【グヤトーン・エレキギター種類一覧】Guyatoneのまとめ

エレキギター

グヤトーン(Guyatone)は、日本で最初にエレキギターを製造した伝説的なブランドです。1934年の創業から2013年まで、日本の音楽シーンを支え続けた歴史あるメーカーの全てを徹底解説します。

グヤトーン(Guyatone)の歴史

創業者と創業の背景

グヤトーンの創業者は松木三男(1915年-1992年)で、1934年(昭和9年)に日本国内初のエレクトリック・ギター製造に成功しました。ブランド名「グヤトーン」の由来は、松木氏の中学時代のあだ名「グヤさん」から来ています。工作道具を大切にしていたことから「道具屋さん」が「グヤさん」に転化し、それがブランド名となったという興味深いエピソードがあります。

会社は当初「グヤ電気楽器製作所」として設立され、その後「株式会社グヤ」(1976年まで)、最終的に「東京サウンド株式会社」として運営されていました。

代表的なモデルの変遷

LG-40/50(1950年代)

日本初のソリッドボディギターとして歴史的価値の高いモデル。LG-40が1ピックアップ、LG-50が2ピックアップ仕様。「LG」は「レスポール・ギター」の略称でありながら、ヘッドはフェンダー風という独特のデザイン。

LG-65T(1960年代)

エレキブーム期に最も売れた伝説的モデル。金属製ピックガードと独特なピックアップセレクターが特徴的で、当時のギター少年たちの憧れの的でした。

LG-350T SHARP5

シャープ・ファイブの三根信宏氏と共同開発した最高級モデル。現在でもフジゲン・カスタムハウスでモディファイ版が製造されている長寿モデル。

LG-880 Marrolly / LG-1000 Glory

ロリー・ギャラガーからのアドバイスを受けて開発されたワールドクラスのギター。Marrollyがシングルカッタウェイ、Gloryがダブルカッタウェイ仕様。

日本楽器界への影響

グヤトーンは戦後のハワイアン・ミュージックブームと1960年代のエレキブームを支えた重要な存在です。特に、テレビ番組「勝ち抜きエレキ合戦」(1965-1966年)で井上宗孝とシャープ・ファイブの三根信宏氏がグヤトーンを使用したことで、その知名度は全国に広がりました。

また、エフェクターの開発においても先駆的で、1990年代以降は「世界最小・最軽量」をコンセプトとしたマイクロエフェクツシリーズで国際的な評価を獲得しました。

ブランドの終焉と復活
東京サウンド株式会社は2013年1月31日に業務終了を発表。しかし現在は、アメリカのナザニエル・デモント氏が商標を取得し、元グヤトーンビルダーの協力のもとイリノイ州でエフェクターやギターの製造を継続しています。

グヤトーン(Guyatone)の特徴・基本性能・サウンド傾向

サウンドキャラクター

グヤトーンのギターは温かみのあるヴィンテージトーンと独特の個性が特徴です。特に初期のソリッドボディモデルは、現代のギターとは異なる木材の響きとピックアップの特性により、オーガニックで味わい深いサウンドを生み出します。

エフェクターにおいては、アナログ回路による自然な音質変化と、コンパクトながら実用的な機能性で多くのプロミュージシャンから支持されています。

構造的特徴

  • ボディ形状:独自のカッタウェイデザインと人間工学に基づいた演奏性
  • ピックアップ:オリジナル設計のシングルコイルによる明瞭で個性的なトーン
  • ハードウェア:実用性を重視した堅牢な作り
  • ネック:日本人の手に合わせた握りやすいネック形状

他ブランドとの違い

フェンダーやギブソンといった海外ブランドと比較して、日本人の体格や演奏スタイルに合わせた細やかな配慮が随所に見られます。また、当時の技術的制約を逆手に取った独創的なデザインは、現在では「ビザールギター」として世界的にコレクターズアイテムとなっています。

グヤトーン(Guyatone)の使用アーティスト

機材名 メーカー Amazon最安値URL アーティスト ギタリスト 備考 列 1
Guyatone LG-350T CUSTOM Guyatone Amazon最安値 ギターウルフ セイジ 国産ギター 1987年購入、ブルースやボトルネックで使用後保管。

国内外の著名ユーザー

アーティスト名 使用モデル ジャンル 備考
三根信宏(シャープ・ファイブ) LG-350T SHARP5 グループサウンズ モデル開発に参画
ハンク・マービン(シャドウズ) LG-50 インストゥルメンタル 英国での人気拡大に貢献
ロリー・ギャラガー LG-880 Marrolly ブルースロック 専用モデルを開発
井上宗孝とシャープ・ファイブ 各種グヤトーンモデル グループサウンズ TV番組で使用
多数のGSバンド LG-65T他 グループサウンズ エレキブーム期の代表器

グヤトーン(Guyatone)の関連ギターブランド

同時代のライバルブランド

テスコ(Teisco)ヤマハ(Yamaha)アリア(Aria)などが同じ日本製エレキギターの黎明期を支えたブランドです。これらのブランドと共に、「ジャパン・ヴィンテージ」というカテゴリーを形成しています。

