉本氏は1976年に渡米し、フィラデルフィアのELGER社(現Hoshino USA Inc.)でギター製作の基礎を学んだ後、帰国してフジゲン(富士弦楽器製造)に入社しました。
フジゲンでは23年間にわたり、スティーヴ・ヴァイ、パット・メセニーをはじめとする世界的アーティストのシグネイチャーモデルの企画・開発を手がけ、1985年にはフェンダー社の技術支援チームの一員として渡米するなど、日本を代表するルシアー(ギター製作者)として活躍しました。
代表的なモデル紹介
Sugi Guitarsの主力モデルには以下があります:
- DSシリーズ:デタッチャブルネック&ソリッドボディ仕様のフラッグシップモデル
- SHシリーズ:セットネック&ホロウボディ仕様の上質なサウンドモデル
- RAINMAKER(RMG):カリフォルニアで製作されるUSAモデル
- SGZシリーズ:ヴィンテージシックスタイルのモデル
- NBシリーズ:ベースモデルの主力ライン
楽器シーンへの影響
Sugi Guitarsは日本のハイエンドギター市場において、「杢目ブームの立役者」とも評される存在です。極上の木材を10mm以上の厚みで使用する贅沢な仕様と、日本人の美的センスを活かしたトータルデザインで、国内外のトップアーティストから絶大な支持を獲得しています。
スギ(Sugi Guitars)の特徴・基本性能・サウンド傾向
音のキャラクター
Sugi Guitarsの最大の特徴は、「余計なことをしないギター」という哲学に基づいたサウンドです。Base Ball Bearの小出祐介氏も語るように、「1で弾いたものを1で出す」純粋で素直な音色が魅力です。
- ヴィンテージ感とモダンなパワーを両立
- ジャンルを問わない汎用性の高さ
- プレイヤーの技術を正確に反映する正直なレスポンス
- 生音でも豊かな鳴りを持つ個体の響き
ボディ形状やピックアップの特徴
Sugi Guitarsでは、極上のトップ材を惜しみなく使用しています。キルテッドメイプル、スポルテッドメイプル、カーリーメイプル、ポプラ、ウォルナット、ブビンカなど、他社では見られない希少材を10mm以上の厚みで採用しています。
ネック材には「アクアティンバーメイプル」と呼ばれる、水中に100年以上眠っていた木材を使用。この特殊な木材により、弦の張力に負けない強度と独特の音響特性を実現しています。
ピックアップは自社製オリジナルで、手巻き機を完備した工房で一つ一つ丁寧に製作。多くのモデルで4コンダクター仕様となっており、シングル-ハム-ハーフトーンと多彩なサウンドメイクが可能です。
他ブランドとの違い
Sugi Guitarsが他の国産ブランドと大きく異なる点は:
- 極上材への投資:杉本氏自ら海外に足を運んで選定する銘木の使用
- 少数精鋭の製作体制:年間生産本数を抑えた品質重視のアプローチ
- オーダーメイド中心:ほぼ全てのモデルでカスタムオーダーが可能
- アーティストとの密接な関係:使用者の意見を直接製品に反映
スギ(Sugi Guitars)の使用アーティスト
主要な使用アーティスト
- MIYA(MUCC) – DS500C、DS499R等を使用。プロデューサー・エンジニアとしても活動
- YUKKE(MUCC) – ベースモデルNBシリーズを愛用
- 休日課長(ゲスの極み乙女。) – NB4カスタムモデル、RMB Ⅰ等を使用
- 野田洋次郎(RADWIMPS) – RAINMAKERシリーズを愛用
- 小出祐介(Base Ball Bear) – RAINMAKERの代表的ユーザー
アーティスト | 使用モデル | 特徴 | 活動ジャンル |
---|---|---|---|
MIYA(MUCC) | DS500C、DS499R | ヴィジュアル系・ロック | ヴィジュアル系、ロック |
休日課長 | NB4、RMB Ⅰ | プログレッシブ・ベース | オルタナティブロック |
野田洋次郎 | RAINMAKER | ポップ・ロック | J-POP、ロック |
小出祐介 | RAINMAKER | オルタナティブ | オルタナティブロック |
スギ(Sugi Guitars)の関連ギターブランド
姉妹ブランド・関連ライン
Sugi USA / RAINMAKER:杉本氏の盟友であるティム・ウィルソン氏(元Jackson Guitars)の工房で製作されるカリフォルニア製モデル。日本の設計思想にアメリカンテイストの「荒っぽさ」を加えた独特な魅力を持ちます。
ライバル・同ランクブランド
国産ハイエンドギターブランドとして:
