ルナシー SUGIZO のギターサウンド:使用機材とセッティング解説
ルナシー(LUNA SEA)のギタリスト、SUGIZOの音作りは、ファンにとってもギタリストにとっても興味深いテーマです。そのサウンドを再現するための基本的なポイントと、使用している機材について解説していきます。
1. SUGIZOのアンプと基本的なセッティング
SUGIZOのギターサウンドは基本的に「アンプ直」であり、楽曲によってはエフェクトが加えられます。特に有名なアンプは、2010年頃から使用されているEVH 5150 IIIです。このアンプは、クリーン、リード、クランチの3つのチャンネルがあり、SUGIZO自身が「質が高く、他のアンプとは格が違う」と評価しています。また、クランチサウンドの強化にはDivided by 13 LDW 17/39が併用され、歪みサウンドの際には芯のあるコード感を補っています。
2. 主なエフェクターの構成
SUGIZOのエフェクターボードは非常に多彩で、モジュレーションやファズ、ディレイ、リングモジュレーターなど、幅広いエフェクターが組み込まれています。特に以下のエフェクターが特徴的です:
- Eventide Eclipse(ハーモナイザー)
- t.c.electronic TC2290(ディレイ)
- Moogerfooger Ring Modulator(リングモジュレーター)
- Free The Tone TRI AVATAR TA-1H(コーラス)
- Electro-Harmonix Ravish Sitar(シタール・エミュレーター)
また、楽曲「Forever Love」では、Digitech Whammy DTを使用し、オクターブサウンドを加えることで、深みのある独特な響きを演出しています。
3. エフェクトとアンプの細かなセッティング
SUGIZOのディストーションやコンプレッサーの設定も、サウンドに大きな影響を与えます。主な設定の目安は以下の通りです:
- ディストーション:100
- ディレイ:20~35
- コンプレッサー:25~30
- リバーブ:10~15
特にコンプレッサーの設定では、サスティンを効果的に出すために、アンプからハウリングが出ないギリギリのレベルまで上げています。これにより、長く響く持続音を保ちながら、安定したサウンドが得られるようになっています。
4. 楽曲ごとの音作り
SUGIZOの音作りは曲ごとに微調整されています。例えば、「ROSIER」のサウンドを再現する場合は、オーバードライブで少し歪みを追加しつつトーンを高めに設定、さらにオクターバーやリングモジュレーターを用いて「ギターらしからぬ音」に近づけるのがコツとされています。このようにして、特定の曲に特化した独特のサウンドが再現されます。
5. SUGIZOの音作りを再現するポイント
SUGIZOが使用しているエフェクターの中には、既に生産終了しているモデルも多いため、完全な再現は難しいことがあります。しかし、基本的なサウンドメイキングのコツを押さえることで、かなり近いサウンドが得られます。ギターのボリュームをMAXにし、マスターボリュームで音量を調整する、ディレイのタイムレベルを遅めに設定するなど、細かなセッティングが重要です。
SUGIZOの音作りの核心は、多彩な機材と緻密なセッティングにあります。これらのテクニックを理解することで、ルナシーの楽曲に近いサウンドを体感することができるでしょう。
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