現在の関連ブランド

商標を取得したアメリカのGuyatone USA以外に、元従業員や関係者が立ち上げた小規模な楽器工房やエフェクターメーカーが存在します。また、フジゲン・カスタムハウスでは往年の名機を現代的にアップデートしたモデルを製造しています。

グヤトーン(Guyatone)ラインナップとおすすめモデル一覧

モデル名 グヤトーンの特徴 価格帯(ヴィンテージ中古) 使用アーティスト 入手難易度
LG-50 日本初のソリッドボディ、2PU 50-150万円 ハンク・マービン 極めて困難
LG-65T エレキブーム期の定番、金属PG 15-40万円 多数のGSバンド 困難
LG-350T 最高級仕様、三根信宏監修 30-80万円 シャープ・ファイブ 困難
LG-880 ロリー・ギャラガー仕様 40-100万円 ロリー・ギャラガー 極めて困難
各種エフェクター 世界最小・最軽量設計 5,000-30,000円 多数のプロミュージシャン 比較的容易

購入時の注意点:
ヴィンテージのグヤトーンギターは希少性が高く、状態の良いものは非常に高価です。購入を検討される場合は、楽器店での実物確認と専門家による査定をお勧めします。

グヤトーン(Guyatone)を実際に使用した人の声【レビュー要約+評判口コミ】

ポジティブな評価

  • 音質:「温かみがあり、他にない個性的なトーン」
  • 歴史的価値:「日本製エレキの原点を感じられる」
  • 希少性:「人と被らない、オンリーワンの存在感」
  • エフェクター:「コンパクトながら実用的な音質」
  • コレクション価値:「年々価値が上昇している」

ネガティブな評価

  • 入手困難:「良質な個体を見つけるのが困難」
  • 価格:「ヴィンテージ市場での価格高騰」
  • メンテナンス:「古い楽器特有の調整の難しさ」
  • パーツ供給:「交換用パーツの入手が困難」
  • 情報不足:「詳細な仕様情報が少ない」

総評:
グヤトーンは日本のエレキギター史において極めて重要な位置を占めるブランドです。現在では主にコレクターズアイテムとしての価値が高く、実用楽器としてよりも歴史的・文化的価値を重視する愛好家に支持されています。音楽的には独特のヴィンテージトーンを求めるギタリストに適していますが、日常的な使用を考える場合は十分な検討が必要です。

グヤトーン(Guyatone)の新品・中古価格比較と最安値先

グヤトーン(Guyatone)の類似・代替案おすすめギター紹介(比較付き)

類似特徴を持つおすすめギター

テスコ(Teisco) Spectrum 5

類似点:同時代の日本製、独特のデザイン
価格:10-30万円
特徴:グヤトーンより入手しやすく、同様のヴィンテージ感を楽しめる

ヤマハ SG-2000

類似点:日本製の高品質、独自性
価格:15-40万円
特徴:より現代的な仕様で実用性が高い

アリア Pro II PE-series

類似点:ジャパン・ヴィンテージカテゴリ
価格:8-25万円
特徴:コストパフォーマンスに優れたオルタナティブ

比較ポイント

ブランド 音質傾向 希少性 価格帯 実用性
グヤトーン 温かく個性的 極めて高い 高価 コレクション向け
テスコ ファンキーで独特 高い 中程度 中程度
ヤマハ バランス良好 中程度 中~高 高い
アリア パワフル 中程度 比較的安価 高い

グヤトーン(Guyatone)まとめ・選び方(初心者向け、プロ向け?)

こんな人にグヤトーンがおすすめ

🎵 コレクター・ヴィンテージ愛好家

日本のエレキギター史に興味があり、希少なヴィンテージ楽器をコレクションしたい方に最適。歴史的価値と投資価値を両立できます。

🎸 個性派ミュージシャン

他にない独特のサウンドを求めるプロ・セミプロミュージシャン。レコーディングやライブで差別化を図りたい方に。

🎼 音楽史研究者・教育者

日本の音楽史や楽器史の研究・教育に携わる方。実際の楽器を通じて歴史を学びたい方に。

初心者の方への注意
グヤトーンのヴィンテージギターは高価で希少なため、ギター初心者の最初の一本としてはお勧めしません。まずは現代的なギターで基礎を習得してから、セカンド・サードギターとして検討することをお勧めします。

購入を検討する際のポイント

  1. 予算と目的の明確化:コレクション目的か実用目的かを明確に
  2. 専門家のアドバイス:ヴィンテージ楽器に詳しい店舗での相談
  3. 状態の十分な確認:構造的問題やオリジナル性の確認
  4. アフターケア:メンテナンス体制の確認
  5. 保険・保管:高価な楽器の適切な管理方法

最終的なアドバイス
グヤトーンは日本のエレキギター界における貴重な遺

本記事はグヤトーン(Guyatone)の公式情報および主要販売サイトを参考にしています。

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