- Freedom Custom Guitar Research – 同じく職人系ハイエンドブランド
- Momose – ヴィンテージ志向の高級国産ブランド
- Crews Maniac Sound – カスタムオーダー中心のブランド
- Bacchus – 幅広い価格帯をカバーする国産ブランド
スギ(Sugi Guitars)ラインナップとおすすめモデル一覧
モデル名 | 特徴 | 価格帯 | 使用アーティスト | 対象 |
---|---|---|---|---|
DS496/499/500シリーズ | フラッグシップ・ソリッドボディ | 100-200万円~ | MIYA等 | プロ・上級者 |
SHシリーズ | セットネック・ホロウボディ | 80-150万円~ | – | プロ・上級者 |
RAINMAKER(RMG) | USA製・フロントマンギター | 60-120万円~ | 野田洋次郎、小出祐介 | 中級者以上 |
SGZシリーズ | ヴィンテージシックスタイル | 50-100万円~ | – | 中級者以上 |
NBシリーズ(ベース) | Night Breezeベースライン | 80-160万円~ | 休日課長、YUKKE | プロ・上級者 |
スギ(Sugi Guitars)を実際に使用した人の声【レビュー要約+評判口コミ】
💚 ポジティブ意見
- 音質面:「生音だけでセミアコレベルの鳴り」「永遠に聞いていたい音色」
- デザイン面:「極上の杢目と色彩感覚」「和のテイストと高級感」
- 演奏性:「ネックが強く安定」「弾きやすさ抜群」
- 品質面:「職人技が感じられる仕上げ」「長期使用に耐える作り」
💔 ネガティブ意見
- 価格面:「高価で手が届かない」「カスタムオーダーは更に高額」
- 演奏技術:「技術力がモロに出る正直な楽器」「ミュートやタッチが厳しく問われる」
- 入手性:「生産本数が少なく入手困難」「試奏できる店舗が限定的」
- 個体差:「当たり外れがある」という意見も(ただし近年は品質安定)
🤖 AI総評コメント
Sugi Guitarsは確実に「プロフェッショナル仕様」の楽器です。優れた音色と品質を持つ反面、演奏者の技術を正確に反映するため、中級者以上でないとその真価を発揮できません。価格は高額ですが、「一生物の楽器」として投資価値は十分にあると評価されています。
スギ(Sugi Guitars)の新品・中古価格比較と最安値先
スギ(Sugi Guitars)の類似・代替案おすすめギター紹介(比較付き)
同価格帯・特徴が近いギター
ブランド | モデル例 | 価格帯 | Sugiとの比較 |
---|---|---|---|
Freedom CGR | Hydra、Akira等 | 40-120万円 | より現代的、メタル寄り |
Momose | MC、MT等 | 30-80万円 | ヴィンテージ志向、クラシック |
Crews Maniac Sound | 各種カスタム | 25-100万円 | より手頃、幅広い仕様 |
比較ポイント
音の特徴: Sugiは「素直で正直」、Freedom CGRは「モダンでパワフル」、Momoseは「ヴィンテージライク」
価格面: Sugiは最も高価だが、使用材料と仕上げの丁寧さで差別化
デザイン: Sugiの杢目美と色彩感覚は他ブランドを上回る独自性
スギ(Sugi Guitars)まとめ・選び方(初心者向け、プロ向け?)
🎯 どんな人に向いているか
【プロ・上級者向け】⭐⭐⭐⭐⭐
- レコーディングやライブで最高品質を求めるプロミュージシャン
- 技術に自信があり、楽器の個性を活かせる演奏者
- 一生使える「相棒」としてのギターを求める方
【中級者】⭐⭐⭐⭐☆
- RAINMAKERシリーズから始めるのがおすすめ
- 十分な演奏技術と音楽的経験が必要
- 予算に余裕がある方(最低50万円以上)
【初心者】⭐⭐☆☆☆
正直なところ、初心者には推奨しません。価格の高さと、技術を正確に反映する特性により、初心者では楽器の真価を発揮できない可能性が高いです。まずは他ブランドで経験を積んでからの検討をおすすめします。
【ジャンル別適性】
- ロック・ヴィジュアル系: ⭐⭐⭐⭐⭐ DSシリーズが最適
- ポップス・オルタナ: ⭐⭐⭐⭐⭐ RAINMAKERシリーズが人気
- ジャズ・フュージョン: ⭐⭐⭐⭐☆ SHシリーズがおすすめ
- メタル・ハードロック: ⭐⭐⭐☆☆ 他ブランドの方が適している場合も
- 公式サイト:スギ 公式
- 販売サイト:
本記事はスギ(Sugi Guitars)の公式情報および主要販売サイトを参考にしています。
コメント